JP2020191174A - 蓄電デバイス用セパレータ用スラリー、及びそれを用いたセパレータ - Google Patents
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Abstract
Description
[1]
ポリオレフィン微多孔膜を含む基材のコーティングに用いられるスラリーであって、
粒子状重合体を含む熱可塑性ポリマーと、アセチレン系界面活性剤とを含み、
前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含む、セパレータ用スラリー。
[2]
前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.01質量部以上5質量部以下の割合で含む、[1]に記載のセパレータ用スラリー。
[3]
前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.1質量部以上3質量部以下の割合で含む、[1]又は[2]に記載のセパレータ用スラリー。
[4]
前記スラリーの粘度が3500mPa・s未満である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
[5]
前記スラリーの粘度が350mPa・s未満である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
[6]
前記熱可塑性ポリマーが(メタ)アクリル酸エステル単量体の単位からなる共重合体を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
[7]
前記熱可塑性ポリマーがガラス転移温度を少なくとも2つ有し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃未満の領域に存在し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃以上の領域に存在する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
[8]
前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、0.001質量部以上1質量部未満の割合で無機フィラーを含む、[1]〜[7]のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
[9]
ポリオレフィン微多孔膜を含む基材と、前記基材の少なくとも一方の表面の、少なくとも一部を被覆する熱可塑性ポリマー層とを有し、
前記熱可塑性ポリマー層における熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含む、蓄電デバイス向けセパレータ。
[10]
前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.01質量部以上5質量部以下の割合で含む、[9]に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[11]
前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.1質量部以上3質量部以下の割合で含む、[9]又は[10]に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[12]
前記熱可塑性ポリマー層によって被覆される前記基材の面積割合が、前記熱可塑性ポリマー層が配置される面の全面積100%に対して、95%以下である、[9]〜[11]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[13]
前記熱可塑性ポリマー層によって被覆される前記基材の面積割合が、前記熱可塑性ポリマー層が配置される面の全面積100%に対して、80%以下である、請求項9〜12のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[14]
前記熱可塑性ポリマーが(メタ)アクリル酸エステル単量体の単位からなる共重合体を含む、[9]〜[13]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[15]
前記熱可塑性ポリマーがガラス転移温度を少なくとも2つ有し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃未満の領域に存在し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃以上の領域に存在する、[9]〜[14]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
[16]
前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、0.001質量部以上1質量部未満の割合で無機フィラーを含む、[9]〜[15]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
本明細書における「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」、及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」、及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。
また、本明細書における「上」、及び「面に形成」とは、各部材の位置関係が「直上」であることを限定する意味ではない。例えば、「基材上に形成された熱可塑性ポリマー層」、及び「基材の表面に形成された熱可塑性ポリマー層」という表現は、基材と熱可塑性ポリマー層との間に、任意の層(耐熱機能を有する層、例えば無機フィラー多孔層)を含む態様を除外しない。また、本明細書における「エチレン性不飽和単量体」とは、分子内にエチレン性不飽和結合を1つ以上有する単量体を意味する。更に、本明細書における「〜」とは、特に断りがない場合、その両端に記載される数値を上限値、及び下限値として含む意味である。
(粒子状重合体)
本実施形態に係るセパレータ用スラリー(以下、単に「スラリー」ともいう)は、本実施形態に係る蓄電デバイス向けセパレータ(以下、単に「セパレータ」ともいう)を作製するために用いられる。スラリーは、熱可塑性ポリマーを含み、そして熱可塑性ポリマーは、粒子状重合体を含む。熱可塑性ポリマーが、粒子状重合体を含むことで、優れた電極への接着力とイオン透過性を両立することができる。本明細書において、
なお、互いに異なる2種以上の熱可塑性ポリマーを含むスラリーを用いて熱可塑性ポリマー層を作製することで、熱可塑性ポリマー層には、互いに異なる2種以上の熱可塑性ポリマーが含有される。
