JP2020190402A - 台数制御を行う多缶設置ボイラ - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼を行わせたいボイラでの燃焼を多くすることのできる台数制御を行う多缶設置ボイラを提供する。【解決手段】複数台のボイラ1とボイラに対する燃焼指令を出力する台数制御装置3を設置している多缶設置ボイラであって、台数制御装置3はボイラ全体での燃焼台数と燃焼を行うボイラでの燃焼量を決定し、各ボイラに定めた稼働優先順位の順に燃焼指令を出力するようにしており、各ボイラは台数制御装置3からの燃焼指令に基づいた燃焼量で燃焼を行うようにしている台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、台数制御装置では、稼働優先順位が下位となるボイラについては最低燃焼量での継続時間を計測し、最低燃焼量での継続時間が予め定めておいた設定時間に達した場合、該当ボイラに対して燃焼を一旦停止させる指令を出力し、そのボイラに対しては燃焼制御対象のボイラとした状態で待機させる。【選択図】図1
Description
本発明は、複数台のボイラを並列に設置し、共通の蒸気ヘッダを通じて蒸気を供給するようにしており、共通部の蒸気圧力値に基づいて各ボイラでの燃焼量を制御する台数制御を行う多缶設置ボイラに関するものである。
特開2007−120784号公報に記載があるように、並列に設置した複数台のボイラと、ボイラ全体での燃焼必要量を算出する台数制御装置を設置しておき、ボイラ全体での負荷量に応じて燃焼を行うボイラの台数とボイラでの燃焼量を決定し、台数制御装置から各ボイラに対して決定した燃焼量の燃焼指令を出力することで必要量分のボイラを燃焼させる台数制御を行う多缶設置ボイラが知られている。この多缶設置ボイラでは、各ボイラで発生した蒸気を取り出す蒸気供給配管は、蒸気を集合させる蒸気ヘッダに接続しておき、蒸気は蒸気ヘッダで集合させた後に蒸気使用箇所へ送るようにしている。そして集合させた蒸気の圧力を検出する蒸気圧力検出装置を設けておき、台数制御装置では検出された蒸気圧力値を所定の値に維持するようにボイラの運転を制御する。
ボイラ全体での燃焼量は、検出している蒸気圧力値が高いほど少なく設定しており、蒸気圧力値が低くなると燃焼台数または燃焼量増加していく。ボイラではそれぞれに稼働優先順位を設定しておき、台数制御装置ではボイラ全体での燃焼量を決定すると、稼働優先順位の高いから順に燃焼させる。そのため、稼働優先順位の高いボイラほど長い時間燃焼を行い、燃焼量は多くなる。
ボイラでの燃焼量は、高燃焼・低燃焼・燃焼停止あるいは高燃焼・中燃焼・低燃焼・燃焼停止のように段階的に燃焼量を設定しているものが一般的であるため、台数制御装置では燃焼台数と燃焼しているボイラでの燃焼量を定め、ボイラに対して燃焼指令を出力する。高燃焼は100%の燃焼量、低燃焼は50%の燃焼量であった場合、1台のボイラで燃焼停止から50%燃焼の低燃焼への変更と、50%燃焼の低燃焼から100%燃焼の高燃焼への変更では、蒸気供給量の増加量は同じとなる。そのため、蒸気供給量の不足によってボイラからの蒸気供給量を増加させる場合、燃焼停止のボイラ1台を低燃焼に変更する燃焼台数の増加と、低燃焼のボイラ1台を高燃焼に変更する燃焼台数を変更しない燃焼量の増加の2通りが考えられる。同様に蒸気供給量の過剰によってボイラからの蒸気供給量を減少させる場合、低燃焼のボイラ1台を燃焼停止に変更する燃焼台数の減少と、高燃焼のボイラ1台を低燃焼に変更する燃焼台数を変更しない燃焼量の減少の2通りが考えられる。
