JP2020193269A - インク、インクの製造方法、印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

インク、インクの製造方法、印刷方法及び印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、定着性と通液性とを両立するインクを提供することを目的とする。【解決手段】水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクにおいて、前記インクは、分子量1000以下でかつ下記一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率が10ppm以下であるインク。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクの製造方法、印刷方法及び印刷装置に関する。
インクジェット記録方法は、容易にカラー画像の記録が可能であり、しかもランニングコストが低いなどの理由から、近年、急速に普及してきている。しかし、この方法は、インクと記録媒体との組み合わせによっては文字滲みに代表される画像欠陥が発生し易く、画像品質が大きく低下するという問題を有する。
例えば、サイネージ用非浸透メディア等はインクを吸収しないことから、画像が激しく滲むことや定着しないことが課題になっている。
また、商業印刷用や出版印刷用コート紙のようなコート層材料として炭酸カルシウムやカオリン等のフィラーを用いたコート紙に記録すると、画像が激しく滲んだり、濃度が発現しなくなったりする。
そこで、乾燥性、定着性を向上させるため、有機溶剤として疎水性有機溶剤、例えばSP値が8.9〜12.0の有機溶剤や高蒸気圧の有機溶剤を用い、さらに水分散性樹脂粒子を多く使用する方向にインク組成が変化している。
また、サイネージ用非浸透メディアはインク定着性が悪い為、水分散性樹脂粒子の材料を選定したり、その添加量を増やしたりしている。特に、非浸透メディアのフィルムに定着性を向上させる為、芳香族環を含むポリオール原料から合成されたポリウレタン樹脂粒子を多く用いるケースが増えている。
上記の状況変化により、画像品質は向上するもののインク保存安定性、通液性及び吐出安定性に問題が発生している。
また、特許文献1には、疎水性の樹脂媒体の表面に印刷した際の乾燥性や印刷の定着性に優れる上に、樹脂バインダの分散安定性にも優れた水性のインクジェットインクに係る発明が開示されている。そして、その請求項1において、特定の構造を有するアミド系溶剤、水性エマルション系ポリマー、及び該ポリマーの架橋剤を含むことが規定されている。
本発明は、定着性と通液性とを両立するインクを提供することを目的とする。
上記課題は、次の(1)の発明によって解決される。
(1)水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクにおいて、前記インクは、分子量1000以下でかつ下記一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率が10ppm以下であるインク。
Figure 2020193269
本発明によれば、定着性と通液性を両立するインクを提供できる。
本発明の印刷装置の一例を示す図である。 本発明のインクを収容するメインタンクを示す図である。 本発明の印刷装置の一例を示す図である。
サイネージ用非浸透メディアはインク定着性が悪い為、水分散性樹脂粒子の材料を選定したり、添加量を増やしたりする必要があり、さらに非浸透メディアのフィルムに定着性を向上させる為、下記一般式(I)で示される構造を有する芳香族環を含むポリオール原料から合成されたポリウレタン樹脂粒子を多く用いるケースが増えている。
Figure 2020193269
しかし、ポリウレタン樹脂粒子の原料に用いられる一般式(I)で示される構造を有する芳香族環を含むポリオール原料には、副生成物として水及び水溶性溶剤に溶解し難い一般式(I)で示される構造を有する物質が含有されている。
上記のポリウレタン樹脂粒子を用いてインクを製造し、インクをインクパックに入れ常温(25±5℃)で1ヶ月間以上静置保管させた場合、ポリウレタン樹脂粒子より一般式(I)で示される構造を有する環状エステル化合物が溶出し、インク中に一般式(I)で示される構造を有する化合物が結晶化して析出してくる。インク中に結晶が析出することで通液性が悪化し、さらに吐出も不安定になることが判った。
インクに含まれる上記一般式(I)で示される構造を有する物質としては、ポリウレタン樹脂の製造に用いる原材料や、原材料の副生成物が含まれると考えられ、例えば、下記構造式Aの環状エステルが挙げられる。
Figure 2020193269
(構造式A中、Rは、アルキレンを表し、通常炭素数3〜10のアルキレンである。)
精製やインクの製造段階で除去されない原材料や副生成物が、インクに含まれることとなる。時間の経過に伴い、インク中で上記一般式(I)で示される構造を有する物質が結晶化することがわかった。
本発明者らはインク中の上記一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率をインク全体の10ppm未満のインクとすることで、本発明の課題を達成できることを見出した。
また、本発明によれば、サイネージ用非浸透メディア及び商業印刷用紙に対しても定着性、乾燥性が高く、且つ、画像濃度が高く、通液性、吐出安定性も良く、保存安定性に優れたインクを提供できる。
一般式(I)で示される構造を有する環状エステルは、通常水に不溶である。ウレタン樹脂粒子の水分散体における水分中に、一般式(I)で示される構造を有する環状エステルが確認されない場合であっても、ウレタン樹脂粒子の水分散体と、有機溶剤等の、その他の成分を混合してインクを製造した場合、インク中に、一般式(I)で示される構造を有する環状エステルの結晶が析出することがある。これはウレタン樹脂粒子に含まれていた一般式(I)で示される構造を有する環状エステルが、有機溶剤と混合したことで溶出、結晶化するためであると推定される。
インク中に一般式(I)で示される構造を有する化合物が10ppm以上含有されていると、30℃以下で1ヶ月以上保管した場合、インク中で結晶物が析出し、通液性や吐出性に問題が生じることが分かった。また、インク中に一般式(I)で示される構造を有する化合物が10ppm未満であれば、実用上問題ないことも確認された。ここで、インク全体の10ppm未満であるとは、インク全体の質量に対する結晶の含有率が、0.001質量%未満であることを表す。
