本発明の実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図7を用いて、第1実施形態に係る排気浄化装置12を説明する。
図1及び図2に示すように、排気浄化装置12は、排気管14の内部に取り付けられる触媒担持体16を有している。本実施形態では、排気管14は略円筒形であるが、長手方向の一部分は他の部分よりも径が太い太径配管14Bとされており、太径配管14Bは略U字状に形成されている(図2参照)。触媒担持体16は太径配管14Bに配置されている。
以下において、単に「上流側」及び「下流側」というときは、排気管14内での排気の流れ方向(矢印F1方向)における上流側及び下流側をそれぞれいうものとする。
排気管14において、太径配管14Bよりも上流側の部分は略円筒状の上流配管14Aであり、下流側の部分は略円筒状の下流配管14Cである。そして、上流配管14Aから太径配管14Bを経て下流配管14Cに至る部分が、エンジンからの排気が流れる主流路22である。太径配管14Bと上流配管14Aの間は、径が徐々に変化するテーパー配管14Dにより連続しており、太径配管14Bと下流配管14Cとの間は、径が徐々に変化するテーパー配管14Eにより連続している。
触媒担持体16は、薄板を、たとえばハニカム状とすることで、表面積が増大された構造であり、この表面に、触媒が担持されている。触媒は、排気管14内を流れる排気中の物質(炭化水素等)を浄化する作用を有している。このような作用を奏する触媒としては、白金、パラジウム、ロジウム等を挙げることができる。なお、触媒担持体16の表面積を増大させる構造は、上記したハニカム状に限定られず、波状又は他の形状でもよい。
触媒担持体16は、排気管14の内部に収容されるように、全体として円柱状に形成されている(図2参照)。なお、触媒担持体16は、円筒状に形成してもよい。
排気管14の太径配管14Bの長手方向(すなわち、軸方向)と交差する方向の一方側には、太径配管14Bから外側に突出した突設部18が設けられている。突設部18は、排気管14の太径配管14Bの周方向の一部に設けられている。突設部18は、排気管14に沿って配置されている。太径配管14Bにおける突設部18の上流側と下流側は、略平面状の壁部15とされている。突設部18の半径方向内側の端部は、壁部15に繋がっている。
突設部18は、触媒担持体16と隣り合う位置に設けられている。突設部18は、略直方体状に形成されており、図2に示す排気管14の軸方向と直交する方向の断面にて、太径配管14Bの接線方向に延びている。
より具体的には、突設部18は、排気の上流側で太径配管14Bの軸方向と略直交する方向に配置された上流壁部18Aと、排気の下流側で太径配管14Bの軸方向と略直交する方向に配置された下流壁部18Bと、を備えている(図1参照)。また、太径配管14Bの接線方向に配置された一対の側壁部18C、18Dを備えている(図2参照)。さらに、突設部18は、上流壁部18Aの端部と下流壁部18Bの端部と一対の側壁部18C、18Dの端部とを繋ぐと共に太径配管14Bに沿って配置された上壁部18Eを備えている。
突設部18の内部には、排気が流れる副流路20が形成されている。突設部18の内部における副流路20と触媒担持体16との間には、触媒担持体16の周面の一部を覆うシール部21が設けられている。シール部21は、突設部18と太径配管14Bとの境界部分を構成している(図2参照)。シール部21の副流路20側のシール面21Aは、略平面状とされている。本実施形態では、シール部21は、真空断熱部で構成されているが、他の部材により構成してもよい。
突設部18の副流路20には、排気管14の軸方向に沿って蓄熱部材24が配置されている。蓄熱部材24は、一対の側壁部18C、18Dに掛け渡されている。言い換えると、蓄熱部材24は、副流路20の内部を排気管14の軸方向に沿って区画する隔壁とされている。蓄熱部材24は、上流壁部18Aと下流壁部18Bとは離間している。すなわち、蓄熱部材24と上流壁部18Aとの間には、排気を流すための隙間が形成されており、蓄熱部材24と下流壁部18Bとの間には、排気を流すための隙間が形成されている。
図示を省略するが、蓄熱部材24は、排気管14の軸方向に沿って配置された板状部と交差する方向に複数のフィンが配置された収容部材を備えている。蓄熱部材24は、収容部材の内部に蓄熱材が収容された構成とされている。収容部材には、複数のフィンが設けられることで、実質的な表面積が増大されている。蓄熱部材24は、内部の蓄熱材に対して外部と熱交換を行う熱交換器である。すなわち、副流路20を流れる排気と、蓄熱部材24の収容部材内の蓄熱材とで熱交換がなされる。例えば、副流路20を流れる排気が蓄熱部材24の蓄熱材より高温である場合は、排気の熱が蓄熱材に移動し、蓄熱材に蓄熱されると共に、排気の温度が低下する。これとは逆に、副流路20を流れる排気が蓄熱部材24の蓄熱材より低温である場合は、蓄熱材の熱が排気に移動し、排気の温度が上昇する。
