JP2020185742A - 光学部品の製造方法 - Google Patents

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洋貴 井場
加藤 久博
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久博 加藤
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Yasuyuki Soeda
泰之 添田
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Abstract

【課題】低複屈折の光学部品を得ることが可能な光学部品の製造方法を提供する。【解決手段】光学部品の製造方法であって、樹脂(A)からなる光学部品用成形体を金型内に成形する工程と、上記金型から取り出した上記光学部品用成形体を熱処理する第1熱処理工程と、上記第1熱処理工程の後に、上記光学部品用成形体を徐冷する徐冷工程と、上記徐冷工程の後に、上記光学部品用成形体をさらに熱処理する第2熱処理工程と、を含み、上記樹脂(A)のガラス転移温度をTg[℃]とし、上記第1熱処理工程における加熱温度をT1[℃]とし、上記第2熱処理工程における加熱温度をT2[℃]としたとき、Tg−15≦T1≦Tg−2およびT2≦Tg−20の関係を満たす光学部品の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、光学部品の製造方法に関する。
光学部品には、例えば樹脂が用いられている。
樹脂製の光学部品に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開2001−47524号公報)、特許文献2(特開2009−20263号公報)および特許文献3(特開2018−173449号公報)に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、プラスチック光学素子を製造する製造方法であって、プラスチック光学素子製造過程の樹脂冷却段階において、該樹脂内部の温度下降速度が、該樹脂材料のガラス転移点以下の所定温度範囲のうち、少なくとも5℃以上の範囲で毎分3℃以下となるように徐冷工程を実施することを特徴とするプラスチック光学素子の製造方法が記載されている。特許文献1には、このような製造方法を用いると、高形状精度、低複屈折性、低屈折率分布を同時に満たし、低コストなプラスチック光学素子が得られると記載されている。
特許文献2には、光軸方向の長さが0.5〜3mmで、且つ光軸方向と垂直方向の長さが3〜5mmである光学素子であって、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子が記載されている。特許文献2には、このような光学素子は、残留応力が十分に緩和されて、非点収差等の光学特性が飛躍的に改善されていると記載されている。
特許文献3には、目的とするレンズと同サイズのレンズサンプルを125℃で1000時間熱処理した場合に上記レンズサンプルの上記熱処理による外径収縮率が0%より大きく0.06%以下の範囲内となる熱可塑性樹脂を準備する準備工程と、上記熱可塑性樹脂により上記レンズを作製するレンズ作製工程と、上記レンズをアニールするレンズアニール工程と、を有するレンズの製造方法が記載されている。特許文献3には、このような製造方法を用いると、レンズ面の形状の継時的変化が抑制されたレンズが得られると記載されている。
特開2001−47524号公報 特開2009−20263号公報 特開2018−173449号公報
小型化薄型化が要求される光学部品の用途において、複屈折のさらなる低下が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低複屈折の光学部品を得ることが可能な光学部品の製造方法を提供するものである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低複屈折の光学部品を得ることが可能な光学部品の製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、光学部品用成形体に対して、2回の熱処理を特定の条件でおこなうことによって、低複屈折の光学部品が安定的に得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下に示すとおりである。
[1]
光学部品の製造方法であって、
樹脂(A)からなる光学部品用成形体を金型内に成形する工程と、
上記金型から取り出した上記光学部品用成形体を熱処理する第1熱処理工程と、
上記第1熱処理工程の後に、上記光学部品用成形体を徐冷する徐冷工程と、
上記徐冷工程の後に、上記光学部品用成形体をさらに熱処理する第2熱処理工程と、
を含み、
上記樹脂(A)のガラス転移温度をTg[℃]とし、上記第1熱処理工程における加熱温度をT[℃]とし、上記第2熱処理工程における加熱温度をT[℃]としたとき、Tg−15≦T≦Tg−2およびT≦Tg−20の関係を満たす光学部品の製造方法。
[2]
上記[1]に記載の光学部品の製造方法において、
上記第2熱処理工程における熱処理時間が5分以上である光学部品の製造方法。
[3]
上記[1]または[2]に記載の光学部品の製造方法において、
上記光学部品の最厚部の厚さが3mm以上15mm以下であり、かつ、最薄部の厚さが1mm以上5mm以下である光学部品の製造方法。
[4]