CH2=CRY1−COO−RY2
式中、RY1は水素原子又はメチル基を示し、RY2は水素原子又は1価の炭化水素基を示す。RY2が1価の炭化水素基の場合は、置換基を有していてもよくかつ鎖内にヘテロ原子を有していてもよい。1価の炭化水素基としては、例えば、直鎖であっても分岐していてもよい鎖状アルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基が挙げられる。置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、及びフェニル基が挙げられ、ヘテロ原子としては、例えばハロゲン原子、及び酸素原子が挙げられる。
(メタ)アクリル系化合物は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。このような(メタ)アクリル系化合物としては、(メタ)アクリル酸、鎖状アルキル(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、及びフェニル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸エステルを単量体単位として有する共重合体(但し、下記の(2)の共重合体、及び(3)の共重合体を除く。)。好ましくは、(メタ)アクリル酸5質量%以下(より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下)と、(メタ)アクリル酸エステル単量体3質量%以上92質量%以下(より好ましくは10質量%以上90質量%以下、更に好ましくは15質量%以上75質量%以下、特に好ましくは25質量%以上55質量%以下)と、アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群から選択される少なくとも1種15質量%以下(より好ましくは10質量%以下)と、架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上3質量%以下)と、の共重合体;
(2)芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを単量体単位として有する共重合体。好ましくは、芳香族ビニル単量体5質量%以上95質量%以下(より好ましくは10質量%以上92質量%以下、更に好ましくは25質量%以上80質量%以下、特に好ましくは40質量%以上60質量%以下)と、(メタ)アクリル酸5質量%以下(より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下)と、(メタ)アクリル酸エステル単量体5質量%以上95質量%以下(より好ましくは15質量%以上85質量%以下、更に好ましくは20質量%以上80質量%以下、特に好ましくは30質量%以上75質量%以下)と、アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群から選択される少なくとも1種10質量%以下(より好ましくは5質量%以下)と、架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上3質量%以下)と、の共重合体;並びに
(3)シアノ基を有する単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを単量体単位として有する共重合体。好ましくは、シアノ基を有する単量体1質量%以上95質量%以下(より好ましくは5質量%以上90質量%以下、更に好ましくは50質量%以上85質量%以下)と、(メタ)アクリル酸5質量%以下(好ましくは0.1質量%以上5質量%以下)と、(メタ)アクリル酸エステル単量体1質量%以上95質量%以下(より好ましくは5質量%以上85質量%以下、更に好ましくは10質量%以上50質量%以下)と、アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群から選択される少なくとも1種10質量%以下(より好ましくは5質量%以下)と、架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上3質量%以下)と、の共重合体。
また、ラジカル重合開始剤としては、熱又は還元性物質によりラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものである。ラジカル重合開始剤については後述する。
また、共重合体のTgは、下記数式(1)で表されるFOXの式によっても、概算することができる。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・・・・+Wi/Tgi+・・・・・・Wn/Tgn (1)
ここで、式中、Tg(K)は共重合体のTgであり、Tgi(K)は単量体iのホモポリマーのTgであり、Wiは各単量体の質量分率である。
ただし、本実施形態における粒子状重合体のガラス転移温度Tgとしては、上記DSCを用いる方法により測定した値を採用する。
乳化重合の方法に関しては、既知の方法を用いることができる。例えば、水性媒体中で上述の単量体、界面活性剤、ラジカル重合開始剤、及び必要に応じて用いられる他の添加剤成分を基本組成成分とする分散系において、各単量体から成る単量体組成物を重合することにより重合体が得られる。重合に際しては、供給する単量体組成物の組成を全重合過程で一定にする方法、重合過程で逐次又は連続的に変化させることによって、生成する樹脂分散体の粒子の形態的な組成変化を与える方法等、必要に応じて様々な方法を用いることができる。重合体を乳化重合により得る場合、例えば、水と、その水中に分散した粒子状の重合体とを含む水分散体(ラテックス)の形態であってもよい。
本実施形態においては、粒子状重合体を重合反応させるときの原料として界面活性剤を添加するのとは異なり、重合反応後に界面活性剤を後添加する。後添加界面活性剤としては、アセチレン系界面活性剤が用いられる。アセチレン界面活性剤は比較的低分子であるため、動的表面張力を下げる効果が大きく、ハジキの発生が良好に抑制された塗工層を形成できる。またその一方で、一分子あたりの疎水度が大きいことで、泡同士の合一を促進させ、泡立ちを抑制できる効果を持つ。
そして、スラリーは、熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含む。後添加界面活性剤としてアセチレン系界面活性剤を選択し、かつその含有割合を0.001質量部以上にすることで、基材表面に形成される熱可塑性ポリマー層の表面エネルギーを調整することができる。熱可塑性ポリマー層の表面エネルギーを調整することで、熱可塑性ポリマーが形成されたセパレータ表面の接触角を調整することが可能となる。アセチレン系界面活性剤を後添加することで、熱可塑性ポリマー層の表面エネルギーを重合反応の条件に影響されることなく調節できる。また、アセチレン系界面活性剤を後添加することで、スラリー中に遊離した界面活性剤が多く存在することとなり、スラリーを乾燥させた場合にバインダの最表面に多く界面活性剤が存在すると考えられる。この結果、重合反応させるときの原料として添加する方法に比べて、より少量で熱可塑性ポリマー層の表面エネルギーを調整できる。
