JP4740263B2 - 呼気成分検査装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
呼気に含まれる口臭要因ガスやアルコール等の呼気成分の濃度を測定する呼気成分検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば日本公開特許第2001−337064号公報等に開示されるように、呼気中のアルコール濃度を測定して飲酒による酩酊度を検査するといった用途に用いられる呼気成分検査装置が知られている。上記従来の呼気成分検査装置は、ガスセンサを収納してある本体ケースに吹込口を形成したものであり、使用者がその吹込口に向けて呼気を吹き込むことで、吹込口を通じて本体ケース内に導入された呼気がガスセンサと接触して呼気成分の濃度が測定される構造になっている。
【0003】
このような呼気成分検査装置にあっては、使用者から吹き込まれる呼気がガスセンサに直接当たるような構造であれば、ガスセンサの備えるセンサ素子が急激に冷却されることで正確な測定が困難になってしまう。そこで上記従来の呼気成分検査装置においてはセンサ素子の冷却を防止するために、吹込口からガスセンサまでの距離を大きくとるといった構造や、流路を複雑に設けるといった構造が採用されている。ところがこのような構造を採った場合には、ガスセンサの感度レスポンスが遅くなるといった問題や、ガスセンサの周囲に呼気が溜まる空間が大きく形成されて換気が困難になるといった問題が生じる。
【0004】
特にガスセンサ周辺の換気に問題があると、時間を置かずに連続測定する場合や、検知対象の呼気成分を高濃度で含む呼気を測定した後に該呼気成分を低濃度で含む呼気を測定しようとする場合には、前回測定時の呼気成分がガスセンサ周辺に篭ってしまって次回測定を正確に行うことが困難になる。
【0005】
加えて上記呼気成分検査装置にあっては、ガスセンサ周辺の換気速度が遅いことで、吹き込み中断を検知する機能を備えることが困難であるといった問題もある。ここでの吹き込み中断検知機能は、測定中に使用者が呼気吹込みを中断した際にこれを検知して測定を中止しようとするものであり、使用者の吹き込みが中途で停止されたにも関わらずこの吹き込み中断検知が行われずに測定結果を出力した場合には、本来の濃度よりも低い濃度値が示されることとなるのである。この吹き込み中断を検知するために圧力センサ等を配して呼気圧力を監視するといった手段も考えられるが、この場合にはコスト面で不利になるとともに、構造が複雑となって呼気が篭るスペースを作ってしまい、結果として正確な測定が困難になってしまう。そこで、吹き込み中断をガスセンサの出力により捉えることが好ましいのだが、ガスセンサ周辺の換気速度が遅ければこれを捉えることが困難なのである。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、連続測定した場合や高濃度の呼気を測定した後に低濃度の呼気を測定する場合であっても問題なく正確な測定を行うことができ、且つ吹き込み中断検知機能を備えることも可能であり、しかも感度レスポンスの速い呼気成分検査装置を提供することを、課題とするものである。
【0007】
即ち上記課題を解決するために、本発明の呼気成分検査装置を、呼気を吹き込んで通過させる呼気流路パイプと、呼気流路パイプの流路途中に穿設してある呼気導入孔と、呼気流路パイプの外周面の呼気導入孔を囲む部分から延設してある筒状のセンサ収容壁と、センサ収容壁内に嵌入されて呼気中の所定ガス成分を検出するガスセンサと、センサ収容壁内に嵌入された状態のガスセンサと呼気導入孔との間に形成される呼気溜り空間と、呼気溜り空間に連通する位置にてセンサ収容壁に穿設してある換気孔と、ガスセンサを駆動して呼気中に含まれる所定ガス成分の濃度を測定する駆動測定手段とを具備して成るものとする。
【0008】
上記構成の呼気成分検査装置にあっては、呼気流路パイプに吹き込まれた呼気はその呼気流路パイプ中を通ってガスセンサの近傍位置にまで素早く送り込まれたうえで、この流路途中の近傍位置にて呼気導入孔を通じて呼気溜り空間内に送り込まれ、呼気溜り空間内に一旦篭った後にガスセンサにまで導入される。ガスセンサにまで導入される呼気の流量は呼気導入孔で制限され、またガスセンサに送り込まれる呼気の圧力は換気孔で制限されるので、使用者が呼気を吹き込む流速や圧力に影響されることなく正確な測定を行うことができる。加えて、速い感度レスポンスも確保されるのである。
