JP2020198768A - 電力変換機 - Google Patents
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Abstract
【課題】カバーとケースの通電性が損なわれることが抑制された電力変換機を提供する。【解決手段】電気部品650と、駆動部660と、ケース730と、駆動部に接続される第1コネクタ710と、接続ボルト747aによってケースに連結されるカバー740と、第1コネクタに連結される第2コネクタ720と、を有し、ケースは接続ボルトが挿入されるねじ孔735を有し、カバーは外面742aと裏面742bに開口する接続ボルト孔744aを備える締結部742を有し、第2コネクタは板状のフード部727を有し、カバーの外面の一部が非導電性塗料746で覆われ、接続ボルト孔の周りの周縁面745aが非導電性塗料から露出され、接続ボルト孔とねじ孔に接続ボルトが挿入され、接続ボルトの座面と周縁面が接触し、非導電性塗料から露出され、なおかつ接続ボルトの座面と非接触の周縁面がフード部に覆われている。【選択図】図4
Description
本明細書に記載の開示は、電力変換機に関するものである。
特許文献1に示されるように、カバーがケースにボルト締結された電気機器が知られている。
特許文献1に記載の構成では、カバーとケースの間に液体ガスケットが介在している。カバーがケースにボルト締結されることでカバーが局所的に変形する。これによって、カバーとケースの間の液体ガスケットが両者の間から押し出される。カバーとケースとが直接接触し、カバーとケースが通電するようになる。
しかしながらカバーとケースの間に液体ガスケットが介在されたまま残る虞がある。それによってカバーとケースの接触面積が低減する虞がある。カバーとケースの通電性が損なわれる虞がある。
そこで本明細書に記載の開示は、カバーとケースの通電性が損なわれることが抑制された電力変換機を提供することを目的とする。
開示の1つは、
複数のスイッチ(631,632,641,642)を含む電気部品(650)と、
電気部品に接続される駆動部(660)と、
電気部品と駆動部を収納空間(750)に収納するケース(730)と、
駆動部に接続される第1コネクタ(710)と、
接続ボルト(747a)によってケースの開口を覆う態様でケースに連結され、第1コネクタの一部を収納空間の外側に露出させるための開口部(741c)を備えるカバー(740)と、
第1コネクタにおけるカバーの開口部から収納空間の外側に露出された部位に連結される第2コネクタ(720)と、を有し、
ケースは接続ボルトの軸部が挿入されるねじ孔(735)を有し、
カバーは第2コネクタ側の外面(742a)と収納空間側の裏面(742b)に開口する接続ボルト孔(744a)を備える締結部(742)を有し、
第2コネクタは板状のフード部(727)を有し、
カバーの外面の一部が非導電性塗料(746)で覆われ、
外面における接続ボルト孔の周りの周縁面(745a)が非導電性塗料から露出され、
接続ボルト孔とねじ孔に接続ボルトの軸部が挿入され、
接続ボルトの座面と周縁面が接触し、
非導電性塗料から露出され、なおかつ接続ボルトの座面と非接触の周縁面がフード部によって覆われている。
複数のスイッチ(631,632,641,642)を含む電気部品(650)と、
電気部品に接続される駆動部(660)と、
電気部品と駆動部を収納空間(750)に収納するケース(730)と、
駆動部に接続される第1コネクタ(710)と、
接続ボルト(747a)によってケースの開口を覆う態様でケースに連結され、第1コネクタの一部を収納空間の外側に露出させるための開口部(741c)を備えるカバー(740)と、
第1コネクタにおけるカバーの開口部から収納空間の外側に露出された部位に連結される第2コネクタ(720)と、を有し、
ケースは接続ボルトの軸部が挿入されるねじ孔(735)を有し、
カバーは第2コネクタ側の外面(742a)と収納空間側の裏面(742b)に開口する接続ボルト孔(744a)を備える締結部(742)を有し、
第2コネクタは板状のフード部(727)を有し、
カバーの外面の一部が非導電性塗料(746)で覆われ、
外面における接続ボルト孔の周りの周縁面(745a)が非導電性塗料から露出され、
接続ボルト孔とねじ孔に接続ボルトの軸部が挿入され、
接続ボルトの座面と周縁面が接触し、
非導電性塗料から露出され、なおかつ接続ボルトの座面と非接触の周縁面がフード部によって覆われている。
このように接続ボルト(747a)の座面と周縁面(745a)が接触している。そのために接続ボルト(747a)とカバー(740)の接触面積は周縁面(745a)の一部が非導電性塗料(746)に覆われている構成と比べて増大しやすくなっている。
また周縁面(745a)に座面の接触した接続ボルト(747a)の軸部がケース(730)に接触している。そのためにケース(730)とカバー(740)は接続ボルト(747a)を介して通電しやすくなっている。カバー(740)とケース(730)の通電性が損なわれることが抑制されにくくなっている。
なお、非導電性塗料(746)から露出された周縁面(745a)はフード部(727)によって外部から見えにくくなっている。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
以下、実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
<車載システム>
先ず、図1に基づいて電力変換機300の設けられる車載システム100を説明する。この車載システム100は電気自動車用のシステムを構成している。車載システム100は第1バッテリ210、第2バッテリ220、電力変換機300、および、モータ400を有する。電力変換装置800に電力変換機300が含まれている。
<車載システム>
