JP2020183330A - 火山ガラス微粉末、その製造方法及び製造装置 - Google Patents

火山ガラス微粉末、その製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】火山噴出物由来の火山ガラス材から得られ、シリカフュームと同等の高性能の混和材、セメント級やフライアッシュ級の混和材に用いることができる火山ガラス微粉末を提供する。【解決手段】コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が8m2/g(BET法)以上であるシリカフューム級の火山ガラス微粉末。JISA6207のモルタルによる活性度指数が、28日で105%以上であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、新規な火山ガラス微粉末、その製造方法及び製造装置に関するものである。
高性能のコンクリート用混和材の一つにシリカフュームがある。シリカフュームは、金属シリコン又はフェロシリコンをアーク式電気炉で生産するときに発生する排ガス中のダストを集塵して得られる超微細粒子である。シリカフュームは、コンクリートの高強度化、耐久性の向上、加工性の改善などに顕著な効果が認められる。しかし、シリカフュームは我が国ではほとんど生産しておらず、全量を輸入に頼っており、高価であることのほかに自給できないことで緊急(貿易戦争)時に資源防衛上の問題があること及び産業副産物といえども生産時に大量の電力消費を伴うこと、海外からの船舶輸送時に多量の二酸化炭素排出を伴うことが、混和材としての使用の課題と制約となる。このことに、シリカフュームの代替となり得る材料の国産化、低コスト化の要請がある。
コンクリート用混和材に関し、本発明者らは、普通シラス等の火山噴出物堆積鉱物を乾式分離することにより、重比重分を細骨材として、軽比重分及び細粒のふるい上を軽量骨材として、軽比重分及び細粒のふるい下をパーライト代替、パーライト原料又はシラスバルーン原料として、微粉を混和材原料またはポゾラン効果を有する混和材またはポゾラン効果を有する混合セメント原料として、それぞれ回収する技術を開発した(特許文献1)。当該微粉は、火山ガラス質の材料であるから、混和材に用いることができる。また、シラスは、南九州に広く分布する火山噴出物堆積鉱物の1種であって、大量に入手可能な資源であることから、特許文献1の技術により、大量かつ安価に混和材を得ることができ、しかも従来は用途が少なかった普通シラスの有効活用を図ることができる。
特許第6458267号公報
火山噴出物由来の火山ガラス材からシリカフュームと同等の高性能の混和材が得られるならば高性能の混和材を大量かつ安価に得ることができるので産業上の利用価値は極めて高い。またシリカフュームと同等でなくても、セメント級やフライアッシュ級の混和材が火山ガラス材から得られるならば、用途が少なかった火山噴出物堆積鉱物を有効活用することができ、しかも混和材を大量かつ安価に得ることができるので産業上の利用価値は極めて高い。
そこで、本発明は、火山噴出物由来の火山ガラス材から得られ、シリカフュームと同等の高性能の混和材、セメント級やフライアッシュ級の混和材に用いることができる火山ガラス微粉末を、その製造方法及び製造装置と共に提供することを目的としている。
本発明者は、先の研究(特許文献1)から、より高性能のシリカフューム級混和材を得るための更なる研究を進めた結果、火山ガラス質の粉末をローラミルで粉砕した後、微粉と粗粉とに分級して得られた当該微粉は、反応性の高い粉末であり、この反応性の高い粉末をコンクリート用混和材として用いるとシリカフュームと同等以上の優れた性能を有することを見出した。また、上記粗粉はフライアッシュ級の混和材の性能を有すること、さらに、上記微粉は、原料や分級条件によってはシリカフューム級の性能が得られない場合もあり得るが、その場合でも少なくともセメント級の混和材の性能を有することを見出した。本発明は、上記知見に基づくものである。
本発明のシリカフューム級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が8m/g(BET法)以上であることを特徴とする。
また、本発明のシリカフューム級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で105%以上であることを特徴とする。
上記した本発明のシリカフューム級の火山ガラス微粉末は、平均粒径が1.0〜2.5μmであるものとすることができる。
また、本発明のセメント級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が4m/g〜8m/g未満(BET法)であることを特徴とする。
また、本発明のセメント級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で100%以上であることを特徴とする。
上記した本発明のセメント級の火山ガラス微粉末は、平均粒径が2.5μm超〜3.5μmであるものとすることができる。
また、本発明のフライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が1m/g〜4m/g未満(BET法)であることを特徴とする。
また、本発明のフライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で90%以上であることを特徴とする。
上記した本発明のフライアッシュ級の火山ガラス微粉末は平均粒径が3.5μm超〜8.0μmであるものとすることができる。
上記した本発明の火山ガラス微粉末は、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有するものである。また、火山ガラス微粉末は、火山ガラス材の粉砕粉であるものとすることができ、また、火山ガラス含有率が80〜100質量%であるものとすることができ、さらに、SiOを67〜75質量%、Alを11〜17質量%含む組成のものとすることができる。
