以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<物品使用装置>
最初に、物品発注装置が適用される物品使用装置について説明する。物品使用装置は、少なくとも一つの物品を保持し、物品を使用する。例えば、物品使用装置は、複数の物品を保持し、物品を一つずつ使用する。物品は、一回のみ使用され、使用後に物品使用装置から排出される。物品使用装置において全ての物品が使用されると、物品使用装置に新たな物品を補充する必要がある。
本実施形態では、物品使用装置の一例として、物品として液体容器を使用する液体ディスペンサについて説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る液体ディスペンサの正面図である。図2は、図1のA−A線に沿った液体ディスペンサの側面断面図である。図3は、図2のB−B線に沿った液体ディスペンサの正面断面図である。
液体ディスペンサ1は、少なくとも一つの液体容器2を保持し、ユーザの操作に応じて液体容器2内の液体を液体ディスペンサ1の外部に供給する。本実施形態では、液体ディスペンサ1は17個の液体容器2を保持する。
液体容器2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)のようなプラスチックから構成されるプラスチックボトルである。液体容器2は例えば700mL〜1Lの容量を有する。また、本実施形態では、液体容器2に収容された液体は飲料水である。すなわち、液体ディスペンサ1はいわゆるウォーターサーバである。
図1〜図3に示されるように、液体ディスペンサ1は筐体3を備える。筐体3は縦長の直方体形状を有する。筐体3には、容器ホルダ空間4と、液体供給空間5と、容器通過空間6と、容器廃棄空間7と、容器保管空間8とが形成される。容器通過空間6は容器ホルダ空間4と容器廃棄空間7とを連通する。
また、液体ディスペンサ1は、液体容器2を保持する保持板41を備える。保持板41は容器ホルダ空間4に設けられ、一つの保持板41に一つの液体容器2が保持される。本実施形態では、図3に示されるように、保持板41は2列に亘って鉛直方向に離間して配置される。一方の列には4つの保持板41が配置され、他方の列には3つの保持板41が配置される。したがって、液体ディスペンサ1は7つの保持板41を備え、容器ホルダ空間4には7つの液体容器2が収容される。
また、7つの保持板41は、それぞれ、液体ディスペンサ1の前後方向において、水平方向に対して斜めに延在する。この結果、7つの液体容器2は、それぞれ、液体ディスペンサ1の前後方向において、水平方向に対して斜めに延在する。
容器ホルダ空間4の前面を覆う筐体3の正面部分は、ヒンジ式に開閉する開閉扉31として構成される。液体ディスペンサ1のユーザは開閉扉31を開くことによって容器ホルダ空間4の保持板41上に液体容器2を設置することができる。具体的には、ユーザは、開閉扉31を開いた後、液体容器2の液体排出口側を前方にして保持板41上に液体容器2を挿入する。
また、液体ディスペンサ1は、液体容器2内の液体を液体ディスペンサ1の外部に供給する液体供給機構50を備える。液体供給機構50は、接続具51、冷却タンク52、冷却装置53、加熱タンク54、加熱装置55、第1配管56、第2配管57、第3配管58、第4配管59、排出配管60及び排出口61を含む。液体供給機構50は筐体3内に設けられる。
本実施形態では、液体容器2は弁付きキャップ21を有する。弁付きキャップ21は液体容器2の液体排出口を覆うように液体容器2に取り付けられる。弁付きキャップ21は、例えば特許第4464290号に記載されるような公知の構成を有し、液体容器2から液体供給機構50への液体の流入を可能とし且つ液体供給機構50から液体容器2への液体の流入を防ぐように構成される。
最も下側の保持板41に液体容器2が設置されると、液体容器2は重力によって液体供給機構50に接続される。具体的には、液体容器2の弁付きキャップ21が液体供給機構50の接続具51に接続される。液体容器2が液体供給機構50に接続されると、液体容器2内の液体が流出する。この結果、液体容器2内の液体は、第1配管56を介して液体容器2から冷却タンク52に供給され、第2配管57を介して液体容器2から加熱タンク54に供給される。
冷却タンク52に供給された液体は、冷却タンク52に設けられた冷却装置53によって適温(例えば10℃以下)まで冷却される。一方、加熱タンク54に供給された液体は、加熱タンク54に設けられた加熱装置55によって適温(例えば80℃以上)まで加熱される。
冷却タンク52は第3配管58に接続され、第3配管58には第1開閉弁(図示せず)が設けられる。第1開閉弁は、例えば電磁弁であり、第3配管58内の流路を開閉する。例えば、ユーザは、液体を受ける容器を液体供給空間5の底面に設置し、筐体3の前面に設けられた操作ボタン(図示せず)を介して冷却液体の供給を指示する。この結果、第1開閉弁が開き、冷却液体が第3配管58及び排出配管60を介して排出口61から容器に向かって排出される。
加熱タンク54は第4配管59に接続され、第4配管59には第2開閉弁(図示せず)が設けられる。第2開閉弁は、例えば電磁弁であり、第4配管59内の流路を開閉する。例えば、ユーザは、液体を受ける容器を液体供給空間5の底面に設置し、筐体3の前面に設けられた操作ボタン(図示せず)を介して加熱液体の供給を指示する。この結果、第2開閉弁が開き、加熱液体が第4配管59及び排出配管60を介して排出口61から容器に向かって排出される。
なお、第3配管58が第1排出口に接続され、第4配管59が第2排出口に接続されてもよい。すなわち、冷却液体及び加熱液体が別々の排出口から排出されてもよい。また、ユーザによるレバーの操作によって冷却液体及び加熱液体が排出されてもよい。
本実施形態では、液体容器2は、液体容器2内の液体の量が減少するときに減容するように構成されている。なお、液体容器2の減容とは、液体容器2の容積が減少することを意味する。
例えば、液体容器2は、液体容器2内の液体の量が減少するにつれて液体容器2内の圧力が減少することによって減容するように構成される。この場合、液体容器2は大気圧によって圧潰される。また、液体容器2は、液体容器2内の液体の量が減少するにつれて自然に減容するような形状(例えば蛇腹状)を有していてもよい。
