JP2020185668A - 容器の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジ部外周の切断跡に繊維状の付随物が残ることを防止した容器の製造方法及び製造装置を提供すること。【解決手段】容器の製造方法は、熱可塑性樹脂製のシート2からフランジ部4bを外周に備えた容器4を成形し打ち抜いた後において、フランジ部4bの切断跡としての外縁4eに残る繊維状の付随物4fに熱風HAを当てることにより、付随物4fを収縮させ除去する。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製の容器の製造方法及びかかる容器の製造装置に関し、特に、シートからフランジ部を外周に備えた容器を成形し打ち抜く容器の製造方法等に関する。
容器の製造方法として、外方に突出するフランジ部を外周に備えた容器を作製する方法であって、熱可塑性樹脂で形成された発泡シートを熱成形した後に刃型で打ち抜くものが公知となっている(特許文献1)。特許文献1に記載の製造方法では、フランジ部の先端部を熱溶融させることによってこのフランジ部の突出方向とは逆向きに先端部を後退させ、容器形状を調整する外形調整工程を実施している。
特許文献1の方法では、フランジ部を一回り大きく形成する必要があり、フランジ部の熱溶融後に所期の形状精度を達成することは容易でない。また、容器を積層した積層体を横置きにしてホットプレートを押し付ける作業が必要になり、積層体の支持や昇降のための複雑な機構を製造ライン上に組み込む必要がある。
上記製造方法が前提とする、フランジ部を熱溶融しないで刃型で打ち抜いたままとする旧来的な製造方法において、フランジ部が所期の形状精度を有する場合もある。このような場合であっても、刃型の形状に由来して或いはその劣化によりフランジ部外周の切断跡にヒゲと呼ばれる繊維状の付随物が残る可能性がある。このような繊維状の付随物は、外観不良やゴミ発生の原因となるため、一般的に除去することが好ましい。
特開2012−91378号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、フランジ部外周の切断跡に繊維状の付随物が残ることを防止した容器の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る容器の製造方法は、熱可塑性樹脂製のシートからフランジ部を外周に備えた容器を熱成形し打ち抜いた後において、フランジ部の切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより、付随物を収縮させ除去する。
上記容器の製造方法によれば、切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより付随物を収縮させ除去するので、一旦形成された繊維状の付随物を簡易な手法によって非接触で除去することができる。ここで、除去とは、肉眼等によって観察できなくすることを意味する。
また、本発明の具体的な態様において、繊維状の付随物に当てる熱風は、付随物をフランジ部に吸収させ、フランジ部の形状を維持する。この場合、フランジ部の先端部を熱溶融させず、フランジ部の本体に影響を与えることなく繊維状の付随物のみを除去することができる。
また、本発明の別の態様において、繊維状の付随物に当てる熱風は、タンクに一旦収納された後にノズルから噴射される。この場合、ノズルから噴射される熱風の温度や風量を安定して均一なものとすることが容易になる。
また、本発明のさらに別の態様において、容器を搬送するとともに移動する容器の側方から熱風を当てる。この場合、容器を搬送しつつ切断跡に残る繊維状の付随物を除去することができる。
また、本発明のさらに別の態様において、一対の処理ゲートを容器の搬送路を挟んで対向して配置し、処理ゲートは、熱風を繊維状の付随物に当てるノズルを有する。この場合、搬送路を通過する容器の対向する一対の側面に対応するフランジ部から繊維状の付随物を一括して除去することができる。
また、本発明のさらに別の態様において、容器は、矩形の輪郭を有し、容器の姿勢を搬送路に対して変化させて別の一対の処理ゲート間を通す。この場合、容器の4側面に対応するフランジ部の全周から繊維状の付随物を除去することができる。
また、本発明のさらに別の態様において、一対の処理ゲートの前段に、容器の搬送路に対する配置を調整するガイドを有する。
