JP2020186408A - チーグラーナッタ触媒およびその製造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、モルホロジーが均一であり、狭いMWD(分子量分布)および低い融点を有する高分子量コポリマーの製造を可能にする触媒を提供する。【解決手段】本発明は、MgCl2*mROH付加物を13族金属の化合物および二環式エーテルである内部有機化合物で前処理し、さらに4〜6族の遷移金属の化合物で処理することによって製造された、オレフィンポリマーを製造するための固体のMgCl2担持された触媒成分、および上記触媒成分の製造に関する。さらに、本発明は、上記固体触媒成分、助触媒としての13族金属化合物および任意的に外部添加剤を含むチーグラーナッタ触媒に関する。さらに、本発明は上記触媒成分をオレフィンポリマー、特に所望の特性を有するエチレンポリマーの製造に使用する方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィンポリマーを製造するための固体チーグラーナッタ触媒成分、および上記触媒成分の製造に関する。さらに、本発明は、上記固体触媒成分、助触媒としての13族金属化合物、および任意的に外部添加剤を含むチーグラーナッタ触媒に関する。本発明はさらに、オレフィンポリマー、特に所望の特性を有するエチレンポリマーの製造における上記触媒成分の使用に関する。
チーグラーナッタ(ZN)型のポリオレフィン触媒は、オレフィンポリマー、例えばエチレン(コ)ポリマーを製造する分野において周知である。一般に、上記触媒は、周期律表(IUPAC、Nomenclature of Inorganic Chemistry、1989)の4〜6族の遷移金属化合物、周期律表(IUPAC)の1〜3族の金属化合物、および任意的に周期律表(IUPAC)の13族の化合物、および任意的に内部有機化合物、例えば内部電子供与体から形成される触媒成分を少なくとも含む。ZN触媒はまた、さらなる触媒成分、例えば助触媒および任意的に外部添加剤を含み得る。
反応の特徴における種々の要求を満たし、かつ所望の物理的および機械的性能を有するポリ(α−オレフィン)樹脂を製造するために、様々なチーグラーナッタ触媒が開発されている。典型的なチーグラーナッタ触媒は、粒状の支持体に担持された、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物およびチタン化合物を含む。通常使用される粒状の支持体は、無機酸化物型の支持体、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、シリカ−アルミナおよびシリカ−チタニアであり、典型的にはシリカである。
上記触媒は、例えば欧州特許出願公開第688794号明細書および国際公開第99/51646号パンフレットに記載されているように、上記担体を上述した化合物と逐次接触させることにより製造され得る。あるいは、国際公開第01/55230号パンフレットに記載されているように、最初に上記成分から溶液を調製し、次いで上記溶液を担体と接触させることにより製造され得る。
チタン化合物および任意的に13族化合物、例えばアルミニウム化合物を含む典型的なチーグラーナッタ触媒の別の群は、マグネシウムジハライド、典型的にはMgClに基づく。そのような触媒は、例えば、欧州特許出願公開第376936号明細書、国際公開第2005/118655号パンフレットおよび欧州特許出願公開第810235号明細書に開示されている。上述したZN触媒は、オレフィン重合、例えばエチレン(コ)ポリマーの製造に有用であると主張されている。
しかし、従来の多くの触媒が多くの用途のために満足できる特性を示すとしても、所望のポリマー特性を達成するために触媒の特性および性能を改変および改善し、かつ所望の重合法において所望の性能を有する触媒を有するための要求がある。
水素およびコモノマー応答およびしたがって、分子量(Mw)、ポリマー分子量分布(MWD)およびコモノマー含量を制御するための能力に関する触媒適応性は、触媒性能の一般的な尺度である。すなわち、これらの特性に関する問題は、触媒の性能特性を示す。さらに、高い分子量のポリマーが所望され、かつ水素量がもはや低減され得ない場合には、外部添加剤が重合において使用され得ることが知られている。しかし、その場合には、ポリマーがしばしば、触媒生産性を犠牲にして製造される。触媒を改変することにより解決を見出すためのいくかの試みがある。触媒を改変するための1の方法は、内部有機化合物を使用することである。しかし、例えばポリマーの分子量が改善されるとしても、それはしばしば、いくつかの他の特性、通常は触媒生産性およびコモノマー応答を犠牲にして起こる。内部有機化合物は、内部電子供与体または、触媒の性能に影響を及ぼす他の化合物であり得、外部添加剤は、例えば外部電子供与体および/またはアルキルハライドを含む。
米国特許第5,055,535号明細書は、モノエーテル(例えばテトラヒドロフラン)から選択される電子供与体を含むZN触媒を使用してポリエチレンホモポリマーおよびコポリマーの分子量分布(MWD)を制御する方法を開示している。上記モノエーテルは、助触媒の存在下で触媒成分に添加され、そしてさらに、上記モノエーテルは、媒体中で助触媒の存在なしでは決して触媒成分と接触されるべきでないことを特徴とする。
国際公開第2007051607号パンフレットは、アルキルエーテル型の内部電子供与体、好ましくはテトラヒドロフランを使用してZN触媒成分を改変して高分子量(HMW)成分の分子量分布(MWD)に影響を及ぼすことにより、多峰性エチレンポリマーの特性を適合させる可能性を示唆している。
国際公開第2004055065号パンフレットは、エチレンとα−オレフィンとのコポリマーであって、上記α−オレフィンがポリマー鎖に沿って均一に分布されているコポリマーの製造のための、Ti、Mg、ハロゲンおよび電子供与体を特定のモル比で含む固体触媒成分を開示している。上記電子供与体(ED)は好ましくは、エーテル、例えばテトラヒドロフランである。上記触媒成分は、アルキルアルミニウム化合物および任意的に外部電子供与体と共に重合において使用される。上記任意的な外部電子供与体は、触媒成分において使用される上記EDと同じまたは異なる。
欧州特許出願公開第0376936号明細書は、MgCl担持されたZN触媒を開示している。ここで、噴霧乾燥されたMgCl/アルコール担体物質が、IA〜IIIA群(周期律表(IUPAC、Nomenclature of Inorganic Chemistry、1989)の1、2および13群)の化合物で処理され、次いで、任意的に内部電子供与体の存在下で、チタン化合物によりチタネート化される。上記任意的な内部供与体化合物(内部電子が使用された実施例では、THFまたはジイソブチルフタレートが示されている)は、TiClと共に、またはTiClを添加した後に添加される。
しかし、欧州特許出願公開第0376936号明細書の供与体改変された触媒の活性は、上記供与体を有しない元の触媒よりはるかに低かった。さらに、供与体処理工程中に、トリエチルアルミニウムの10重量%溶液および多数の炭化水素洗浄が使用され、これは、多量の有機溶媒廃棄物を結果した。
国際公開第2014004396号パンフレットは、内部または外部供与体として二ヘテロ環化合物が使用された触媒成分を開示している。上記触媒は、プロピレン重合のために使用される。
欧州特許出願公開第2746306号明細書は、二環式エーテルから選択される内部電子供与体を含む担持されたチーグラーナッタ触媒成分を開示している。欧州特許出願公開第2746306号明細書の触媒は、1〜3族金属の可溶性アルコキシ化合物、13族金属の化合物、内部電子供与体および4〜6族の遷移金属化合物を粒状支持体上に沈着させることにより、あるいは可溶性マグネシウムアルコキシド化合物、電子供与体および、アルミニウムアルキルクロリド化合物の溶液を接触させることにより析出した支持体物質を形成することにより製造される。析出および適切な洗浄工程の後に、得られた固体支持体物質がチタン化合物で処理されて上記触媒成分が得られた。この場合には、ポリマーの分子量が、触媒生産性を犠牲にして改善される。さらに、析出したMgClに基づく触媒の触媒性能およびモルホロジーは典型的に、製造条件における小さい変化にすら敏感であり、大規模製造では特にそうである。
