JP2020189887A - パーソナルケア用途におけるシリコーン変性ポリオレフィン - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い粒径分布を有する複数の粒子、それを形成する方法、及びそれを含むフィルムを提供する。【解決手段】本発明の複数の粒子は、1以上の不連続のポリマーシェルを含み、少なくとも一つのポリマーシェルは、フリーラジカル法によって重合可能な2以上の二重結合を有する少なくとも一つのモノマーで架橋されており、更に、粒子は、ポリマーシェル中にカプセル化されているコア材料を含み、複数の粒子は、1.3〜1.0の多分散度を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコーン変性ポリオレフィンを含み、改善された感覚的触感を有するパーソナルケア製剤に関する。本発明は、そのような製剤にシリコーン変性ポリオレフィンを含むことによりパーソナルケア製剤の感覚的触感を改善するための方法、ならびに前述の製剤を適用することにより皮膚、毛髪、および爪を処置するための方法にも関する。
良好な感覚的触感、すなわち、柔らかさおよび滑らかさは、フェイスケア製品、ボディケア製品、ハンドケア製品、ヘアケア製品、日焼け止め、制汗剤、防臭剤、着色化粧品、およびフェイス/ハンド/ボディウォッシュを含む、つけっ放しおよび洗い流しタイプ両方のパーソナルケア製品に必要なことである。カチオン性界面活性剤(「カチオン性第四級化合物」としても知られる四級アンモニウム官能基を含むカチオン性化合物)およびシリコーン油(典型的には、有機側鎖を有するポリシロキサン)等の、多くの感覚増強剤がこの必要性に取り組むために開発されてきた。カチオン性第四級化合物およびシリコーン油は、一般的に、それらの感覚的触感特性を改善するために、スキンケア製剤において使用される。しかしながら、高レベルのカチオン性第四級化合物は、皮膚に刺激をもたらし、シリコーン油は、消費者の必要性を満たすのに十分な感覚的利益を提供しない。
シリコーンエラストマーは、カチオン性第四級化合物およびシリコーンの代替えとして開発され、現在、スキンケア製剤に使用される最良の感覚変性剤の1つであると考えられている。シリコーンエラストマーの独特の構造(すなわち、シリコーン油中で膨張する疎性架橋シリコーンポリマー)および大きい粒径により、シリコーン流体またはカチオン性第四級化合物のいずれとも異なる肌触りを有する。それらの触感は、「ビロードのような」、「粉状の」、「滑らか」、および「クッション感覚」のように表現されてきた。また、それらの肌触りは、配合物中の溶媒の量、したがって、膨張の程度を制御することにより変更され得る。一般に、これらの柔軟なエラストマー粒子の不規則形状は、皮膚に明瞭に異なる触感を与える。
しかしながら、シリコーンエラストマーの主な欠点は、コストが高く、他の溶媒との相溶性が限られていることである。結果として、シリコーンエラストマーは、限られた最高級のスキンエア製品である傾向があり、前述の欠点が大量市場へのそれらの広範な用途を妨げている。処置された表面への望ましくない蓄積および環境持続性により、シリコーンの使用を低減する方向への現代傾向もある。シリコーン油に相当する性能を有する新しい材料および製剤を製造するための技術の不在が、新しいパーソナルケア製品の、多量で需要が高いパーソナルケア市場への参入を制限している。
それにも関わらず、パーソナルケア製品における柔らかい触感を実現するためのシリコーンエラストマーの代替を開発する努力が続けられている。例えば、米国特許第6,471,952号は、少なくとも1つのグラフト化シリコーンポリマーと、アニオン性ポリマーとカチオン性ポリマーの少なくとも1つの組み合わせとを含む角質物質(すなわち、毛髪)を処置するための化粧用および皮膚科学組成物を開示する。グラフト化シリコーンポリマーは、ポリシロキサン部分と、非シリコーン有機鎖部分とを含み、いずれかは他がその上にグラフト化された主鎖であってよい。ポリシロキサン部分は、例えば、ビニルシリコーンマクロマーまたはポリマーに由来し得、非シリコーン有機鎖は、例えば、中でもアクリル酸、メタクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸ヒドロキシアルキル、メタアクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルピロリドン、C−C18アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸アルキル等の、少なくとも1つのエチレン不飽和を有するモノマーに由来し得る。そのようなグラフト化シリコーンポリマーを含む組成物は、毛髪に良好な感覚的触感および柔らかさを与える優れたヘアケアおよびスタイリング製品を提供する。
国際特許出願公開第WO2004/065430号は、低色のポリオレフィン無水コハク酸化合物を含む表面活性化合物の調製、ならびにパーソナルケア製品、コーティング剤、および淡色の潤滑剤および燃料を含む様々な用途におけるそれらの使用を論じている。ポリオレフィン無水コハク酸化合物は、イソブチレンに由来する好ましくは少なくとも75モル%および末端ビニリデン基を有する少なくとも45モル%のポリオレフィンを、無水マレイン酸、もしくはフマル酸、またはC1−8もしくはC10アルコールのいずれかを含むエステル化生成物と反応させた生成物である。これらのポリオレフィン無水コハク酸化合物は、スキンローションおよび石鹸、ヘアシャンプーおよびコンディショナー、シェーブクリームおよびゲル、フェイシャル製品および化粧品等の油または水ベースのパーソナルケア製剤において適用される場合、ヒトの皮膚に非常に望ましい触感を与えることが分かった。
国際特許出願公開第WO2011034836A1号は、ポリオレフィン、例えば、ワイヤおよびケーブル用の成分等の溶融成形物品の形成に好適であるビニル(ポリアルコキシ)シランモノマー(すなわち、ビニルトリメトキシシラン)でグラフト化されたポリエチレンを含むシランのクラスを記載する。硬化時、これらの化合物は、シリコーン相とポリオレフィン相との間に改善された相溶性を有する安定した熱可塑性組成物を生成する。
本発明は、官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーを含むシリコーン変性ポリオレフィンを含むことにより、皮膚への塗布性および非粘着性の触感を含む他の望ましい特性を維持しながら、改善された感覚的触感を有する製剤を提供する問題に取り組む。シリコーン変性ポリオレフィンは、柔らかく、絹のような、滑らかな触感を有する製剤を製造するために、担体流体中で膨張するか、またはそれに溶解することができ、皮膚に容易に塗布することができ、非粘着性である。シリコーン変性ポリオレフィンは、パーソナルケア、コーティング剤、布地ケア、および革処理を含む、柔らかい感触の感覚的特性が好ましい多くの表面処置において使用することができると考えられる。
本発明は、シリコーン変性ポリオレフィンおよび担体を含むパーソナルケア製剤を提供する。シリコーン変性ポリオレフィンは、(i)1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化ポリオレフィンと、(ii)1つ以上の官能基を有する1つ以上のシロキサンに由来する重合単位を含む少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーとの反応生成物である。
本発明は、前述のパーソナルケア製剤を身体に外部適用することを含む、身体を処置するための方法も提供する。
本発明は、該パーソナルケア製剤に1つ以上のシリコーン変性ポリオレフィンを含めることを含む、パーソナルケア製剤の感覚的触感を改善するための方法をさらに提供し、該1つ以上のシリコーン変性ポリオレフィンの各々は、(i)1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化ポリオレフィンと、(ii)1つ以上のシロキサンに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーとの反応生成物である。
いくつかの実施形態では、1つ以上の官能基は、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、シラン(−SiH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、水素化ケイ素(≡SiH)、チオール(−SH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、官能化ポリオレフィンの1つ以上のオレフィンモノマーは、C−C40オレフィンから選択される。
いくつかの実施形態では、官能化ポリオレフィンは、ビニルトリアルコキシシランに由来するシラン官能基を有する。
いくつかの実施形態では、官能化シリコーンポリマーの1つ以上のシロキサンは、ジアルキルシロキサンであり、1つ以上の官能基は、重合可能なアミンおよび重合可能なシラノールからなる群から選択されるモノマーに由来する。