したがって、液体容器2内の液体が液体供給機構50に供給されるにつれて、液体容器2は減容する。液体容器2が減容すると、液体容器2の径方向(短手方向)の長さが短くなる。この結果、液体容器2は、保持板41の横の隙間から重力によって落下し、容器通過空間6を通過して容器廃棄空間7に収容される。したがって、液体ディスペンサ1では、液体容器2内の全ての液体が排出されると、液体容器2は自動的に減容して廃棄される。
容器廃棄空間7を画定する筐体3は、上部が解放された第1引き出し32として形成される。第1引き出し32の前面には、第1取っ手33が取り付けられる。ユーザは第1取っ手33を引っ張ることによって第1引き出し32を液体ディスペンサ1から取り出すことができる。このことによって、ユーザは、減容した液体容器2を容易に廃棄することができる。例えば、ユーザは、第1引き出し32にゴミ袋を設置し、複数の液体容器2が収容されたゴミ袋を廃棄することによってユーザの手を汚すことなく複数の液体容器2を容易に廃棄することができる。
また、本実施形態では、最も下側の液体容器2、すなわち液体供給機構50に接続された液体容器2は保持板41及び接続具51によって支持される。一方、他の液体容器2は保持板41及び斜め下側の液体容器2によって支持される。例えば、下から二番目(図3の右列の一番下)の液体容器2は最も下側(図3の左列の一番下)の液体容器2によって支持される。このため、最も下側の液体容器2が保持板41から落下すると、下から二番目の液体容器2が最も下側の保持板41に移動する。同様に、下から三〜七番目の液体容器2も斜め下側の保持板41に移動する。このため、液体ディスペンサ1では、液体容器2が廃棄されると、次の液体容器2が自動的に液体供給機構50に接続される。
しかしながら、容器ホルダ空間4内の液体容器2が無くなり、液体供給機構50内の液体が空になると、液体ディスペンサ1の使用が不可能となる。このため、ユーザは、液体ディスペンサ1を連続的に使用するために、容器ホルダ空間4に液体容器2を補充する必要がある。
これに対して、液体ディスペンサ1では、容器廃棄空間7の下側に形成された容器保管空間8に液体容器2が収容される。液体容器2は容器保管空間8において鉛直方向の姿勢で2列に亘って水平方向に配置される。2つの列にはそれぞれ5つの液体容器2が配置される。したがって、容器保管空間8には10個の液体容器2が収容される。このため、液体ディスペンサ1は合計17個の液体容器2を保持することができる。
容器保管空間8を画定する筐体3は、上部が解放された第2引き出し34として形成される。第2引き出し34の前面には、第2取っ手35が取り付けられる。ユーザは第2取っ手35を引っ張ることによって第2引き出し34を液体ディスペンサ1から取り出すことができる。このことによって、ユーザは、予備の液体容器2を容器保管空間8に容易に格納することができると共に、液体容器2を容器保管空間8から容易に取り出すことができる。
上述したように、液体ディスペンサ1は容器ホルダ空間4に多数(本実施形態では7つ)の液体容器2を保持し、液体容器2が自動的に液体供給機構50に接続される。このことによって、液体容器2の交換頻度を高めることなく、一つ当たりの液体容器2の容量を少なくすることができる。この結果、液体容器2が軽量となり、ひいては液体容器2の取り扱いが容易になる。例えば、非力な女性や高齢者であっても、液体容器2を容器ホルダ空間4に容易に設置することができる。
<物品発注システム>
上述したように、液体ディスペンサ1では、容器ホルダ空間4内の液体容器2が無くなったとしても、容器保管空間8内の液体容器2を容器ホルダ空間4に補充することができる。しかしながら、液体ディスペンサ1内の全ての液体容器2が使用された場合には、ユーザは液体ディスペンサ1を使用するために液体容器2を新たに発注する必要がある。例えば、ユーザは、オペレータへの電話、ウェブ上での入力等によって液体容器2を発注することができる。しかしながら、斯かる作業は、時間を要し、ユーザに負担を強いることになる。また、液体容器2を適切なタイミングで発注するためには、ユーザが液体容器2の在庫を頻繁に確認する必要があり、このこともユーザの負担を大きくする。
そこで、本実施形態では、物品発注装置によって、液体ディスペンサ1のような物品使用装置において使用される物品が自動的に発注される。図4は、本発明の第一実施形態に係る物品発注システム100の構成を概略的に示す図である。物品発注システム100は物品発注装置10及びサーバ80を備える。
物品発注装置10は、物品使用装置に設けられ、本実施形態では液体ディスペンサ1に設けられる。サーバ80は、物品発注装置10の外部、すなわち物品使用装置の外部に設けられる。サーバ80及び物品発注装置10は互いに通信可能である。
物品発注装置10は、物品使用装置において使用される物品を発注する。本実施形態では、物品発注装置10は、液体ディスペンサ1において使用される液体容器2を発注する。サーバ80は物品発注装置10からの物品の発注指示に基づいて物品の発注処理を行う。本実施形態では、サーバ80は物品発注装置10からの液体容器2の発注指示に基づいて液体容器2の発注処理を行う。
サーバ80は、図4に示されるように、通信インターフェース81、ストレージ装置82、メモリ83及びプロセッサ84を備える。通信インターフェース81、ストレージ装置82及びメモリ83は、信号線を介してプロセッサ84に接続される。なお、サーバ80は、キーボード及びマウスのような入力装置、ディスプレイのような出力装置等を更に備えていてもよい。また、サーバ80は複数のコンピュータから構成されていてもよい。
通信インターフェース81は、サーバ80を通信ネットワーク20に接続するためのインターフェース回路を有する。サーバ80は通信インターフェース81及び通信ネットワーク20を介して物品発注装置10と通信する。
ストレージ装置82は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光記録媒体等を有する。ストレージ装置82は、各種データを記憶し、例えば、プロセッサ84が各種処理を実行するためのコンピュータプログラム等を記憶する。なお、コンピュータプログラムは、光記録媒体又は磁気記録媒体のような記録媒体に記録されて配布されてもよい。
メモリ83は例えばランダムアクセスメモリ(RAM)のような半導体メモリを有する。メモリ83は、例えばプロセッサ84によって各種処理が実行されるときに使用される各種データ等を記憶する。
プロセッサ84は、一つ又は複数のCPU及びその周辺回路を有し、各種処理を実行する。なお、プロセッサ84は、論理演算ユニット又は数値演算ユニットのような演算回路を更に有していてもよい。