上記2通りの増減は、蒸気供給量からはどちらを増減させても同じになるが、ボイラの台数制御では燃焼台数を可能な限り変更しない制御の方が好ましい。ボイラにおいては、炉内に未燃分が充満した状態での着火を防止するため、燃焼開始前と燃焼停止後に炉内の換気を行っている。そのため、燃焼の発停回数が多くなると換気による熱損失が増大して燃料消費量は増加することになる。さらに燃焼停止からの燃焼開始時には、炉内換気等の燃焼準備の工程を行った後でないと燃焼を開始できないため、負荷に対する追従性も低下することになる。低燃焼と燃焼停止の間で燃焼量を変更することで負荷を調節していると、燃焼量変更の度に燃焼の発停が必要になるが、高燃焼と低燃焼の間で燃焼量を変更するのであれば、燃料供給量と空気供給量を変更するだけで燃焼量を変更することができるため、換気による熱損失量は発生せず、負荷に対する追従性も高いものとなる。そのため、負荷減少によって燃焼量を低下していく際には、高燃焼から低燃焼への変更を優先し、低燃焼から燃焼停止の変更は後にすることで、一度燃焼を開始したボイラでは可能な限り燃焼を継続するように台数制御を行っている。
また、油焚きボイラとガス焚きボイラをそれぞれ複数台設置しておき、燃料費が比較的安くなる側の安いボイラを主に使用するようにしている多缶設置ボイラがある。
この場合には、燃焼費が比較的安い側のボイラでは稼働優先順位を上位とし、燃料費が比較的高い側のボイラでは稼働優先順位を下位とする。稼働優先順位を上位としたボイラでは燃焼量が大きくなるため、このようにすることで、全体では同じ量の燃焼を行っていても燃料費が比較的安いボイラでの燃焼量が多くなり、燃料費が比較的高い側のボイラでの燃焼量は少なくなるため、燃料費を低減することができる。
この場合には、燃焼費が比較的安い側のボイラでは稼働優先順位を上位とし、燃料費が比較的高い側のボイラでは稼働優先順位を下位とする。稼働優先順位を上位としたボイラでは燃焼量が大きくなるため、このようにすることで、全体では同じ量の燃焼を行っていても燃料費が比較的安いボイラでの燃焼量が多くなり、燃料費が比較的高い側のボイラでの燃焼量は少なくなるため、燃料費を低減することができる。
また、設置しているボイラの効率が異なっている場合であって、効率が高い側のボイラでは稼働優先順位を上位とすることで燃焼量を多くし、効率が低い側のボイラでは稼働優先順位を下位とすることで燃焼量を少なくすることも考えられる。このようにすることでも、全体では同じ量の燃焼を行っていても燃料費を低減することができる。
しかし、燃焼台数の変更を可能な限り行わない台数制御を行っている場合、稼働優先順位が上位のボイラと下位のボイラで燃焼量の差があまり発生しないことがあった。例えば、図3に記載している台数制御例では、油焚きボイラの方が燃料費は安くなるケースで油焚きボイラの燃焼量が多くなることを期待して稼働優先順位上位3台は油焚きボイラ、稼働優先順位下位3台はガス焚きボイラとしたが、上位と下位で燃焼量の差がないものとなっている。
図3の例では、ボイラは全缶停止している状態から始まっている。完全停止からの操業開始時には、蒸気のストックが無く、蒸気集合部での蒸気圧力値は低い値となっている。この状態でボイラの操業を開始すると、最初に全てのボイラで順番に燃焼を開始している。その後、蒸気圧力値が上昇するにつれてボイラ全体での燃焼量を低下している。この時、燃焼台数は可能な限り減少させないように燃焼量を減少していくため、高燃焼から低燃焼への移行を優先して行い、全てのボイラが低燃焼で横並びとなっている。この状態で蒸気の需要量と供給量が釣り合って蒸気圧力値が安定すると、燃焼量の変更が行われなくなり、その状態が長く続いている。この状態では、稼働優先順位が上位のボイラと下位のボイラでの燃焼量はほぼ同じとなり、燃料費の安いボイラを多く燃焼させることで燃料費を低減するという目的が達成できないということになる。
特開2007−120784号公報に記載の発明では、ボイラ全体での運転率を算出するようにしておき、運転率が運転率下限値より低い状態が台数制御減時間以上継続した場合、一部のボイラで燃焼制御対象から外すようにしている。燃焼制御対象から外したボイラは燃焼を行わないため、稼働優先順位が下位のボイラを燃焼制御対象から外していくことで燃焼させるボイラを絞ることができ、稼働優先順位が上位のボイラが残るために稼働優先順位が上位のボイラでの燃焼量を下位のボイラより大きくすることができる。
