JP2020190445A - 呼気成分検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】呼気成分検査装置において不正を防止する。【解決手段】呼気成分検査装置は、被験者によって吹き込まれた呼気のガス成分を検査するための装置である。呼気採取管5は、筐体3内に設けられた本体5aと、本体5aの両端に設けられ筐体3の外に露出する吹き込み口及び排気口5cとを有する。吸引ポンプは、呼気採取管5に吹き込まれた呼気の一部を吸引することでガスセンサに導く。圧力センサは、呼気採取管5内の圧力を測定する。コントローラは、ガスセンサによる測定時に呼気採取管5内の圧力が閾値より低い場合は、測定を中止する。溝15は、排気口5cが塞がれても、呼気採取管5の内部と外部との間の呼気の流通を確保している。【選択図】図6

Description

本発明は、呼気成分検査装置に関し、特に、呼気に含まれる口臭要因ガスやアルコール等の呼気成分の濃度を測定する呼気成分検査装置に関する。
従来、例えば呼気中アルコール濃度を測定するために、呼気採取管を有する呼気成分検査装置が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
呼気成分検査装置は、例えば、呼気採取管と、吸引ポンプと、ガスセンサとを有している。被験者が呼気採取管の吹き込み口から装置内に呼気を吹き込むと、吹き込んだ呼気の大半は呼気採取管の排気口から排出されるが、吹き込まれた呼気の一部が吸引ポンプにより吸引されてガスセンサに導かれる。
また、吸引ポンプを設けずに、呼気が吹き込まれると呼気採取管内の圧力が高くなることで、適量の呼気がガスセンサに送り出される呼気成分検査装置もある。
いずれも、コントローラは、呼気採取管内の圧力を圧力センサにより監視して検知することで、呼気が吹き込まれたこと、また呼気が一定量以上吹き込まれ続けていることを認識している。正しく吹き込まれた場合は、正しく測定できたと判断されて測定結果が表示される。意図しない方法(吹き込まれていない状態、または連続して吹き込まれていない状態)場合、エラー判定をして測定動作を途中で中断する。
特開2012−159482号公報
ポンプによる吸引サンプリングが行われる呼気成分検査装置では、呼気採取管は、吹き込み口と排気口以外は、外部と連通していない。そこで、例えば、被験者が不正目的で、呼気採取管の排気口を指で塞ぎさらに舌で吹き込み口を塞いだ場合、ごくわずかな量の呼気を吹き込むだけで、呼気採取管内の圧力が上がった状態を維持できる。この場合、呼気成分検査装置は、ガスセンサに供給される呼気の量が少ないにも関わらず、「吹き込まれ、その後連続して吹き込まれ続けている」と間違えて判断してしまう。その結果、本来の濃度よりも低い濃度値が正常な値として出力される。
本発明の課題は、呼気成分検査装置において不正を防止することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る呼気成分検査装置は、被験者によって吹き込まれた呼気のガス成分を検査するための装置であって、筐体と、呼気採取管と、ガスセンサと、吸引ポンプと、圧力センサと、呼気流通部と、備えている。
呼気採取管は、筐体内に設けられた本体と、本体の両端に設けられ筐体の外に露出する吹き込み口と排気口とを有する。
ガスセンサは、筐体内に設けられている。
吸引ポンプは、筐体内に設けられ、呼気採取管に吹き込まれた呼気の一部を吸引することでガスセンサに導く。
圧力センサは、呼気採取管内の圧力を測定する。
制御部は、ガスセンサによる測定時に呼気採取管内の圧力が閾値より低い場合は、測定を中止する。
呼気流通部は、排気口が塞がれても呼気採取管の内部と外部との間で呼気の流通を確保している。
この装置では、呼気流通部が呼気採取管の内部と外部との間の呼気の流通を可能としているので、排気口が塞がれる不正が行われても、呼気採取管内の空間の圧力が所定値以上高くならず、したがって、制御部が測定を中止する。その結果、不正行為が行われても、間違ったガス濃度の値が正しい値として出力されることがない。
なお、呼気採取管は、通常は、着脱不能に筐体内に設けられている。ただし、使用者が呼気採取管を交換可能な構造としてもよい。
呼気流通部は、呼気採取管の端面において排気口に連続して形成された溝であってもよい。
この装置では、呼気採取管の端面に形成された溝によって呼気流通部が形成されているので、簡単な構成によって不正が防止される。