本発明のより完全な理解は、以下に論じられる実施形態から、および本発明のスキンケアローションが粘着性ではなく、容易に塗布できることを意味する、本発明のスキンケアローションが複数の常用負荷で先行技術より低い摩擦を呈することを示すプロットである添付の図を参照に得られるだろう。
以下の用語、句、および意味は、以下で使用される。
本明細書で使用される、「周囲条件」および同様の用語は、物品の周囲領域または環境の温度、圧力、および湿度を意味する。典型的な事務所建物または実験室の周囲条件は、23℃の温度および大気圧を含む。
特に反対のことを記載しない限り、文脈からの暗黙、または当該技術分野における慣用、全ての部およびパーセントは、重量に基づき、全ての試験方法は、本開示の出願日現在で最新である。米国特許実務の目的のため、任意の参照される特許、特許出願、または刊行物の内容は、特に、当該技術分野における合成技術の開示、定義(本開示に具体的に提供される任意の定義と矛盾しない程度に)、および一般知識に関して、参照によりその全体が組み込まれる(またはその等価のUS版が参照によりそのように組み込まれる)。
本開示における数値範囲は、近似であり、よって、特に記載のない限り、範囲外の値を含み得る。数値範囲は、1単位刻みで下限値および上限値から、およびそれらを含む全ての値を含むが、但し、任意の下限値と任意の上限値との間で少なくとも2単位離れることを条件とする。例として、例えば、分子量、粘度、メルトインデックス等の組成、物理的、または他の性質が100〜1,000である場合、100、101、102等の全ての個々の値、および100〜144、155〜170、197〜200等の小領域は、明示的に列挙されることが意図される。1未満の値を含む、または1以上の少数(例えば、1.1、1.5等)を含む範囲に関して、1単位は、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01、または0.1と考えられる。10未満の1桁の数字(例えば1〜5)を含む範囲に関して、1単位は、典型的には、0.1と考えられる。これらは、単に、具体的に意図されるものの例であり、列挙される下限値と上限値との間の数値の全ての可能な組み合わせは、本開示に明示的に記載されると考えられる。数値範囲は、とりわけ、組成物の成分量および様々なプロセスパラメータに関して本開示内に提供される。
「ポリマー」は、同じまたは異なる種類に関わらず、モノマーならびにオリゴマーおよび他のポリマーを反応させる(すなわち、重合する)ことにより調製される化合物を意味する。よって、一般的な用語「ポリマー」は、通常、1種類のモノマーのみから調製されたポリマーを指すように採用される用語「ホモポリマー」、および2つ以上の異なる種類のモノマー、オリゴマー、および/またはポリマーの重合により調製されたポリマーである用語「コポリマー」および「インターポリマー」を包含する。関連分野の当業者に容易に認識されるように、オリゴマーは、単純に小さいポリマー、すなわち、小さい数(すなわち、2〜100,000)の反復モノマー単位を有するポリマーである。
「オレフィン」は、本明細書において、アルケンまたはアルケンモノマーとも称され、一般式CnH2nに従う最も単純な少なくとも1つの炭素間2重結合を含む不飽和化学化合物であり、式中、nは、正のゼロでない整数である。
以下に使用される、句「〜に由来する重合単位を含む」は、その構成モノマーに関してポリマーを説明する。例えば、ポリオレフィンに由来する重合単位を含むポリマーは、ポリマーが少なくとも1つのオレフィンモノマーの重合反応から形成されたことを意味する。
「ポリオレフィン」は、少なくとも1種類のオレフィン、典型的には、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキサン等のC−C40オレフィンに由来する単位を含むポリマーである。例えば、ポリエチレンは、エチレンモノマーに由来する単位を含み、典型的には、エチレンに由来する少なくとも50モルパーセント(50mol%)単位を含むポリマーである。同様に、ポリプロピレンは、プロピレンモノマーに由来する単位、典型的には、少なくとも50mol%のプロピレンを含む。
「ブレンド」、「ポリマーブレンド」等の用語は、2つ以上のポリマーのブレンドを意味する。そのようなブレンドは、混和性であるか、または混和性でなくてもよい。そのようなブレンドは、相分離されるか、または相分離されなくてもよい。そのようなブレンドは、透過型電子分光法、光散乱、X線散乱、および当該技術分野において既知の任意の他の方法から決定される、1つ以上のドメイン構成を含むか、または含まなくてもよい。
「触媒量」は、検出可能なレベル、好ましくは商業的に許容可能なレベルでエチレン−ビニルシランポリマーの架橋を促進するのに必要な触媒量を意味する。
「官能性化合物」は、1つ以上の官能基を有する化合物を意味し、官能性モノマーならびに官能基であるまたはそれを含む非重合可能化合物を含む。「官能性モノマー」は、一般的に、少なくとも1つの官能基を有するエチレン性不飽和モノマーである。いずれの場合も、官能基は、例えば、限定されないが、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、シラン(−SiH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、チオール(−SH)、水素化ケイ素(≡SiH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)を含む。水素化ケイ素(≡SiH)官能基は、シラン(−SiH)官能基に類似するが、R基の代わりに、水素原子が骨格鎖のケイ素原子に直接結合される(シリコーンポリマーが論じられる以下の式Bに定義されるR基を参照)シリコーンポリマーの骨格に見られる。
「架橋された」は、ポリマーがポリマーの官能基と同じポリマー内もしくは他の官能化ポリマーのいずれかの他の官能基との間の反応および結合を誘発した処理(例えば、熱、遊離ラジカルの存在、光、水への曝露等)を受けるか、またはそれに曝露されたことを意味する。結合は、共有結合である必要はないが、反応性官能基等の分子間またはその一部分間のイオン結合または他の電気化学親和性であってもよい。さらに、ポリマーは、「架橋された」ポリマーと考えられるために、他の官能基と反応したその官能基の全てまたは大半さえも有する必要はない。ポリマーは、その官能基の少量または非常に少量部分が他の官能基と反応するときでさえも「架橋された」と考えられ得る。
「架橋可能」は、ポリマーがまだ架橋されていないか、または結合されていないが、そのような処理(例えば、水への曝露、加熱等)を受ける、またはそれに曝露される時に架橋をもたらす、または促進する官能基を含むことを意味する。
本明細書で使用される、「反応生成物」は、分子のうちの1つ以上がポリマー、オリゴマー、巨大分子、またはより小さい分子であってよく、かつ反応が共有結合をもたらす可能性があるが、その必要はない、1つの分子の他の分子との反応に起因する化合物である。反応は、反応性官能基等の分子間またはその一部分間にイオン結合または他の電気化学結合をもたらすこともできる。
以下に使用される、用語「パーソナルケア製剤」は、治療用または化粧用化合物を皮膚および毛髪に送達するために、身体に外部適用するのに好適である化合物もしくは成分の混合物またはブレンドを意味し、クリーム、ゲル、ローション、液体、スプレー、粉末、ムース、および発泡体の形態であってよい。パーソナルケア製剤は、それらの目的および送達される化合物の種類により、つけっ放しまたは洗い流しタイプのものであってよい。パーソナルケア製剤から作製される具体的な製品は、防臭剤、制汗剤、シェービングクリームもしくはゲル、スキンローション、浴用およびシャワー用の石鹸およびローション、クレンジング製品、シャンプー、コンディショナー、スタイリングムース、スタイリングスプレー、およびヘアカラー製品等のヘアケア製品、マニキュア液、マニキュア液除去剤、ネールクリームおよびローション等のマニキュア製品、日焼け止め、防虫剤、および老化防止製品等の保護クリームおよびスプレー、口紅、ファンデーション、アイライナー、アイシャドウ、ブラッシュ等の着色化粧品、ならびに香水用または医療組成物の皮膚への局所適用のための薬物送達系のための送達ビヒクルを含むが、これらに限定されない。
本発明は、担体と、官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーの反応生成物であるシリコーン変性ポリオレフィンとを含むパーソナルケア製剤を提供する。官能化ポリオレフィンは、1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む。官能化シリコーンポリマーは、1つ以上のシロキサンに由来する重合単位を含み、1つ以上の官能基も有する。1つ以上の官能基は、それらがポリオレフィンまたはシリコーンポリマー上にあるか否かに関わらず、例えば、限定されないが、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、シラン(−SiH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、チオール(−SH)、水素化ケイ素(≡SiH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)を含む。
