JP2020197196A - エンジンのスロットル装置 - Google Patents

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大輔 濱崎
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Abstract

【課題】簡素な構成によりインジェクタからの噴射燃料の良好な霧化促進を達成してエンジン性能を向上できるエンジンのスロットル装置を提供する。【解決手段】エンジン1の吸気ポートと連通する吸気通路8が形成されたスロットルボディ7と、吸気通路8を貫通して配設されたスロットル軸9に支持され、スロットル軸9の回転に伴って開閉されてエンジン1の吸気量を調整するスロットル弁10と、スロットル軸9を挟んだスロットルボディ7の外側面にそれぞれ固定され、スロットル弁10が微小開度に調整されたときに、両側縁(10a,10a)により吸気通路8内を流通する吸気がそれぞれ絞られる一対の吸気絞り箇所18の吸気流通方向の直下流に、それぞれのノズル部13a,14aを臨ませた一対のインジェクタ13,14とを備えた。【選択図】図4

Description

本発明は、インジェクタを備えたエンジンのスロットル装置に関する。
この種のスロットル装置は、スロットル弁の開度に応じて吸気量を調整すると共に、吸気中にインジェクタから燃料を噴射して混合気を生成し、エンジンの吸気ポートから筒内に供給して点火プラグにより点火・燃焼させている。噴射された燃料の霧化状態は混合気の性状、ひいては筒内での燃焼状態に大きく影響し、燃料の霧化が不十分な場合には良好な筒内燃焼が望めず、排ガス面や出力面でエンジン性能を低下させる要因になる。特にアイドル運転等のように、スロットル弁を微小開度に調整して吸気を絞っている状況では、吸気流速が低いことから元々燃料が霧化され難く、上記した燃料の霧化不良による影響が強まる。
このような不具合の対策として、例えば特許文献1に記載のスロットル装置では、スロットル弁に貫通孔を形成している。貫通孔を流通した吸気は流速を高められ、この吸気をインジェクタからの噴射燃料に衝突させることにより燃料の霧化促進を図っている。
しかしながら、アイドル運転等では元々の吸気量が少ないため、貫通孔を流通させても吸気流速はそれほど増加せず、結果として、燃料霧化が求められる肝心のアイドル運転等で燃料を十分に霧化できないという問題があった。
そこで、例えば特許文献2に記載のスロットル装置では、シリンダヘッドの吸気ポート内及びインテークパイプ内にそれぞれ仕切壁を形成して上側吸気通路と下側吸気通路とに区画し、下側吸気通路内を流通する吸気量をフラップの開度に応じて調整可能としている。例えばスロットルバルブが小開度のときにはフラップを閉じ、インジェクタが取り付けられている上側吸気通路を流通する吸気量を増加させて吸気流速を高め、これにより噴射燃料の霧化促進を図っている。
特開平8−232814号公報 特開2016−70206号公報
しかしながら、特許文献2に記載のスロットル装置は、製造コスト面で問題があった。即ち、このスロットル装置を実施するには、吸気ポート内及びインテークパイプ内に仕切壁を形成し、下側吸気通路にはフラップを設け、さらにエンジンの運転中にフラップを開度制御する必要がある。このためエンジンの構成が複雑化して製造コストが高騰することから、従来からより簡素な構成で十分な効果を達成できる対策が要望されていた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、簡素な構成によりインジェクタからの噴射燃料の良好な霧化促進を達成してエンジン性能を向上することができるエンジンのスロットル装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のエンジンのスロットル装置は、エンジンの吸気ポートと連通する吸気通路が形成されたスロットルボディと、吸気通路を貫通して配設されたスロットル軸に支持され、スロットル軸の回転に伴って開閉されてエンジンへの吸気量を調整するスロットル弁と、スロットル軸を挟んだスロットルボディの外側面にそれぞれ固定され、スロットル弁が微小開度に調整されたときに、両側縁により吸気通路内を流通する吸気がそれぞれ絞られる一対の吸気絞り箇所の吸気流通方向の直下流に、それぞれのノズル部を臨ませた一対のインジェクタとを備えたことを特徴とする。