さらに、一般式(I)で示される構造を有する化合物は原材料のポリオール、ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、またはインクの状態で長期間保管すると、結晶物として析出するため、長期間保管後にろ過によって取り除くことで原材料またはインク中の含有率を低減することができ、その後インク中での結晶析出量は抑制され実用上問題ないことを見出した。十分に結晶物を析出させるために必要な時間は、常温(25℃±5℃)であれば6カ月以上保管することが好ましい。
また、ポリウレタン樹脂粒子の水分散液やインク中にアルカリ性溶媒を少量添加することでエステル結合が加水分解をするため結晶析出を抑制できることも見出した。
本発明での一般式(I)で示される構造を有する化合物の定量は、例えばGC−MS分析やLC−MS分析で測定することが可能である。
インクを遠心分離法により上澄み液と沈降物とに分離させた後、沈殿物及び上澄みを採取し、沈殿物については有機溶剤(例えばTHF)を用いた洗浄、ろ過を繰り返して一般式(I)で示される構造を有する化合物を採取しで、GC−MS分析を以下の条件で行うことで測定できる。
前記上澄みについては、GC−MS分析を行うことによって、一般式(I)で示される構造を有する化合物のインク中の含有率及び分子量が1000以下であることを確認することができる。
[遠心分離]
・装置:日立工機株式会社製himac CS150GX
・回転速度:150,000rpm
・回転時間:1hour
[GC−MS]
・装置:株式会社島津製作所製QP5000
・カラム:Ultra ALLOY−5L=30m、ID=0.25mm Film=0.25μm
・カラム昇温:50℃〜330℃
・カラム流量:1.0ml/min
・Split:1:100
・イオン化法:EI法(70eV)
・測定質量範囲:m/z33〜600
・データ解析、解析ソフト:株式会社島津製作所製GCMSsolution
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
溶解性パラメーター(SP値)は、ヒルデブランド(Hildebrand)によって導入された正則溶液論により定義された値であり、二成分系溶液の溶解度の目安となる。また、本発明で記載したSP値は、Fedors法で算出した値である。また、正則溶液理論における凝集エネルギー密度の平方根で示され、単位は(cal/cm0.5である。一般的には普及されている簡易ソフトで算出できる。
SP値が10以下の溶媒としては、例えば以下のものがある。
3−メトキシ−N‘N−ジメチルプロパンアミド(SP値9.2)、イソプロピリデングリセロール(SP値9.8)、3−メトキシ−1−ブタノール(SP値10.0)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(SP値9.5)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値9.4)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(SP値8.2)、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(SP値8.4)等が挙げられる。
本発明のインクセットで、色ムラと色再現性の両立の効果が高い溶媒構成は、SP値が10以下の溶媒のインク中における含有量が5質量%以上であることが好ましい。低SP値の溶媒が多く含有されると、メディアへの浸透性が高くなるため、非浸透メディアへの定着性が良好になる。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<水分散性樹脂粒子>
水分散性樹脂粒子としては、造膜性(画像形成性)に優れ、かつ耐溶剤性、高耐水性、高耐候性を備えたものが、高耐水性で高画像濃度(高発色性)の画像記録に有用であり、例えば、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物などが挙げられる。本発明では、水分散性樹脂粒子としてポリウレタン樹脂粒子を含有する。
また、サイネージ用非浸透メディアはインク定着性が悪い為、水分散性樹脂粒子の材料選定に注意を要し、また、水分散性樹脂粒子の添加量を増やす必要がある。また、前記一般式(I)で示される構造を有する芳香族環を含むポリオール原料から合成されたポリウレタン樹脂粒子を用いることで、非浸透メディアであるフィルムへの定着性を向上させることができる。
前記一般式(I)で示される構造を有する芳香族環を含むポリオール原料としては、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。原材料としてテレフタル酸、イソフタル酸を用いると、環状エステル化合物が生成する。前記二種類の原材料を用いた場合は、二種類のフタル酸が混合した環状エステルが生成することを、GC−MSで確認している。
本発明では、ポリウレタン樹脂粒子は、ポリウレタン樹脂粒子の原料として前記一般式(I)で示される構造を有する芳香族環を含むポリオール原料を用い、前記一般式(I)で示される構造を有するポリウレタン樹脂粒子を含有することが好ましい。
一般式(I)で示される構造を有するポリウレタン樹脂粒子の含有率の好ましい範囲は、樹脂固形分で2.0〜20.0質量%であり、より好ましくは2.8〜15.0質量%である。
本発明のインクを製造する際には、ポリウレタン樹脂粒子は樹脂粒子の分散液の状態で使用される。本発明におけるポリウレタン樹脂粒子の固形分含有量とは、樹脂分散液中における、樹脂分散液を乾固したときに乾固物として残るもの、すなわち、樹脂分散液中で不溶状態である樹脂と溶解した状態である樹脂との合計量をいう。
その他の縮合系合成樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。前記付加系合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂などが挙げられる。前記天然高分子化合物としては、例えば、セルロース類、ロジン類、天然ゴムなどが挙げられる。
これらの中でも、インクの定着性を考慮するとポリウレタン樹脂微粒子が好ましい。また、前記水分散性樹脂を2種類以上併用してもよい。
水分散性樹脂としては、樹脂自身が親水基を持ち自己分散性を持つもの、樹脂自身は分散性を持たず界面活性剤や親水基を持つ樹脂により分散性を付与したものが使用できる。
これらの中でも、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂のアイオノマーや不飽和単量体の乳化及び懸濁重合によって得られた樹脂粒子のエマルションが最適である。
