JP2020192093A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げるとともに、美味しい状態を維持しつつ保温することができる炊飯器を提供する。【解決手段】炊飯器1は、内釜4と、内蓋7と、加熱部6と、炊飯空間CAを小炊飯空間CA1と非炊飯空間CA2とに区画する中蓋8と、炊飯空間CAの内部となる位置において、内釜4の開口部4hの内径d1よりも半径方向内側に突出し、中蓋8を係止可能な係止部4dと、を備えており、内釜4は、係止部4dの上端に形成された平面状の係止面4gと、開口部4hと係止部4dの間を開口部4hの内径d1よりも半径方向外側に凹ませた凹部4kと、が形成され、凹部4kと係止部4dが連続され、係止面4gが、開口部4hよりも半径方向外側に拡大されている。【選択図】図10

Description

本発明は、炊飯器の技術に関する。
従来、炊飯器は、より美味しい御飯を食べたいというニーズに応えるために、種々の改良が加えられている。例えば、特許文献1に記載の如くである。また、従来の炊飯器には、炊飯用の内釜をセラミック製(土鍋)としたものもあり、土鍋で炊いたような美味しい御飯を炊くことができるという特徴を有している。例えば、特許文献2、3に記載の如くである。
食事の度に食べる分だけ御飯を炊き、いつも炊き立ての御飯を食べることは、より美味しい御飯を食べるための方法として有効である。しかしながら、特許文献1〜3に示された従来の炊飯器では、最大炊飯量(5合炊きや5.5合炊き)に近い量の御飯を炊く場合には、良好な炊飯結果を得る(即ち、御飯を美味しく炊く)ことができるものの、1合程度の少量の御飯を炊いた場合には、最大炊飯量で炊いた場合に比べて御飯の味が落ちるという課題がある。さらに、最大炊飯量に比して少ない少量の御飯を保温する場合、内釜内部の炊飯空間において御飯が存在しない部位が広くなり、その炊飯空間の御飯に近い下部近傍の部位と、御飯から離れた上部の部位との間に温度差が生じる。そして、この温度差に起因して内釜の内部でツユ(結露水)が生じやすくなっており、ツユが御飯に降りかかると、御飯がおかゆのような状態となって、御飯の味が落ちるという課題がある。
つまり、従来の炊飯器では、1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げることが困難であるとともに、1合程度の少量の御飯を美味しい状態のまま保温することが困難であった。
特開2018−201667号公報 特開2015−217151号公報 特開2015−226593号公報
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げるとともに、美味しい状態を維持しつつ保温することができる炊飯器を提供するものである。
本発明に係る炊飯器は、下端に位置する底部と上端に位置する開口部とを有する内釜と、
前記内釜の開口部を封止する内蓋と、前記内釜を加熱する加熱部と、前記内釜と前記内蓋とによって形成した炊飯空間を、前記底部に接し調理物が収容される空間である小炊飯空間と、前記内蓋に接し前記小炊飯空間の上側に位置する空間である非炊飯空間と、に区画する中蓋と、前記内釜の前記炊飯空間の内部となる位置において、前記内釜の開口部の内径よりも半径方向内側に突出し、前記中蓋を係止可能な係止部と、を備えた炊飯器であって、前記内釜は、前記係止部の上端に形成された平面状の係止面と、前記開口部と前記係止部の間を前記開口部の内径よりも半径方向外側に凹ませた凹部と、が形成され、前記凹部と前記係止部が連続され、前記係止面が、前記開口部よりも半径方向外側に拡大されているものである。
本発明に係る炊飯器によれば、内釜において係止面に加えて凹部が形成されていることにより、中蓋を取り除いた際に係止部にツユを溜める領域が広く確保される。これにより、中蓋に付着したツユ等が御飯に垂れ落ち難くなり、炊き上げた御飯の食味が低下することを防止できる。その結果、内釜容量に対して少ない少量炊飯であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げることができ、かつ、美味しい状態を維持しつつ御飯を保温することができる。
本発明において、前記加熱部の動作を制御する制御装置をさらに備え、前記加熱部は、前記内釜を上方から加熱する蓋ヒータを含むものであり、前記制御装置によって、前記中蓋を使用して炊飯した後の保温工程において、前記中蓋を使用せずに炊飯した後の保温工程に比べて、前記蓋ヒータの加熱量が低下されると好適である。
