JP2020198273A - 短絡箇所の特定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】全固体電池に適する短絡箇所の特定方法を提供すること。【解決手段】(A)平板状の全固体電池が準備される。(B)全固体電池に事前処理が施される。(C)事前処理が施された全固体電池に電流が通電される。(D)通電中の全固体電池において、物理量の面内分布が測定される。(E)面内分布において、物理量の大小により、短絡箇所が特定される。物理量は、該物理量の測定箇所を通電している電流の大きさと相関している。事前処理は、全固体電池の内部抵抗を増加させる。【選択図】図1

Description

本開示は、短絡箇所の特定方法に関する。
特開2008−145252号公報(特許文献1)は、超音波接合検査方法を開示している。該方法においては、電極タブの温度分布に基づいて、電極タブの超音波接合の良否が判断されている。
特開2008−145252号公報
例えば、電池の製造工程においては、内部短絡が発生した電池が不良品として排出される。該不良品において、短絡箇所が何処であるか特定したいというニーズがある。
従来の液系電池においては、電極体が解体可能な部品群(正極板、負極板、セパレータ等)により構成されている。液系電池においては、電極体が解体されることにより、短絡箇所の特定が可能である。しかし全固体電池は、電極体が一体物であり得る。全固体電池の電極体は、解体が困難である。全固体電池に適する短絡箇所の特定方法が求められる。
本開示の目的は、全固体電池に適する短絡箇所の特定方法を提供することである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし、本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により、特許請求の範囲が限定されるべきではない。
〔1〕本開示における短絡箇所の特定方法は、以下の(A)から(E)を含む。
(A)平板状の全固体電池を準備する。
(B)全固体電池に事前処理を施す。
(C)事前処理が施された全固体電池に電流を通電する。
(D)通電中の全固体電池において、物理量の面内分布を測定する。
(E)面内分布において、物理量の大小により、短絡箇所を特定する。
物理量は、該物理量の測定箇所を通電している電流の大きさと相関している。
事前処理は、全固体電池の内部抵抗を増加させる。
本開示においては、平板状の全固体電池が準備される。全固体電池に電流が通電される。通電中の物理量の面内分布により、短絡箇所が特定される。「面内分布」とは、全固体電池の厚さ方向と直交する平面内における分布を示す。物理量は、測定箇所を通電している電流の大きさと相関している。物理量は、例えば温度等であってもよい。物理量は、例えば電流そのものであってもよい。
物理量の大小により短絡箇所を特定するためには、短絡箇所における物理量と、非短絡箇所(正常箇所)における物理量との差が大きいことが求められる。本開示においては、短絡箇所における物理量と、非短絡箇所における物理量との差を大きくするため、全固体電池に事前処理が施される。
事前処理は、全固体電池の内部抵抗を増加させる。全固体電池の内部抵抗が増加することにより、非短絡箇所(正常箇所)の抵抗が増加する。これにより通電時、非短絡箇所に流れる電流が小さくなる。
他方、短絡箇所は短絡しているため、抵抗が増加し難い。そのため通電時、短絡箇所には相応量の電流が流れる。その結果、短絡箇所における物理量と、非短絡箇所における物理量との差が大きくなる。したがって、本開示においては、物理量の大小により、短絡箇所が特定され得ると考えられる。
〔2〕本開示における事前処理は、全固体電池を、通常使用時とは異なる状態に置く処理であり得る。
事前処理は、例えば、全固体電池を過放電することを含んでいてもよい。
事前処理は、例えば、全固体電池を過充電することを含んでいてもよい。
事前処理は、例えば、全固体電池を冷却することを含んでいてもよい。
事前処理は、例えば、全固体電池に含まれる固体電解質の少なくとも一部を潮解させることを含んでいてもよい。
事前処理は、例えば、全固体電池に加わっている圧縮荷重を緩和することを含んでいてもよい。
〔3〕本開示における物理量は、例えば、温度、磁場および圧力からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