従って、アセチレン系界面活性剤の含有割合を10質量部以下にすることができ、ひいては、熱可塑性ポリマーの含有割合を確保することができる。加えて、アセチレン系界面活性剤の含有割合を10質量部以下にすることで、熱可塑性ポリマー層の電極との接着力を阻害することなく表面エネルギーの調整が可能となる。
そして、上記のスラリーを用いれば、熱可塑性ポリマー層における熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含むセパレータが得られる。得られるセパレータは、ピンホール、及びハジキの発生が良好に抑制された熱可塑性ポリマー層を備えるため、かかるセパレータを備えることで、二次電池に代表される蓄電デバイスの電気的特性の向上を図ることができる。
で表されるアセチレングリコールのエトキシル化体を含む界面活性剤(アセチレン系界面活性剤)を用いることが好ましい。炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
スラリーは、粘度調整剤を含んでいてもよい。粘度調整剤を含むことで、スラリーの粘度を所望の範囲にして、粒子の分散性を高めたり、スラリーの塗工性を高めたりすることができる。粘度調整剤としては、水溶性の多糖類を使用することが好ましい。多糖類としては、例えば、天然高分子化合物、セルロース半合成高分子化合物等が挙げられる。なお、粘度調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(固形分)
スラリーの固形分濃度は、熱可塑性ポリマー層を製造するときに作業性を損なわない範囲の粘度をスラリーが有する範囲で、任意に設定すればよい。具体的には、スラリーの固形分濃度は、通常3〜50質量%に調製することができる。
スラリーの表面寿命10ms時の動的表面張力は、好ましくは60mN/m以下、より好ましくは50mN/m以下、更に好ましくは45mN/m以下が望ましい。表面寿命10ms時の動的表面張力を60mN/m以下であればハジキの発生を良好に抑制することが可能なスラリーを提供することができる。
スラリーの粘度は、好ましくは3500mPa・s未満、より好ましくは350mPa・s未満、更に好ましくは100mPa・s以下が望ましい。また好ましくは20mPa・s以上であることが望ましい。粘度がこのような範囲内であれば、塗工性に優れ、均一な塗工層を提供できる。
本実施形態に係るセパレータは、基材と、基材の少なくとも片面(一方の表面)に形成された熱可塑性ポリマー層とを備える。セパレータの片面のみに熱可塑性ポリマー層が形成された態様と、セパレータの両面に熱可塑性ポリマー層が形成された態様とのいずれも、本発明の範囲に含まれる。
基材は、それ自体が、従来セパレータとして用いられていたものでもよい。基材としては、多孔質膜が好ましく、加えて、電子伝導性がなくイオン伝導性があり、かつ有機溶媒の耐性が高い、孔径の微細な多孔質膜であるとより好ましい。そのような多孔質膜としては、例えば、ポリオレフィン系(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、及びポリ塩化ビニル)、並びにそれらの混合物又はそれらの単量体の共重合体等の樹脂を主成分として含む微多孔膜が挙げられる。これらは1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。なお、本明細書における「基材」の概念には、ポリオレフィン微多孔膜それ自体のみならず、無機塗工層を有するものも含まれる。
なお、ポリオレフィン樹脂を「主成分として含む」とは、基材の全質量に対して50質量%を超えて含むことを意味する。ポリオレフィン樹脂の含有量は、シャットダウン性能等の観点から、好ましくは75質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、なおも更に好ましくは95質量%以上、特に好ましくは98質量%以上、100質量%であってもよい。
ポリエチレン、及びポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリブテン、及びエチレン−プロピレンランダムコポリマーが挙げられる。
ここで、ポリエチレンから成るポリオレフィン微多孔膜の場合、膜密度を0.95(g/cm3)と仮定して計算することができる。気孔率は、ポリオレフィン微多孔膜の延伸倍率の変更等により調節可能である。
熱可塑性ポリマー層は、熱可塑性ポリマーを含有する。熱可塑性ポリマー層は、基材の表面の、全部に配置されてもよいし、一部に配置されてもよい。得られる蓄電デバイスが高いイオン透過性を示すように、熱可塑性ポリマー層を、基材の面の一部にのみ配置することがより好ましい。
被覆面積割合は、例えば、後述のセパレータの製造方法において、基材の表面に塗布する塗布液中の粒子状重合体の種類又はその重合体の濃度、塗布液の塗布量、塗布方法、及び塗布条件を変更することにより調整することができる。ただし、塗工面積の調整方法は、それらに限定されない。
(被覆面積割合の変化率(%))=(C1−C2)/C1×100
ここで、C1は任意の10mm×10mm以上の観察視野範囲における被覆面積割合を示し、C2はそれ以外の10mm×10mm以上の観察視野範囲における被覆面積割合を示す。
基材と熱可塑性ポリマー層との間に、任意の層、例えば、無機フィラー多孔層を含む態様も、本発明の範囲に含まれる。無機フィラー多孔層は、無機フィラーを含み、複数の孔を有する。本欄では、基材と熱可塑性ポリマー層との間に無機フィラー多孔層を含む態様を仮定し、かかる無機フィラー多孔層について説明するが、本発明においては、無機フィラー多孔層のような任意の層を省略可能である。
無機フィラーとしては、200℃以上の融点を持ち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池のような蓄電デバイスの使用範囲で電気化学的に安定であるものを用いることができる。
無機フィラーの粒度分布は、粒径に対する頻度のグラフにおいて、ピークが一つとなるようにすることができる。ただ、ピークが二つか、ピークをなさないような台形状のチャートとなるようにしてもよい。
無機フィラー多孔層の平均孔径は、例えば、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上、更には0.2μm以上である。また、平均孔径は、5μm以下、3μm以下、0.7μm以下、更には0.5μm以下である。