上記[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の光学部品の製造方法において、
上記光学部品の有効光学面径がφ20mm以上φ70mm以下である光学部品の製造方法。
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載の光学部品の製造方法において、
上記光学部品がfθレンズ、撮像レンズ、センサー用レンズ、プリズムまたは導光板である光学部品の製造方法。
[6]
上記[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の光学部品の製造方法において、
車載カメラレンズまたは携帯機器用カメラレンズである光学部品の製造方法。
[7]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の光学部品の製造方法において、
上記樹脂(A)が環状オレフィン系樹脂(A1)および(メタ)アクリル系樹脂(A2)から選択される一種または二種以上を含む光学部品の製造方法。
本発明によれば、低複屈折の光学部品を得ることが可能な光学部品の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。なお、本実施形態では、数値範囲を示す「A〜B」はとくに断りがなければ、A以上B以下を表す。
<光学部品の製造方法>
まず、本実施形態に係る光学部品の製造方法について説明する。
本実施形態に係る光学部品の製造方法は、樹脂(A)からなる光学部品用成形体を金型内に成形する工程と、上記金型から取り出した上記光学部品用成形体を熱処理する第1熱処理工程と、第1熱処理工程の後に、上記光学部品用成形体を徐冷する徐冷工程と、徐冷工程の後に、上記光学部品用成形体をさらに熱処理する第2熱処理工程と、を含み、樹脂(A)のガラス転移温度をTg[℃]とし、第1熱処理工程における加熱温度をT[℃]とし、第2熱処理工程における加熱温度をT[℃]としたとき、Tg−15≦T≦Tg−2およびT≦Tg−20の関係を満たす。
こうすることで、低複屈折の光学部品を得ることが可能となる。この理由は明らかではないが、以下の理由が考えられる。まず、第1熱処理工程をおこなうだけでは、光学部品の内部の温度が下がりにくいため、光学部品の表面と内部とで収縮率に差が生じるため歪が発生し複屈折が高くなると考えられる。一方、第2熱処理工程をT≦Tg−20の範囲でおこなうことで、光学部品の表面と内部とで歪が発生しづらくなり、低複屈折が可能になったと考えられる。
ここで、本実施形態において、加熱温度(T)および加熱温度(T)は、光学部品用成形体の表面温度を示す。
以下、各工程について説明する。
はじめに、樹脂(A)を所定の形状に成形することにより本実施形態に係る光学部品の前駆体である光学部品用成形体を金型内に成形する。
樹脂(A)を成形して成形体を得る方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。その用途および形状にもよるが、例えば、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、パウダースラッシュ成形、カレンダー成形、発泡成形等が適用可能である。これらの中でも、成形性、生産性の観点から射出成形法が好ましい。また、成形条件は使用目的、または成形方法により適宜選択されるが、例えば射出成形における樹脂温度は、通常150℃〜400℃、好ましくは200℃〜350℃、より好ましくは230℃〜330℃の範囲で適宜選択される。
次いで、上記金型から取り出した上記光学部品用成形体を熱処理する第1熱処理工程をおこなう。
第1熱処理工程における加熱温度Tは、Tg−15≦T≦Tg−2の関係を満し、Tg−10≦T≦Tg−5の関係を満たすことが好ましい。
第1熱処理工程における熱処理時間の下限は特に限定されないが、例えば、5分以上であり、好ましくは15分以上、より好ましくは30分以上である。第1熱処理工程における熱処理時間の上限は特に限定されないが、例えば、48時間以下である。
光学部品用成形体を熱処理する方法は特に限定されるものではないが、例えば、オーブン、ドライヤー、乾燥炉等の公知の加熱処理方法を用いることができる。
また、光学部品用成形体を熱処理する際の雰囲気は特に限定されるものではないが、例えば、好ましくは大気圧下である。
次いで、第1熱処理工程の後に、光学部品用成形体を徐冷する工程をおこなう。
徐冷速度は特に限定されないが、5℃/分以下であることが好ましく、1℃/分以下であることがより好ましく、0.8℃/分であることがさらに好ましい。徐冷工程では、通常、第2熱処理工程の熱処理温度まで徐冷する。
次いで、徐冷工程の後に、光学部品用成形体をさらに熱処理する第2熱処理工程をおこなう。
第2熱処理工程における加熱温度Tは、T≦Tg−20の関係を満たし、T≦Tg−30の関係を満たすことが好ましく、T≦Tg−35の関係を満たすことがより好ましい。
第2熱処理工程における熱処理時間の下限は、得られる光学部品の複屈折をより一層低下させる観点から、好ましくは5分以上であり、より好ましくは15分以上、さらに好ましくは30分以上である。第2熱処理工程における熱処理時間の上限は特に限定されないが、例えば、4時間以下である。
光学部品用成形体を熱処理する方法は特に限定されるものではないが、例えば、オーブン、ドライヤー、乾燥炉等の公知の加熱処理方法を用いることができる。
また、光学部品用成形体を熱処理する際の雰囲気は特に限定されるものではないが、例えば、好ましくは大気圧下である。