不飽和単量体の乳化重合の場合には、不飽和単量体、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、キレート剤、及びpH調整剤などを添加した水中で反応させて樹脂エマルションを得るため、容易に水分散性樹脂を得ることができ、樹脂構成を替えやすく、目的の性質を作りやすい。
水分散性樹脂は、強アルカリ性、強酸性下では分散破壊や加水分解などの分子鎖の断裂が引き起こされるため、pHは4〜12が好ましく、特に水分散性着色剤との混和性の点から、7〜11がより好ましく、8〜10.5が更に好ましい。
また、水分散性樹脂は、水分散性着色剤をメディアに定着させる働きを有し、常温以上で被膜化して着色剤の定着性を向上させる機能を有する。そのため、水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)は100℃以下であることが好ましい。また、水分散性樹脂のガラス転移温度が−40℃以下になると、樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移温度は−30℃以上であることが好ましい。
インク中の水分散性樹脂の含有量は、固形分で、0.5〜20.0質量%が好ましく、1.0〜15.0質量%がより好ましい。
しかし、サイネージ用非浸透メディアや商用印刷用紙への着色剤の基材定着性を充分考慮するとインク中にポリウレタン樹脂粒子を固形分含有量で3質量%以上含有し、且つ、着色剤とポリウレタン樹脂粒子との固形分比率は1.0:(2.0〜12.0)が好ましく、1.0:(2.0〜11.0)が特に好ましい。前記ポリウレタン樹脂粒子の含有量は、インクに含まれるポリウレタン樹脂粒子の総量である。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<インクの製造方法>
本発明のインクの製造方法は、本発明で用いる、ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、または、ポリウレタン樹脂粒子の水分散液と他のインク成分を混合して得られる混合物に、アルカリを添加して20℃以上の温度で攪拌する工程を有する。これにより、樹脂中に含まれる一般式(I)で示される構造を有する化合物が加水分解するため、インク中の一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率を10ppm以下にすることができ、定着性と通液性とを両立することができる。
アルカリは、特に限定されるものではないが、水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムなどが好適に用いられる。結晶化を抑制する効果が得られ、また、良好な分散性を得られる点から、アルカリの添加量は樹脂固形分1に対して、0.001〜0.01(質量比)が好ましい。また、攪拌の温度は20℃以上が好ましく、温度が高いほうが加水分解が促進されより好ましいが、樹脂の熱特性に応じて、樹脂が変質しない温度で攪拌することが好ましい。攪拌時間は適宜調整可能であるが、インク中の一般式(I)で示される構造を有する化合物の濃度が10ppm以下となるまで攪拌すればよい。
また、本発明のインクの製造方法においては、水分散性ポリウレタン樹脂液、または、水分散ポリウレタン樹脂液とインク中成分を混合後にエージングする(一定時間放置する)ことで、一般式(I)で示される構造を有する化合物を含む物質を析出させてから除去する方法も有効である。エージングする期間は適宜調整可能であるが、十分に析出させるためには100日以上おくことが好ましい。また、エージングの温度は高すぎると析出速度が遅くなるため、40℃以下の環境でエージングすることが好ましい。エージング後にろ過を行うことによって一般式(I)で示される構造を有する化合物を含む物質を除去でき、インク中の一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率を10ppm以下にすることが可能になる。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
図2におけるインク収容部(インクカートリッジ)411から、吐出ヘッド(インクを吐出する吐出手段)434までのインク流路間にフィルターを有することが好ましい。また、インク排出口413にフィルターを設けても良い。フィルターは、10μm以上の粒子を保持可能なフィルターが好ましく、フィルターを設けることで10μm以上の粒子を除去することができ、吐出安定性に優れる印刷装置を提供することができる。
前記フィルターは、常時インクと接した状態になるため、耐腐食性の観点からステンレス製であることが好ましく、中でも耐腐食性に優れていることからオーステナイト系ステ
ンレス、更に特にはSUS304、SUS316またはSUS316Lであることが望ましいなお、前記フィルターは、SUS304、SUS316およびSUS316Lから選ばれるいずれかを含むことが好ましいが、より好ましくはこれらのいずれかからなることである。
また、フィルターは、ろ過精度が異なるフィルターが市販されており、例えば、日本ポール株式会社性、アクロ・ラストチャンスフィルターを用いることができる。ろ過精度が10μm以下のフィルターを用いることで、インク中に存在する固形分を除去し、吐出安定性を高めることができ好ましい。ろ過精度が6μm以上10μm以下のフィルターを用いると、吐出手段へのインクの供給が好適に行われる点で好ましい。
具体的な製品としては、例えば10μmディスポフィルター(PALL ACRO 25 LCF-12100)、ろ過精度:10μm、材質:ポリプロピレンを挙げることができる。
インクカートリッジからインクを吐出する吐出手段までのインク流路間にフィルターを設けた印刷装置を用いることで、インク中に存在する、例えば粒子径が10μmを超える結晶を除去することができ、好適に吐出安定性が得られる。
インク中の一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率をインク中に10ppm未満とすることで、定着性、乾燥性が高く、且つ、画像濃度が高く、通液性、吐出安定性も良く、保存安定性に優れたインクとすることができる。尚、結晶については、粒子径が10μmを超える大きい結晶が残る場合についても、フィルターで大きな結晶を除去することにより、さらに好適に吐出安定性を得られると考えられる。
また、本発明に用いられるフィルターの形状は特に限定されることなく、公知のあらゆるフィルターを用いることができる。その中でも、ステンレス繊維をフェルト状に積層して焼結した焼結フィルター、または、ステンレス繊維を綾畳織して形成した綾畳織フィルターを用いると、より長期的な吐出信頼性のあるインクジェット記録装置(インク供給ユニット)が得られるため望ましい。