この装置は、流通路をさらに備えていてもよい。流通路は、筐体に形成され、被験者の指が排気口に置かれた状態で、溝を筐体の内部及び外部の少なくとも一方と連通させてもよい。
この装置では、溝は、流通路を介して、筐体の内部及び外部の少なくとも一方と連通している。筐体に形成された流通路が従来より設けられていた構造である場合、簡単な構成によって不正が防止される。
呼気流通部は、吹き込み口と排気口との間で呼気採取管の内部と外部を連通する開口であってもよい。
この装置では、呼気採取管の吹き込み口と排気口との間の開口によって呼気流通部が形成されているので、簡単な構成によって不正が防止される。
開口は、吹き込み口の面積に対する排気口と開口の合計面積が55%以下になるように設定されていてもよい。
この装置では、開口が設けられていても、不正が行われていない通常の測定時において呼気採取管内の圧力が十分に高くなる。
本発明に係る呼気成分検査装置では、不正が防止される。
第1実施形態の呼気成分検査装置の斜視図。 呼気成分検査装置の斜視図。 呼気成分検査装置の内部正面図。 呼気成分検査装置の制御構成の機能ブロック図。 排気口付近の斜視図。 排気口付近の断面図。 呼気成分検査装置の検査制御動作を示すフローチャート。 圧力センサの判定値を説明するグラフ。 第1変形例の排気口付近の斜視図。 第2変形例の排気口付近の斜視図。 第3変形例の排気口付近の斜視図。 第4変形例の排気口付近の斜視図。 第2実施形態の呼気採取管の断面図。
1.第1実施形態
(1)呼気成分検査装置の概略
図1〜図3を用いて、第1実施形態の呼気成分検査装置1(以下、「装置1」という)を説明する。図1及び図2は、第1実施形態の呼気成分検査装置の斜視図である。図3は、呼気成分検査装置の内部正面図である。
装置1は、被験者によって吹き込まれた呼気中アルコール(ガス成分の一例)を検査するための吹き込み式である。装置1は、終末呼気に含まれるアルコールの濃度を測定するので、アルコール測定の精度が高い。
装置1は、筐体3を有している。筐体3は、装置全体の外殻を成す矩形箱状の本体ケースである。筐体3内には、後述する部品が収納される。
装置1は、呼気採取管5を有している。呼気採取管5は、使用者が吹き込んだ呼気をその軸方向に通過させるパイプである。呼気採取管5は、筐体3の上部に着脱不能に固定されている。ただし、呼気採取管5が被験者により交換可能な構成でもよい。
呼気採取管5は、筐体3内に設けられた円筒状の本体5aと、本体5aの両端に設けられ筐体3の外に露出する吹き込み口5b及び排気口5cとを有する。被験者によってマウスピース6(後述)を介して呼気が吹き込まれると、呼気採取管5を介して筐体3の内部に入った呼気の一部は、呼気採取管5の本体5aを経由して排気口5cを介して筐体3の外部に出る。
排気口5cの流路面積は、吹き込み口5bの流路面積より小さく、例えば半分程度になっている。具体的には、排気口5cの上側には半円形の遮蔽部5dが形成されている。
吹き込み口5bは、筐体3の壁面から内側に位置しており、そこには被験者が咥えるためのマウスピース6が装着される。排気口5cは、筐体3の壁面と面一になっている。
筐体3には、呼気採取管5が挿し込まれる第1開口3aと、反対側の第2開口3bと、両者を連通する路である連通空間3cとが形成されている。
筐体3は、呼気採取管5の環状部5eに軸方向片側から当接する第1当接部3dを有している。また、呼気採取管5の本体5aの軸方向中間部には、固定部品24が差し込まれており、筐体3は固定部品24に対して軸方向両側から当接する第2当接部3eと第3当接部3fとを有している。このようにして、呼気採取管5が筐体3に対して軸方向に位置決めされている。
装置1は、ガスセンサ7を有している。ガスセンサ7は、筐体3内に設けられている。ガスセンサ7は、呼気に含まれるアルコールの濃度を検出するアルコールセンサである。ガスセンサ7は、公知の技術であり、例えば、電気化学式ガスセンサである。
ガスセンサ7と呼気採取管5とは、第1配管21によって接続されている。
装置1は、吸引ポンプ9を有している。吸引ポンプ9は、筐体3内に設けられ、呼気採取管5に吹き込まれた呼気の一部を吸引することでガスセンサ7側に導く装置である。具体的には、吸引ポンプ9は、第2配管22を介してガスセンサ7に接続されており、第1配管21及び呼気採取管5側からガスセンサ7に一定量の呼気を引き込む。吸引ポンプ9は、公知の技術であり、例えばソレノイドアクチュエータ及びベローズを有している。