排気浄化装置12には、触媒担持体16よりも排気の上流側で排気管14と副流路20とを接続する上流側接続部26と、触媒担持体16よりも排気の下流側で排気管14と副流路とを接続する下流側接続部28とが設けられている。排気浄化装置12には、排気の流路を切り替える切替機構30が設けられている。切替機構30は、上流側接続部26に設けられた上流切替バルブ32と、下流側接続部28に設けられた下流切替バルブ34と、を備えている。上流側接続部26は、第1接続部の一例であり、下流側接続部28は、第2接続部の一例である。また、上流切替バルブ32は、第1切替部材の一例であり、下流切替バルブ34は、第2切替部材の一例である。
上流切替バルブ32は、排気の流れ方向と直交する軸32Aと、軸32Aから一方側に延びると共に長さが短い弁体32Bと、軸32Aから他方側に延びると共に長さが長い弁体32Cと、を備えている。上流切替バルブ32は、軸32Aを中心として弁体32B、32Cが回転する。弁体32Bは、排気管14の軸方向視にて略矩形状とされており、蓄熱部材24の上流側端部24Aと接触する形状とされている。また、弁体32Cは、排気管14の軸方向視にて略U字状とされており、太径配管14Bの内壁面と接触する形状とされている。上流側端部24Aは、一端部の一例である。
上流切替バルブ32の回転位置は、制御装置40によって制御される。そして、上流切替バルブ32は、弁体32B、32Cの回転位置により、図1に実線で示す開状態KS1と、二点鎖線で示す閉状態HS1とを採り得る。
上流切替バルブ32が開状態KS1にあるときは、弁体32Bは、シール部21のシール面21Aと接触し、弁体32Cは、壁部15の内側面に接触する。これにより、副流路20の上流側接続部26が閉鎖され、排気は太径配管14Bへ流れ、触媒担持体16を通過する。ここで、上流切替バルブ32の開状態KS1は、第1位置の一例である。
上流切替バルブ32が閉状態HS1にあるときは、弁体32Bは、蓄熱部材24の上流側端部24Aと接触し、弁体32Cは、太径配管14Bの内壁面と接触する。これにより、排気管14の太径配管14Bが閉鎖され、上流側接続部26における上流側に配置された上流側連通口36Aが開放され、上流側接続部26における下流側に配置された下流側連通口36Bが開放される。ここで、上流側連通口36Aは、第1上流側連通口の一例であり、下流側連通口36Bは、第1下流側連通口の一例である。これにより、触媒担持体16の上流側で、排気が上流側連通口36Aを介して副流路20に導入される。上流切替バルブ32の閉状態HS1は、第2位置の一例である。
下流切替バルブ34は、図1に示す断面視にて上流切替バルブ32と左右対称に形成されている。下流切替バルブ34は、軸34Aと、弁体34Bと、弁体34Cとを備えている。下流切替バルブ34は、軸34Aを中心として弁体34B、34Cが回転する。
下流切替バルブ34の回転位置は、制御装置40によって制御される。そして、下流切替バルブ34は、弁体34B、34Cの回転位置により、図1に実線で示す閉状態HS2と、二点鎖線で示す開状態KS2とを採り得る。
下流切替バルブ34が開状態KS2にあるときは、弁体34Bは、シール部21のシール面21Aと接触し、弁体34Cは、壁部15の内側面に接触する。これにより、副流路20の下流側接続部28が閉鎖され、排気は排気管14の太径配管14Bを流れる。ここで、下流切替バルブ34の開状態KS2は、第3位置の一例である。
下流切替バルブ34が閉状態HS2にあるときは、弁体34Bは、蓄熱部材24の下流側端部24Bと接触し、弁体34Cは、太径配管14Bの内壁面と接触する。これにより、排気管14の太径配管14Bが閉鎖され、下流側接続部28における上流側に配置された上流側連通口38Aが開放され、上流側接続部26における下流側に配置された下流側連通口38Bが開放される。ここで、上流側連通口36Aは、第2上流側連通口の一例であり、下流側連通口38Bは、第2下流側連通口の一例である。これにより、触媒担持体16の下流側で、排気が上流側連通口38Aを介して副流路20に導入される。下流切替バルブ34の閉状態HS2は、第4位置の一例である。また、下流側端部24Bは、他端部の一例である。
制御装置40には、エンジンの作動及び停止を検知するエンジン作動センサ42が接続されている。なお、制御装置40が、エンジンの状態を制御することも可能な構成としてもよく、この場合は、制御装置が、エンジン作動センサを兼ねる。
排気浄化装置12には、排気温度センサ44、蓄熱部材温度センサ46及び触媒担持体温度センサ48が設けられている。
排気温度センサ44は、排気管14の上流配管14A側に設けられており、排気の温度を検出して制御装置40に送信する。
蓄熱部材温度センサ46は、蓄熱部材24に接触配置されており、蓄熱部材24の温度を検出して、制御装置40に送信する。