[0009] ここで、呼気流路パイプ内の流路とガスセンサとの間には呼気溜り空間が僅かな距離だけ存在する構成であり、加えてこの呼気溜り空間にはセンサ収容壁の換気孔が連通していて換気が容易になっている。したがってガスセンサ周辺の換気は非常に良好であるから、連続測定した場合や高濃度の呼気を測定した後に低濃度の呼気を測定する場合であっても問題なく正確な測定を行うことができ、且つ吹き込み中断検知機能を備えることも可能である。
[0010] また、上記換気孔が、センサ収容壁の先端縁から凹設されるとともにその先端部が呼気溜り空間との連通部分となるスリット状の孔であることも好適である。
[0011] 上記ガスセンサは、呼気流路パイプ側に向けて取込口を開口させて成るセンサカバー内にセンサ素子を配置したものであり、且つ上記呼気流路パイプの呼気導入孔が、センサカバーの取込口との対向位置から外れて位置するものであることが好適である。このように配置することで、呼気導入孔から取込口へと呼気が一気に通過することを防止する。
[0012] また、呼気流路パイプとガスセンサと駆動測定手段を収納する本体ケースと、本体ケースのガスセンサ近傍に穿設してあるケース換気孔とを具備することも好適である。このようにすることで、本体ケースのケース換気孔とセンサ収容壁の換気孔とを通じて、本体ケース外部の清浄な空気をガスセンサ周辺に取り入れることが容易となる。
[0013] また、呼気流路パイプの内周面の呼気導入孔が開口する部分を隆起させて成る液避け部を具備することも好適である。この液避け部により、流路内に流入する水滴や唾液等を呼気導入口を迂回して流すことができる。
[0014] 本発明の更なる特徴及びそれがもたらす効果は、以下に述べる発明の詳細な説明から理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
[0015][図1]本発明の実施形態における一例の呼気成分検査装置を示しており、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図、(d)は延長パイプを装着した状態での背面図である。
【図2】同上の呼気成分検査装置の呼気流路パイプを示しており、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。
【図3】呼気流路パイプとこれに装着した状態のガスセンサをしており、(a)は斜視図、(b)は一部破断斜視図である。
【図4】ガスセンサの構造を示す概略説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を呼気に含まれるアルコールの濃度を測定して酩酊度(血中アルコール濃度)を検査するアルコール検査装置(アルコールチェッカ)に適用した実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1にはアルコール検査装置の全体を示している。装置全体の外殻を成す矩形箱状の本体ケース1内の上部には、使用者が吹き込んだ呼気をその軸方向に通過させる呼気流路パイプ2と、この呼気流路パイプ2のセンサ収容壁18内に配されたガスセンサ3(図1中にはガスセンサ3は示していない)とが収納されている。このガスセンサ3や呼気流路パイプ2の詳細な構造については後述する。
【0018】
本体ケース1内の中央部分には、制御処理を行うマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)や酩酊度判定用の基準データを格納するEEPROM等のメモリを含む回路部品を実装する回路基板4が収納されている。この回路基板4は、ガスセンサ3を駆動して呼気中に含まれる検知対象の所定ガス成分(即ちアルコール)の濃度を測定する適宜の駆動測定手段である。本体ケース1の下部には乾電池5を収納するための電池収納室が形成してあり、本体ケース1の背面下部に着脱自在に装着される電池カバー23を取り外すことで一対の乾電池5が電池収納室内に着脱自在となっている。この乾電池5は収納状態において回路基板4に電気的に接続され、回路基板4に電源を供給する電源部を成すものである。