装置1は、圧力センサ11を有している。圧力センサ11は、呼気採取管5内の呼気の圧力を測定する呼気圧力センサである。
圧力センサ11は、第3配管23を介して第2配管22に接続されている。これにより、圧力センサ11は、第2配管22、ガスセンサ7、第1配管21、吸引ポンプ9のベローズ、及び呼気採取管5内の圧力を測定できる。
装置1には、制御処理を行うコントローラ50(後述)や酩酊度判定用の基準データを格納するEEPROM等の不揮発性メモリ(図示せず)を含む回路部品を実装する回路基板(図示せず)が収納されている。回路基板は、ガスセンサ7を駆動して呼気中に含まれる検知対象の所定ガス成分(すなわち、アルコール)の濃度を測定する駆動測定手段である。
装置1は、被験者によって押されるための操作ボタン31を有している。操作ボタン31は、回路基板に実装してある電源スイッチ(図示せず)と当接している。操作ボタン31を押駆動すると、電源スイッチがオンオフ操作され、ガスセンサ7やディスプレイ33への電源供給がオンオフされる。
装置1は、種々の情報を表示するディスプレイ33を有している。
装置1は、種々の情報を音声によって出力するスピーカ35を有している。
装置1は、外部の情報処理装置と通信を行うための外部インターフェイス37を有している。
筐体3内の下部には、電池39を収納可能である。電池39は収納状態において回路基板に電気的に接続されて電源を供給する。
(2)呼気成分装置の制御構成
図4を用いて、装置1の制御構成を説明する。図4は、呼気成分検査装置の制御構成の機能ブロック図である。
装置1は、コントローラ50を有している。
コントローラ50は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェイス(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイスなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ50は、記憶部55(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
コントローラ50は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ50の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ50を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、制御部の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
コントローラ50は、記憶部55に記憶されているプログラムを読み取り実行することによって、呼気流入判定部51と、異常判定部52と、ガス濃度測定部53と、表示情報生成部54と、を実現する。
呼気流入判定部51は、圧力センサ11の検出結果に基づいて、呼気採取管5の本体5aへの流入の有無と、その継続の有無とを判定する。
異常判定部52は、圧力センサ11の出力に基づいて異常の有無を判定する。異常判定部52は、異常なしと判定すると、呼気のアルコール濃度をガスセンサ7に検出させる。異常判定部52は、異常ありと判定すると、測定を中止する。例えば、異常とは、例えば、ガスセンサ7による測定時に呼気採取管5内の圧力が閾値より低い場合である(後述)。
ガス濃度測定部53は、ガスセンサ7の出力に基づいて、呼気中のアルコールの濃度を測定する。具体的には、ガス濃度測定部53は、ガスセンサ7の出力電流に基づいて、呼気中のアルコール濃度を算出する。
表示情報生成部54は、ディスプレイ33に各種の情報を表示させる。表示情報生成部54は、例えば、息の吹きかけの待機の指示、息の吹きかけの指示、吹きかけ終了の指示など、操作ガイドの情報をディスプレイ33に表示させる。また、表示情報生成部54は、呼気中のアルコール濃度の数値、呼気流入判定部51の判定結果、および異常判定部52の判定結果等もディスプレイ33に表示させる。
コントローラ50には、操作ボタン31、ガスセンサ7、圧力センサ11からの信号が入力されるようになっている。
コントローラ50は、吸引ポンプ9、ディスプレイ33、スピーカ35に制御信号等を出力できるようになっている。
(3)呼気流通部
図5及び図6を用いて、排気口5cが塞がれても、呼気採取管5の内部と外部との間の呼気の流通を確保する呼気流通部を説明する。図5は、排気口付近の斜視図である。図6は、排気口付近の断面図である。