本発明の火山ガラス微粉末の製造方法は、火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径1.0〜2.5μmの微粉と、平均粒径2.5μm超〜8μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径1.0〜2.5μmの微粉を回収することを特徴とする。
また、本発明の火山ガラス微粉末の製造方法は、火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕して粉砕粉を得た後、遠心力場分級機で平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉を回収することを特徴とする。
さらに、本発明の火山ガラス微粉末の製造方法は、火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径3.5μm以下の微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉を回収することを特徴とする。
上記本発明の火山ガラス微粉末の製造方法は、上記火山ガラス材が、火山噴出物堆積鉱物から乾式分離装置により結晶質及び粘土質を分離して得られたものであるものとすることができる。
本発明の火山ガラス微粉末の製造装置は、火山ガラス材を粉砕するローラミルと、該ローラミルにより粉砕されたガラス材を微粉と粗粉とに分級する遠心力場分級機とを備えることを特徴とする。
上記本発明の火山ガラス微粉末の製造装置は、火山噴出物堆積鉱物から結晶質及び粘土質を分離して火山ガラス材を得る乾式分離装置を更に備えることができ、また、上記遠心力場分級機が、サイクロン分級機又は気流分級機であるものとすることができる。
本発明によれば、火山噴出物由来の火山ガラス材から得られた火山ガラス微粉末であって、シリカフュームと同等の高性能の混和材やセメント級やフライアッシュ級の混和材に用いることができる火山ガラス微粉末を得ることができる。
火山ガラス材をローラミルにより粉砕した粉末粒子の電子顕微鏡写真である。 火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後、サイクロン分級機により分級した微粉RF及び粗粉RCの粒度分布を示すグラフである。 ローラミルにより破砕して得られた粉体をサイクロン分級機で分級した微粉の一例の電子顕微鏡写真である。 ローラミルにより破砕して得られた粉体をサイクロン分級機で分級した粗粉の一例の電子顕微鏡写真を示す 乾式分離装置の一例の模式図である。 乾式分離装置の比重差選別装置の原理の説明図である。 火山ガラス微粉末の製造装置の一実施形態の模式図である。 火山ガラス微粉末の製造装置の別の実施形態の模式図である。 気流分級機の一例の模式図である。 気流分級機の別の例の模式図である。 火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した微粉RAF及び粗粉RACの粒度分布の一例を示すグラフである。 火山ガラス微粉末の比表面積と平均粒径との関係を示すグラフである。
以下、本発明の火山ガラス微粉末、火山ガラス微粉末の製造方法、火山ガラス微粉末の製造装置の実施形態をより具体的に説明する。
[火山ガラス微粉末]
本発明の火山ガラス微粉末は、火山噴出物由来の火山ガラスを主成分とする粉体である。本発明の火山ガラス微粉末は、シラスなどの火山噴出物堆積鉱物や火山灰から結晶質や粘土質を分離した高純度の火山ガラス質のもの、又は黒曜石、真珠岩、松脂岩などの火山ガラス質の火山噴出物(本明細書では、これらを総称して「火山ガラス材」という。)を粉砕した後に分級したものである。乾式で粉砕することにより、粒子形状が角張っており粒子表面にハックルマークを有する反応性の高い粉末が得られ、この反応性の高さにより、コンクリート用混和材に用いたときの性能が高いと考えられる。
粉砕は、ローラミルで行う。ローラミルによる粉砕は、低コストで大量に製造することができ、しかも乾式の圧縮粉砕であるので反応性の高い粉末を得ることができるからである。ジェットミルによる粉砕は、製造コストに対して生産量が相対的に少ない。
ローラミルにより粉砕して得られた火山ガラス微粉末は、粒子が、鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有している。ハックルマークは、ガラスが強い衝撃で破砕された羽状または繊毛状の模様(痕跡)である。本発明の火山ガラス微粉末は、このような粒子形状が特徴の一つである。ハックルマークを有する粒子形状の火山ガラス微粉末は、角張った粒子径状と凹凸状の複雑な粒子表面により粒子の大きさのわりには大きな比表面積を有するため反応性が高く、ガラス質の粒子表面を有しており、産業副産物ではないので、吸着性の高い有機質等の不純物も含まれていないため高性能AE減水剤などの高価な化学混和剤の吸着量が、同等の活性度指数のシリカフュームやフライアッシュに比べて少ない。この点も本発明の火山ガラス微粉末の特徴の一つである。
図1に、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した粉末粒子の電子顕微鏡写真を示す。図1の粉末は、分級前の粉末である。図1から粉末粒子が、鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有していることがわかる。
(シリカフューム級火山ガラス微粉末)
本発明のシリカフューム級火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が8m/g(BET法)以上であるものである。又は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で105%以上であるものである。
