JP2020188576A - ボイスコイルモータおよびステージ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステージ装置の製造コストを抑制することが可能なボイスコイルモータおよび当該ボイスコイルモータを用いたステージ装置を提供する。【解決手段】ボイスコイルモータ1は、磁場発生部材としての磁石9、10と、第1コイル4と、第2コイル5とを備える。磁場発生部材である磁石9、10は磁場を発生させる。第1コイル4は、磁場中に配置され、第1中心軸を有する。第2コイル5は、磁場中において、第1コイル4と磁場の方向から見て重なるように配置される。第2コイル5は第2中心軸を有する。第1中心軸の延在方向と第2中心軸の延在方向とは異なる。【選択図】図1
Description
この発明は、ボイスコイルモータおよびステージ装置に関する。
従来、磁場の中にコイルを備え、当該コイルに電流を流したときのローレンツ力で駆動するボイスコイルモータおよび当該ボイスコイルモータを駆動源とするステージ装置が提案されている(たとえば、特開2017−211672号公報参照)。
従来のボイスコイルモータは1つの方向にだけ駆動力を発生させる。そのため、従来のボイスコイルモータを駆動源とするステージ装置では、XY方向にステージを駆動させるため、駆動方向であるXY方向のそれぞれに1つ以上のボイスコイルモータを配置していた。つまり、従来のステージ装置では、駆動方向の数と同数かそれ以上の数のボイスコイルモータを備える必要があり、ステージ装置の製造コストが増大する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、ステージ装置の製造コストを抑制することが可能なボイスコイルモータおよび当該ボイスコイルモータを用いたステージ装置を提供することである。
本開示に従ったボイスコイルモータは、磁場発生部材と、第1コイルと、第2コイルとを備える。磁場発生部材は磁場を発生させる。第1コイルは、磁場中に配置され、第1中心軸を有する。第2コイルは、磁場中において、第1コイルと磁場の方向から見て重なるように配置される。第2コイルは第2中心軸を有する。第1中心軸の延在方向と第2中心軸の延在方向とは異なる。
本開示に従ったステージ装置は、ベース部材と、ブラケットと、上記ボイスコイルモータとを備える。ブラケットは、ベース部材に移動可能に接続される。ボイスコイルモータは、ブラケットに接続される。
上記によれば、テージ装置の製造コストを抑制することが可能なボイスコイルモータおよび当該ボイスコイルモータを用いたステージ装置が得られる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
<ボイスコイルモータおよびステージ装置の構成>
図1は、実施の形態1に係るステージ装置の斜視模式図である。図2は、図1に示したステージ装置の構成を説明するための模式図である。図3は、図1に示したステージ装置の平面模式図である。図4は、図1に示したステージ装置の構成を説明するための部分模式図である。
<ボイスコイルモータおよびステージ装置の構成>
図1は、実施の形態1に係るステージ装置の斜視模式図である。図2は、図1に示したステージ装置の構成を説明するための模式図である。図3は、図1に示したステージ装置の平面模式図である。図4は、図1に示したステージ装置の構成を説明するための部分模式図である。
図1〜図4に示すステージ装置は、XYステージ2と、ボイスコイルモータ1とを主に備える。
ボイスコイルモータ1は、ボビン3、第1コイル4、第2コイル5、コア6、ヨーク7、8、磁石9、10を主に含む。ボイスコイルモータ1では、ボビン3に第1コイル4および第2コイル5が巻回されている。
第1コイル4および第2コイル5は、たとえばボビン3に第1コイル4を巻回した後、第1コイル4の外周の上に重ねるように第2コイル5を巻回して形成されている。図4に示すように、ボビン3の長辺部11となる表面部分上において、第1コイル4および第2コイル5の線方向が交差している。