本構成によれば、内釜内の炊飯空間において、上部の蓋ヒータにより加熱される部位と、下部の御飯の近傍の部位との境界を凹部および係止面の近傍とすることができ、生じたツユを凹部および係止面で効率よく保持することができる。これにより、美味しい状態のままで御飯を保温することができる。
本発明において、前記中蓋は、円盤状の横板部と、前記横板部の外周を囲む縦板部と、前記縦板部より半径方向外側に突出する鍔部と、を有し、前記縦板部を前記係止部の内径に略一致する外径に拡径した拡径部が、前記縦板部と前記鍔部に隣接して形成されていると好適である。
本構成によれば、内釜に凹部を設けた場合に、係止部において係止された中蓋のがたつきを抑制することができる。そして、中蓋のがたつきを抑制することによって、内釜と中蓋との間に隙間が生じることを抑制し、炊飯空間の気密性を確保することで、少量の御飯を美味しく炊き上げることができる。
本発明において、前記内釜は、セラミック製であると好適である。
本構成によれば、セラミック製の内釜の容量に対して少ない少量炊飯であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げるとともに、美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本発明の炊飯器によれば、最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げるとともに、美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本発明に係る炊飯器を示す斜視図。 内釜および中蓋を備えた炊飯器を示す右側面断面図。 炊飯器の制御ブロック図。 炊飯器の蓋部(内蓋を着けた状態)を示す底面図。 炊飯器の蓋部(内蓋を外した状態)を示す底面図。 内釜を示す図、(A)平面図、(B)図6(A)におけるA−A矢視断面図。 中蓋を示す図、(A)平面図、(B)側面図。 中蓋を示す断面図、(A)図7(A)におけるB−B矢視断面図、(B)図7(A)におけるC−C矢視断面図。 内釜と中蓋との組み合わせ状態を示す平面図。 内釜と中蓋との組み合わせ状態を示す図9におけるD−D矢視断面図。 内釜と中蓋との組み合わせによる炊飯空間の形成状態を示す断面模式図、(A)中蓋内蓋なしの場合の炊飯空間を示す図、(B)中蓋内蓋ありの場合の炊飯空間を示す図。 炊飯後の炊飯空間内における温度分布を示す断面模式図、(A)蓋ヒータの加熱量を抑えた場合、(B)蓋ヒータの加熱量を抑えなかった場合。
[炊飯器の全体構成]
図1および図2に示す炊飯器1は、本発明に係る炊飯器の一実施形態であり、炊飯器本体2と蓋体3を備えている。なお、説明の便宜上、炊飯器1に対して、図1および図2に示した矢印のように、前後方向、左右方向、および上下方向を規定している。また、以下の説明における、前、後、左、右、上、下等の記載は、炊飯器1を構成する各部が、炊飯器1が使用される際の所定位置に組み付けられている状態を基準として向きを表している。
炊飯器本体2は、炊飯器1の外殻の一部を構成する部位であり、蓋体3の下方に配置され、内釜(後述する内釜4)を収容するための空間を形成する。蓋体3は、炊飯器1の外殻の一部を構成する部位であり、炊飯器本体2の上方に配置されて、炊飯器本体2の内部に形成された内釜の収容空間を封止可能に構成されている。
炊飯器1は、図2および図3に示すように、内釜4、容器部材5、加熱部6、内蓋7、中蓋8、制御装置9を備えている。容器部材5と加熱部6の一部、および制御装置9は、炊飯器本体2の内部に収容されている。炊飯器本体2に収容された容器部材5は、内釜4を保温または蓄熱するための容器状に構成された部材であり、炊飯器本体2における内釜4を収容するための空間の一部を構成している。また、加熱部6の一部は、蓋体3の内部に収容されている。内蓋7は、蓋体3の下面(炊飯器1の炊飯時に内部に位置する側の面)に配置されている。
蓋体3は、ヒンジ3aを備えている。蓋体3は、炊飯器本体2の後端上部にヒンジ3aを介して連結されており、前後方向および略上下方向を向く姿勢の間で回動可能に構成されている。
内釜4は、炊飯器1における御飯を炊くための空間(以下、炊飯空間と呼ぶ)の一部を構成する部位であり、炊飯器本体2に収容された状態で使用される。また、炊飯器1では、内釜4の内部に配置して使用する中蓋8を備えている。炊飯空間は、調理物(例えば、米と水)を加熱調理するための空間であり、調理中において調理物が対流可能な空間となっている。なお、炊飯器1の炊飯空間は、御飯以外の調理物を加熱調理することも可能である。