その他の態様として、スロットル弁が、微小開度のときの両側縁による一対の吸気絞り箇所の位置を吸気流通方向で相違させ、一対のインジェクタが、対応する吸気絞り箇所に対して同一の位置関係でノズル部が配置されるようにしてもよい。
その他の態様として、吸気通路内におけるスロットル軸の吸気流通方向の下流側に、スロットル軸に沿った姿勢で配設された隔壁と、隔壁により吸気通路が2分されて画成され、それぞれエンジンの一対の気筒の吸気ポートと連通する一対の分岐通路とをさらに備えてもよい。
その他の態様として、隔壁の前記スロットル軸の近傍の一側面に、全開位置に調整されたときのスロットル弁の一側縁が嵌り込む凹部が形成されていてもよい。
その他の態様として、エンジンが、V型の気筒配列をなし、一対の分岐通路が、エンジンの各バンクの気筒の吸気ポートとそれぞれ連通していてもよい。
本発明のエンジンのスロットル装置によれば、簡素な構成によりインジェクタからの噴射燃料の良好な霧化促進を達成してエンジン性能を向上することができる。
第1実施形態のスロットル装置が装着された単気筒エンジンを示す正面図である。 スロットル装置を示す斜視図である。 図2のA矢視図である。 図3のIV-IV線断面図である。 第2実施形態のスロットル装置が装着されたV型2気筒エンジンを示す正面図である。 図3のVI-VI線断面図である。 スロットル弁を全開位置に調整したときの図6に対応する断面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 第2実施形態の別例を示す図6に対応する断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を自動二輪車に搭載される単気筒エンジン用のスロットル装置に具体化した第1実施形態を、図1〜4に基づき説明する。
図1に示すように、エンジン1はクランクケース2、シリンダブロック3及びシリンダヘッド4からなる。シリンダヘッド4の一側面には吸気マニホールド5を介してスロットル装置6の一端が連結され、スロットル装置6の他端には図示しないエアクリーナが連結されている。また図示はしないが、シリンダヘッド4の他側面には排気管が連結され、排気管上には排ガス浄化用の触媒及び消音器が介装されている。
図2〜4に示すように、スロットル装置6のスロットルボディ7には、断面オーバル状をなす吸気通路8が図2の上下方向に沿って貫設されている。エアクリーナにより濾過された吸気は吸気通路8を流通した後、吸気マニホールド5を経てエンジン1の吸気ポートから筒内に供給される。以下、この吸気が流通する方向を吸気流通方向と称し、図1に示すエンジン1への装着状態では、吸気流通方向を水平とした姿勢にスロットル装置6が保たれる。
スロットルボディ7には吸気通路8を短辺方向に貫通してスロットル軸9が配設され、その両端は図示しないベアリングにより回転可能に支持されている。吸気通路8内において、スロットル軸9にはオーバル状のスロットル弁10がビス11により固定・支持されている。スロットル軸9の一端にはモータ12が連結され、図示しない戻りバネに抗してモータ12によりスロットル軸9が回転駆動され、それに伴ってスロットル弁10が開閉されてエンジン1への吸気量が調整される。以下、この吸気流通方向と直交するスロットル軸9に沿った方向をスロットル軸線方向と称する。
なお本実施形態では、吸気通路8を断面オーバル状としたが、これに限るものではなく、例えば断面円形状としてもよい。