比表面積が8m/g(BET法)以上であることにより、シリカフュームと同等又はそれ以上の性能を得ることができる。好ましくは10m/g以上である。比表面積15m/g程度までは工業上で量産可能である。
JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で105%以上であることは、シリカフュームと同等又はそれ以上の性能であることをコンクリート用混和材の直接的な指数として示している。モルタルによる活性度指数は、JIS A6207のJIS A6207の「附属書C (規定)シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法」に準拠して計測することができる。
シリカフューム級火山ガラス微粉末は、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後に微粉と粗粉とに分級したときの当該微粉として得ることができる。分級して得られた微粉は、平均粒径がおよそ1.0〜2.5μmである。平均粒径がおよそ2.0μmであるときの粒度分布は、粒径1.0μm以下が15.0体積%以上、3.0μm以上が10.0体積%以上であるような、比較的ブロードな粒度分布をしている。このような比較的ブロードな粒度分布は、ローラミルにより破砕して得られる粉体を遠心力場分級機を用いて分級して得た本発明の火山ガラス微粉末の特徴の一つであり、生コンクリートの流動性向上させる要因の一つでもあり、ジェットミルにより破砕された粉末が、比較的ナロウな粒度分布を有していることとは区別することができる。
図2に、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後、サイクロン分級機により分級した微粉RF及び粗粉RCの粒度分布の一例を示す。図2の微粉RFの平均粒径は1.8μm、粒径1.0μm以下が15.0体積%以上、3.0μm以上が10.0体積%以上である。
図3に、ローラミルにより破砕して得られた粉体をサイクロン分級機で分級した微粉の一例の電子顕微鏡写真を示す。図3の微粉は平均粒径が1.8μmの粉体に含まれる比較的大きな粒子を拡大したものであり、大きさの異なる粒子が折り重なっている様子が観察でき、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有している。
(セメント級火山ガラス微粉末)
本発明のセメント級火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が4m/g〜8m/g(BET法)未満であるものである。又は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で100%以上であるものである。
比表面積が4m/g〜8m/g(BET法)未満であることにより、セメントと同等の性能を得ることができる。
JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で100%以上であることは、セメントと同等の性能であることをコンクリート用混和材の直接的な指数として示している。モルタルによる活性度指数は、JIS A6207のJIS A6207の「附属書C (規定)シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法」に準拠して計測することができる。セメントと同等の性能として、活性度指数の上限は特に制約されないが、概ね28日で105%未満である。
セメント級火山ガラス微粉末は、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後に微粉と粗粉とに分級したときの当該微粉として得ることができる。分級して得られた微粉は、平均粒径がおよそ2.5μm超〜3.5μmである。平均粒径がおよそ2.6μmであるときの粒度分布は、粒径2.0μm以下が20.0体積%以上、4.0μm以上が20.0体積%以上であるような、比較的ブロードな粒度分布をしている。このような比較的ブロードな粒度分布は、ローラミルにより破砕して得られる本発明の火山ガラス微粉末の特徴の一つであり、生コンクリートの流動性向上させる要因の一つでもあり、ジェットミルにより破砕された粉末が、比較的ナロウな粒度分布を有していることとは区別することができる。
(フライアッシュ級火山ガラス微粉末)
本発明のフライアッシュ級火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、比表面積が1m/g〜4m/g未満(BET法)であるものである。又は、コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で90%以上であるものである。このフライアッシュ級火山ガラス微粉末は、コンクリート用混和材としてフライアッシュ又は高炉スラグ微粉末と同等の性能を有している。
比表面積が1m/g〜4m/g未満(BET法)であることにより、フライアッシュと同等の性能を得ることができる。
JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で90%以上であることは、フライアッシュと同等の性能であることをコンクリート用混和材の直接的な指数として示している。モルタルによる活性度指数は、JIS A6207のJIS A6207の「附属書C (規定)シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法」に準拠して計測することができる。フライアッシュと同等の性能として、特に制約されないが、概ね活性度指数の上限は28日で100%未満である。