しかし特開2007−120784号公報に記載の制御は、設置ボイラ全体での運転率を見て燃焼制御対象とするボイラの台数を増減するものであり、一旦燃焼制御対象外とすると燃焼制御対象に戻すには運転率が高い状態で設定時間維持される必要がある。そのため、燃焼制御対象台数の減少と増加がバランス良く行われるものでなければならない。無闇に燃焼制御対象台数を減少してしまうと、蒸気の需要量が増大して供給量を増やさなければならなくなった時に燃焼制御対象台数が不足し、蒸気の供給が間に合わなくなることが考えられる。そのため、燃焼制御対象台数の減少は慎重にする必要があり、燃焼させたいボイラでの燃焼量を多くする効果は得にくいものであった。
本発明が解決しようとする課題は、ボイラを複数台設置して稼働優先順位を設定しておき、稼働優先順位に基づいてボイラの燃焼を制御するようにしている台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、燃焼を行わせたいボイラでの燃焼を多くすることのできる台数制御を行う多缶設置ボイラを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、複数台のボイラとボイラに対する燃焼指令を出力する台数制御装置を設置している多缶設置ボイラであって、台数制御装置はボイラ全体での燃焼台数と燃焼を行うボイラでの燃焼量を決定し、各ボイラに定めた稼働優先順位の順に燃焼指令を出力するようにしており、各ボイラは台数制御装置からの燃焼指令に基づいた燃焼量で燃焼を行うようにしている台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、台数制御装置では、稼働優先順位が下位となるボイラについては最低燃焼量での継続時間を計測し、最低燃焼量での継続時間が予め定めておいた設定時間に達した場合、該当ボイラに対して燃焼を一旦停止させる指令を出力し、そのボイラに対しては燃焼制御対象のボイラとした状態で待機させるものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、複数台設置するボイラとして燃料費が比較的安くなるボイラと燃料費が比較的高くなるボイラを設置し、燃料費が比較的安い側のボイラは稼働優先順位を上位に設定し、燃料費が比較的高い側のボイラは稼働優先順位を下位に設定したものであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、稼働優先順位下位ボイラでの最低燃焼量の継続時間が設定時間に達して下位ボイラでの燃焼を停止させる際、稼働優先順位が上位のボイラで燃焼量を増加する制御を併せて行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、稼働優先順位下位ボイラでの最低燃焼量の継続時間が設定時間に達した際、稼働優先順位が上位のボイラで燃焼量を増加することが可能かを確認し、増加が不可の場合には最低燃焼量の継続時間が設定時間に達したボイラでの燃焼停止を保留にすることを特徴とする。
本発明を実施することで、稼働優先順位の高いボイラでの燃焼量が多くなり、燃焼させたいボイラでの燃焼を多くすることができる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例における多缶設置ボイラのフロー図、図2は本発明の一実施例での台数制御説明図である。実施例では1号缶から6号缶としている6台のボイラ1を設置しており、1号缶から3号缶のボイラは油焚きボイラ、4号缶から6号缶はガス焚きボイラとしている。各ボイラで発生した蒸気は、ボイラの上部に接続している蒸気供給配管6を通して取り出す。各ボイラからの蒸気供給配管6は共通の蒸気ヘッダ2に接続しており、各ボイラで発生した蒸気は蒸気ヘッダ2に一旦集合させてから、蒸気使用箇所へ供給する。