加熱部6は、内釜4を加熱するための手段であり、メインヒータ6a・6b、側面ヒータ6c、肩ヒータ6d、蓋ヒータ6eにより構成している。メインヒータ6a・6bは、一連のメインヒータを構成しており、メインヒータ6aが容器部材5の下方に配置され、メインヒータ6bが容器部材5の底部5aと側部5bとの間を繋ぐ湾曲部5cの裏側に配置されている。また、加熱部6は、側面ヒータ6cが容器部材5の側部5bの裏側に配置され、肩ヒータ6dが炊飯器本体2内の容器部材5の上方に配置され、蓋ヒータ6eが蓋体3の内部に配置されている。
加熱部6は、メインヒータ6aで容器部材5の底部5aを誘導加熱し、メインヒータ6bで容器部材5の湾曲部5cを誘導加熱し、側面ヒータ6cで容器部材5の側部5bを誘導加熱し、内釜4の内部を蓋体3側から加熱することによって、内釜4を加熱する。また、加熱部6は、肩ヒータ6dで内釜4の肩部を加熱する。加熱部6を構成する各ヒータ6a・6b・6c・6d・6eの出力は、ユーザーの設定や制御装置9に予め設定されているプログラム等に応じて、制御装置9によって個別に制御可能である。
図2に示すように、内蓋7は、蓋体3の下面に配置されている。そして、内蓋7は、図4および図5に示すように、蓋体3に対して着脱可能に構成されている。図2および図4に示すように、内蓋7の外周部には、外径方向外側へ延びるリング状の上面シール部7aと、下方へ延びるリング状の側面シール部7bが形成されている。上面シール部7aおよび側面シール部7bは、内蓋7の内釜4との間の隙間を封止するものである。
また、蓋体3における内蓋7の内側には、加熱部6の一部を構成する蓋ヒータ6eが配置されている。
さらに、図2〜図4に示すように、蓋体3は、炊飯時に発生する蒸気を排出するための蒸気排出ユニット13を備えている。蒸気排出ユニット13は、大小2つの蒸気排出口13a・13bを備えている。各蒸気排出口13a・13bは、内蓋7の下面に開口されており、蓋体3の内部に形成されている排気通路3bを介して、蓋体3の上面に形成されている蒸気口3cに連通している。
蒸気排出ユニット13は、各蒸気排出口13a・13bを開閉する弁体13c・13dを備えており、制御装置9(図3参照)からの信号に基づいて弁体13c・13dを変位させることによって、各蒸気排出口13a・13bを開閉できるように構成されている。また、蒸気排出ユニット13の一部は、内蓋7に設けられている。内蓋7は、蓋体3に対して着脱可能に構成されており、図5に示すように内蓋7を外した状態では、排気通路3b中に配置した蓋センサ12が露出される。
そして、炊飯器1では、炊飯器本体2に内釜4が収容された状態で蓋体3を閉めると、内釜4の上端部4fに内蓋7の上面シール部7aが当接するとともに、内釜4の内周部に側面シール部7bが当接し、内釜4の上部開口が内蓋7によって封止される。このとき、内釜4と内蓋7によって、炊飯器1における炊飯空間(後述する炊飯空間CA)が形成される。
図3に示すように、制御装置9は、炊飯器1の炊飯動作を制御する装置であり、所謂マイコンにより構成されている。制御装置9は、加熱部6、操作部10、センタセンサ11、蓋センサ12、蒸気排出ユニット13等と接続されている。
図1および図3に示すように、操作部10は、ユーザーが炊飯器1に対して操作指示を行うための部位であり、操作スイッチ10a、表示部10b、報知部10cを備えている。ユーザーは、操作スイッチ10aを操作することによって好みの炊き加減等を選択する。具体的には、炊飯器1は、1合の御飯を美味しく炊き上げることができる少量炊飯モードを備えており、少量炊飯モードを選択するときには、中蓋内蓋(後述する中蓋8)で、炊飯空間を区画して、少量炊飯に適したより小さい炊飯空間において御飯を調理する。表示部10bは、ユーザーによる炊き加減の選択状況や炊飯の進行状況等を表示可能な画面により構成されている。報知部10cは、炊き上がりや炊飯器1の異常等を音や表示でユーザーに報知するための部位であり、スピーカや表示ランプ等により構成されている。
制御装置9は、ユーザーが操作部10により炊飯モードを選択すると、選択された炊飯モードに応じたプログラムに従って加熱部6の出力を調整する。また、制御装置9には、センタセンサ11や蓋センサ12の検出結果がフィードバックされ、さらに加熱部6への出力を調整する。センタセンサ11は、内釜4の温度を検出する温度センサであり、蓋センサ12は、蒸気排出ユニット13を介して内釜4から放出される気体(蒸気)の温度を検出する温度センサである。
炊飯器1は、1合程度の少量の炊飯に適して少量炊飯モードや通常量の炊飯に適した通常炊飯モード等のモードを備えている。このため、制御装置9には、少量炊飯モード、通常炊飯モード等の各モードに対応したプログラムが予め設定されている。制御装置9は、ユーザーが選択したモードに応じてプログラムを自動的に選択し、加熱部6を制御する。