チーグラーナッタ触媒製造における多くの開発がなされているが、なおも改善の余地がある。上述したように、上記方法のいくつかは製造条件に特に敏感であり、および/または大量の廃棄物質が形成され、触媒の大規模での製造に不利である。触媒合成手順の改変は、商業的規模での製造に十分でないように、続く触媒の生産性に悪影響を及ぼし得る。さらに、触媒モルホロジーは、制御が困難であり得、大規模製造では特にそうである。触媒特性および性能の要求に加えて、商業規模での触媒製造は、できるだけ簡単かつ健全(robust)であるべきである。さらに、上記製造で使用される化学物質は、健康、安全および環境の点から安全であるべきである。
したがって、触媒製造条件および化学物質における変化によるモルホロジー変化にあまり敏感でない触媒の大規模での製造を許す触媒を製造するより健全な方法を見出すことが望ましい。さらに、合成中の大量の廃棄物質が回避され得ることが望ましい。
さらに、商業的見地から、触媒は、再生可能な組成および性能を示すべきである。
また、より広いメルトフローレート(MFR)および密度の窓を有するコポリマーを製造することができ、その結果、狭いMWD(分子量分布)および高いコモノマー含量を低い融点と組わせて有する高分子量コポリマーを製造する可能性がある触媒を見出すための要求がある。
最後に、上記触媒は、同等に生産性を有し、商業的重合法において有用なものにし、かつ広い範囲の分子量のポリマーを製造するべきである。
従来技術の上記開示に基づくと、供与体改変は、いくつかの特性の改善を結果するように見える。しかし、これらの改善は、非常にしばしば、触媒生産性およびコモノマー応答を犠牲にしてなされる。析出法によって製造された上記MgClに基づく触媒は、典型的には製造条件における変化に対して敏感である。
驚いたことに、特定の内部有機化合物で改変され、下記で述べるように定義された方法で製造された、MgClに基づく固体の触媒成分が使用されるとき、従来技術の問題が解決され得ることが今分かった。
すなわち、本発明の目的は、MgClに基づく固体の触媒成分を製造する新規な方法を提供することである。本発明はまた、MgClに基づく固体の触媒成分および、本発明方法によって製造された、MgClに基づく固体の触媒成分に関する。さらに、本発明は、上記MgClに基づく固体の触媒成分、助触媒および任意的に外部添加剤を含む触媒に関する。本発明の追加の目的は、本発明の方法によって製造された、MgClに基づく固体の触媒成分のオレフィン重合方法における使用である。
本発明の開示において、内部有機化合物の用語は、それに限定されないが、内部電子供与体をカバーし、上記表現は、特許文献において広く使用されている。上記内部有機化合物は、固体触媒成分の一部である化合物、すなわち上記固体触媒成分の合成中に添加された化合物を示す。外部添加剤は、任意の添加剤をカバーし、それに限定されないが、 外部電子供与体をカバーし、そして、上記固体触媒成分の一部でない成分であるが、重合プロセスに別個の成分として供給される成分を意味する。
担体および支持体という表現は、本明細書において同じ意味を有する。
従って、本発明は、MgCl担持された固体の触媒成分を製造する方法に関し、上記方法は、下記工程:
a)MgCl*mROH付加物の固体担体粒子を用意すること、
b)工程a)の上記固体担体粒子を13族金属の化合物で前処理すること、
c)工程b)の上記前処理された固体担体粒子を4〜6族の遷移金属の化合物で処理すること、
d)上記固体触媒成分を回収すること
を含み、
上記固体担体粒子は、工程c)において上記固体担体粒子を処理する前に、式(I)の内部有機化合物またはその異性体もしくは混合物と接触される。
式(I)において、
〜Rは互いに同じまたは異なり、水素、直鎖もしくは分岐状のC〜C−アルキル基、またはC〜C−アルキレン基であり得、あるいはR〜Rの2以上が環を形成し得、
上記2の酸素含有環は夫々に、飽和または部分的に不飽和または不飽和であり、
上記付加物MgCl*mROHにおけるRは、1〜12の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐状のアルキル基であり、
mは0〜6である。
従って、式(I)の内部有機化合物が、固体担体粒子を4〜6族の遷移金属の化合物で処理する前に、固体担体粒子と接触される。すなわち、上記内部有機化合物は、工程b)の前に、すなわち固体担体粒子を13族金属の化合物で前処理する前に、または上記前処理工程と同時に、または工程b)の後であるが、固体担体粒子を4〜6族の遷移金属の化合物で処理する前に、固体担体粒子と接触され得る。
本発明はまた、上記方法によって製造された固体触媒成分に関する。さらに、本発明は、上記で定義されたように製造された固体触媒成分、助触媒および任意的に外部添加剤を含むチーグラーナッタ触媒を提供する。
さらに、本発明の1の目的は、本発明に従う触媒をエチレンポリマーの製造法において使用することである。本発明の触媒または本発明方法によって製造された触媒は、エチレンコポリマーを多段法で製造するために特に適する。
図1は、DTHFP(D,L−(rac)−DTHFPとmeso−DTHFPのジアステレオマーの1:1混合物)のH−NMRを示す。 図2は、DTHFP(D,L−(rac)−DTHFPとmeso−DTHFPの2:1モル/モル混合物)のH−NMRを示す。 図3は、比較例1の触媒のSEM画像を示す。 図4は、比較例2の触媒のSEM画像を示す。 図5は、比較例4の触媒のSEM画像を示す。 図6は、実施例1の触媒のSEM画像を示す。 図7は、実施例2の触媒のSEM画像を示す。 図8は、実施例3の触媒のSEM画像を示す。 図9は、実施例4の触媒のSEM画像を示す。
本発明を、特定の好ましい実施態様を参照して、下記でさらに詳細に説明する。好ましい実施態様は、従属請求項および下記説明において記載される。
本明細書で使用されるとき、チーグラーナッタ(ZN)触媒成分の用語は、MgClに基づく担体上に担持された、周期律表(IUPAC、Nomenclature of Inorganic Chemistry、1989)の4〜6族の遷移金属の化合物、13族の金属の化合物、および内部有機化合物を含む触媒成分をカバーすることが意図される。
マグネシウムジハライドは、担体を製造するための出発物質として使用される。本発明において使用される固体担体は、アルコールがMgジハライド、好ましくはMgClで配位された担体である。MgClがアルコール(ROH)と混合され、そして、固体担体MgCl*mROHが、周知の方法にしたがって形成される。例として、噴霧乾燥法または噴霧結晶化法が、マグネシウムジハライドを調製するために使用され得る。球形および粒子状(granular)のMgCl*mROH担体物質が、本発明で使用されるのに適する。MgCl*mROH担体物質の製造におけるアルコールは、アルコールROH(ここでRは、1〜12の炭素原子、好ましくは1〜8の炭素原子、例えば1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐状のアルキル基である)である。典型的にはエタノールが使用される。MgCl*mROHにおいて、mは0〜6、より好ましくは1〜4、特に2,7〜3,3である。
MgCl*mROHは、市販の源から入手可能であり、または従来技術に記載された方法によって調製され得る。MgCl*mROH担体の調製法は、いくつかの特許文献、例えば欧州特許出願公開第0376936号明細書、同第0424049号明細書、同第655073号明細書、米国特許第4,071,674号明細書、および欧州特許出願公開第0614467号明細書に記載されており、これらは、参照することにより本明細書に組み入れられる。本発明の固体担体粒子は、MgCl*mROHから成り得る。
工程b)で使用される13族金属化合物は好ましくは、アルミニウム化合物である。特に好ましくは、アルミニウム化合物が、式Al(アルキル)3−x(II)(各アルキルは独立に、1〜12の炭素原子、好ましくは1〜8の炭素原子、より好ましくは1〜6の炭素原子のアルキル基であり、Xは、ハロゲン、好ましくは塩素であり、1<x≦3である)のアルミニウム化合物である。上記アルキル基は、直鎖状、分岐状または環式、またはそのような基の混合物であり得る。