無機フィラーの無機フィラー多孔層中の含有割合は、無機フィラー多孔層の全量に対して、例えば、20質量%以上100質量%未満、30質量%以上80質量%以下、35質量%以上70質量%以下、更には40質量%以上60質量%以下である。
無機フィラー多孔層に含有される樹脂バインダの樹脂の種類としては、リチウムイオン二次電池のような蓄電デバイスの電解液に対して不溶であり、かつリチウムイオン二次電池のような蓄電デバイスの使用範囲において電気化学的に安定な樹脂を用いることができる。樹脂バインダの樹脂として、無機フィラー多孔層に含まれる樹脂バインダ(A)、及び熱可塑性ポリマー層に含まれる粒子状重合体(B)に加えて、熱可塑性ポリマー層に含まれ、粒子状重合体(B)を基材又は無機フィラー多孔層に結着させる結着バインダ(C)が用いられてもよい。樹脂バインダ(A)、及び結着バインダ(C)はセパレータにおいて通常、粒子状になっていない。一方、粒子状重合体(B)はセパレータにおいて粒子状であり、粒子状重合体(B)は、樹脂バインダ(A)、及び結着バインダ(C)と異なる種類の樹脂を含むことができる。
1)ポリオレフィン:例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンラバー、及びこれらの変性体;
2)共役ジエン系重合体:例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、及びその水素化物;
3)アクリル系重合体:例えば、メタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、及びアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体;
4)ポリビニルアルコール系樹脂:例えば、ポリビニルアルコール、及びポリ酢酸ビニル;
5)含フッ素樹脂:例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体;
6)セルロース誘導体:例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース;並びに
7)融点、及び/又はガラス転移温度が180℃以上の樹脂あるいは融点を有しないが分解温度が200℃以上のポリマー:例えば、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、及びポリエステル。
樹脂バインダの無機フィラー多孔層中の含有割合は、例えば、無機フィラー多孔層の全量に対して、0質量%を超え80質量%以下、1質量%以上20質量%以下、2質量%以上10質量%以下、更には3質量%以上5質量%以下である。
無機フィラー多孔層に含まれる粒子状重合体の含有量は、例えば、セパレータに含まれる粒子状重合体の含有量の、5体積%未満、3体積%未満、更には2体積%未満であるようにすることができる。
セパレータは、衝突試験時の安全性を向上させるという観点から、120℃におけるTDでの熱収縮率が、15.0%未満であることが好ましく、より好ましくは0%以上10%以下、更に好ましくは0%以上5.0%以下である。ここで、TDでの熱収縮率が、15.0%未満であると、衝突試験時に短絡により発熱したときに外力が付加されている箇所以外での短絡の発生をより有効に抑制する。これにより、電池全体の温度上昇、及びそれに伴い生じ得る発煙、及び発火をより確実に防止することができる。セパレータの熱収縮率の調整は、上述した基材の延伸操作と熱処理とを適宜組み合わせることにより行うことができる。
[基材の製造方法]
基材を製造する方法は、既知の製造方法を採用することができ、例えば、基材に含まれるポリオレフィン微多孔膜を製造する方法は、湿式多孔化法と乾式多孔化法とのいずれを採用してもよい。湿式多孔化法による例を挙げると、例えば、ポリオレフィン樹脂組成物と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、場合により延伸した後、可塑剤を抽出することにより多孔化させる方法;ポリオレフィン樹脂を主成分として含むポリオレフィン樹脂組成物を溶融混練して高ドロー比で押出した後、熱処理と延伸によってポリオレフィン結晶界面を剥離させることにより多孔化させる方法;ポリオレフィン樹脂組成物と無機充填材とを溶融混練してシート上に成形後、延伸によってポリオレフィンと無機充填材との界面を剥離させることにより多孔化させる方法;及びポリオレフィン樹脂組成物を溶解後、ポリオレフィンに対する貧溶媒に浸漬させポリオレフィンを凝固させると同時に溶剤を除去することにより多孔化させる方法が挙げられる。
なお、MDとは、例えば基材を連続成形するときの機械方向を意味し、TDとは、MDを90°の角度で横切る方向を意味する。
基材の少なくとも片面(一方の表面)に、熱可塑性ポリマー層を配置する。無機フィラー多孔層が基材の表面に配置されている場合は、その無機フィラー多孔層の表面の、全部又は一部に、熱可塑性ポリマー層を配置するか又は無機フィラー多孔層の形成されていない基材面に熱可塑性ポリマー層を配置する。熱可塑性ポリマー層を配置する方法としては、例えば、粒子状重合体を含有する塗布液を無機フィラー多孔層又は基材に塗布する方法が挙げられる。
基材の少なくとも片面に無機フィラー多孔層を配置する場合、その無機フィラー多孔層を形成する方法としては、既知の方法によって形成することができる。例えば、無機フィラーと必要に応じて樹脂バインダとを含有する塗布液を基材に塗布する方法が挙げられる。無機フィラーと樹脂バインダとを含む原料と、基材の原料とを共押出法により積層して押し出してもよいし、基材と無機フィラー多孔層(膜)とを個別に作製した後にそれらを貼り合せてもよい。
セパレータを備える蓄電デバイスは、その蓄電デバイス用セパレータを備える以外は、既知のものと同様であってもよい。蓄電デバイスとしては、例えば、非水系電解液二次電池等の電池、コンデンサー、及びキャパシタが挙げられる。中でも、本発明の作用効果による利益がより有効に得られる観点から、電池が好ましく、非水系電解液二次電池がより好ましく、リチウムイオン二次電池が更に好ましい。本実施形態のセパレータを備えるので、蓄電デバイスは、蓄電性能等のデバイス特性に優れる。また、リチウムイオン二次電池は、電池特性に優れる。
正極としては、正極集電体上に正極活物質を含む正極活物質層が形成されてなる正極を好適に用いることができる。正極集電体としては、例えばアルミニウム箔が挙げられる。正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、スピネル型LiMnO4、及びオリビン型LiFePO4等のリチウム含有複合酸化物が挙げられる。正極活物質層には、正極活物質の他、バインダ、導電材等を適宜含んでいてもよい。