[内釜の詳細な構成]
ここで、内釜4について、さらに詳細に説明する。内釜4は、炊飯器1を構成する内釜の一実施形態である。
図6および図7に示すように、内釜4は、水および米等の調理物を収容するための有底略円筒状の容器であり、底部4a、側部4b、湾曲部4cを有している。内釜4は、セラミック製である(所謂土鍋である)。内釜4の下端は底部4aによって構成されており、上端には開口部4hが形成されている。内釜4の開口部4hは、内蓋7によって封止可能に構成されている。
炊飯器1においては、内釜4がセラミック製であるため、セラミックから放射される輻射熱の作用によって、少量炊飯を行った場合であっても、美味しい御飯を炊き上げることができる。炊飯器1では、土鍋で炊いたような食感の御飯を、火加減を気にすることなく、自動的に炊き上げることができる。なお、炊飯器1は、本実施形態で示したように、内釜4をセラミック製とすることが好適であるが、炊飯器1では、セラミック製以外(例えば金属製)の内釜を使用することもできる。
内釜4の側部4bの内周面には、係止部4dが形成されている。係止部4dは、中蓋8を係止するためのリング状の凸部である。内釜4の側部4bの上端部には、鍔部4eおよび上端部4fを形成している。鍔部4eは、ユーザーが内釜4を持つ際の手がかりとなる部位である。上端部4fは、内蓋7の上面シール部7aに当接する部位であり、内釜4の半径方向内側に向けて若干先下がりとなる傾斜を有している。
また、係止部4dは、内釜4を用いて洗米をするときに米の流出を阻止する堰としても機能する。なお、内釜4の内壁部に炊飯水量の目安を表す目盛を設ける場合、係止部4dは、目盛の記載位置よりも上側(即ち、目盛を阻害しない位置)に設けることが好ましい。
開口部4hは、内釜4の上端において開放された部位であり、図6(B)に示すように、内径d1を有している。係止部4dは、開口部4hよりも下方に形成されており、内径d2を有している。また、内釜4の係止部4dは、内径d2を有している。そして、係止部4dの内径d2は、開口部4hの内径d1に比して小さい寸法としている。このため、係止部4dの頂部は、内釜4の平面視および側方断面視において、開口部4hよりも内側に突出している。
係止部4dには、その上部に略平面状の係止面4gが形成されている。係止面4gは、中蓋8の鍔部8gに接して、内釜4に対して中蓋8を係止する平面状の部位である。なお、係止面4gは、その上部にツユを溜めるための部位として機能するように、ツユがその自重で係止面4gよりも下方に流れ落ちることが無いように、その平面の角度を略水平とすることが好ましい。
さらに、内釜4は、係止面4gと開口部4hとの間に凹部4kを備えている。凹部4kは、開口部4hの下端と係止部4dとの間を半径方向外側に凹ませた部位であり、開口部4hの内径d1よりもその内径d3が拡大されている。そして、凹部4kの下端は係止部4dの係止面4gに連続している。つまり、係止部4dの係止面4gは、内径d1の開口部4hよりも外側に拡大された範囲まで拡大された平面部を構成している。これにより、ツユを多く溜めることが可能になり、御飯へのツユ垂れの発生が抑制され、御飯の保温状態を良くすることができる。
[中蓋の詳細な構成]
次に、中蓋8について、さらに詳細に説明する。中蓋8は、炊飯器1を構成する中蓋の一実施形態である。
図7および図8に示すように、中蓋8は、横板部8aと縦板部8bを有している。横板部8aは略円盤状の部材で構成され、縦板部8bは上方から下方に向けて縮径する筒状の部材で構成されている。中蓋8は、略円盤状の横板部8aの周囲を筒状の縦板部8bで囲むように配置して構成されており、全体として中心Pを有する円形である蓋状の形態を有している。中蓋8は、内釜4と同様にセラミック製である。
炊飯器1では、中蓋8をセラミック製とすることで、同じくセラミック製である内釜4と組み合わせた場合に、熱伝導率の差異を無くすことができるため、炊飯時および保温時における内釜4との温度差を少なくすることができる。保温時における各部の温度差は、ツユが発生する要因となるため、温度差を抑制することでツユの発生が抑制され、これにより、より御飯を美味しく保温できる。
横板部8aは、上面8cと下面8dを有しており、上面8cから上向きに突出させた取手部8eが設けられている。上面8cは、取手部8eとの境界部から半径方向外側に向かって縦板部8bに至るまで先下がりに形成された凸曲面である。縦板部8bの下端は横板部8aの下端よりも下方に位置している。このため、中蓋8の下端には、横板部8aの下面8dと縦板部8bとによって、凹状の部位が形成されている。また、中蓋8の外周部には、縦板部8bの外側の周面によって、略円錐状の側周面8hが形成されている。