<記録装置>
図3は、インクジェット記録装置1の構成を示す模式図である。印刷装置であるインクジェット記録装置1は、シリアル型のインクジェット記録装置である。図3に示すように、インクジェット記録装置1は、所要の画像を印字する画像形成部2と、乾燥装置3と、ロールメディア収納部4と、搬送機構5と、を備えている。ロールメディア収納部4は、ロールメディア(記録用メディア)40を収納する。なお、ロールメディア収納部4は、幅方向のサイズが異なる記録用メディア40を収納可能である。記録用メディア40は、PVC(塩化ビニル)やPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の非浸透性メディア、布や合成紙等の浸透性メディアでもよい。
搬送機構5は、ロール・ツー・ロール方式の搬送手段を構成する。搬送機構5は、一対のニップローラ51と、一対の従動ローラ52と、巻き取りローラ53とを記録用メディア40の搬送経路54上に備えている。ニップローラ51は、画像形成部2の手前側(搬送方向Aの上流側)に設けられている。ニップローラ51は、モータの駆動に伴って回転することで挟み込んだ記録用メディア40を画像形成部2に向けて搬送する。また、巻き取りローラ53は、モータMの駆動に伴って回転することにより印字後の記録用メディア40を巻き取る。従動ローラ52は、記録用メディア40の搬送に従動して回転する。
搬送機構5は、搬送速度を検出するためのホイールエンコーダを備えている。搬送機構5は、目標値とホイールエンコーダ55からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づくモータの制御により、搬送速度を制御される。
即ち、ロールメディア収納部4に収納された記録用メディア40は、従動ローラ52を介して、ニップローラ51の回転によって画像形成部2へと搬送される。画像形成部2に到達した記録用メディア40は、画像形成部2によって所要の画像を印字される。そして、印字後の記録用メディア40は、巻き取りローラ53の回転により巻き取られることになる。
画像形成部2は、キャリッジ21を備えている。キャリッジ21は、ガイドロッド(ガイドレール)22によって摺動可能に保持されている。キャリッジ21は、モータMの駆動に伴って記録用メディア40の搬送方向Aと直交する方向(主走査方向)にガイドロッド(ガイドレール)22上を移動する。より詳細には、キャリッジ21は、主走査方向の移動可能領域である主走査領域のうち、搬送機構5により搬送される記録用メディア40に対して画像形成部2により印字可能な記録領域内を往復移動する。
キャリッジ21は、液滴を吐出する吐出口であるノズル孔を複数配列した記録ヘッド20を搭載している。なお、記録ヘッド20は、記録ヘッド20にインクを供給するタンクを一体的に備えている。ただし、記録ヘッド20は、タンクを一体的に備えているものに限るものではなく、タンクを別体で備えるものであってもよい。記録ヘッド20は、液体吐出ユニットとして機能するものであって、プロセスカラーの記録液であるブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴を吐出する。ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)は、画像形成用のインクである。
画像形成部2は、記録ヘッド20における印字の際に、記録ヘッド20の下方で記録用メディア40を支持するプラテン23を備えている。
また、画像形成部2は、キャリッジ21の主走査方向に沿ってキャリッジ21の主走査位置を検知するためのエンコーダシートを備えている。また、キャリッジ21は、エンコーダを備えている。画像形成部2は、キャリッジ21のエンコーダによってエンコーダシートを読み取ることにより、キャリッジ21の主走査位置を検知する。
キャリッジ21は、キャリッジ21の移動に従って記録用メディア40の端部を光学的に検知するセンサ24を備えている。このセンサ24による検知信号は、記録用メディア40の端部の主走査方向の位置と記録用メディア40の幅との算出に用いられる。
乾燥装置3は、プリヒータ30と、プラテンヒータ31と、乾燥ヒータ32と、温風ファン33とを備えている。プリヒータ30とプラテンヒータ31と乾燥ヒータ32は、例えばセラミックやニクロム線を用いた電熱ヒータである。
プリヒータ30は、画像形成部2に対して記録用メディア40の搬送方向Aの上流に設けられている。プリヒータ30は、搬送機構5により搬送される記録用メディア40を予備的に加熱する。
プラテンヒータ31は、プラテン23に配設されている。プラテンヒータ31は、記録ヘッド20のノズル孔から噴射されるインク滴を着弾させる記録用メディア40を加熱する。
乾燥ヒータ32は、画像形成部2に対して記録用メディア40の搬送方向Aの下流に設けられている。乾燥ヒータ32は、画像形成部2により印刷した記録用メディア40を引き続き加熱し、着弾したインク滴の乾燥を促す。
温風ファン33は、乾燥ヒータ32(画像形成部2)に対して記録用メディア40の搬送方向Aの下流に設けられている。温風ファン33は、インクが着弾した記録用メディア40の記録面に対して温風を吹き付ける。温風ファン33は、記録用メディア40の記録面のインクに対して直接温風を当てることにより、記録用メディア40の記録面周辺の雰囲気の湿度を下げ、完全に乾燥させる。
このような乾燥装置3を搭載することにより、インクジェット記録装置1は、記録用メディア40として、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリルフィルムなどのインクがしみこまない非浸透のメディアを採用することができる。
なお、キャリッジ21が記録用メディア40の幅に往復移動しながら記録ヘッド20からインクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置1では、キャリッジ動作が往路のときにのみインクを吐出して画像を形成する片方向印字と、キャリッジ動作が往路復路両方でインクを吐出して画像を形成する双方向印字がある。インクジェット記録装置1では、印字速度の点で有利な双方向印字が主に用いられる。なお、ここでは、キャリッジ21が主走査方向に移動しながら記録ヘッド20からインクを吐出する動作は、1スキャンとする。
インクジェット記録装置1の制御構成については、例えば、特開2017−105193号公報の記載を参照することができる。
本発明また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