スロットル軸9を挟んだスロットルボディ7の一対の外側面、換言すると、吸気通路8の長辺方向に相当する一対の外側面には、それぞれインジェクタ13,14が固定されている。詳しくは、スロットルボディ7の一対の外側面には、それぞれ吸気流通方向の下流側に嵌合ベース部15が一体形成され、吸気流通方向の上流側に締結ベース部16が一体形成されている。以下の説明では、吸気流通方向の下流側を吸気下流側と略し、吸気流通方向の上流側を吸気上流側と略して表現する。
各インジェクタ13,14の先端のノズル部13a,14aは、嵌合ベース部15に斜め方向に貫設されたノズル孔15a内に嵌合し、各インジェクタ13,14の基端は、締結ベース部16を介してスロットルボディ7の外側面から離間した位置でビス17により締結されている。これにより図4中に一点鎖線で示すように、各インジェクタ13,14のノズル部13a,14aの軸線Cijは吸気通路8の軸線Cに対して所定角度で交わるように斜め方向を指向している。以下、この吸気流通方向及びスロットル軸線方向とそれぞれ直交するインジェクタ13,14が並設された方向をインジェクタ並設方向と称する。
各インジェクタ13,14の一側にはニップル13b,14bが設けられ、それぞれのニップル13b,14bには図示しない燃料ホースを経て燃料ポンプから加圧燃料が供給され、インジェクタ13,14の開閉に応じてノズル部13a,14aから吸気通路8内に噴射されるようになっている。モータ12の一側に設けられたコネクタ12a及びインジェクタ13,14の一側に設けられたコネクタ13c,14cには、それぞれ図示しないハーネスを介してコントローラが接続され、コントローラによりモータ12及びインジェクタ13,14が駆動制御される。
詳しくは、モータ12は自動二輪車のスロットル操作に基づき駆動制御されてスロットル弁10を開度調整し、インジェクタ13,14は、エンジン1に供給される吸気量を前提として所定の空燃比を達成可能な量の燃料を噴射する。一対のインジェクタ13,14で燃料噴射することから、個々のインジェクタ13,14からはエンジン1に供給すべき燃料量の半分が噴射される。
モータ12によるスロットル弁10の開度調整についてさらに詳述すると、スロットル操作の中止時にはモータ12の駆動が中止され、戻りバネの付勢力によりスロットル弁10が図4に示す微小開度に調整される。このときスロットル弁10のインジェクタ並設方向の両側縁(10a,10a)は吸気通路8の内壁からそれぞれ僅かに離間し、図4に円で囲んで示すように、それぞれの箇所では吸気が絞られながら上流から下流へと流通する。以下、これらの箇所を吸気絞り箇所18,19と称し、吸気量の減少によりエンジン1はアイドル運転に保たれる。
また、スロットル操作が開始されて操作量が次第に増加すると、それに対応してモータ12によりスロットル弁10が開側に駆動される。吸気量の増加及びそれに応じた燃料噴射量の増加によりエンジン1の運転領域は高回転高負荷側に移行し、スロットル全開操作時には、スロットル弁10が図4中に仮想線で示す吸気流通方向に沿った全開位置に調整される。
以上がスロットル装置6の基本的な構成であり、次いで、スロットル弁10の微小開度時の吸気絞り箇所18,19と各インジェクタ13,14のノズル部13a,14aとの位置関係、及びそれに基づく作用効果について説明する。
図4に示すように本実施形態のスロットル装置6は、スロットル弁10の両側縁(10a,10a)により形成される一対の吸気絞り箇所18,19に対応して一対のインジェクタ13,14を配設している。そして吸気流通方向において、左側のインジェクタ13は対応する吸気絞り箇所18と一致する位置でノズル部13aを吸気通路8内に臨ませ、右側のインジェクタ14は対応する吸気絞り箇所19よりも僅かに下流側の位置でノズル部14aを吸気通路8内に臨ませている。これらの吸気絞り箇所18,19に対するノズル部13a,14aの位置関係が、本発明の直下流に相当する。
スロットル弁10が微小開度に調整されているとき、それぞれの吸気絞り箇所18,19ではスロットル弁10の両側縁(10a,10a)により吸気が絞られて流速を高められ、下流側へと流通した直後の吸気中に各インジェクタ13,14のノズル部13a,14aから燃料が噴射される。従って、それぞれの噴射燃料は、高い流速の吸気により撹拌されて霧化が促進される。