フライアッシュ級火山ガラス微粉末は、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後に微粉と粗粉とに分級したときの当該粗粉として得ることができる。分級して得られた粗粉は、平均粒径がおよそ3.5μm超〜8.0μmである。平均粒径がおよそ6.7μmであるときの粒度分布は、粒径3.0μm以下が20.0体積%以上、10.0μm以上が15.0体積%以上である、比較的ブロードな粒度分布をしている。このような比較的ブロードな粒度分布は、ローラミルにより破砕して得られる粉体を遠心力場分級機を用いて分級して得た本発明の火山ガラス微粉末の特徴の一つであり、ジェットミルにより破砕された粉末が、比較的ナロウな粒度分布を有していることとは区別することができる。
先に示した図2の微粉RF及び粗粉RCの粒度分布の一例において、粗粉RCの平均粒径は5.6μm、粒径3.0μm以下が20.0体積%以上、10.0μm以上が15.0体積%以上である。
図4に、ローラミルにより破砕して得られた粉体をサイクロン分級機で分級した粗粉の一例の電子顕微鏡写真を示す。図4の粗粉は平均粒径が5.6μmの粉体に含まれる比較的大きめの粒子を拡大したものであり、粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有している。
上述したシリカフューム級、セメント級、フライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、いずれも火山ガラス含有率が80〜100質量%である。火山ガラス以外の不純物は原料の火山噴出物堆積鉱物に由来する結晶質や粘土質などが挙げられる。火山ガラス微粉末の火山ガラス含有率は、火山噴出物堆積鉱物から火山ガラス材を乾式分離する工程における分離の精度や、自然の淘汰作用で火山ガラス含有率が高くなった高純度の火山ガラス質堆積物の純度や、ガラス質の火山噴出物の起源、堆積形態や純度などによって変動し得るが、80質量%以上であることがコンクリート用混和材として好ましい。
上述したシリカフューム級、セメント級、フライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、いずれも、SiOを67〜75質量%、Alを11〜17質量%含む組成である。火山ガラス微粉末は、天然の火山噴出物由来であるため組成は変動し得るが、概ねSiOを67〜75質量%、Alを11〜17質量%含んでいて、コンクリート用混和材としてシリカフュームとは明確に組成が異なる。
[火山ガラス微粉末の製造方法]
上述したシリカフューム級の火山ガラス微粉末は、一例では火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径1.0〜2.5μmの微粉と、平均粒径2.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径1.0〜2.5μmの微粉を回収することで得ることができる。
上述したセメント級の火山ガラス微粉末は、一例では火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉を回収することで得ることができる。
上述したフライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、一例では火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径3.5μm以下の微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉を回収することで得ることができる。
フライアッシュ級の火山ガラス微粉末は、上述したシリカフューム級の火山ガラス微粉末を製造する際に分級して回収された平均粒径2.5μm超〜8.0μmの粗粉、及び上述したセメント級の火山ガラス微粉末を製造する際に分級して回収された平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉のいずれも用いることができる。つまり、本発明の火山ガラス微粉末の製造方法によれば、1つの火山ガラス材から、粉砕とそれに続く分級により、シリカフューム級の火山ガラス微粉末とフライアッシュ級の火山ガラス微粉末とを同時に製造することができ、又はセメント級の火山ガラス微粉末とフライアッシュ級の火山ガラス微粉末とを同時に製造することができる。したがって、原料の火山ガラス材を無駄に廃棄することなく、すべてコンクリート用混和材に用いることができる。
粉砕及び分級を行う原料の火山ガラス材を得るために、シラスなどの火山噴出物堆積鉱物から乾式分離装置により結晶質及び粘土質を分離する前処理を行うことができる。前処理としては、本発明者らが開発した特許文献1に記載された技術がある。かかる前処理を行うことで、シラスなどの火山噴出物堆積鉱物からコンクリート用混和材として用いられる本発明の火山ガラス微粉末を得ることができる。
図5に、前処理を行う乾式分離装置の一例を模式的に示す。
図5に示す乾式分離装置10は、エアテーブル式の比重差選別装置21を備えている。比重差選別装置21は、多孔板21a及び振動装置21gを有し、水平方向から所定の角度で傾斜させた多孔板21aを振動装置21gにより振動させつつ下方から多孔板21aに向けて風胴21h内の送風ファン21bにより送風するエアテーブル式の比重差選別装置である。比重差選別装置21の原理を図6に示す模式図を用いて説明する。