蒸気ヘッダ2には、ボイラから供給している蒸気の圧力を検出する蒸気圧力検出装置5を設けており、蒸気圧力検出装置5で検出した蒸気圧力値はボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置3へ送るようにしている。各ボイラには、ボイラの運転を制御する運転制御装置4を持っており、台数制御装置3からの燃焼指令を受けたボイラ1では、指定の燃焼量で燃焼を行う。
台数制御装置3では、蒸気圧力検出装置5で検出している供給蒸気圧力値に基づいてボイラ全体で必要な燃焼量を決定し、各ボイラでの燃焼量を割り振る。設置しているボイラには稼働優先順位を設定しておき、稼働優先順位の高い側から燃焼量を割り振り、稼働優先順位の順に燃焼を行う。台数制御装置3では、燃焼台数の増減が頻繁に行われることを防止するため、基本的には燃焼を行っているボイラはできるだけ燃焼を継続する台数制御を行う。
油焚きボイラとガス焚きボイラからなっている多缶設置ボイラでは、燃料費が比較的安い側のボイラでの燃焼量を多くすることで、燃料費を低減することができる。本実施例では油焚きボイラでの燃料費の方がガス焚きボイラでの燃料費より安くなる場合であって、油焚きボイラの稼働優先順位を上位とし、ガス焚きボイラの稼働優先順位は下位としている。
油焚きボイラ3台とガス焚きボイラ3台の6台を設置している本実施例では、油焚きボイラの稼働優先順位を第1位から第3位、ガス焚きボイラの稼働優先順位を第4位から第6位としている。この場合、台数制御装置では稼働優先順位の高いボイラから燃焼を行うことに加え、あまり燃焼させたくないボイラである稼働優先順位が第4位から第6位のとなるボイラでは最低燃焼量である低燃焼の継続時間をカウントしておき、低燃焼継続時間が設定時間になるとそのボイラに対して燃焼を停止する制御を行うようにしている。低燃焼での燃焼を行っている状態の時に燃焼を停止する指令を受けたボイラでは、速やかに燃焼を停止することになる。燃焼を停止する指令の出力は一時的なものであり、その後すぐに燃焼制御対象のボイラとして燃焼可能な状態に戻す。
上記のように蒸気圧力値の上昇ではない条件で燃焼を停止した場合、ボイラ全体での燃焼量は必要な燃焼量に対して不足することになる。この場合台数制御装置3では、燃焼を停止したボイラはその後すぐに燃焼を開始できる状態になるものであったとしても、燃焼を停止した時点でそれ以外のボイラによる燃焼量の増加で燃焼量の不足を補うようにする。燃焼を停止したボイラに対しては、燃焼制御対象としておくが、燃焼量が足りなくなって燃焼が必要になるまでは燃焼停止を継続する。
図2に基づいて台数制御の実施例を説明する。図2では、優先順位が第1位から第6位のボイラにおける燃焼状態を記載している。各ボイラは高燃焼・低燃焼・燃焼停止の3位置で燃焼制御を行うものであって、台数制御装置3は燃焼の必要なボイラに対して高燃焼又は低燃焼の燃焼指令を出力する。燃焼指令を受けたボイラでは、ボイラ運転制御装置4からの制御によってボイラの燃焼を行う。また、台数制御装置3では、燃焼の必要がない場合には燃焼停止の燃焼指令を出力し、燃焼停止の燃焼指令を受けたボイラでは燃焼を停止する。
ボイラでは燃焼の発停回数が多くなると、熱の排出量が多くなってボイラの効率が低下するため、基本的にはできる限り燃焼の発停回数が少なくなる制御を行う。燃焼量を高燃焼から低燃焼に減少することでの燃焼量調節が可能であれば、燃焼しているボイラでの燃焼停止よりも燃焼台数は維持した状態での燃焼量減少を優先して行う。
図2では、状態「1」のボイラ操業前であって蒸気ヘッダ2に蒸気のストックがなく、蒸気圧力は低くなっている状態から始まっている。ボイラの運転スイッチがOFFの場合、蒸気ヘッダ2での蒸気圧力に関係なくボイラは停止となり、台数制御装置3から各ボイラに対する燃焼指令も出力されていない。