また、本発明のさらに別の態様において、容器を積層した積層体の側面において積層方向に並んだ複数のフランジ部の縁に熱風を一括して当てて収縮させる。この場合、複数の容器に設けたフランジ部から繊維状の付随物を一括して除去することができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る容器の製造装置は、熱可塑性樹脂製のシートからフランジ部を外周に備えた容器を熱成形し打ち抜く成形装置と、フランジ部の切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより、付随物を収縮させ除去する仕上げ処理装置とを備える。
上記容器の製造装置によれば、仕上げ処理装置が、切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより付随物を収縮させ除去するので、一旦形成された繊維状の付随物を簡易な手法によって除去することができる。
容器の製造装置の全体構造を説明する平面図である。 (A)〜(D)は、成形装置における処理の概要を説明する概念的な断面図である。 (A)は、処理ゲートの具体的な構造等を説明する平面図であり、(B)は、処理ゲートの具体的な構造を説明する内側側面及びその制御系を説明する図である。 (A)は、仕上げ処理装置における処理の概要を説明する正面図であり、(B)は、仕上げ処理装置における処理の概要を説明する平面図である。 仕上げ処理の対象とした容器の具体例を示す平面図である。 (A)〜(F)は、図5に示す容器の3つの観察箇所について、仕上げ処理の有無を比較した拡大図である。 容器の製造装置の変形例を説明する平面図であり、図4(B)を一部変形したものである。
以下、本発明に係る容器の製造方法及び製造装置の実施形態について、図を参照しつつ説明する。
図1を参照して、容器の製造装置100は、容器の製造方法を実施するための装置であり、成形装置10と仕上げ処理装置20とを備える。容器の製造装置100は、成形装置10や仕上げ処理装置20の他に、図示を省略しているが、検査装置、不良品の仕分け装置等を有する。
図2(A)〜2(D)を参照して、成形装置10の機能について説明する。成形装置10は、熱可塑性樹脂製のシート2からフランジ部4bを外周に備えた容器4を熱成形し打ち抜く。図2(A)に示すように、成形装置10において、熱可塑性樹脂製のシート2が、不図示のローダーから供給されて転写型11上方に配置され、不図示のヒーターで加熱されて軟化する。次に、図2(B)に示すように、軟化したシート2を転写型11上にセットし、転写型11側を減圧してシート2を転写型11の転写面11aに密着させる。シート2が冷却されると、シート2中に転写面11aの形状に対応する容器4が形成される。次に、図2(C)に示すように、刃型15を用いてシート2を切断する。刃型15は、オス刃型15aと、オス刃型15aに対応するメス刃型15bとを有する。具体的には、凹部を有するオス刃型15a内にシート2の容器4に対応する部分を嵌め込み、メス刃型15bに対してオス刃型15aを嵌合させ、オス刃型15aとメス刃型15bとで挟まれる部分でシート2の適所を切断する。これにより、図2(D)に示すように、熱成形後の容器4がシート2から分離される。容器4は、平面視で矩形の輪郭を有し(図1参照)、凹みを有する本体部分4aと、その周囲に形成された矩形枠状のフランジ部4bとを有する。オス刃型15aとメス刃型15bとのクリアランスが過小であれば、オス刃型15aとメス刃型15bとの側面が擦れることで、フランジ部4bの外縁4eには、外縁4eつまり切断跡に残る繊維状の付随物4f、すなわちヒゲが形成される場合がある。以上では図示を省略しているが、転写型11には、同一形状を有する複数の転写面11aが形成されており、転写型11を利用した1回の転写によって、シート2に複数の容器4を一括して形成することができる。同様に、刃型15を利用した1回の打ち抜きによって、複数の容器4を一括して得ることができる。さらに、成形装置10は、打ち抜き後の複数の容器4を積層して積層体104とする装置部分を有し、複数の容器4を積層体104の状態で仕上げ処理装置20に対して周期的に供給する。
成形装置10における被加工対象であるシート2は、熱可塑性樹脂を含んで形成されたものであればよく、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン系樹脂からなる樹脂材を採用することができる。シート2として、例えば発泡シートを用いることもでき、フィラーを充填した樹脂シートを用いることもできる。シート2の厚みについては、1mm程度以下を想定しているが、これに限るものではない。
