JP2020187902A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2020187902A
JP2020187902A JP2019091048A JP2019091048A JP2020187902A JP 2020187902 A JP2020187902 A JP 2020187902A JP 2019091048 A JP2019091048 A JP 2019091048A JP 2019091048 A JP2019091048 A JP 2019091048A JP 2020187902 A JP2020187902 A JP 2020187902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
cyclic ester
ion secondary
secondary battery
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019091048A
Other languages
English (en)
Inventor
渉 増田
Wataru Masuda
渉 増田
博行 阪井
Hiroyuki Sakai
博行 阪井
弘輝 藤田
Hiroteru Fujita
弘輝 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2019091048A priority Critical patent/JP2020187902A/ja
Priority to CN202080035671.5A priority patent/CN113875060A/zh
Priority to PCT/JP2020/019261 priority patent/WO2020230847A1/ja
Priority to US17/595,237 priority patent/US20220223927A1/en
Priority to EP20805623.4A priority patent/EP3955363A4/en
Publication of JP2020187902A publication Critical patent/JP2020187902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池の溶媒として使用される環状エステルの負極上での分解を防止する。【解決手段】リチウムイオン二次電池は、正極と、黒鉛系炭素材料を負極活物質とする負極と、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩が溶解されてなる電解液と、上記環状エステルの上記負極への接触を妨げる遮蔽層15とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明はリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、主として、リチウムを吸蔵・放出する正極及び負極、非水電解液、並びにセパレータから構成され、携帯電話、パソコン等の電子機器、電気自動車等に使用されている。非水電解液は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート等の非水溶媒にリチウム塩を溶解させた構成とされている。このようなリチウムイオン二次電池では、温度が高くなったときに、可燃性の非水溶媒が揮発することや、正極活物質として利用されているリチウム複合酸化物が分解して酸素を放出することが問題にされている。
これに対して、特許文献1には、リチウム二次電池用の電解質として、環状カーボネート及びγ−ブチロラクトンを含む非水性有機溶媒と、ハロゲン化エチレンカーボネートと、2つ以上の塩とを含むものを使用することにより、電解質の不燃性を向上させてリチウム二次電池の安全性を高めることが記載されている。また、同文献には、負極表面にハロゲン化エチレンカーボネートによる被膜が形成されて電解質の分解が抑制されること、並びに、電解質にゲル形成化合物を添加してゲル状電解質とすることにより、高温貯蔵時における分解ガスの発生を抑制することが記載されている。
特許4671589号公報
ところで、γ−ブチロラクトン等の環状エステルは、リチウムイオン二次電池の非水溶媒として有用であるものの、本発明者の研究によれば、環状エステルが負極において分解し、その分解生成物によって電池の出力が低下していくことがわかった。その分解生成物は拡散して負極上の正常なSEI形成を阻み、移動すればセパレータを目詰まりさせる等のリチウムイオンの移動阻害要因になりかねないと考えられる。
本発明は、リチウムイオン二次電池のサイクル劣化を招く、環状エステルの分解生成物の問題を解決する。
本発明は、上記課題を解決するために、環状エステルの負極への接触を阻止するようにした。
ここに開示するリチウムイオン二次電池は、正極と、黒鉛系炭素材料を負極活物質とする負極と、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩が溶解されてなる電解液と、上記環状エステルの上記負極への接触を妨げる遮蔽層とを備えていることを特徴とする。
上記環状エステルとしては、具体的にはγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、あるいはメチルγ−ブチロラクトン、エチルγ−ブチロラクトン、エチルδ−バレロラクトンなどのアルキル置換体などを例示することができる。
環状エステルは、蒸気圧が低く、粘度が低く、かつ誘電率が高く、電解液の引火点と電解質の解離度を下げることなく電解液の粘度を下げることができる。このため、電解液の引火性を高くすることなく電池の放電特性を高めることができる。環状エステルの中でも、γ−ブチロラクトンが好ましい。
そうして、上記電池によれば、環状エステルが負極に接触して分解されることが遮蔽層によって妨げられる。よって、環状エステルの分解生成物による電池の劣化の問題が解消される。
