JP2020197085A - 建物の外壁設置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、耐火被覆材の作業性を向上し得るようにする。【解決手段】建物1の外面に、下階2の外壁材3と上階4の外壁材5とが上下に設置され、下階2の外壁材3および上階4の外壁材5は、下階2と上階4との間に位置する梁6に、上下方向7へ延びる下階2のスタッド材8および上階4のスタッド材9を用いてそれぞれ取付けられている建物1の外壁設置構造に関する。梁6の少なくとも外側部および上部に耐火被覆材41が設置されている。梁6の上部に耐火被覆材41の厚みよりも高い嵩上げピース42が取付けられている。上階4のスタッド材9は、嵩上げピース42の上面部46に取付けられている。【選択図】図1

Description

この発明は、建物の外壁設置構造に関するものである。
建物は、その外面に、下階の外壁材と上階の外壁材とが上下に分けて設置されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−24982号公報
既存の建物の場合、例えば、建物の外面に対し、下階と上階との間に位置する梁の外側の部分を空けて下階の外壁材と上階の外壁材をそれぞれ取付け、その後で、梁の外側の空けておいた部分に、耐火被覆材を設置するようにしていた。そのため、梁の外側の耐火被覆材の設置が、他の部分に設けられる耐火被覆材などとは工程が別になってしまい、耐火被覆材全体としての作業性が良くなかった。なお、梁の外側の耐火被覆材を設置した部分は、胴差や胴差状の外壁材などの部材を後から設置することで覆い隠される。
そこで、本発明は、主に、上記した問題点を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
建物の外面に、下階の外壁材と上階の外壁材とが上下に設置され、前記下階の外壁材および前記上階の外壁材は、下階と上階との間に位置する梁に、上下方向へ延びる下階のスタッド材および上階のスタッド材を用いてそれぞれ取付けられている建物の外壁設置構造であって、
前記梁の少なくとも外側部および上部に耐火被覆材が設置され、
前記梁の上部に前記耐火被覆材の厚みよりも高い嵩上げピースが取付けられ、
前記上階のスタッド材は、前記嵩上げピースの上部に取付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、耐火被覆材の作業性を向上することなどができる。
本実施の形態にかかる建物の外壁設置構造を示す、下階と上階との間に位置する梁周辺の縦断面図である。 図1のA部分の拡大図である。 図1のB−B矢視線の位置における建物の横断面図である。 図1の梁とスタッド材との関係を示す図である。このうち、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 上階のスタッド材の部品図である。このうち、(a)はスタッド材の全体正面図、(b)はスタッド材の全体側面図、(c)はスタッド材の下端部の部分拡大正面図、(d)はスタッド材の上端部および下端部を部分的に抜き出した部分拡大側面図、(e)はスタッド材の上端部の部分拡大端面図、(f)はスタッド材の上端部の部分拡大側面図、(g)はスタッド材の下端部の部分拡大端面図である。 嵩上げピースの部品図である。このうち、(a)は嵩上げピースの正面図、(b)は嵩上げピースの平面図、(c)は嵩上げピースの側面図である。 ランナーの部品図である。このうち、(a)はランナーの正面図、(b)はランナーの端面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図6は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、構成について説明する。
図1(〜図3)に示すように、建物1の外面には、下階2の外壁材3と上階4の外壁材5とが上下に分けて設置される。下階2の外壁材3および上階4の外壁材5は、下階2と上階4との間に位置する梁6に、上下方向7へ延びる下階2のスタッド材8および上階4のスタッド材9を用いてそれぞれ取付けられている。