第1コイル4および第2コイル5はたとえば銅線などの導電線を複数ターン巻回したものである。第1コイル4および第2コイル5は、それぞれ第1中心軸4aおよび第2中心軸5aを有する。第1コイル4及び第2コイル5は、それぞれ第1中心軸4aまたは第2中心軸5aに垂直な断面において、二つの長辺と二つの短辺とを有する角形状のコイルである。第2コイル5は第1コイル4の外周に重ねて巻回されているので、第2コイル5の短辺内径は第1コイル4の短辺内径よりも第1コイル4の厚み分だけ大きい。第1コイル4と第2コイル5とは、同じ長辺内径を有する。第1コイル4と第2コイル5との一対の短辺部分および一対の長辺部分は、それぞれ平行な面を有する。ボビン3の長辺部11上において、第1コイル4の長辺部分における導電線の延在方向は、第2コイル5の長辺部分における導電線の延在方向とある角度で交差している。
ボビン3は巻芯12と、巻き幅抑制片13、14と結合部15とを含む。巻芯12は断面形状が四角形状の筒状体である。巻き幅抑制片13、14は、巻芯12の両端に配置されている。結合部15は、巻き幅抑制片13、14の一方端部に接続されている。結合部15は巻き幅抑制片13、14の延在方向と交差する方向、好ましくは直交する方向に延びている。結合部15は、巻き幅抑制片13、14の一方端部から、巻芯12から離れる方向に向けて延びている。結合部15にはXYステージ2と接続するための結合ボルトを挿入するための結合ボルト穴16が形成されている。つまり、結合部15はボイスコイルモータ1とXYステージ2とを結合するための構造である。後述するように第1コイル4および第2コイル5に電流を流すことでボイスコイルモータ1には推進力が発生する。結合部15は、ボイスコイルモータ1で発生した推進力をXYステージ2に伝達する部分である。ボビン3は、たとえば樹脂一体成形などで製造された非磁性の構造体である。
第1コイル4および第2コイル5はボビン3の巻き幅抑制片13と巻き幅抑制片14との間に配置されている。巻き幅抑制片13、14は第1コイル4および第2コイル5の位置を規制し、第1コイル4と第2コイル5との相対位置がずれないようにする役割を有する。また、巻き幅抑制片13、14は、第1コイル4および第2コイル5に発生する力をボビン3に伝達する。第1コイル4の内周面はボビン3の巻芯12に接している。第2コイル5の長辺部分の内周面の一部は第1コイル4の外周に接する。第2コイル5の短辺部分の内周面は、ボビン3の巻芯12の短辺部41に接している。すなわちボビン3の短辺部41では第1コイル4および第2コイル5は重ならずに配置されている。ボビン3の長辺部11では、第1コイル4および第2コイル5が当該コイルの径方向において重なっている。また、第1コイル4の一方の短辺が巻き幅抑制片13側に配置されているとき、第1コイル4のもう一方の短辺は巻き幅抑制片14側に配置される。第2コイル5の配置は第1コイル4と逆となっている。つまり、巻き幅抑制片13側に第1コイル4の短辺が配置されている巻芯12の短辺部41において、第2コイル5の短辺は巻き幅抑制片14側に配置されている。また、巻芯12において上述した短辺部41と逆側(つまり結合部15側)に位置する短辺部では、第2コイル5の短辺は巻き幅抑制片13側に位置する。第1コイル4および第2コイル5の長辺は、ボビン3の巻芯12における長辺部11上において互いに交差するように配置されている。
第1コイル4および第2コイル5の巻き軸中心、つまりボビン3の巻芯12の内周側の空間を板形状のコア6が貫通している。コア6にU字形状のヨーク7、8が接続されている。具体的には、ヨーク7、8における開口部に面する両端部を繋ぐようにコア6を配置する。この結果、コア6とヨーク7との間、およびコア6とヨーク8との間に空間が形成される。
コア6およびヨーク7、8は鉄などの磁性体材料から構成される。ヨーク7、8のU字形状の内側には、磁石9、10が取付けられている。具体的には、コア6を挟んで対向配置されたヨーク7、8の対向する内周面上に、磁石9、10が配置されている。磁石9、10は対向するように配置されている。コア6とヨーク7、8とにより囲まれた空間の高さ、つまりコア6の表面からヨーク7、8の磁石9、10が配置されたコア6に面する内周面までの高さは、磁石9、10の厚みよりも大きい。ヨーク7、8の内側に磁石9、10を取付けた状態で、磁石9、10とコア6との間には空隙が形成される。この空隙の幅、つまりコア6から磁石9、10までの距離は、第1コイル4および第2コイル5の長辺における厚みの合計よりも大きい。