本発明記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。以下の記載中の「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。
[顔料分散体の作製]
<シアン顔料分散体の作製>
特開2012−207202号公報の〔顔料表面改質処理〕の−方法A−に記載の方法と同様にして、シアン顔料分散体を得た。
具体的には、C.I.ピグメントブルー15:3(商品名:クロモファインブルー、大日精化工業株式会社製)20g、下記構造式(B)の化合物20mmol、及びイオン交換水200mLを、室温環境下、Silversonミキサー(6,000rpm(0.6%))で混合しスラリーを得る。得られたスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸20mmolを添加する。30分間後に、少量のイオン交換水に溶解された亜硝酸ナトリウム(20mmol)を上記スラリーにゆっくりと添加した。更に、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。前記C.I.ピグメントブルー15:3表面に下記構造式Bの化合物を付加した改質顔料を得た。次いで、NaOH水溶液によりpH10に調整することにより、30分間後に改質顔料分散体を得た。前記改質顔料分散体とイオン交換水とを用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、更に超音波分散を行って顔料濃度が15%となる親水性官能基としてビスホスホン酸基を有するシアン顔料分散体(自己分散型)を得た。
Figure 2020193269
<マゼンタ顔料分散体の作製>
シアン顔料分散体の作製において、C.I.ピグメントブルー15:3 20gをC.I.ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)20gに変更した以外は、シアン顔料分散体の作製と同様にして、顔料濃度が15%であるマゼンタ顔料分散体を作製した。
<イエロー顔料分散体の作製>
シアン顔料分散体の作製において、C.I.ピグメントブルー15:3 20gをC.I.ピグメントイエロー74(商品名:ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)20gに変更した以外は、シアン顔料分散体の作製と同様にして、顔料濃度が15%であるイエロー顔料分散体を作製した。
<ブラック顔料分散体の作製>
シアン顔料分散体の作製において、C.I.ピグメントブルー15:3 20gをカーボンブラック(NIPEX160、degussa社製)20gに変更した以外は、シアン顔料分散体の作製と同様にして、顔料濃度が15%であるブラック顔料分散体を作製した。ブラック顔料のメジアン径(D50)は104nmであった。
[樹脂粒子の調製例]
<水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の調製>
(ポリエステルポリオールP−1の調製)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応容器中で窒素ガスを導入しながら、テレフタル酸830部、イソフタル酸830部、エチレングリコール374部、ネオペンチルグリコール598部及びジブチル錫オキサイド0.5部を仕込み180〜230℃で酸価が1以下になるまで230℃で15時間重縮合反応を行い、水酸基価74.5、酸価02、平均分子量1500のポリエステルポリオールP−1を得た。
(疎水性ポリエステルポリオールQ−1の調製)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応容器中で窒素ガスを導入しながら、オルソフタル酸1660部、ジエチレングリコール1637部及びジブチル錫オキサイド 0.5部を仕込み180〜230℃で酸価が1以下になるまで230℃で15時間重縮合反応を行い、水酸基価190、酸価0.3の芳香族環式構造を有するポリエステルポリオールQ−1を得た。
(水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の調製)
ポリエステルポリオールP−1の1000部を減圧下100℃で脱水し、その後80℃まで冷却後、メチルエチルケトン907部を加え十分に攪拌し溶解させ、2,2’−ジメチロールプロピオン酸80部を加え、次いでイソホロンジイソシアネート281部を加えて75℃で8時間反応させ、ウレタン化工程を実施した。
イソシアネート値が0.1%以下になったのを確認した後、50℃まで冷却し、前記ポリエステルポリオールQ−1を340部加えて均一溶液とした後、トリエチルアミン6部を加えて中和し、その後、水7000部を加えて水溶化した。
得られた透明な反応生成物を減圧下、40〜60℃にてメチルエチルケトンを除去した後、水を加えて濃度調節を行い固形分25%の安定な半透明コロイド状の水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液を得た。
<水分散性ポリウレタン樹脂粒子(B)の調製>
前記記載のポリエステルポリオールP−1の1000部を減圧下100℃で脱水し、その後80℃まで冷却後、メチルエチルケトン907部を加え十分に攪拌し溶解させ、2,2’−ジメチロールプロピオン酸80部を加え、次いでイソホロンジイソシアネート21部を加えて75℃で8時間反応させ、ウレタン化工程を実施した。
イソシアネート値が0.1%以下になったのを確認した後、50℃まで冷却し、トリエチルアミン60部を加えて中和した後、水7000部を加えて水溶化した。
得られた透明な反応生成物を減圧下、40〜60℃にてメチルエチルケトンを除去した後、水を加えて濃度調節を行い固形分25%の安定な半透明コロイド状の水分散性ポリウレタン樹脂粒子(B)の水分散液を得た。
<水分散性ポリウレタン樹脂粒子(C)の調製>
(ポリエステルポリオールP−2の調製)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応容器中で窒素ガスを導入しながら、テレフタル酸664部、イソフタル酸631部、1,4−ブタンジオール472部、ネオペンチルグリコール447部及びジブチル錫オキサイド0.5部を仕込み180〜230℃で5時間エステル化した後、酸価が1以下になるまで230℃で6時間重縮合反応を行った。次いで120℃まで冷却し、アジピン酸321部、2,2’−ジメチロールプロピオン酸268部を加え、再び170℃に昇温しこの温度で20時間反応させ、酸価46.5、水酸基価59.8のカルボキシル基を含有するポリエステルポリオールP−2を得た。