物品使用装置として液体ディスペンサ1を使用するユーザは端末90を用いてユーザ情報を予め登録する。ユーザによって使用される端末90は、サーバ80と通信可能であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ情報は、例えば、氏名又は会社名、液体ディスペンサ1の識別番号(例えば液体ディスペンサ1の製品番号等)、液体ディスペンサ1が設置された場所(例えば、自宅、オフィス等)の住所等を含む。登録されたユーザ情報はサーバ80のストレージ装置82に記憶される。このとき、液体ディスペンサ1の識別番号に他の情報が紐付けられる。
また、サーバ80は通信インターフェース81及び通信ネットワーク20を介して液体容器2の製造工場95とも通信可能である。なお、サーバ80は通信ネットワーク20の代わりに専用の通信回線を介して製造工場95と通信してもよい。また、サーバ80は製造工場95に設けられてもよい。
図5は、本発明の第一実施形態に係る物品発注装置の構成を概略的に示す図である。物品発注装置10は回路基板70及びセンサ77を備える。回路基板70には、通信インターフェース71、メモリ72及びプロセッサ73が実装されている。回路基板70は、例えば液体ディスペンサ1の筐体3内に配置され、電源コードを介してコンセントから電力が供給される。
通信インターフェース71は、物品発注装置10を通信ネットワーク20に接続するためのインターフェース回路を有する。物品発注装置10は通信インターフェース71及び通信ネットワーク20を介してサーバ80と通信する。通信インターフェース71は信号線を介してプロセッサ73に接続される。通信インターフェース71は通信部の一例である。
なお、通信インターフェース71がWi−Fi(登録商標)のような無線LAN機能を有し、物品発注装置10は、自宅、オフィス等に設置されたアクセスポイントを介して通信ネットワーク20に接続されてもよい。また、通信インターフェース71が無線基地局と通信可能であり、物品発注装置10は無線基地局を介して通信ネットワーク20に接続されてもよい。
メモリ72は、例えば、揮発性の半導体メモリ(例えば、RAM)及び不揮発性の半導体メモリ(例えば、ROM)を有する。メモリ72は、プロセッサ73において実行されるプログラム、プロセッサ73によって各種処理が実行されるときに使用される各種データ等を記憶する。メモリ72は信号線を介してプロセッサ73に接続される。メモリ72は記憶部の一例である。
プロセッサ73は、一つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)及びその周辺回路を有し、各種処理を実行する。なお、プロセッサ73は、論理演算ユニット又は数値演算ユニットのような演算回路を更に有していてもよい。
センサ77は、物品使用装置において物品が使用されたことを検出する。本実施形態では、センサ77は、液体ディスペンサ1において液体容器2が使用されたことを検出する。センサ77は、例えば液体ディスペンサ1の筐体3内に配置され、回路基板70に電気的に接続される。センサ77の出力は回路基板70に送信される。
図6は、本発明の第一実施形態に係る物品発注装置10のプロセッサ73の機能ブロック図である。本実施形態では、プロセッサ73は検出部74及び発注部75を有する。具体的には、プロセッサ73は、メモリ72に記憶されたプログラムを実行することによって検出部74及び発注部75として機能する。
検出部74は、物品使用装置において使用された物品の数を検出する。本実施形態では、検出部74は、液体ディスペンサ1において使用された液体容器2の数(以下、「液体容器2の使用数」と称する)を検出する。
具体的には、検出部74は、センサ77を用いて、液体容器2が廃棄された回数を液体容器2の使用数として検出する。センサ77は、例えば、液体容器2の容器廃棄空間7への落下を検出する光電センサであり、落下中の液体容器2に光が照射されるように容器通過空間6に設けられる。
例えば、センサ77は回帰反射型又は透過型の光電センサである。回帰反射型の光電センサでは、投光器及び受光器が一体化され、投光器からの光がミラーのようなリフレクタに反射して受光器に戻される。一方、透過型の光電センサでは、投光器と受光器とが対向して配置され、投光器からの光が受光器に入る。
液体容器2が落下してセンサ77の前を通過するときには、センサ77の投光器からの光が液体容器2によって遮られ、センサ77の受光器の受光量が低下する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が廃棄されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
なお、センサ77は、液体供給機構50に接続された液体容器2に光が照射されるように容器ホルダ空間4に設けられてもよい。この場合、液体容器2が容器廃棄空間7に向かって落下するときには、液体容器2によって遮られていた光が受光器に直接照射され、センサ77の受光器の受光量が増加する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が廃棄されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、センサ77は、液体容器2の容器廃棄空間7への落下を検出する重量センサであってもよい。具体的には、センサ77は、容器廃棄空間7に収容された液体容器2の重量を検出するように容器廃棄空間7に設けられた重量センサであってもよい。この場合、液体容器2が容器廃棄空間7に収容されるときには、センサ77によって検出される重量が増加する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が廃棄されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、センサ77は、最も下側の液体容器2、すなわち液体供給機構50に接続される液体容器2の重量を検出するように容器ホルダ空間4内の保持板41に設けられた重量センサであってもよい。この場合、液体容器2が容器廃棄空間7に向かって落下するときには、センサ77によって検出される重量が所定値以下になる。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が廃棄されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