多孔板21aは、水平方向から所定の角度で傾斜している。また多孔板21aの上面は断面が鋸刃状の凹凸を有し、その凹凸の高低差は、おおよそ3〜10mmである。また多孔板21aには所定形状の孔を多数有している。多孔板21aは、偏心クランクによる振動装置21gにより下手側から上手側に向けてサイクロイド又はそれに近似した曲線状に送り出してすぐ引っ込めるような独特の前後長±3〜7mmの独特な振動運動が可能であり、鋸刃状の凹部に引っかかった重比重分を上方に押し出す力を加えることが可能になっている。振動装置21gにより多孔板21aを振動させつつ多孔板21aの孔に向けて風胴21h内の送風ファン21bにより送風可能になっている。多孔板21aの上面に比重の異なる複数の粒粉の混合物が供給されると、比重の重たい粒(図6中黒丸印で示す)は、多孔板21aの上面の鋸刃状の凹凸に引っ掛かりつつ、振動装置21gによる多孔板21aの振動により多孔板21aの上手に向かって移動する。比重の軽い粒は多孔板21aの孔を通した気流により、流動化しながら浮き上がったような状態になる。浮き上がった比重の軽い粒のうち、比較的比重が重たい粒(図6中白丸印で示す)は多孔板21aの下手に向かって移動する。浮き上がった比重の軽い粒のうち、比較的比重が軽い粒(図6中点で示す)は気流に乗って比重差選別装置21外に搬送される。
したがって、比重差選別装置21に、粒径5mm以下の火山噴出物堆積鉱物の一例として普通シラスを供給して、多孔板21aを振動させつつ下方から多孔板21aに向けて送風することにより、多孔板21aの上手側に重比重分を、下手側に軽比重分を選別することができる。また、多孔板21aに供給された普通シラスのうちの粒度が小さいもの(以下「集塵分」という。)は、送風により多孔板21aから浮上する。また、多孔板21aに供給された普通シラスの粒径1mm以下の比較的比重が重い粒の一部は多孔板21aの孔を通って落下する。
重比重分は主に粒度の大きな結晶質であり、軽比重分は主に粒度の大きな火山ガラス質の軽石であり、集塵分は、主に粒度の小さな火山ガラス質であり、多孔板からの落下分は主に粒度の小さな結晶質である。本発明の火山ガラス微粉末の原料である火山ガラス材は、集塵分を原料とし、更に集塵分から粒度が非常に細かい粘土質を、次に説明するサイクロン分級機22で分離して得られる。
多孔板21aから浮上した集塵分を、比重差選別装置21の排出口21eに接続する管路7Aを経てサイクロン分級機22に導く。サイクロン分級機22は、集塵分から、より軽量な微粉をオーバーフロー分として分級する。サイクロン分級機22による分級により、集塵分から粘土質の大部分を分離することができる。アンダーフロー分のサイクロン回収分E2を、本発明の火山ガラス微粉末の原料の火山ガラス材として用いる。普通シラスから乾式分離装置10を用いて分離した、アンダーフロー分のサイクロン回収分E2は、一例では平均粒径が83.5μmであり、以下の説明では「S80」ともいう。なお、サイクロン分級機22のオーバーフロー分の微粉は、管路7Iを経てバグフィルタ16に導いて回収される。
S80のガラス含有率は、一例では87.7%であった。S80をX線回析測定したところ、ガラス(非晶質)特有のハローピークを示した。S80は、一例ではSiO含有率が73.1質量%であり、Al含有率が12.5質量であった。
[火山ガラス微粉末の製造装置]
上述した火山ガラス微粉末の製造方法に適合する製造装置は、火山ガラス材を粉砕するローラミルと、該ローラミルにより粉砕された火山ガラス材を微粉と粗粉とに分級する遠心力場分級機とを備える。遠心力場分級機は、動力によって回転するロータを備える強制渦型の分級機と、上記ロータを備えない自由渦型の分級機とに大別できる。火山ガラス微粉末の製造装置としてどちらも用いることができる。自由渦型の分級機は、動力が不要な構造で相対的に分級コストが低いことから本発明の火山ガラス微粉末の製造装置に用いて好ましい。
図7に、火山ガラス微粉末の製造装置の一実施形態の模式図を示す。
火山ガラス微粉末の製造装置は、ローラミル30と自由渦型のサイクロン分級機40とを備える。ローラミル30は、粉砕室31内に鋼鉄製のローラ32を複数備え、モータ33−1により駆動されて回転する鋼鉄製テーブルライナ34上で、ローラ32を回転可能に保持しつつ当該ローラ32を上下に移動可能な昇降装置35により当該ローラ32を押しつけながら、この鋼鉄製テーブルライナ34とローラ32との間にスクリューフィーダ36から火山ガラス材を投入して粉砕する。粉砕室内で噴き上った粉砕物は、モータ33−2で駆動される高速回転式のエアセパレータ37で微粒分が選別され、ブロワ38で吸引排気されるバグフィルタ39で回収される。粗粒分は、粉砕室31内で落下してローラ32の位置に戻され、繰り返し粉砕される。バグフィルタ39で回収された粉末は、平均粒径が3.0〜6.5μmである。
このバグフィルタ39から回収された粉末をサイクロン分級機40で分級する。そのために回収された粉末を定量供給機41により気流中でサイクロン分級機40に送り、サイクロン分級機40で微粉と粗粉に分級する。粗粉はサイクロン分級機40の下方から二段式開閉弁42の開放により回収される。微粉は、バグフィルタ43に導かれ、ブロワ44により吸引されて排気されつつ微粉を捕集し、バグフィルタ43の下方の二段式開閉弁45の開放により回収される。サイクロン分級機40のサイズや運転条件により本発明の火山ガラス微粉末に適合した微粉及び粗粉のそれぞれの平均粒径等の粉体物性を調整することができる。図5、図7に示した粉体排出用の二段式開閉弁は、連続排出可能なロータリーバルブでもよい。
図8に、火山ガラス微粉末の製造装置の別の実施形態の模式図を示す。先に図7に示した火山ガラス微粉末の製造装置は、ローラミル30とサイクロン分級機40とが連続的に接続されている構造であった。図8に示す火山ガラス微粉末の製造装置は、ローラミル30とサイクロン分級機40とが一体的な構造となっている。より具体的に説明すると、ローラミル30のエアセパレータ37と集塵機39との間の流路の途中にサイクロン分級機40が設けられていて、このサイクロン分級機40によって、集塵機39に回収される前の微粉分が微粉と粗粉に分級される。ローラミル30の運転条件やサイクロン分級機40のサイズや運転条件により本発明の火山ガラス微粉末に適合した微粉及び粗粉のそれぞれの平均粒径等の粉体物性を調整することができる。