先ず、図1に基づいて電力変換機300の設けられる車載システム100を説明する。この車載システム100は電気自動車用のシステムを構成している。車載システム100は第1バッテリ210、第2バッテリ220、電力変換機300、および、モータ400を有する。電力変換装置800に電力変換機300が含まれている。
また車載システム100は図示しない複数のECUを有する。これら複数のECUはバス配線を介して相互に信号を送受信している。複数のECUは協調して電気自動車を制御している。複数のECUの制御により、第1バッテリ210のSOCに応じたモータ400の回生と力行が制御される。SOCはstate of chargeの略である。ECUはelectronic control unitの略である。
第1バッテリ210は複数の二次電池を有する。これら複数の二次電池は直列接続された電池スタックを構成している。この電池スタックのSOCが第1バッテリ210のSOCに相当する。二次電池としてはリチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、および、有機ラジカル電池などを採用することができる。
電力変換装置800は第1バッテリ210とモータ400との間の電力変換を行う。電力変換装置800は第1バッテリ210の直流電力をモータ400の力行に適した電圧レベルの交流電力に変換する。電力変換装置800はモータ400の発電(回生)によって生成された交流電力を第1バッテリ210の充電に適した電圧レベルの直流電力に変換する。
モータ400は図示しない電気自動車の出力軸に連結されている。モータ400の回転エネルギーは出力軸を介して電気自動車の走行輪に伝達される。逆に、走行輪の回転エネルギーは出力軸を介してモータ400に伝達される。
モータ400は電力変換装置800から供給される交流電力によって力行する。これにより走行輪への推進力の付与が成される。またモータ400は走行輪から伝達される回転エネルギーによって回生する。この回生によって発生した交流電力は、電力変換装置800によって直流電力に変換されるとともに降圧される。この直流電力が第1バッテリ210に供給される。また直流電力は電気自動車に搭載された各種電気負荷にも供給される。
<電力変換装置>
次に電力変換装置800を説明する。電力変換装置800はコンバータ500と、インバータ600と、駆動基板660と、第1コネクタ710と、第2コネクタ720と、を備えている。コンバータ500は第1バッテリ210の直流電力をモータ400の力行に適した電圧レベルに昇圧する。インバータ600はこの直流電力を交流電力に変換する。この交流電力がモータ400に供給される。またインバータ600はモータ400で生成された交流電力を直流電力に変換する。コンバータ500はこの直流電力を第1バッテリ210の充電に適した電圧レベルに降圧する。駆動基板660、第1コネクタ710、および、第2コネクタ720については後で説明する。
次に電力変換装置800を説明する。電力変換装置800はコンバータ500と、インバータ600と、駆動基板660と、第1コネクタ710と、第2コネクタ720と、を備えている。コンバータ500は第1バッテリ210の直流電力をモータ400の力行に適した電圧レベルに昇圧する。インバータ600はこの直流電力を交流電力に変換する。この交流電力がモータ400に供給される。またインバータ600はモータ400で生成された交流電力を直流電力に変換する。コンバータ500はこの直流電力を第1バッテリ210の充電に適した電圧レベルに降圧する。駆動基板660、第1コネクタ710、および、第2コネクタ720については後で説明する。
<コンバータの回路構成>
図1に示すようにコンバータ500は第1給電バスバ301と第2給電バスバ302を介して第1バッテリ210と電気的に接続されている。第1給電バスバ301は第1バッテリ210の正極に接続されている。第2給電バスバ302は第1バッテリ210の負極に接続されている。そしてコンバータ500は第3給電バスバ303と第2給電バスバ302を介してインバータ600と電気的に接続されている。
図1に示すようにコンバータ500は第1給電バスバ301と第2給電バスバ302を介して第1バッテリ210と電気的に接続されている。第1給電バスバ301は第1バッテリ210の正極に接続されている。第2給電バスバ302は第1バッテリ210の負極に接続されている。そしてコンバータ500は第3給電バスバ303と第2給電バスバ302を介してインバータ600と電気的に接続されている。
コンバータ500は第1コンデンサ510、リアクトル520、および、第3給電バスバ303と第2給電バスバ302との間で直列接続されたA相レグ530を有する。
第1コンデンサ510の有する2つの電極のうち一方が第1給電バスバ301に接続されている。第1コンデンサ510の有する2つの電極のうち他方が第2給電バスバ302に接続されている。
リアクトル520は第1給電バスバ301に接続されている。リアクトル520とA相レグ530とが連結バスバ540を介して電気的に接続されている。
A相レグ530は第3給電バスバ303と第2給電バスバ302それぞれに接続されている。A相レグ530は半導体素子として、A相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536、および、A相ハイサイドダイオード535aとA相ローサイドダイオード536aを有する。これら半導体素子が樹脂封止されてスイッチモジュールが構成されている。
本実施形態では、A相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536としてnチャネル型のIGBTを採用している。これらハイサイドスイッチとローサイドスイッチそれぞれのコレクタ電極、エミッタ電極、および、ゲート電極それぞれに接続された端子の先端がスイッチモジュールの封止樹脂の外に露出されている。