本実施形態に係る光学部品の製造方法によれば、低複屈折の光学部品を得ることが可能である。例えば、有効光学面径全体の平均複屈折が10nm以下である光学部品を得ることができる。
本実施形態に係る光学部品の最厚部の厚さは特に限定されないが、例えば3mm以上15mm以下、好ましくは3mm以上10mm以下である。また、本実施形態に係る光学部品の最薄部の厚さは特に限定されないが、例えば1mm以上5mm以下である。
また、本実施形態に係る光学部品の有効光学面径は特に限定されないが、例えばφ20mm以上φ70mm以下である。
本実施形態に係る光学部品は複屈折が低く、光学性能に優れている。そのため像を高精度に識別する必要がある光学系において、光学部品として好適に用いることができる。光学部品とは光学系機器等に使用される部品であり、具体的には、センサー用レンズ、ピックアップレンズ、プロジェクタレンズ、プリズム、fθレンズ、撮像レンズ、導光板等が挙げられ、本実施形態に係る効果の観点から、fθレンズ、撮像レンズ、センサー用レンズ、プリズムまたは導光板に好適に用いることができる。
また、本実施形態に係る光学部品は車載カメラレンズや携帯機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット等)用のカメラレンズ等の光学部品にとりわけ好適に用いることができる。車載カメラレンズや携帯機器用カメラレンズとしては、例えば、ビューカメラレンズ、センシングカメラレンズ、ヘッドアップディスプレイの光収束用レンズ、ヘッドアップディスプレイの光拡散用レンズ等が挙げられる。
以下、本実施形態に係る光学部品を構成する成分について具体的に説明する。
(樹脂(A))
本実施形態に係る光学部品は樹脂(A)により構成されている。樹脂(A)としては、樹脂製の光学部品に使用される樹脂であれば特に限定されず、公知の光学部品用樹脂を用いることができる。光学特性、耐熱性、耐溶剤性等のバランスの観点から、樹脂(A)としては、環状オレフィン系樹脂(A1)および(メタ)アクリル系樹脂(A2)から選択される少なくとも一種であることが好ましい。これらの樹脂(A)は一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る光学部品中の樹脂(A)の含有量の下限は、光学部品の全体を100質量%としたとき、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。本実施形態に係る光学部品中の樹脂(A)の含有量が上記下限値以上であることにより、光学性能をより一層良好にすることができる。
本実施形態に係る光学部品中の樹脂(A)の含有量の上限は特に限定されないが、例えば、100質量%以下である。
(環状オレフィン系樹脂(A1))
本実施形態に係る環状オレフィン系樹脂(A1)は、環状オレフィンに由来する繰り返し単位を必須構成単位とする共重合体である。
環状オレフィン系樹脂(A1)としては、例えば、エチレンまたはα−オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(A1−1)が挙げられる。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)を構成する環状オレフィン化合物は特に限定はされないが、例えば、国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の環状オレフィンモノマーを挙げることができる。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)は、得られる光学部品の透明性および屈折率の性能バランスを良好に保ちつつ耐熱性をさらに向上できたり、成形性を向上できたりする観点から、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のオレフィン由来の繰り返し単位(a)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を有することが好ましい。
Figure 2020185742
上記一般式(I)において、R300は水素原子または炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。
Figure 2020185742
上記一般式(II)において、uは0または1であり、vは0または正の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。
Figure 2020185742
上記一般式(III)において、xおよびdは0または1以上の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。
Figure 2020185742
上記一般式(IV)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)の共重合原料の一つであるオレフィンモノマーは付加共重合して上記一般式(I)で表される構成単位を形成するものである。具体的には上記一般式(I)に対応する下記一般式(Ia)で表されたオレフィンモノマーが用いられる。
Figure 2020185742