触媒担持体温度センサ48は、触媒担持体16に接触配置されており、触媒担持体16の温度を検出して、制御装置40に送信する。触媒担持体の温度は、実質的に触媒の温度に等しいので、以下では、触媒担持体温度センサ48で検出した温度は、単に触媒温度とする。
制御装置40は、エンジンの動作に加えて、排気温度、蓄熱部材温度及び触媒温度に基づき、上流切替バルブ32及び下流切替バルブ34を制御する。排気浄化装置12では、切替機構30の上流切替バルブ32及び下流切替バルブ34の回転位置により、後述する4通りの流路(図3〜図6参照)に切り替えられる。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
まず、切替機構30によって切り替えられる4通りの流路(図3〜図6参照)について説明する。
図3に示すように、上流切替バルブ32を開状態KS1(すなわち、第1位置)とし、下流切替バルブ34を開状態KS2(すなわち、第3位置)としたときは、排気は矢印F3に示すように副流路20に導入されずに排気管14の太径配管14Bを流れ、排気は触媒担持体16を通過する。すなわち、排気は、副流路20の蓄熱部材24を通過せずに、触媒担持体16のみを通過する。これにより、触媒担持体16に担持された触媒によって排気が浄化され、浄化された排気は、下流配管14Cからさらに下流へ流れる。このような流路では、例えば、排気が副流路20を流れる構造と比較して、排気の熱を触媒に作用させて、短時間で触媒を昇温する(昇温速度を向上させる)ことが可能である。
図4に示すように、上流切替バルブ32を閉状態HS1(すなわち、第2位置)とし、下流切替バルブ34を開状態KS2(すなわち、第3位置)としたときは、排気は、矢印F4に示すように上流側接続部26の上流側連通口36Aを介して副流路20に導入される。この状態では、下流切替バルブ34が下流側接続部28を閉鎖することで、蓄熱部材24により第1経路となる副流路20の折り返し経路が形成される。これにより、排気は、矢印F4に示すように副流路20を蓄熱部材24の外側から内側に沿って流れ、さらに、排気は、上流側接続部26の下流側連通口36Bを介して排気管14の太径配管14Bに導入される。そして、排気は触媒担持体16を通過する。すなわち、図4では、排気浄化装置12は、排気が副流路20の蓄熱部材24を経由した(蓄熱部材24の周りを通過した)後、触媒担持体16を通過する第1経路を切り替えられる。
排気浄化装置12では、構成を複雑化することなく、切替機構30を第1経路に切り替えることができる。第1流路では、排気の熱の一部が副流路20の蓄熱部材24に蓄熱される。そして、温度が低下した状態の排気が、排気管14の太径配管14Bに導入され、触媒担持体16を通過する。排気の温度が低下しているので、例えば、高温の排気の熱が触媒担持体16に担持された触媒に作用せず、触媒の劣化を抑制できる。
図5に示すように、上流切替バルブ32を開状態KS1(すなわち、第1位置)とし、下流切替バルブ34を閉状態HS2(すなわち、第4位置)としたときは、排気は、排気管14の触媒担持体16を通過する。その後、排気は、矢印F5に示すように下流側接続部28の上流側連通口38Aを介して副流路20に導入される。この状態では、上流切替バルブ32が上流側接続部26を閉鎖することで、蓄熱部材24により第2経路となる副流路20の折り返し経路が形成される。これにより、排気は、矢印F5に示すように副流路20を蓄熱部材24の内側から外側に沿って流れ、さらに、排気は、下流側接続部28の下流側連通口38Bを介して排気管14に導入される。すなわち、図5では、排気浄化装置12は、排気が触媒担持体16を通過した後、副流路20の蓄熱部材24を経由する(蓄熱部材24の周りを通過する)第2経路に切り替えられる。
排気浄化装置12では、構成を複雑化することなく、切替機構30を第2経路に切り替えることができる。第2流路では、触媒担持体16の触媒で生じた反応熱によって排気が昇温されているので、排気の熱の一部が副流路20の蓄熱部材24に蓄熱される。これにより、触媒で生じた反応熱を蓄熱部材24に作用させない場合と比較して、蓄熱部材24に短時間で蓄熱させて昇温させたり、蓄熱部材24の温度を長時間にわたって所定温度以上に維持したりすることができる。
図6に示すように、例えばエンジンの停止時には、上流切替バルブ32を閉状態HS1(すなわち、第2位置)とし、下流切替バルブ34を閉状態HS2(すなわち、第4位置)とする。これにより、触媒担持体16が配置された排気管14の太径配管14Bが上流切替バルブ32と下流切替バルブ34により閉塞される。これにより、エンジンが停止し、排気が触媒担持体16に導入されない状態でも、触媒担持体16に担持された触媒を保温でき、触媒の温度低下を抑制できる。