中蓋8は、横板部8aと縦板部8bの境界近傍に横板部8aを貫通する複数(本実施形態では3箇所)の蒸気孔8fを有している。本実施形態では、3箇所の蒸気孔8f・8f・8fは、中蓋8の中心P回りに等間隔(120°ピッチ)となるように配置している。
また、中蓋8は、縦板部8bの上端において、側周面8hから径方向外側へ突出する鍔部8gを有している。鍔部8gは、全体としてリング状の形態を有しており、外径d4を有している。鍔部8gの外径d4は、内釜4の係止部4dの内径d2に比して大きく、かつ、凹部4kの内径d3に比して小さい寸法である。炊飯器1では、鍔部8gの外径d4を凹部4kの内径d3に比して小さくすることで、中蓋8を係止部4dに配置することができる。また、炊飯器1では、鍔部8gの外径d4を係止部4dの内径d2に比して大きくすることで、中蓋8が係止部4dを越えて内釜4の底部4a側へ脱落してしまうことを防止している。
さらに、中蓋8には、側周面8hと鍔部8gの間の空間を埋めるように拡径した拡径部8kが設けられている。拡径部8kは、側周面8hと鍔部8gに隣接する凸状の部位であり、図8(A)(B)において、薄墨状の塗りつぶしを施して表している。拡径部8kは、半径方向に最も拡径されている部位の外径d5が、係止部4dの内径d2より小さい寸法(即ちd5<d2)となるように構成されている。ここで、炊飯器1では、拡径部8kの外径d5と係止部4dの内径d2との寸法の差異をできる限り小さくすることで、拡径部8kによって、係止部4dに懸架された中蓋8の半径方向への変位(がたつき)を抑制している。
[内釜と中蓋の組み合わせ状態]
図9および図10に示すように、中蓋8は、鍔部8gを内釜4の係止面4g上に載置させることによって、内釜4に対して懸架され、内釜4の上下方向中途部の所定位置に配置される。鍔部8gを係止部4dで係止している状態で、中蓋8の上端は、内釜4の上端以下の位置に配置されている。
中蓋8は、拡径部8kが係止部4dの頂部に接することで、半径方向への変位が規制されている。なお、本実施形態で示した拡径部8kは、側周面8hの全周に一連で設ける構成としているが、中蓋8の変位を規制できる態様であれば、複数の部位に分割して設ける構成としてもよい。
[炊飯空間の説明]
次に、炊飯器1の炊飯空間について説明する。
炊飯器1は、中蓋8を使用しない場合、図11(A)に示すように、内釜4の上部開口を内蓋7で封止することによって、炊飯空間CAが形成される。炊飯空間CAは、内釜4の最大炊飯量に対応する量の調理物(米と水等)を調理することが可能な空間である。炊飯器1は、中蓋8を使用しない場合、炊飯空間CAにおいて炊飯することができ、炊飯空間CA内を米と水が対流しながら加熱調理される。
炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、図11(B)に示すように、内釜4と内蓋7で形成された炊飯空間CAを、中蓋8によって、小炊飯空間CA1と非炊飯空間CA2とに区画することができる。小炊飯空間CA1は、炊飯空間CAの下方の一部であり、底部4aに接している。非炊飯空間CA2は、炊飯空間CAの上方の一部であり、内蓋7に接している。
図11(B)に示すように、中蓋8は、鍔部8gが係止部4dで係止され、内釜4に対して所定位置に組み合わされたとき、全体が炊飯空間CAの内部に配置される。中蓋8は、炊飯空間CAを下部と上部に区画し、炊飯空間CAよりも容積が小さい小炊飯空間CA1と、基本的には調理に利用しない非炊飯空間CA2と、を形成する。
小炊飯空間CA1は、内釜4の最大炊飯量に比して少ない量(例えば、1合)の調理物(米と水等)を調理することに適した空間である。炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、小炊飯空間CA1においてのみ炊飯することができ、小炊飯空間CA1内を米と水が対流しながら加熱調理される。また、炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、非炊飯空間CA2には調理物を投入せず、小炊飯空間CA1から放出された蒸気が蒸気排出ユニット13に向かう流通経路を構成している。