セパレータを用いて蓄電デバイスを製造する方法は、例えば、以下の方法を例示することができる。まず、幅10〜500mm(好ましくは80〜500mm)、長さ200〜4000m(好ましくは1000〜4000m)の縦長形状のセパレータを製造する。次いで、正極−セパレータ−負極−セパレータ又は負極−セパレータ−正極−セパレータの順で積層し、円又は扁平な渦巻状に捲回して捲回体を得る。その捲回体をデバイス缶(例えば電池缶)内に収納し、更に電解液を注入することで、製造することができる。又は電極、及びセパレータを折り畳んで捲回体としたものを、デバイス容器(例えばアルミニウム製のフィルム)に入れて電解液を注液する方法によって製造してもよい。
ASTM−D4020に準拠して、デカリン溶剤中、135℃における極限粘度[η]を求めた。この[η]値を用いて、下記数式の関係から粘度平均分子量Mvを算出した。
ポリエチレンの場合:[η]=0.00068×Mv0.67
ポリプロピレンの場合:[η]=1.10×Mv0.80
基材から、10cm×10cm角の試料を切り取り、格子状に9箇所(3点×3点)を選んで、微小測厚器(株式会社東洋精機製作所、タイプKBM)を用いて室温23±2℃で厚さを測定した。得られた9箇所の測定値の平均値を、基材の厚さとして算出した。
基材から10cm×10cm角の試料を切り取り、その体積(cm3)、及び質量(g)を求めた。これらの値を用い、基材の密度を0.95(g/cm3)として、気孔率を下記式から求めた。
気孔率(%)=(1−質量/体積/0.95)×100
基材について、JIS P−8117に準拠し、東洋精器(株)製のガーレー式透気度計G−B2(型式名)により測定した透気抵抗度を透気度とした。熱可塑性ポリマー層が基材の片面にしか存在しない場合は、熱可塑性ポリマー層が存在する面から針を突刺することができる。
カトーテック製のハンディー圧縮試験器KES−G5(型式名)を用いて、開口部の直径11.3mmの試料ホルダーで基材を固定した。次に、固定された基材の中央部に対して、先端の曲率半径0.5mmの針を用いて、突刺速度2mm/secで、25℃雰囲気下において突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重を測定した。その最大突刺加重を20μmの厚さ当たりに換算した値を突刺強度(gf/20μm)とした。熱可塑性ポリマーが基材の片面にしか存在しない場合は、熱可塑性ポリマー層が存在する面から針を突刺することができる。
a.正極の作製
正極活物質としてニッケル、マンガン、コバルト複合酸化物(NMC)(Ni:Mn:Co=1:1:1(元素比)、密度4.70g/cm3)を90.4質量%、導電助剤としてグラファイト粉末(KS6)(密度2.26g/cm3、数平均粒子径6.5μm)を1.6質量%、及びアセチレンブラック粉末(AB)(密度1.95g/cm3、数平均粒子径48nm)を3.8質量%、並びにバインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)(密度1.75g/cm3)を4.2質量%の比率で混合し、これらをN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを、正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターを用いて塗布し、130℃において3分間乾燥した後、ロールプレス機を用いて圧縮成形することにより、正極を作製した。このときの正極活物質塗布量は109g/m2であった。
負極活物質としてグラファイト粉末A(密度2.23g/cm3、数平均粒子径12.7μm)を87.6質量%、及びグラファイト粉末B(密度2.27g/cm3、数平均粒子径6.5μm)を9.7質量%、並びにバインダとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%(固形分換算)(固形分濃度1.83質量%水溶液)、及びジエンゴム系ラテックス1.7質量%(固形分換算)(固形分濃度40質量%水溶液)を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃において3分間乾燥した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより、負極を作製した。このときの負極活物質塗布量は5.2g/m2であった。
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0mol/Lとなるように溶解させることにより、非水電解液を調製した。
多層多孔膜又は基材を24mmφ、正極、及び負極をそれぞれ16mmφの円形に切り出した。正極と負極の活物質面とが対向するように、負極、多層多孔膜又は基材、正極の順に重ね、蓋付きステンレス金属製容器に収容した。容器と蓋とは絶縁されており、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミニウム箔と、それぞれ接していた。この容器内に非水電解液を0.4ml注入して密閉することにより、電池を組み立てた。
d.で組み立てた簡易電池を、25℃において、電流値3mA(約0.5C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を3mAから絞り始めるという方法により、電池作成後の最初の充電を合計約6時間行った。その後、電流値3mAで電池電圧3.0Vまで放電した。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法により、合計約3時間充電を行った。その後、電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電した時の放電容量を1C放電容量(mAh)とした。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法により、合計約3時間充電を行った。その後、電流値12mA(約2.0C)で電池電圧3.0Vまで放電した時の放電容量を2C放電容量(mAh)とした。そして、1C放電容量に対する2C放電容量の割合を算出し、この値をレート特性とした。
レート特性(%)=(2C放電容量/1C放電容量)×100
レート特性(%)の評価基準
〇(良好):レート特性が、85%超
△(可):レート特性が、80%超85%以下
×(不良):レート特性が、80%以下
無機フィラーの平均粒径、及び粒度分布は、粒子径測定装置(日機装株式会社製、製品名「Microtrac UPA150」)を使用し、測定した。測定条件としては、ローディングインデックス=0.20、測定時間300秒とし、得られたデータにおける50%粒子径(D50)の数値を平均粒径として記載した。
上記の「基材の厚さ」欄に記載の手法により得られる基材の厚さと、後述する「多層多孔膜の厚さ」欄に記載の手法により得られる多層多孔膜の厚さとの差分を算出した。
測定対象を多層多孔膜とし、上記の「基材の厚さ」欄に記載の手法と同様の手法により測定した。
