JP2020197296A - 直動案内装置 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、直動案内装置のスライダに作用する荷重の方向を検出する技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、スライダ本体の袖部に、圧縮ひずみ検出用センサと引張ひずみ検出用センサとを設置して、外部荷重の方向を判別する技術である。具体的には、引張ひずみ検出用センサを、スライダに荷重が作用した場合に袖部の外側面に形成される膨らみ部に設け、圧縮ひずみ検出用センサを、上記膨らみ部の上方に形成される凹み部に設ける。そして、各センサのひずみ検出値の比率を用いて、圧縮方向、引張方向、ローリング方向の荷重を判別する。
そこで、本発明は、スライダに作用しているモーメント荷重の方向を適切に判別することができる直動案内装置を提供することを目的とする。
このように、長手方向および幅方向の中心を対称にひずみセンサが配置されているため、これらのひずみセンサの検出値を用いて、スライダに作用しているモーメント荷重の方向を適切に判別することができる。
さらに、上記の直動案内装置において、前記判別部は、前記スライダに作用しているモーメント荷重の方向が、前記長手方向の軸回りのローリング方向、前記幅方向の軸回りのピッチング方向、および前記長手方向と前記幅方向とに直交する前記案内レールの厚さ方向の軸回りのヨーイング方向のうちいずれであるかを判別することができる。このように、スライダに作用しうるモーメント荷重の方向を適切に判別することができる。
また、上記の直動案内装置において、前記ひずみセンサは、いずれも検出方向を一様とすることができる。これにより、スライダに作用しているモーメント荷重によって生じるひずみを適切に検出し、当該モーメント荷重の方向を適切に判別することができる。
さらに、上記の直動案内装置において、前記ひずみセンサは、小型チップにセンサ素子とアンプを含む回路とを集積したMEMSひずみセンサであり、無線通信機能を有した機器と組み合わせてもよい。この場合、検出装置システムを簡略化でき、配線等が困難な狭い空間にもひずみセンサを配置できる。また、直動案内装置の繰返し移動による断線の問題を解決することも可能である。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
直動案内装置10は、案内レール1と、スライダ2と、複数の転動体(ボール)3と、を備える。スライダ2は、Y方向に一直線状に延びる断面形状略矩形の案内レール1の上に、案内レール1の長手方向(Y方向)に沿って移動可能に組み付けられている。
なお、以降の説明で参照する各図において、互いに直交するXYZ直交座標系のX軸方向は案内レール1及びスライダ2の幅方向、Y軸方向は案内レール1及びスライダ2の長手方向、Z軸方向は案内レール1及びスライダ2の厚さ方向である。
スライダ2は、案内レール1の幅方向の両側に配置された一対の袖部(脚部)2Aと、案内レール1の上面1b側に配置されて一対の袖部2Aを連結する基部(胴部)2Bと、を有するスライダ本体201を備える。そして、スライダ2は、両袖部2Aの間に案内レール1を挟み、スライダ2の内側面(袖部2Aの内側面)2aが、案内レール1の側面1aと対向配置されるように、案内レール1に移動可能に取り付けられている。スライダ2は、案内レール1の長手方向を移動方向として移動することができる。
具体的には、エンドキャップ202は、スライダ本体201の移動方向における両端部に着脱可能に取り付けられている。また、サイドシール203は、エンドキャップ202の移動方向における外端面に装着されている。サイドシール203は、案内シール1とスライダ2との間の移動方向における端面側の隙間を密封する。スライダ本体201は、例えば金属により構成することができる。また、エンドキャップ202は、例えば樹脂材料の成形品により構成することができる。
このとき、案内レール1の側面1aの軌道面11により形成される転動通路に配置されたボール3は、保持器31により回転自在に保持される。また、案内レール1の角部の軌道面11により形成され転動通路道に配置されたボール3は、スライダ2に取り付けられた保持器32により回転自在に保持される。
なお、転動体3の種類はボールに限定されるものではなく、例えば、ころ(円筒ころ等)であってもよい。また、案内レール1およびスライダ2が備える軌道面11、21の数は、片側二列に限定されるものではなく、例えば、片側一列や片側三列以上であってもよい。
このように、ひずみセンサ41〜44は、スライダ2の長手方向(Y方向)および幅方向(X方向)の中心を対称に袖部2Aに配置されている。また、ひずみセンサ41〜44は、いずれも検出方向が一様に取り付けられている。
また、ひずみセンサ41〜44は、小型チップにセンサ素子とアンプなどの回路を集積したMEMS(Micro-Electrical-Mechanical Systems)ひずみセンサとすることができ、検出装置システムを簡略化することができる。この場合、ひずみセンサ41〜44は、それぞれセンサ信号を増幅し、デジタル信号に変換して、無線通信により検出値を判別部50に送信する。無線通信機能を有した機器を活用すれば、配線等が困難な狭い空間にも対応可能であり、直動案内装置の繰返し移動による断線の問題も解決することが可能である。この無線通信機能を有した機器を判断部50としてもよい。
なお、ひずみセンサ41〜44から判別部50への検出値の送信は、有線通信により行ってもよい。
スライダ2に対して作用するモーメント荷重としては、ローリング方向の荷重、ピッチング方向の荷重、ヨーイング方向の荷重がある。判別部50は、スライダ2に作用している荷重の方向が、上記のうちのいずれであるかを判別することができる。