磁石9、10の配置について、たとえばヨーク7、8と触れている磁石9、10の面をN極とし、空隙を介してコア6と対向する磁石9、10の面をS極とする。あるいは、ヨーク7、8と触れている磁石9、10の面をS極とし、空隙を介してコア6と対向する磁石9、10の面をN極としてもよい。この配置によれば、磁石9、10においてヨーク7、8と接している面の極性が磁性体のヨーク7、8を伝ってコア6へ向かい、磁石9とコア6、および磁石10とコア6の間のそれぞれの空隙に、コア6から第1コイル4、第2コイル5を貫いて磁石9、10へ向かう方向、あるいは磁石9、10から第2コイル5、第1コイル4を貫いてコア6に向かう方向に磁場が発生する。この結果、第1コイル4および第2コイル5の長辺の一部がこの磁場の空間の中に配置される。
XYステージ2は、X軸方向に駆動するX軸ブラケット27、X軸方向にX軸ブラケット27を移動可能に支持するガイド部材28、Y軸方向に駆動するY軸ブラケット29、Y軸方向に移動可能にY軸ブラケット29を支持するガイド部材30、およびこれらを支持するベース部材31を主に含む。ガイド部材28、30はたとえばリニアガイドである。
ベース部材31の表面にガイド部材30が固定されている。ガイド部材30にY軸ブラケット29が移動可能に支持されている。Y軸ブラケット29の表面にガイド部材28が固定されている。ガイド部材28にX軸ブラケット27が移動可能に支持されている。
ボイスコイルモータ1のボビン3の結合部15とX軸ブラケット27とをボルト32で固定している。ボルト32は結合部15の結合ボルト穴16(図4参照)とX軸ブラケット27の主面からベース部材31より離れる方向に突出した固定用壁部に形成されたボルト穴とに挿入、固定されている。第1コイル4および第2コイル5によって発生したXY平面方向の推進力が、ボビン3を介してX軸ブラケット27へ伝達される。第1コイル4および第2コイル5によって発生した推進力のうち、X軸方向の推進力はガイド部材28によってX軸ブラケット29に対するX軸方向の駆動力へと変換される。また、上記推進力のうちY軸方向の推進力は、ガイド部材30によってY軸ブラケット29に対するY軸方向の駆動力へ変換される。ガイド部材28はX軸と平行に配置される。ガイド部材30はY軸と平行に配置される。なお、図2に示した構成と異なる構成も採用し得る。たとえば、ベース部材31の表面上にガイド部材28を配置し、当該ガイド部材28上にX軸ブラケット27を配置してもよい。X軸ブラケット27の表面上にガイド部材30を配置し、ガイド部材30上にY軸ブラケット29を配置してもよい。この場合、Y軸ブラケット29に、図2に示したX軸ブラケット27と同様の固定用壁部を形成してもよい。当該固定用壁部にボイスコイルモータ1のボビン3の結合部15を固定してもよい。
このように、本実施形態に係るボイスコイルモータ1をXYステージ2に固定したステージ装置では、一つのボイスコイルモータ1により、X軸方向およびY軸方向の二方向の駆動を制御できる。また、ボイスコイルモータ1が備える第1コイル4および第2コイル5に流す電流の大きさをそれぞれ変えることで、ボイスコイルモータ1の磁束の方向に対して垂直な平面内の駆動であれば、任意の方向に任意の大きさの力の推進力を得ることができる。また、この推進力をXYステージ2のX軸ブラケット27およびY軸ブラケット29の駆動力に変換できる。そのため、本実施の形態に係るステージ装置によれば、一つのボイスコイルモータ1でXY平面におけるX軸ブラケット27およびY軸ブラケット29の位置および移動方向、移動スピードを任意に変更できる。
<ボイスコイルモータの動作>
図5〜図7は、図1に示したステージ装置の動作を説明するための模式図である。図5〜図7は、ボイスコイルモータ1において発生する力の方向と第1コイル4及び第2コイル5に流す電流の向きとの関係を示す。図5〜図7を用いて、本実施の形態に係るボイスコイルモータ1の動作を説明する。
図5〜図7は、図1に示したステージ装置の動作を説明するための模式図である。図5〜図7は、ボイスコイルモータ1において発生する力の方向と第1コイル4及び第2コイル5に流す電流の向きとの関係を示す。図5〜図7を用いて、本実施の形態に係るボイスコイルモータ1の動作を説明する。