温度、磁場および圧力は、いずれも電流の大きさと相関し得る。例えば、温度の面内分布、磁場の面内分布および圧力の面内分布のうち、いずれか1つにより、短絡箇所が特定されてもよい。例えば、温度の面内分布、磁場の面内分布および圧力の面内分布のうち、2つ以上の組み合わせにより、短絡箇所が特定されてもよい。
〔4〕本開示における事前処理後の内部抵抗は、通常使用時の内部抵抗の1.23倍以上であってもよい。
通常使用時の内部抵抗は、30%以上100%以下のSOC(state of charge)、かつ25℃±10℃の温度環境における、内部抵抗を示す。事前処理後の内部抵抗が、通常使用時の内部抵抗の1.23倍以上であることにより、短絡箇所の特定精度が向上し得る。
〔5〕本開示においては、全固体電池の製造方法も提供される。
本開示における全固体電池の製造方法は、上記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載される短絡箇所の特定方法を含む。
内部短絡は種々の原因により発生し得る。例えば製造時、全固体電池内に微小な金属片が混入することにより、内部短絡が発生し得る。全固体電池において短絡箇所が特定されることにより、例えば、短絡の発生原因が製造工程内の何処にあるか、特定され得る。これにより、短絡の発生原因を含む工程に対して、適切な処置がとられ得る。
また、短絡箇所が特定されることにより、例えば、短絡箇所が除去され得る。短絡箇所が除去されることにより、新たな全固体電池(良品)が製造され得る。例えば、打ち抜き加工により、短絡箇所が除去されてもよい。全固体電池は固体のみにより構成されているため、打ち抜き加工によって、短絡箇所を除去することが可能である。打ち抜かれた部分には、例えば、絶縁材料が充填されてもよい。絶縁材料は、例えば樹脂材料、セラミックス材料等であってもよい。
〔6〕本開示においては、再生材料(リサイクル材料)の製造方法も提供される。
本開示における再生材料の製造方法は、上記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載される短絡箇所の特定方法を含む。
全固体電池には、比較的高価な材料(例えば、固体電解質、正極活物質等)が含まれ得る。内部短絡が発生した不良品から、材料を回収し、再利用することが考えられる。しかし短絡箇所においては、材料が変質している可能性がある。そのため短絡箇所に含まれる材料の再利用は困難である。例えば、打ち抜き加工により、短絡箇所が除去され得る。短絡箇所の除去後、材料回収処理、材料再生処理等が実施され得る。
図1は、本実施形態における短絡箇所の特定方法のフローチャートである。 図2は、本実施形態における全固体電池の概略図である。 図3は、本実施形態における全固体電池の平面図である。 図4は、本実施例における試験方法を図解する平面図である。 図5は、試験No.1におけるサーモグラフィ画像である。 図6は、試験No.6におけるサーモグラフィ画像である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」とも記される)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定するものではない。
<短絡箇所の特定方法>
図1は、本実施形態における短絡箇所の特定方法のフローチャートである。
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、「(A)全固体電池の準備」、「(B)事前処理」、「(C)通電」、「(D)面内分布の測定」および「(E)短絡箇所の特定」を含む。
《(A)全固体電池の準備》
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、平板状の全固体電池を準備することを含む。
全固体電池は、任意の方法により準備され得る。例えば、全固体電池(未使用品)が製造されることにより、全固体電池が準備されてもよい。例えば、市場から全固体電池(中古品)が回収されることにより、全固体電池が準備されてもよい。全固体電池は、例えば全固体リチウムイオン電池であってもよい。
図2は、本実施形態における全固体電池の概略図である。
図3は、本実施形態における全固体電池の平面図である。