上記一般式(Ia)において、R300は水素原子または炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。上記一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。より優れた耐熱性、機械的特性および光学特性を有する光学部品得る観点から、これらのなかでも、エチレンとプロピレンが好ましく、エチレンが特に好ましい。上記一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマーは2種類以上を用いてもよい。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体を構成する構成単位の全体を100モル%としたとき、オレフィン由来の繰り返し単位(a)の割合が、好ましくは5モル%以上95モル%以下、より好ましくは20モル%以上90モル%以下、さらに好ましくは40モル%以上80モル%以下、特に好ましくは50モル%以上70モル%以下である。
なお、オレフィン由来の繰り返し単位(a)の割合は、13C−NMRによって測定することができる。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)の共重合原料の一つである環状オレフィンモノマー(b)は付加共重合して上記一般式(II)、上記一般式(III)または上記一般式(IV)で表される環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)を形成するものである。具体的には、上記一般式(II)、上記一般式(III)、および上記一般式(IV)にそれぞれ対応する一般式(IIa)、(IIIa)、および(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)が用いられる。
Figure 2020185742
上記一般式(IIa)において、uは0または1であり、vは0または正の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。
Figure 2020185742
上記一般式(IIIa)において、xおよびdは0または1以上の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。
Figure 2020185742
上記一般式(IVa)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。
共重合成分として、上述した一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマー、一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)を用いることにより、環状オレフィン系樹脂(A1)の溶媒への溶解性がより向上するため成形性が良好となり、製品の歩留まりが向上する。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の具体例については国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の化合物を用いることができる。
具体的には、ビシクロ−2−ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト−2−エン誘導体)、トリシクロ−3−デセン誘導体、トリシクロ−3−ウンデセン誘導体、テトラシクロ−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ−3−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ−3−ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−4−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ−5−ドコセン誘導体、ノナシクロ−5−ペンタコセン誘導体、ノナシクロ−6−ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン誘導体、炭素数3〜20のシクロアルキレン誘導体が挙げられる。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の中でも、一般式(IIa)で表される環状オレフィンが好ましい。
上記一般式(IIa)で表される環状オレフィンモノマー(b)として、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネンとも呼ぶ。)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(テトラシクロドデセンとも呼ぶ。)を用いることが好ましく、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを用いることがより好ましい。これらの環状オレフィンは剛直な環構造を有するため共重合体および光学部品の弾性率が保持され易くなる利点がある。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)を構成する構成単位の全体を100モル%としたとき、環状オレフィンモノマー(b)由来の繰り返し単位(b)の割合が、好ましくは5モル%以上95モル%以下、より好ましくは10モル%以上80モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上60モル%以下、特に好ましくは30モル%以上50モル%以下である。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)の共重合タイプは特に限定されないが、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体等を挙げることができる。