ここで、建物1は、どのようなものであっても良いが、この実施例では耐火建築物などを想定している。耐火建築物は、共同住宅や防火地域の住宅に対して必要とされる耐火構造を備えた建築物のことであり、例えば、敷地面積が小さい土地や、建ぺい率や地価が高い都市部の土地などに多く見られる3・4階建の建築物などに適用されている。
外壁材3,5は、建物1の外面に取付けられて、建物1を保護すると共に、建物1の外観意匠を構成する部材である。外壁材3,5は、所要の大きさを有する面材(外壁パネル)とされる。下階2の外壁材3は建物1の下階2の外面に設置され、上階4の外壁材5は建物1の上階4の外面に設置される。この実施例では、下階2とほぼ等しい高さを有する下階2の外壁材3と、上階4とほぼ等しい高さを有する上階4の外壁材5とが用いられている。但し、下階2の外壁材3および上階4の外壁材5の高さや大きさは、これに限るものではない。また、外壁材3,5は、どのような意匠を有するものとしても良いが、この実施例では、例えば、タイル調のものなどとしている。
梁6は、柱11(図2)と共に建物1の構造体の一部を成すもの(構造体梁)である。柱11は縦材となり、梁6は横材となって建物1の構造体を形成する。この実施例では、下階2と上階4との間に位置する梁6のうち、建物1の最も外側に位置する梁6(最外梁)を指している。そして、この実施例の外壁設置構造は、建物1の最も外側に位置する梁6およびその周辺の外壁材3,5などを設置する部分の構造となっている。なお、建物1の構造体を構成する柱11と梁6との間の空間には、厚手の断熱材12が設置される。この断熱材12には、例えば、厚さ110mm程度以上の(厚手の)高性能グラスウールなどを使用することができる。
柱11や梁6は、鉄骨で構成されている。梁6には、例えば、縦面となるウェブ部6aと、ウェブ部6aの上下端部に位置して横面となる上下のフランジ部6b,6cとを有するH型鋼などが使われる。柱11にも梁6と同様のウェブ部とフランジ部とを有するH型鋼などが使われる。柱11の場合、ウェブ部が外壁材3,5と平行になるように設置される。
梁6の上部には、ALC版(軽量気泡コンクリート版)などによる床スラブ13や、構造用合板などの床下地材14や、床仕上材15などが下から順に設置されることで、上階4の床部16を形成している。床スラブ13は、ALC版を用いることで構造強度や耐火性を得ることができる。床スラブ13は、梁6の上側のフランジ部6bにおける、ウェブ部6aよりも(建物1の)内側となる位置に載置保持されている。
また、梁6(の下側のフランジ部6c)の下側には、天井ランナー17、および、鋼製野縁18を介して下階2の天井ボード19などが設置されることで、下階2の天井部21を形成している。
そして、梁6の(建物1の)内側となる位置には、内壁22が設けられる。内壁22は、例えば、鋼製スタッド23(内壁スタッド)を介して石膏ボード24などを取付けたものとされる。鋼製スタッド23の内面側には防湿シート25などが貼設される。
そして、スタッド材8,9は、建物1の外面に外壁材3,5を設置するための部材であり、外壁材3,5を取付けることから外壁スタッドなどということができる。スタッド材8,9は、柱11と柱11の間に設けられる間柱(縦材)などとして設けることができる。スタッド材8,9は、梁6に沿って、外壁材3,5の幅寸法とほぼ等しい間隔を有して複数本設置される。スタッド材8,9は、梁6よりも若干建物1の外側となる位置に設置される。スタッド材8,9は、柱11や梁6と比べて強度の低い部材で構成されている。スタッド材8,9は、所要の長さの長尺材とされる。
この実施例では、下階2の高さとほぼ等しい長さを有する下階2のスタッド材8と、上階4の高さとほぼ等しい長さを有する上階4のスタッド材9とが用いられている。下階2のスタッド材8は、下階2の外壁材3の取付けに用いられ、上階4のスタッド材9は、上階4の外壁材5の取付けに用いられる。スタッド材8,9は、外壁材3,5とは別々に建物1の外面に取付けることができるし、または、スタッド材8,9は、外壁材3,5と一体化したパネルの状態で建物1の外面に同時に取付けることもできる。