即ち、本実施形態に示す炊飯器1は、下端に位置する底部4aと上端に位置する開口部4hとを有する内釜4と、内釜4の開口部4hを封止する内蓋7と、内釜4を加熱する加熱部6と、を備え、内釜4と内蓋7とによって形成した炊飯空間CAにおいて調理を行うものである。炊飯器1は、炊飯空間CAを、底部4aに接し、調理物が収容される空間である小炊飯空間CA1と、内蓋7に接し、小炊飯空間CA1の上側に位置する空間である非炊飯空間CA2とに区画する中蓋8を備えている。内釜4は、炊飯空間CAの内部となる位置に中蓋8を係止可能な係止部4dが形成されている。そして、中蓋8は、係止部4dに係止されて炊飯空間CAの内部に配置されている。炊飯器1は、このような構成によって、内釜4の容量に対して少ない少量炊飯であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げることを可能にしている。
[非炊飯空間の役割]
炊飯器1では、小炊飯空間CA1から中蓋8の蒸気孔8fを通して放出された蒸気が、非炊飯空間CA2を通って蒸気排出ユニット13に導かれる。即ち、炊飯器1は、蒸気の排出経路となる非炊飯空間CA2を有している。非炊飯空間CA2内の蒸気は、中蓋8を上方から加熱することに利用されるため、中蓋8の上面8cや取手部8eに溜まるツユを蒸発させて低減させることができる。
[凹部を設けたことによる効果]
内釜4は、凹部4kが設けられていることにより、係止部4dの係止面4gの面積が拡大されている。炊飯器1では、少量炊飯モードで御飯が炊き上がった後で中蓋8を取り外したとき、凹部4kと係止面4gが、内釜4内で生じたツユを受け止める部位として機能するが、このツユを受け止める部位の面積が拡大されている。また、係止面4gの上に溜まったツユは、内釜4に蓄えられた熱によって蒸発するため、係止面4gは、ツユを蒸発させるための部位としても機能する。そして、炊飯器1では、凹部4kおよび係止面4gを設けることにより、炊きあがった御飯にツユが滴り落ちて、御飯の食味が低下することを防止している。
[拡径部を設けたことによる効果]
内釜4に凹部4kを設けたことによって、中蓋8の鍔部8gが半径方向外側に変位可能な余裕が生じるが、中蓋8に拡径部8kを設けることで、係止部4dの頂部に拡径部8kを当接させて、中蓋8の変位(がたつき)を抑制している。中蓋8が炊飯中にがたつくと、内釜4と中蓋8との間に隙間が生じ、小炊飯空間CA1を一定に保った状態で御飯を炊き上げることができなくなるが、拡径部8kを設けることで、小炊飯空間CA1を一定に保つことができ、これにより美味しい御飯を炊き上げることが可能になる。
即ち、炊飯器1は、底部4aと開口部4hとを有する内釜4と、内釜4の開口部4hを封止する内蓋7と、内釜4を加熱する加熱部6と、内釜4と内蓋7とによって形成した炊飯空間CAを、底部4aに接し調理物が収容される空間である小炊飯空間CA1と、内蓋7に接し小炊飯空間CA1の上側に位置する空間である非炊飯空間CA2と、に区画する中蓋8と、内釜4の炊飯空間CAの内部となる位置において、内釜4の開口部4hの内径d1よりも半径方向内側に突出し、中蓋8を係止可能な係止部4dと、を備えており、内釜4は、係止部4dの上端に形成された平面状の係止面4gと、開口部4hと係止部4dの間を開口部4hの内径d1よりも半径方向外側に凹ませた凹部4kと、が形成され、凹部4kと係止部4dが連続され、係止面4gが、開口部4hよりも半径方向外側に拡大されている。
このような構成の炊飯器1によれば、内釜4の容量に対して少ない1合程度の少量炊飯を行う場合であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げることができ、かつ、美味しい状態を維持しつつ御飯を保温することができる。
さらに、炊飯器1において、中蓋8は、円盤状の横板部8aと、横板部8aの外周を囲む縦板部8bと、縦板部8bより半径方向外側に突出する鍔部8gと、を有し、縦板部8bを係止部4dの内径d2に略一致する外径d4に拡径した拡径部8kが、縦板部8bの側周面8hと鍔部8gに隣接して形成されている。
このような構成によれば、内釜4に凹部4kを設けた場合に、係止部4dにおいて係止された中蓋8のがたつきを抑制することができる。そして、中蓋8のがたつきを抑制することによって、内釜4と中蓋8との間に隙間が生じることを抑制し、炊飯空間CAを一定に保つことで、少量の御飯を美味しく炊き上げ、かつ、少量の御飯を美味しい状態のまま保温することが可能になる。
[蓋ヒータの制御方法]
炊飯器1では、少量炊飯モードが選択された場合には、制御装置9によって、その後の御飯の保温制御において、蓋ヒータ6eによる加熱量を、通常の炊飯モードが選択された場合に比して、低くするように構成している。なお、少量炊飯モード、通常の炊飯モードとの両者で、保温制御における蓋ヒータ6eの加熱量が同じとなるように構成することもできる。図12(A)(B)には、少量炊飯モードが選択された場合の、その後の内釜4内の炊飯空間CAにおける温度分布を模式的に示している。少量炊飯モードでは、炊き上がった御飯の量が少ないため、炊飯空間CAにおいて御飯が占める部位以外の空間の割合が、通常の炊飯モードで御飯を炊き上げた場合に比べて高くなっている。