多層多孔膜をTDに100mm、MDに100mmに切り取った試料を、130℃のオーブン中に1時間静置した。このとき、温風が直接試料にあたらないよう、試料を2枚の紙に挟んだ。試料をオーブンから取り出し冷却した後、その長さ(mm)を測定し、下記式にて、MDの熱収縮率を算出した。
MD熱収縮率(%)=100−加熱後のMDでの長さ(mm)
多層多孔膜を用いて電池を組み立て、上記の「レート特性の評価」欄に記載の手法と同様の手法により測定した。
熱可塑性ポリマーを含む水分散体(固形分=38〜42質量%、pH=9.0)を、アルミ皿に適量取り、常温で24時間静置して乾燥皮膜を得た。その乾燥皮膜約17mgを測定用アルミ容器に充填し、DSC測定装置(島津製作所社製、型式名「DSC6220」)にて窒素雰囲気下におけるDSC曲線、及びDSC曲線を得た。測定条件は下記の通りとした。
1段目昇温プログラム:30℃スタート、毎分10℃の割合で昇温。110℃に到達後5分間維持。
2段目降温プログラム:110℃から毎分10℃の割合で降温。−50℃に到達後5分間維持。
3段目昇温プログラム:−50℃から毎分10℃の割合で130℃まで昇温。この3段目の昇温時にDSC、及びDDSCのデータを取得。
得られたDSC曲線に対し、JIS―K7121に記載の方法にガラス転移温度を決定した。具体的には、DSC曲線における低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、DSC曲線における高温側のベースラインを低温側に延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線に対し、ガラス転移の段階上変化部分の曲線とが交わる点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
粒子状重合体の平均粒径(D50)は、粒子径測定装置(日機装株式会社製、製品名「Microtrac UPA150」)を使用し、測定した。測定条件としては、ローディングインデックス=0.20、測定時間300秒とし、得られたデータにおける50%粒子径(D50)の数値を平均粒径として記載した。
熱可塑性ポリマーの水分散体をアルミ皿上に約1g精秤し、このとき量り取った水分散体の質量を(a)gとした。それを、130℃の熱風乾燥機で1時間乾燥し、乾燥後の熱可塑性ポリマーの乾燥質量を(b)gとした。下記式により固形分を算出した。
固形分=((b)/(a))×100 [%]
水分散スラリーの粘度はB型粘度計(東機産業株式会社製、製品名 「TV−22」 )を使用し測定した。
熱可塑性ポリマー層の被覆面積割合は、走査型電子顕微鏡(SEM)(型式:S−4800、HITACHI社製)を用いて測定した。サンプルであるセパレータをオスミウム蒸着し、加速電圧1.0kV、50倍の条件にて観察し、下記式から表面被覆率を算出した。なお、SEM画像にて基材表面の多孔構造が見えない領域を熱可塑性ポリマー層領域とした。
熱可塑性ポリマー層の被覆面積割合(%)={熱可塑性ポリマー層の面積/(基材の孔部分を含む面積+熱可塑性ポリマー層の面積)}×100
各サンプルにおける被覆面積割合は、上記測定を3回行い、その相加平均値とした。
300ml容器に熱可塑性ポリマーの水分散体を100ml入れ、10回ほど手で振ることで泡立たせた。その後、添加剤(後添加界面活性剤)を表5の量加え、添加して1分後の液面の様子を観察した。
熱可塑性ポリマー層を塗布した0.5m2の面積のセパレータ表面を確認し、以下の基準に基づき、はじきの判定を実施した。尚、転写部は塗工版の凹部を意味する。
なし:(熱可塑性ポリマー層の被覆面積/塗工用ロールの転写部面積)×100≧100(%)
あり:(熱可塑性ポリマー層の被覆面積/塗工用ロールの転写部面積)×100<100(%)
協和界面科学社製接触角計(CA−V)(型式名)を用いて、清浄な基材表面に各スラリーを2μl滴下し、40秒経過後に接触角を測定した。水の接触角は、MD、TDそれぞれ3回測定した平均の値を採用した。またこの測定方法をセパレータの表面、裏面の両面に対して実施し、どちらか一方の数値の大きい方の値を採用し、以下の基準で濡れ性を評価した。
◎(非常に良好):接触角40度未満である。
○(良好):接触角40度以上60度未満である。
△(やや不良):接触角60度以上80度未満である。
×(不良):接触角80度以上である。
線目100の梨地ロール(オテック株式会社製、Ra=3.1μm)を抱き角度45°になるように設置し、コーティング後のセパレータを20m/minの速度にて搬送した。その後計1分間セパレータを搬送し続けた後の梨地ロール表面を観察し、以下の基準で基材と熱可塑性ポリマー層の結着性を評価した。
◎(非常に良好):熱可塑性ポリマー層由来の粉が、梨地ロール表面の10%未満に付着
○(良好):熱可塑性ポリマー層由来の粉が、梨地ロール表面の10%以上30%未満に付着
△(やや不良):熱可塑性ポリマー層由来の粉が、梨地ロール表面の30%以上50%未満に付着
×(不良):熱可塑性ポリマー層由来の粉が、梨地ロール表面の50%以上に付着
実施例、及び比較例で得られた蓄電デバイス用セパレータと、被着体としての正極(enertech社製、正極材料:LiCoO2、導電助剤:アセチレンブラック、バインダ:PVdF、LiCoO2/アセチレンブラック/PVdF(質量比)=95/2/3、L/W:両側について36mg/cm2、密度:3.9g/cm3、Al集電体の厚み:15μm、プレス後の正極の厚み:107μm)とをそれぞれ幅15mm、及び長さ60mmの長方形状に切り取り、セパレータの熱可塑性ポリマー層と、正極活物質とが相対するように重ね合わせて積層体を得た後、その積層体を、以下の条件でプレスした。また評価時の室温は23℃、湿度は30%とした。
プレス圧:1MPa
温度:100℃
プレス時間:5秒
○(良好):剥離強度が5N/m以上である。
△(やや不良):剥離強度が3N/m以上かつ5N/m未満である。
×(不良):剥離強度が3N/m未満である。
Mvが70万であり、ホモポリマーの高密度ポリエチレン45質量部と、Mvが30万であり、ホモポリマーの高密度ポリエチレン45質量部と、Mvが40万であるホモポリマーのポリプロピレンとMvが15万であるホモポリマーのポリプロピレンとの混合物(質量比=4:3)10質量部とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られたポリオレフィン混合物99質量部に酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを1質量部添加し、再度タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、混合物を得た。得られた混合物を、窒素雰囲気下で二軸押出機へフィーダーにより供給した。また、流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10-5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。押し出される全混合物100質量部中に占める流動パラフィンの割合が65質量部となるように、すなわち、樹脂組成物の割合が35質量部となるように、フィーダー、及びポンプの運転条件を調整した。