図7及び図8に示した火山ガラス微粉末の製造装置のように、ローラミル30とサイクロン分級機40とが組み合わされた装置はこれまで見られなかった。本発明者らが本発明の火山ガラス微粉末を得るための創意工夫の結果、新たに創作された装置である。そして火山ガラス微粉末の製造装置により、シリカフューム級の火山ガラス微粉末を得ることが可能になった。
図7に示した火山ガラス微粉末の製造装置においては、遠心力場分級機がサイクロン分級機40の例を示したが、自由渦型の気流分級機であってもよい。気流分級機の一例を図9に模式的に示す。図9の気流分級機50は、円筒状の分級ゾーン51を備え、この分級ゾーン51に向けて分級前の粉末P、具体的にローラミルで粉砕された後の火山ガラス材を搬送する空気Acが、一次空気A1と共に、分級ゾーン51の上方において旋回気流Sを形成して当該粉末Pが分散され、分級ゾーン51においては二次空気A2がガイドベーンによって導入されて高速旋回気流を形成して遠心力により周辺側の粗粉と、中心側の微粉とに分級される。粗粉は分級ゾーン51の下方から二段式開閉弁52の開放により回収される。微粉は、バグフィルタ53に導かれ、ブロワ54により吸引されて排気Aeを排出しつつ微粉を捕集し、バグフィルタ53の下方の二段式開閉弁55の開放により回収される。
火山ガラス微粉末の製造装置に用いることができる気流分級機の別の例を図10に示す。図10の気流分級機60は、円筒状の分級ゾーン61を備え、この分級ゾーン61に向けて分級前の粉末P、具体的にローラミルで粉砕された後の火山ガラス材を搬送する空気Acが、一次空気A1と共に、分級ゾーン61の上方において旋回気流Sを形成して当該粉末Pを解砕させ、分級ゾーン61においては二次空気A2がガイドベーンによって導入されて高速旋回気流を形成して遠心力により周辺側の、解砕が十分ではない凝集粉と、中心側の、解砕された粉末とに分級する。凝集粉は分級ゾーン61の下方から一次空気A1により分級ゾーン61に導かれるように形成された循環経路を循環して順次に解砕が進行する。解砕された粉末は、サイクロン分級機62に導かれ、粗粉と微粉に分級される。微粉はバグフィルタ63に導かれ、ブロワ64により吸引されて排気Aeを排出しつつ微粉が捕集され、バグフィルタ63の下方の二段式開閉弁65の開放により回収される。粗粉はサイクロン分級機62の下方の二段式開閉弁66の開放により回収される。
図9に示した気流分級機50及び図10に示した気流分級機60の特徴は、単純な構造のサイクロン分級機40と異なり、二次空気A2をガイドベーンの隙間を大小に調整することにより、旋回気流Sの速度を加減速して調整することのほか、分級性能に寄与する分級ゾーン51、61内の円錐形の二重の傘状の隙間を段階的に調整できるなどの機構を駆使することにより、微粉と粗粉の粒度を自在にコントロールできることにある。
図11に、火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した微粉RAF及び粗粉RACの粒度分布の一例を示す。図11の微粉RAFの平均粒径は2.6μm、粒径2.0μm以下が20.0体積%以上、4.0μm以上が20.0体積%以上である。粗粉RACの平均粒径は5.0μm、粒径3.0μm以下が20.0体積%以上、10.0μm以上が15.0体積%以上である。
本発明の火山ガラス微粉末の製造装置は、火山噴出物堆積鉱物から結晶質及び粘土質を分離して火山ガラス材を得る乾式分離装置を更に備えることができる。この乾式分離装置は、図5に示した乾式分離装置10を用いることができる。乾式分離装置10の具体的な構造は、先に図5を用いて詳述した。
(実施例1)
火山ガラス材をローラミルで粉砕した。粉砕後の粉末を全粉砕粉Rという。この全粉砕粉Rを汎用サイクロン分級機で分級して微粉及び粗粉を得た。微粉をRGF、粗粉をRGCという。
火山ガラス微粉末RGFは、収率33%であり、比表面積は12.0m/g(BET法)であった。またRGFの組成はSiOが73.7質量%であり、Alが12.4質量%であった。平均粒径は1.8μmであり、1.0μm以下が16.5体積%であり、3.0μm以上が21.0体積%であった。
火山ガラス微粉末RGCは、収率が67%であり、平均粒径5.6μm、比表面積は3.6m/g(BET法)であった。RGCの組成はSiOが73.7質量%であり、Alが12.4質量%であった。平均粒径は5.6μmであり、3.0μm以下が28.0体積%であり、10.0μm以上が24.8体積%であった。
比較のためにシリカフュームSFを用意した。シリカフュームSFは、JIS規格品であり、活性度指数(7日)は97%、活性度指数(28日)は109%であった。
また、比較のためにフライアッシュFAを用意した。フライアッシュFAはJIS規格のII種品であり、JIS A6201の活性度指数(28日)は82%、活性度指数(91日)は97%であった。
RGFについてのモルタル試験を、JIS A6207付属書Cコンクリート用シリカフュームのモルタルによる活性度指数の試験方法に準拠して行った。結合材はRGFとポルトランドセメントとし、水結合材比(W/B)を30%、RGFのセメント置換率を10%とした。
基準モルタルは、練混ぜ時間を5分とし、モルタルフローは257.5mmであった。
これに対して、RGFを用いた例は、練混ぜ時間が5分のときにモルタルフローが240.0mmであり、活性度指数は7日で101.7%、28日で103.1%であった。また、練混ぜ時間が10分のときにモルタルフローが258.0mmであり、活性度指数は7日で101.9%、28日で111.1%であった。これにより、シリカフューム同等又はそれ以上の活性度指数を有していた。
次に、コンクリート試験を行った。コンクリート試験の練混ぜには強制二軸練りミキサーを用い、水結合材比は、20%と50%の2条件とした。練混ぜ時間はそれぞれ注水後210秒、240秒とした。混和材のセメント置換率は、RGFは10パーセント、RGCは25%とした。比較のためにシリカフュームSFを用いた例及びフライアッシュFAを用いた例も実施した。使用条件を表1に示し、調合条件と目標フレッシュ性状を表2に示す。化学混和剤量を調整し、フレッシュ試験をした後に圧縮強度試験体を作製した。標準養生材齢1週と4週とで圧縮強度試験を行った。