【0019】
本体ケース1の上部正面には内部空間に連通する表示窓を開口させており、この表示窓には透光性樹脂から成る表示窓カバー6を嵌め込んでいる。回路基板4の正面側には、平板状を成す液晶表示部7が該回路基板4と電気的に接続された状態で配設されており、表示窓カバー6を通じて液晶表示部7が外部から視認可能となっている。この液晶表示部7は、マイコンでの駆動処理により得た測定濃度に応じた検査結果を表示する液晶表示手段を成すものである。
【0020】
また本体ケース1の表示窓の下方に開口させてある窓孔には、操作ボタン8を外部側から押込み操作自在に配置している。この操作ボタン8は回路基板4に実装してある電源スイッチ9と当接し、操作ボタン8を押駆動することで電源スイッチ9がオンオフ操作され、ガスセンサ3や液晶表示部7への電源供給がオンオフされるものである。
【0021】
上記ガスセンサ3は、図4に概略的に示すように有底筒状のセンサカバー10と、センサカバー10の底部を兼ねる樹脂製のベース11と、ベース11を貫通してセンサカバー10の内外に突出する三本の端子12a,12b,12cと、センサカバー10内において各端子12a,12b,12cにそれぞれリード線13a,13b,13cを接続固定して支持されたセンサ素子14とを備えている。上記センサカバー10の先端面(天井面)の中央には取込口15を開口させて内部空間と連通させてある。取込口15には更に金網24を配してあるが、なくてもよい。
【0022】
上記センサ素子14は、金属酸化物半導体により楕円球状に形成された感ガス体に貴金属線から成るヒータ兼用電極が埋設されるとともに、ヒータ兼用電極の内部に貴金属線から成る芯線が設けられている。またリード線13bと、リード線13a,13cのいずれか一方とで電気抵抗測定用の端子を構成し、リード線13aとリード線13cとがヒータ加熱用の端子を構成している。そして端子12a,12b,12cのそれぞれが回路基板4の表面に形成された導電パターンに半田付け等の適宜の方法で接続される。
【0023】
次に、上記ガスセンサ3にまで呼気を供給するために配される呼気流路パイプ2の構造について詳述する。図2に示すように呼気流路パイプ2は、軸方向両端の貫通した円筒状の部材であり、一端側開口が呼気の流入口2aとなり、他端側開口が呼気の流出口2bとなる。呼気流路パイプ2の内部流路の径は、流路途中の段差2cを介して二段階に形成してあり、流入口2aと連通する側の半部が大径、流出口2bと連通する側の半部が小径となっている。
【0024】
上記流入口2aと連通する側の半部であって段差2c直前となる位置には、細孔である呼気導入孔16を径方向に向けて穿設してある。呼気流路パイプ2の内周面において呼気導入孔16が開口する部分は他の部分よりも隆起させており、この隆起部分が液避け部17となっている。なお図示例においては呼気導入孔16は一対形成しているが、この呼気導入孔16は流路途中に一つ又は複数形成してあればよいものである。
【0025】
呼気流路パイプ2の外周面には、その径方向に向けて円筒状のセンサ収容壁18を延設している。このセンサ収容壁18は、流路の軸方向に並設される一対の呼気導入孔16を囲む周囲部分から延設されるものであり、図3に示すように、このセンサ収容壁18の先端開口側からガスセンサ3のセンサカバー10が嵌入される形状となっている。
【0026】
更にセンサ収容壁18の先端縁からは、一対の換気孔19をスリット状に凹設してある。なお図示例においては換気孔19は正面方向と背面方向に一対形成しているが、この呼気導入孔16は後述の呼気溜まり空間22と連通する部分に一つ又は複数形成してあればよい。
【0027】
上記呼気流路パイプ2は、上記の如くセンサ収容壁18内にガスセンサ3を嵌入させるとともに、軸方向両端の流入口2a及び流出口2bを外部に突出させた状態で、本体ケース1内に収納固定される。特に流入口2a側は使用者が咥えることのできる程度に突出させているが、更に図1(d)に示すような延長パイプ20を流入口2a側に連通接続させても構わない。また本体ケース1の背面側上部の、ガスセンサ3近傍となる部分には、スリット状のケース換気孔21を複数穿設してある。上記ケース換気孔21には、外部からの異物侵入を防止するフィルタ等の適宜手段を備えることが好適である。