本実施形態においては、透明性、屈折率および複屈折率等の光学物性に優れ、高精度の光学部品を得ることができる観点から、本実施形態に係る共重合体(A1−1)としてはランダム共重合体を用いることが好ましい。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)としては、エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとのランダム共重合体およびエチレンとビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンとのランダム共重合体であることが好ましく、エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとのランダム共重合体がより好ましい。
本実施形態において環状オレフィン系樹脂(A1)は1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る共重合体(A1−1)は、例えば、特開昭60−168708号公報、特開昭61−120816号公報、特開昭61−115912号公報、特開昭61−115916号公報、特開昭61−271308号公報、特開昭61−272216号公報、特開昭62−252406号公報、特開昭62−252407号公報等の方法に従い適宜条件を選択することにより製造することができる。
本実施形態に係る環状オレフィン系樹脂(A1)のガラス転移点(Tg)は120℃以上160℃以下の範囲にあることが好ましい。環状オレフィン系樹脂(A1)のガラス転移点(Tg)が上記範囲であると、車載カメラレンズや携帯機器用カメラレンズ等の耐熱性が求められる光学部品として使用する際に、十分な耐熱性を得ることができるとともに、良好な成形性を得ることができる。
本実施形態に係る環状オレフィン系樹脂(A1)のガラス転移点(Tg)は、例えば、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。例えば、SIIナノテクノロジー社製RDC220を用いて窒素雰囲気下で常温から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した後に5分間保持し、次いで10℃/分の降温速度で30℃まで降温した後に5分保持し、次いで10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温する際にガラス転移点を測定することができる。
((メタ)アクリル系樹脂(A2))
本実施形態に係る(メタ)アクリル系樹脂(A2)は、(メタ)アクリル酸エステルを含むビニル系単量体を構成単位とする樹脂を用いることができる。
本実施形態に係る(メタ)アクリル系樹脂(A2)としては、メタクリル酸エステル由来の構造単位を含む(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、アルキル基の炭素数が1〜4のメタクリル酸アルキルエステル単位を30質量%以上、より好ましくは50質量%以上含む(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。耐熱性を向上させる観点から、構成単位としてメタクリル酸メチルを30〜100質量%およびメタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル系単量体を0〜70質量%を含有する(メタ)アクリル系樹脂がより好ましい。
メタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル系単量体としては、例えばアルキル基の炭素数が1〜10である(メタ)アクリル酸エステル(ただしメタクリル酸メチルを除く)が好ましい。
メタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル系単量体としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、メタクリル酸イソボロニル、メタクリルアミド、N−メチロ−ルメタクリルアミド等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸エポキシシクロヘキシルメチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸、アクリル酸などのカルボン酸類およびその塩;アクリロニトニル、メタクリロニトリルなどのビニルシアン類;スチレン、α−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン等のビニルアレーン類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−メチルマレイミド等のマレイミド類;マレイン酸、フマル酸およびそれらのエステル等;塩化ビニル、臭化ビニル、クロロプレンなどのハロゲン化ビニル類;蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン、イソブチレンなどのアルケン類;ハロゲン化アルケン類;アリルメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、モノエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性単量体が挙げられる。これらのビニル系単量体は単独で用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