表2中のRFは、RGFを略したものであり、RCはRGCを略したものである。
水結合材比20%の場合、圧縮強度は、RGFを用いた例が1週で68N/mm、4週で120N/mmであった。これに対してSFを用いた例が1週で63N/mm、4週で118N/mmであった。これにより、シリカフュームSFよりもRGFが高強度であった。
また、水結合材比50%の場合、圧縮強度はRGCを用いた例が1週で23N/mm、4週で35N/mmであった。これに対してFAを用いた例が1週で24/mm、4週で35N/mmであった。これによりRGCは4週でフライアッシュと同等であった。
(実施例2)
入戸シラスを5mmのふるいを通過した粒分を原鉱とした。含水率1%以下とした原鉱から図5に示した乾式分離装置で分離した火山ガラス材を原料として、ローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した平均粒径1.1μmの微粉(RAF)と平均粒径3.8μmの粗粉(RAC)、ローラミルにより粉砕した後、サイクロン分級機により分級した平均粒径1.8μmの微粉(RGF)と平均粒径5.6μmの粗粉(RGC)を用意した。また、参考のため図5に示した乾式分離装置で分離した火山ガラス材を原料として、ローラミルにより粉砕した後、ジェットミルにより分級した平均粒径1.1μmの粉(RJF)と平均粒径3.1μmの粗粉(RJC)も用意した。RJFの1.0μm以下は、43.0体積%、3.0μm以上は2.5体積%であった。RJCの3.0μm以下は48.0体積%、10.0μm以上は1.4体積%であった。
微粉(RAF)の収率は19%、粗粉(RAC)の収率は81%、微粉(RGF)の収率は33%、粗粉(RGC)の収率は67%であった。微粉(RJF)の収率は22%、粗粉(RJC)の収率は78%であった。
各微粉及び各粗粉の基本特性、比表面積、活性度指数を表3に示す。
(実施例3)
火山ガラス材を原料として、ローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した微粉(RXF、実施例2におけるRAF)と粗粉(RXC、実施例2におけるRAC)、ローラミルにより粉砕した後、サイクロン分級機により分級した微粉(RF、実施例2におけるRGF)と粗粉(RC、実施例2におけるRGC)を用意した。また、参考のため図5に示した乾式分離装置で分離した火山ガラス材を原料として、ローラミルにより粉砕した後、ジェットミルにより分級した微粉(RJF)と粗粉(RJC)も用意した。
これらの粉末の比表面積と平均粒径を測定した結果を図12に示す。
(実施例4)
火山ガラス材を原料として、ローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した火山ガラス微粉末の微粉(RAF)とローラミルにより粉砕した後、サイクロン分級機により分級した火山ガラス微粉末の微粉(RGF)を用意した。火山ガラス微粉末RAFの平均粒径は1.6μmであり、1.0μm以下が20.0体積%、3.0μm以上が14.0体積%であった。比表面積は12.7m/g(BET法)、組成はSiOが72.9質量%であり、Alが12.8質量%であった。火山ガラス微粉末RGFの平均粒径は2.2μm、1.0μm以下が12.5体積%、3.0μm以上が32.5体積%であった。比表面積は10.1m/g(BET法)であり、組成はSiOが72.4質量%であり、Alが12.9質量%であった。比較のためにシリカフュームSFを用意した。シリカフュームSFは、JIS規格品であり、活性度指数(7日)は95%以上、活性度指数(28日)は105%以上である。
これらの混和材を用いてコンクリート試験を行った。コンクリート試験の練混ぜには強制二軸練りミキサーを用い、水結合材比は20%とした。練混ぜ時間は注水後180秒とした。混和材のセメント置換率は10パーセントとし、比較のためにシリカフュームSFを用いた例も実施した。使用条件については、表1に示すセメント、石灰砕砂S1、硬質砂岩砕砂S2、石灰砕石G1、超高強度用のポリカルボン酸系の高性能AE減水剤SP1、アルキルエーテル系AE剤SP2を用いた。調合条件については、単位水量160kg/m、嵩容積520L/m、実績率59.5%とし、高性能AE減水剤SP1は結合材比1.60%に統一した。AE剤SP2は、2種類の火山ガラス微粉末ともに結合材比0.1%で、フロー値65cm以上を達成し、シリカフュームSFの場合のみフロー値65cm以上を達成するために結合材比0.3%を必要とした。生コンクリートのフレッシュ試験をした後に圧縮強度試験体を作製した。標準養生材齢1週と4週とで圧縮強度試験を行った。
生コンクリートのフレッシュ試験の結果を示す。火山ガラス微粉末RAF10%置換の場合は、空気量2.0%、フロー値75.2cm、火山ガラス微粉末RGF10%置換の場合は、空気量2.0%、フロー値73.9cm、シリカフュームSF10%置換の場合は、空気量6.3%、フロー値66.1cmであった。この結果から、火山ガラス微粉末を混和材として用いるとシリカフュームの場合よりもフロー値が大きくなりやすく流動性が向上し、ワーカビリティーが改善する効果を確認した。また、火山ガラス微粉末は、AE剤の添加量が結合材比で0.1%とシリカフュームSFの場合の0.3%と比べて少ない量で必要なワーカビリティーを発現したことから、高価な化学混和剤を減らす効果があることが分かった。