図1に示すようにA相ハイサイドスイッチ535のコレクタ電極が第3給電バスバ303に接続されている。A相ハイサイドスイッチ535のエミッタ電極とA相ローサイドスイッチ536のコレクタ電極とが接続されている。A相ローサイドスイッチ536のエミッタ電極が第2給電バスバ302に接続されている。これによりA相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536は第3給電バスバ303から第2給電バスバ302へ向かって順に直列接続されている。
また、A相ハイサイドスイッチ535のコレクタ電極にA相ハイサイドダイオード535aのカソード電極が接続されている。A相ハイサイドスイッチ535のエミッタ電極にA相ハイサイドダイオード535aのアノード電極が接続されている。これによりA相ハイサイドスイッチ535にA相ハイサイドダイオード535aが逆並列接続されている。
同様にして、A相ローサイドスイッチ536のコレクタ電極にA相ローサイドダイオード536aのカソード電極が接続されている。A相ローサイドスイッチ536のエミッタ電極にA相ローサイドダイオード536aのアノード電極が接続されている。これによりA相ローサイドスイッチ536にA相ローサイドダイオード536aが逆並列接続されている。
なお、これらA相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536としては、IGBTではなくMOSFETを採用することもできる。採用するスイッチ素子の種類としては特に限定されない。ただし、これらスイッチ素子としてMOSFETを採用する場合、上記のダイオードはなくともよい。
また、コンバータ500を構成する半導体素子は、Siなどの半導体、および、SiCなどのワイドギャップ半導体によって製造することができる。半導体素子の構成材料としては特に限定されない。
図1に示すように、リアクトル520の一端は第1給電バスバ301に接続されている。リアクトル520の他端は連結バスバ540を介してA相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536との間の中点に接続されている。
A相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536は上記のECUとゲートドライバによって開閉制御される。ECUは制御信号を生成し、それをゲートドライバに出力する。ゲートドライバは制御信号を増幅してスイッチのゲート電極に出力する。これによりECUはA相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536を開閉制御して、コンバータ500に入力される直流電力の電圧レベルを昇降圧する。
ECUは制御信号としてパルス信号を生成している。ECUはこのパルス信号のオンデューティ比と周波数を調整することで直流電力の昇降圧レベルを調整している。この昇降圧レベルはモータ400の目標トルクと第1バッテリ210のSOCに応じて決定される。
第1バッテリ210の直流電力を昇圧する場合、ECUはA相ハイサイドスイッチ535とA相ローサイドスイッチ536それぞれを交互に開閉する。これとは反対にインバータ600から供給された直流電力を降圧する場合、ECUはA相ローサイドスイッチ536に出力する制御信号をローレベルに固定する。それとともにECUはA相ハイサイドスイッチ535に出力する制御信号をハイレベルとローレベルに順次切り換える。
<インバータの構成回路>
インバータ600は第2コンデンサ610と、放電抵抗620と、第1スイッチ群636と、第2スイッチ群646と、を有する。第2コンデンサ610と、放電抵抗620と、第1スイッチ群636と、第2スイッチ群646それぞれは第3給電バスバ303と第2給電バスバ302それぞれに接続されている。
インバータ600は第2コンデンサ610と、放電抵抗620と、第1スイッチ群636と、第2スイッチ群646と、を有する。第2コンデンサ610と、放電抵抗620と、第1スイッチ群636と、第2スイッチ群646それぞれは第3給電バスバ303と第2給電バスバ302それぞれに接続されている。
第1スイッチ群636は第1U相レグ633、第1V相レグ634、および、第1W相レグ635を有する。第2スイッチ群646は第2U相レグ643、第2V相レグ644、および、第2W相レグ645を有する。
上記したように第1スイッチ群636は第1U相レグ633、第1V相レグ634、および、第1W相レグ635を有する。これら3相のレグそれぞれは直列接続された2つのスイッチ素子を有する。
第1U相レグ633〜第1W相レグ635それぞれは、スイッチ素子として、第1ハイサイドスイッチ631と第1ローサイドスイッチ632を有する。また第1U相レグ633〜第1W相レグ635それぞれは、第1ハイサイドダイオード631aと第1ローサイドダイオード632aを有する。これら半導体素子が樹脂封止されてスイッチモジュールが構成されている。
図1に示すように第1ハイサイドスイッチ631のコレクタ電極は第3給電バスバ303に接続されている。第1ハイサイドスイッチ631のエミッタ電極と第1ローサイドスイッチ632のコレクタ電極とが接続されている。第1ローサイドスイッチ632のエミッタ電極が第2給電バスバ302に接続されている。これにより第1ハイサイドスイッチ631と第1ローサイドスイッチ632は第3給電バスバ303から第2給電バスバ302へ向かって順に直列接続されている。
そして第1U相レグ633の備える第1ハイサイドスイッチ631と第1ローサイドスイッチ632との間の中点が第1モータ410のU相ステータコイルに接続されている。第1V相レグ634の備える第1ハイサイドスイッチ631と第1ローサイドスイッチ632との間の中点が第1モータ410のV相ステータコイルに接続されている。第1W相レグ635の備える第1ハイサイドスイッチ631と第1ローサイドスイッチ632との間の中点が第1モータ410のW相ステータコイルに接続されている。
また、第1ハイサイドスイッチ631のコレクタ電極に第1ハイサイドダイオード631aのカソード電極が接続されている。第1ハイサイドスイッチ631のエミッタ電極に第1ハイサイドダイオード631aのアノード電極が接続されている。これにより第1ハイサイドスイッチ631に第1ハイサイドダイオード631aが逆並列接続されている。