上記環状エステルは、他の溶媒と混合して使用することができる。例えば、環状エステルと、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート及び/又はエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネートとの混合溶媒とすることができる。
一実施形態では、上記遮蔽層として、上記正極と上記負極の間の上記負極に隣接する部位に、上記環状エステルを含有しない負極側ゲル状電解質層が形成されている。これにより、電解液中の環状エステルは、負極側ゲル状電解質層によって負極との接触が妨げられるから、負極上で分解することが避けられる。
一実施形態では、上記負極側ゲル状電解質層はエチレンカーボネートを保持している。
黒鉛系炭素材料を負極活物質とするケースにおいて、負極の表面におけるSEI(固体電解質界面)層の形成が不十分であるときは、溶媒和Liイオンが黒鉛層間に挿入され(共挿入)、黒鉛層間において溶媒の分解反応が進行し、黒鉛の結晶構造が破壊されていくため、電池のサイクル安定性能が低下する問題がある。黒鉛化度が高くなるほど電池容量の増大には有利になるものの、上記共挿入の問題が顕著になる。
これに対して、当該実施形態では、エチレンカーボネートにより、負極(黒鉛)の表面にSEI層が形成されやすくなる。よって、溶媒和Liイオンの黒鉛層間への共挿入が抑制され、黒鉛層の剥がれや、溶媒の分解が抑制され、電池のサイクル安定性能が良くなる。
一実施形態では、上記正極と上記負極側ゲル状電解質層の間に、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩を溶解させてなる電解液が含浸したセパレータが設けられている。これにより、正極と負極の間においてセパレータの電解液を介してリチウムイオンが移動しやすくなるから、電池の出力向上に有利になる。
一実施形態では、上記正極と上記セパレータの間の上記正極に隣接する部位に上記環状エステルを含有しない正極側ゲル状電解質層を備えている。これにより、仮に環状エステルの分解生成物ができても、その分解生成物は、正極側ゲル状電解質層によって、負極と同様に正極側でも反応を阻害するようなリスクも下げられる。そのゲル状電解質層は、環状エステルを含有しないから、例えば、過充電によって環状エステルが正極上で酸化分解して電池の劣化を招く、という問題が避けられる。
一実施形態では、上記正極側ゲル状電解質層は環状カーボネートにリチウム塩を溶解させてなる電解液を保持している。これにより、良好な電池性能の確保に有利になる。
本発明によれば、正極と、黒鉛系炭素材料を負極活物質とする負極と、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩が溶解されてなる電解液とを有するリチウムイオン二次電池において、上記環状エステルの上記負極への接触を妨げる遮蔽層を備えているから、環状エステルが負極に接触して分解されることが遮蔽層によって妨げられ、よって、環状エステルの分解生成物による電池の劣化の問題が解消される。
リチウムイオン二次電池の内部構造を示す一部切断した斜視図。 リチウムイオン二次電池における環状エステルの分解生成物の生成及び移動を示す模式図。 本発明の実施形態1に係るリチウムイオン二次電池の模式的断面図。 本発明の実施形態2に係るリチウムイオン二次電池の模式的断面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
本実施形態は、リチウムイオン二次電池に関し、電子機器、電気自動車、ハイブリッド車等への利用に適する。
<リチウムイオン二次電池の全体構成>
図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、複数の薄膜をまとめて扁平な渦巻状(反物状)になるように巻いた巻回体2と、この巻回体2の外周を覆う絶縁シート3と、これらを収容する箱形ケース4とを備え、ケース4の上面に正極端子5及び負極端子6を有する。
巻回体2は、2枚のセパレータ7と、正極端子5に接続されるシート状の正極8と、負極端子6に接続されるシート状の負極9とで形成されている。この巻回体2は、セパレータ7、負極9、セパレータ7及び正極8をこの順番で重ね合わせた積層体を扁平渦巻状に巻いて形成されている。
[正極8について]
正極8は、正極活物質及び助剤(結着剤及び導電助剤)を混合して、導電性を有する金属薄膜である集電体に塗布してなる。好ましい集電体としてはアルミニウム箔が挙げられる。
好ましい正極活物質としては、コバルト、マンガン及びニッケルからなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有するリチウムとの複合金属酸化物、リン酸系リチウム化合物、ケイ酸系リチウム化合物がある。特に、リン酸系リチウムを採用することが好ましい。これらの正極活物質は、1種単独で用いるか又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
好ましいリン酸系リチウム化合物としては、例えば、オリビン型結晶構造のLiMPO(M=遷移金属Fe、Co、Ni、Mn等)、LiMPOF(M=遷移金属Fe、Co、Ni、Mn等)がある。なかでも、リン酸鉄リチウムLiFePOが好ましい。ケイ酸系リチウム化合物としては、例えば、LiMSiO(M=遷移金属Fe、Co、Ni、Mn等)がある。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を好ましく採用することができる。導電助剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノファイバ(CNF)等を採用することができる。
[負極9について]
負極9は、負極活物質及び助剤(結着剤及び導電助剤)を混合して、導電性を有する金属薄膜である集電体に塗布してなる。好ましい集電体としては銅箔が挙げられる。
負極活物質としては、黒鉛系炭素材料、すなわち、人造黒鉛や天然黒鉛を採用することが好ましい。黒鉛系炭素材料は、Liイオンの吸蔵及び放出能力の向上の観点から、黒鉛化度が低いものが好ましい。例えば、CuKα線の回折角2θ=26.6度に対応する回折ピークの半価幅で0.015ラジアン以上であることが好ましい。黒鉛化度が低い人造黒鉛やハードカーボンは負極活物質として好ましいが、結晶性の高い天然黒鉛単独では劣化が早いため、表面処理を行った天然黒鉛や人造黒鉛と併用することが好ましい。