(水分散性ポリウレタン樹脂粒子(C)の調製)
ポリエステルポリオールP−2の1000部を減圧下100℃で脱水し、その後80℃まで冷却後、メチルエチルケトン812部を加え十分に攪拌し溶解させ、1,4−ブタンジオール20部を加え、次いでジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)198部を加えて75℃で8時間反応させた。
イソシアネート値が0.1%以下になったのを確認した後、50℃まで冷却し、トリエチルアミン84部を加えて中和した後、水7000部を加えて水溶化した。
得られた透明な反応生成物を減圧下、40〜60℃にてメチルエチルケトンを除去した後、水を加えて濃度調節を行い固形分25%の安定な半透明コロイド状の水分散性ポリウレタン樹脂粒子(C)の水分散液を得た。
<水分散性ポリウレタン樹脂粒子(D)の調製>
ポリエステルポリオールP−1の1000部を減圧下100℃で脱水し、その後80℃まで冷却後、メチルエチルケトン907部を加え十分に攪拌し溶解させ、2,2’−ジメチロールプロピオン酸80部を加え、次いでイソホロンジイソシアネート281部を加えて75℃で8時間反応させ、ウレタン化工程を実施した。
イソシアネート値が0.1%以下になったのを確認した後、50℃まで冷却し、トリエチルアミン60部を加えて中和した後、水7000部を加えて水溶化した。
得られた透明な反応生成物を減圧下、40〜60℃にてメチルエチルケトンを除去した後、水を加えて濃度調節を行い固形分25%の安定な半透明コロイド状の水分散性ポリウレタン樹脂粒子(D)の水分散液を得た。
<アクリル−シリコーンポリマー樹脂粒子Aの調製>
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、イオン交換水350gに、8.0gのラテムルS180(花王社製、反応性陰イオン性界面活性剤)を加えて混合し、65℃に昇温した。
次いで、反応開始剤のt−ブチルパーオキソベンゾエート3.0g、イソアスコルビン酸ナトリウム1.0gを加え、5分後にメタクリル酸メチル45g、メタクリル酸−2−エチルヘキシル160g、アクリル酸5g、メタクリル酸ブチル45g、メタクリル酸シクロヘキシル30g、ビニルトリエトキシシラン15g、ラテムルS−180を8.0g、及びイオン交換水340gの混合物を、3時間かけて滴下した。次いで、80℃で2時間加熱熟成した後、常温まで冷却し、水酸化ナトリウムでpHを7〜8に調整した。次いでエバポレータによりエタノールを留去し、水分調節をして、固形分40%のアクリル−シリコーンポリマー樹脂粒子Aの水分散液730gを得た。分散体中のポリマー微粒子のメジアン径(D0)を、粒度分布測定装置(日機装社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定したところ125nmであった。
(実施例1)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液12%に水酸化ナトリウム水溶液0.75%(商品名:水酸化ナトリウム(1mol/L水溶液)、東京化成工業株式会社)を添加し、40℃で加熱しながら6時間攪拌を行った。その後、シアン顔料分散体10%、1.3−ブタンジオール(商品名:1,3−ブタンジオール、ダイセル化学株式会社製)15%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産社製)5%、ジエチレングリコールジエチルエーテル(商品名:ハイソルブEDE,東邦化学工業社製)5%、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(商品名:ハイソルブBTM、東邦化学工業社製)5%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ社製)1%、及びイオン交換水残量(合計100%)を混合撹拌した後、平均孔径が0.8μmのメンブレンフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)で濾過して、インク1を得た。
(実施例2)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液を40%、水酸化ナトリウム水溶液を0.25%(商品名:水酸化ナトリウム(1mol/L水溶液)、東京化成)に変更した以外は実施例1と同様にしてインク2を得た。
(実施例3)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液40%を200日間、35℃±5℃で静置したのち、シアン顔料分散体10%、1.3−ブタンジオール(商品名:1,3-ブタンジオール、ダイセル化学株式会社製)15%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産社製)5%、ジエチレングリコールジエチルエーテル(商品名:ハイソルブEDE,東邦化学工業社製)5%、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(商品名:ハイソルブBTM、東邦化学工業社製)5%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ社製)1%、及びイオン交換水残量(合計100%)を添加し、攪拌後、平均孔径が0.8μmのメンブレンフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)で濾過して、インク3を得た。
(実施例4)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液40%、シアン顔料分散体10%、1.3−ブタンジオール(商品名:1,3−ブタンジオール、ダイセル化学株式会社製)15%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産社製)5%、ジエチレングリコールジエチルエーテル(商品名:ハイソルブEDE,東邦化学工業社製)5%、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(商品名:ハイソルブBTM、東邦化学工業社製)5%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ社製)1%、及びイオン交換水残量(合計100%)を添加し、攪拌後、100日間、35℃±5℃で静置したのち平均孔径が0.8μmのメンブレンフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)で濾過して、インク4を得た。