セルガード社製セパレータ、H1609(型式名);乾式法による一軸延伸膜をポリオレフィン微多孔膜B2とし、製造例1−1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
無機フィラーとしてブロック状の水酸化酸化アルミニウム47.7質量部と、ポリカルボン酸アンモニウム塩0.48質量部とを、47.7質量部の水にそれぞれ均一に分散させ、ビーズミル処理を行い、無機フィラー(水酸化酸化アルミニウム)の平均粒径が表2に示すとおりになるように破砕を行った。このときの粒度分布チャートにおけるピークは一つであった。その後、増粘剤0.10質量部、アクリルラテックス(平均粒径(D50):300μm)4.1質量部(固形分量として)を添加させた水溶液を、放電量1.0kVでコロナ処理した上記ポリオレフィン微多孔膜B1の表面にグラビアコーターを用いてライン速度を30m/minとして塗布した。塗布した膜を40℃で10秒、続いて70℃で10秒以上乾燥しながら水を除去し、ポリオレフィン微多孔膜上に厚さ4μmの無機フィラー多孔層(層密度:1.5g/(m2・μm))が形成された総厚さ15μmの多層多孔膜B1−1を得た。得られた多層多孔膜を上記のようにして評価した。得られた結果を表2に示す。
無機フィラーとして酸化アルミニウムを用いたこと以外は製造例2−1と同様にして多層多孔膜B1−2を得た。この多層多孔膜を製造例2−1と同様にして評価した。得られた結果を表2に示す。
板状粒子の、水酸化酸化アルミニウムを用いたこと以外は製造例2−1と同様にして多層多孔膜B1−3を得た。この多層多孔膜を製造例2−1と同様にして評価した。得られた結果を表2に示す。
(製造例A1)水分散体(表中「原料ポリマー」と表記。以下同様。)A1の合成
撹拌機、還流冷却器、滴下槽、及び温度計を取り付けた反応容器に、イオン交換水70.4質量部と、「アクアロンKH1025」(登録商標、第一工業製薬株式会社製25%水溶液、表中「KH1025」と表記。以下同様。)0.5質量部と、「アデカリアソープSR1025」(登録商標、株式会社ADEKA製、25%水溶液、表中「SR1025」と表記。以下同様。)0.5質量部と、を投入し、反応容器内部温度を80℃に昇温した。その後、80℃の容器内部温度を保ったまま、過硫酸アンモニウム(2%水溶液)(表中「APS(aq)」と表記。以下同様。)を7.5質量部添加した。
得られた乳化液を滴下槽から上記反応容器に滴下した。滴下は反応容器に過硫酸アンモニウム水溶液を添加した5分後に開始し、150分かけて乳化液の全量を滴下した。乳化液の滴下中は、容器内部温度を80℃に維持した。
単量体、及びその他の原料の組成を、それぞれ、表3に記載の通りに変更する以外は、原料ポリマー(水分散体)A1と同様にして、コポリマーラテックス(原料ポリマーA2)をそれぞれ得た。得られた原料ポリマー(水分散体)A2について、それぞれ、上記方法により評価した。得られた結果を表3に示す。
<乳化剤>
KH1025:「アクアロンKH1025」登録商標、第一工業製薬株式会社製、25%水溶液
SR1025:「アデカリアソープSR1025」登録商標、株式会社ADEKA製、25%水溶液
NaSS:p−スチレンスルホン酸ナトリウム
<開始剤>
APS(aq):過硫酸アンモニウム(2%水溶液)
<単量体>
((メタ)アクリル酸モノマー)
MAA:メタクリル酸
AA:アクリル酸
((メタ)アクリル酸エステル)
MMA:メタクリル酸メチル
BA:アクリル酸n−ブチル EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
(シアノ基含有単量体)
AN:アクリロニトリル
(その他の官能基含有単量体)
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
AM:アクリルアミド
(架橋性単量体)
GMA:メタクリル酸グリシジル
A−TMPT:トリメチロールプロパントリアクリレート
AcSi:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
製造例A2で得た水分散体A2の一部をとり、これをシードポリマーとする多段重合を行うことで、水分散体A2−1を合成した。具体的には、まず、撹拌機、還流冷却器、滴下槽、及び温度計を取り付けた反応容器に、水分散体A2を固形分換算で16質量部、アクアロンKH1025(登録商標)0.5質量部、アデカリアソープSR1025(登録商標)0.5質量部、及びイオン交換水70.4質量部の混合物を投入し、反応容器内部温度を80℃に昇温した。その後、80℃の容器内部温度を保ったまま、過硫酸アンモニウム(2%水溶液)を7.5質量部添加した。以上が初期仕込みである。
シードポリマー、単量体、及びその他の原料の組成を、それぞれ、表3に記載の通りに変更する以外は、原料ポリマー(水分散体)A1−1と同様にして、多段重合によって各コポリマーラテックスを得た。得られた原料ポリマー(水分散体)について、それぞれ、上記方法により評価した。
固形分で水分散体A2−2と、水分散体A1が80:20となるように、水に均一に分散させて、熱可塑性ポリマーを含む塗布液(固形分30質量%)を調製した。このとき、後添加界面活性剤C1−1として、疎水性シリカ粒子、鉱物油を含むアセチレン系界面活性剤であるオルフィンSK−14(日信化学工業(株)製)を塗布液に対して固形分比で0.7質量%となるように添加し、セパレータ用スラリーを作製した。
そしてグラビアコーターを用い、ポリオレフィン微多孔膜B1−1の片面(面(A))に塗布液を塗布した。このときの熱可塑性ポリマーによる基材に対する被覆面積割合は20%であった。その後、40℃にて塗布後の塗布液を乾燥して水を除去した。
更に、ポリオレフィン微多孔膜B1−1の面(A)と反対側の面(面(B))にも同様に塗布液を塗布し、再度上記と同様にして乾燥させた。こうして、ポリオレフィン微多孔膜B1の両面に熱可塑性ポリマー層を形成したセパレータを得た。
実施例1のスラリーを、ポリオレフィン微多孔膜B1−1の代わりに、ポリオレフィン微多孔膜B2−1に塗布した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
[実施例3]