ここで、ある一方向に磁束が発生している磁場の中に、導体となるコイルが配置された構造のボイスコイルモータにおいて、コイルに電流を流すと、フレミングの左手の法則に従って、磁束の方向および電流の方向に直交する方向にローレンツ力が発生する。このローレンツ力がコイルを移動させるような力(推進力)を発生させる。本実施の形態に係るボイスコイルモータ1はこのローレンツ力を駆動力とするものである。つまり、上記ローレンツ力に起因する第1コイル4および第2コイル5を移動させるように作用する力がボビン3に伝達される。当該力はボビン3からXYステージ2へ伝わる。このとき、第1コイル4と第2コイル5とに流す電流の向きおよび大きさを制御することで、磁場の方向に垂直な面内において任意の方向に向かう力をXYステージ2に伝えることができる。
例えば、図5に示すように、ボイスコイルモータ1の第1コイル4および第2コイル5を上面から見たときを考える。第1コイル4と第2コイル5とが交差して重なるボビン3の長辺部11(図4参照)において、図5および図6に示すように磁束がコイル5からコイル4へ向かう方向に向かって貫いている場合を想定する。図5に示すように、第2コイル5に左上方向に向かう矢印17で示す方向の電流を流すと、フレミングの左手の法則に従って、矢印19で示す方向のローレンツ力が発生する。また、第1コイル4に右上方向に向かう矢印18で示す方向の電流を流すと、第1コイル4は左上方向に向かう矢印20で示す方向のローレンツ力を発揮する。第1コイル4および第2コイル5の巻数およびこれら二つのコイルに流す電流値が同じであるとき、矢印19、20で示されたローレンツ力の強さは実質的に同じになる。この結果、第1コイル4および第2コイル5において発生したローレンツ力の複合力として、矢印21に示す方向の力をボビン3が受ける。
一方、図6に示すように、第2コイル5における電流の向きを変更すると、ボビン3が受ける力の向きが変更される。ここで、図6では、図5と同様に第1コイル4と第2コイル5とが交差して重なっているボビン3の長辺部11(図4参照)において、磁束がコイル5からコイル4へ向かう方向に向かって貫いている場合を示す。図6に示すように、第2コイル5に右下方向に向かう矢印22で示す方向の電流を流す。第1コイル4には、右上方向に向かう矢印23で示す方向の電流を流す。この結果、第2コイル5は右上方向に向かう矢印24で示す方向のローレンツ力を発生させる。第1コイル4は左上方向に向かう矢印25で示す方向のローレンツ力を発生させる。第1コイル4および第2コイル5の巻数およびこれら二つのコイルに流す電流値が同じであるとき、矢印24、25で示されたローレンツ力の強さは実質的に同じになる。この結果、第1コイル4および第2コイル5において発生したローレンツ力の複合力として、矢印26に示す方向の力をボビン3が受ける。すなわち、本実施の形態に係るボイスコイルモータ1は、その機械的な構成や磁束の向きを変えることなく、第1コイル4または第2コイル5に流す電流の向きを変えることで、矢印21に示す方向にも、矢印26で示す方向にも駆動力を発生させることができる。
ボイスコイルモータ1は第1コイル4および第2コイル5の巻き数が多ければ多いほど発生する推進力が大きい。また、ボイスコイルモータ1は、第1コイル4および第2コイル5に流す電流の大きさが大きいほど発生する推進力が大きい。図7では、図5の場合と同様に、第1コイル4と第2コイル5とが交差して重なるボビン3の長辺部11(図4参照)において、磁束がコイル5からコイル4へ向かう方向に向かって貫いている場合を示す。図7に示すように、第2コイル5に左上方向に向かう矢印17で示す方向に電流を流す。また、第1コイル4に右上方向に向かう矢印18で示す電流を流す。この結果、フレミングの左手の法則に従って、第2コイル5は左下方向に向かう矢印19で示す方向のローレンツ力を発生させる。また、第1コイル4は左上方向に向かう矢印20で示す方向のローレンツ力を発生させる。例えば、二つのコイルの巻数が同じで第2コイル5に流す電流よりも第1コイル4に流す電流が大きいとき、第2コイル5によって発生するローレンツ力よりも第1コイル4によって発生するローレンツ力は大きくなる。そのため、二つのコイルにより発生するローレンツ力の複合力の向きは、矢印21で示す方向となる。