したがって、判別部50は、ひずみセンサ41〜44の検出値を比較することで、スライダ2に作用している荷重の方向がローリング方向であることを判別することができる。
したがって、判別部50は、ひずみセンサ41〜44の検出値を比較することで、スライダ2に作用している荷重の方向がピッチング方向であることを判別することができる。
したがって、判別部50は、ひずみセンサ41〜44の検出値を比較することで、スライダ2に作用している荷重の方向がヨーイング方向であることを判別することができる。
ここで、ひずみセンサ41〜44は、袖部2Aの幅方向における外側面2bに配置することができる。この場合、ひずみセンサ41〜44を容易に設置することができる。さらに、ひずみセンサ41〜44は、いずれも一様に取り付けられている。したがって、スライダ2に作用している荷重によって生じるひずみを適切に検出し、当該荷重の方向を適切に判別することができる。
また、判別部50は、ひずみセンサ41〜44の検出値に基づいて、スライダ2に作用している荷重の大きさを判別することもできる。この場合、上述したように、ひずみ量と荷重との関係を示すデータベース(テーブル)を用いることで、容易に外部荷重の大きさを判別することができる。
さらに、判別部50は、ローリング方向、ピッチング方向、ヨーイング方向といった、スライダ2に作用しうるモーメント荷重の方向を適切に判別することができる。
したがって、上記の判別結果を用いることで、設備への取付時に発生する取付誤差を検知し、早期故障を予防することができる。特に、取付時に意図せずして大きなモーメント荷重が発生するような場合には非常に有効であり、適切に早期故障を予防することができる。
さらに、スライダ本体201の袖部2Aにひずみセンサ41〜44を直接設置することができるので、ひずみ量を検出するために、例えば弾性体等の部材を別途設置する必要がなく、装置のサイズアップやコストアップを抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、直動案内装置10が4つのひずみセンサ41〜44を備える場合について説明したが、センサの数は上記に限定されない。センサ配置の対称性をくずさない限りでは、必要に応じてセンサの数を増やしてもよいし、逆に、必要な判別機能に合わせて、センサの数を減らしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、ひずみセンサが袖部2Aの外側面2bに配置されている場合について説明したが、センサ配置の対称性を保てれば、袖部2Aの内側面2aなど別の場所に配置してもよい。また、ひずみセンサは、外付けでも内蔵でもどちらでも構わない。
Claims (7)
- 案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を備える直動案内装置であって、
前記スライダは、前記案内レールの幅方向の両側に配置された一対の袖部と、前記一対の袖部を連結する基部と、を有するスライダ本体を備え、前記案内レールの長手方向に移動可能であり、
前記一対の袖部には、前記スライダの前記長手方向における中心線に対して対称に一対のひずみセンサがそれぞれ配置されており、
一方の前記袖部に配置された前記一対のひずみセンサと、他方の前記袖部に配置された前記一対のひずみセンサとは、前記スライダの前記幅方向における中心線に対して対称に配置されていることを特徴とする直動案内装置。 - 前記ひずみセンサの検出値を比較し、前記スライダに作用しているモーメント荷重の方向を判別する判別部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
- 前記判別部は、
前記スライダに作用しているモーメント荷重の方向が、
前記長手方向の軸回りのローリング方向、前記幅方向の軸回りのピッチング方向、および前記長手方向と前記幅方向とに直交する厚さ方向の軸回りのヨーイング方向のうちいずれであるかを判別することを特徴とする請求項2に記載の直動案内装置。 - 前記判別部は、
前記ひずみセンサの検出値に基づいて、前記モーメント荷重の大きさを判別することを特徴とする請求項2または3に記載の直動案内装置。 - 前記ひずみセンサは、前記袖部の前記幅方向における外側面に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の直動案内装置。
- 前記ひずみセンサは、いずれも検出方向が一様であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の直動案内装置。
- 前記ひずみセンサは、小型チップにセンサ素子とアンプを含む回路とを集積したMEMSひずみセンサであり、無線通信機能を有した機器と組み合わせることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の直動案内装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4007252A1 (en) | 2020-11-27 | 2022-06-01 | Seiko Epson Corporation | Printing apparatus and printing method |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009506737A (ja) * | 2005-08-23 | 2009-02-12 | エス.エヌ.エール.ルールマン | 独立した能動部材に電力を供給する方法及びアセンブリ |
JP2017129519A (ja) * | 2016-01-22 | 2017-07-27 | Thk株式会社 | 運動案内装置の荷重計測システム及び荷重計測方法、並びに運動案内装置の寿命算出方法 |
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