物品使用装置において使用された物品の数が多くなり、物品の在庫が減少すると、物品を新たに発注する必要がある。このため、発注部75は、物品使用装置において使用された物品の数が閾値に達したときに通信インターフェース71を介して物品の発注指示をサーバ80に送信する。本実施形態では、発注部75は、検出部74によって検出された液体容器2の使用数が閾値に達したときに通信インターフェース71を介して液体容器2の発注指示をサーバ80に送信する。発注指示には、物品発注装置10に対応する液体ディスペンサ1の識別番号が含まれる。
サーバ80は、液体容器2の発注指示を発注部75から受信すると、液体容器2の発注処理を行う。例えば、製造工場95において液体容器2の製造、梱包及び配送が自動化されている場合、サーバ80は必要な情報(物品発注装置から送信された液体ディスペンサ1の識別番号に対応する住所等)を製造工場95の制御装置に送信する。この結果、製造工場の制御装置は、予め定められた数の液体容器2を指定された住所に配送するための制御を実行する。
なお、サーバ80は必要な情報を製造工場95の端末に送信し、製造工場95のオペレータによって液体容器2の配送が手配されてもよい。
本実施形態では、上述したように物品発注装置10によって物品を発注することで、適切なタイミングで物品を自動的に発注することができる。したがって、物品の発注に関するユーザの負担を軽減することができる。
<使用回数算出処理>
以下、図7及び図8を参照して、物品発注装置10のプロセッサ73による制御について詳細に説明する。図7は、第一実施形態における使用回数算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは物品発注装置10のプロセッサ73(具体的には検出部74)によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、検出部74はセンサ77の出力を受信する。次いで、ステップS102において、検出部74は、センサ77の出力に基づいて、液体容器2が廃棄されたか否かを判定する。
ステップS102において液体容器2が廃棄されなかったと判定された場合、すなわちステップS102において液体容器2が使用されなかったと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS102において液体容器2が廃棄されたと判定された場合、すなわちステップS102において液体容器2が使用されたと判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に進む。
ステップS103では、検出部74は液体容器2の使用回数UNを更新する。具体的には、検出部74は液体容器2の使用回数UNに1を加算する。液体容器2の使用回数UNは例えば物品発注装置10のメモリ72に記憶される。ステップS103の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、液体ディスペンサ1において、液体容器2は、液体ディスペンサ1に設けられたアクチュエータによって廃棄されてもよい。例えば、モータ等のアクチュエータによって最も下側の保持板41が液体容器2を落下させるように回動し、このことによって液体容器2が容器廃棄空間7に廃棄されてもよい。また、エアシリンダ、電動シリンダ等のアクチュエータによって液体容器2を移動させることによって液体容器2が容器廃棄空間7に廃棄されてもよい。
これらの場合、物品発注装置10からセンサ77が省略され、検出部74は、センサ77を用いることなく、液体容器2が廃棄された回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。具体的には、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が廃棄されたことを検出する。この場合、図7のステップS101が省略され、図7のステップS102において、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が廃棄されたか否かを判定する。
また、検出部74は、センサ77を用いて、液体容器2が液体供給機構50に接続された回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。この場合、図7のステップS102において、検出部74は、センサ77の出力に基づいて、液体容器2が液体供給機構50に接続されたか否かを判定する。
この場合、センサ77は、例えば、液体容器2の液体供給機構50への接続を検出する光電センサであり、液体供給機構50に接続された液体容器2に光が照射されるように容器ホルダ空間4に設けられる。液体容器2が液体供給機構50に接続されるときには、最も下側の保持板41に移動した液体容器2によってセンサ77の投光器からの光が遮られ、センサ77の受光器の光量が低下する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が液体供給機構50に接続されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、センサ77は、液体容器2の液体供給機構50への接続を検出する重量センサであってもよい。具体的には、センサ77は、最も下側の液体容器2、すなわち液体供給機構50に接続される液体容器2の重量を検出するように容器ホルダ空間4内の保持板41に設けられた重量センサであってもよい。この場合、液体容器2が液体供給機構50に接続されるときには、液体容器2が最も下側の保持板41に移動し、センサ77によって検出される重量が増加する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が液体供給機構50に接続されたことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、液体ディスペンサ1において、液体容器2は、液体ディスペンサ1に設けられたアクチュエータによって液体供給機構50に接続されてもよい。例えば、エアシリンダ、電動シリンダ等のアクチュエータによって保持板41上で液体容器2を接続具51に向かって直線移動させることによって液体容器2が液体供給機構50に接続されてもよい。