【0028】
センサ収容壁18内に嵌入されたガスセンサ3は図3(b)に示す如く、センサカバー10の取込口15を形成してある先端面を呼気流路パイプ2の外周面側に向けるとともに、この先端面と呼気流路パイプ2の外周面との間に所定の隙間を保った状態で係止される。この隙間が、センサカバー10の先端面と呼気流路パイプ2の外周面との間においてセンサ収容壁18に囲まれて形成される上記の呼気溜り空間22である。
【0029】
ここで、センサ収容壁18に凹設される換気孔19はそれぞれ、嵌入状態にあるセンサカバー10の先端面を超える位置にまで達する長さで凹設してある。したがって図示例にあっては換気孔19の先端部分(図3(a)中のP部参照)が、呼気溜り空間22に連通する換気用の穿設部分となる構造である。
【0030】
また呼気流路パイプ2に穿設される一対の呼気導入孔16はそれぞれ、センサ収容壁18内に嵌入状態にあるセンサカバー10の先端面の、取込口15を囲む外周縁部に向けて開口する位置に設けている(図3(b)参照)。したがってセンサカバー10の取込口15は、各呼気導入孔16との対向位置から外れた位置において呼気溜り空間22に向けて開口するようになっている。これは、取込口15と呼気導入孔16とが対向して位置することを避けた構造である。
【0031】
しかして、上記構成のアルコール検査装置を用いて酩酊度を検査するには、まず操作ボタン8を操作してガスセンサ3のセンサ素子14内のヒータに通電し、センサ素子14を高温状態にまで加熱する。この高温状態で、本体ケース1上部から側方に突出させてある呼気流路パイプ2の流入口2a側を咥えて呼気を吹き込み、流入口2a側から流出口2b側へと向けて呼気を通過させる。
【0032】
呼気流路パイプ2の内部流路を軸方向に通過する呼気は、段差2cを介して小径となる直前位置において、その一部が呼気導入孔16を通じて呼気溜り空間22内へと導入される。この呼気は呼気溜り空間22内を通過した後に取込口15を通じてセンサカバー10内に取り込まれ、センサ素子14と接触する。高温状態下にあるセンサ素子14にアルコールを含む呼気が接触すると感ガス体の抵抗値が低下することとなり、この抵抗値の変化を回路基板4上のマイコンが適宜検出して酩酊度を判定するとともに、その判定結果を液晶表示部7上に表示させる。
【0033】
ここで、ガスセンサ3内のセンサ素子14にまで導入されることとなる呼気は、呼気流路パイプ2内を流れる方向と直交する方向に向けて、呼気導入孔16を通って該呼気導入孔16よりも大きな空間である呼気溜り空間22内にまず導入され、呼気溜り空間22内にてセンサカバー10の取込口15を囲む外周縁部に当たる。そして呼気溜り空間22内で一旦篭った後に、取込口15を通じてセンサカバー10内にまで取り込まれてセンサ素子14と接触するのである。したがって、使用者が呼気流路パイプ2に呼気を吹き込む呼気の流速や圧力が大きい場合であっても、センサ素子14が急激に冷却されるといったことがなく正確な測定が可能である。しかも呼気は呼気流路パイプ2を通って素早くガスセンサ3近傍にまで送り込まれたうえで、そこから僅かな距離だけ介在する呼気導入孔16と呼気溜り空間22を通ってガスセンサ3に導入される構造であるから、ガスセンサ3は速い感度レスポンスを確保することができる。
【0034】
加えて、センサ収容壁18にはスリット状の換気孔19をその先端部が呼気溜り空間22と連通するように穿設してあるので、測定時にセンサ素子14の周辺に篭ったアルコールを含む呼気は、この換気孔19と本体ケース1のケース換気孔21とを通じて測定後素早く清浄な空気に置換される。したがって連続して使用した場合や、高濃度の呼気を測定した後に低濃度の呼気を測定した場合であっても問題なく正確な測定を行うことができる。ここで、本例のアルコール検査装置にあっては、測定後の呼気が滞留し易い上記呼気溜り空間22が最小限のスペースで済む構造であり、且つこの呼気溜り空間22と連通する換気孔19を設けた構造であることが、ガスセンサ3周辺の置換速度を速くすることに大きく貢献している。
【0035】