結着剤としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、該スチレン−ブタジエンゴムに増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを併用したもの(SBR−CMC)、PVdF、イミド系バインダ、或いはポリアクリル酸系バインダ等を好ましく採用することができる。導電助剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノファイバCNF等を好ましく採用することができる。
[セパレータ7について]
セパレータ7は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂よりなる多孔性薄膜であって、非水電解液が含浸されている。
<環状エステルの分解問題>
図2に模式的に示すリチウムイオン二次電池1において、正極8と負極9には充電器11が接続されている。セパレータ7に含浸されている電解液が溶媒として環状エステル、例えば、γ−ブチロラクトン(以下、「GBL」という。)を含有するケースでは、次の現象を生ずる。
正常充電時には、正極8から充電器11を介して負極9に電子eが移動するとともに、電解液中のリチウムイオンLiが正極8から電解液を通って負極9に溜め込まれる。この充電過程において、負極9にSEI層の形成不良等があると、負極9においてGBLの還元分解反応を生ずる。或いは、電池1の過放電の状態になったとき、負極9の集電体(銅)が電解液中に溶解し、これに伴って、負極9においてGBLの還元分解反応を生ずる。このGBLの分解生成物12がが拡散すると周辺の正常なSEI層の再形成を妨げるし、セパレータ7に入ると目詰まりを引き起こす。その結果、SEIの形成不良やセパレータを通過するLiの移動阻害により、当該電池1のサイクル特性が悪化する。
<環状エステルの分解防止>
本発明は、GBL等の環状エステルの負極9上での分解を防止すべく、環状エステルの負極9への接触を妨げる遮蔽層を設けたことを特徴とする。
[実施形態1]
図3に示すように、本実施形態は、遮蔽層として、正極8と負極9の間の負極9に隣接する部位に上記環状エステルを含有しないゲル状電解質層15を設けたものである。本実施形態では、正極8と負極9の間にセパレータ7と負極側ゲル状電解質層15が設けられている。負極側ゲル状電解質層15は負極9の表面に積層されている。
セパレータ7は、合成樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)製多孔膜に電解液を含浸させたものである。その電解液の溶媒は、環状エステルと環状カーボネートの混合溶媒である。但し、GBL等の環状エステルの単独溶媒であってもよく、或いは鎖状カーボネート等との混合溶媒であってもよい。
負極側ゲル状電解質層15は、電解液をゲル化したものであり、すなわち、電解液と該電解液を保持する高分子化合物とを含むゲル状の電解質層である。この電解液は、非水溶媒であるエチレンカーボネートにヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF等のリチウム塩を溶解させたものである。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート等の他の環状カーボネート或いは鎖状カーボネート等を採用することもできる。当該電解液は、上記環状エステルを含有しない。
好ましいリチウム塩としては、上記LiPFの他、LiPO、LiBF、LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SO等が挙げられる。リチウム塩は、1種単独で用いるか又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
セパレータ7及び負極側ゲル状電解質層15の電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば、0.5M以上2.0M以下となるようにすればよい。
負極側ゲル状電解質層15のゲル化剤である高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリプロピレンオキサイドあるいはポリメタクリニトリルを繰返し単位として含むもの、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートが挙げられる。安定性の観点からは、ポリエチレンオキサイドの構造を持つ高分子化合物、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸エチル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン、或いはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマーが好ましい。電解液に対するゲル化剤の添加量は、例えば、電解液の5質量%〜50質量%程度とすることができる。
本実施形態によれば、セパレータ7の電解液中の環状エステルは、負極側ゲル状電解質層15によって負極9との接触が妨げられる。従って、環状エステルが負極9上で分解することが避けられ、環状エステルの分解生成物による電池の劣化の問題が解消される。負極側ゲル状電解質層15のエチレンカーボネートにより、負極9の表面にSEI層が形成されやすくなる。よって、溶媒和Liイオンの黒鉛層間への共挿入が抑制され、黒鉛層の剥がれや、溶媒の分解が抑制され、電池のサイクル安定性能が良くなる。一方、セパレータ7には環状カーボネートと環状エステルの混合溶媒を用いた電解液が含浸状態で設けられている。従って、正極8と負極9の間でのリチウムイオンの行き来がセパレータ7を介して円滑に行なわれるから、電池1の性能(出力)の確保に有利になる。
[実施形態2]
図4に示す実施形態は、図3に示す実施形態におけるセパレータ7の隣に、正極側ゲル状電解質層17を配置したものである。