したがって、排気浄化装置12では、排気の浄化用の触媒の反応熱を蓄熱部材の昇温に利用する場合と利用しない場合とに切り替えることができる。また、副流路20は、触媒担持体16が配置された太径配管14Bの長手方向(すなわち、軸方向)と交差する方向の一方側に、太径配管14Bに沿って配置されている。このため、副流路20に設けられた蓄熱部材24により、触媒担持体16が保温されることで、触媒担持体16に担持された触媒の温度低下が抑制される。
次に、切替機構30の上流切替バルブ32と下流切替バルブ34の制御の一例を詳述する。
この制御では、排気温度、蓄熱部材温度及び触媒温度に閾値温度が設定されており、これら閾値温度との関係において、上流切替バルブ32と下流切替バルブ34の開閉が制御される。表1において、排気温度、蓄熱部材温度及び触媒温度のそれぞれにつき、設定されている閾値温度よりも高い状態を「高」、低い状態を「低」とする。この閾値温度は、触媒活性温度であり、この閾値温度よりも高い温度であれば、触媒は排気を浄化する能力を高く発揮する。
また、表1では、図7に示すように、上流切替バルブ32が横方向に配置されている場合(すなわち、図1に示す排気管14の太径配管14Bが開放されている場合)を開状態とし、上流切替バルブ32が縦方向に配置されている場合(すなわち、図1に示す排気管14の太径配管14Bが閉鎖されている場合)を閉状態とする。同様に、下流切替バルブ34が横方向に配置されている場合(すなわち、図1に示す排気管14の太径配管14Bが開放されている場合)を開状態とし、下流切替バルブ34が縦方向に配置されている場合(すなわち、図1に示す排気管14の太径配管14Bが閉鎖されている場合)を閉状態とする。
表1の条件(1)は、エンジンが停止している状態である。この場合、図6に示されるように、上流切替バルブ32と下流切替バルブ34はいずれも閉状態とされる。上流配管14A内や下流配管14C内の低温空気の流入が抑制され、また、蓄熱部材24と触媒担持体16との間の対流も抑制される。そして、蓄熱部材24に蓄熱された熱が放熱されて触媒担持体16に作用することで、触媒担持体16の温度低下が抑制される。
条件(2)は、エンジン作動時で、排気温度、触媒温度及び蓄熱部材温度のいずれも、閾値温度より低い場合である。この場合、排気温度が蓄熱部材温度より高ければ、上流切替バルブ32と下流切替バルブ34はいずれも開状態とされる。この場合、排気が触媒担持体16に導入されるので、短時間で触媒担持体16を昇温することができる。ただし、排気温度が蓄熱部材温度よりも低い場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。これにより、排気は触媒担持体16に導入されず、副流路20において、蓄熱部材24の熱を受けて昇温される。昇温された排気が触媒担持体16に導入されるので、触媒担持体16を昇温することができる。すなわち、蓄熱部材24よりも排気が高温であれば、排気を触媒担持体16に導入し、蓄熱部材24が排気よりも高温であれば、排気が蓄熱部材24によって昇温された後に触媒担持体16に導入される。
条件(3)は、エンジン作動時で、排気温度及び触媒温度は閾値温度よりも低く、蓄熱部材温度は閾値温度よりも高い場合である。この場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされ、排気が副流路20に流れる。排気は、蓄熱部材24によって昇温され、昇温された排気が触媒担持体16に導入されるので、触媒担持体16を短時間で昇温することができる。このため、低温の排気が触媒担持体16に導入されることによる触媒の温度低下を抑制できる。
条件(4)は、エンジン作動時で、排気温度及び蓄熱部材温度が閾値温度よりも低く、触媒温度が閾値温度よりも高い場合である。この場合、排気温度が蓄熱部材温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされ、排気が触媒担持体16に導入される。蓄熱部材24よりも相対的に高温である排気が蓄熱部材24で温度低下されることなく触媒担持体16に導入されることで、触媒の温度低下を抑制できる。これに対し、排気温度が蓄熱部材温度よりも低い場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。排気は触媒担持体16に導入されず、副流路20において、蓄熱部材24の熱を受けて昇温される。昇温された排気が触媒担持体16に導入されるので、排気が蓄熱部材24で昇温されない場合と比較して、触媒担持体16の温度低下を抑制できる。