「2」の状態はボイラの操業を開始して各ボイラでの燃焼が開始された状態である。ボイラの運転スイッチを入れた時点では、蒸気ヘッダ2に蒸気はなく、蒸気圧力検出装置5で検出している蒸気圧力値は通常より低いため、台数制御装置3はボイラに対して燃焼を行わせる燃焼指令を全てのボイラに対して稼働優先順位の順に出力する。台数制御装置3からの燃焼指令を受けたボイラでは、順次燃焼を開始し、低燃焼では燃焼量が足りないため燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更していく。状態「2」で全てのボイラは高燃焼となっている。
その後の状態「3」では、蒸気供給によって蒸気ヘッダ2での蒸気圧力値が上昇し、台数制御装置3では蒸気圧力検出装置5で検出している蒸気圧力値の上昇に伴ってボイラでの燃焼量を低下している。燃焼量を減少する場合、できる限り燃焼台数は減少せずに燃焼量を減少する制御を行うため、高燃焼から低燃焼への燃焼量減少が可能な場合には低燃焼への変更を優先し、全てのボイラが低燃焼となり、燃焼を停止しなければ燃焼量を減少できなくなるまでは燃焼台数が維持される。
実施例では、稼働優先順位が上位である3台の油焚きボイラで燃焼量を多くし、稼働優先順位が下位である3台のガス焚きボイラでは燃焼量を少なくすることで燃料費の削減を狙っているものであるが、全てのボイラでの燃焼量が低燃焼で横並びとなっている状態「4」の場合、稼働優先順位の上位と下位で同じ燃焼量となるため、燃料費の削減は行えない。
この場合、台数制御装置3では、あまり燃焼させたくないボイラである稼働優先順位が第4位から第6位のボイラでは、低燃焼での継続時間が長くなると燃焼を停止する制御を行う。下位ボイラに対しては低燃焼継続時間の上限値を定めておき、低燃焼継続時間の計測を行い、低燃焼継続時間が設定時間になると、そのボイラへの燃焼指令を一旦OFFとする。燃焼指令はその後すぐにONに戻すが、燃焼指令をOFFにしたボイラでは燃焼停止の操作が行われて燃焼を停止する。
低燃焼の継続時間が長くなったことによる燃焼停止は、蒸気圧力値の上昇による燃焼量の減少ではないため、このままでは蒸気供給量が不足することになる。そのため台数制御装置3では、燃焼量が減少した場合には別のボイラで燃焼量を増加する。ここでの燃焼量の増加は、稼働優先順位が第1位のボイラで低燃焼から高燃焼への変更が可能であるため、第1位ボイラの燃焼量を高燃焼に変更する。燃焼を停止した第6位ボイラへの燃焼指令の出力はその後すぐに再開しているが、第1位のボイラで燃焼量を増加することでボイラ全体での燃焼量は確保できているため、第6位ボイラでの燃焼再開の必要はなく、第6位ボイラへの燃焼指令は燃焼停止となり、第6位ボイラでは燃焼は行わない。なお、燃焼を停止した第6位ボイラは、すぐに燃焼制御対象のボイラに戻すものであるため、その後に蒸気圧力値が低下して燃焼が必要になった場合には、台数制御装置3から燃焼開始の燃焼指令を受けると燃焼を再開する。
同様に第5位ボイラでの低燃焼継続時間が所定時間になると第5位ボイラへの燃焼指令を一旦OFFとし、第5位ボイラでは燃焼を停止する。この時点で燃焼量の増加が可能であるボイラの中で稼働優先順位が最上位となるボイラは第2位のボイラとなるため、第2位ボイラの燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更することで第5位ボイラの燃焼量減少を補う。さらに第4位ボイラでの低燃焼継続時間も所定時間になると、第4位ボイラへの燃焼指令を一旦OFFとして第4位ボイラの燃焼を停止し、第3位ボイラの燃焼量を低燃焼から高燃焼へ増加することで第4位ボイラでの燃焼量減少を補う。
なお、稼働優先順位下位ボイラでの最低燃焼量の継続時間が設定時間に達した際、稼働優先順位が上位のボイラで燃焼量を増加することが可能かを確認し、増加が不可の場合には最低燃焼量の継続時間が設定時間に達したボイラでの燃焼停止は保留する。例えば稼働優先順位上位3台が高燃焼、下位3台が低燃焼となっている状態で第6位ボイラの低燃焼での継続時間が設定時間になった場合、第6位ボイラで燃焼を停止することで減少する燃焼量分は第4位ボイラの燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更して補うことになるが、同じガス焚きボイラ同士で燃焼を移動させても燃料費削減の効果は得られず、変更させる意味がないということになる。