同様にして、第1ローサイドスイッチ632のコレクタ電極に第1ローサイドダイオード632aのカソード電極が接続されている。第1ローサイドスイッチ632のエミッタ電極に第1ローサイドダイオード632aのアノード電極が接続されている。これにより第1ローサイドスイッチ632に第1ローサイドダイオード632aが逆並列接続されている。
第2スイッチ群646は第2U相レグ643、第2V相レグ644、および、第2W相レグ645を有する。これら3相のレグそれぞれは直列接続された2つのスイッチ素子を有する。
第2U相レグ643〜第2W相レグ645それぞれは、スイッチ素子として、第2ハイサイドスイッチ641と第1ローサイドスイッチ632を有する。また第2U相レグ643〜第2W相レグ645それぞれは、第2ハイサイドダイオード641aと第2ローサイドダイオード642aを有する。これら半導体素子が樹脂封止されてスイッチモジュールが構成されている。
図1に示すように第2ハイサイドスイッチ641のコレクタ電極は第3給電バスバ303に接続されている。第2ハイサイドスイッチ641のエミッタ電極と第2ローサイドスイッチ642のコレクタ電極とが接続されている。第2ローサイドスイッチ642のエミッタ電極が第2給電バスバ302に接続されている。これにより第2ハイサイドスイッチ641と第2ローサイドスイッチ642は第3給電バスバ303から第2給電バスバ302へ向かって順に直列接続されている。
そして第2U相レグ643の備える第2ハイサイドスイッチ641と第2ローサイドスイッチ642との間の中点が第2モータ420のU相ステータコイルに接続されている。第2V相レグ644の備える第2ハイサイドスイッチ641と第2ローサイドスイッチ642との間の中点が第2モータ420のV相ステータコイルに接続されている。第2W相レグ645の備える第2ハイサイドスイッチ641と第2ローサイドスイッチ642との間の中点が第2モータ420のW相ステータコイルに接続されている。
また、第2ハイサイドスイッチ641のコレクタ電極に第2ハイサイドダイオード641aのカソード電極が接続されている。第2ハイサイドスイッチ641のエミッタ電極に第2ハイサイドダイオード641aのアノード電極が接続されている。これにより第2ハイサイドスイッチ641に第2ハイサイドダイオード641aが逆並列接続されている。
同様にして、第2ローサイドスイッチ642のコレクタ電極に第2ローサイドダイオード642aのカソード電極が接続されている。第2ローサイドスイッチ642のエミッタ電極に第2ローサイドダイオード642aのアノード電極が接続されている。これにより第2ローサイドスイッチ642に第2ローサイドダイオード642aが逆並列接続されている。
本実施形態では、第1ハイサイドスイッチ631、第1ローサイドスイッチ632、第2ハイサイドスイッチ641、および、第2ローサイドスイッチ642としてnチャネル型のIGBTを採用している。これらスイッチそれぞれのコレクタ電極、エミッタ電極、および、ゲート電極それぞれに接続された端子の先端がスイッチモジュールの封止樹脂の外に露出されている。
なお、これら、第1ハイサイドスイッチ631、第1ローサイドスイッチ632、第2ハイサイドスイッチ641、および、第2ローサイドスイッチ642としてはIGBTではなくMOSFETを採用することもできる。これらスイッチ素子としてMOSFETを採用する場合、上記のダイオードはなくともよい。
また、インバータ600を構成する半導体素子は、Siなどの半導体、および、SiCなどのワイドギャップ半導体によって製造することができる。半導体素子の構成材料としては特に限定されない。
これまでに説明したように、インバータ600は第1モータ410と第2モータ420それぞれのU相〜W相ステータコイルに対応する6相のレグを有する。これら6相のレグの備えるハイサイドスイッチとローサイドスイッチそれぞれのゲート電極に、ゲートドライバによって増幅されたECUの制御信号が入力される。
第1モータ410と第2モータ420それぞれを力行する場合、ECUからの制御信号によってこれまでに説明したインバータ600のスイッチそれぞれがPWM制御される。これによりインバータ600で3相交流が生成される。第1モータ410と第2モータ420が発電(回生)する場合、ECUは例えば制御信号の出力を停止する。これにより第1モータ410と第2モータ420の発電によって生成された交流電力がインバータ600の備えるダイオードを通る。この結果、交流電力が直流電力に変換される。
<駆動基板とコネクタ>
これまでに説明したECUおよびゲートドライバは駆動基板660に搭載されている。駆動基板660は第1コネクタ710に電気的に接続されている。第1コネクタ710は第2コネクタ720に電気的に接続されている。第2コネクタ720は第2バッテリ220に電気的に接続されている。これによって第2バッテリ220から第1コネクタ710と第2コネクタ720を介して駆動基板660に電流が供給される。なお、第2コネクタ720は第2バッテリ220の他に車載機器に接続されていてもよい。駆動基板660は駆動部に相当する。
これまでに説明したECUおよびゲートドライバは駆動基板660に搭載されている。駆動基板660は第1コネクタ710に電気的に接続されている。第1コネクタ710は第2コネクタ720に電気的に接続されている。第2コネクタ720は第2バッテリ220に電気的に接続されている。これによって第2バッテリ220から第1コネクタ710と第2コネクタ720を介して駆動基板660に電流が供給される。なお、第2コネクタ720は第2バッテリ220の他に車載機器に接続されていてもよい。駆動基板660は駆動部に相当する。
<電力変換機の構成>
次に、電力変換機300の構成を説明する。それに当たって、以下においては互いに直交の関係にある3方向をx方向、y方向、および、z方向とする。