本発明によるシリコーン変性ポリオレフィンを含むパーソナルケア製剤は、改善された感覚的触感、すなわち、柔らかさおよび滑らかさ、ならびに塗布性、非粘着性、および吸収を含む所望の程度の他の特性を有する。
本発明の様々な実施形態において有用なシリコーン変性ポリオレフィンを調製するために使用される各ポリマー上にどの種類の官能基があるかを含む、官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーの組成物に多くの可能な選択肢がある。しかしながら、必要条件の1つは、官能化ポリオレフィンの官能基および官能化シリコーンポリマー上の官能基は相互に反応性であることである。よって、関連分野の当業者に容易に明らかであるように、どの官能基が官能化ポリオレフィン上にあり、どれが官能化シリコーンポリマー上にあるかの選択は、どの官能基がシリコーン変性ポリオレフィンを形成するために互いに反応するか、ならびに使用されるポリオレフィンおよびシリコーンポリマーの特定の組成、および得られるシリコーン変性ポリオレフィンがブレンドされる製剤の特定の種類に関する留意事項による。
本発明によるパーソナルケア製剤は、芳香族または脂肪族の炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、油脂化学に由来する油、すなわち、ヒマワリ油、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、またはシリコーン油等の流体担体をさらに含み得る。パーソナルケア製剤は、水等の水性担体に単純に分散されるシリコーン変性ポリオレフィンも含み得る。得られる製品は、皮膚に容易に塗布することができ、非粘着性である、柔らかく、絹のような、滑らかな触感を皮膚に与える。
パーソナルケア製剤の感覚的触感を改善するための方法は、本発明によっても提供され、該製剤に1つ以上のシリコーン変性ポリオレフィンを含めることを含む。
本発明は、上述のパーソナルケア製剤のうちの1つ以上を身体表面に外部適用することを含む、皮膚、毛髪、および爪等の身体表面を処置するための方法も提供する。
官能化ポリオレフィンは、1つ以上のオレフィンを1つ以上の官能性モノマーと共重合することにより、または1つ以上の官能性モノマーをポリオレフィンポリマーにグラフト化することにより合成され得る。さらに、ポリオレフィンが既に官能基を有する場合、重合可能ではない官能性化合物は、本発明に有用なシリコーン変性ポリオレフィンを合成するのに好適な官能化ポリオレフィン(polyeolfins)を作製するために、ポリオレフィン上に既に存在する官能基と反応するか、またはそれに付加され得る。よって、官能化ポリオレフィンの官能基は、ポリオレフィンの骨格と一体であるか、またはそれらは、末端基もしくは側基として直接ポリマーの骨格に、またはポリオレフィンの側基もしくは鎖に間接的のいずれかで結合され得る。
一方、官能化シリコーンポリマーは、1つ以上の官能性モノマーをシリコーンポリマーにグラフト化することにより生成されるか、またはシリコーンポリマーが既に官能基を有する場合、重合可能ではない官能性化合物は、本発明に有用なシリコーン変性ポリオレフィンを合成するのに好適な官能化シリコーンポリマーを作製するために、シリコーンポリマー上に既に存在する官能基と反応するか、またはそれに付加され得る。よって、官能化シリコーンポリマーの官能基は、末端基として直接シリコーンポリマーの骨格に、またはシリコーンポリマーの有機側基もしくは鎖に間接的にのいずれかで結合され得る。
本発明によるパーソナルケア製剤に使用するのに好適なシリコーン変性ポリオレフィンを合成するのに有用な官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーが、ここで、さらに詳細に記載される。
官能化ポリオレフィン
本発明に使用するのに好適なシリコーン変性ポリオレフィンを調製するのに有用な官能化ポリオレフィンは、1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む。いくつかの実施形態では、ポリオレフィンは、オレフィンモノマー以外のモノマーの重合単位をさらに含む。本発明の実践に有用なポリオレフィンは、ホモポリマーおよびコポリマーを含み、それらは、ランダムまたはブロック状態、ならびに直鎖状または分枝状であってよい。
1つ以上のオレフィンモノマーは、C−C40オレフィン、例えば、C−C35オレフィン、例えば、C−C20オレフィン、例えば、C−C10オレフィン、またはより好ましくは、C−Cオレフィンから選択され得る。オレフィンモノマーは、α−オレフィンであってよく、好ましくは、C2−40直鎖状、分枝状、または環状α−オレフィンである。C2−40直鎖状および分枝状α−オレフィンの非限定的な例としては、エチレン、プロペン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、および1−オクタデセンが挙げられる。α−オレフィンは、シクロヘキサンまたはシクロペンタン等の環状構造を含むこともでき、3−シクロヘキシル−1−プロペン(アリルシクロヘキサン)およびビニルシクロヘキサン等のα−オレフィンをもたらす。本用語の古典的な意味ではα−オレフィンではないが、本発明の目的に関して、ノルボルネンおよび関連オレフィン等のある特定の環状オレフィン、特に5−エチリデン−2−ノルボルネンは、少なくとも50重量パーセントの非環状C−C40α−オレフィンをさもなければ含む、ポリオレフィンを含むのに好適なα−オレフィンである。同様に、スチレンおよびその関連オレフィン(例えば、α−メチルスチレン等)は、本発明の目的に関して、α−オレフィンである。
既に上述したように、官能化ポリオレフィンを合成するのに好適な官能性化合物は、官能化ポリオレフィンを生成するために、官能性化合物が、オレフィンモノマーと共重合されるか、または既存のポリオレフィン(polyoleinf)ポリマーにグラフト化される、ないしは別の方法でそれと反応するか否かにより、それら自体が重合可能である官能性モノマー、または官能基を有するが、重合可能ではない化合物であってよい。好適な官能基は、例えば、限定されないが、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、シラン(−SiH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、水素化ケイ素(≡SiH)、チオール(−SH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)を含む。
例えば、限定されないが、アリルアルコール(2−プロペノール)、またはアクリル酸ヒドロキシルエチル等のヒドロキシルアルキルアクリル酸エステル、または非置換もしくは置換されたシラノールが官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、ヒドロキシル官能基を含む。
同様に、限定されないが、アクリル酸およびメタクリル酸等の不飽和カルボン酸が官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、カルボキシル官能基を有する。
限定されないが、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン無水物、グルタコン酸無水物、および2,−3−ジメチル無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物が官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、無水物官能基を有する。
さらに、シランが官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、シラン官能基を有する。例えば、シランを1つ以上のオレフィンモノマーと共重合する、またはそれを既存するポリオレフィンにグラフト化する、もしくはそれと架橋することが望ましい場合、そのようなビニルシランは、以下の式A:
Figure 2020189887
を有し、式中、R1は、水素原子またはメチル基であり、xおよびyは、0または1であるが、但し、xが1であるとき、yは1であることを条件とし、mおよびnは、独立して、1〜12以下、好ましくは1〜4の整数であり、各R’’は、独立して、1〜12、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、アリールオキシ基、アラロキシ基、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基、アミノ基、置換されたアミノ基、および1〜6個以下の炭素原子を有する低級アルキル基からなる群から選択される加水分解性有機基であるが、但し、R’’基の1つ以下がアルキルであることを条件とする。