好ましいアルミニウム化合物は、ジアルキルアルミニウムクロリドまたはトリアルキルアルミニウム化合物、例えばジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリドおよびトリエチルアルミニウムまたはそれらの混合物である。最も好ましくは、上記アルミニウム化合物が、トリアルキルアルミニウム化合物、特にトリエチルアルミニウム化合物である。
4〜6族の遷移金属の化合物は好ましくは、4族の遷移金属の化合物またはバナジウム化合物であり、より好ましくは、チタン化合物である。特に好ましくは、上記チタン化合物が、式XTi(OR4−y(RはC1−20アルキル、好ましくはC2−10アルキル、より好ましくはC2−8アルキル基であり、Xはハロゲン、好ましくは塩素であり、yは1、2、3または4、好ましくは3または4であり、より好ましくは4である)のハロゲン含有チタン化合物である。
適するチタン化合物は、トリアルコキシチタンモノクロリド、ジアルコキシチタンジクロリド、アルコキシチタントリクロリドおよび四塩化チタンを包含する。好ましくは、四塩化チタンが使用される。
上記内部有機化合物は、式(I)の二環式エーテル化合物またはその異性体もしくは混合物から選択される。
式(I)において、
〜Rは互いに同じまたは異なり、水素、直鎖もしくは分岐状のC〜C−アルキル基、またはC〜C−アルキレン基であり得、あるいはR〜Rの2以上が環を形成し得、
上記2の酸素含有環は夫々に、飽和または部分的に不飽和または不飽和であり、
上記付加物MgCl*mROHにおけるRは、1〜12の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐状のアルキル基であり、
mは0〜6である。
好ましい直鎖または分岐状のC〜C−アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基である。
好ましいC〜C−アルキレン基の例は、ペンチレンおよびブチレン基である。
上記2のRは好ましくは互いに同じであり、直鎖のC〜C−アルキル基、より好ましくはメチルまたはエチルであり、あるいは上記2のRが、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する環、好ましくはシクロペンチルまたはシクロヘキシル環を形成する。
最も好ましくは、両方のRがメチルである。
〜Rは互いに同じまたは異なり、好ましくはHまたはC〜C−アルキル基であり、あるいはR〜Rの2以上が環を形成し得る。R〜Rによって1以上の環が形成されるならば、これらは、より好ましくはRとRおよび/またはRとRによって形成される。
好ましくは、R〜Rが環を形成せず、より好ましくはR〜Rの高々2がメチルであり、その他がHである。最も好ましくは、R〜Rが全てHである。
さらに、両方の酸素含有環が好ましくは、飽和または部分的に不飽和または不飽和である。
部分的に不飽和または不飽和の酸素含有環の各々は、1または2の二重結合を有し得る。
より好ましくは、両方の酸素含有環が飽和である。
好ましい内部有機化合物の例は、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン、2,2−ジ−(2−フラン)−プロパンおよびそれらの異性体または混合物である。
最も好ましい実施形態では、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン(DTHFP)が、その異性体と共に使用される。DTHFPは典型的には、D,L−(rac)−DTHFPとmeso−DTHFPの1:1モル/モルジアステレオマー混合物である。
本発明によれば、DTHFPの異性体に富む内部有機化合物を使用すると、触媒のモルホロジー特性が影響を受けないことが分かった。D,L−(rac)−DTHFP/meso−DTHFPの比が少なくとも2/1モル/モルである豊富にされたrac−DTHFPを使用することにより、等モルの(rac)と(meso)の混合物と同様に良好な触媒モルホロジーを作ることが可能であることが分かった。
DTHFP(racとmesoのジアステレオマーの1:1モル/モル混合物)のH−NMRが、図1に開示される。
DTHFP(rac−DTHFP(D,L−(rac)−DTHFP/meso−DTHFP)の2:1モル/モル混合物)のH−NMRが図2に開示される。
驚いたことに、豊富にすること(enrichment)は、MgClとの錯体形成によって成功した。この豊富にする工程は、本発明における追加の発明工程を形成する。
本発明の方法によれば、13族金属化合物によるMgCl−mROHの前処理の前、間または後であるが、4〜6族の遷移金属の化合物による処理の前に、上記で定義された内部有機化合物が上記触媒混合物に添加されることが必須の特徴である。
触媒混合物に添加された、式(I)の内部有機化合物/付加物MgCl*mROHのモル比は、0.02〜0.20モル/モル、好ましくは0.05〜0.15モル/モルの範囲である。
すなわち、本発明の第一の実施形態によれば、上記固体触媒成分が、
i)固体MgCl*mROH担体を用意すること、ここでmは1〜4であり、Rは1〜8の炭素原子を有する直鎖または分岐状のアルキル基である、
ii)工程i)の固体担体粒子をAl化合物で前処理すること、
iii)工程ii)の前処理された固体担体に式(I)の内部有機化合物を添加すること、または
iii’)工程ii)と同時に式(I)の内部有機化合物を上記固体担体に添加すること、
iv)工程iii)またはiii’)の前処理された固体担体粒子をTiClで処理すること、そして
v)上記固体触媒成分を回収すること
により製造される。
すなわち、本発明の第二の実施形態によれば、固体触媒成分が
i)固体MgCl*mROH担体を用意すること、ここでmは1〜4であり、Rは1〜8の炭素原子を有する直鎖または分岐状のアルキル基である、
ii−1)工程i)の固体担体に式(I)の内部有機化合物を添加すること、
iii−1)工程ii−1)の固体担体粒子をAl化合物で前処理すること、
iv−1)工程iii−1)の前処理された固体担体粒子をTiClで処理すること、そして
v−1)上記固体触媒成分を回収すること
により製造される。
上記実施形態によれば、Al化合物が、内部有機化合物の添加の前または後に固体担体に添加され、あるいは内部有機化合物と同時に上記担体に添加され得る。
最も好ましくは、上記第一および第二の実施形態において、mが2,7〜3,3であり、ROHがエタノールであり、アルミニウム化合物がアルミニウムトリアルキル化合物、例えばトリエチルアルミニウムであり、内部供与体として、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンまたは2,2−ジ−(2−フラン)−プロパン、特に2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン、またはそれらの異性体もしくは混合物が使用される。
本発明の触媒製造法によれば、13族金属化合物、好ましくはアルミニウム化合物による前処理が、不活性有機溶媒、好ましくは不活性脂肪族炭化水素溶媒、例えばヘプタン中の上記アルミニウム化合物の溶液を添加することによって行われ得る。本発明の方法は、濃縮されたアルミニウム化合物溶液の使用を許す。トリエチルアルミニウム(TEA)が使用される場合には、不活性炭化水素中のTEAの15〜100重量%溶液、好ましくは不活性脂肪族炭化水素溶媒、例えばヘプタン中のTEAの25〜100重量%溶液が使用され得、あるいは無溶媒(neat)TEAが使用され得る。これらのより濃縮された溶液を使用することにより、モルホロジーが有利なままであり、廃棄物の減少が実現されることが分かった。
最終の固体触媒成分は、1〜10、好ましくは2〜8、特に3〜7のMg/Tiモル/モル比、0.01〜1、好ましくは0.1〜0.5のAl/Tiモル/モル比、および5〜20、好ましくは10〜17のCl/Tiモル/モル比を有する。