オルフィンSK−14の添加量が、塗布液に対して1.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C1−2としてのオルフィンAF−103(日信化学工業(株)製)を塗布液に対して0.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C1−2としてのオルフィンAF−103(日信化学工業(株)製)を塗布液に対して1.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C1−3としてのオルフィンE−1004(日信化学工業(株)製)を塗布液に対して0.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。なお、オルフィンE−1004はアセチレン系界面活性剤であるが、オルフィンSK−14と異なり、疎水性シリカフィラー(疎水性シリカ粒子)を含まない。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C1−3としてのオルフィンE−1004(日信化学工業(株)製)を塗布液に対して1.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C2−1としてのE−D052(サンノプコ(株)製)を塗布液に対して2.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。なお、E−D052はポリエーテル系界面活性剤であり、また、疎水性シリカフィラーを含まない。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C3−1としてのBYK−349(ビックケミー(株)製)を塗布液に対して0.8質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。なお、BYK−349はシリコーン系界面活性剤であり、また、疎水性シリカフィラーを含まない。
オルフィンSK−14の代わりに、後添加界面活性剤C3−1としてのBYK−349(ビックケミー(株)製)を塗布液に対して1.7質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリー、並びにセパレータを作製した。
従って、実施例1〜7により、基材に対する塗工性に優れ、ピンホール、及びハジキの発生を良好に抑制することが可能な、セパレータ用スラリーが提供されることが確認された。また、実施例1〜7により、ピンホール、及びハジキの発生が良好に抑制され、しかも、接着機能も良好に発揮される熱可塑性ポリマー層を備えた、蓄電デバイス向けセパレータが提供されることも確認された。
Claims (16)
- ポリオレフィン微多孔膜を含む基材のコーティングに用いられるスラリーであって、
粒子状重合体を含む熱可塑性ポリマーと、アセチレン系界面活性剤とを含み、
前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含む、セパレータ用スラリー。
- 前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.01質量部以上5質量部以下の割合で含む、請求項1に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.1質量部以上3質量部以下の割合で含む、請求項1又は2に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記スラリーの粘度が3500mPa・s未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記スラリーの粘度が350mPa・s未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記熱可塑性ポリマーが(メタ)アクリル酸エステル単量体の単位からなる共重合体を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記熱可塑性ポリマーがガラス転移温度を少なくとも2つ有し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃未満の領域に存在し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃以上の領域に存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
- 前記スラリーが、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、0.001質量部以上1質量部未満の割合で無機フィラーを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセパレータ用スラリー。
- ポリオレフィン微多孔膜を含む基材と、前記基材の少なくとも一方の表面の、少なくとも一部を被覆する熱可塑性ポリマー層とを有し、
前記熱可塑性ポリマー層における熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、アセチレン系界面活性剤を0.001質量部以上10質量部以下の割合で含む、蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.01質量部以上5質量部以下の割合で含む、請求項9に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、前記アセチレン系界面活性剤を0.1質量部以上3質量部以下の割合で含む、請求項9又は10に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー層によって被覆される前記基材の面積割合が、前記熱可塑性ポリマー層が配置される面の全面積100%に対して、95%以下である、請求項9〜11のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー層によって被覆される前記基材の面積割合が、前記熱可塑性ポリマー層が配置される面の全面積100%に対して、80%以下である、請求項9〜12のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマーが(メタ)アクリル酸エステル単量体の単位からなる共重合体を含む、請求項9〜13のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマーがガラス転移温度を少なくとも2つ有し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃未満の領域に存在し、
前記ガラス転移温度のうち少なくとも1つは20℃以上の領域に存在する、請求項9〜14のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー層が、前記熱可塑性ポリマーを100質量部としたとき、0.001質量部以上1質量部未満の割合で無機フィラーを含む、請求項9〜15のいずれか1項に記載の蓄電デバイス向けセパレータ。
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