JP2020197482A - 回転検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気センサとして異方性磁気抵抗素子を用いつつ、着磁ロータの着磁パターンどおりの信号を出力でき、ノイズの影響を受けにくい回転検出装置を実現する。【解決手段】着磁ロータ2と磁気センサ3とを備える回転検出装置において、着磁ロータ2は、異極の関係とされた第1着磁部21と第2着磁部22とが交互に繰り返し配列され、その間に着磁されていない未着磁部23が配置された構成である。磁気センサ3は、異方性磁気抵抗素子を有した構成である。これにより、磁気センサ3が第1着磁部21、第2着磁部22ではHiの信号を出力し、未着磁部23ではLoの信号を出力することとなり、着磁ロータ2の着磁パターンどおりの信号を出力する回転検出装置となる。また、異方性磁気抵抗素子を用いることで出力信号が大きくなり、ノイズの影響が低減される。【選択図】図2
Description
本発明は、回転検出装置に関する。
従来、磁気センサを用いた回転検出装置として、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の回転検出装置は、磁気センサとしてのホール素子と、回転体と、回転体に装着され、S極およびN極が交互に繰り返し着磁された磁気部材とを備え、ホール素子が磁気部材に対して所定の位置に離間して配置されてなる。この回転検出装置は、回転体と共に磁気部材が回転し、ホール素子が磁気部材の回転に伴う磁極変化に応じたパルス信号を出力することで、回転体の回転を検出する。この種の回転検出装置は、例えば、カムセンサ等に適用される。
ところで、カムセンサ等では、磁気センサは、不定期周期のセンサ信号を出力すること、すなわち磁気部材の着磁パターンどおりのセンサ信号を出力することが要求される。具体的には、磁気センサは、磁気部材の着磁パターンどおりのHiおよびLoの信号出力、例えば、磁気部材のN極とS極との切り替わりに応じて出力信号が切り替わると共に、N極ではHi、S極ではLoのセンサ信号を出力することが求められる。
しかしながら、磁気センサとしてホール素子を用いた場合、上記のような信号を出力するものの、出力する信号が小さいため、意図しないノイズが生じた場合には、ノイズ影響を受けるおそれがある。
ノイズによる影響を低減するためには、ホール素子に比べてセンサ信号の出力が大きい異方性磁気抵抗素子(AMR素子)、巨大磁気抵抗素子(GMR素子)やトンネル磁気抵抗素子(TMR素子)を用いることが考えられる。
しかしながら、GMR素子やTMR素子は、例えば、磁化の向きが固定されていないフリー層と磁化の向きが固定されたピン層とがスペーサ層またはバリア層を介して積層された積層膜構造である。そのため、GMR素子やTMR素子を用いる場合には、センサ信号の出力がホール素子よりも大きいものの、ホール素子よりもコスト面では不利となる。
一方、AMR素子は、出力信号がホール素子よりも大きく、単層膜構造であるため、GMR素子やTMR素子に比べてコスト面では有利であるが、センサ信号の出力パターンが異なる。具体的には、N極とS極とが交互に繰り返し配列されてなる着磁ロータに対して、磁気センサとしてAMR素子を用いた場合、AMR素子を有してなる磁気センサは、例えば、N極およびS極の領域でHi、N極とS極との境界領域でLoの信号を出力する。そのため、単にAMR素子を用いた場合には、ホール素子やGMR素子等を用いた場合のように、着磁パターンどおりにHiおよびLoのセンサ信号を交互に出力する構成の回転検出装置にはならない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、磁気センサとしてAMR素子を用いつつも、着磁パターンどおりに切り替わるセンサ信号を出力でき、従来よりもノイズ影響が低減した回転検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の回転検出装置は、回転体(1)の回転状態を検出する回転検出装置であって、第1着磁部(21)、第2着磁部(22)および未着磁部(23)をそれぞれ複数個有してなり、回転体の回転に連動して回転する着磁ロータ(2)と、着磁ロータに対して距離を隔てて配置され、第1着磁部および第2着磁部の磁気に応じた信号を出力する磁気センサ(3)と、を備え、第1着磁部および第2着磁部は、未着磁部を隔てて交互に繰り返し配列されており、第2着磁部は、第1着磁部とは異なる極性とされており、磁気センサは、異方性磁気抵抗素子を有してなる。