次に、電力変換機300の構成を説明する。それに当たって、以下においては互いに直交の関係にある3方向をx方向、y方向、および、z方向とする。
電力変換機300は、図1に基づいて説明したコンバータ500、インバータ600、駆動基板660、第1コネクタ710、および、第2コネクタ720の他に、ケース730、カバー740、ボルト747、および、図示しない冷却器を有する。
これまでに示した複数のスイッチモジュールは図示しない冷却器に収納されてパワーモジュール650を構成している。パワーモジュール650は電気部品に相当する。
<ケース>
図4に示すようにケース730はz方向に厚みの薄い底部731と、底部731の内底面732の縁部からz方向に環状に起立した枠部733と、を有する。ケース730の開口が、枠部733における内底面732からz方向に離れた先端側の上端面733eで構成されている。
図4に示すようにケース730はz方向に厚みの薄い底部731と、底部731の内底面732の縁部からz方向に環状に起立した枠部733と、を有する。ケース730の開口が、枠部733における内底面732からz方向に離れた先端側の上端面733eで構成されている。
図2および図3に示すように枠部733はx方向に離間して並ぶ第1枠部733aと第3枠部733c、および、y方向に離間して並ぶ第2枠部733bと第4枠部733dと、を有する。第1枠部733a、第2枠部733b、第3枠部733c、第4枠部733dがz方向の周方向で時計回りに連結されている。
図4に示すように枠部733の上端面733eにz方向に開口するねじ孔735が形成されている。ねじ孔735は枠部733の四隅と、四隅それぞれの中間に位置している。合計8個のねじ孔735が上端面733eに形成されている。
<カバー>
図4に示すようにカバー740はz方向の厚さの薄い対向部741と、対向部741の縁側を囲む外縁部742と、対向部741と外縁部742を連結する連結部743と、を有する。これら3つの構成要素の境界を破線で示している。対向部741と外縁部742はz方向に離間している。連結部743はこれらの間に位置して、対向部741から外縁部742に向かって延びている。連結部743の一端側に対向部741が連結されている。他端側に外縁部742が連結されている。
図4に示すようにカバー740はz方向の厚さの薄い対向部741と、対向部741の縁側を囲む外縁部742と、対向部741と外縁部742を連結する連結部743と、を有する。これら3つの構成要素の境界を破線で示している。対向部741と外縁部742はz方向に離間している。連結部743はこれらの間に位置して、対向部741から外縁部742に向かって延びている。連結部743の一端側に対向部741が連結されている。他端側に外縁部742が連結されている。
対向部741はz方向に面する第1外主面741aとその裏面の第1内主面741bを有する。対向部741には第1外主面741aと第1内主面741bをz方向に貫く開口部741cが形成されている。この開口部741cに上記した第1コネクタ710が連結されている。第1コネクタ710の詳細な形態については後で説明する。
図2および図3に示すように外縁部742はx方向に離間して並ぶ第1外縁部742cと第3外縁部742e、および、y方向に離間して並ぶ第2外縁部742dと第4外縁部742fと、を有する。第1外縁部742c、第2外縁部742d、第3外縁部742e、第4外縁部742fがz方向の周方向で時計回りに連結されている。
図4に示すように外縁部742はz方向に面する第2外主面742aとその裏面の第2内主面742bを有する。外縁部742には第2外主面742aと第2内主面742bをz方向に貫くボルト孔744が形成されている。ボルト孔744は外縁部742の四隅と四隅それぞれの中間に位置している。合計8個のボルト孔744が外縁部742に形成されている。
以下、第3外縁部742eの中間に位置するボルト孔744を接続ボルト孔744aと示す。第1外縁部742c、第2外縁部742d、および、第4外縁部742fの中間に位置するボルト孔744と、枠部733の四隅に位置するボルト孔744それぞれを連結ボルト孔744bと示す。
連結部743は対向部741および外縁部742の外主面側の第3外主面743aと、その裏面の第3内主面743bを有する。第3外主面743aは上記した第1外主面741aと第2外主面742aを連結している。第3内主面743bは上記した第1内主面741bと第2内主面742bを連結している。
外縁部742は締結部に相当する。第2外主面742aが外面に相当する。第2内主面742bが裏面に相当する。
<周縁領域>
上記した接続ボルト孔744aと連結ボルト孔744bそれぞれの第2外主面742a側の周縁を周縁領域745と示す。特に接続ボルト孔744a周縁の周縁領域745を第1周縁領域745aと示す。連結ボルト孔744b周縁の周縁領域745を第2周縁領域745bと示す。図2において第1周縁領域745aを一点鎖線で囲んで示す。第2周縁領域745bを破線で囲んで示す。
上記した接続ボルト孔744aと連結ボルト孔744bそれぞれの第2外主面742a側の周縁を周縁領域745と示す。特に接続ボルト孔744a周縁の周縁領域745を第1周縁領域745aと示す。連結ボルト孔744b周縁の周縁領域745を第2周縁領域745bと示す。図2において第1周縁領域745aを一点鎖線で囲んで示す。第2周縁領域745bを破線で囲んで示す。
<非導電性塗料>
図4に示すように第1外主面741a、第2外主面742a、および、第3外主面743aそれぞれは非導電性塗料746によって覆われている。第1内主面741b、第2内主面742b、および、第3内主面743bそれぞれは非導電性塗料746によって全面が覆われている。
図4に示すように第1外主面741a、第2外主面742a、および、第3外主面743aそれぞれは非導電性塗料746によって覆われている。第1内主面741b、第2内主面742b、および、第3内主面743bそれぞれは非導電性塗料746によって全面が覆われている。