呼気採取管5の端面には、排気口5cに連続して形成された溝15(呼気流通部の一例)が形成されている。溝15は、排気口5cが塞がれても、呼気採取管5の内部と外部との間の呼気の流通を確保している。なぜなら、溝15は下端が下方に開放されており、指で完全に封鎖できないからである。
溝15は、排気口5cの下方の円筒部端面におい正面視で上下方向に延びて設けられている。
溝15は、1箇所で、例えば、寸法は幅1mm、深さ1.5mmである。
このように、装置1では、溝15が呼気採取管5の内部と外部との間で呼気の流通を確保しているので、指で排気口5cを完全に塞ぐことが困難である。つまり、図6に示すように指Fで塞ごうとしても、溝15から呼気採取管5内の圧力を逃がすことができる。言い換えると、排気口5cが塞がれる不正が行われても、呼気採取管5内の空間の圧力が所定値以上高くならない。この場合、コントローラ50が測定を中止するので、間違ったガス濃度の値が正しい値として出力されることがない。
この装置1では、呼気採取管5の端面に形成された溝15によって呼気流通部が形成されているので、簡単な構成によって不正が防止される。なぜなら、呼気採取管5を工夫するだけで、上記構成及び機能を実現できるからである。
溝15は、筐体3の第2開口3bと呼気採取管5との間の隙間17(流通路の一例)まで延びている。さらに、筐体3の外壁面には、隙間17から延びる第2溝19(流通路の一例)が設けられている。これら隙間17及び第2溝19は、被験者の指が排気口5cに置かれた状態で、溝15を筐体3の少なくとも内部及び外部と連通させている。
この装置1では、筐体3に形成された流通路が従来より設けられていた構造であるので、簡単な構成によって不正が防止される。なお、隙間17及び第2溝19は一方のみでもよい。
(4)測定制御動作
図7及び図8を用いて、装置1の測定制御動作を説明する。図7は、呼気成分検査装置の検査制御動作を示すフローチャートである。図8は、圧力センサの判定値を説明するグラフである。
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、コントローラ50から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
図7のステップS1では、開始ボタンが押されるのを待つ。被験者は、装置1によるアルコール測定を実施する場合に、操作ボタン31を用いて開始操作する。開始操作が行われると、プロセスはステップS2に移行する。
ステップS2では、ウォームアップが実行される。
ステップS3では、ディスプレイ33に息の吐き出し指示が表示される。具体的には、コントローラ50の表示情報生成部54が、上記情報をディスプレイ33に表示させる。この指示に応じて、被験者はマウスピース6を介した呼気の吹き込みを開始できる。なお、情報の出力は、ディスプレイ33及びスピーカ35の一方又は両方を用いてもよい(以下、同じ)。
ステップS4では、コントローラ50は、タイマーをリセットする。すなわち、コントローラ50は、タイマーを0秒にセットした後、タイマーによる時間の計測を開始する。
ステップS5では、コントローラ50は、所定時間が経過するのを待つ。所定時間が経過していなければプロセスはステップS6に移行し、所定時間が経過していればプロセスはステップS12に移行する。ステップS12では、測定エラー処理が実行される。測定エラー処理とは、測定動作の停止、エラー発生表示などである。
吹きかけ指示表示に応じて被験者がマウスピース6に呼気を吹き込むと、呼気が呼気採取管5内を通過する。この際、呼気の圧力が、第1配管21、ガスセンサ7、第2配管22、第3配管23を介して伝わって圧力センサ11で検出される。
ステップS6では、圧力が図8の「吹き込み検知判定レベル」に到達しているか否かが判断される。例えば、「吹き込み検知判定レベル」は、自然の風や装置1を振り回すことでは検知しないレベルに設定されており、例えば、吹き込み開始直前のレベル(図8のA点)から約30Pa上昇した値である。具体的に、コントローラ50の呼気流入判定部51が、圧力センサ11からの検出信号に基づいて、上記判断を行う。
上記レベルに到達していればプロセスはステップS7に移行し、到達していなければプロセスはステップS5に戻る。つまり、所定時間内に圧力が「吹き込み検知判定レベル」に達しなければ、測定エラー処理が実行される。以上より、ステップS5及びステップS6は、被験者が呼気を吹き込んだと判定する判定動作である。