図12(B)には、蓋ヒータ6eによる加熱量を、通常の炊飯モードで御飯を炊き上げたときと同様にした場合の内釜4内の温度分布を模式的に示している。この場合、蓋ヒータ6eによる加熱の影響が及ぶ上部の領域には「暖気」が溜まっており、それよりも下方の領域には、「暖気」に比して温度が低い「冷気」が溜まっている。そして、「暖気」が溜まる領域と「冷気」が溜まる領域では温度差が生じている。図12(A)(B)では、この温度差が生じている部位の境目を「境界」と表しており、この「境界」近傍において、ツユが発生しやすいことが確認されている。
図12(A)には、蓋ヒータ6eによる加熱量を、通常の炊飯モードが選択された場合に比して低く抑えた場合の内釜4内の温度分布を模式的に示している。炊飯器1では、蓋ヒータ6eの加熱量を抑えることで、「暖気」の溜まる領域が上方向に狭くなり、「暖気」と「冷気」の「境界」が、凹部4kおよび係止面4gが存在する領域の近傍まで引き上げられている。そして、炊飯器1では、このような構成によって、「境界」の近傍で生じたツユを、凹部4kおよび係止面4gによって効果的に保持するように構成している。
図12(B)に示す構成では、凹部4kおよび係止面4gに溜まったツユの量が約0.1gであったのに対し、図12(A)に示す構成では、凹部4kおよび係止面4gに溜まったツユの量が約0.4gに増加した。この結果より、1合程度の少量の御飯を炊き上げた場合に、蓋ヒータ6eによる加熱量を抑え、凹部4kおよび係止面4gが存在する領域の近傍でツユを生じさせるように構成することで、炊き上がった御飯にツユが滴り落ちることが抑制できる。これにより、美味しく炊き上げた1合程度の少量の御飯を美味しい状態のまま保温することが可能になる。
即ち、炊飯器1は、加熱部6の動作を制御する制御装置9をさらに備えるものであり、加熱部6は、内釜4を上方から加熱する蓋ヒータ6eを含み、制御装置9によって、中蓋8を使用して炊飯した後の保温工程において、中蓋8を使用せずに炊飯した後の保温工程に比べて、蓋ヒータ6eの加熱量が低下されている。
このような構成の炊飯器1によれば、内釜4内の炊飯空間CAにおいて、上部の蓋ヒータ6eにより加熱される部位と、下部の御飯の近傍の部位との「境界」を凹部4kおよび係止面4gの近傍に位置させることができ、生じたツユを凹部4kおよび係止面4gで効率よく保持させることができる。これにより、美味しく炊き上げた1合程度の少量の御飯を美味しい状態のままで御飯を保温することができる。
また、炊飯器1において、内釜4はセラミック製であるため、セラミック製の内釜4の容量に対して少ない少量炊飯であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げるとともに、美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本実施形態で示した炊飯器1は、1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げることができるものであるが、炊飯直後に中蓋8を取り出して御飯を撹拌しないと、おこげが出来すぎてしまい、せっかく美味しく炊き上げた御飯の食味が低下するという問題がある。このため、炊飯器1では、炊飯が完了した直後にユーザーが中蓋8を取り出すように促す仕組みを備えている。具体的には、炊飯器1では、蓋体3の開閉を、蓋体3に内蔵された傾斜センサー(図示せず)により検出する。そして、炊飯器1では、少量炊飯モードの炊飯工程が完了した後において、蓋体3が開かれるまでの間、炊きあがった御飯を撹拌するように促す音声アナウンスを周期的に流すように構成している。また、炊飯器1ではこれと同時に、蓋体3が開かれるまでの間、炊飯器本体2内に配置した冷却ファン15(図2参照)を作動させることによって、内釜4等の温度を下げ、おこげの生成を抑制することができるように構成している。
また、炊飯器1では、炊飯完了後に蓋体3に内蔵された傾斜センサ(図示せず)によって、蓋体3の開閉を検知したか否かによって、保温制御の内容を変更するように構成している。例えば、傾斜センサによって蓋体3の開閉を検知していないときには、制御装置9によって、中蓋8がまだ取り出されていないものと判定して、中蓋8が有る状態に適した保温制御を行う。一方、傾斜センサによって蓋体3の開閉を検知したときには、制御装置9によって、中蓋8が取り出されたものと判定して、中蓋8が無い状態に適した保温制御を行う。なお、上記傾斜センサ、音声アナウンス、冷却ファン15等がない構成であってもよい。また、上記傾斜センサ以外のセンサ(例えば、蓋センサ12)によって、蓋体3が開閉されたことを検知する構成としてもよい。