スタッド材8,9の上端部と、下端部または下端側の部分とには、梁6などに対する取付部分31,32がそれぞれ設けられる。取付部分31,32は、梁6の上下のフランジ部6b,6cにネジなどの固定部材33によって(直接または間接的に)上下方向7に固定される。
スタッド材8,9は、金属製などとすることができる。スタッド材8,9は、例えば、図4に示すように、一対の側面部34と、側面部34間を連結する外面部35とを有する平面視ほぼC字断面のものとされている。外面部35は、外壁材3,5と対向する面とされて、建物1の外側となる位置に設置される。但し、スタッド材8,9の断面形状はこれに限るものではない。
また、図1に示すように、スタッド材8,9の外面部35は、梁6(のフランジ部6b,6cの外側端部)よりも僅かに建物1の外側に位置するように設置される。スタッド材8,9の外面部35には、テープ状の断熱材36が、スタッド材8,9の長手方向(上下方向7)に沿って取付けられるようにしても良い。これにより、スタッド材8,9の部分に対する断熱性がテープ状の断熱材36によって確保される。
そして、上記のような建物1の外壁設置構造に対し、この実施例は、以下のような構成を備えることができる。
(1)図1に示すように、梁6の少なくとも外側部および上部に耐火被覆材41が設置される。
梁6の上部に耐火被覆材41の厚みよりも高い嵩上げピース42が取付けられる。
上階4のスタッド材9は、嵩上げピース42の上面に取付けられる。
ここで、梁6の外側部は、(建物1の最も外側に位置する)梁6の外側となる部分のことである。そして、耐火被覆材41は、梁6の上下のフランジ部6b,6cの外側端部間を結ぶように上下に設置される。
梁6の上部は、梁6の上側に位置する部分のことである。具体的には、梁6の上部は、上側のフランジ部6bの上面のことである。そして、耐火被覆材41の上部は、上側のフランジ部6bの上面に沿って設置される。なお、上記したように、上側のフランジ部6bの上面の内側部分に対し、耐火性を有する床スラブ13を載置保持している場合には、耐火被覆材41を設置するのは、上側のフランジ部6bの上面の外側部分(床スラブ13よりも外側となる部分)とすれば良い。床スラブ13と耐火被覆材41との境界は、ほぼウェブ部6aの位置とすれば良いが、若干どちらかにズレていても良い。
耐火被覆材41は、耐火建築物の場合、梁6の全周を包囲するように設けるのが好ましい。この実施例では、梁6の外側部および上部を覆う耐火被覆材41、および、床スラブ13の他に、梁6の下部を覆う耐火被覆材43と、梁6の内側部を覆う耐火被覆材44とが設けられる。耐火被覆材41,43,44には、例えば、無機繊維フェルトなどを使用することができる。耐火被覆材41,43,44どうしの間や耐火被覆材41,44と床スラブ13との間は、耐火性が途切れないようにするために一部重複させるようにするのが好ましい(重複部)。例えば、耐火被覆材41は上部を床スラブ13の端面に沿って上に立ち上げることで、耐火被覆材41を床スラブ13と重複させている。耐火被覆材41の上部や床スラブ13と干渉する場合には、断熱材12の下端部を適宜切欠いて、干渉を防止させるようにしても良い。
なお、柱11についても、柱11の全周を包囲するように、耐火被覆材41,43,44と同様の耐火被覆材45が設置される(図2)。
耐火被覆材41,43,44,45の厚みは、所要の耐火性能を確保できる程度以上とすれば良いが、この実施例では、例えば、20mm程度以上としている。
嵩上げピース42は、梁6に対する上階4のスタッド材9の下端側の取付部分32の高さを嵩上げするための金属製の部材である。嵩上げピース42は、梁6の上側のフランジ部6bの上面における、上階4のスタッド材9の位置に部分的に設けられる。嵩上げピース42は、上階4のスタッド材9の下端側の取付部分32を取付ける部分の位置が耐火被覆材41の厚みよりも高くなっていれば良い。