より具体的には、シランのR”基に好適な1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基は、例えば、限定されないが、メトキシ基、エトキシル基、ブトキシ基、およびペントキシ基を含む。さらなる非限定的な例として、好適なアリールオキシ基は、フェノキシル基であってよく、好適なアラロキシ基は、ベンジルオキシ基であってよい。シランのR”基に好適な1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基は、例えば、限定されないが、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、およびプロパノイルオキシ基を含む。シランのR”基に好適な置換されたアミノ基は、例えば、限定されないが、アルキルアミノ基およびアリールアミノ基を含む。3つのR”基のうちの1つのみが、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基、すなわち、1つのメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、またはヘキシル基であってよい。
好適なシランは、例えば、限定されないが、ビニル基、アリル基、イソプロぺニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基、またはγ−(メタ)アクリルオキシアリル基等のエチレン性不飽和ヒドロカルビル基と、例えば、ヒドロカルビルオキシ基、ヒドロカルボニルオキシ基、またはヒドロカルビルアミノ基等の加水分解性基とを含む不飽和シランを含む。加水分解性基の例としては、メトキシ基、エトキシル基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロプリオニルオキシ基、およびアルキル基もしくはアリールアミノ基を含む。好ましいシランは、ポリマー上にグラフト化されるか、または他のモノマー(エチレンおよびアクリル酸塩等)と反応器内で共重合され得る不飽和アルコキシシランである。これらのシランおよびそれらの調製方法は、Meverden,et al.の米国特許第5,266,627号により完全に記載される。ビニルトリメトキシシラン(VTMS)、ビニルトリエトキシシラン(VTES)、ビニルトリアセトキシシラン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、およびこれらのシランの混合物は、本発明に使用するのに好ましいビニルシランである。
本発明の実践において使用されるビニルシランの量は、ポリマーの性質、シラン、処理または反応器の条件、グラフト化または共重合の効率、最終用途、および類似する要因により広く変動し得るが、典型的には、少なくとも0.1、好ましくは少なくとも0.5重量パーセントが使用される。便宜上および簡潔さの考慮は、本発明の実践に使用されるシラン架橋剤の最大量に対する主な制限の2つであり、典型的には、シラン架橋剤の最大量は、シラン含有ポリオレフィンの総重量に基づき、50を超えず、好ましくは15重量パーセントを超えない。
さらに、限定されないが、アリルアミン、アミノブテン、またはアミノヘキサン等のアミンが官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、アミノ官能基を有する。
例えば、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、クロトン酸ビニル、またはジビニルベンゼン等のポリエチレン系不飽和モノマー、すなわち、ジエン、トリエン等が官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、ビニル官能基を有する。
同様に、限定されないが、アクリル酸グリシジルまたはメタクリル酸グリシジル等のエポキシドが官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、エポキシド官能基を有する。
限定されないが、メルカプタンまたはアリルメルカプタン等のチオール化合物が官能性化合物として使用される場合、得られる官能化ポリオレフィンは、チオール官能基を有する。
好適な官能化ポリオレフィンを生成するための官能性化合物とオレフィンモノマーもしくは既存のポリオレフィンとの間の共重合、グラフト化、または他の反応は、関連分野の当業者に現在もしくは後に知られる任意の方法によって達成され得る。
本発明を制限することなく、官能化ポリオレフィンを作製するために官能性化合物が共重合またはグラフト化のいずれかをされる場合、以下に提供される反応スキームは、一般反応プロセス工程を提供する。特定の反応物に対して多くの可能な選択肢があるが、以下の反応スキームは、オレフィン、オレフィンとは異なる他の重合可能なモノマー、およびシラン官能化ポリオレフィンもしくは無水物官能化ポリオレフィンのいずれかを合成するために官能性化合物として、それぞれ、シランまたは無水物のいずれかを示す。
Figure 2020189887
反応スキームIにおいて上に示されるように、共重合技術が使用される場合、いくつかの(m)エチレンモノマー、エチレンモノマーとは異なるいくつかの(n)他のα−オレフィン(例えば、Rがメチル、ヘキシル、オクチル等の場合)、およびエチレン性不飽和官能性モノマーは、反応混合物中に一緒に存在し、単一反応器内で一緒に重合され、官能性モノマーの官能基を有する官能化ポリオレフィンポリマーを形成する。
例えば、反応スキームIにおいて、官能性モノマーがビニルシランである場合、Xは、SiR”3であり、Yは、水素またはアルキルであり、官能化ポリオレフィンは以下の構造Aであろう。
Figure 2020189887
あるいは、反応スキームIにおいて、官能性モノマーが無水マレイン酸である場合、Xは、C(O)であり、Yは、−C(O)−O−であり、官能化ポリオレフィンは、以下の構造Bであろう。
Figure 2020189887
反応スキームIIにおいて上に示されるように、官能化ポリオレフィンがグラフト化技術を使用して合成される場合、第1工程において、いくつかの(m)オレフィンモノマー、およびオレフィンモノマーとは異なるいくつかの(n)他のモノマー(例えば、Rは、メチル、ヘキシル、またはオクチルであってよい)は、最初に一緒に重合され、ポリオレフィンポリマーを形成する。第2工程において、ポリオレフィンは、次に、エチレン性不飽和官能性モノマーでグラフト化され、官能性モノマーの官能基を有する官能化ポリオレフィンを形成する。例えば、反応スキームIIにおいて、官能性モノマーがビニルシランである場合、Xは、SiR”3であり、Yは、水素またはアルキルであり、官能化ポリオレフィンは以下の構造Cであろう。
Figure 2020189887
あるいは、反応IIスキームにおいて、官能性モノマーが無水マレイン酸である場合、
Xは、C(O)であり、Yは、−C(O)−O−であり、官能化ポリオレフィンは、以下の構造Dであろう。
Figure 2020189887
さらに、上の構造Dによって表される化合物は、オレフィンモノマーがエチレンであり、他のモノマーがオクテンである場合、商品名AMPLIFY GRでThe Dow Chemical Company of Midland,Michigan,USAから市販されており、そのまま官能化ポリオレフィンとして使用するのに好適である。
一般に、本発明に使用するのに好適な官能化ポリオレフィンは、関連分野の当業者に周知のものの中でも従来のポリオレフィン重合技術、例えば、高圧、Ziegler−Natta、メタロセン、幾何拘束型触媒(constrained geometry catalysis)、溶液、反応押出成形を使用して生成され得る。一実施形態では、特に、官能化ポリオレフィンがオレフィンモノマーおよびエチレン性不飽和官能性モノマーの共重合により調製される場合、高圧反応器重合技術が採用され得る。別の実施形態では、ポリオレフィンは、活性剤と組み合わせて、溶液中で、スラリー中で、または気相重合プロセスにおいて、モノ−もしくはビス−シクロペンタジエニル、インデニル、またはフルオレニル遷移金属(好ましくは族4)触媒、あるいは幾何拘束型触媒(CGC)使用して調製され得る。
また別の実施形態では、1つ以上のエチレン性不飽和官能性モノマーが既存のポリオレフィン上にグラフト化される等の場合、本発明に好適な官能化ポリオレフィンは、例えば、高圧および高温条件下で、2軸押出装置を使用して、溶融相反応押出プロセスにより調製される。
一般に、重合は、Ziegler−NattaまたはKaminsky−Sinn型重合反応に関して当該技術分野において周知の条件、つまり、0〜250℃、好ましくは30〜200℃の温度、および大気圧〜10,000気圧(1013メガパスカル(MPa))の圧力で達成され得る。懸濁液、溶液、スラリー、気相、固体状態の粉末重合、または他のプロセス条件が、所望により採用され得る。触媒は、支持されるか、未支持であってよく、支持体の組成は、広く変動し得る。シリカ、アルミナ、またはポリマー(特に、ポリ(テトラフルオロエチレン)もしくはポリオレフィン)は、代表的な支持体であり、望ましくは、支持体は、触媒が気相重合プロセスにおいて使用される場合に採用される。支持体は、好ましくは、1:100,000〜1:10、より好ましくは1:50,000〜1:20、最も好ましくは1:10,000〜1:30の範囲内の触媒(金属に基づく)に対する支持体の重量比を提供するのに十分な量で採用される。大半の重合反応において、採用される触媒に対する重合可能化合物のモル比は、10−12:1〜10−1:1、より好ましくは10−9:1〜10−5:1である。