図7における複合力の向きである矢印21の方向は、矢印19の向きよりも矢印20の向きに近い方向となる。つまり、図5と図7とでは、各コイルに流す電流の向きを帰ること無く、電流の大きさを変えることで、ボイスコイルモータ1において発生する力の向きが変更されている。また、第1コイル4に流す電流値と第2コイル5に流す電流値とを両方とも大きくすれば、矢印21で示される複合力の方向を変えることなく、当該複合力をより大きくできる。このように、本実施の形態に係るボイスコイルモータ1は第1コイル4に流す電流と第2コイル5に流す電流との向きまたは大きさの少なくともいずれか一方を変えることで、磁束の向きに対して垂直な面内における任意の方向に、任意の大きさの力の力(推進力)を発生させることができる。
<作用効果>
本開示に従ったボイスコイルモータ1は、磁場発生部材としての磁石9、10と、第1コイル4と、第2コイル5とを備える。磁場発生部材である磁石9、10は磁場を発生させる。第1コイル4は、磁場中に配置され、第1中心軸4aを有する。第2コイル5は、磁場中において、第1コイル4と磁場の方向から見て重なるように配置される。第2コイル5は第2中心軸5aを有する。第1中心軸4aの延在方向と第2中心軸5aの延在方向とは異なる。第1中心軸4aの延在方向と第2中心軸5aの延在方向とのなす角度は、図5に示すように鋭角でもよいが、鈍角でもよく、90°でもよい。
本開示に従ったボイスコイルモータ1は、磁場発生部材としての磁石9、10と、第1コイル4と、第2コイル5とを備える。磁場発生部材である磁石9、10は磁場を発生させる。第1コイル4は、磁場中に配置され、第1中心軸4aを有する。第2コイル5は、磁場中において、第1コイル4と磁場の方向から見て重なるように配置される。第2コイル5は第2中心軸5aを有する。第1中心軸4aの延在方向と第2中心軸5aの延在方向とは異なる。第1中心軸4aの延在方向と第2中心軸5aの延在方向とのなす角度は、図5に示すように鋭角でもよいが、鈍角でもよく、90°でもよい。
このようにすれば、第1コイル4と第2コイル5とのそれぞれに電流を流すことで、第1コイル4および第2コイル5のそれぞれにおいて異なる方向の駆動力(ローレンツ力)を発生させることができる。ボイスコイルモータが発生させる駆動力は、上記第1コイル4および第2コイル5により発生させる駆動力の合力となる。このため、ボイスコイルモータが発生させる駆動力の方向および強さは第1コイル4および第2コイル5に流す電流の向きおよび大きさにより制御できる。すなわち、磁場の方向に垂直な面内(XY平面内)の任意の方向に向かう駆動力を発生させることができる。そのため、上記ボイスコイルモータをステージ装置に適用すれば、XY平面内のステージの動きを1つのボイスコイルモータで制御できるので、複数のボイスコイルモータを用いる場合よりも、ステージ装置の製造コストを抑制できる。
上記ボイスコイルモータ1において、第2中心軸5aは、磁場の方向と交差する面内において第1中心軸4aと交差する。この場合、第1コイル4および第2コイル5において確実に異なる方向の駆動力を発生させることができる。
上記ボイスコイルモータ1において、第1コイル4は第2コイル5の内周側に配置される。この場合、第1コイル4を第2コイル5の外側に配置する場合より、ボイスコイルモータ1を小型化を図ることができる。
上記ボイスコイルモータ1において、第1コイル4および第2コイル5はボビンレスコイルである。この場合、ボビンが存在しないことから磁場発生部材である磁石9、10と第1コイル4および第2コイル5との間の距離を小さくできる。このため、磁石9、10により発生する磁束を無駄なく利用できるので高効率なボイスコイルモータ1を実現できる。
本開示に従ったステージ装置は、ベース部材31と、ブラケットとしてのX軸ブラケット27と、上記ボイスコイルモータ1とを備える。X軸ブラケット27は、ベース部材31に移動可能に接続される。ボイスコイルモータ1は、X軸ブラケット27に接続される。
このようにすれば、上述したボイスコイルモータ1によりXY平面内の任意の方向の駆動力を発生させることができるので、複数のボイスコイルモータを用いる場合よりステージ装置の製造コストを抑制できる。
実施の形態2.