図1に戻って、仕上げ処理装置20は、フランジ部4bの外縁4eつまり切断跡に残る繊維状の付随物4fに熱風を当てることにより、繊維状の付随物4fを収縮させ除去する役割を有する。仕上げ処理装置20は、第1搬送部21と、第2搬送部22と、第3搬送部23と、第1ヒゲ除去装置25と、第2ヒゲ除去装置26とを有する。ここで、第1搬送部21は、コンベアベルト21aとベルト駆動部21bとを有する。コンベアベルト21a上には、複数の容器4を積層した積層体104が略一定の間隔で配置されており、コンベアベルト21aに沿って積層体104の搬送路21dが形成されている。第2搬送部22は、コンベアベルト22aとベルト駆動部22bとを有する。コンベアベルト22a上には、積層体104が略一定の間隔で配置されており、コンベアベルト22aに沿って積層体104の搬送路22dが形成されている。コンベアベルト22aは、第1ヒゲ除去装置25による熱処理に対して耐熱性を有する樹脂その他材料で形成され、コンベアベルト22aの支持体22s(図4(A)及び4(B)参照)もステンレスその他の耐熱性を有する材料で形成されている。第3搬送部23は、コンベアベルト23aとベルト駆動部23bとを有する。コンベアベルト23a上には、積層体104が略一定の間隔で配置されており、コンベアベルト23aに沿って積層体104の搬送路23dが形成されている。コンベアベルト23aやその支持体は、第2ヒゲ除去装置26による熱処理に対して耐熱性を有する材料で形成されている。第1搬送部21と第2搬送部22との間には、第1転送装置27が設けられており、第1転送装置27は、プッシャー27aによって、コンベアベルト21aの終端に達した積層体104をコンベアベルト22aの始端に移す。第2搬送部22と第3搬送部23との間には、第2転送装置28が設けられており、第2転送装置28は、プッシャー28aによって、コンベアベルト22aの終端に達した積層体104をコンベアベルト23aの始端に移す。第2転送装置28によって積層体104を第2搬送部22から第3搬送部23に移す際に、積層体104の搬送路22d,23dに対する姿勢が90°回転する。つまり、第2搬送部22の搬送路22dでは、積層体104が平面視で長手方向に搬送され、第3搬送部23の搬送路23dでは、積層体104が平面視で短手方向に搬送される。
第1ヒゲ除去装置25は、第2搬送部22に付随して設けられており、搬送路22dを移動する積層体104についてヒゲ除去処理を行う。また、第2ヒゲ除去装置26は、第3搬送部23に付随して設けられており、搬送路23dを移動する積層体104についてヒゲ除去処理を行う。ここで、除去とは、肉眼等によって観察できなくすることを意味する。
第1ヒゲ除去装置25は、一対の処理ゲート31aと、一対の加熱空気供給装置31bとを備える。一対の処理ゲート31aは、容器4の搬送路22dを挟んで対向して配置されている。各処理ゲート31aは、容器4の積層体104の高さよりも高く延びる柱状の部材であり、積層体104の対向する側面に片側から熱風を当てる。
図3(A)及び3(B)を参照して、処理ゲート31a及び加熱空気供給装置31bの具体的な構造の一例について説明する。なお、第1ヒゲ除去装置25を構成する一対の処理ゲート31aは、同一の構造を有するので、以下では一方のみについて説明する。
処理ゲート31aは、ノズル31nとタンク31tとを有する。ノズル31nは、鉛直のZ方向に延びる吐出口としてのスリット31sを有し、熱風を容器4のフランジ部4bに形成されたヒゲつまり繊維状の付随物4fに当てる。タンク31tは、外壁部材31o内に収納されてノズル31nと平行なZ方向に延び、同様にZ方向に延びる連結部を介してノズル31nに連通している。ノズル31nからは、一旦タンク31tに貯留された加熱空気が搬送路22dを横切るX方向に向けて吐出される。タンク31tと外壁部材31oとの間には、タンク31tによる温度低下を抑えるため断熱材が充填されている。処理ゲート31aには、加熱空気をタンク31tに供給する4つのヒーター35a(後述)が連結されている。
一対の加熱空気供給装置31bは、処理ゲート31aに加熱空気を供給するための機構であり、ヒーター35aと、流量調整装置36aと、温度センサー36bと、ヒーター駆動装置37aと、流量計駆動装置37bと、センサー駆動装置37cとを有する。一対の加熱空気供給装置31bも、処理ゲート31aと同様に、容器4の搬送路22dを挟んで対向して配置されている。
各ヒーター35aは、搬送路22dに沿ったY方向に平行に延びている。この際、4つのヒーター35aを用いることで、加熱空気の供給量を多くすることができ、4つのヒーター35aを等間隔でタンク31tに連結することにより、タンク31tに供給する加熱空気の温度や流量の制御、ひいてはノズル31nから噴射させる熱風の温度や流量の制御を容易にしている。ヒーター35aとノズル31nとの間にタンク31tを設けることで、ヒーター35aからの加熱空気が均一に混合され、ノズル31nから整流化された状態の熱風を噴射させることができる。ノズル31nのスリット31sは、口幅を2mm程度に設定している。スリット31sの口幅が狭いと熱風が鋭利になり、過度に鋭利な場合、容器4のフランジ部4bにキズを付ける可能性又は変形させる可能性が高まる。逆に、スリット31sの口幅が広いとタンク31tによる流量均一化の効果が下がる。