不活性液体は、重合の好適な溶媒としての機能を果たす。例としては、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、およびこれらの混合物等の直鎖および分枝鎖炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、およびこれらの混合物等の環状および脂環式炭化水素、過フッ素化C4−10アルカン等の過フッ素化炭化水素、ならびにベンゼン、トルエン、キシレン、およびエチルベンゼン等の芳香族およびアルキル置換された芳香族化合物が挙げられる。重合の好適な溶媒の選択は、十分に関連分野の当業者の能力内である。
様々な種類のポリオレフィンが本発明において使用するのに好適であるが、上述のように、ポリエチレンは、本発明の表面処置組成物において使用されるシリコーン変性ポリオレフィンを合成するのに特に好適である。関連分野の当業者によって認識されるように、他の種類のポリオレフィンの使用は本発明に等しく容認され、以下の詳細な論考の多くは、説明であり、本発明に関連して使用される場合、同様に他の種類のポリオレフィン(polyelofins)に適用可能である。
ポリエチレンは、エチレンモノマー(−CH−CH−)にのみ由来する重合単位を含むか、またはエチレンおよび1つ以上の他のオレフィンモノマーに由来する重合単位を含み得る。好適なエチレン/α−オレフィンコポリマーは、コポリマーの総重量に基づき、少なくとも50重量%のエチレン含量、および少なくとも約15、好ましくは少なくとも約20、さらにより好ましくは少なくとも約25重量%のα−オレフィン含量を有するものを含む。これらのコポリマーは、典型的には、コポリマーの総重量に基づき、約50未満、好ましくは約45未満、より好ましくは約40未満、さらにより好ましくは約35重量%の非エチレンα−オレフィン含量を有する。α−オレフィン含量は、Randall(Rev.Macromol.Chem.Phys.,C29(2&3))に記載される手順を使用して、13C核磁気共鳴(NMR)分光法により測定される。
例示的なエチレンコポリマーは、エチレン/プロピレン、エチレン/ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、エチレン/スチレン等を含む。例示的なターポリマーは、エチレン/プロピレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/ブテン、エチレン/ブテン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)、およびエチレン/ブテン/スチレンを含む。
例えば、エチレン−オクテンコポリマーは、Dow Chemical of Midland,Michigan,U.S.A.から商品名ENGAGEで市販されており、本発明における使用に好適なシリコーン変性ポリオレフィンを合成するのに有用な官能化ポリオレフィンとしての機能を果たすために、無水マレイン酸でグラフト化され得る。また、無水マレイン酸により既に官能化されたポリエチレンポリマー(上の構造Dを参照)は、The Dow Chemical Companyから商品名AMPLIFYで入手可能であり、シリコーン変性ポリオレフィンの調製に使用するのに好適であろう。
本発明の実践において使用されるエチレンポリマーは、単独で、または1つ以上の他のエチレンポリマーと組み合わせて、例えば、モノマー組成および含量、調製の触媒方法等により互いに異なる2つ以上のエチレンポリマーのブレンドで使用され得る。さらに、エチレンポリマーおよびエチレン/α−オレフィンコポリマーは、上記に定義されるもの等の1つ以上の他のポリオレフィンポリマーと組み合わせて使用され得る。
高圧プロセスで作製されたエチレンポリマーの例としては、(これらに限定されないが)低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレンシラン反応体コポリマー(The Dow Chemical Companyから入手可能なSILINK等)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エチレンアクリル酸エチルコポリマー(EEA)、およびエチレンアクリル酸シランターポリマーが挙げられる。
官能化シリコーンポリマー
本発明において使用するのに好適なシリコーン変性ポリオレフィンの調製に有用な官能化シリコーンポリマーは、有機側鎖を有する1つ以上のシロキサンに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む。そのような化合物は、官能化「ポリシロキサン」とも称され得る。当業者は、専門的に、本明細書に論じられる官能化シリコーンポリマーをポリマーではなくオリゴマーとして説明するかもしれないが、用語「ポリマー」は、本明細書において、オリゴマーを含むように定義されてきたため、用語「シリコーンポリマー」または「ポリシロキサン」が以後使用される。
有機側鎖を有し、本発明において有用な官能化シリコーンポリマーを合成するのに好適なシロキサンは、以下の一般式B:
Figure 2020189887
を有し、式中、各Rは、独立して、水素、ヒドロキシル基、アミノ基、ビニル基、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の官能基を含む、C−C12アルキル、C−C12アルケニル、アリール、フッ素置換されたC−C12アルキル、およびこれらの誘導体からなる群から選択される有機基である。例えば、限定されないが、各Rは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、ドデシル、ビニル、アリル、フェニル、ナフチル、トリル、および3,3,3−トリフルオロプロピルであってよい。いくつかの好ましい実施形態では、シリコーンポリマーは、2〜100,000以上の式−RSiO−の単位を有するジアルキルシロキサンに由来する重合単位を含むポリジアルキルシロキサンであり、式中、各Rは、C−C12アルキルである。いくつかの特に好ましい実施形態では、各Rは、メチル、エチル、およびイソプロピルからなる群から選択される。好ましいシリコーンポリマーは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)およびポリジエチルシロキサン(PDES)を含む。
官能化シリコーンポリマーを調製するのに好適な官能性化合物は、上記に論じられるのと同じである、すなわち、1つ以上の官能性モノマーまたは他の非重合可能化合物は1つ以上の官能基を有する。好適な官能基は、例えば、限定されないが、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、シラン(−SiH)、アルキルシロキサン(Si(OR))、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、水素化ケイ素(≡SiH)、チオール(−SH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)を含む。
官能性化合物は、好適な官能化シリコーンポリマーを生成するために、既存のシリコーンポリマーと反応し得る、例えば、その上にグラフト化され得る。そのような官能化シリコーンポリマーは、ポリマー骨格の1つの端もしくは両端に末端基として、または以下に示されるように、有機側鎖に結合されるそれらの官能基を有する。
Figure 2020189887
例えば、構造Eにおいて、Rは、メチルであってよく、R’は、アルキルであってよい。さらに、重合可能アミンまたはアリルアルコールがエチレン性不飽和官能性モノマーとして使用された場合、Xは、それぞれ、−NHまたは−Oであろう。
Figure 2020189887
同様に、構造Fにおいて、Rは、メチル、エチル、n−プロピル等であってよく、各R’は、任意であり、C−C10アルキルであってよく、Xは、任意であり、同一または異なってよく、重合可能なアミンもしくはアリルアルコールがエチレン性不飽和官能性モノマーとして使用された場合、それぞれ、−NHまたは−Oから選択される。
いくつかの実施形態では、官能化シリコーンポリマーは、1つ以上のエチレン性不飽和官能性モノマーをポリ(ジアルキシロキサン)(dialkysiloxane)上にグラフト化することにより合成される官能化ポリ(ジアルキルシロキサン)である。例えば、官能化シリコーンポリマーは、シラノール終結ポリジメチルシロキサン(t−ヒドロキシル−PDMS)、またはモノ−もしくはビス−アミノプロピル終結ポリジメチルシロキサン(t−アミン−PDMS)、またはビニル終結ポリジメチルシロキサン(t−ビニル−PDMS)であってよい。加えて、好適な官能化シリコーンポリマーは、限定されないが、シラノールグラフト化ポリジメチルシロキサン(シラノール−g−PDMS)、またはモノ−もしくはビス−アミノプロピル終結ポリジメチルシロキサン(アミン−g−PDMS)、またはビニル終結ポリジメチルシロキサン(ビニル−g−PDMS)を含む。本発明において使用するのに好適な市販の官能化ポリジアルキルシロキサンの非限定的な例としては、Gelest Corp.から入手可能なシラノール終結ポリジメチルシロキサンDMS−15(数に基づく分子量、2,000〜3,500のMWn、45〜85センチストークスの粘度、0.9〜1.2%の−−OHレベル)、およびDow Corning Corp.of Midland,Michigan,USA.から入手可能なSilanol Fluid 1−3563(55〜90センチストークスの粘度、1〜1.7%の−−OHレベル)が挙げられる。