(メタ)アクリル系樹脂(A2)としては、光学特性、外観、耐候性および耐熱性のバランスを向上させる観点から、構造単位としてメタクリル酸メチルを含有する(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂中のメタクリル酸メチルの含有量は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは50〜99.9質量%、特に好ましくは50〜98質量%である。(メタ)アクリル系樹脂中のメタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル系単量体の含有量は、好ましくは0〜70質量%、より好ましくは0〜50質量%、さらに好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは2〜50質量%である。
本実施形態に係る(メタ)アクリル系樹脂(A2)のガラス転移温度は使用する条件や用途に応じて適宜設定することができる。本実施形態に係る光学部品を耐熱性が要求される用途以外に用いる場合、(メタ)アクリル系樹脂(A2)のガラス転移温度は115℃未満であってもよいが、使用時の耐熱性の観点から90℃以上であることが好ましい。一方、実施形態に係る光学部品を耐熱性が要求される用途に用いる場合、(メタ)アクリル系樹脂(A2)のガラス転移温度は115℃以上であることが好ましく、118℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましく、125℃以上であることが特に好ましい。
耐熱性に優れた(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。環構造としては、例えば、マレイミド構造(N−置換マレイミド構造を含む)、グルタルイミド構造、無水グルタル酸構造、無水マレイン酸構造、および、ラクトン環構造等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸構造単位を分子中に含むアクリル系樹脂も挙げられる。
耐熱性に優れた(メタ)アクリル系樹脂としては、より具体的には、マレイミド(メタ)アクリル系樹脂(共重合成分として無置換又はN−置換マレイミド化合物が共重合されている(メタ)アクリル系樹脂)、グルタルイミド(メタ)アクリル系樹脂、ラクトン環含有(メタ)アクリル系樹脂、水酸基および/またはカルボキシル基を含有する(メタ)アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン単量体およびそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られるスチレン含有(メタ)アクリル系重合体の芳香族環を部分水素添加して得られる部分水添スチレン単位含有(メタ)アクリル系重合体、グルタル酸無水物構造やマレイン酸無水物構造等の環状酸無水物構造を含有する(メタ)アクリル系重合体等が挙げられる。これらの中でも、ラクトン環含有(メタ)アクリル系樹脂、マレイミド(メタ)アクリル系樹脂、グルタルイミド(メタ)アクリル系樹脂、グルタル酸無水物構造含有(メタ)アクリル系樹脂、マレイン酸無水物構造含有(メタ)アクリル系樹脂、メタクリル酸メチル由来の構成単位を97〜100質量%及びアクリル酸メチル由来の構成単位を0〜3質量%含む(メタ)アクリル系重合体が好ましく、光学特性が良好である点から、グルタルイミド(メタ)アクリル系樹脂、マレイミド(メタ)アクリル系樹脂がより好ましい。
これらの(メタ)アクリル系樹脂は一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。中でもグルタルイミド(メタ)アクリル系樹脂およびマレイミド(メタ)アクリル系樹脂の組み合わせは相溶性が良好であり、透明性、光学特性、耐熱性および耐溶剤性のバランスに良好であるため好ましい。
(その他の成分)
本実施形態に係る光学部品には、樹脂(A)以外に、本実施形態に係る光学部品の良好な物性を損なわない範囲内で任意成分として公知の添加剤を含有させることができる。
添加剤としては、例えば、親水剤、酸化防止剤、二次抗酸化剤、滑剤、離型剤、防曇剤、耐候安定剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属不活性化剤等が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何等制限されるものではない。
[樹脂(A)]
以下の実施例および比較例では、以下の環状オレフィン系樹脂を用いた。
環状オレフィン系樹脂1:エチレンと環状オレフィン(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン)との共重合体(三井化学社製、Tg:129℃)
環状オレフィン系樹脂2:エチレンと環状オレフィン(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン)との共重合体(三井化学社製、Tg:139℃)
[実施例1]
射出成形機(ファナック社製 ROBOSHOT α−S30iA)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度120℃の条件で、環状オレフィン系樹脂1を射出成形し、光学レンズ(有効光学面径:φ35mm、中心厚み(最厚部の厚さ):10mm、最薄部の厚さ:2mm)を作製した。