ステップS7では、吹き込み中段判定が行われる。吹き込み中断判定は、被験者が呼気の吹き込みを開始してから規定時間内に吹き込みを中断したことを判定するものであり、規定時間は例えば7秒である。具体的には、圧力が図8の「吹き込み中断判定レベル」まで低下したか否かが判断される。例えば、「吹き込み中断判定レベル」は、被験者が呼気の吹き込みを開始した後、規定時間(後述)内に吹き込みを中断した場合に判定する閾値であり、例えば、吹き込んでいる時のレベル(図8のB点)から50%降下した値である。なお、上記判断は異常判定部52が行う。
圧力が「吹き込み中断判定レベル」まで低下していればプロセスはステップS12に移行し測定エラー処理が実行され、「吹き込み中断判定レベル」まで低下していなければプロセスはステップS8に移行する。
ステップS8では、規定時間が経過しているか否かが判断される。規定時間が経過していればプロセスはステップS9に移行し、規定時間が経過していなければステップS7に戻る。
ステップS9では、呼気がガスセンサに吸引される。具体的には、コントローラ50が、吸引ポンプ9を駆動することによって、ガスセンサ7に一定量の呼気を導入する。
つまり、吹き込み検知判定(ステップS6)の後に規定時間に達すれば呼気吸引(ステップS9)が行われる。また、上記の間は、吹き込み中断判定(ステップS7)が常に行われている。
上記の制御により、従来であれば被験者が不正目的で呼気を少し吹き込んですぐに排気口5cを指で押さえることで「吹き込み中断判定レベル」以上の圧力を検出させることができていた。しかし、本実施形態では、前述のように溝15を新たに形成しているので、上記不正行為を行っても、規定時間以内に圧力が「吹き込み中断判定レベル」に低下する。したがって、上記の不正目的が達成されない。
ステップS10では、コントローラ50は、ガスセンサ7に導入された呼気に含まれるアルコールの濃度を、ガスセンサ7によって検出する。具体的には、ガス濃度測定部53が、ガスセンサ7の検出結果に基づいて呼気中のアルコール濃度を測定(解析)する。
ステップS11では、検出されたアルコールの濃度をアルコール測定の結果として出力される。具体的には、表示情報生成部54がアルコール濃度の値をディスプレイ33に表示する。
アルコールの濃度の出力方法は、ディスプレイ33による表示以外に、スピーカ35による音声出力、外部インターフェイス37を介した外部の情報処理装置への例えば電子メールによる通知、外部インターフェイス37を介した外部のプリンターによる印刷出力、記憶部55への記録でもよい。上記の出力方法は、1種類でもよいし、2種類以上組み合わせられてもよい。
(5)変形例
呼気流通部としての溝の数は最低1箇所であればよく、複数設けてもよい。溝の位置は、特に限定されない。溝の形状は、縦、横、斜め等の任意に設定できる。
以下、溝の変形例を説明する。
(5−1)第1変形例
図9を用いて、第1変形例を説明する。図9は、第1変形例の排気口付近の斜視図である。
第1変形例では、呼気採取管5に形成された溝が、2つの突起の間に形成されている。具体的には、2つの突起16A及び16Bは、排気口5cの下方である円筒部端面から軸方向に延びている。2つの突起16A及び16Bの間に、溝15Cが形成されている。
これにより、不正目的で排気口5cを指で塞ごうとしても、排気口5cは溝15Cを介して外部と連通している。
(5−2)第2変形例
図10を用いて、第2変形例を説明する。図10は、第2変形例の排気口付近の斜視図である。
第2変形例では、呼気採取管5に形成された2つの溝が正面視で水平方向に延びている。具体的には、第1溝15D及び第2溝15Eが、排気口5cの上下方向中間の左右の円筒部分端面において、正面視で左右水平方向に延びている。
第1溝15D及び第2溝15Eは、第1実施形態の溝15と同様の機能を実現する。
(5−3)第3変形例
図11を用いて、第3変形例を説明する。図11は、第3変形例の排気口付近の斜視図である。
第3変形例では、3つの溝が正面視で上下及び水平方向に延びている。具体的には、第1溝15F、第2溝15H、第3溝15Iが形成されている。
この変形例は、第1実施形態と第2変形例を組み合わせたものである。
(5−4)第4変形例
図12を用いて、第4変形例を説明する。図12は、第4変形例の排気口付近の斜視図である。