一般に、本発明において使用されるシリコーン変性ポリオレフィンを調製するのに有用である官能化シリコーンポリマーは、関連分野の当業者に現在または後に知られる任意の技術を使用して生成され得る。例えば、アミン官能化ポリジアルキルシロキサンを生成するために、シラン含有ポリジアルキルシロキサン等の選択されたシラン含有シリコーンポリマーは、熱(80〜140℃)および連続攪拌により、プラチナ系または他の有効な触媒の存在下で、反応槽中で、それをアリルアミン等の過剰なアミン含有化合物と反応させることにより、1つ以上のアミン末端基で官能化され得る。
不活性液体は、前述の官能化反応に好適な溶媒としての機能を果たし得るが、必要ではない。例としては、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、およびこれらの混合物等の直鎖および分枝鎖炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、およびこれらの混合物等の環状および脂環式炭化水素、過フッ素化C4−10アルカン等の過フッ素化炭化水素、ならびにベンゼン、トルエン、キシレン、およびエチルベンゼン等の芳香族およびアルキル置換された芳香族化合物が挙げられる。官能化のための好適な溶媒または溶媒なしの選択は、十分に関連分野の当業者の能力内である。
シリコーン変性ポリオレフィンの合成
少なくとも1つの官能化ポリオレフィンおよび少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーは、触媒により、もしくは触媒なしで、または溶媒により、もしくは溶媒なしで、互いに反応し、本発明によるパーソナルケア製剤において使用するのに好適なシリコーン変性ポリオレフィンを形成する。官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーの種類が選択されたら、関連分野の当業者に現在または後に知られる任意の方法により、それらを反応させることができる。例えば、限定されないが、官能化ポリオレフィンは、槽中にトルエン、ドデカン等の好適な溶媒に溶解され、次いで、加熱され(50〜250℃の温度)、攪拌され得る。官能化シリコーンポリマーは、次いで、攪拌を続けながら、加熱されたポリオレフィンに添加される。あるいは、合成は、任意の溶媒なしで行うことができる。合成は、シリコーンポリマーを添加する前に加熱されたポリオレフィンを冷却させることによっても行うことができる。
官能化ポリオレフィンと反応させた官能化シリコーンポリマーの量は、官能化ポリオレフィンの性質、およびそれが含む官能基の種類、処理または反応条件、最終用途、および類似する要因により広く変動し得る。それにも関わらず、典型的には、シリコーン変性ポリオレフィンの総重量に基づき、総官能化シリコーンポリマーの少なくとも0.1重量%、または少なくとも1重量%、または少なくとも5重量%、またはさらには10重量%が使用される。便宜上および簡潔さの考慮は、本発明の実践に使用されるシリコーンポリマーの最大量に対する主な制限の2つであり、典型的には、官能化シリコーンポリマーの最大総量は、シリコーン変性ポリオレフィンの総重量に基づき、75重量%以下、または50重量%以下、またはさらには30重量%以下等の99重量%以下である。
先に既に述べたように、官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーの各々を調製するためにどの官能性化合物を使用するかの選択は、最終シリコーン変性ポリオレフィン製品に存在することが望まれるポリオレフィン(polylefin)およびシリコーンポリマーの種類により、これは、同時に、それが添加される製剤の意図される用途による。さらに、どの官能基が互いに所望のように反応し、結合するかを考慮することは、官能化ポリオレフィンおよび官能化シリコーンポリマーの各々を調製するためにどの官能性化合物を使用するかを選択する際に適切である。
例えば、官能化ポリオレフィンが無水マレイン酸官能性を有するエチレン−オクテンポリマーである場合、官能化シリコーンポリマーは、例えば、アルコールまたはアミン基等の無水物官能基と反応することが可能である官能基でグラフト化される官能化シリコーンポリマーから調製されるべきである。
いくつかの好ましい実施形態では、シリコーン変性ポリマーは、ビニルトリエトキシシラン(PE−g−VTES)等のシラン官能基、およびシラノール終結ポリジメチルシロキサン(t−シラノール−PDMS)等のヒドロキシル官能化ポリジアルキルシロキサンを有するポリエチレンの反応生成物である。
他の好ましい実施形態では、シリコーン変性ポリマーは、無水物官能基を有するイソブチレン系ポリマー(PiB−無水物)等の無水マレイン酸官能性(無水コハク酸官能化ポリオレフィンとしても知られる)、およびモノアミノ終結ポリジメチルシロキサン(t−アミノ−PDMS)等のアミノ官能化ポリジアルキルシロキサンを有するポリエチレンの反応生成物である。
また他の好ましい実施形態では、シリコーン変性ポリマーは、無水マレイン酸(PE−g−Mah)でグラフト化されたポリ(エチレン−コ−オクテン)ポリマー等の無水マレイン酸官能性(すなわち、無水コハク酸官能化ポリオレフィン)、および(2〜3%のアミノプロピルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)コポリマー((アミノ−PMS)−PDMS)等のアミノ官能化ポリジアルキルシロキサンコポリマーを有するポリエチレンの架橋された反応生成物である。
得られたシリコーン変性ポリオレフィンは、本発明によるパーソナルケア製剤を形成するための好適な他の成分を含む製剤にそれを添加する前にペーストを形成するために、熱により水素化ポリデカン等の担体中に懸濁される。
パーソナルケア製剤の調製
得られたシリコーン変性ポリオレフィンは、次いで、柔らかく、絹のような、滑らかな触感を有し、容易に塗布可能であり、非粘着性であるパーソナルケア製剤を生成するために、有機または水性担体および任意の他の成分と混合され得る。好適な担体は、例えば、限定されないが、芳香族または脂肪族炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、油脂化学に由来する油、すなわち、ヒマワリ油、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、もしくはシリコーン油、または水を含む。
パーソナルケア製剤は、粉末、液体、ペレット、ビーズ、油ゲル、油ペースト、または水性分散液の形態であってよい。それは、皮膚軟化剤(炭化水素油、エステル、天然油、シリコーン)、ワックス、感覚変性剤、レオロジー変性剤、保湿剤(グリセリン等)、日焼け止め有効物質、天然成分、生物活性薬、着色剤、硬質粒子、乳化剤、可溶化剤、および界面活性剤等の他の成分と混合され得る。
関連分野の当業者は、どのような用途が意図されるか、すなわち、皮膚、毛髪、爪等に基づき、パーソナルケア製剤において、どのような種類の他の成分がポリオレフィン−シリコーンエラストマーポリマーと混合されるべきかを決定することができる。
パーソナルケア製剤が油ゲル/ペーストの形態である場合、含まれるポリオレフィン−シリコーンエラストマーポリマーの量は、典型的には、パーソナルケア製剤の総重量に基づき、1〜60、好ましくは2〜20重量%である。
パーソナルケア製剤がエマルション(ローションまたはクリーム)の形態である場合、含まれる架橋されたシリコーン変性ポリオレフィンの量は、典型的には、パーソナルケア製剤の総重量に基づき、0.1〜60、好ましくは1〜40重量%である。
パーソナルケア製剤が水性生成物の形態である場合、含まれるポリオレフィン−シリコーンエラストマーポリマーの量は、典型的には、パーソナルケア製剤の総重量に基づき、0.1〜90、好ましくは0.5〜15重量%である。
ポリオレフィンおよびシリコーンポリマーは、互いに低相溶性を有し、両方がパーソナルケア製品等のパーソナルケア製剤にブレンドされる際、2つの相を形成することが観察されたことが知られているため、上述のシリコーン変性ポリオレフィンが安定した均質な相製剤を形成し、製剤が上述に詳細に論じられる全ての他の有益および好ましい特性と共に改善された触感を実際に有することは驚きである。
主な用語
PTFE=ポリテトラフルオロエチレン
PDMS=シリコーンポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)
AMPLIFY=ポリオレフィン、無水マレイン酸官能化ポリエチレンポリマー、The Dow Chemical Company of Midland,Michigan,USAから入手可能
AFFINITY GA1950=直鎖状エチレン/1−オクテンポリマー、The Dow Chemical Companyから入手可能