それまでの稼働優先順位が第1位から第6位の全てのボイラで低燃焼を行っている状態の場合、燃焼量を多くしたい油焚きボイラと燃焼量を少なくしたいガス焚きボイラで燃焼量が同じになっていると、燃料費を低減する作用を得ることができない。しかし、本願発明の制御を行い、第4位から第6位のガス焚きボイラは燃焼を停止し、第1位から第3位の油焚きボイラは高燃焼での燃焼を行うようにすることで、油焚きボイラでの燃焼量を多くし、ガス焚きボイラでの燃焼量を少なくすることができるため、燃料費を低減することができる。
また、上記によって燃焼を停止するボイラでは、燃焼指令は一旦OFFにするがすぐに燃焼可能な状態に戻しているため、燃焼量が足りなくなった場合には、燃焼を停止したボイラに対してすぐに燃焼を開始する燃焼指令を出力することができる。燃焼開始の燃焼指令を受けたボイラでは、すぐに燃焼準備を行って燃焼を開始することで燃焼量を増加する。そのため、低燃焼継続時間の設定時間を定める際にも安全を取って時間を長くすることも不要であり、より早くに適切な燃焼量へ調節することができる。
なお、本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 ボイラ
2 蒸気ヘッダ
3 台数制御装置
4 ボイラ運転制御装置
5 蒸気圧力検出装置
6 蒸気供給配管
2 蒸気ヘッダ
3 台数制御装置
4 ボイラ運転制御装置
5 蒸気圧力検出装置
6 蒸気供給配管
Claims (4)
- 複数台のボイラとボイラに対する燃焼指令を出力する台数制御装置を設置している多缶設置ボイラであって、台数制御装置はボイラ全体での燃焼台数と燃焼を行うボイラでの燃焼量を決定し、各ボイラに定めた稼働優先順位の順に燃焼指令を出力するようにしており、各ボイラは台数制御装置からの燃焼指令に基づいた燃焼量で燃焼を行うようにしている台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、台数制御装置では、稼働優先順位が下位となるボイラについては最低燃焼量での継続時間を計測し、最低燃焼量での継続時間が予め定めておいた設定時間に達した場合、該当ボイラに対して燃焼を一旦停止させる指令を出力し、そのボイラに対しては燃焼制御対象のボイラとした状態で待機させるものであることを特徴とする台数制御を行う多缶設置ボイラ。
- 請求項1に記載の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、複数台設置するボイラとして燃料費が比較的安くなるボイラと燃料費が比較的高くなるボイラを設置し、燃料費が比較的安い側のボイラは稼働優先順位を上位に設定し、燃料費が比較的高い側のボイラは稼働優先順位を下位に設定したものであることを特徴とする台数制御を行う多缶設置ボイラ。
- 請求項1または2に記載の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、稼働優先順位下位ボイラでの最低燃焼量の継続時間が設定時間に達して下位ボイラでの燃焼を停止させる際、稼働優先順位が上位のボイラで燃焼量を増加する制御を併せて行うことを特徴とする台数制御を行う多缶設置ボイラ。
- 請求項3に記載の台数制御を行う多缶設置ボイラにおいて、稼働優先順位下位ボイラでの最低燃焼量の継続時間が設定時間に達した際、稼働優先順位が上位のボイラで燃焼量を増加することが可能かを確認し、増加が不可の場合には最低燃焼量の継続時間が設定時間に達したボイラでの燃焼停止を保留にすることを特徴とする台数制御を行う多缶設置ボイラ。
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