条件(5)は、エンジン作動時で、排気温度が閾値温度よりも低く、触媒温度及び蓄熱部材温度が閾値温度よりも高い場合である。この場合、触媒温度が蓄熱部材温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされる。排気は触媒担持体16に導入されるので、触媒の過度の昇温を抑制できる。すなわち、排気によって触媒担持体16が冷却される。これに対し、触媒温度が蓄熱部材温度よりも低い場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。副流路20において、蓄熱部材24により昇温された排気が触媒担持体16に導入されるので、触媒担持体16を昇温することができる。ただし、触媒の耐熱温度を超えない範囲での動作とする。
条件(6)は、エンジン作動時で、排気温度、触媒温度及び蓄熱部材温度のいずれも、閾値温度よりも高い場合である。この場合、触媒温度が排気温度よりも高く、排気温度が蓄熱部材温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。蓄熱部材24によって温度低下された排気が触媒担持体16に導入され、触媒の過度の昇温を抑制できる。また、触媒温度が蓄熱部材温度よりも高く、蓄熱部材温度が排気温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされるので、排気により、触媒の過度の昇温を抑制できる。すなわち、排気によって触媒担持体16が冷却される。また、蓄熱部材温度が排気温度よりも高く、排気温度が触媒温度よりも高い場合は、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされるので、排気を触媒担持体16に導入して触媒を昇温できる。また、排気温度が蓄熱部材温度よりも高く、蓄熱部材温度が触媒温度よりも高い場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。蓄熱部材24によって昇温された排気が触媒担持体16に導入されることで、触媒を昇温できる。ただし、これらは、触媒の耐熱温度を超えない範囲での動作とする。
条件(7)は、エンジン作動時で、排気温度が閾値温度よりも高く、触媒温度及び蓄熱部材温度が閾値温度よりも低い場合である。この場合は、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされる。排気が触媒担持体16に導入されることで、触媒を昇温できる。
条件(8)は、エンジン作動時で、排気温度及び蓄熱部材温度が閾値温度よりも高く、触媒温度が閾値温度よりも低い場合である。この場合、排気温度が蓄熱部材温度よりも低い場合は、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。排気が触媒担持体16に導入されず、副流路20において、蓄熱部材24の熱を受けて昇温される。昇温された排気が触媒担持体16に導入されるので、排気が蓄熱部材24で昇温されない場合と比較して、触媒担持体16の昇温を促進することができる。これに対し、排気温度が蓄熱部材温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされるので、排気が触媒担持体16に導入される。蓄熱部材24よりも相対的に高温である排気が蓄熱部材24で温度低下されることなく触媒担持体16に導入されることで、触媒の温度低下を抑制できる。
条件(9)は、エンジン作動時で、排気温度及び触媒温度が閾値温度よりも高く、蓄熱部材温度が閾値温度よりも低い場合である。この場合、排気温度が触媒温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は閉状態とされ、下流切替バルブ34は開状態とされる。蓄熱部材24によって温度低下された排気が触媒担持体16に導入され、触媒の過度の昇温を抑制できる。また、触媒温度が排気温度よりも高ければ、上流切替バルブ32は開状態とされ、下流切替バルブ34は閉状態とされる。排気が蓄熱部材24で温度低下されることなく触媒担持体16に導入されることで、触媒の温度低下を抑制できる。
排気浄化装置12では、表1に示す制御により、排気温度、蓄熱部材温度及び触媒温度に基づき、上流切替バルブ32と下流切替バルブ34を制御することで、触媒の温度を適切に制御できる。
〔第2実施形態〕
次に、図8〜図16を用いて、第2実施形態の排気浄化装置について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8及び図9に示すように、排気浄化装置72では、排気管74における触媒担持体16が配置された太径配管74Aの上流側及び下流側を含む所定範囲は、太径配管74Aよりも太径の外筒76で覆われている。外筒76は、太径配管74Aを周方向に取り囲む円筒状とされている。
外筒76の上流端部76Aは、径が上流側へと漸減する上流テーパー部76Bにより排気管74の上流配管14Aに接続されている。外筒76の中間部には、上流テーパー部76Bと繋がる太径配管76Cが設けられている。また、太径配管76Cは、径が下流側へと漸減する下流テーパー部76Dに繋がっており、外筒76の下流端部76Eは、下流テーパー部76Dにより下流配管14Cに接続されている。