この場合、物品発注装置10からセンサ77が省略され、検出部74は、センサ77を用いることなく、液体容器2が液体供給機構50に接続された回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。具体的には、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が液体供給機構50に接続されたことを検出する。この場合、図7のステップS101が省略され、図7のステップS102において、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が液体供給機構50に接続されたか否かを判定する。
また、検出部74は、センサ77を用いて、液体容器2内の液体の排出が完了した回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。この場合、図7のステップS102において、検出部74は、センサ77の出力に基づいて、液体容器2内の液体の排出が完了したか否かを判定する。
この場合、センサ77は、例えば、液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出する液面センサであり、冷却タンク52内の液体の液面を検出するように冷却タンク52内に設けられる。液体容器2内の液体の排出が完了したときには、液体容器2から冷却タンク52に液体が補充されないため、冷却タンク52内の液体の減少に伴い、センサ77によって検出される液面が所定値以下になる。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、センサ77は、液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出する液面センサであり、加熱タンク54内の液体の液面を検出するように加熱タンク54内に設けられてもよい。液体容器2内の液体の排出が完了したときには、液体容器2から加熱タンク54に液体が補充されないため、加熱タンク54内の液体の減少に伴い、センサ77によって検出される液面が所定値以下になる。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、センサ77は、液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出する重量センサであってもよい。具体的には、センサ77は、最も下側の液体容器2、すなわち液体供給機構50に接続された液体容器2の重量を検出するように容器ホルダ空間4内の保持板41に設けられた重量センサであってもよい。この場合、液体容器2内の液体の排出が完了したときには、センサ77によって検出される重量が所定値以下になる。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2内の液体の排出が完了したことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、検出部74は、センサ77を用いて、液体容器2が減容した回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。この場合、図7のステップS102において、検出部74は、センサ77の出力に基づいて、液体容器2が減容したか否かを判定する。
この場合、センサ77は、例えば、液体容器2の減容を検出する光電センサであり、減容前の液体容器2に光が照射され且つ減容後の液体容器2に光が照射されないように容器ホルダ空間4に設けられる。液体容器2が減容すると、液体容器2によって遮られていた光が受光器に直接照射され、センサ77の受光器の受光量が増加する。したがって、検出部74は、センサ77の出力に基づいて液体容器2が減容したことを検出することができ、検出回数を積算することによって液体容器2の使用数を検出することができる。
また、液体ディスペンサ1において、液体ディスペンサ1に設けられたアクチュエータが液体容器2を減容させてもよい。例えば、ローラ、エアシリンダ、電動シリンダ等のアクチュエータが液体容器2を圧潰することによって液体容器2が減容してもよい。
この場合、物品発注装置10からセンサ77が省略され、検出部74は、センサ77を用いることなく、液体容器2が減容した回数を液体容器2の使用数として検出してもよい。具体的には、検出部74は、センサ77を用いることなく、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が減容したことを検出する。この場合、図7のステップS101が省略され、図7のステップS102において、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2が減容したか否かを判定する。
<発注処理>
図8は、第一実施形態における発注処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは物品発注装置10のプロセッサ73(具体的には発注部75)によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS201において、発注部75は、検出部74によって検出された液体容器2の使用回数UNが閾値TH以上であるか否かを判定する。閾値THは、予め定められ、1回の発注によって配送される液体容器2の数以下に設定される。ステップS201において液体容器2の使用回数UNが閾値TH未満であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS201において液体容器2の使用回数UNが閾値TH以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS202に進む。ステップS202では、発注部75は液体容器2の発注指示をサーバ80に送信する。
次いで、ステップS203において、発注部75は液体容器2の使用回数UNをゼロにリセットする。ステップS203の後、本制御ルーチンは終了する。
<第二実施形態>
第二実施形態に係る物品発注システムの構成及び制御は、基本的に第一実施形態における物品発注システムと同様である。このため、以下、本発明の第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第二実施形態では、センサ77は、物品使用装置において物品が保持されていることを検出する。物品使用装置が液体ディスペンサ1である場合には、センサ77は、液体ディスペンサ1において液体容器2が保持されていることを検出する。