ヒーター35aは、流量調整装置36aを介して加圧空気供給源(不図示)に連結されている。ヒーター35aは、配管に沿って発熱体を配置したものであり、流量調整装置36aは、例えばスピードコントローラーと流量計とで構成される。ヒーター35a及び流量調整装置36aにより、加熱した所望の温度の空気を所望の流量でタンク31tに供給することができる。4つのヒーター35aには、各ヒーター35aを動作させるヒーター駆動装置37aがそれぞれ設けられている。また、4つの流量調整装置36aには、各流量調整装置36aを動作させる共通の流量計駆動装置37bが設けられている。タンク31tには、温度センサー36bが取り付けられており、タンク31t内の加熱空気の温度を監視することができる。温度センサー36bには、温度センサー36bを動作させるセンサー駆動装置37cが設けられている。ヒーター駆動装置37a、流量計駆動装置37b、センサー駆動装置37c等は、制御装置39に接続されて制御装置39の監視下で動作する。
図4(A)及び4(B)を参照して、第1ヒゲ除去装置25による仕上げ処理、つまりヒゲ除去処理について説明する。
第1ヒゲ除去装置25のうち搬送路22dの左側(図4(A)の紙面右側つまり−X側)の処理ゲート31aから噴射された熱風HAは、その正面の縦長の領域A1を加熱する。この際、加熱空気供給装置31bによって熱風HAの温度と流量とが一定に保たれている。さらに、ノズル31nによって、鉛直のZ方向のどの位置でも温度及び流量が等しい熱風HAが供給される。つまり、鉛直方向に延びる縦長の領域A1内では、X方向に向かう均一な熱風HAが形成される。容器4の積層体104は、搬送路22dに沿って+Y方向に一定速度で移動するので、積層体104の側面部S1が+Y方向に移動する。この際、積層体104の姿勢を適正に保つことで側面部S1からノズル31nまでの距離を一定に保つことができる。結果的に、積層体104が処理ゲート31aを通過する搬送に伴って、YZに沿って延びる側面部S1全体が熱風HAによって一様に加熱処理され、対向するフランジ部4bの外縁4eに形成された繊維状の付随物4f(図2(D)参照)を収縮させる。つまり、積層体104の側面部S1において積層方向であるZ方向に並んだ複数のフランジ部4bの縁に熱風HAを当てて繊維状の付随物(ヒゲ)4fを収縮させることになる。この場合、複数の容器4に設けたフランジ部4bに形成された繊維状の付随物4fをフランジ部4bに吸収するように一括して収縮させることで、図面右側の側面部S1に対応するフランジ部4bから繊維状の付随物4fを一括して除去することができる。積層体104の側面部S1からノズル31nまでの距離は、繊維状の付随物4fの除去が適正となるように適宜設定される。
同様に、第1ヒゲ除去装置25のうち搬送路22dの右側(図4(A)の紙面左側つまり+X側)の処理ゲート31aから噴射された熱風HAは、その正面の縦長の領域A2を加熱する。鉛直方向に延びる縦長の領域A2内では、X方向に向かう均一な熱風HAが形成される。容器4の積層体104は、搬送路22dに沿って+Y方向に一定速度で移動するので、積層体104の側面部S2が+Y方向に移動し、YZに沿って延びる側面部S2全体が熱風HAによって一様に加熱処理され、対向するフランジ部4bの外縁4eに形成された繊維状の付随物4fを収縮させる。つまり、積層体104の側面部S2において積層方向であるZ方向に並んだ複数のフランジ部4bの縁に熱風HAを当てて繊維状の付随物(ヒゲ)4fを収縮させることになる。この場合、複数の容器4に設けたフランジ部4bに形成された繊維状の付随物4fをフランジ部4bに吸収するように一括して収縮させることで、図面左側の側面部S2に対応するフランジ部4bから繊維状の付随物4fを一括して除去することができる。
以上で説明した手法により、容器4又は積層体104を搬送するとともに移動する容器4又は積層体104の側方から熱風HAを当てることになり、容器4又は積層体104を搬送しつつ外縁(切断跡)4eに残る繊維状の付随物4fを除去することができる。
以上において、第1ヒゲ除去装置25からヒゲつまり繊維状の付随物4fに当てる熱風は、付随物4fをフランジ部4bに吸収させ、フランジ部4bの形状を維持するようなものとする。つまり、熱風の温度や量は、繊維状の付随物4fを軟化させ収縮させる必要があるが、フランジ部4bを変形するほど軟化させるものではない。この場合、フランジ部4bの先端部である外縁4eを熱溶融させず、フランジ部4bの本体に影響を与えることなく繊維状の付随物4fのみを除去することができる。