これによれば、異方性磁気抵抗素子である磁気センサは、第1着磁部および第2着磁部と、未着磁部とにおいて異なるセンサ信号を出力することになる。そのため、磁気センサとしてAMR素子を用いつつも、着磁ロータにおける着磁パターンどおりの信号出力が可能な構成の回転検出装置となる。また、AMR素子を用いることにより、ホール素子を用いる従来の構成に比べて、信号の出力が大きくなり、ノイズの影響が低減される。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の回転検出装置について、図1〜図6を参照して説明する。図2では、後述する着磁部21、22の極性の一例であって、着磁部21がN極とされ、着磁部22がS極とされた例を示している。本実施形態の回転検出装置は、例えば自動車などの車両に搭載されるカムセンサなどに適用されると好適であるが、他の用途にも採用され得る。
第1実施形態の回転検出装置について、図1〜図6を参照して説明する。図2では、後述する着磁部21、22の極性の一例であって、着磁部21がN極とされ、着磁部22がS極とされた例を示している。本実施形態の回転検出装置は、例えば自動車などの車両に搭載されるカムセンサなどに適用されると好適であるが、他の用途にも採用され得る。
本実施形態の回転検出装置は、図1に示すように、回転体1に取り付けられ、回転体1の回転に連動して回転する着磁ロータ2と、着磁ロータ2に対して所定の距離を隔てて配置され、着磁ロータ2の磁気に応じた信号を出力する磁気センサ3とを備える。この回転検出装置は、回転体1が回転すると、着磁ロータ2がこれに連動して回転すると共に、磁気センサ3が着磁ロータ2の回転に伴う磁束の向きの変化に応じた信号を出力することで回転体1の回転状態を検出する構成とされている。
回転体1は、任意の磁性体材料で構成され、例えば図1に示すように、本実施形態では円筒形状とされる。回転体1は、例えば図1に示すように、円筒の中心Cを通る円筒軸方向から見て、中心Cを軸とする周方向に沿って回転する。回転体1の外周面には、着磁ロータ2が貼り付けられている。
着磁ロータ2は、例えば図2に示すように、回転体1の外周面に沿って貼り付けられている。着磁ロータ2は、第1着磁部21、第2着磁部22、および未着磁部23を複数個有してなり、例えば多極ゴム磁石とされる。着磁ロータ2は、円筒形状とされ、第1着磁部21および第2着磁部22が未着磁部23を隔てて交互に繰り返し配列された構成とされている。言い換えると、着磁ロータ2は、未着磁部23を挟んで第1着磁部21と第2着磁部22とが互い違いで配置されてなる。
なお、着磁ロータ2は、第1着磁部21、第2着磁部22および未着磁部23の総数が4の倍数とされ、第1着磁部21と第2着磁部22とが同数であることが好ましい。つまり、着磁ロータ2は、「未着磁部23、第1着磁部21、未着磁部23、第2着磁部22」の領域が1セットとされ、この領域をnセット(nは2以上の自然数)有してなる構成とされることが好ましい。これは、磁気センサ3が着磁ロータ2の着磁パターンどおりの信号出力を行う構成とするためである。この詳細については後述する。
第1着磁部21および第2着磁部22は、着磁され、磁石として機能する領域であり、異極の関係とされている。本実施形態では、着磁ロータ2において第1着磁部21がN極、第2着磁部22がS極とされた例を代表例として説明するが、この逆の関係であってもよい。第1着磁部21および第2着磁部22は、着磁ロータ2の円筒軸方向を軸とする径方向が磁化方向とされている。そして、着磁ロータ2は、第1着磁部21から第2着磁部22へ流れる磁束が生じる構成となっている。
未着磁部23は、着磁されていない領域、すなわち磁石として機能しない領域である。未着磁部23は、図2に示すように、交互に繰り返して配列されている第1着磁部21と第2着磁部22とのそれぞれの間に挟まれた配置とされている。
なお、第1着磁部21、第2着磁部22および未着磁部23の回転方向におけるサイズや数量については任意であり、適宜変更されてもよい。
磁気センサ3は、図2に示すように、着磁ロータ2から所定の距離を隔てて配置され、着磁ロータ2から受ける磁束の向きに応じた信号を出力するものである。磁気センサ3は、例えば図3に示すように、リードフレーム31、ターミナル32、センサチップ33、処理回路チップ34、ワイヤ35、36、モールド樹脂37および保持部38を有してなる。
リードフレーム31は、例えばアイランド部311と3つのリード部312〜314とを備え、任意の金属材料によりなる。アイランド部311上には、センサチップ33および処理回路チップ34が搭載されている。アイランド部311は、例えばリード部312と一体とされるが、別体であってもよい。