全固体電池100は平板状である。図2および3のz軸方向が全固体電池100の厚さ方向である。全固体電池100は、外装体101、正極タブ103および負極タブ104を含む。外装体101は、例えば、アルミラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。外装体101は電極体102を内蔵している。電極体102は、例えばバルク型であってもよい。電極体102は、正極層、固体電解質層および負極層(いずれも不図示)を含んでいてもよい。正極層、固体電解質層および負極層は、例えば圧縮成形により一体化されていてもよい。正極タブ103は、正極層と電気的に接続されている。負極タブ104は、負極層と電気的に接続されている。
《(B)事前処理》
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、全固体電池に事前処理を施すことを含む。本実施形態における事前処理は、全固体電池の内部抵抗を増加させる。
全固体電池の内部抵抗が増加することにより、短絡箇所における物理量(後述の温度等)と、非短絡箇所における物理量との差が大きくなる。よって、短絡箇所が特定され得る。
例えば、全固体電池が通常使用時とは異なる状態に置かれることにより、全固体電池の内部抵抗が増加し得る。
事前処理は、例えば、全固体電池を過放電することを含んでいてもよい。「過放電する」とは、30%未満のSOCまで放電することを示す。例えば、過放電することにより、全固体電池のSOCが、0%以上20%以下に調整されてもよい。全固体電池が過放電されることにより、例えば、負極活物質(例えば珪素、酸化珪素等)の抵抗が増加し得る。これにより全固体電池の内部抵抗が増加し得る。放電時の電流レートは、例えば0.01C以上1C以下であってもよい。「C」は、電流レートの単位である。1Cの電流レートにおいては、電池の定格容量が1時間で放電される。
事前処理は、例えば、全固体電池を過充電することを含んでいてもよい。「過充電する」とは、100%超のSOCまで充電することを示す。例えば、過充電することにより、全固体電池のSOCが110%以上200%以下に調整されてもよい。全固体電池が過充電されることにより、例えば、正極活物質(例えばリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等)の抵抗が増加し得る。これにより全固体電池の内部抵抗が増加し得る。充電時の電流レートは、例えば0.01C以上1C以下であってもよい。
事前処理は、例えば、全固体電池を冷却することを含んでいてもよい。「冷却する」とは、全固体電池の表面温度を15℃未満にすることを示す。例えば、冷却することにより、全固体電池の表面温度が−60℃以上0℃以下に調整されてもよい。全固体電池が冷却されることにより、例えば固体電解質(例えば、Li2S−P25等の硫化物)のイオン伝導性が低下し得る。これにより全固体電池の内部抵抗が増加し得る。
事前処理は、例えば、全固体電池に含まれる固体電解質の少なくとも一部を潮解させることを含んでいてもよい。例えば、外装体の一部が開封されてもよい。これにより、固体電解質と大気とが接触し、大気中の水分によって固体電解質が潮解し得る。固体電解質の潮解により、固体電解質のイオン伝導性が低下し得る。これにより全固体電池の内部抵抗が増加し得る。
例えば、組電池においては、単電池(全固体電池)が所定の拘束部材により拘束されている。拘束部材は、全固体電池の厚さ方向に、圧縮荷重を加えている。この場合、事前処理は、全固体電池に加わっている圧縮荷重を緩和することを含んでいてもよい。例えば、拘束部材が取り外されることにより、圧縮荷重が緩和されてもよい。例えば、拘束部材(例えばバンド等)による締め付けが緩和されることにより、圧縮荷重が緩和されてもよい。
事前処理として、上記の操作群のうち、いずれか1つが実施されてもよい。事前処理として、上記の操作群のうち、2つ以上が組み合わされて実施されてもよい。例えば、全固体電池が冷却されつつ、全固体電池が過放電されてもよい。
事前処理後の内部抵抗は、通常使用時の内部抵抗の1.23倍以上であってもよい。これにより、短絡箇所の特定精度が向上し得る。事前処理後の内部抵抗は、例えば、通常使用時の内部抵抗の1.23倍以上1.92倍以下であってもよい。事前処理後の内部抵抗は、例えば、通常使用時の内部抵抗の1.61倍以上1.92倍以下であってもよい。
《(C)通電》
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、事前処理が施された全固体電池に電流を通電することを含む。