最終触媒のMg成分は好ましくは、固体MgCl*mROH担体のみに由来する。すなわち、追加のMg化合物は、触媒製造において使用されない。
本発明の固体触媒成分の粒子は、粒子サイズにおいて均一であり、微粒子や凝集物を有しない。
本発明のさらなる利点は、ポリマーの分子量分布(MWD)が、本発明の触媒または本発明方法によって製造された触媒を使用することによって狭くされ得ることである。
さらに、分子量の増加は、触媒の生産性を犠牲にしてなされることはない。上記生産性は許容可能に高いレベルのままであり、または同様の型であるが異なる内部有機化合物を使用した触媒成分および/または、TiClによる処理工程の間または後に上記内部有機化合物を添加することによって、もしくは上記有機化合物を外部添加剤として使用することによって、もしくは上記有機化合物を析出したMgClに基づく触媒において使用することによって製造された触媒成分の使用と比較して増加すらされる。すなわち、本発明の方法によって製造された触媒の性能は、ポリエチレンの製造窓を広くすることを可能にし、その結果、より多い量の水素を用いる重合およびより少ない量の水素を用いる重合の両方が、良好な生産性を維持しながら可能である。
特に、モル質量可変性、MWD、コモノマー応答、コモノマー組成分布(CCD)および活性および生産性の最適な組合せが、本発明の触媒を、ポリエチレンを製造するために非常に魅力的にする。
本発明の触媒は、上記で定義された固体触媒成分の他に、助触媒(活性剤としても知られる)を含む。助触媒は、13族の有機金属化合物、典型的にはアルミニウム化合物である。これらの化合物は、アルキルアルミニウムハライド、好ましくはアルキルアルミニウムウロリド、例えばエチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジメチルアルミニウムクロリドなどを包含する。それらはまた、トリアルキルアルミニウム化合物、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウムおよびトリ−n−オクチルアルミニウムを包含する。また、他のアルミニウムアルキル化合物、例えばイソプレニルアルミニウムが使用され得る。特に好ましい助触媒はトリアルキルアルミニウムであり、そのうち、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウムおよびトリ−イソブチルアルミニウムが特に使用される。
本発明の触媒はまた、外部添加剤、例えば外部供与体を含み得る。使用され得る外部添加剤は、従来技術から知られているように、エーテル化合物、典型的にはテトラヒドロフラン、シロキサンまたはシラン型の外部供与体および/またはアルキルハライドを包含する。
本発明の触媒は、エチレンを任意的に1以上のコモノマーと共に重合するために使用され得る。一般に使用されるコモノマーは、好ましくはC〜C20−α−オレフィンから選択され、より好ましくはC〜C10−α−オレフィン、例えば1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセンから選択されるα−オレフィンコモノマー、ならびにジエン、例えばブタジエン、1,7−オクタジエンおよび1,4−ヘキサジエン、または環式オレフィン、例えばノルボルネン、およびそれらの混合物である。最も好ましくは、上記コモノマーが1−ブテンおよび/または1−ヘキセンである。
本発明の触媒は、広い範囲のポリエチレンポリマーの製造を許す。すなわち、高密度、中密度および低密度のエチレンポリマーの製造が可能である。
本発明の触媒は、ポリエチレンを製造するための通常使用される単モードおよび多モードのプロセスにおいて使用され得る。典型的には、ポリエチレンポリマーが、多モードプロセス配列で製造される。多峰性エチレンコポリマーは、少なくとも2の重合段階を含む従来公知の任意の適する重合法で製造され得る。重合段階をカスケード様式で操作するのが好ましい。上記重合は、スラリー、溶液または気相条件、またはそれらの組合せで操作され得る。カスケード型のスラリーおよび気相重合段階を含む適する方法は、特に国際公開第92/12182号パンフレットおよび国際公開第96/18662号パンフレットに開示されている。
多モード重合配置では、重合段階が、スラリーおよび気相反応器から選択される重合反応器を含む。1の好ましい実施形態では、多モード重合配置が、少なくとも1のスラリー反応器を含み、いくつかの実施形態では、2のスラリー反応器の後に少なくとも1の気相反応器、好ましくは1の気相反応器が続く。
触媒は、従来公知の手段によって重合プロセスに移され得る。すなわち、触媒を希釈剤に懸濁させ、そしてそれを均質なスラリーとして維持することが可能である。特に好ましいのは、国際公開第2006/063771号パンフレットに開示されているように、希釈剤として20〜1500mPa・sの粘度を有するオイルを使用することである。また、触媒をグリースとオイルの粘性混合物と混合し、そして得られたペーストを重合ゾーンに供給することが可能である。さらに、触媒を沈降させ、そしてこうして得られた触媒泥(mud)の幾つかの部分を、例えば欧州特許出願公開第428054号明細書に開示されたやり方で重合ゾーンに導入することが可能である。
スラリーでの重合は通常、不活性稀釈剤、典型的には炭化水素希釈剤、例えばメタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど、またはそれらの混合物中で起こる。好ましくは、上記希釈剤が、1〜4の炭素原子を有する低沸点炭化水素またはそのような炭化水素の混合物である。特に好ましい記稀釈剤は、少量のメタン、エタンおよび/またはブタンを含み得るプロパンである。
スラリー重合における温度は典型的には40〜115℃、好ましくは60〜110℃、特に70〜100℃である。圧力は、1〜150バール、好ましくは10〜100バールである。
スラリー重合は、スラリー重合のために使用される任意の公知の反応器において行われ得る。そのような反応器は、連続撹拌タンク反応器およびループ反応器を包含する。特に、重合をループ反応器で行うことが好ましい。従来知られているように、水素が任意的に反応器に供給されて、ポリマーの分子量を制御する。さらに、1以上のα−オレフィンコモノマーが反応器に添加されて、ポリマー生成物の密度およびモルホロジーを制御し得る。そのような水素およびコモノマー供給の実際の量は、得られるポリマーの所望のメルトインデックス(または分子量)および密度(またはコモノマー含量)に依存する。
気相での重合は、流動床反応器、速い流動床反応器または沈降床反応器、またはこれらの任意の組合せで行われ得る。
典型的には、流動床または沈降床重合反応器が、50〜100℃、好ましくは65〜90℃の範囲の温度で操作される。圧力は適切には10〜40バール、好ましくは15〜30バールである。
また、必要ならば、帯電防止剤が、スラリーおよび/または気相反応器に導入され得る。上記方法はさらに、プレ反応器およびポスト反応器を含み得る。
重合工程は、プレ重合工程によって先行され得る。プレ重合工程は、スラリーまたは気相で行われ得る。好ましくは、プレ重合がスラリーで、特にループ反応器で行われる。プレ重合工程における温度は典型的には、0〜90℃、好ましくは20〜80℃、より好ましくは30〜70℃である。
圧力は重要でなく、典型的には1〜150バール、好ましくは10〜100バールである。
重合は、連続的にまたはバッチ式で行われ得、好ましくは重合が連続的に行われる。
本発明に従ってエチレン(コ)ポリマーを製造する好ましい多段プロセスは、スラリー相重合段階および気相重合段階を含む。各段階は、1以上の重合反応器を含み得る。1の適する反応器配置は、1〜2のスラリー反応器、好ましくはループ反応器および1の気相反応器を含む。そのような重合配置は、例えば特許文献、例えばBorealisの国際公開第92/12182号パンフレットおよび国際公開第96/18662号パンフレットに記載されており、Borstar技術として知られている。
方法
メルトフローレート
MFR:190℃、2,16kg荷重
MFR:190℃、5kg荷重