リード部312〜314は、グラウンド電圧が印加されるグラウンド用リード部312と、図示しない外部の電源からの電源電圧が印加される電源用リード部313と、センサ信号を外部に出力する信号用リード部314とにより構成される。リード部312〜314は、アイランド部311側の一端がモールド樹脂37に覆われると共に、ワイヤ35を介して処理回路チップ34と電気的に接続されている。リード部312〜314は、モールド樹脂37から露出する他端側がターミナル32に接続されている。ターミナル32は、例えば図示しない外部のハーネス等に接続される。
センサチップ33は、図示しない接着剤等によりアイランド部311に搭載されている。センサチップ33は、外部からの磁束の向きに応じて抵抗値が変化するAMR素子を含んだ構成とされている。センサチップ33中のAMR素子は、例えば、第1着磁部21または第2着磁部22が磁気センサ3と対向配置された状況、すなわちセンサチップ33に対して水平な向きの磁束が生じる状況において抵抗値が小さくなる構成とされる。また、このAMR素子は、未着磁部23が磁気センサ3と対向配置された状況、すなわちセンサチップ33に対して垂直な向きの磁束が生じる状況において抵抗値がほぼ変化しない構成とされる。このセンサチップ33が出力する内部信号と着磁ロータ2の配列との関係については、後述する。
センサチップ33は、例えば図3に示すように、ワイヤ36を介して処理回路チップ34と電気的に接続されており、処理回路チップ34を介してグラウンド電圧や電源電圧が印加される。また、センサチップ33が出力する内部信号は、ワイヤ36を介して処理回路チップ34に伝送される。
処理回路チップ34は、センサチップ33と同様に、図示しない接着剤等を介してアイランド部311に搭載されている。処理回路チップ34は、センサチップ33から伝送された内部信号を処理する図示しない回路部を有してなる。処理回路チップ34の回路部で処理された信号は、ワイヤ35を介してセンサ出力として信号用リード部314に伝送され、外部に出力される。
モールド樹脂37は、例えば図3または図4に示すように、アイランド部311、リード部312〜314の一端側、センサチップ33、処理回路チップ34およびワイヤ35、36を覆っている。モールド樹脂37は、例えばエポキシ樹脂などの任意の樹脂材料により構成される。モールド樹脂37は、図4に示すように、保持部38により保持されている。
以下、説明の便宜上、モールド樹脂37およびこれに覆われた部分と、リード部312〜314のうちモールド樹脂37から露出する部分と、ターミナル32とを合わせて「モールドIC4」と称する。
保持部38は、図4に示すように、モールドIC4を保持する部材であり、任意の樹脂材料によりなる。保持部38は、着磁ロータ2から所定の距離を隔てて配置されており、センサチップ33と着磁ロータ2との距離を所定の範囲内に保っている。
以上が、本実施形態の回転検出装置の基本的な構成である。
次に、着磁ロータ2における着磁部21、22および未着磁部23の配列と磁気センサ3の出力信号との関係について図6を参照して説明するが、まず、従来の着磁ロータ2と磁気センサの出力信号について図5を参照して述べる。
図5では、N極の第1着磁部21およびS極の第2着磁部22を複数備え、これらの着磁部21、22が互いに接すると共に、交互に繰り返し配列されてなる従来の着磁ロータ20の一部を示している。また、図5では、従来の着磁ロータ20に対して対向配置される磁気センサとして、ホール素子を用いた場合、およびAMR素子を用いた場合におけるそれぞれの内部信号とセンサ出力とを示している。図5、図6では、着磁ロータ2または着磁ロータ20における磁束の向きを矢印で示している。図6では、着磁ロータ2の一部と、AMR素子を有してなる磁気センサ3の内部信号およびセンサ出力とを示している。
ホール素子を用いた場合、ホール素子が出力する内部信号は、図5に示すように、N極である第1着磁部21において大きくなり、S極である第2着磁部22において小さくなる。この内部信号を回路部で処理し、センサ出力として出力すると、N極においてHi、S極においてLoの信号を出力することになる。つまり、従来の着磁ロータ20の着磁パターンどおりにHi/Loの信号を出力する構成の回転検出装置となる。
なお、上記では、ホール素子を例に説明したが、ホール素子の代わりにGMR素子やTMR素子を用いた場合においても同様の出力信号パターンを得ることができる。しかしながら、GMR素子やTMR素子を用いた場合、ホール素子に比べて信号の出力が大きくなるものの、コスト面で不利となる。