ENGAGE 7447EL=エチレンとオクタンのコポリマー、DuPont Dow Elastomer LLCから入手可能
LILAC=C14−C22アルカンのブレンド、Sonneborn of Parsippany,New Jersey,USAから商業的に入手可能
Irganox B−225=フェノール系抗酸化剤、BASF of Florham Park,New Jersey,USAから商業的に入手可能
MWn=分子量、数に基づく
MWw=分子量、重量に基づく
実施例1−官能化シリコーンポリマーの合成
MW=7000モノ−アミノプロピル終結ポリ(ジメチルシロキサン)
窒素パージされたグローブボックス内に反応物を設置した。触媒PtO(約2mg)を、x形状のPTFEコーティングされた磁気攪拌棒を備える35mL容積のマイクロ波反応器管に添加した。アリルアミン(1.6mL)を、管中のモノ−シラン終結PDMS(13g)と混合した。管に蓋をし、CEM Discoverマイクロ波反応器に設置した。攪拌しながら、約10分にわたり、反応物を300Wで110℃に加熱した。反応温度は、攪拌している間、110℃に維持された。内部圧は、約25psigに達した。1時間後、反応物を室温に冷却し、窒素パージされたグローブボックスに移した。生成混合物は20ミクロンのポリエチレンフリットを通して濾過され(ポリマーの移動を容易にするために少量のヘキサンが添加された)、溶媒は真空下で除去された。得られた液体は、1H NMR分光法(60秒の遅延のC6D6において)により分析された。シランのほぼ完全な変換(>98%)が見られ、望ましいアミン生成物が形成された。この反応は、>50gの生成物を生成するために合計4回行われた。生成物は、単一バッチに混合された。
シリコーン変性ポリオレフィン
実施例2−溶媒を用いたシリコーン変性ポリオレフィンの合成
トルエン中のAMPLIFY GR202−g−モノアミノPDMS(PE−g−PDMS)(3.5重量%)
還流冷却器、オーバーヘッド攪拌機、および熱電対を装備した2Lの樹脂ケトルにAMPLIFY GR202(192.0g、15.36mmol無水物)を設置した。100°Cで急速に攪拌しながらポリマーをトルエン(1400mL)に溶解した。アミノプロピル終結ポリ(ジメチルシロキサン)(7.51mLのMWn=900ポリマー、7.68mmol、0.5equiv)を添加し、攪拌は5時間継続された。その後、反応器を60℃に冷却し、アセトン(700mL)を添加し、ポリマーを沈殿させた。周囲温度への冷却は一晩続けられた。ポリマーをブフナー漏斗に回収し、週末にわたって空気乾燥させた。Soxhlet抽出により精製した後、ポリマーを60℃の真空下で乾燥させた。
実施例3−溶媒を用いたシリコーン変性ポリオレフィンの合成
トルエン中のAMPLIFY GR216−g−PDMS(2.8重量%)
還流冷却器、オーバーヘッド攪拌機、および熱電対を装備した2Lの樹脂ケトルにAMPLIFY GR216(152.0g、6.08mmol無水物)を設置した。100℃で急速に攪拌しながらポリマーをトルエン(1200mL)に溶解した。アミノプロピル終結ポリ(ジメチルシロキサン)(5.95mLのMWn=900ポリマー、6.08mmol、1equiv)を添加し、攪拌は6時間継続された。その後、反応器を45°Cに冷却し、アセトンを用いて沈殿を試みた。約800mLを添加し、外観が乳白色のポリマーをもたらすだけであった。全反応混合物をPTFE皿に注ぎ、週末にわたって蒸発させ、次いで、60℃のヘキサンに溶解し、透明な溶液を得、アセトン/MeOHで再度沈殿させた。濾過により固体を回収し、空気乾燥させ、次いで、60℃で真空乾燥させた。次いで、アセトンを用いたSoxhlet抽出により材料を精製し、綿毛状の弾性材料を得た。1H NMR(d1=30s,32パルス)による分析は、2.8重量%のPDMS組み込みを示した。
実施例4−溶媒を用いないシリコーン変性ポリオレフィンの合成
トルエンなし条件下のAMPLIFY GR202−g−PDMS
AMPLIFY GR202を真空下で150℃で一晩脱水し、その181gを、Haake polylab混合システムの300ccの混合ボウルに添加した。ボウル温度は180℃であり、その間、パドルを70rpmで回転させた。Irganox B−225(140mg)を乾燥粉末として溶融ポリマーに添加した。ポリマーを約2分間混合した。モノアミノプロピル終結PDMS(8mL)を滴下して混合ボウルに添加した。PDMSの添加間でトルクを戻した。添加には約20分かかった。得られた混合物をさらに7分間溶融した。ポリマーをHaakeから直ぐに取り除いた(収率=156g)。ポリマーを小片に裁断し、Retschミルで粉砕した。
実施例5−溶媒を用いたシリコーン変性ポリオレフィンの合成
AFFINITY GA1950(28.1g)およびENGAGE−g−VTES(8.88g)を1Lケトル反応器に設置した。12.5重量%の溶液を生成するために、322mLのへキサデカンを瓶に添加した。オーバーヘッド攪拌機、窒素注入口(低パージ)、および還流冷却器を反応器に装着した。攪拌した懸濁液を180℃に加熱するために、加熱マントルを使用した。均質な溶液を180℃で1時間維持した後、シリンジを介してシラノール終結PDMS(6.0mL、含有VTMSに対して0.375equiv)を添加した。90分間の間攪拌および加熱を継続し、その後、反応器の内容物を大きな瓶に注ぎ、周囲温度に冷却し、滑らかなゲルを生成した。
実施例6−架橋を制御したシリコーン変性ポリオレフィンの合成
ENGAGE 8200−g−PDMS
480mLのLILAC(Sonneborn CAS:8042−47−5、C14−C22アルカンの混合物)を、オーバーヘッド攪拌機を備える大きなガラスケトルミキサーに添加した。ENGAGE 8200(23.5g)および700メルトインデックスの無水マレイン酸グラフト化ポリ(エチレン−コ−オクテン)(39g)を室温で溶媒に添加した。攪拌している間、加熱マントル中で混合物を170℃に加熱した。窒素ラインに接続された冷却器をミキサーの上部に維持した。混合物を合計約30分間攪拌した。合計41mLの(2〜3%アミノプロピルメチルシロキサン)−(ジメチルシロキサン)シリコーンコポリマー(Gelestから入手可能)を、約170℃で攪拌しながら、反応器の上部に注いだ。得られた混合物を約10分間攪拌した。得られた溶液を熱いうちにガラス瓶に注ぎ、透明な油状ペーストを形成するために、室温に冷却した。
シリコーン変性ポリオレフィンを調製するこの方法は、骨格と共にアミン基で官能化されたPDMSシリコーンを使用する架橋制御方法である(利点は低コストであることである)。この方法は、主なポリオレフィングラフト化剤として低分子量無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(MW<20,000)を使用することにより可能であり、これは、有害レベルの架橋なしにポリオレフィン−グラフト−PDMS構造の形成を可能にする。本方法は、ゲルにおける架橋レベルを制御するために、追加の架橋剤のためにさらに使用され得る(化学架橋を得るための高分子量MAHグラフト化ポリオレフィン、または物理的な架橋を得るための半結晶質ポリオレフィン等)。
パーソナルケア製剤
Figure 2020189887
製剤A−6%のPE−g−PDMS(実施例)の固体を含む
最初に、上記の実施例4の18gのPE−g−PDMSを82gの水素化ポリデセン炭化水素油に溶解し、200mlのガラス瓶に入れ、ホットプレート上に置いた。次に、200rpmの速度のオーバーヘッド機械的攪拌機下で試料を混合し、攪拌している間、温度制御しながら150℃に加熱した。150℃に達した後、試料を300rpmで2時間攪拌している間、温度を維持した。次いで、加熱を中断し、試料が約50〜60℃に冷めるまで、攪拌を続けた。得られた不透明なペーストを100mlのガラス瓶に注いだ。
次いで、上の表Iに列記される他の成分と共に、18%のPE−g−PDMSの不透明なペーストの試料を、スキンケア製剤の製剤Aに混合した。
比較製剤X−PE−g−PDMSなし
対照製剤は、シリコーン変性ポリエチレン(PE−g−PDMS)が含まれないことを除き、同様に上の表Iに列記される製剤Aと同じ成分から調製された。
Figure 2020189887
製剤B−6%のPE−g−PDMS(実施例5)の固体を含む
実施例5のPE−g−PDMSは、上の表IIに列記される他の成分と共に、スキンケア製剤の製剤Bに混合された。
比較製剤Y−PE−g−PDMSなし
対照製剤は、シリコーン変性ポリエチレン(PE−g−PDMS)が含まれないことを除き、同様に上の表IIに列記される製剤Bと同じ成分から調製(preparered)された。
Figure 2020189887
製剤C−5%のPE−g−PDMS(実施例6)の固体を含む
実施例6の架橋されたPE−g−PDMSは、上の表IIIに列記される他の成分と共に、スキンケア製剤の製剤Cに混合された。
比較製剤Z−PE−g−PDMSなし
対照製剤は、架橋されたシリコーン変性ポリエチレン(PE−g−PDMS)が含まれないことを除き、同様に上の表IIIに列記される製剤Cと同じ成分から調製(preparered)された。
インビボ皮膚感覚評価方法