例えば特許文献1に記載のスロットル装置においてもアイドル運転等ではスロットル弁が微小開度に調整され、その両側縁により一対の吸気絞り箇所が形成されて吸気流速が高められる。しかしながら、インジェクタからの燃料は一方の吸気絞り箇所を流通した半分の吸気中にのみ噴射され、他方の吸気絞り箇所を流通した半分の吸気は噴射燃料の霧化には全く利用されない。インジェクタからは1気筒分に供給すべき全ての燃料が噴射されるため、半分の吸気量では噴射燃料の良好な霧化、ひいては筒内での良好な燃焼が望めず、排ガス面や出力面でエンジン性能を低下させてしまう。
これに対して本実施形態では、一対のインジェクタ13,14からエンジン1の1気筒分に供給すべき燃料量の半分がそれぞれ噴射され、それらの一対の噴射燃料の撹拌・霧化のために、各吸気絞り箇所18,19を流通した半分の吸気量がそれぞれ利用される。即ち、特許文献1の技術に比較して、個々の吸気絞り箇所18,19を流通した吸気により撹拌すべき燃料量が半減することから、噴射燃料の霧化を促進して筒内で良好に燃焼させることができる。結果として燃焼効率が向上し、排ガス面や出力面での改善によりエンジン性能を向上できると共に、希薄燃焼への対応も容易に可能となる。
一方、本実施形態のスロットル装置6は特許文献2のものに比較して、吸気ポート内やインテークパイプ内の仕切壁、下側吸気通路のフラップを省略でき、さらにフラップを開度制御する必要もない。また特許文献1のスロットル装置と比較した場合であっても、インジェクタ13,14を1本追加するだけで実施できる。このような簡素な構成であるが故に、製造コストを低減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を自動二輪車に搭載されるV型2気筒エンジン用のスロットル装置に具体化した第2実施形態を、図5〜8に基づき説明する。
本実施形態のスロットル装置はエンジンの2つの気筒で共用されており、そのために吸気通路の下流側が隔壁により2分されていることが第1実施形態のスロットル装置6との相違点であり、その他の構成は同一である。そこで、共通する構成の箇所は同一の部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
図5に示すように、エンジン21はクランクケース22、一対のシリンダブロック23及び一対のシリンダヘッド24からなる。各シリンダヘッド24の相対向する内側面には、吸気マニホールド25を介して共通のスロットル装置26が連結されている。詳しくは、吸気マニホールド25は下方に向けて二股状に分岐する形状をなし、その上流端にスロットル装置26が連結され、一対の下流端にエンジン21の各バンクのシリンダヘッド24がそれぞれ連結されている。
従って、エンジン21への装着状態では、吸気流通方向を垂直とした姿勢にスロットル装置26が保たれる。またインジェクタ並設方向はエンジン21の一対の気筒が並設された方向と一致し、これと直交する方向がスロットル軸線方向に相当する。このスロットル装置26の配置により、断面オーバル状の吸気通路8の長辺方向に吸気が2分されて各気筒に案内されるため、円滑に吸気を分流させることができる。
図6,7に示すように、隔壁27は、吸気通路8内におけるスロットル軸9の吸気下流側に、スロットル軸線方向に沿った姿勢で配設されている。隔壁27の上縁はスロットル軸9に対して僅かに離間して配設され、下縁は吸気通路8の吸気下流側の開口部まで延設されている。この隔壁27により吸気通路8のスロットル軸9よりも吸気流通方向の下流側の領域が2分され、一対の分岐通路28が画成されている。
このような隔壁27に対応して、図6に仮想線で示すように吸気マニホールド25の二股状の分岐箇所よりも吸気上流側の領域には隔壁25aが形成されて、その上縁がスロットル装置26側の隔壁27の下縁と連続している。このためスロットル装置26の一対の分岐通路28は、互いに連通することなく吸気マニホールド25を介してエンジン21の各バンクの気筒の吸気ポートとそれぞれ連通している。