通電は充電であってもよい。通電は放電であってもよい。本実施形態においては、通電前に、全固体電池に事前処理が施されている。そのため通電中、短絡箇所には相応量の電流が流れると考えられる。他方、非短絡箇所(正常箇所)には少ない電流が流れると考えられる。
通電時の電流レートは、特に限定されるべきではない。電流レートは、例えば0.1C以上2C以下であってもよい。電流レートは、例えば0.3C以上0.7C以下であってもよい。通電時間も特に限定されるべきではない。通電時間は、例えば1秒以上10分以下であってもよい。通電時間は、例えば30秒以上2分以下であってもよい。
《(D)面内分布の測定》
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、通電中の全固体電池において、物理量の面内分布を測定することを含む。
面内分布は、図2および3におけるxy平面内の分布である。物理量は、測定箇所を通電している電流の大きさと相関している。相関は、正の相関(例えば正比例)であってもよい。相関は、負の相関(例えば反比例)であってもよい。
物理量は、例えば、温度、磁場および圧力からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。温度の面内分布は、例えば、サーモグラフィ、ロックインサーモグラフィ等により測定され得る。サーモグラフィの感度を高めるため、例えば事前処理において、全固体電池の表面が黒色に塗装されてもよい。
磁場の面内分布は、例えば、磁気センサ等により測定され得る。磁場の強さが測定されてもよい。磁束密度が測定されてもよい。圧力の面内分布は、例えば面圧センサ等により測定され得る。
《(E)短絡箇所の特定》
本実施形態における短絡箇所の特定方法は、面内分布において、物理量の大小により、短絡箇所を特定することを含む。
例えば、物理量に基準量が設定されてもよい。基準量を超える物理量が測定された箇所が、短絡箇所と判断されてもよい。基準量以下の物理量が測定された箇所が、非短絡箇所と判断されてもよい。例えば、面内分布における物理量の全体平均に、所定の係数が乗じられることにより、基準量が設定されてもよい。
《事後処理》
短絡箇所の特定後、例えば、打ち抜き加工等により、短絡箇所が除去されてもよい。短絡箇所の除去により、全固体電池が良品として扱える場合もあり得る。打ち抜き箇所には、例えば、絶縁材料等が充填されてもよい。短絡箇所が除去された全固体電池(すなわち非短絡箇所)から、各種材料が回収されてもよい。回収された材料から、再生材料が製造されてもよい。再生材料は、再度、全固体電池の製造に使用され得る。
以下、本開示の実施例(以下「本実施例」とも記される)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定するものではない。
<試験No.1>
《(A)全固体電池の準備》
平板状の全固体電池が準備された。全固体電池の構成は以下の通りであった。
正極活物質:リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物
負極活物質:珪素
固体電解質:硫化物系固体電解質
通常使用時の電圧範囲:2.5Vから4.35V
定格容量:25Ah
銅製の微小球が準備された。微小球は20μmの直径を有していた。微小球は、製造工程で混入し得る金属片を想定したものであった。
図4は、本実施例における試験方法を図解する平面図である。
全固体電池100において、電極体102の周縁部EPに微小球10が複数個配置された。これにより周縁部EPに、擬似的な短絡箇所が形成された。中央部CPには微小球10が配置されなかった。中央部CPは、非短絡箇所(正常箇所)に相当する。
《(B)事前処理》
定電流−定電圧方式の放電により、全固体電池が過放電された。定電流放電時の電流は1Aであった。過放電後、全固体電池の開回路電圧(OCV)は、2.49Vであった。サーモグラフィの感度を向上させるため、全固体電池の表面が黒色に塗装された。塗装にはスプレーが使用された。
《(C)通電》
全固体電池に12Aの電流が1分間通電された。試験No.1における通電方式は、放電であった。通電開始時の端子間電圧と、通電開始から10秒後の端子間電圧とから、IV抵抗が算出された。IV抵抗は内部抵抗に相当する。
《(D)面内分布の測定》
サーモグラフィとして、チノー社製の携帯用小形熱画像カメラ(機種名「CPA−0170A」)が準備された。通電中の全固体電池において、サーモグラフィにより、温度の面内分布が測定された。