嵩上げピース42は、例えば、図5に示すように、正面視ほぼハット型の金具などとされる。ハット型の嵩上げピース42は、梁6の上部に取付けた状態で、ほぼ平坦で水平な面となる上面部46と、この上面部46の両側部からほぼ下方へ延びる一対の脚部47と、脚部47の下端から上面部46とは反対側へ向けてほぼ水平に延びる一対の取付面部48とを有している。そして、嵩上げピース42の上面部46が、上階4のスタッド材9の下端側の取付部分32を取付ける部分(当接固定部)とされる。また、取付面部48は、梁6の上側のフランジ部6bに対し上から当接されて、ネジなどの固定部材49によって上下方向7に固定される。
嵩上げピース42の高さHは、脚部47の長さによって設定される(嵩上げピース42の高さH>耐火被覆材41の厚み)。脚部47の長さは、例えば、耐火被覆材41の厚みが20mm程度の場合には、20mm程度以上であれば良いが、この実施例では、若干の余裕を持たせて、例えば、25mm〜35mmなどとしている。但し、具体的な脚部47の長さは、上記に限るものではない。そして、耐火被覆材41の上部の嵩上げピース42と干渉する部分については、適宜切込みを入れて、脚部47の間へ耐火被覆材41の切込みを入れた部分を挿入させ得るようにする。
嵩上げピース42の上面部46は、上階4のスタッド材9を取付けられるように、上階4のスタッド材9の下端側の取付部分32とほぼ同じ大きさおよび形状とするか、または、それよりも若干大きなものとしている。嵩上げピース42の上面部46、および、上階4のスタッド材9の下端側の取付部分32には、互いに合致する位置にネジ穴51や位置調整用のシノ穴52などが適宜設けられる(図4(g)、図5(a))。ネジ穴51にはネジなどの固定部材33が上下方向7に通される。また、嵩上げピース42の取付面部48には、梁6の上部に取付けるためのネジ穴53などが設けられる。ネジ穴53にはネジなどの固定部材49が上下方向7に通される(図3)。
(2)図3、図4に示すように、上階4のスタッド材9は、下端側に、梁6の下部の位置まで延びる延長部61を有しても良い。
図1に示すように、上階4の外壁材5は、下端側に、延長部61に沿って梁6の下部の位置まで延びる下方拡張部62を有しても良い。
延長部61は、内側部分に、梁6および耐火被覆材41との干渉を防止するための切欠部63を有しても良い。
ここで、上階4のスタッド材9の下端側は、上階4のスタッド材9の下端部またはその周辺のことである。具体的には、延長部61は、上階4のスタッド材9の梁6(や嵩上げピース42)に対する取付部分32よりも下側へ延びるように、スタッド材9と一体に形成されている。
梁6の下部の位置は、梁6の下側のフランジ部6cの位置、またはそれよりも下側の位置のことである。
延長部61は、上階4のスタッド材9の下端側の部分を下方へ延長した部分のことである。延長部61は、下端側の取付部分32よりも下方へ、梁6の高さ(ウェブ部6aの上下方向7の長さ)とほぼ等しい長さだけ延ばされている。延長部61の下端部には、下階2のスタッド材8の上端部に対する取付面65(図3)が一体的に設けられる。取付面65は、下階2のスタッド材8の上端部に対し外側から重ねられて、ネジなどの固定部材66によって外側から横方向に固定される。取付面65や下階2のスタッド材8の上端部には、ネジなどの固定部材66を通すためのネジ穴67が形成される。
下方拡張部62は、上階4の外壁材5の下端部を、梁6の外面側を覆うように、外壁材5の幅方向のほぼ全幅に亘って下方へ一体に延長した部分である。下方拡張部62は、梁6を外側から隠すことで梁隠し部となる。下方拡張部62は、上階4のスタッド材9の延長部61(の下端)と同じ位置まで延ばしても良いし、延長部61(の下端)とは若干異なる位置まで延ばしても良い。この実施例では、下方拡張部62は、下階2の外壁材3の上端部に若干達しない程度の長さまで延ばすようにしている。そして、下方拡張部62と下階2の外壁材3の上端部との間に、僅かな隙間を形成して、この隙間に小型の水切カバー部材68などを装着するようにしている。