図9〜図11に示すように、外筒76の太径配管76Cの内側には、太径配管76Cに接触する略円筒状の筒部78が設けられている。筒部78の上流側には、筒部78の周方向の一部から延出された流路ガイド80が設けられており、筒部78の下流側には、筒部78の周方向の一部から延出された流路ガイド82が設けられている。流路ガイド80と流路ガイド82とは筒部78の軸方向と直交する方向から見て左右対称とされている。
流路ガイド80は、太径配管74Aの側が開放された箱状とされている。より具体的には、流路ガイド80は、筒部78と連続する湾曲部80Aと、湾曲部80Aの上流側端部から半径方向内側に延びた上流壁部80Bと、湾曲部80Aの周方向両側に配置されると共に上流壁部80Bと接続される一対の側壁部80Cと、を備えている。なお、図10等では、奥側の側壁部82Cは図示されていない。
流路ガイド82は、流路ガイド80と同様に、太径配管74Aの側が開放された箱状とされており、湾曲部82Aと、下流壁部82Bと、一対の側壁部82Cと、を備えている。なお、図10等では、奥側の側壁部82Cは図示されていない。
筒部78と流路ガイド80と流路ガイド82の内側であって、太径配管74Aの外側には、副流路84が形成されている。副流路84には、蓄熱部材86が配置されている。蓄熱部材86は、筒状に形成されており、太径配管74Aと筒部78との間に配置されている。すなわち、蓄熱部材86は、太径配管74B及び外筒76と離間している。言い換えると、蓄熱部材86は、触媒担持体16が配置された太径配管74Aの周囲に配置されると共に副流路84の内部を区画する筒状の隔壁とされている。
流路ガイド80の内側には、触媒担持体16よりも排気の上流側で排気管74と副流路84とを接続する上流側接続部90が設けられている。流路ガイド82の内側には、触媒担持体16よりも排気の下流側で排気管74と副流路84とを接続する下流側接続部92とが設けられている。排気浄化装置72には、排気の流路を切り替える切替機構94が設けられている。切替機構94は、上流側接続部90に設けられた上流切替バルブ96と、下流側接続部92に設けられた下流切替バルブ98と、を備えている。上流側接続部90は、第1接続部の一例であり、下流側接続部92は、第2接続部の一例である。また、上流切替バルブ96は、第1切替部材の一例であり、下流切替バルブ98は、第2切替部材の一例である。
上流切替バルブ96は、排気の流れ方向と直交する軸96Aと、軸96Aから一方側に延びると共に大きさが小さい弁体96Bと、軸96Aから他方側に延びると共に大きさが大きい弁体96Cと、を備えている。上流切替バルブ96は、軸96Aを中心として弁体96B、96Cが回転する。排気管14の軸方向視にて弁体96B及び弁体96Cの外形は略円板状に形成されている。
上流切替バルブ96の回転位置は、制御装置(図示省略)よって制御される。上流切替バルブ96は、弁体96B、96Cの回転位置により、閉状態HS1(図9〜図11参照)と、開状態KS1(図12参照)とを採り得る。
触媒担持体16の上流側には、上流切替バルブ96の開状態KS1のときに、弁体96Bと接触する略平面状のシール部100Aが設けられている。上流切替バルブ96が開状態KS1にあるときは、弁体96Bは、シール部100Aと接触し、弁体96Cは、流路ガイド80の上流壁部80Bと接触する。これにより、副流路84の上流側接続部90が閉鎖され、排気は太径配管74Aへ流れ、触媒担持体16を通過する。ここで、上流切替バルブ96の開状態KS1は、第1位置の一例である。
上流切替バルブ96が閉状態HS1にあるときは、弁体96B、96Cは、蓄熱部材86の上流側端部86Aと接触する。これにより、排気管74が閉鎖され、上流側接続部90における上流側に配置された上流側連通口102Aが開放され、上流側接続部90における下流側に配置された下流側連通口102Bが開放される(図13参照)。ここで、上流側連通口102Aは、第1上流側連通口の一例であり、下流側連通口102Bは、第1下流側連通口の一例である。これにより、触媒担持体16の上流側で、排気が上流側連通口102Aを介して副流路84に導入される。上流切替バルブ96の閉状態HS1は、第2位置の一例である。
下流切替バルブ98は、図13に示す断面視にて上流切替バルブ96と左右対称に形成されている。下流切替バルブ98は、軸98Aと、弁体98Bと、弁体98Cとを備えている。下流切替バルブ98は、軸98Aを中心として弁体98B、98Cが回転する。
下流切替バルブ98の回転位置は、制御装置(図示省略)よって制御される。下流切替バルブ98は、弁体98B、98Cの回転位置により、閉状態HS2(図示省略)と、開状態KS2(図9〜図13参照)とを採り得る。