メルトフローレートは、ISO 1133に従って測定され、g/10分で示される。MFRは、ポリマーの流動性、従って加工処理性の指標である。メルトフローレートが高いほど、ポリマーの粘度が低い。
分子量平均、分子量分布(Mn、Mw、Mz、MWD)
分子量平均(Mz、MwおよびMn)、分子量の分布(MWD)、および多分散性指数PDI=Mw/Mnで表すその広さ(式中、Mnは数平均分子量、Mwは重量平均分子量である)は、ISO 16014−1:2003、ISO 16014−2:2003、ISO 16014−4:2003およびASTM D 6474−12に従ってゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により、下記式を使用して決定された。
一定の溶離体積間隔ΔVに関して、AおよびMはそれぞれ溶離体積Viに関係するクロマトグラフィーによるピークスライス面積およびポリオレフィン分子量(MW)であり、Nは積分限界間でのクロマトグラムから得られたデータ点の数に等しい。
赤外(IR)検出器(PolymerChar(スペイン国バレンシア)からのIR4またはIR5)またはAgilent Technologiesからの示差屈折率計(RI)を備え、3xAgilent−PLgel Olexisおよび1xAgilent−PLgel Olexis Guardカラムを備えた高温GPC装置が使用された。溶媒および移動相として、250mg/Lの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールで安定化された1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)が使用された。クロマトグラフィーシステムが160℃で1mL/分の一定流速で操作された。200μLのサンプル溶液が、分析ごとに注入された。データ収集が、Agilent Cirrus software version 3.3またはPolymerChar GPC−IRコントロールソフトウエアを使用して行われた。
カラムセットが、0,5kg/mol〜11500kg/molの範囲の19の狭いMWDポリスチレン(PS)標準を用いて普遍較正(ISO 16014−2:2003に従う)を使用して較正された。上記PS標準が、室温で数時間にわたって溶解された。ポリスチレンのピーク分子量のポリオレフィン分子量への変換が、Mark Houwinkの式および下記のMark Houwink定数を使用して行われる。
PS=19x10−3mL/g、hPS=0.655
PE=39x10−3mL/g、hPE=0.725
PP=19x10−3mL/g、hPP=0.725
三次多項適合(third order polynominal fit)を使用して較正データを適合させた。
全てのサンプルが、0.5〜1mg/mlの濃度範囲で調製され、そして160℃で、PPの場合には2.5時間、PEの場合には3時間、連続して静かに振とうしながら溶解された。
溶融温度
溶融温度が、ISO 11357に従う示差走査熱量法(DSC)によって、Mettler TA820 示差走査熱量法(DSC)を使用して3±0,5mgのサンプルについて測定される。
ICP分析(Al、Mg、Ti)
質量Mの固体サンプルを取り、ドライアイス上で冷却することにより、触媒の元素分析が実施された。サンプルは、硝酸(HNO、65%、Vの5%)及び新鮮な脱イオン(DI)水(Vの5%)に溶解させることによって既知の体積Vまで希釈された。上記溶液がDI水で最終体積Vまでさらに希釈され、そして2時間放置して安定させた。
分析は、室温にてThermo Elemental iCAP 6300誘導結合プラズマ発光分光器(ICP−OES)を使用して実行され、上記分光器はブランク(5%HNOの溶液)、及び5%HNOの溶液中の0.5ppm、1ppm、10ppm、50ppm、100ppm及び300ppmのAl、MgおよびTiの標準を用いて較正された。
分析の直前に、ブランク及び100ppmの標準を使用して較正を「再傾斜」させ、品質制御サンプル(DI水中の5%HNOの溶液中の20ppmのAl、MgおよびTi)を通して再傾斜を確認する。QCサンプルは、サンプル5個毎に、及び計画された分析セットの最後にも通す。
Mgの含有量は285.213nmの線を使用して、Tiの含有量は336.121nmの線を使用してモニタされた。アルミニウムの含有量は、ICPサンプル中のAl濃度が0〜10ppm(100ppmまでしか較正していない)の場合には167.079nmの線により、Al濃度が10ppmを超えた場合には396.152nmの線によりモニタされた。
報告値は、同じサンプルから集めた3つの連続的アリコートの平均であり、サンプルの元の質量及び希釈量をソフトウェアに入力することにより、元の触媒に関連づけられる。
PEからのコモノマー含量(FTIR)
コモノマー含量が、Nicolet Magna 550IR分光光度計をNicolet Omnic FTIRソフトウエアとともに使用して、フーリエ変換赤外分光法(FTIR)による測定に基づく公知のやり方で決定された。
約220〜250μmの厚さを有するフィルムが、サンプルから圧縮成形された。同様のフィルムが、既知量のコモノマーを有する較正サンプルから作られた。厚さが、フィルムの少なくとも5カ所で測定された。次いで、フィルムが紙やすりによって擦られて、反射を排除した。汚染を回避するために、フィルムは手(plain hand)で触らなかった。各サンプルおよび較正サンプルのために、少なくとも2のフィルムが用意された。フィルムは、ペレットから、Graceby Specacフィルムプレスを使用して、150℃で、3+2分の予熱時間、1分の圧縮時間および4〜5分の冷却時間を使用してプレスされた。非常に高い分子量のサンプルの場合には、予熱時間が長くされまたは温度が高められ得る。
コモノマー含量は、約1378cm−1の波数での吸光度から決定された。較正サンプルにおいて使用されたコモノマーは、サンプル中に存在するコモノマーと同じであった。分析は、2cm−1の分解能、4000〜400cm−1の波数範囲、および128の掃引回数を使用して行われた。各フィルムから少なくとも2のスペクトルが得られた。
コモノマー含量は、1430〜1100cm−1の波数範囲からのスペクルにより決定された。吸光度は、いわゆる短基線(short base line)または長基線(long base line)または両方を選択することによりピークの高さとして測定される。短基線は、最小点を通って約1410〜1320cm−1に引かれ、長基線は、約1410〜1220cm−1の間に引かれる。較正は、各基線型のために特になされる必要がある。また、未知サンプルのコモノマー含量は、較正サンプルのコモノマー含量の範囲内にある必要がある。
較正サンプルから、下記のように直線が得られる。
ここで、
は、較正サンプルiのコモノマー含量であり、
1378,iは、サンプルiの約1378cm−1での吸光度であり、
は較正サンプルiで作られたフィルムの厚さであり、
kは、(回帰分析により得られた)較正ラインの傾きであり、
bは、(回帰分析により得られた)較正ラインの切片である。
こうして得られたパラメータkおよびbを使用して、サンプルのコモノマー含量が下記から得られた。
ここで、
は未知サンプルのコモノマー含量であり、
1378,xは未知サンプルの約1378cm−1での吸光度であり、
は未知サンプルで作られたフィルムの厚さであり、
kは、上記較正サンプルから得られた較正ラインの傾きであり、
bは、較正サンプルから得られた較正ラインの切片である。
上記方法は、コモノマー含量を、較正に使用されたものに応じて、重量%またはモル%で与える。適切に較正されるならば、同じ方法がまた、メチル基の数、すなわち、CH/炭素原子1000個を決定するために使用され得る。
実施例
原料
ヘプタン中の10および25重量%TEA(トリエチルアルミニウム)の標準溶液が、Chemturaからの100%TEA−Sの稀釈によって調製された。
MgCl*3EtOH担体が、GRACEから受け取られた(表1)。
2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン(DTHFP)が、TCI EUROPE N.V. によって、ジアステレオマー(D,L−(rac)−DTHFPとmeso−DTHFPの混合物(1:1)として供給された。