検出部74は、物品使用装置において保持された物品の数を検出する。物品使用装置が液体ディスペンサ1である場合には、検出部74は、液体ディスペンサ1において保持された液体容器2の数、すなわち液体容器2の在庫数を検出する。
具体的には、検出部74はセンサ77を用いて液体容器2の在庫数を検出する。センサ77は、例えば、液体ディスペンサ1の容器ホルダ空間4内の液体容器2を検出する複数の光電センサと、液体ディスペンサ1の容器保管空間8内の液体容器2を検出する重量センサとを含む。
容器ホルダ空間4内の液体容器2を検出する複数の光電センサは、それぞれ、保持板41上の液体容器2に光が照射されるように容器ホルダ空間4に設けられる。例えば、容器ホルダ空間4内の7つの液体容器2をそれぞれ検出するために、7つの光電センサが容器ホルダ空間4に設けられる。保持板41に液体容器2が保持されているときには、光電センサの投光器からの光が液体容器2によって遮られ、光電センサの受光器の受光量が低下する。したがって、検出部74は、容器ホルダ空間4に設けられた複数の光電センサの出力に基づいて容器ホルダ空間4内の液体容器2の数を検出することができる。
容器保管空間8内の液体容器2を検出する重量センサは、容器保管空間8に収容された液体容器2の重量を検出するように容器保管空間8に設けられる。容器保管空間8に収容された液体容器2の数が多いほど、容器保管空間8に収容された液体容器2の重量は大きくなる。したがって、検出部74は、容器保管空間8に設けられた重量センサの出力に基づいて容器保管空間8内の液体容器2の数を検出することができる。また、検出部74は容器ホルダ空間4内の液体容器2の数に容器保管空間8内の液体容器2の数を加算することによって液体容器2の在庫数を検出することができる。
なお、センサ77は、液体ディスペンサ1の容器ホルダ空間4内の液体容器2を検出する複数の重量センサと、液体ディスペンサ1の容器保管空間8内の液体容器2を検出する重量センサとを含んでいてもよい。液体ディスペンサ1の容器ホルダ空間4内の液体容器2を検出する複数の重量センサは、それぞれ、容器ホルダ空間4内の保持板41上の液体容器2の重量を検出するように保持板41に設けられる。液体容器2が保持板41に保持されているときには、重量センサによって検出される重量が所定値以上になる。したがって、検出部74は、保持板41に設けられた複数の重量センサの出力に基づいて容器ホルダ空間4内の液体容器2の数を検出することができる。
また、液体ディスペンサ1の容器保管空間8内の液体容器2が光電センサによって検出可能である場合、例えば、容器保管空間8において液体容器2が一列に配置されている場合には、センサ77は、液体ディスペンサ1の容器ホルダ空間4内の液体容器2を検出する複数の光電センサ又は重量センサと、液体ディスペンサ1の容器保管空間8内の液体容器2を検出する複数の光電センサとを含んでいてもよい。
物品使用装置において物品の在庫が減少すると、物品を新たに発注する必要がある。このため、発注部75は、物品使用装置において保持された物品の数が閾値に達したときに通信インターフェース71を介して物品の発注指示をサーバ80に送信する。本実施形態では、発注部75は、検出部74によって検出された液体容器2の在庫数が閾値に達したときに通信インターフェース71を介して液体容器2の発注指示をサーバ80に送信する。発注指示には、物品発注装置10に対応する液体ディスペンサ1の識別番号が含まれる。
<在庫数算出処理>
図9は、第二実施形態における在庫数算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは物品発注装置10のプロセッサ73(具体的には検出部74)によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS301において、検出部74はセンサ77の出力を受信する。次いで、ステップS302において、検出部74はセンサ77の出力に基づいて液体容器2の在庫数を検出する。ステップS302の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、液体ディスペンサ1において、容器保管空間8が省略され、液体ディスペンサ1に設けられたロボットアームのようなアクチュエータによって液体容器2が容器ホルダ空間4に設置されてもよい。この場合、物品発注装置10からセンサ77が省略され、検出部74は、センサ77を用いることなく、液体容器2の在庫数を検出してもよい。具体的には、検出部74は、センサ77を用いることなく、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2の在庫数を検出する。この場合、図9のステップS301が省略され、図9のステップS302において、検出部74は、アクチュエータの制御装置からアクチュエータに送信される制御信号に基づいて、液体容器2の在庫数を検出する。
<発注処理>
図10は、第二実施形態における発注処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは物品発注装置10のプロセッサ73(具体的には発注部75)によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
ステップS401において、発注部75は、検出部74によって検出された液体容器2の在庫数が閾値まで減少したか否かを判定する。閾値は、予め定められ、1回の発注によって配送される液体容器2の数未満に設定される。発注部75は、液体容器2の在庫数が閾値よりも大きな値から閾値以下の値に変化したときに、液体容器2の在庫数が閾値まで減少したと判定する。ステップS401において液体容器2の在庫数が閾値まで減少しなかったと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS401において液体容器2の在庫数が閾値まで減少したと判定された場合、本制御ルーチンはステップS402に進む。ステップS402では、発注部75は液体容器2の発注指示をサーバ80に送信する。
次いで、ステップS403において、発注部75液体容器2の使用回数UNをゼロにリセットする。ステップS403の後、本制御ルーチンは終了する。
<第三実施形態>