<ボイスコイルモータおよびステージ装置の構成および動作>
図8は、実施の形態2に係るステージ装置の斜視模式図である。図9は、図8に示したステージ装置の平面模式図である。図10は、図8に示したステージ装置の側面模式図である。図11は、図8に示したステージ装置の構成を説明するための部分模式図である。図12は、図8に示したステー指示装置の構成を説明するための部分平面模式図である。図13は、図8に示したステージ装置の構成を説明するための模式図である。
<ボイスコイルモータおよびステージ装置の構成および動作>
図8は、実施の形態2に係るステージ装置の斜視模式図である。図9は、図8に示したステージ装置の平面模式図である。図10は、図8に示したステージ装置の側面模式図である。図11は、図8に示したステージ装置の構成を説明するための部分模式図である。図12は、図8に示したステー指示装置の構成を説明するための部分平面模式図である。図13は、図8に示したステージ装置の構成を説明するための模式図である。
図8〜図13に示したステージ装置は、基本的には図1〜図7に示したステージ装置と同様の構成を備えるが、ボイスコイルモータ1の構造が一部異なっている。すなわち、図8〜図13に示したステージ装置では、ボイスコイルモータ1における第1コイル33及び第2コイル34の短辺の構造、第1コイル33と第2コイル34との交差する角度、さらにボイスコイルモータ1においてボビンが配置されていない点が図1〜図7に示したステージ装置と異なっている。すなわち、図8〜図13に示したステージ装置を構成するボイスコイルモータ1では、第1コイル33および第2コイル34の長辺は、ヨーク7、8と平面視において重なる領域(磁場が印加される領域)において、互いに直交するように配置されている。なお、第1コイル33と第2コイル34との内周側であってコア6との間の空間には、XYステージのX軸ブラケット27(図2参照)と接続された接続部材35が配置されている。接続部材35はコア6、ヨーク7、8、第1コイル33および第2コイル34の少なくともいずれか1つと固定されている。接続部材35はボイスコイルモータ1において発生する力をXYステージ2に伝えるためのものである。
第1コイル33と第2コイル34とは、それぞれ対向する端面が中心軸に沿った方向からみて互いに中心軸に沿った方向に延びる平面となっている。異なる観点から言えば、第1コイル33と第2コイル34とは一般的な四角形状のコイルである。このような形状の第1コイル33と第2コイル34とを用いても、図1〜図7に示したボイスコイルモータ1およびステージ装置と同様の効果を得られる。また、第1コイル33と第2コイル34とが一般的な四角形状のコイルであるため、図1〜図7に示したボイスコイルモータ1およびステージ装置より製造が容易であり,製造コストを低減できる。実施の形態1に示した第1コイル4および第2コイル5と同様に、本実施の形態における第1コイル33および第2コイル34とは、中心軸を磁場の向きに垂直な面内において交差するように、配置されていてもよい。
また、図8〜図13に示したステージ装置では、第1コイル33の中心軸と第2コイル34の中心軸とは直交している。この場合、第1コイル33と第2コイル34との導電線の巻数(ターン数)を同じとすることが好ましい。また、第1コイル33と第2コイル34との中心軸に垂直な面における長辺の長さを同じにすることが好ましい。例えば導電線としての銅線を複数ターン巻回して固めたボビンレスコイルである第1コイル33および第2コイル34を作り、第2コイル34の内側に第2コイル34の内径より小さい外径をもつ第1コイル33を挿入する。それぞれのコイルの長辺の銅線の延在方向のなす角度が90°となるようする。この結果、磁石9、10とコア6、ヨーク7、8により形成された磁場の中に第1コイル33と第2コイル34とが直交する部分を配置できる。
上述のように、ボイスコイルモータ1の第1コイル33および第2コイル34はボビンのないボビンレスコイルである。たとえば、治具としてのボビンに第1コイル33となるべきコイルを巻回して樹脂等の固定部材により固めた後、ボビンからコイルを取り外してもよい。このようにして得られたコイルを第1コイル33または第2コイル34年用いてもよい。このとき第1コイル33および第2コイル34は、ボビン3に巻回した第1コイル4および第2コイル5と同様に、第2コイル34の内径寸法を第1コイル33の内径寸法より大きくする。具体的には、第2コイル34の内径寸法を第1コイル33の内径寸法より、第1コイル33のコイル厚み分だけ大きくする。
ボイスコイルモータ1の第1コイル33及び第2コイル34にボビンレスコイルを採用する場合、実施の形態1における巻き幅抑制片13、14の役割を果たすものがない。このため、第1コイル33と第2コイル34の相対位置が変化しないようにするため、第1コイル33と第2コイル34とを接着剤などで接合する。また、図8〜図13に示したステージ装置では、第1コイル33および第2コイル34に電流を流すことで発生する推進力をXYステージ2に伝達するボビンの結合部15がない。そのため、第1コイル33および第2コイル34とX軸ブラケット27とを直接、接着剤の接続部材で接続してもよい。あるいは、図に示した板状の接続部材35を第1コイル33および第2コイル34の内側に挿入固定し、接続部材35とX軸ブラケット27とを結合してもよい。