《(E)短絡箇所の特定》
サーモグラフィにより、中央部CPにおける温度上昇量と、周縁部EPにおける温度上昇量とが測定された。本実施例において使用されたサーモグラフィの温度分解能は、0.1℃であった。そのため、本実施例においては、中央部CPにおける温度上昇量と、周縁部EPにおける温度上昇量との差が0.2℃以上である時、短絡箇所の特定が「可能」であると判断された。中央部CPにおける温度上昇量と、周縁部EPにおける温度上昇量との差が0.2℃未満である時、短絡箇所の特定が「不可能」であると判断された。
<試験No.2から4>
下記表1に示される「(B)事前処理」および「(C)通電」が実施されることを除いては、試験No.1と同様に、温度の面内分布が測定された。なお「(B)事前処理」における条件の違いは、「開始時 OCV」の欄に反映されている。
<試験No.5から7>
通常使用の電圧範囲内においてSOCが調整された。すなわち、試験No.5から7においては、「(B)事前処理」が実質的に実施されなかった。下記表1に示される「(C)通電」中に、温度の面内分布が測定された。
<結果>
試験No.1から4においては、事前処理として全固体電池が過放電された。試験No.5から7は、事前処理が実質的に実施されなかった。試験No.1から4における内部抵抗は、試験No.5から7における内部抵抗に比して増加していた。試験No.1から4における内部抵抗は、試験No.5から7における内部抵抗の1.23倍以上であった。
試験No.1から4においては、中央部CPにおける温度上昇量と、周縁部EPにおける温度上昇量との差が0.2℃以上であった。すなわち短絡箇所の特定が「可能」であった。全固体電池の内部抵抗が増加したため、中央部CP(非短絡箇所)に流れる電流が小さくなり、中央部CP(非短絡箇所)に流れる電流と、周縁部EP(短絡箇所)に流れる電流との差が大きくなったと考えられる。
図5は、試験No.1におけるサーモグラフィ画像である。
図5中の黒点は、その箇所において基準量以上の温度が測定されたことを示す。黒点以外の箇所は、その箇所において基準量未満の温度が測定されたことを示す。周縁部EPには、銅製の微小球により、疑似的な短絡箇所が形成されていた。試験No.1においては、周縁部EPに黒点が集中していた。すなわち、短絡箇所と高温箇所とが略一致していた。
試験No.5から7においては、中央部CPにおける温度上昇量と、周縁部EPにおける温度上昇量との差が0.2℃未満であった。すなわち短絡箇所の特定が「不可能」であった。中央部CPにも相応量の電流が流れるため、中央部CP(非短絡箇所)に流れる電流と、周縁部EP(短絡箇所)に流れる電流との差が小さくなったと考えられる。
図6は、試験No.6におけるサーモグラフィ画像である。
試験No.6においては、中央部CP(非短絡箇所)にも、黒点が分布していた。試験No.6のサーモグラフィ画像から、周縁部EPの短絡箇所を検出することは困難であると考えられる。
本実施形態および本実施例は、すべての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的ではない。特許請求の範囲によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味におけるすべての変更を包含する。特許請求の範囲によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の範囲内におけるすべての変更も包含する。
10 微小球、100 全固体電池、101 外装体、102 電極体、103 正極タブ、104 負極タブ、CP 中央部、EP 周縁部。

Claims (1)

  1. 平板状の全固体電池を準備すること、
    前記全固体電池に事前処理を施すこと、
    前記事前処理が施された前記全固体電池に電流を通電すること、
    通電中の前記全固体電池において、物理量の面内分布を測定すること、
    および
    前記面内分布において、前記物理量の大小により、短絡箇所を特定すること、
    を含み、
    前記物理量は、前記物理量の測定箇所を通電している電流の大きさと相関しており、
    前記事前処理は、前記全固体電池の内部抵抗を増加させる、
    短絡箇所の特定方法。
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