熟練のパネリストが石鹸で前腕と手の両方を洗う。2mg/cmの物質を前腕の内側に施す。もう一方の前腕に参照物を適用する。第2指で物質を皮膚に広げる。以下のパラメータ(塗布性、吸収、粘着度、油性、蝋様感(Waxiness)、滑らかさ、柔らかさ、およびマット仕上げ)は、熟練のパネリストによって評価される(評価に関しては、以下の説明を参照)。採点は、7等級の尺度である:−3、−2、−1、0、1、2、3。「−3」は、対照より著しく劣ることを示し、「−2」は、対照よりやや劣ることを示し、「−1」は、対照よりわずかに劣ることを示し、「0」は、対照と同じ感覚性能を示し、「1」は、対照よりわずかに優れていることを示し、「2」は、対照よりやや優れていることを示し、「3」は、対照より非常に優れていることを示す。
実験中に評価された製剤の特性
1.塗布性(第2指で):前腕の内側にローション/クリームを広げる力は、物質と対象物との間で比較される。
2.吸収:物質の吸収は、直ぐに対照物質と比較される。
3.粘着度:第2指の後で、ローション/クリームの粘着度を試験する。
4.油性:皮膚上のフィルムの比較が油性の程度を示す。
5.蝋様感:第2指でローション/クリームの蝋様感を試験する。
6.滑らかさ:腕を滑らせることにより、片腕の皮膚の表面がもう一方の腕と比較される。
7.柔らかさ:皮膚に任意の硬化がある場合、これは指を皮膚に押し付けることによりチェックされる。
8.マット仕上げ:皮膚の表面は、マットな外観または光沢な外観であるかを見るために、光の下でチェックされる。
9.滑らかさ(洗い流した後):皮膚の表面を0.2gmの石鹸で10秒間洗浄し、水で10秒間すすぎ、皮膚の滑らかさを対照に対してチェックした。
10.柔らかさ(洗い流した後):皮膚の表面を0.2gmの石鹸で10秒間洗浄し、水で10秒間すすぎ、皮膚の柔らかさを対照に対してチェックした。
下の表IVは、6%のポリオレフィン−g−PDMS(製剤A)が吸収、粘着度、油性、蝋様感、滑らかさ、柔らかさ、マット仕上げ、滑らかさ(洗い流した後)、および柔らかさ(洗い流した後)において、対照と比較して良好な感覚性能を有することを示す。これは、ポリオレフィン−g−PDMS(シリコーン変性ポリオレフィン)がスキンケア用途に関して美的触感を改善するために感覚変性剤として効果的に使用され得ることを示す。洗い流し後の滑らかさおよび柔らかさは、消費者にとって非常に望ましく、これはローション/クリーム製品に関して実現するのが困難である。6%のポリオレフィン−g−PDMS(製剤A)はまた、シリコーン変性ポリオレフィンを含まない比較製剤Xと比較して、この態様において改善を示した。
Figure 2020189887
表Vは、6%のシリコーン変性ポリオレフィンを含むローションである製剤Cが吸収および油性に関して、比較製剤Z(ポリオレフィンなし)と比較して、良好な感覚性能を有することを示す。これは、シリコーン変性ポリオレフィンがスキンケア用途に関して美的触感を改善するために感覚変性剤として使用され得ることを示す。
Figure 2020189887
インビトロ感覚評価
スキンケアローションのインビトロ感覚評価は、自動摩擦計を使用して摩擦分析により行われた。摩擦試料は、自動塗布機を使用して、黒色レネータ(leneta)プラスチックシート上にスキンケアローションの薄いフィルム(1平方メートル当り約10グラム)を伸ばすことにより作製された。摩擦測定は、鋼球(直径3/8インチ)が固定速度(1mm/秒)および一定の常用負荷でコーティングの上を引きずられ、外方摩擦力が測定される自動摩擦計で行われた。再現性を一致させるために複数の測定が各常用負荷に関して実施され、平均値がプロットされた。ローションを適用するときに個人が彼らの皮膚に加えるであろう力を広く網羅するために、標準の力(60〜90gm)が具体的に選択された。
図は、スキンケアローションのインビトロ感覚試験性能を示す:製剤B(ポリオレフィン−g−PDMS)および比較製剤Y(対照)。試料表面に適用された平均標準力は、水平軸にプロットされ、対応する測定された平均銅的摩擦力は、垂直軸にプロットされる。高摩擦力は、個人がローションを彼らの皮膚に適用するときに感じるであろう高い抵抗に対応する。ローションが粘着性である、および/またはローションを塗布するのが困難である場合、高い抵抗力が予測される。銅的摩擦力は、これら両方の要因を捕え、よって、非粘着性およびスキンケアローションを塗布するのが容易であることは、低い摩擦力を呈するはずである。
図のプロットは、実施例5の制御された架橋されたポリオレフィン−g−PDMSを含むローションが複数の常用負荷でポリマーを有さない比較ローションより低い摩擦力を呈することを示す。低摩擦力は、制御された架橋されたポリオレフィン−g−PDMS試料(形態B)が対照試料(比較形態Y)よりも粘着性ではなく、滑らかであり/研磨性ではなく、かつ塗布が容易であることを示す。

Claims (6)

  1. パーソナルケア製剤であって、
    (A)
    (i)1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、かつ1つ以上の無水物(環状−CO(O)CO−)基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化ポリオレフィンであって、前記1つ以上のオレフィンモノマーが、C−C40オレフィンから選択される前記少なくとも1つの官能化ポリオレフィンと、
    (ii)1つ以上の官能基を有する1つ以上のシロキサンに由来する重合単位を含む少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーであって、前記官能化シリコーンポリマーの1つ以上の官能基が、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、チオール(−SH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)からなる群から選択される前記少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーと、の反応生成物である、シリコーン変性ポリオレフィンと、
    (B)担体と、
    を含み、
    カチオン性基またはカチオン性基にイオン化され得る基を含むポリマーを含まない、パーソナルケア製剤。
  2. 前記少なくとも1つの官能化ポリオレフィンが、少なくとも50モルパーセントの重合単位−(CH−CH)−または少なくとも50モルパーセントの重合単位−(CH−C(CH)H)−を含む、請求項1に記載のパーソナルケア製剤。
  3. 前記担体が、芳香族または脂肪族の炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、油脂化学に由来する油、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、シリコーン油、水、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1または2に記載のパーソナルケア製剤。
  4. 身体を処置するための方法であって、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパーソナルケア製剤を身体に外部適用することを含み、前記パーソナルケア製剤が化粧用化合物を皮膚および毛髪に送達するためのものである、方法。
  5. パーソナルケア製剤の感覚的触感を改善するための方法であって、前記パーソナルケア製剤に1つ以上のシリコーン変性ポリオレフィンを含めることを含み、前記パーソナルケア製剤はカチオン性基またはカチオン性基にイオン化され得る基を含むポリマーを含まず、前記1つ以上のシリコーン変性ポリオレフィンの各々が、
    (i)1つ以上のオレフィンモノマーに由来し、かつ1つ以上の無水物(環状−CO(O)CO−)基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化ポリオレフィンであって、前記1つ以上のオレフィンモノマーが、C−C40オレフィンから選択される少なくとも1つの官能化ポリオレフィンと、
    (ii)1つ以上のシロキサンに由来し、1つ以上の官能基を有する重合単位を含む少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーであって、前記官能化シリコーンポリマーの1つ以上の官能基が、ヒドロキシル(−OH)、カルボン酸(−C(=O)OH)、エステル(−C(=O)OR)、無水物(環状−CO(O)CO−)、アミノ(−NH)、ビニル(−C=C)、エポキシド(環状−COC−)、ハロゲン(−Cl、−Br、−I)、チオール(−SH)、アルキン(−C≡C−)、およびアジド(−N=N=N−)からなる群から選択される前記少なくとも1つの官能化シリコーンポリマーと、の反応生成物である、方法。
  6. 前記少なくとも1つの官能化ポリオレフィンが、少なくとも50モルパーセントの重合単位−(CH−CH)−または少なくとも50モルパーセントの重合単位−(CH−C(CH)H)−を含む、請求項5に記載のパーソナルケア製剤の感覚的触感を改善するための方法。
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