あるいは、炊飯器1は、傾斜センサによって蓋体3の開閉を検知したときには、センタセンサ11や蓋センサ12が検出する温度を利用して、内釜4内の温度変化を検知し、制御装置9によって、その温度変化に基づいて中蓋8の取り出し有無を判定した上で、中蓋8が無い状態に適した保温制御を行うか、あるいは、中蓋8が有る状態に適した保温制御を行うか、を決定するように構成してもよい。制御装置9は、中蓋8が有る場合には、中蓋8が取り出された場合に比べて内釜4内の温度変化が緩やかになることを利用して、中蓋8の有無を判定することができる。
また、炊飯器1では、内釜4の寸法と、中蓋8の寸法とを調整することによって、中蓋8が誤った向きにセットされることを確実に防止できるように構成している。具体的には、図11(A)(B)に示すように、中蓋8の鍔部8gの厚みをA、内釜4の凹部4kの形成高さをB、中蓋8全体の厚みをCとしたときに、A<B<Cの関係を満たすように、上記各部の寸法A、B、Cを調整している。炊飯器1は、例えばA>Bであれば、鍔部8gが凹部4kに収まらないため、蓋体3が閉まらないこととなる。また、炊飯器1は、例えばB>Cであれば、中蓋8を上下逆向きに係止部4dに載置したときに蓋体3を閉めることができてしまうが、B<Cであれば、中蓋8を上下逆向きに係止部4dに載置したときに蓋体3を閉めることができないため、中蓋8が誤った向きにセットされることを確実に防止できる。
なお、本実施形態では、加熱部6に誘導加熱方式の熱源(所謂IHヒータ)を採用した炊飯器1(所謂電気炊飯器)を例示して説明を行ったが、炊飯器1における加熱部6の態様はこれに限定されるものではなく、ガスを火力源とした炊飯器1(所謂ガス炊飯器)において、中蓋8および内釜4を使用する構成としてもよい。
1 炊飯器
4 内釜
4d 係止部
4g 係止面
4h 開口部
4k 凹部
6 加熱部
7 内蓋
8 中蓋
8a 横板部
8b 縦板部
8g 鍔部
8k 拡径部
9 制御装置
CA 炊飯空間
CA1 小炊飯空間
CA2 非炊飯空間
d1 (開口部の)内径

Claims (4)

  1. 下端に位置する底部と上端に位置する開口部とを有する内釜と、
    前記内釜の開口部を封止する内蓋と、
    前記内釜を加熱する加熱部と、
    前記内釜と前記内蓋とによって形成した炊飯空間を、前記底部に接し調理物が収容される空間である小炊飯空間と、前記内蓋に接し前記小炊飯空間の上側に位置する空間である非炊飯空間と、に区画する中蓋と、
    前記内釜の前記炊飯空間の内部となる位置において、前記内釜の開口部の内径よりも半径方向内側に突出し、前記中蓋を係止可能な係止部と、
    を備えた炊飯器であって、
    前記内釜は、
    前記係止部の上端に形成された平面状の係止面と、前記開口部と前記係止部の間を前記開口部の内径よりも半径方向外側に凹ませた凹部と、が形成され、
    前記凹部と前記係止部が連続され、
    前記係止面が、
    前記開口部よりも半径方向外側に拡大されている、
    ことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記加熱部の動作を制御する制御装置をさらに備え、
    前記加熱部は、
    前記内釜を上方から加熱する蓋ヒータを含むものであり、
    前記制御装置によって、
    前記中蓋を使用して炊飯した後の保温工程において、
    前記中蓋を使用せずに炊飯した後の保温工程に比べて、
    前記蓋ヒータの加熱量が低下される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記中蓋は、
    円盤状の横板部と、
    前記横板部の外周を囲む縦板部と、
    前記縦板部より半径方向外側に突出する鍔部と、
    を有し、
    前記縦板部を前記係止部の内径に略一致する外径に拡径した拡径部が、前記縦板部と前記鍔部に隣接して形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記内釜は、セラミック製である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の炊飯器。
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