第1外主面741aと第3外主面743aそれぞれは全面が非導電性塗料746で覆われている。しかしながら第2外主面742aの周縁領域745においては、第1周縁領域745aが非導電性塗料746から露出され,第2周縁領域745bが非導電性塗料746に覆われている。第1周縁領域745aは周縁面に相当する。
<ケースとカバーの連結形態>
図4に示すようにカバー740の対向部741とケース730の底部731がz方向で並ぶ態様でケース730の開口がカバー740によって閉塞されている。接続ボルト孔744aの中空と、枠部733のねじ孔735の開口とがz方向で並ぶ。連結ボルト孔744bの中空と、枠部733のねじ孔735の開口とがz方向で並ぶ。これにより接続ボルト孔744aとねじ孔735を連通する第1連通孔748aが構成されている。連結ボルト孔744bとねじ孔735を連通する第2連通孔748bが構成されている。第1連通孔748aと第2連通孔748bそれぞれにボルト747の軸部が挿入される。これによってカバー740がケース730にボルト締結されている。第1連通孔748aを通るボルト747を以下、接続ボルト747aと示す。第2連通孔748bを通るボルト747を以下、連結ボルト747bと示す。
図4に示すようにカバー740の対向部741とケース730の底部731がz方向で並ぶ態様でケース730の開口がカバー740によって閉塞されている。接続ボルト孔744aの中空と、枠部733のねじ孔735の開口とがz方向で並ぶ。連結ボルト孔744bの中空と、枠部733のねじ孔735の開口とがz方向で並ぶ。これにより接続ボルト孔744aとねじ孔735を連通する第1連通孔748aが構成されている。連結ボルト孔744bとねじ孔735を連通する第2連通孔748bが構成されている。第1連通孔748aと第2連通孔748bそれぞれにボルト747の軸部が挿入される。これによってカバー740がケース730にボルト締結されている。第1連通孔748aを通るボルト747を以下、接続ボルト747aと示す。第2連通孔748bを通るボルト747を以下、連結ボルト747bと示す。
上記した態様でカバー740がケース730にボルト締結されると、カバー740の第1周縁領域745aと第2周縁領域745bそれぞれがボルト747の座面にz方向で向かい合う。接続ボルト747aの座面と第1周縁領域745aが接触する。連結ボルト747bの座面と非導電性塗料746が接触する。
なお、図2および図4に示すように第1周縁領域745aの縁が接続ボルト747aの頭部の縁よりも径方向で外側に位置している。これによって接続ボルト747aの座面の全面が第1周縁領域745aにおける接続ボルト孔744a側の内側に接触する。第1周縁領域745aにおける接続ボルト孔744aから径方向に離れた外側が接続ボルト747aの座面と非接触になっている。
<収納空間>
これまでに示したケース730と、カバー740と、カバー740の開口部741cに連結された第1コネクタ710によって閉塞された収納空間750にパワーモジュール650と駆動基板660が収納される。パワーモジュール650と駆動基板660はz方向に離間して並んでいる。駆動基板660はパワーモジュール650よりもカバー740側に位置している。パワーモジュール650と駆動基板660それぞれはケース730に図示しないボルトなどによって固定されている。
これまでに示したケース730と、カバー740と、カバー740の開口部741cに連結された第1コネクタ710によって閉塞された収納空間750にパワーモジュール650と駆動基板660が収納される。パワーモジュール650と駆動基板660はz方向に離間して並んでいる。駆動基板660はパワーモジュール650よりもカバー740側に位置している。パワーモジュール650と駆動基板660それぞれはケース730に図示しないボルトなどによって固定されている。
<第1コネクタと第2コネクタ>
第1コネクタ710は第1コネクタケース711と図示しないメス型の第1端子を有する。第1コネクタケース711は第1主部712と、第1壁部713と、第2壁部714と、第1上部715と、を有する。図4に示すように第1主部712はz方向に厚さの薄い環状の板状形状をしている。第1主部712の外縁には収納空間750側に向かって環状に起立した第1壁部713が形成されている。第1主部712の内縁には収納空間750の外側に向かって環状に起立した第2壁部714が形成されている。第2壁部714の延びる先端側で区画される開口が第1上部715によって閉塞されている。第1上部715にはz方向に開口する複数の端子孔716が形成されている。
第1コネクタ710は第1コネクタケース711と図示しないメス型の第1端子を有する。第1コネクタケース711は第1主部712と、第1壁部713と、第2壁部714と、第1上部715と、を有する。図4に示すように第1主部712はz方向に厚さの薄い環状の板状形状をしている。第1主部712の外縁には収納空間750側に向かって環状に起立した第1壁部713が形成されている。第1主部712の内縁には収納空間750の外側に向かって環状に起立した第2壁部714が形成されている。第2壁部714の延びる先端側で区画される開口が第1上部715によって閉塞されている。第1上部715にはz方向に開口する複数の端子孔716が形成されている。
第1主部712、第1壁部713、第2壁部714、および、第1上部715によって区画された空間に第1端子が収納されている。第1端子はz方向に延びて第2壁部714などに固定されている。なお、第1端子は第2壁部714に固定されていなくともよく、第1コネクタケース711に固定されていればよい。
第2コネクタ720は第2コネクタケース721と、オス型の第2端子726と、図示しないケーブルと、を有する。第2コネクタケース721は第2主部722と、第3壁部723と、第4壁部724と、第2上部725と、を有する。図4に示すように第2主部722はz方向に厚さの薄い環状の板状形状をしている。第2主部722の外縁には収納空間750側に向かって環状に起立した第3壁部723が形成されている。第2主部722の内縁には収納空間750の外側に向かって環状に起立した第4壁部724が形成されている。第4壁部724の延びる先端側で区画される開口が第2上部725によって閉塞されている。