図1に戻って、第2ヒゲ除去装置26は、一対の処理ゲート31aと、一対の加熱空気供給装置31bとを備える。第2ヒゲ除去装置26は、図3(A)及び3(B)等に示す第1ヒゲ除去装置25と同様の構造を有するので、詳細な説明を省略する。第2ヒゲ除去装置26を通過する際には、容器4又は積層体104が鉛直軸であるZ軸の周りに90°回転しており、積層体104の側面部S3,S4(図4(B)参照)において、積層方向であるZ方向に並んだ複数のフランジ部4bの縁に熱風HAを当てて繊維状の付随物4fを収縮させることができる。結果的に、一連の搬送部22,23において、容器4又は積層体104の姿勢を搬送路22d,23dに対して変化させて別の一対の処理ゲート31a間を通すことになる。このように、第2ヒゲ除去装置26を通過した段階で、容器4のフランジ部4bの4辺全てにおいて、つまりフランジ部4bの全周においてヒゲ除去処理が達成されることになる。
以下、具体的な実験例について説明する。以下の表1は、温度条件設定のための実験結果をまとめたものである。ヒーター35aによる加熱空気の温度や、ノズル31nから積層体104の側面部S1までの距離を変化させた場合に、側面部S1の位置における温度(℃)を確認した。例えばヒーター35aによる加熱空気の温度が600℃で、ノズル31nから積層体104の側面部S1までの距離が50mmの場合、この位置での熱風HAの温度は130℃となっている。
[表1]
Figure 2020185668
以下の表2は、繊維状の付随物4fを除去する実験結果をまとめたものである。ヒーター35aによる加熱空気の温度、ノズル31nから噴出された熱風HAの温度、ヒーター35aに供給される空気流量、コンベアベルト22aによる積層体104の移動速度であるコンベア速度(単位:(m/分)又は(Hz))等を変化させて、フランジ部4bにおける変形の有無、繊維状の付随物(ヒゲ)4fの有無等をチェックした。この実験において、ノズル31nから積層体104の側面部S1までの距離は、6〜9mm程度としている。容器4の材料としては、ポリプロピレンのバージンシートを用いた。ポリプロピレンの軟化点の温度は100〜140℃でありガラス転移点の温度は0℃である。容器4は、十分冷却された状態でヒゲ除去装置25,26による処理を行った。ノズル31nから噴出された熱風HAの温度については、フランジ部4bの4辺について計測したため幅を有する。熱風温度は、タンク31t内の熱電対で測定される温度であり、表2には、一対のタンク31tのそれぞれの温度を示している。なお、「入口パンチ部分」は、処理ゲート31aの周辺の保護カバーを意味する。
[表2]
Figure 2020185668
表2から明らかなように、ヒーター35aによる加熱空気の温度が例えば700℃である場合、フランジ部4bに変形が生じることが分かる。ただし、ヒーター35aによる加熱空気の温度が700℃であっても、容器4の溶けや発火は生じていない。一旦冷却した容器4については、ヒーター35aによる加熱空気の温度が例えば300℃であれば、繊維状の付随物4fが十分除去されていることが分かる。
図5は、ヒゲ除去装置25,26による仕上げ処理の対象とした容器4を示しており、図6(A)〜6(F)は、図5に示す容器4の3つの観察箇所P1〜P3について、仕上げ処理の有無を比較した拡大図である。この場合、ヒーター35aによる加熱空気の温度を300℃として仕上げ処理を行っている。図6(A)は、容器4の観察箇所P1において、仕上げ処理前の状態を示し、図6(B)は、容器4の観察箇所P1において、仕上げ処理後の状態を示す。また、図6(C)は、容器4の観察箇所P2において、仕上げ処理前の状態を示し、図6(D)は、容器4の観察箇所P2において、仕上げ処理後の状態を示す。図6(E)は、容器4の観察箇所P3において、仕上げ処理前の状態を示し、図6(F)は、容器4の観察箇所P3において、仕上げ処理後の状態を示す。図6(B)、6(D)、6(F)等から明らかなように、実施例の手法によってヒゲつまり繊維状の付随物4fが略除去されていることが分かる。
以上から明らかなように、上記実施形態に係る容器の製造方法によれば、外縁(切断跡)4eに残る繊維状の付随物4fに熱風を当てることにより付随物4fを収縮させ除去するので、一旦形成された繊維状の付随物4fを簡易な手法によって非接触で除去することができる。