なお、外部の清浄な空気をケース換気孔21を通じて本体ケース1内に導入するための送風手段としてファンモータ等を本体ケース1内の適宜個所に備えることも好適である。この場合、各種の制限からケース換気孔21のサイズや位置が限定される場合であっても、換気を強制的に行わせることが可能となる。言い換えればファンモータ等の送風手段を備えることで、本体ケース1においてケース換気孔21に要する部分を小さく抑えることが可能である。
【0036】
上記の送風手段により外部から強制的に送り込まれた空気は、換気孔19から呼気溜り空間22内に流入した後に呼気導入孔16を通じて呼気流路パイプ2内に至り、この呼気流路パイプ2内に溜まった呼気を置換させることとなる。送風手段を備えない場合であっても、本体ケース1を把持して呼気流路パイプ2の軸方向(図1(a)や図1(d)の左右方向)に向けて何度か振りさえすれば、呼気流路パイプ2内の呼気を清浄な空気に素早く置換することは容易である。
【0037】
そして本例のアルコール検査装置にあっては上記の如くガスセンサ3周辺の呼気が素早く置換されることから、計測中に呼気の吹き込みを中断した際にはガスセンサ3からの出力が清浄方向に変化したことを捉えることが容易になっている。したがって、ガスセンサ3の出力に基づいて吹き込み中断を検知する吹き込み中断検知機能を備えることが可能である。このような吹き込み中断検知機能を備える場合には、吹き込み中断を検知すれば測定を中止するとともにその測定が無効であることを液晶表示部7に表示させることが好適である。
【0038】
また呼気流路パイプ2内にあっては、呼気中の水分が付着して大型化した水滴が流れ出すことや、流入口2a側から唾液が流れ込むことがあるが、呼気流路パイプ2内周面の呼気導入孔16が開口する部分を盛り上げて液避け部17を形成してあることで、これらの水滴や唾液等の液体は呼気導入孔16を避けて迂回したうえで流出口2bにまで向かうようになっている。
【0039】
上記したように、本発明によれば、連続測定した場合や高濃度の呼気を測定した後に低濃度の呼気を測定する場合であっても問題なく正確な測定を行うことができ、且つ吹き込み中断検知機能を備えることも可能であり、しかも感度レスポンスの速い呼気成分検査装置を提供することができる。
【0040】
また、上記したように、本発明の呼気成分検査装置は呼気中のアルコール濃度を測定して飲酒による酩酊度を検査するアルコール検査装置として用いることが好ましいものであるが、その他の各種呼気成分をガスセンサにより検出する構造の呼気成分検査装置として、広く利用することができる。

Claims (5)

  1. 呼気を吹き込んで通過させる呼気流路パイプと、呼気流路パイプの流路途中に穿設してある呼気導入孔と、呼気流路パイプの外周面の呼気導入孔を囲む部分から延設してある筒状のセンサ収容壁と、センサ収容壁内に嵌入されて呼気中の所定ガス成分を検出するガスセンサと、センサ収容壁内に嵌入された状態のガスセンサと呼気導入孔との間に形成される呼気溜り空間と、呼気溜り空間に連通する位置にてセンサ収容壁に穿設してある換気孔と、ガスセンサを駆動して呼気中に含まれる所定ガス成分の濃度を測定する駆動測定手段とを具備することを特徴とする呼気成分検査装置。
  2. 上記換気孔が、センサ収容壁の先端縁から凹設されるとともにその先端部が呼気溜り空間との連通部分となるスリット状の孔であることを特徴とする請求項1に記載の呼気成分検査装置。
  3. 上記ガスセンサが、呼気流路パイプ側に向けて取込口を開口させて成るセンサカバー内にセンサ素子を配置したものであり、且つ上記呼気流路パイプの呼気導入孔が、センサカバーの取込口との対向位置から外れて位置するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の呼気成分検査装置。
  4. 呼気流路パイプとガスセンサと駆動測定手段を収納する本体ケースと、本体ケースのガスセンサ近傍に穿設してあるケース換気孔とを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の呼気成分検査装置。
  5. 呼気流路パイプの内周面の呼気導入孔が開口する部分を隆起させて成る液避け部を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の呼気成分検査装置。
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