第3壁部723には第3壁部723からx方向に離れるように延びる板状のフード部727が形成されている。なお、フード部727はカバー740に近付くように延びていても、離れるように延びていてもよい。
第2主部722、第3壁部723、第4壁部724、および、第2上部725によって区画された空間に第2端子726が収納されている。第2端子726はz方向に延びて第2上部725などに固定されている。第2端子726の一端に図示しないケーブルが接続されている。なお、第2端子726は第2上部725に固定されていなくともよく、第2コネクタケース721に固定されていればよい。
<第1コネクタと第2コネクタの連結形態>
上記したようにカバー740の開口部741cに第1コネクタ710が連結されている。具体的にいえば、カバー740の開口部741cに第1コネクタ710の第1壁部713側の一部が挿入されている。カバー740の開口部741cから第1コネクタ710の第2壁部714側の残りの一部が露出されている。第1壁部713は図示しないボルトなどによってケース730に固定されている。上記した第1コネクタ710の第2壁部714側の残りの一部は、開口部741cから収納空間750の外側に露出された部位に相当する。
上記したようにカバー740の開口部741cに第1コネクタ710が連結されている。具体的にいえば、カバー740の開口部741cに第1コネクタ710の第1壁部713側の一部が挿入されている。カバー740の開口部741cから第1コネクタ710の第2壁部714側の残りの一部が露出されている。第1壁部713は図示しないボルトなどによってケース730に固定されている。上記した第1コネクタ710の第2壁部714側の残りの一部は、開口部741cから収納空間750の外側に露出された部位に相当する。
第1コネクタケース711の第1上部715に形成された複数の端子孔716に、第2コネクタ720の第2端子726が挿入される態様で、第1コネクタ710に第2コネクタ720が連結される。第1端子は一端が駆動基板660に接続されている。第1端子の他端が第2端子726の他端に接続される。
上記したように第2端子726の一端は図示しないケーブルに接続されている。図示しないケーブルを介して第2端子726は第2バッテリ220に接続される。駆動基板660は第1コネクタ710と第2コネクタ720を介して第2バッテリ220に接続される。
上記したように第2コネクタケース721の第3壁部723には第3壁部723からx方向に離れるように延びる板状のフード部727が形成されている。第1コネクタ710に第2コネクタ720が連結されることで、フード部727が接続ボルト747aの頭部と第1周縁領域745aそれぞれとz方向で対向する。
なお、上記したように第1周縁領域745aは内側で接続ボルト747aの座面の全面と接触し、外側で接続ボルト747aの座面と非接触になっている。そのためにフード部727は接続ボルト747aの頭部と第1周縁領域745aの外側それぞれとz方向で対向している。
なお、フード部727は感電防止のために第1周縁領域745aとフード部727の間に指などが入りこまない程度に、第1周縁領域745aからz方向に離間している。
なお、フード部727は感電防止のために接続ボルト747aの頭部、および、第1周縁領域745aに指などが触れない程度に径方向に広がっている。
<作用効果>
これまでに示したように第1周縁領域745aは非導電性塗料746から露出されている。カバー740がケース730にボルト締結されると、接続ボルト747aの座面の全面が第1周縁領域745aに接触する。接続ボルト747aとカバー740の接触面積は、第1周縁領域745aが非導電性塗料746に覆われている構成と比較して増大している。そのために接続ボルト747aとカバー740との電気抵抗が低くなる。接続ボルト747aとカバー740が導通されやすくなっている。
これまでに示したように第1周縁領域745aは非導電性塗料746から露出されている。カバー740がケース730にボルト締結されると、接続ボルト747aの座面の全面が第1周縁領域745aに接触する。接続ボルト747aとカバー740の接触面積は、第1周縁領域745aが非導電性塗料746に覆われている構成と比較して増大している。そのために接続ボルト747aとカバー740との電気抵抗が低くなる。接続ボルト747aとカバー740が導通されやすくなっている。
また、接続ボルト747aの軸部はケース730のねじ孔735に挿入されている。接続ボルト747aがケース730に導通されやすくなっている。これによってカバー740とケース730が接続ボルト747aを介して導通されやすくなっている。
なお、カバー740は塗装される際、第1周縁領域745aにマスキングが施されている。そのため第1周縁領域745aの縁に非導電性塗料746のバリが形成される。しかしながら第1周縁領域745aの縁は接続ボルト747aの頭部の縁よりも径方向で外側に位置している。そのため非導電性塗料746のバリが接続ボルト747aの座面と第1周縁領域745aの間に介在されなくなっている。カバー740が接続ボルト747aと導通されやすくなっている。
ケース730がボディアースに接続されている場合、カバー740もボディアースに接続される。そのため、上記したようにカバー740がケース730に導通されやすくなると、電子部品で生じる電磁ノイズに対するカバー740のシールド性能が向上する。電子部品で生じる電磁ノイズによって外部機器に与える影響が低減されやすくなる。
上記したようにフード部727がカバー740の第1周縁領域745aにz方向で対向している。そのために第1周縁領域745aが外部から見えにくくなっている。
また、フード部727がカバー740の第1周縁領域745aにz方向で対向していることで、上記した第1周縁領域745aの外側に水などの異物が接触しにくくなる。その結果、第1周縁領域745aで腐食が発生しにくくなる。