TiClは、Aldrichによって供給された(金属不純物<1000ppm、金属分析>99.9%)。
下記実施例において、比較触媒および本発明触媒の製造ならびに重合における上記触媒の使用が開示される。触媒およびポリマー特性が表2に開示される。触媒のSEM画像が図3〜9に開示される。
比較例1(CE1)
触媒が、欧州特許出願公開第0376936号明細書に記載された製造手順に従って製造された。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した250mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンおよび5g(20ミリモルのMg)の球形45μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(81.8g、72ミリモルのAl;Al/EtOH=1.1モル/モル)の前冷却された10重量%溶液が、Cの開放故に、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、上清がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、撹拌下で、50mLのトルエンで80℃で1回および50mLのトルエンで50℃で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。
B.触媒の製造
室温で、100mLのトルエンが、工程Aの前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.984g、21.0ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で、50mLのトルエンで50℃で、そして50mLのペンタンで室温で洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる上清液体の除去)。触媒が窒素流により60℃で1.5時間乾燥された。収量は2g(Mgに基づいて70%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(8.5mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、下記手順に従って行われた。
空の3Lのベンチスケール反応器が、55mLの1−ブテンで20℃で充填され、そして200rpmで撹拌された。次いで、1250mLのプロパンが上記反応器に重合媒体として添加され、次いで水素ガス(0.75バール)が添加された。上記反応器が85℃に加熱され、そしてエチレン(3.7バール)がバッチ式で添加された。反応器圧が0.2バールの超過圧力で保持され、撹拌速度が550rpmに増加された。100mLのプロパンの添加と共に、触媒および助触媒が一緒に反応器に添加された(触媒とTEAとの数秒の前接触)。合計の反応器圧力が、連続的なエチレン供給によって38.3バールに維持された。モノマーおよびHを放出すること(venting off)により、重合が60分後に停止された。得られたポリマーをドラフトチャンバーで一晩乾燥させた後に秤量した。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
比較例2(CE2)
触媒が、25重量%のTEAを用いて、かつより少ない体積の溶媒を使用して製造された。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した100mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンおよび5.1g(21ミリモルのMg)の球形45μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(30.4g、67ミリモルのAl;Al/EtOH=1.0モル/モル)の前冷却された25重量%溶液が、Cの開放故に、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、上清がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、50mLのトルエンで室温で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる溶媒の除去)。
B.触媒の製造
室温で、50mLのトルエンが、工程Aの前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.8g、20ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で2回、そして50mLのペンタンで室温で1回洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。触媒が窒素流により50℃で1.5時間乾燥された。収量は2.7g(Mgに基づいて76%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(6.2mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例1Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表1に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
比較例3(CE3)
C.比較例2の触媒(6.2mg)が、DTHFPを外部添加剤として用いて(DTHFP/Mg=0,14モル/モル、DTHFP/Ti=0,47モル/モル)、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。DTHFPは、上記重合の1時間前にグローブボックスにおいてTEA溶液と前混合された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例1Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
比較例4(CE4)
C.比較例2の触媒(7.2mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、下記手順に従って行われた。
空の3Lのベンチスケール反応器が、70mLの1−ブテンで20℃で充填され、そして200rpmで撹拌された。次いで、プロパン(1250mL)が上記反応器に重合媒体として添加され、次いで水素ガス(0.40バール)が添加された。上記反応器が85℃に加熱され、そしてエチレン(3.7バール)のバッチが添加された。反応器圧が0.2バールの超過圧力で保持され、撹拌速度が550rpmに増加された。100mLのプロパンの添加と共に、触媒および助触媒が一緒に反応器に添加された(触媒とTEAとの数秒の前接触)。合計の反応器圧力が、連続的なエチレン供給によって37.5バールに維持された。モノマーおよびHを放出すること(venting off)により、重合が60分後に停止された。得られたポリマーをドラフトチャンバーで一晩乾燥させた後に秤量した。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
実施例1(IE1)
内部有機化合物としてのDTHFPが、TiClの添加の直前に添加された。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した100mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンおよび5g(20ミリモルのMg)の球形45μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(30.4g、67ミリモルのAl;Al/EtOH=1.1モル/モル)の前冷却された25重量%溶液が、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、液体がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、50mLのトルエンで室温で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。