以上では、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、図7に示すように、第1ヒゲ除去装置25又は処理ゲート31aの前段に複数のローラー29aからなるローラーガイド29,129を設けることができる。ローラーガイド29,129は、第2搬送部22の搬送路22dを挟んで両側に配置されている。ローラーガイド29,129の間隔は、容器4又は積層体104の最大幅に数mm以下の隙間を加算したものとなっている。ローラーガイド29,129は、容器4又は積層体104の搬送路22dに対する配置を調整する役割を有する。ローラーガイド29,129を設けることにより、ノズル31nから積層体104の側面部S1までの距離を略一定に保つことが容易になり、フランジ部4bを変形させることなく繊維状の付随物4fを確実に除去することができる。
図1等に示す例では、搬送路22dに沿って対向する一対の処理ゲート31aを設けているが、複数の処理ゲート31aを搬送路22dに沿って隣接した状態で並べることもできる。この場合、隣接する一連の処理ゲート31aによって繊維状の付随物4fを段階的に除去することができる。
図1等に示す例では、積層体104をヒゲ除去装置25,26に通しているが、単独の容器4をヒゲ除去装置25,26に通すこともできる。
容器4は、平面視で矩形に限らず、様々な多角形とでき、例えば6角形の場合、一対の処理ゲート31aを3回通すことで、フランジ部4bの全周に対して、仕上げ処理つまりヒゲ除去処理を行うことができる。また、容器4は、平面視で円形であってもよく、この場合、容器4を自転させながらフランジ部4bの全周に仕上げ処理を行うことができる。
ローラーガイド29,129に代えて、ローラーを有しないガイドを用いることもできる。
2…シート、 4…容器、 104…積層体、 4a…本体部分、 4b…フランジ部、 4e…外縁、 4f…付随物、 10…成形装置、 11…転写型、 15…刃型、 20…仕上げ処理装置、 21a,22a,23a…コンベアベルト、 21d,22d,23d…搬送路、 21…第1搬送部、 22…第2搬送部、 23…第3搬送部、 25…第1ヒゲ除去装置、 26…第2ヒゲ除去装置、 27,28…転送装置、 27a,28a…プッシャー、 29,129…ローラーガイド、 31a…処理ゲート、 31b…加熱空気供給装置、 31n…ノズル、 31s…スリット、 31t…タンク、 35a…ヒーター、 36a…流量調整装置、 36b…温度センサー、 39…制御装置、 100…製造装置、 HA…熱風、 S1,S2,S3,S4…側面部

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂製のシートからフランジ部を外周に備えた容器を熱成形し打ち抜いた後において、
    前記フランジ部の切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより、前記付随物を収縮させ除去する、容器の製造方法。
  2. 前記繊維状の付随物に当てる熱風は、前記付随物を前記フランジ部に吸収させ、前記フランジ部の形状を維持する、請求項1に記載の容器の製造方法。
  3. 前記繊維状の付随物に当てる熱風は、タンクに一旦収納された後にノズルから噴射される、請求項1及び2のいずれか一項に記載の容器の製造方法。
  4. 前記容器を搬送するとともに移動する前記容器の側方から熱風を当てる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器の製造方法。
  5. 一対の処理ゲートを前記容器の搬送路を挟んで対向して配置し、
    前記処理ゲートは、熱風を前記繊維状の付随物に当てるノズルを有する、請求項4に記載の容器の製造方法。
  6. 前記容器は、矩形の輪郭を有し、
    前記容器の姿勢を搬送路に対して変化させて別の一対の処理ゲート間を通す、請求項5に記載の容器の製造方法。
  7. 前記一対の処理ゲートの前段に、前記容器の前記搬送路に対する配置を調整するガイドを有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の容器の製造方法。
  8. 前記容器を積層した積層体の側面において積層方向に並んだ複数のフランジ部の縁に熱風を一括して当てて収縮させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器の製造方法。
  9. 熱可塑性樹脂製のシートからフランジ部を外周に備えた容器を熱成形し打ち抜く成形装置と、
    前記フランジ部の切断跡に残る繊維状の付随物に熱風を当てることにより、前記付随物を収縮させ除去する仕上げ処理装置とを備える、容器の製造装置。
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