切欠部63は、上階4のスタッド材9の側面部34を内側から所要量(梁6などと干渉する分だけ)切欠いたものとされる。これにより、上階4のスタッド材9の延長部61は、切欠部63の外面側が、梁6よりも若干建物1の外側となる位置にて、スタッド材9の上端側の部分と面一に連続する外面部35を有すると共に、内面側が段差部となった側面部34を有するものとなる。そして、嵩上げピース42の上面部46に対する取付部分32は、切欠部63の起点の位置(梁6の上側のフランジ部6bに上から係止される位置)に設置される。
(3)図1A(図3)に示すように、隣接する上階4のスタッド材9の下端部分間に、横へ延びるランナー71が設置されても良い。
ここで、上階4のスタッド材9の下端部分は、上階4の外壁材5の下部と対応する位置であり、スタッド材9の下端側に延長部61を設けた場合には、延長部61の下端側の部分のことであり、梁6の下部の外側に相当する位置となる。
ランナー71は、図6に示すように、金属製の横部材などとされる。ランナー71は、例えば、角筒状の部材などとすることができる。但し、ランナー71の断面形状などはこれに限るものではない。ランナー71は、防水用の下地として使える程度の強度を有する部材(下地部材)としても良いし、または、外壁材3,5を取付けるための強度を有する部材(強度部材)としても良い。
ランナー71は、隣接する上階4のスタッド材9の対向する側面部34の間に架設状態で設置され、隣接する上階4のスタッド材9の下端部分間を一体に連結する(スタッド間ランナー)。ランナー71は、上階4の外壁材5の下方拡張部62の内面側に取付けられた鉄枠部73(または枠部材)と上下方向7にほぼ合致する位置に設けても良い。鉄枠部73は、金属製の横部材などとされる。鉄枠部73は、外壁材3,5の上下端部の位置などに設けられて、外壁材3,5を補強する。
上階4のスタッド材9の下端部には、ランナー71を取付けるための取付座74が設けられる。取付座74は、上階4のスタッド材9の延長部61の側面部34の建物1の内側となる縁部から外方へ延びるように一体に設けられる。ランナー71は取付座74に、ビスやリベットなどの固定部材で外側から横方向に固定される。ランナー71の両端部や取付座74には、ビスやリベットなどの固定部材を通すためのネジ穴76が形成される。
(4)図1Aに示すように、ランナー71および上階4のスタッド材9の下端部に沿って、下方へ延びる防水シート72が取付けられても良い。
防水シート72は、例えば、横に延びる帯状のゴム引布などで主に構成される。防水シート72は、ゴム引布のゴム面を外面側に向けて取付けられる。防水シート72には、内面の上部にシールセイバーが取付けられても良い。シールセイバーは、高機能止水材のことである。防水シート72は、外面の上部にブチルテープが貼付けられても良い。ブチルテープは、防水性や耐候性に優れた粘着テープであり、耐火建築物や気密住宅などに使われるものである。防水シート72は、上下寸法(上下方向7の幅)がほぼ130mmなどとされる。防水シート72は、下階の外壁材3の上端部によって上側から覆われる
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
建物1の外壁設置構造は、建物1の外面に、下階2の外壁材3と上階4の外壁材5とを上下に分けて設置したものとなっている。この際、下階2の外壁材3は、下階2と上階4との間に位置する梁6に、上下方向7へ延びる下階2のスタッド材8を用いて取付けられ、上階4の外壁材5は、下階2と上階4との間に位置する梁6に、上下方向7へ延びる上階4のスタッド材9を用いて取付けられるようになっている。
この場合、下階2のスタッド材8は、上端部を下階2と上階4との間に位置する梁6に取付けられる。また、上階4のスタッド材9は、下端側の部分を下階2と上階4との間に位置する梁6に取付けられる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 1)梁6の少なくとも外側部および上部に耐火被覆材41が設置されるようにする。これにより、耐火被覆材41にて、梁6の少なくとも外側部および上部に対する耐火性を確保することができる。