本実施形態においても、吸気絞り箇所18,19に対するインジェクタ13,14のノズル部13a,14aの位置関係は第1実施形態と同一であり、吸気流通方向において各吸気絞り箇所18,19の直下流にインジェクタ13,14のノズル部13a,14aが配置されている。よって、スロットル弁10が微小開度のときには、各吸気絞り箇所18,19を流通して流速が高められた吸気中にそれぞれのインジェクタ13,14から燃料が噴射される。互いの噴射燃料は隔壁27に隔てられて混合することなく、吸気マニホールド25を経て対応する気筒の筒内に供給される。
本実施形態の場合には、各インジェクタ13,14からエンジン21の1気筒に供給すべき燃料がそれぞれ噴射され、その撹拌・霧化のために各吸気絞り箇所18,19を流通する1気筒分の吸気がそれぞれ無駄なく利用される。例えば、特許文献1に記載のスロットル装置を2気筒エンジンに適用した場合には、単一のインジェクタから2気筒分の燃料を噴射することになるが、その霧化には一方の吸気絞り箇所を流通した1気筒分の吸気が利用されるだけである。
これに対して本実施形態では、個々の吸気絞り箇所18,19を流通した吸気を利用することにより撹拌すべき燃料量が半減するため、噴射燃料の霧化促進によりエンジン性能を向上することができる。
また、第1実施形態に比較して隔壁27を追加しただけの簡素な構造であるため、特許文献2のスロットル装置に比較して製造コストを低減することができる。
加えて、本実施形態のスロットル装置26は単一の吸気通路8から吸気を分流させてエンジン21の一対の気筒に供給する構成のため、特にV型2気筒エンジン21の場合に良好な吸気レイアウトを採用できる。即ち、V型2気筒エンジン21では各気筒の吸気ポートが相対向する斜め上方に開口していることから、スロットル装置26と各気筒とを連結する吸気マニホールド25の湾曲を緩やかな形状に設定できる。これにより吸気の流通方向をそれほど変更せずに円滑に吸気ポートに案内できるため、この要因は吸気抵抗の低減ひいてはエンジン性能の向上に貢献する。
一方、以上のように高い流速の吸気により噴射燃料を撹拌するには、各吸気絞り箇所18,19の直下流にインジェクタ13,14のノズル部13a,14aを臨ませることが重要である。そして、2気筒エンジン21を想定した本実施形態では、互いの噴射燃料の混合を防止するために隔壁27の上縁をスロットル軸9の近傍まで延設している。ところが、この位置関係では隔壁27との干渉によりスロットル弁10を完全な全開位置に調整できず、スロットル弁10により吸気の流通が妨げられてエンジン21の最大出力が低下してしまう。
その対策として本実施形態では、隔壁27の一側面にスロットル弁10に対応する形状の凹部27aを形成している。詳しくは図7,8に示すように、凹部27aはスロットル弁10の約半分の領域に対応する略半月状をなし、その下部が円弧状に形成され、上部は隔壁27の上縁から上方に開放されている。また、隔壁27の板厚方向に相当する凹部27aの深さは、スロットル弁10の厚みよりも若干大きく設定されている。図7に示すようスロットル弁10が全開位置に調整されると、スロットル弁10の一側縁(10a)は吸気下流側へと位置変位して、隔壁27の凹部27a内に重ねられた状態で嵌り込む。従って、スロットル弁10は隔壁27との干渉を防止されて問題なく全開位置に調整される。
そして、元々スロットル軸9に沿った姿勢で配設された隔壁27は、吸気上流側のスロットル軸9に陰に隠れて吸気をほとんど妨げず、この隔壁27の凹部27a内に嵌り込んだスロットル弁10も吸気の妨げにならない。従って、スロットル全開時の吸気量の増加、ひいてはエンジン21の最大出力の向上を達成することができる。