続いて、この従来の着磁ロータ20に対して、AMR素子を用いた場合について説明する。なお、図5では、AMR素子が第1着磁部21または第2着磁部22と向き合う状況において、これらの磁束がAMR素子に対して水平な向きとなる配置である場合を示している。
AMR素子を用いた場合、AMR素子は、着磁部21、22の回転方向における中心に近い位置ほど内部信号の出力が大きくなる。また、AMR素子は、着磁部21、22の境界付近に近い位置、すなわち着磁部21、22における磁束の向きに対して垂直な向きの磁束が生じる領域に近い位置ほど内部信号の出力が小さくなる。
その結果、図5に示すように、第1着磁部21および第2着磁部22ではHiの信号を出力し、これらの境界付近ではLoの信号を出力する構成の回転検出装置となる。つまり、従来の着磁ロータ20とAMR素子を有する磁気センサとを用いた場合、着磁ロータ20の着磁パターンどおりの信号出力をする構成とはならない。
なお、ここでいう「着磁パターンどおりの信号出力」とは、着磁ロータの回転に伴い、磁気センサの正面に位置する当該着磁ロータを構成する各領域が切り替わるごとにHiとLoとの信号が入れ替わるような信号出力を指す。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、第1着磁部21と第2着磁部22との間に未着磁部23が配置された構成の着磁ロータ2とすることで、AMR素子を用いた場合であっても、着磁パターンどおりの信号出力が可能な回転検出装置を考案するに至った。
具体的には、図6に示すように、交互に繰り返し配列される第1着磁部21と第2着磁部22とのそれぞれの間に未着磁部23を設けた着磁ロータ2とした。この着磁ロータ2では、図6に示すように、第1着磁部21および第2着磁部22においては、主にAMR素子の内部信号の出力が大きくなる向きの磁束が生じている。一方、未着磁部23においては、第1着磁部21から第2着磁部22に向かう磁束、すなわち第1着磁部21および第2着磁部22の中心位置における磁束の向きに対して垂直な向きの磁束が生じることになる。
その結果、AMR素子の内部信号は、第1着磁部21または第2着磁部22と向き合う場合には大きくなる一方で、未着磁部23と向き合う場合には小さくなる。したがって、磁気センサ3のセンサ出力は、図6に示すように、着磁部21、22ではHi、未着磁部23ではLoとなり、着磁パターンどおりの信号出力となる。
また、AMR素子をもちいることで、ホール素子の出力信号よりも大きな信号が得られ、ノイズの影響を受けにくくなることに加え、ノイズ影響の低減に伴い、繰り返し再現性も向上するとの効果が得られる。さらに、AMR素子は、GMR素子やTMR素子よりも構成がシンプルであり、コスト面で有利である。
本実施形態によれば、AMR素子を有してなる磁気センサを用いつつも、着磁ロータ2の着磁パターンどおりの信号出力が得られると共に、ノイズの影響が低減された構成の回転検出装置となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の回転検出装置について、図7を参照して説明する。図7では、見易くして理解を助けるため、後述する小着磁部242にハッチングを施している。
第2実施形態の回転検出装置について、図7を参照して説明する。図7では、見易くして理解を助けるため、後述する小着磁部242にハッチングを施している。
本実施形態の回転検出装置は、着磁部21、22を「大着磁部」として、図7に示すように、複数の未着磁部23のうち一部の未着磁部24が、複数の小着磁部242を有してなる構成である点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
複数の未着磁部23のうち一部の未着磁部24は、例えば、図7に示すように、未着磁領域241と、小着磁部242とが交互に配置されたストライプ状の構成とされている。未着磁部24は、小着磁部242を有しない他の未着磁部23よりも回転方向における幅が広くされている。未着磁部24は、回転方向における幅が広くされることで、当該未着磁部24の回転方向における中心位置での磁力が小さくなり、磁気センサ3の信号出力のパターンを変化する要因となり得る。
そこで、未着磁部24は、回転方向の中心における磁力の過度な低下を抑制し、磁気センサ3が着磁パターンどおりの信号を出力できるようにするため、幅狭の小着磁部242を有した構成とされている。