この際、梁6の上部に耐火被覆材41の厚みよりも高い嵩上げピース42を取付けるようにする。これにより、梁6の上部に耐火被覆材41(の上部)を設置するためのスペースを嵩上げピース42によって、確保することができる。耐火被覆材41の上部は、梁6の上部における、嵩上げピース42の上面部46よりも低い位置に設置される。
なお、嵩上げピース42の部分では、耐火被覆材41の上部を嵩上げピース42の中(脚部47の間)へ差し込むようにする。これにより、嵩上げピース42の部分についても、耐火被覆材41を設けることが可能になる。よって、梁6の上部に耐火被覆材41が設けられない部分をなくすことができる。そのため、梁6の少なくとも外側部および上部全体に対して耐火被覆材41を簡単、確実に施工できるようになる。
そして、嵩上げピース42を設けることで、梁6の外面側や上部に対し、外壁材3,5の取付けに先行して耐火被覆材41を設置できるようになるので、断熱材12や他の耐火被覆材43,44などの施工とほぼ同時に耐火被覆材41を施工することができ、耐火被覆材41に対する作業性を向上できる。よって、これまでのように、梁6(の外面側)の部分を空けた状態にして下階2の外壁材3と上階4の外壁材5を取付けた後に、梁6の外面側に耐火被覆材41を設置(し、その後に胴差や胴差状の外壁材3,5などの部材を別途設置)する必要性をなくすことができる。
また、上階4のスタッド材9は、嵩上げピース42の上部(上面部46)に取付けられても良い。嵩上げピース42は、耐火被覆材41の厚みよりも高くなっているため、梁6の上部に設置した耐火被覆材41の上部は、嵩上げピース42などによって保護されるので、嵩上げピース42の上面部46に上階4のスタッド材9を介して上階4の外壁材5を取付けることで、耐火被覆材41の上部が上階4のスタッド材9と干渉したり、上階4のスタッド材9によって潰されたりすることがなくなり、耐火被覆材41の耐火性を維持できると共に、上階4のスタッド材9および上階4の外壁材5をスムーズに取付けることができる。
(効果 2)上階4のスタッド材9は、下端側に、梁6の下部の位置まで延びる延長部61を有しても良い。または、上階4のスタッド材9は、嵩上げピース42に対する取付部分32よりも下側に上記した延長部61を設けても良い。そして、上階4の外壁材5は、下端側に、延長部61に沿って梁6の下部の位置まで延びる下方拡張部62(梁6隠し部)を有しても良い。
これにより、梁6(に取付けた嵩上げピース42の上)に上階4のスタッド材9(の下端側の取付部分32)を取付け、上階4のスタッド材9を介して上階4の外壁材5を取付けることで、上階4のスタッド材9の延長部61および上階4の外壁材5の下方拡張部62が、梁6の外面を外側から覆うと共に、上階4のスタッド材9の延長部61が下階2のスタッド材8の上端部と近接または連続されて、上階4の外壁材5の下方拡張部62が、下階2の外壁材3の上端部と近接されることになる。
そのため、例えば、延長部61を、下階2のスタッド材8の上端部と連続させて、(下階2の外壁材3の上端部と上階4の外壁材5の下端部との間の目地部に対する)防水下地にしたり、下方拡張部62を、下階2の外壁材3の上端部と近接させて間に目地部を形成したりすることができる。
よって、狭い目地部には目地材や小型の水切カバー部材68などを設置するだけで良くなり、例えば、これまでのように、梁6の外側の大きく空いた部分に、上階4の外壁材5の下端部と下階2の外壁材3の上端部との間を塞ぐための胴差(または胴差状の外壁材3,5)などの大きな部材を別途介在設置する必要をなくすことができる。胴差は、設置にコストや工数がかかると共に、上階4の外壁材5と下階2の外壁材3との外観的な繋がりを遮断し、外壁材3,5に目立つ凹凸を生じさせるので見栄え上の問題も生じるが、この実施例の場合には、胴差をなくせるので、コストや工数を削減できると共に、上階4の外壁材5と下階2の外壁材3との外観的な繋がりが良くなり、また、外壁材3,5に目立つ凹凸もなくなるので、その分、下階2と上階4との境界部分の見栄えを良くすることができる。