触媒担持体16の下流側には、下流切替バルブ98の開状態KS2のときに、弁体96Bと接触する略平面状のシール部100Bが設けられている。下流切替バルブ98が開状態KS2にあるときは、弁体98Bは、シール部100Bと接触し、弁体98Cは、流路ガイド82の下流壁部82Bと接触する(図13参照)。これにより、副流路84の下流側接続部92が閉鎖され、排気は排気管74を流れる。ここで、下流切替バルブ98の開状態KS2は、第3位置の一例である。
図示を省略するが、下流切替バルブ98が閉状態HS2にあるときは、弁体98B、98Cは、蓄熱部材86の下流側端部86Bと接触する。これにより、排気管74が閉鎖され、下流側接続部92における上流側に配置された上流側連通口104Aが開放され、下流側接続部92における下流側に配置された下流側連通口104Bが開放される。ここで、上流側連通口104Aは、第2上流側連通口の一例であり、下流側連通口104Bは、第2下流側連通口の一例である。これにより、触媒担持体16の下流側で、排気が上流側連通口104Aを介して副流路84に導入される。下流切替バルブ98の閉状態HS2は、第4位置の一例である。
副流路84には、筒部78の内周面の上流側端部に、筒部78の周方向に沿って配置された上流壁部110が設けられている。上流壁部110の半径方向内側端部は、蓄熱部材86の外面に接触している。また、副流路84には、筒部78の内周面の下流側端部に、筒部78の周方向に沿って配置された下流壁部112が設けられている。下流壁部112の半径方向内側端部は、蓄熱部材86の外面に接触している。
また、筒部78の内周面の中間部には、蓄熱部材86の外側で筒部78及び蓄熱部材86の周方向に沿って配置される外側仕切板114が設けられている(図11、図13及び図15参照)。外側仕切板114は、蓄熱部材86の外面に接触している。また、筒部78の内周面には、筒部78の軸方向に沿って配置される縦壁部116が設けられている(図15参照)。筒部78の周方向における外側仕切板114の一端部は、縦壁部116に接続されている。筒部78の周方向における外側仕切板114の他端部は、縦壁部116と離間しており、外側仕切板114と縦壁部116との間に開口118が設けられている。開口118は、第1開口の一例である。
縦壁部116の上流側端部は上流壁部110と接続されており、縦壁部116の下流側端部は下流壁部112と接続されている(図15参照)。上流壁部110における縦壁部116と隣接する位置には、縦壁部116を挟んで開口118と反対側に上流開口120が設けられている。また、下流壁部112における縦壁部116と隣接する位置には、縦壁部116を挟んで開口118と反対側に下流開口122が設けられている。
また、副流路84には、太径配管74Aの外周面の上流側端部に、太径配管74Aの周方向に沿って配置された上流壁部130が設けられている。上流壁部130の半径方向外側端部は、蓄熱部材86の内面に接触している。また、副流路84には、太径配管74Aの外周面の下流側端部に、太径配管74Aの周方向に沿って配置された下流壁部132が設けられている。下流壁部132の半径方向外側端部は、蓄熱部材86の内面に接触している。
また、太径配管74Aの外周面の中間部には、蓄熱部材86の内側で太径配管74A及び蓄熱部材86の周方向に沿って配置される内側仕切板134が設けられている(図11、図13及び図16参照)。内側仕切板134は、蓄熱部材86の内面に接触している。また、太径配管74Aの外周面には、太径配管74Aの軸方向に沿って配置される縦壁部136が設けられている(図16参照)。太径配管74Aの周方向にける内側仕切板134の一端部は、縦壁部136に接続されている。太径配管74Aの周方向にける内側仕切板134の他端部は、縦壁部136と離間しており、内側仕切板134と縦壁部136との間に開口138が設けられている。開口138は、第2開口の一例である。縦壁部136の上流側と下流側には、開口138と対向する位置に配置されると共に蓄熱部材86との間を塞ぐ壁部140が設けられている。また、縦壁部136の上流側と下流側には、壁部140と反対側に上流開口142と下流開口144が設けられている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図9に示すように、上流切替バルブ96を閉状態HS1(すなわち、第2位置)とし、下流切替バルブ98を開状態KS2(すなわち、第3位置)としたときは、排気は、上流側接続部90の上流側連通口102Aを介して副流路84に導入される。この状態では、下流切替バルブ98が下流側接続部92を閉鎖することで、蓄熱部材86と流路ガイド82により第1経路となる副流路84の折り返し経路が形成される。