正極側ゲル状電解質層17は、電解液をゲル化したものであり、すなわち、電解液と該電解液を保持する高分子化合物とを含むゲル状の電解質層である。この電解液としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネートにヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF等のリチウム塩を溶解させたものが好ましい。当該電解液は、上記環状エステルを含有しない。上記環状カーボネートとしては、エチレンカーボーネートを採用することが好ましい。
ゲル化剤である高分子化合物としては、負極側ゲル状電解質層15と同じく、ポリアクリロニトリル等を用いることができる。
好ましいリチウム塩は、先に例示したとおりであり、その1種を単独で用いることができ、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態によれば、環状エステルの負極9への接触を負極側ゲル状電解質層15によって妨げ、環状エステルの分解生成物の生じる頻度が少なくなる。また仮に生成してもゲルによりその場に留まりやすくなることになり、負極9上での他の正常なSEIの形成を阻害しない。負極のゲルの破壊等によって、その分解生成物がセパレータ7内に浸透しても、正極8の表面の正極側ゲル状電解質層17によっても、正極側での表面反応を阻害するようなリスクも下げられる。それとともに、正極8と負極9の間でのリチウムイオンの行き来がセパレータ7を介して円滑に行なわれるから、電池1の性能(出力)の確保に有利になる。
なお、図4に示す実施形態において、その電解液を含浸させたセパレータ7に代えて、当該電解液をゲル化して保持したセパレータを設けてもよい。この場合、リチウムイオン二次電池は正極側、負極側及び中間の三層のゲル状電解質層が積層された構造となる。
<その他>
リチウムイオン二次電池は、外周側のセパレータ7を巻回体2の周囲に一巻きすることによって、巻回体2の外周を覆う絶縁シート3を省略してもよい。巻回体2は扁平状ではなく、円筒状にすることもできる。
リチウムイオン二次電池は、巻回型ではなく、正極8と負極9を、セパレータ7を挟んで交互に積層させた積層型とするなど、種々の形態をとることができる。
1 リチウムイオン二次電池
7 セパレータ
8 正極
9 負極
11 充電器
12 分解生成物
13 分解生成物の堆積層
15 負極側ゲル状電解質層(遮蔽層)
17 正極側ゲル状電解質層

Claims (7)

  1. 正極と、黒鉛系炭素材料を負極活物質とする負極と、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩が溶解されてなる電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、
    上記環状エステルの上記負極への接触を妨げる遮蔽層を備えていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1において、
    上記環状エステルがγ−ブチロラクトンであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記遮蔽層として、上記正極と上記負極の間の上記負極に隣接する部位に、上記環状エステルを含有しない負極側ゲル状電解質層が形成されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  4. 請求項3において、
    上記負極側ゲル状電解質層はエチレンカーボネートを保持していることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項3又は請求項4において、
    上記正極と上記負極側ゲル状電解質層の間に、環状エステルを含有する非水溶媒にリチウム塩を溶解させてなる電解液が含浸したセパレータが設けられていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  6. 請求項5において、
    上記正極と上記セパレータの間の上記正極に隣接する部位に上記環状エステルを含有しない正極側ゲル状電解質層を備えていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  7. 請求項6において、
    上記正極側ゲル状電解質層は環状カーボネートにリチウム塩を溶解させてなる電解液を保持していることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
JP2019091048A 2019-05-14 2019-05-14 リチウムイオン二次電池 Pending JP2020187902A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019091048A JP2020187902A (ja) 2019-05-14 2019-05-14 リチウムイオン二次電池
CN202080035671.5A CN113875060A (zh) 2019-05-14 2020-05-14 锂离子二次电池
PCT/JP2020/019261 WO2020230847A1 (ja) 2019-05-14 2020-05-14 リチウムイオン二次電池
US17/595,237 US20220223927A1 (en) 2019-05-14 2020-05-14 Lithium ion secondary battery
EP20805623.4A EP3955363A4 (en) 2019-05-14 2020-05-14 SECONDARY LITHIUM-ION BATTERY

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019091048A JP2020187902A (ja) 2019-05-14 2019-05-14 リチウムイオン二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020187902A true JP2020187902A (ja) 2020-11-19

Family