(実施例5)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液45%に水酸化カルシウム0.01%(商品名:水酸化カルシウム、富士フィルム和光純薬株式会社)を添加し、40℃で加熱しながら6時間攪拌を行った。その後、シアン顔料分散体7%、1.3−ブタンジオール(商品名:1,3-ブタンジオール、ダイセル化学株式会社製)15%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産社製)5%、ジエチレングリコールジエチルエーテル(商品名:ハイソルブEDE,東邦化学工業社製)5%、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(商品名:ハイソルブBTM、東邦化学工業社製)5%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ社製)1%、及びイオン交換水残量(合計100%)を混合して撹拌した後、平均孔径が0.8μmのメンブレンフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)で濾過して、インク5を得た。
(実施例6〜12)
調合量を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてインク6〜12を得た。
(比較例1)
水分散性ポリウレタン樹脂粒子(A)の水分散液12%、1.3−ブタンジオール(商品名:1,3−ブタンジオール、ダイセル化学株式会社製)15%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドM−100、出光興産社製)5%、ジエチレングリコールジエチルエーテル(商品名:ハイソルブEDE,東邦化学工業社製)5%、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル(商品名:ハイソルブBTM、東邦化学工業社製)5%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ社製)1%、及びイオン交換水残量(合計100%)を混合撹拌した後、平均孔径が0.8μmのメンブレンフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)で濾過して、インク13を得た。
(比較例2〜11)
調合量を表2に示す通りに変更した以外は、比較例1と同様にして比較例2〜11のインク14〜23を得た。
[評価方法]
<通液性>
平均孔径が0.8μmのメンブランフィルター(アドバンテック株式会社製 DISMIC28CP)を用いて、空気圧を1kgf/cmとして、加圧濾過し、濾過通液量に対する濾過速度の低下を直線近似した傾き(減衰率)と最大濾過速度から、インクの通液性を評価した。なお、通液性評価に用いたインクは、インク製造後から200日以上経過したものを用いた。通液性はAかBであれば、実使用上問題ない
〔評価基準〕
通液性 良_A <−−−−−−−−−−−−−−−−> D_悪
A:減衰率が1.5×10−3/秒未満で、最大濾過速度が1.0g/秒以上である場合
B:減衰率が1.5×10−3/秒未満で、最大濾過速度が1.0g/秒未満である場合
C:減衰率が1.5×10−3/秒以上2.5×10−3/秒未満である場合
D:減衰率が2.5×10−3/秒以上である場合
<定着性>
図3に示す画像形成装置を使用し、100%べたチャートをPVC(商品名:GIY−11Z5,リンテック社製)に印刷した。印字速度は25m/hで印刷をした。プリヒータ30は50℃、プラテンヒータ31は70℃、乾燥ヒータ32は80℃、温風ファン33は80℃で乾燥した。
JIS5600−5−6に記載されているクロスカット用冶具(スペーサー)とカッターを用いて、100個のマスができるよう、格子状に切り込みをいれる。透明テープ(ニチバン製 No.405)を測定部に貼り付けテープをはく離する。評価はJISのランクに従い行った。ランクは0か1であれば実使用上問題ない。
〔評価基準〕
良_0 <−−−−−−−−−−−−−−−−> 5_悪
0:カットの縁が完全に滑らかで,どの格子の目にもはがれがない。
1:カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に5%を上回ることはない。
2:塗膜がカットの縁に沿って,及び/又は交差点においてはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を超えるが15%を上回ることはない。
3:塗膜がカットの縁に沿って,部分的又は全面的に大はがれを生じており,及び/又は目のいろいろな部分が,部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に15%を超えるが35%を上回ることはない。
4:塗膜がカットの縁に沿って,部分的又は全面的に大はがれを生じており,及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に35%を上回ることはない。
5:分類4でも分類できないはがれ程度のいずれか。
<一般式(I)で示される構造を有する化合物の同定、定量方法>
本発明での一般式(I)で示される構造を有する化合物の同定、定量方法は、以下の方法で行った。
インクを遠心分離法により上澄み液と沈降物に分離させた後、沈殿物及び上澄みを採取し、沈殿物についてはTHF(テトラヒドロフラン無添加 特級:林純薬工業)を用いた洗浄、ろ過を繰り返して一般式(I)で示される構造を有する化合物を採取した。採取した成分を、以下の条件でGC−MS分析を行い一般式(I)で示される構造を有する化合物であることを確認した。また、分子量は1000以下であることも確認した。
前記上澄みも同様に、GC−MS分析を行い、一般式(I)で示される構造を有する化合物であること、分子量は1000以下であることを確認した。
また、同定された一般式(I)で示される構造を有する化合物を単体で採取し、濃度検定用のサンプルを作成、測定し、検量線を得た。そして、前記検量線を用いて、前記の沈殿物から検出された量と、前記の上澄みから採取された量を合計したものから、インク中の含有率を算出した。
[遠心分離]
・装置:日立工機株式会社製himac CS150GX
・回転速度:150,000rpm
・回転時間:1hour
[GC−MS]
・装置:株式会社島津製作所製QP5000
・カラム:Ultra ALLOY−5L=30m、ID=0.25mm Film=0.25μm
・カラム昇温:50℃〜330℃
・カラム流量:1.0ml/min