また、梁6の外側の空けた部分に対して胴差などの部材を設置する必要がなくなって、梁6の外側の部分を上階4の外壁材5の下端部(の下方拡張部62)にて直接覆うことができるようになることで、防水性能が向上し、しかも、梁6の外側部などに耐火被覆材41を施工した後で梁6に上階4の外壁材5を取付けるだけで耐火被覆材41を外側から下方拡張部62で覆って雨水などが外部から侵入し難くなるので、耐火被覆材41の雨仕舞を即日に行うことが可能になる。
そして、延長部61は、内側部分に、梁6および耐火被覆材41との干渉を防止するための切欠部63を有しても良い。これにより、梁6に上階4のスタッド材9を介して上階4の外壁材5を取付ける際に、上階4のスタッド材9の延長部61および上階4の外壁材5の下方拡張部62が、梁6の外面側などに予め取付けられた耐火被覆材41などと干渉したり、耐火被覆材41を潰したりするのを、切欠部63によって防止できる。
(効果 3)隣接する上階4のスタッド材9の下端部分間に、横へ延びるランナー71が設置されても良い。これにより、隣接する上階4のスタッド材9の下端部を横へ延びるランナー71で繋ぐことができる。これにより、隣接する上階4のスタッド材9の下端部分間の位置に横方向へ連続して延びる(防水シート72を貼付けるための)下地部分を形成することができる。また、例えば、ランナー71に外壁材5を取付けるための強度を持たせるようにすれば、隣接する上階4のスタッド材9の下端部分間を一体的に連結して、隣接する上階4のスタッド材9の下端側の強度をランナー71によって高めることができる。また、外壁材5の下端側をランナー71に対して強固に取付けることなどができるようになる。
(効果 4)ランナー71および上階4のスタッド材9の下端部に対し、これらに沿わせて、下方へ延びる防水シート72を取付けても良い。これにより、防水シート72によって、建物1の下階2と上階4との間の防水下地を横に連続した状態で形成することができる。
1 建物
2 下階
3 外壁材
4 上階
5 外壁材
6 梁
7 上下方向
8 スタッド材
9 スタッド材
41 耐火被覆材
42 嵩上げピース
46 上面部
61 延長部
62 下方拡張部
63 切欠部
71 ランナー
72 防水シート

Claims (4)

  1. 建物の外面に、下階の外壁材と上階の外壁材とが上下に設置され、前記下階の外壁材および前記上階の外壁材は、下階と上階との間に位置する梁に、上下方向へ延びる下階のスタッド材および上階のスタッド材を用いてそれぞれ取付けられている建物の外壁設置構造であって、
    前記梁の少なくとも外側部および上部に耐火被覆材が設置され、
    前記梁の上部に前記耐火被覆材の厚みよりも高い嵩上げピースが取付けられ、
    前記上階のスタッド材は、前記嵩上げピースの上面に取付けられていることを特徴とする建物の外壁設置構造。
  2. 請求項1に記載の建物の外壁設置構造であって、
    前記上階のスタッド材は、下端側に、前記梁の下部の位置まで延びる延長部を有し、
    前記上階の外壁材は、下端側に、前記延長部に沿って前記梁の下部の位置まで延びる下方拡張部を有しており、
    前記延長部は、内側部分に、前記梁および前記耐火被覆材との干渉を防止するための切欠部を有していることを特徴とする建物の外壁設置構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の建物の外壁設置構造であって、
    隣接する前記上階のスタッド材の下端部分間に、横へ延びるランナーが設置され、ていることを特徴とする建物の外壁設置構造。
  4. 請求項3に記載の建物の外壁設置構造であって、
    前記ランナーおよび前記上階のスタッド材の下端部に沿って、下方へ延びる防水シートが取付けられていることを特徴とする建物の外壁設置構造。
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