第三実施形態に係る物品発注システムの構成及び制御は、基本的に第一実施形態における物品発注システムと同様である。このため、以下、本発明の第三実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図11は、第三実施形態に係る物品発注装置の構成を概略的に示す図である。物品発注装置10’は、物品使用装置に設けられ、本実施形態では液体ディスペンサ1に設けられる。第三実施形態では、物品発注装置10’は、回路基板70及びセンサ77に加えて、入力装置78及び出力装置79を備える。
入力装置78は、物品使用装置のユーザが入力操作を行うための操作ボタン又はタッチスクリーン、物品使用装置のユーザの音声を受信するマイクロフォン等を含む。入力装置78は、液体ディスペンサ1の筐体3の前面、例えば開閉扉31と液体供給空間5との間に配置される。
入力装置78には物品使用装置のユーザ(以下、単に「ユーザ」と称する)からの指示が入力される。入力装置78は回路基板70に電気的に接続され、ユーザからの指示が入力装置78を介して回路基板70のプロセッサ73に送信される。
第三実施形態においても、第一実施形態と同様に、発注部75は、物品使用装置において使用された物品の数が閾値に達したときに通信インターフェース71を介して物品の発注指示をサーバ80に送信する。しかしながら、閾値の最適な値はユーザの物品使用装置の使用頻度に応じて変化する。例えば、物品使用装置の使用頻度が高い場合、残りの物品を使い切るまでの時間が短くなる。このため、物品使用装置を連続して使用するためには、物品の在庫数が僅かになる前に物品を発注する必要がある。
そこで、第三実施形態では、ユーザが所望の閾値を入力装置78に入力し、発注部75は、物品使用装置において使用された物品の数が、入力装置78を介してユーザによって入力された閾値に達したときに物品の発注指示をサーバ80に送信する。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
また、配送された物品をユーザが受け取ることができる時間帯又は曜日が限られている場合がある。この場合、ユーザの配送希望時間帯又は配送希望曜日は日付に関わらず一定であることが多い。このため、第三実施形態では、ユーザが物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方を入力装置78に入力し、発注部75は、入力装置78を介してユーザによって入力された配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方を含む物品の発注指示をサーバ80に送信する。
物品の発注指示に配送希望時間帯が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望時間帯にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。物品の発注指示に配送希望曜日が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望曜日にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。物品の発注指示に配送希望時間帯及び配送希望曜日が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望曜日の配送希望時間帯にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
また、ユーザの都合によりユーザが物品を長期間受け取れないような場合には、ユーザが物品の配送希望日を指定できることが望ましい。このため、入力装置78は、ユーザによって物品の配送希望日が入力されるように構成されてもよい。この場合、ユーザが物品の配送希望日を入力装置78に入力し、発注部75は、入力装置78を介してユーザによって入力された配送希望日を含む物品の発注指示をサーバ80に送信する。サーバ80は、物品が配送希望日にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
なお、第三実施形態においても、図7及び図8の制御ルーチンが実行される。このとき、第三実施形態では、図8のステップS201において、閾値THとして、入力装置78を介してユーザによって入力された値が用いられる。また、図8のステップS202において、物品の発注指示に、入力装置78を介してユーザによって入力された物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方が含まれる。なお、図8のステップS202において、物品の発注指示に、入力装置78を介してユーザによって入力された物品の配送希望日が含まれていてもよい。
出力装置79は、情報を表示するディスプレイ、音を発生させるスピーカー等を含む。出力装置79は、液体ディスペンサ1の筐体3の前面、例えば開閉扉31と液体供給空間5との間に配置される。出力装置79は回路基板70に電気的に接続され、回路基板70のプロセッサ73からの信号が出力装置79に送信される。
上述したように、物品発注装置10’は、物品使用装置において使用される物品を自動的に発注する。しかしながら、この場合、ユーザが物品の使用状況を把握することが困難となる。このため、物品が配送されるタイミング等を知るためには、ユーザが物品の使用状況を容易に確認できることが望ましい。
このため、第三実施形態では、出力装置79は、物品使用装置において使用された物品の数に関する情報を出力する。このことによって、ユーザは出力装置79を介して物品の使用状況を容易に確認することができる。このため、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
例えば、出力装置79は、物品の配送後に物品使用装置において使用された物品の数、一週間、一ヶ月又は一年間に使用された物品の数、次の発注までに使用される物品の数等を出力する。これら情報は検出部74によって検出される。
なお、入力装置78又は出力装置79は省略されてもよい。また、入力装置78及び出力装置79は一体であってもよい。例えば、入力装置78及び出力装置79はタッチパネルのような入出力装置として構成されてもよい。
<第四実施形態>