なお、未着磁部24は、その数や回転方向における幅については適宜変更され得る。また、例えば、着磁ロータ2の他の部位における磁束が着磁ロータ2の回転角度を検出するのに用いられる場合、未着磁部24は、その回転角度の基準位置を検出するのに用いられる。
小着磁部242は、少なくとも2つ配置され、第1着磁部21および第2着磁部22と未着磁領域241を隔てて配置されると共に、他の小着磁部242とも未着磁領域241を隔てて配置される。言い換えると、未着磁部24は、2つの小着磁部242を備え、小着磁部242それぞれを挟んだ両側に未着磁領域241が配置された構成とされている。
以下、説明の便宜上、2つの小着磁部242のうち第1着磁部21に隣接するものを「小着磁部242A」と称し、第2着磁部22に隣接するものを「小着磁部242B」と称する。
小着磁部242は、未着磁領域241を挟んで隣接する大着磁部と同じ極性とされる。具体的には、第1着磁部21に隣接する小着磁部242Aは、第1着磁部21と同じ極性(図7の例では、N極)とされる。第2着磁部22に隣接する小着磁部242Bは、第2着磁部22と同じ極性(図7の例では、S極)とされる。つまり、未着磁部24は、異極の関係とされた少なくとも一対の小着磁部242を有した構成とされる。複数の小着磁部242は、例えば、回転方向における幅、すなわち横幅およびその面積が等しくされるが、これに限定されない。
これにより、未着磁部24の回転方向における中心位置での磁力低下を抑制し、磁力低下の影響により、磁気センサ3が着磁ロータ2の着磁パターンとは異なる意図しない信号を出力することを抑止できる。
なお、ここでいう「隣接する大着磁部」とは、ある小着磁部242を基準として、回転方向において他の小着磁部242を介さずに隣接する第1着磁部21または第2着磁部22を指す。
本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加えて、回転方向における幅が他の未着磁部23よりも広い未着磁部24を有しつつも、未着磁部24における磁力低下の影響が低減されるとの効果が得られる回転検出装置となる。
(他の実施形態)
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
(1)例えば、上記各実施形態では、回転体1が円筒形状とされたものに着磁ロータ2が搭載される例を前提に説明したが、回転体1は、円筒形状に限られず、円柱形状などの他の形状とされていても構わない。
(2)上記各実施形態では、図2や図7などに示すように、着磁部21、22の回転方向における幅が未着磁部23と同程度である例について説明したが、着磁部21、22の幅については適宜変更されてもよい。
1 回転体
2 着磁ロータ
21 第1着磁部
22 第2着磁部
23、24 未着磁部
241 未着磁領域
242 小着磁部
3 磁気センサ
2 着磁ロータ
21 第1着磁部
22 第2着磁部
23、24 未着磁部
241 未着磁領域
242 小着磁部
3 磁気センサ
Claims (3)
- 回転体(1)の回転状態を検出する回転検出装置であって、
第1着磁部(21)、第2着磁部(22)および未着磁部(23)をそれぞれ複数個有してなり、前記回転体の回転に連動して回転する着磁ロータ(2)と、
前記着磁ロータに対して距離を隔てて配置され、前記第1着磁部および前記第2着磁部の磁気に応じた信号を出力する磁気センサ(3)と、を備え、
前記第1着磁部および前記第2着磁部は、前記未着磁部を隔てて交互に繰り返し配列されており、
前記第2着磁部は、前記第1着磁部とは異なる極性とされており、
前記磁気センサは、異方性磁気抵抗素子を有してなる、回転検出装置。 - 前記第1着磁部、前記第2着磁部および前記未着磁部の総数が4の倍数であり、
前記第1着磁部の数は、前記第2着磁部の数と同じである、請求項1に記載の回転検出装置。 - 前記第1着磁部および前記第2着磁部を大着磁部として、
複数の前記未着磁部のうち一部の前記未着磁部(24)は、前記回転体の回転方向における幅が前記大着磁部よりも小さい、2つの小着磁部(242)を有してなり、
2つの前記小着磁部は、互いに未着磁領域(241)を隔てて配置されると共に、前記大着磁部とは前記未着磁領域を隔てて配置されており、
前記第1着磁部に隣接する前記小着磁部(242A)は、前記第1着磁部と同じ極性であり、
前記第2着磁部に隣接する前記小着磁部(242B)は、前記第2着磁部と同じ極性である、請求項1または2に記載の回転検出装置。
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