このようにすれば、第1コイル33、第2コイル34と磁石9、10十の間の隙間、および第1コイル33,第2コイル34とコア6との間の隙間を小さくできる。このため、磁石9、10により発生させた磁束を無駄なく使用し効率の良いボイスコイルモータ1の駆動を実現できる。さらに、ボイスコイルモータ1およびステージ装置を小型化できる。
<作用効果>
上記ボイスコイルモータ1において、第2コイル34の第2中心軸5a(図5参照)は第1コイル33の第1中心軸4a(図5参照)と直交してもよい。この場合、第1コイル33と第2コイル34とがそれぞれ発生させる駆動力の方向が直交するので、第2中心軸5aと第1中心軸4aとが直交していない場合より、駆動力の制御が容易である。上記ボイスコイルモータ1において、第1コイル33と第2コイル34とについては、ターン数およびコイル外径の少なくともいずれか1つを同じにしてもよい。好ましくはターン数およびコイル外径の両方を同じにする。この場合、たとえば第1コイル33と第2コイル34とにそれぞれ同じ大きさの電流を供給し、それぞれのコイルに対する電流のON/OFFを切り替えることで、XY面内においてX軸ブラケット27を任意の位置に移動させることができる。
上記ボイスコイルモータ1において、第2コイル34の第2中心軸5a(図5参照)は第1コイル33の第1中心軸4a(図5参照)と直交してもよい。この場合、第1コイル33と第2コイル34とがそれぞれ発生させる駆動力の方向が直交するので、第2中心軸5aと第1中心軸4aとが直交していない場合より、駆動力の制御が容易である。上記ボイスコイルモータ1において、第1コイル33と第2コイル34とについては、ターン数およびコイル外径の少なくともいずれか1つを同じにしてもよい。好ましくはターン数およびコイル外径の両方を同じにする。この場合、たとえば第1コイル33と第2コイル34とにそれぞれ同じ大きさの電流を供給し、それぞれのコイルに対する電流のON/OFFを切り替えることで、XY面内においてX軸ブラケット27を任意の位置に移動させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本発明の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 ボイスコイルモータ、2 XYステージ、3 ボビン、4,33 第1コイル、4a 第1中心軸、5,34 第2コイル、5a 第2中心軸、6 コア、7,8 ヨーク、9,10 磁石、11 長辺部、12 巻芯、13,14 巻き幅抑制片、15 結合部、16 結合ボルト穴、17,18,19,20,21,22,23,24,25,26 矢印、27 X軸ブラケット、29 Y軸ブラケット、28,30 ガイド部材、31 ベース部材、32 ボルト、35 接続部材、41 短辺部。
Claims (6)
- 磁場を発生させる磁場発生部材と、
前記磁場中に配置され、第1中心軸を有する第1コイルと、
前記磁場中において、前記第1コイルと前記磁場の方向から見て重なるように配置された、第2中心軸を有する第2コイルとを備え、
前記第1中心軸の延在方向と前記第2中心軸の延在方向とは異なる、ボイスコイルモータ。 - 前記第2中心軸は、前記磁場の方向と交差する面内において前記第1中心軸と交差する、請求項1に記載のボイスコイルモータ。
- 前記第2中心軸は前記第1中心軸と直交する、請求項2に記載のボイスコイルモータ。
- 前記第1コイルは前記第2コイルの内周側に配置される、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のボイスコイルモータ。
- 前記第1コイルおよび前記第2コイルはボビンレスコイルである、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のボイスコイルモータ。
- ベース部材と、
前記ベース部材に移動可能に接続されたブラケットと、
前記ブラケットに接続された、請求項1に記載のボイスコイルモータとを備える、ステージ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019091490A JP2020188576A (ja) | 2019-05-14 | 2019-05-14 | ボイスコイルモータおよびステージ装置 |
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- 2019-05-14 JP JP2019091490A patent/JP2020188576A/ja active Pending
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