第四実施形態に係る物品発注システムの構成及び制御は、基本的に第一実施形態における物品発注システムと同様である。このため、以下、本発明の第四実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第四実施形態では、物品発注装置10の通信インターフェース71は、ユーザによって使用される端末90と通信可能である。このため、物品発注装置10は通信インターフェース71及び通信ネットワーク20を介して端末90と通信する。
第四実施形態では、ユーザが所望の閾値を端末90に入力し、発注部75は、物品使用装置において使用された物品の数が、端末90を介してユーザによって入力された閾値に達したときに物品の発注指示をサーバ80に送信する。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
また、第四実施形態では、ユーザが物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方を端末90に入力し、発注部75は、端末90を介してユーザによって入力された配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方を含む物品の発注指示をサーバ80に送信する。
物品の発注指示に配送希望時間帯が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望時間帯にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。物品の発注指示に配送希望曜日が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望曜日にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。物品の発注指示に配送希望時間帯及び配送希望曜日が含まれる場合、サーバ80は、物品が配送希望曜日の配送希望時間帯にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
また、端末90は、ユーザによって物品の配送希望日が入力されるように構成されてもよい。この場合、ユーザが物品の配送希望日を端末90に入力し、発注部75は、端末90を介してユーザによって入力された配送希望日を含む物品の発注指示をサーバ80に送信する。サーバ80は、物品が配送希望日にユーザに配送されるように物品の発注処理を行う。このことによって、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
なお、第四実施形態においても、図7及び図8の制御ルーチンが実行される。このとき、第四実施形態では、図8のステップS201において、閾値THとして、端末90を介してユーザによって入力された値が用いられる。また、図8のステップS202において、物品の発注指示に、端末90を介してユーザによって入力された物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方が含まれる。なお、図8のステップS202において、物品の発注指示に、端末90を介してユーザによって入力された物品の配送希望日が含まれていてもよい。
さらに、第四実施形態では、検出部74は、通信インターフェース71を介して、物品使用装置において使用された物品の数に関する情報を端末90に送信する。例えば、検出部74は、物品の配送後に物品使用装置において使用された物品の数、一週間、一ヶ月又は一年間に使用された物品の数、次の発注までに使用される物品の数等を端末90に送信する。この結果、端末90に送信された情報は端末90を介してユーザに表示される。したがって、ユーザは端末90を介して物品の使用状況を容易に確認することができる。このため、ユーザの利便性をより一層高めることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。
例えば、液体ディスペンサ1によって保持される液体容器2の数は17以外(例えば1)であってもよい。また、容器ホルダ空間4における液体容器2の配置は、図3に示される配置と異なっていてもよい。
また、液体容器2は、缶、紙パック、バッグインボックス、カプセル等であってもよい。また、液体容器2に収容された液体は、水以外の飲料(例えば、コーヒー、ジュース、お茶等)、薬品等であってもよい。また、容器保管空間8を画定する第2引き出し34は液体ディスペンサ1から省略されてもよい。すなわち、液体容器2は容器ホルダ空間4にのみ保持されてもよい。
また、物品使用装置は液体ディスペンサ1以外であってもよい。例えば、物品使用装置が自動販売機であってもよい。この場合、物品の使用とは、自動販売機から商品が排出されることを意味する。また、物品は液体容器以外であってもよい。例えば、物品は食品容器等であってもよい。
また、上述した実施形態は、任意に組み合わせて実施可能である。例えば、第二実施形態は第三実施形態と組合せ可能である。この場合、図10のステップS401において、閾値として、入力装置78を介してユーザによって入力された値が用いられる。また、図10のステップS402において、物品の発注指示に、入力装置78を介してユーザによって入力された物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方が含まれる。なお、図10のステップS402において、物品の発注指示に、入力装置78を介してユーザによって入力された物品の配送希望日が含まれていてもよい。また、出力装置79は、物品使用装置において保持された物品の数に関する情報を出力する。例えば、出力装置79は、物品使用装置において保持された物品の数、物品使用装置において保持された物品の数から閾値を減算した値等を出力する。
また、第二実施形態は第四実施形態と組合せ可能である。この場合、図10のステップS401において、閾値として、端末90を介してユーザによって入力された値が用いられる。また、図10のステップS402において、物品の発注指示に、端末90を介してユーザによって入力された物品の配送希望時間帯及び配送希望曜日の少なくとも一方が含まれる。なお、図10のステップS402において、物品の発注指示に、端末90を介してユーザによって入力された物品の配送希望日が含まれていてもよい。また、検出部74は、通信インターフェース71を介して、物品使用装置において保持された物品の数に関する情報を端末90に送信する。例えば、検出部74は、物品使用装置において保持された物品の数、物品使用装置において保持された物品の数から閾値を減算した値等を端末90に送信する。