1週養生と4週養生の圧縮強度の試験結果を示す。火山ガラス微粉末RAF10%置換の場合は、64.7N/mm、96.2N/mm、火山ガラス微粉末RGF10%置換の場合は、65.1N/mm、100.9N/mm、シリカフュームSF10%置換の場合は、57.9N/mm、96.5N/mmであった。コンクリートの圧縮強度は、火山ガラス微粉末の比表面積が小さいRGFの方が高強度を示しており、比表面積と比例するわけではなく、粒度分布の影響も大きいと考えられるが、少なくとも比表面積10.0m/g(BET法)以上の火山ガラス微粉末が、JIS規格品のシリカフュームと同等または同等以上の強度を発現し、セメント級を超えたシリカフューム級の強度発現性能を有することが分かった。このコンクリート試験の結果から、火山ガラス微粉末のRAFとRGFは、JIS A6207を評価基準とすれば、28日の活性度指数は100%以上または105%以上の性能を有すると言える。
(実施例5)
火山ガラス材をローラミルにより粉砕した後、気流分級機により分級した火山ガラス微粉末のセメント級の微粉RAF及びフライアッシュ級の粗粉RACの物性例を示す。微粉RAFの平均粒径は2.6μm、粒径2.0μm以下が37.5体積%、4.0μm以上が33.0体積%であった。比表面積は7.9m/g(BET法)であり、セメント級の性能を示した。粗粉RACの平均粒径は5.0μm、粒径3.0μm以下が22.0体積%、10.0μm以上が20.0体積%であった。比表面積は3.3m/g(BET法)であり、フライアッシュ級の性能を示した。
10 乾式分離装置
21 比重差選別装置
21a 多孔板
21b 送風ファン
21c、21d、21f、21e 排出口
21g 振動装置
21h 風胴
22 サイクロン分級機
30 ローラミル
40 サイクロン分級機
D1 重比重分
D2 落下分
E1 軽比重分
E2 集塵分
F 微粉
J 排気

Claims (19)

  1. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    比表面積が8m/g(BET法)以上であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  2. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で105%以上であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  3. 平均粒径が1.0〜2.5μmである請求項1又は2項記載の火山ガラス微粉末。
  4. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    比表面積が4m/g〜8m/g未満(BET法)であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  5. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で100%以上であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  6. 平均粒径が2.5μm超〜3.5μmである請求項4又は5記載の火山ガラス微粉末。
  7. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    比表面積が1m/g〜4m/g未満(BET法)であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  8. コンクリート用混和材に用いられる火山噴出物由来の微粉末であって、
    粉末粒子が鋭利な角を有する破片状であり、破面にハックルマークを有し、
    JIS A6207のモルタルによる活性度指数が28日で90%以上であることを特徴とする火山ガラス微粉末。
  9. 平均粒径が3.5μm超〜8.0μmである請求項7又は8記載の火山ガラス微粉末。
  10. 火山ガラス材の粉砕粉である請求項1〜9のいずれか一項に記載の火山ガラス微粉末。
  11. 火山ガラス含有率が80〜100質量%である請求項1〜10のいずれか一項に記載の火山ガラス微粉末。
  12. SiOを67〜75質量%、Alを11〜17質量%含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の火山ガラス微粉末。
  13. 火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径1.0〜2.5μmの微粉と、平均粒径2.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径1.0〜2.5μmの微粉を回収することを特徴とする火山ガラス微粉末の製造方法。
  14. 火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径2.5μm超〜3.5μmの微粉を回収することを特徴とする火山ガラス微粉末の製造方法。
  15. 火山ガラス材をローラミルで平均粒径3.0〜6.5μmに粉砕した後、遠心力場分級機で平均粒径3.5μm以下の微粉と、平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉とに分級し、前記平均粒径3.5μm超〜8.0μmの粗粉を回収することを特徴とする火山ガラス微粉末の製造方法。
  16. 前記火山ガラス材が、火山噴出物堆積鉱物から乾式分離装置により結晶質及び粘土質を分離して得られたものである請求項13〜15のいずれか一項に記載の火山ガラス微粉末の製造方法。
  17. 火山ガラス材を粉砕するローラミルと、該ローラミルにより粉砕されたガラス材を微粉と粗粉とに分級する遠心力場分級機とを備えることを特徴とする火山ガラス微粉末の製造装置。
  18. 火山噴出物堆積鉱物から結晶質及び粘土質を分離して火山ガラス材を得る乾式分離装置を更に備える請求項17記載の火山ガラス微粉末の製造装置。
  19. 前記遠心力場分級機が、サイクロン分級機又は気流分級機である請求項17又は請求項18記載の火山ガラス微粉末の製造装置。
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