ところで図6から判るように、微小開度のときのスロットル弁10の両側縁(10a,10a)は吸気流通方向の位置が異なり、必然的に吸気絞り箇所18,19の位置も若干ではあるが相違する。これに対して一対のインジェクタ13,14は同一位置に配設されているため、吸気による噴射燃料の撹拌状態が双方で異なる。このため双方の撹拌状態を勘案した上で、妥協点として吸気流通方向のインジェクタ13,14の位置を設定せざるを得ない。
その対策として図9に示すように、吸気流通方向において吸気絞り箇所18,19に対してインジェクタ13,14のノズル部13a,14aを下流側に同一距離Lだけ離間配置してもよい。これにより、それぞれの吸気絞り箇所18,19に対してインジェクタ13,14のノズル部13a,14aが同一の位置関係で配置されるため、距離Lを適切に設定すれば、何れのインジェクタ13,14からの噴射燃料も良好に撹拌・霧化することができる。なお、同様の構成を第1実施形態のスロットル装置6に適用してもよい。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記第1実施形態では単気筒エンジン1を想定し、第2実施形態ではV型2気筒エンジン21を想定したが、適用するエンジンの種別はこれに限らない。例えば第2実施形態のスロットル装置26の構成であれば、吸気マニホールド25の形状を変更することで水平対向2気筒エンジンに対応することもできる。また、V型4気筒エンジンやV型6気筒エンジン等にも対応可能であり、この場合には相対向する一対の気筒毎にスロットル装置26を配置すればよい。
1,21 エンジン
6 スロットル装置
7 スロットルボディ
8 吸気通路
9 スロットル軸
10 スロットル弁
10a 側縁
13a,14a ノズル部
13,14 インジェクタ
18,19 吸気絞り箇所
27 隔壁
27a 凹部
28 分岐通路

Claims (5)

  1. エンジンの吸気ポートと連通する吸気通路が形成されたスロットルボディと、
    前記吸気通路を貫通して配設されたスロットル軸に支持され、前記スロットル軸の回転に伴って開閉されて前記エンジンへの吸気量を調整するスロットル弁と、
    前記スロットル軸を挟んだ前記スロットルボディの外側面にそれぞれ固定され、前記スロットル弁が微小開度に調整されたときに、両側縁により前記吸気通路内を流通する吸気がそれぞれ絞られる一対の吸気絞り箇所の吸気流通方向の直下流に、それぞれのノズル部を臨ませた一対のインジェクタと
    を備えたことを特徴とするエンジンのスロットル装置。
  2. 前記スロットル弁は、微小開度のときの両側縁による一対の吸気絞り箇所の位置を吸気流通方向で相違させ、
    前記一対のインジェクタは、対応する吸気絞り箇所に対して同一の位置関係で前記ノズル部が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのスロットル装置。
  3. 前記吸気通路内における前記スロットル軸の吸気流通方向の下流側に、前記スロットル軸に沿った姿勢で配設された隔壁と、
    前記隔壁により前記吸気通路が2分されて画成され、それぞれ前記エンジンの一対の気筒の吸気ポートと連通する一対の分岐通路と
    をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのスロットル装置。
  4. 前記隔壁の前記スロットル軸の近傍の一側面には、全開位置に調整されたときの前記スロットル弁の一側縁が嵌り込む凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のエンジンのスロットル装置。
  5. 前記エンジンは、V型の気筒配列をなし、
    前記一対の分岐通路は、前記エンジンの各バンクの気筒の吸気ポートにそれぞれ連通される
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のエンジンのスロットル装置。
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