第5変形例では、呼気採取管5に形成された溝は4つの突起の間に形成されている。具体的には、突起16C〜16Fは正面視で円弧状の突起であり、円筒部の端面において軸方向に延びており、筐体3の外側面よりさらに突出している。突起16C〜16Fの間に、第1溝15J、第2溝15K、第3溝15L、第4溝15Mが形成されている。
これにより、不正目的で排気口5cを指で塞ごうとしても、排気口5cは、第1溝15J、第2溝15K、第3溝15L、第4溝15Mを介して外部と連通している。
2.第2実施形態
呼気流通部は、排気口が塞がれても、呼気採取管の内部と外部との間の呼気の流通を可能であればそれでよいので、第1実施形態の溝に限定されない。
図13を用いて、そのような他の実施例を第2実施形態として説明する。図13は、第2実施形態の呼気採取管の断面図である。
呼気採取管5の本体5aには、つまり、吹き込み口5bと排気口5cとの間で呼気採取管5の内部と外部を連通する開口41(呼気流通部の一例)が形成されている。このように呼気採取管5の開口41によって呼気流通部が形成されているので、簡単な構成によって不正が防止される。なぜなら、呼気採取管5を工夫するだけで、上記構成及び機能を実現できるからである。
開口41は、吹き込み口5bの面積に対する排気口5cと開口41の合計面積が55%以下になるように設定されている。上記の条件を満たすことで、圧力上昇が十分であり、吹き込み中の圧力も安定する。つまり、上記条件を満たすと、不正が行われていない通常の測定時において、呼気採取管5内の圧力が十分に高くなる。上記の数値は53%以下、50%以下であることが好ましい。
一例として、開口41の面積は0.2mm〜1.256mmの範囲にあることが好ましい。
なお、開口41の位置、個数は特に限定されない。
3.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
本実施形態の呼気成分検査装置は呼気中のアルコール濃度を測定して飲酒による酩酊度を検査するアルコール検査装置として用いることが好ましいものであるが、その他の各種呼気成分をガスセンサにより検出する構造の呼気成分検査装置として、広く利用できる。
ガスセンサとしては、様々な方式を採用可能である。
本発明に係る呼気成分検査装置は、呼気に含まれる口臭要因ガスやアルコール等の呼気成分の濃度を測定する装置に広く適用できる。
1 :呼気成分検査装置
3 :筐体
5 :呼気採取管
5a :本体
5b :吹き込み口
5c :排気口
5d :遮蔽部
5e :環状部
6 :マウスピース
7 :ガスセンサ
9 :吸引ポンプ
11 :圧力センサ
15 :溝
17 :隙間
19 :第2溝
31 :操作ボタン
33 :ディスプレイ
35 :スピーカ
41 :開口
50 :コントローラ
51 :呼気流入判定部
52 :異常判定部
53 :ガス濃度測定部
54 :表示情報生成部
55 :記憶部

Claims (5)

  1. 被験者によって吹き込まれた呼気のガス成分を検査するための装置であって、
    筐体と、
    前記筐体内に設けられ、吹き込み口と排気口とを有する呼気採取管と、
    前記筐体内に設けられたガスセンサと、
    前記筐体内に設けられ、前記呼気採取管に吹き込まれた呼気の一部を吸引することで前記ガスセンサに導くポンプと、
    前記呼気採取管内の圧力を測定する圧力センサと、
    前記ガスセンサによる測定時に前記呼気採取管内の圧力が閾値より低い場合は、測定を中止する制御部と、
    前記排気口が塞がれても、前記呼気採取管の内部と外部との間の呼気の流通を確保する呼気流通部と、
    を備えた呼気成分検査装置。
  2. 前記呼気流通部は、前記呼気採取管の端面において前記排気口に連続して形成された溝である、請求項1に記載の呼気成分検査装置。
  3. 前記筐体に形成され、被験者の指が前記排気口に置かれた状態で、前記溝を前記筐体の内部及び外部の少なくとも一方と連通させる流通路をさらに備えている、請求項2に記載の呼気成分検査装置。
  4. 前記呼気流通部は、前記吹き込み口と前記排気口との間で前記呼気採取管の内部と外部を連通する開口である、請求項1に記載の呼気成分検査装置。
  5. 前記開口は、前記吹き込み口の面積に対する前記排気口と前記開口の合計面積が55%以下になるように設定されている、請求項4に記載の呼気成分検査装置。
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