B.触媒の製造
室温で、50mLのトルエンに溶解されたDTHFP(0.38g、DTHFP/Mg=0.1モル/モル)が、上記前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.8g、20ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で2回、そして50mLのペンタンで室温で1回洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。触媒が窒素流により50℃で1.5時間乾燥された。収量は3.3g(Mgに基づいて89%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(6.0mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウムア(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例4Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
実施例2(IE2)
内部有機化合物としてのDTHFPが、TEAの添加の直前に添加された。触媒は、45 μmのMgCl*3EtOH担体に基づく。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した100mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンに溶解された0.38gのDTHFP(DTHFP/Mg=0.1モル/モル)および5.1g(21ミリモルのMg)の球形45μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(30.4g、67ミリモルのAl;Al/EtOH=1.0モル/モル)の前冷却された25重量%溶液が、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、液体がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、50mLのトルエンで室温で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15〜120分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。
B.触媒の製造
室温で、50mLのトルエンが、上記前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.8g、20ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で2回、そして50mLのペンタンで室温で1回洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。触媒が窒素流により50℃で1.5時間乾燥された。収量は3.6g(Mgに基づいて100%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(5.7mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例4Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
実施例3(IE3)
内部有機化合物としてのDTHFPが、TEAの添加の直前に添加された。触媒は、20μmのMgCl*3EtOH担体に基づく。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した100mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンに溶解された0.38gのDTHFP(DTHFP/Mg=0.1モル/モル)および5g(20ミリモルのMg)の粒子状20μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(30.4g、67ミリモルのAl;Al/EtOH=1.0モル/モル)の前冷却された25重量%溶液が、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、液体がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、50mLのトルエンで室温で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15〜120分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。
B.触媒の製造
室温で、50mLのトルエンが、上記前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.8g、20ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で2回、そして50mLのペンタンで室温で1回洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。触媒が窒素流により50℃で1.5時間乾燥された。収量は3.4g(Mgに基づいて94%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(7.0mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例4Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
実施例4(IE4)
内部有機化合物としての豊富にされたrac−DTHFP(D,L−(rac)−DTHFP/meso−DTHFP=2/1モル/モル)が、TEAの添加の直前に添加された。触媒は、45μmのMgCl*3EtOH担体に基づく。
無水MgCl(0.95g、10ミリモル)が、3.68gのDTHFP(20ミリモル; D,L−(rac)−DTHFP/meso−DTHFP=1/1モル/モル)と室温で混合された。得られた懸濁物が130℃に加熱され、そして3時間撹拌された。上記混合物が室温に冷却され、そして濾過された。得られたろ液は、D,L−(rac)−DTHFPとmeso−DTHFPの混合物(2/1モル/モル;収率93%)を含み、そのまま、触媒合成に使用された。
A.前処理された支持体物質の調製:
不活性雰囲気のグローブボックス(<1ppm O、HO)において、2のラバーセプタム、温度計および機械的撹拌機を備えた乾燥した100mLの4つ口丸底フラスコが、30mLのヘプタンに溶解された0.38gの豊富にされたrac−DTHFP(DTHFP/Mg=0.1モル/モル)および5.1g(21ミリモルのMg)の球形45μmのMgCl*3EtOH担体で充填された。上記フラスコがグローブボックスから取り出され、窒素の入口および出口が固定された。上記フラスコが冷却浴に置かれ、そして250rpmで約10分間撹拌された。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(30.4g、67ミリモルのAl;Al/EtOH=1.0モル/モル)の前冷却された25重量%溶液が、温度を0℃未満に保持しながら、1時間にわたって滴下された。得られた懸濁物が、20分で80℃に加熱され、そしてこの温度で30分間250rpmで保持された。上記懸濁物が80℃で5分間沈降され、液体がカニューラによって除去された。得られた前処理された支持体物質が、50mLのトルエンで室温で2回洗浄された(トルエンの添加、250rpmで15〜120分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。