図15に示すように、上流側接続部90の上流側連通口102Aを介して副流路84に導入された排気は、矢印F11に示すように、上流壁部110の上流開口120から上流壁部110と外側仕切板114との間に導入され、矢印F12に示すように排気は蓄熱部材86の外側を周方向に沿った一の流れ方向に流れる。さらに、排気は、矢印F12に示すように、縦壁部116の位置で開口118から外側仕切板114と下流壁部112との間に導入され、蓄熱部材86の外側を周方向に沿った逆の流れ方向に流れる。そして、排気は、矢印F13に示すように、縦壁部116の位置で下流壁部112の下流開口122から下流壁部112の後側に流れる。
さらに、図16に示すように、排気は、矢印F14に示すように、蓄熱部材86の内側で下流開口144から内側仕切板134と下流壁部132との間に導入される。そして、矢印F14に示すように、排気は蓄熱部材86の外側を周方向に沿った一の流れ方向に流れる。さらに、排気は、矢印F15に示すように、縦壁部136の位置で開口138から内側仕切板134と上流壁部130との間に導入され、蓄熱部材86の内側を周方向に沿った逆の流れ方向に流れる。そして、排気は、矢印F16に示すように、蓄熱部材86の内側で上流開口142から上流壁部130の前側に流れる。
さらに、排気は、上流側接続部90の下流側連通口102Bを介して排気管74の太径配管74Aに導入され(図13参照)、排気は触媒担持体16を通過する。すなわち、図9では、排気浄化装置72は、排気が副流路84の蓄熱部材86の周りを通過した後、触媒担持体16を通過する第1経路に切り替えられる。
図示を省略するが、上流切替バルブ96を開状態KS1(すなわち、第1位置)とし、下流切替バルブ98を閉状態HS2(すなわち、第4位置)としたときは、排気は、排気管74の太径配管74Aの触媒担持体16を通過する。そして、排気は、下流側接続部92の上流側連通口104Aを介して副流路84に導入される。この状態では、上流切替バルブ96が上流側接続部90を閉鎖することで、蓄熱部材86と流路ガイド80により第2経路となる副流路84の折り返し経路が形成される。下流側接続部92の上流側連通口104Aを介して副流路84に導入された排気は、図15及び図16に示す排気の流れ方向と逆方向に流れる。そして、排気は、下流側接続部92の下流側連通口104Bを介して排気管14に導入される。すなわち、上記状態では、排気浄化装置72は、排気が触媒担持体16を通過した後、副流路84の蓄熱部材86の周りを通過する第2経路に切り替えられる。
切替機構94の上流切替バルブ96と下流切替バルブ98は、例えば、第1実施形態の表1と同様に制御することができる。
したがって、排気浄化装置72では、排気の浄化用の触媒の反応熱を蓄熱部材の昇温に利用する場合と利用しない場合とに切り替えることができる。また、排気浄化装置72では、蓄熱部材86は、触媒担持体16が配置された排気管14の太径配管74Aの周囲に配置されると共に副流路84の内部を区画する筒状の隔壁とされている。このため、蓄熱部材86により、触媒担持体16が保温されることで、触媒担持体16に担持された触媒の温度低下がより確実に抑制される。また、排気浄化装置72では、排気が蓄熱部材86の内側と外側で蓄熱部材86の周方向に沿って流れるため、副流路84において、排気と蓄熱部材86の接触時間を増加させることができる。
上記した各実施形態の排気浄化装置12、72において、蓄熱材としては、高温の排気からの熱を受けて蓄熱することができると共に、低温の排気に対して放熱できれば特に限定されない。たとえば、100℃以上600℃以下の範囲に融点がある溶融塩を用いることができる。溶融塩は、常温で固体の塩や酸化物を、加熱により融解して液体にした物質であり、陽イオンと陰イオンとで構成されている。そして、相変化(融解、一次転移又は二次転移)に伴ってエンタルピーが変化し、蓄熱及び放熱する。
上記の表2から分かるように、上記各実施形態において実際に蓄熱及び放熱する際の相変化は、固相と液相との相転移を伴う融解であってもよく、相変化時には蓄熱材は潜熱として蓄熱及び放熱する。これに対し、固相と液相との相転移を伴わない相変化で蓄熱及び放熱してもよい。
これらの溶融塩において、特に、相変化温度が100℃以上600℃以下の範囲の溶融塩は、排気との熱交換を効率よく行うことができ、各実施形態及び変形例の排気浄化装置に好ましく適用できる。
なお、溶融塩の種類によっては、相変化によって体積変化する溶融塩もある。体積変化する溶融塩を用いる場合は、蓄熱部材の収容部材において、溶融塩の体積変化を吸収できるように十分な容積を確保しておけばよい。
上記第2実施形態では、蓄熱部材86の周方向に沿って外側仕切板114と内側仕切板134を配置したが、本発明は、この構成に限定するものではない。例えば、筒状の蓄熱部材の外側に螺旋状の外側仕切板を設け、排気を蓄熱部材の外側で螺旋状に流し、筒状の蓄熱部材の内側に螺旋状の内側仕切板を設け、排気を蓄熱部材の内側で螺旋状に流すようにしてもよい。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。