ID=73223006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019091048A Pending JP2020187902A (ja) 2019-05-14 2019-05-14 リチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020187902A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021013796A (ja) * 2020-11-11 2021-02-12 株式会社三洋物産 遊技機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000331715A (ja) * 1999-05-18 2000-11-30 Asahi Chem Ind Co Ltd 非水系二次電池
JP2003223930A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Japan Storage Battery Co Ltd 非水電解質電池
JP2004253249A (ja) * 2003-02-20 2004-09-09 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質電池
JP2005093248A (ja) * 2003-09-17 2005-04-07 Sony Corp 電解質およびそれを用いた電池
WO2012077434A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 株式会社 村田製作所 非水電解液二次電池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000331715A (ja) * 1999-05-18 2000-11-30 Asahi Chem Ind Co Ltd 非水系二次電池
JP2003223930A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Japan Storage Battery Co Ltd 非水電解質電池
JP2004253249A (ja) * 2003-02-20 2004-09-09 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質電池
JP2005093248A (ja) * 2003-09-17 2005-04-07 Sony Corp 電解質およびそれを用いた電池
WO2012077434A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 株式会社 村田製作所 非水電解液二次電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021013796A (ja) * 2020-11-11 2021-02-12 株式会社三洋物産 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11094926B2 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery including trilithium phosphate and lithium fluorosulfonate
JP2022539947A (ja) 再充電可能なバッテリーセル用のso2ベースの電解質および再充電可能なバッテリーセル
US20180248220A1 (en) Nonaqueous electrolyte secondary batteries
JP2008097879A (ja) リチウムイオン二次電池
JP5963012B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP7476936B2 (ja) フィルム外装電池、組電池および前記フィルム外装電池の製造方法
JP6664148B2 (ja) リチウムイオン二次電池
US20220166017A1 (en) Electrodes and electrochemical cells including a dendrite inhibitor protective coating
US20220173377A1 (en) Thick electrodes for electrochemical cells
US20080199764A1 (en) Safer high energy battery
JP4649862B2 (ja) リチウムイオン二次電池及びその製造方法
JP2020187902A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2019145330A (ja) 非水電解液二次電池
CN112447941B (zh) 非水电解质二次电池
KR20230088782A (ko) 복합 분리막, 전기화학적 에너지 저장 장치 및 전기 장치
CN111725555B (zh) 锂离子二次电池
KR102663587B1 (ko) 바이폴라 리튬 이차전지
CN117355953A (zh) 一种用于锂离子二次电池的正极复合材料、正极和电池
WO2020230847A1 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2018056045A (ja) リチウムイオン二次電池
CN114583244B (zh) 锂离子二次电池
JP2019067700A (ja) 非水電解液二次電池
JP7513983B2 (ja) リチウムイオン二次電池及びその製造方法
JP2020187901A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2018190624A (ja) 非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230328

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230926