次いで、オーブン(ヤマト科学社製、DN63HI)を用いて、金型から取り出した光学レンズに対して、以下の第1熱処理工程、徐冷工程および第2熱処理工程を表1に示す条件で順次実施した。
まず、オーブン内の温度を第1熱処理工程の温度に設定し、オーブン内の温度が設定値になってから1時間放置し、オーブン内の温度を安定させた。次いで、得られた光学レンズをオーブン内に投入し、光学レンズに対して第1熱処理工程を実施した。
第1熱処理工程が完了後、50分かけて第2熱処理工程の温度まで降温した(徐冷工程)。次いで、第2熱処理工程を実施した。第2熱処理工程が完了後、オーブンから光学レンズを室温(23℃)に取り出した。
得られた光学レンズについて、下記の複屈折の測定をおこなった。得られた結果を表1に示す。
[実施例2]
射出成形機(ファナック社製 ROBOSHOT α−S30iA)を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度130℃の条件で、環状オレフィン系樹脂2を射出成形し、光学レンズ(有効光学面径:φ30mm、中心厚み(最厚部の厚さ):10mm、最薄部の厚さ:2mm)を作製した。
次いで、オーブン(ヤマト科学社製、DN63HI)を用いて、金型から取り出した光学レンズに対して、以下の第1熱処理工程、徐冷工程および第2熱処理工程を表1に示す条件で順次実施した。
まず、オーブン内の温度を第1熱処理工程の温度に設定し、オーブン内の温度が設定値になってから1時間放置し、オーブン内の温度を安定させた。次いで、得られた光学レンズをオーブン内に投入し、光学レンズに対して第1熱処理工程を実施した。
第1熱処理工程が完了後、50分かけて第2熱処理工程の温度まで降温した(徐冷工程)。次いで、第2熱処理工程を実施した。第2熱処理工程が完了後、オーブンから光学レンズを室温(23℃)に取り出した。
得られた光学レンズについて、下記の複屈折の測定をおこなった。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
第2熱処理工程の熱処理条件を表1に示す値に変更した以外は実施例2と同様にして光学レンズを作製し、下記の複屈折の測定をおこなった。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
第2熱処理工程をおこなわず、かつ、第1熱処理工程の熱処理条件を表1に示す値に変更した以外は実施例1と同様にして光学レンズを作製し、下記の複屈折の測定をおこなった。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
第2熱処理工程をおこなわず、かつ、第1熱処理工程の熱処理条件を表1に示す値に変更した以外は実施例2と同様にして光学レンズを作製し、下記の複屈折の測定をおこなった。得られた結果を表1に示す。
[複屈折測定方法]
複屈折測定装置(フォトニックラティス社製、WPA200)を用いて、実施例および比較例で得られた光学レンズの有効光学面径全体の平均複屈折を測定した。測定は波長523nm、543nmおよび575nmの3波長を用いて位相差を測定した。
Figure 2020185742

Claims (7)

  1. 光学部品の製造方法であって、
    樹脂(A)からなる光学部品用成形体を金型内に成形する工程と、
    前記金型から取り出した前記光学部品用成形体を熱処理する第1熱処理工程と、
    前記第1熱処理工程の後に、前記光学部品用成形体を徐冷する徐冷工程と、
    前記徐冷工程の後に、前記光学部品用成形体をさらに熱処理する第2熱処理工程と、
    を含み、
    前記樹脂(A)のガラス転移温度をTg[℃]とし、前記第1熱処理工程における加熱温度をT[℃]とし、前記第2熱処理工程における加熱温度をT[℃]としたとき、Tg−15≦T≦Tg−2およびT≦Tg−20の関係を満たす光学部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学部品の製造方法において、
    前記第2熱処理工程における熱処理時間が5分以上である光学部品の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の光学部品の製造方法において、
    前記光学部品の最厚部の厚さが3mm以上15mm以下であり、かつ、最薄部の厚さが1mm以上5mm以下である光学部品の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学部品の製造方法において、
    前記光学部品の有効光学面径がφ20mm以上φ70mm以下である光学部品の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学部品の製造方法において、
    前記光学部品がfθレンズ、撮像レンズ、センサー用レンズ、プリズムまたは導光板である光学部品の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学部品の製造方法において、
    車載カメラレンズまたは携帯機器用カメラレンズである光学部品の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学部品の製造方法において、
    前記樹脂(A)が環状オレフィン系樹脂(A1)および(メタ)アクリル系樹脂(A2)から選択される一種または二種以上を含む光学部品の製造方法。
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