これによって第1周縁領域745aの面一性が失われにくくなる。その結果、第1周縁領域745aと接続ボルト747aの座面との接触面積が減少することが抑制される。すなわち接続ボルト747aと第1周縁領域745aとの電気抵抗が高くなりにくくなる。フード部727が第1周縁領域745aとz方向で対向しない場合と比較してカバー740とケース730が接続ボルト747aを介して導通されやすくなる。
さらに図2に示すように、カバー740に開口する開口部741cと第1周縁領域745aとの空間距離、および、沿面距離は、開口部741cと第2周縁領域745bそれぞれとの空間距離、および、沿面距離よりも短くなっている。空間距離、および、沿面距離は離間距離に相当する。
そのために、カバー740の開口部741cから漏れようとする電磁ノイズが第1周縁領域745aで、カバー740から接続ボルト747aを介してケース730に流れやすくなる。その結果、電子部品で生じる電磁ノイズに対するカバー740のシールド性能が向上し、外部機器に与える影響を低減しやすくなる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(第1の変形例)
図5に示すように第2内主面742bは全面が非導電性塗料746に覆われておらず、第2内主面742bの一部が非導電性塗料746から露出され、残りの一部が非導電性塗料746に覆われていてもよい。
図5に示すように第2内主面742bは全面が非導電性塗料746に覆われておらず、第2内主面742bの一部が非導電性塗料746から露出され、残りの一部が非導電性塗料746に覆われていてもよい。
(第2の変形例)
図6に示すように第2内主面742bは全面が非導電性塗料746に覆われておらず、第2内主面742bの全面が非導電性塗料746から露出されていてもよい。
図6に示すように第2内主面742bは全面が非導電性塗料746に覆われておらず、第2内主面742bの全面が非導電性塗料746から露出されていてもよい。
(その他の変形例)
本実施形態では電力変換機300が電力変換装置800の構成要素の全てを有する例を示した。しかしながら電力変換機300にはコンバータ500とインバータ600のうちの一方の構成要素が含まれていればよい。若しくは、電力変換機300にはコンバータ500とインバータ600それぞれの一部の構成要素が含まれていればよい。少なくとも電力変換機300に電力変換装置800の構成要素としてスイッチモジュールが含まれていればよい。
本実施形態では電力変換機300が電力変換装置800の構成要素の全てを有する例を示した。しかしながら電力変換機300にはコンバータ500とインバータ600のうちの一方の構成要素が含まれていればよい。若しくは、電力変換機300にはコンバータ500とインバータ600それぞれの一部の構成要素が含まれていればよい。少なくとも電力変換機300に電力変換装置800の構成要素としてスイッチモジュールが含まれていればよい。
本実施形態では電力変換機300が電気自動車用の車載システム100に含まれる例を示した。しかしながら電力変換機300の適用としては特に上記例に限定されない。例えばモータ400と内燃機関を備えるハイブリッドシステムに電力変換機300が含まれる構成を採用することもできる。
本実施形態では電力変換装置800が第1モータ410と第2モータ420に接続される例を示した。しかしながら電力変換装置800が1つ、または、複数のモータ400に接続される構成を採用することもできる。この場合、電力変換装置800はインバータ600を1つ、または、複数備える。
631…第1ハイサイドスイッチ、632…第1ローサイドスイッチ、641…第2ハイサイドスイッチ、642…第2ローサイドスイッチ、650…パワーモジュール、660…駆動基板、710…第1コネクタ、720…第2コネクタ、727…フード部、730…ケース、735…ねじ孔、740…カバー、741a…第1外主面、741b…第1内主面、741c…開口部、742…外縁部、742a…第2外主面、742b…第2内主面、744a…接続ボルト孔、744b…連結ボルト孔、745a…第1周縁領域、746…非導電性塗料、747a…接続ボルト、750…収納空間
Claims (2)
- 複数のスイッチ(631,632,641,642)を含む電気部品(650)と、
前記電気部品に接続される駆動部(660)と、
前記電気部品と前記駆動部を収納空間(750)に収納するケース(730)と、
前記駆動部に接続される第1コネクタ(710)と、
接続ボルト(747a)によって前記ケースの開口を覆う態様で前記ケースに連結され、前記第1コネクタの一部を前記収納空間の外側に露出させるための開口部(741c)を備えるカバー(740)と、
前記第1コネクタにおける前記カバーの前記開口部から前記収納空間の外側に露出された部位に連結される第2コネクタ(720)と、を有し、
前記ケースは前記接続ボルトの軸部が挿入されるねじ孔(735)を有し、
前記カバーは前記第2コネクタ側の外面(742a)と前記収納空間側の裏面(742b)に開口する接続ボルト孔(744a)を備える締結部(742)を有し、
前記第2コネクタは板状のフード部(727)を有し、
前記カバーの前記外面の一部が非導電性塗料(746)で覆われ、
前記外面における前記接続ボルト孔の周りの周縁面(745a)が前記非導電性塗料から露出され、
前記接続ボルト孔と前記ねじ孔に前記接続ボルトの軸部が挿入され、
前記接続ボルトの座面と前記周縁面が接触し、
前記非導電性塗料から露出され、なおかつ前記接続ボルトの座面と非接触の前記周縁面が前記フード部によって覆われている電力変換機。 - 前記カバーは前記接続ボルト孔の他に複数の連結ボルト孔(744b)を有し、
前記接続ボルト孔と前記開口部との離間距離が、前記連結ボルト孔と前記開口部との離間距離よりも短い請求項1に記載の電力変換機。
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