・Split:1:100
・イオン化法:EI法(70eV)
・測定質量範囲:m/z33〜600
・データ解析、解析ソフト:株式会社島津製作所製GCMSsolution
また、GC−MS分析及びLC−MS分析+C13−NMR+H−NMR+FT−IRにより、分子量1000以下で、一般式(I)で示される構造を有する化合物であり、他の成分を含まないことを確認して、一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率を求めた。
Figure 2020193269
Figure 2020193269
本発明は下記(1)のインクに係るものであるが、下記(2)〜(9)を実施形態として含む。
(1)水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクにおいて、前記インクは、分子量1000以下でかつ下記一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率が10ppm以下であるインク。
Figure 2020193269
(2)前記ポリウレタン樹脂粒子が、前記一般式(I)で示される構造を有するポリウレタン樹脂を含有する上記(1)に記載のインク。
(3)前記インクは、着色剤を含む上記(1)または(2)に記載のインク。
(4)前記ポリウレタン樹脂粒子の固形分含有量がインク中3質量%以上であり、且つ、着色剤とポリウレタン樹脂粒子との固形分比率が1.0:(2.0〜11.0)である上記(3)に記載のインク。
(5)非吸収性または低吸収性記録媒体に対して用いられる上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインク。
(6)水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクの製造方法において、前記ポリウレタン樹脂粒子として水分散性のポリウレタン樹脂粒子を用い、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、または、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液と他のインク成分との混合物に、アルカリ性溶液を添加して20℃以上の温度で攪拌する工程を有する上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインクの製造方法。
(7)水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクの製造方法において、ポリウレタン樹脂粒子として水分散性のポリウレタン樹脂粒子を用い、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、または、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液と他のインク成分との混合物を、100日以上40℃以下でエージングした後にろ過を行う工程を有する上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインク製造方法。
(8)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインクを吐出して、印刷する印刷方法。
(9)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインクを収容するインクカートリッジと、インクを吐出する吐出手段とを有する印刷装置。
1 インクジェット記録装置
2 画像形成部
3 乾燥装置
4 ロールメディア収納部
5 搬送機構
20 記録ヘッド
21 キャリッジ
22 ガイドロッド(ガイドレール)
23 プラテン
24 センサ
30 プリヒータ
31 プラテンヒータ
32 乾燥ヒータ
33 温風ファン
40 ロールメディア(記録用メディア)
51 ニップローラ
52 従動ローラ
53 巻き取りローラ
54 搬送経路
55 ホイールエンコーダ
A 搬送方向
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2012−241135号公報

Claims (9)

  1. 水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクにおいて、前記インクは、分子量1000以下でかつ下記一般式(I)で示される構造を有する化合物の含有率が10ppm以下であるインク。
    Figure 2020193269
  2. 前記ポリウレタン樹脂粒子が、前記一般式(I)で示される構造を有するポリウレタン樹脂を含有する請求項1に記載のインク。
  3. 前記インクは、着色剤を含む請求項1または2に記載のインク。
  4. 前記ポリウレタン樹脂粒子の固形分含有量がインク中3質量%以上であり、且つ、着色剤とポリウレタン樹脂粒子との固形分比率が1.0:(2.0〜11.0)である請求項3に記載のインク。
  5. 非吸収性または低吸収性記録媒体に対して用いられる請求項1乃至4のいずれかに記載のインク。
  6. 水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクの製造方法において、前記ポリウレタン樹脂粒子として水分散性のポリウレタン樹脂粒子を用い、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、または、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液と他のインク成分との混合物に、アルカリ性溶液を添加して20℃以上の温度で攪拌する工程を有する請求項1乃至5のいずれかに記載のインクの製造方法。
  7. 水、有機溶剤及びポリウレタン樹脂粒子を含むインクの製造方法において、ポリウレタン樹脂粒子として水分散性のポリウレタン樹脂粒子を用い、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液、または、前記ポリウレタン樹脂粒子の水分散液と他のインク成分との混合物を、100日以上40℃以下でエージングした後にろ過を行う工程を有する請求項1乃至5のいずれかに記載のインク製造方法。
  8. 請求項1乃至5のいずれかに記載のインクを吐出して、印刷する印刷方法。
  9. 請求項1乃至5のいずれかに記載のインクを収容するインクカートリッジと、インクを吐出する吐出手段とを有する印刷装置。
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