B.触媒の製造
室温で、50mLのトルエンが、上記前処理された支持体物質に添加された。上記混合物が、250rpmで約30分間撹拌された。無溶媒のTiCl(3.8g、20ミリモル;Ti/Mg=1.0モル/モル)が滴下され、温度が25〜35℃に保持された。得られた懸濁物が、20分で90℃に加熱され、そしてこの温度で60分間250rpmで保持された。上記懸濁物が90℃で5分間沈降され、そして液体がカニューラによって除去された。得られた触媒が50mLのトルエンで90℃で2回、そして50mLのペンタンで室温で1回洗浄された(予熱されたトルエンまたはペンタンの添加、250rpmで15分間の撹拌、5分間の沈降、カニューラによる液体の除去)。触媒が窒素流により50℃で1.5時間乾燥された。収量は3.8g(Mgに基づいて100%)であった。
C.ベンチスケールでの1−ブテンとの共重合
触媒(7.2mg)が、1−ブテンとの共重合において試験された。トリエチルアルミニウム(TEA)が助触媒として、15のAl/Tiモル比で使用された。重合反応は、3Lのベンチスケール反応器で、比較例4Cに記載された手順に従って行われた。
D.重合結果
重合反応の結果を表2に示す。触媒の活性は、製造されたポリマーの量に基づいて計算された。分子量および分子量分布が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ブテンコモノマー含量が、IRによって測定された。コポリマーの融点がDSCによって測定された。
結果から分かるように、本発明方法によって製造されたポリマーの分子量は、比較例より高いか、少なくとも同じレベルであり、活性は良好なレベルのままである。同時に、比較例と比較して、MWDはより狭く、コモノマー含量はより少なく、融点はより低い。また、実施例の触媒のモルホロジーは均一である。比較例CE4では、活性およびMwが良好なレベルにあるが、他の特性(MWD、C4含量およびMp)は、実施例よりも不利に高い。さらに、触媒のモルホロジーが十分でなく、これは、大規模製造におけるありうる困難を示す。

Claims (15)

  1. 固体のMgCl担持された触媒成分を製造する方法において、下記工程:
    a)MgCl*mROH付加物の固体担体粒子を用意すること、
    b)工程a)の上記固体担体粒子を13族金属の化合物で前処理すること、
    c)工程b)の上記前処理された固体担体粒子を4〜6族の遷移金属の化合物で処理すること、
    d)上記固体触媒成分を回収すること
    を含み、
    上記固体担体粒子は、工程c)において上記固体担体粒子を処理する前に、式(I)の内部有機化合物またはその異性体もしくは混合物と接触される、上記方法。
    (式(I)において、
    〜Rは互いに同じまたは異なり、水素、直鎖もしくは分岐状のC〜C−アルキル基、またはC〜C−アルキレン基であり得、あるいはR〜Rの2以上が環を形成し得、
    上記2の酸素含有環は夫々に、飽和または部分的に不飽和または不飽和であり、
    上記付加物MgCl*mROHにおけるRは、1〜12の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、
    mは0〜6である。)
  2. 上記固体担体粒子が、上記前処理工程b)の前に、式(I)の内部有機化合物またはその異性体もしくは混合物と接触される、請求項1に記載の方法。
  3. 上記固体担体粒子が、上記前処理工程b)と同時に、または上記前処理工程b)の後でかつ上記処理工程c)の前に、式(I)の内部有機化合物またはその異性体もしくは混合物と接触される、請求項1に記載の方法。
  4. 上記内部有機化合物の式(I)において、
    2のRが互いに同じでありかつ直鎖のC〜C−アルキル基であり、または2のRが、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する環、好ましくはシクロペンチルまたはシクロヘキシル環を形成し、
    〜Rが互いに同じまたは異なりかつ好ましくはHまたはC〜C−アルキル基であり、あるいはR〜Rの2以上が環を形成し得、好ましくは上記環がRとRおよび/またはRとRによって形成される、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 上記内部有機化合物の式(I)において、
    両方のRが互いに同じでありかつメチルまたはエチル基であり、好ましくはメチル基であり、および
    〜Rが互いに同じまたは異なりかつHまたはC〜C−アルキル基であり、好ましくはR〜Rの高々2がメチルであり、その他がHであり、より好ましくはR〜Rが全てHである、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 上記内部有機化合物が、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンまたは2,2−ジ−(2−フラン)−プロパン、好ましくは2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパンである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. MgCl*mROH付加物におけるRが、1〜8の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐状のアルキル基であり、mが1〜4、好ましくはmが2.7〜3.3である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 上記13族金属化合物が、式Al(アルキル)3−x(II)(各アルキルは独立に、1〜12の炭素原子、好ましくは1〜8の炭素原子、より好ましくは1〜6の炭素原子の直鎖、分岐状または環式のアルキル基であり、Xは、ハロゲン、好ましくは塩素であり、1<x≦3である)のアルミニウム化合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 上記13族金属化合物が、ジアルキルアルミニウムクロリドおよびトリアルキルアルミニウムを含む群から選択され、好ましくはジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリドおよびトリエチルアルミニウムまたはそれらの混合物を含む群から選択され、最も好ましくは、上記アルミニウム化合物が、トリアルキルアルミニウム化合物、特にトリエチルアルミニウム化合物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 触媒の製造において、MgCl*mROH付加物以外のMg化合物が使用されない、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法によって製造された、固体のMgCl担持された触媒成分。
  12. 最終の固体触媒成分が1〜10、好ましくは2〜8のMg/Tiモル/モル比、0.01〜1、好ましくは0.1〜0.5のAl/Tiモル/モル比、および5〜20、好ましくは10〜17のCl/Tiモル/モル比を有する、請求項11に記載の固体のMgCl担持された触媒成分。
  13. 請求項11または12の固体のMgCl担持された触媒成分、13族金属化合物である助触媒および任意的に外部添加剤を含む触媒。
  14. 請求項11または12の固体のMgCl担持された触媒成分を、重合プロセスにおいてエチレンを、任意的にコモノマーと共に重合することにおいて使用する方法。
  15. エチレンポリマーを重合プロセスにおいて製造する方法において、エチレンを、任意的にC〜C20−α−オレフィンから選択されるコモノマーと共に、より好ましくはC〜C10−α−オレフィンから選択されるコモノマーと共に、請求項13に記載のチーグラーナッタ触媒の存在下で、重合条件下で、溶液、スラリーもしくは気相反応器またはそれらの組合せ中で行われる少なくとも1の重合段階で重合することを含む、上記方法。
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