JP2020180390A - 織物および繊維製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物、および該織物を用いてなる繊維製品を提供する。【解決手段】非撥水性繊維および撥水性繊維を含む織物であって、通気度が、JIS L 1096−1998 6.27. 1 A法(フラジール形通気性試験機法)において30cc/cm2・s以上であり、かつ、紫外線保護係数が、AS/NZS 4399:1996において30以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物、および該織物を用いてなる繊維製品に関する。
近年、快適生活を目指した生活環境の多様化に伴い、吸水性繊維および撥水性繊維を用いた、吸水性、快適性に優れた布帛が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、いずれも吸水性、快適性に関するものであり、通気性および紫外線遮蔽性までを十分に満たすものとはなっていない。
特開2013−83008号公報 特開2015−86489号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物、および該織物を用いてなる繊維製品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、吸水性繊維および撥水性繊維を含む織物において、用いる繊維などを巧み工夫することにより、吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「非撥水性繊維および撥水性繊維を含む織物であって、通気度が、JIS L 1096−1998 6.27. 1 A法(フラジール形通気性試験機法)において30cc/cm・s以上であり、かつ、紫外線保護係数が、AS/NZS 4399:1996において30以上であることを特徴とする織物。」が提供される。
その際、前記撥水性繊維が、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、炭化水素系化合物のうちいずれかを共重合もしくはブレンドしてなる繊維、またはフッ素系撥水剤、シリコーン系撥水剤、炭化水素系撥水剤、ウレタン系撥水剤のうちいずれかを用いて撥水加工が施された繊維であることが好ましい。また、前記撥水性繊維が仮撚捲縮加工糸であることが好ましい。その際、前記仮撚捲縮加工糸のトルクが30T/m以下であることが好ましい。また、前記非撥水性繊維および撥水性繊維のうち少なくともどちらか一方に撚糸が施されていることが好ましい。また、前記非撥水性繊維および撥水性繊維の繊度差が10dtex以上であることが好ましい。
本発明の織物において、織物のカバーファクターCFが1000以上であることが好ましい。ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
また、織物が2重織構造を有することが好ましい。また、肌側面において織密度が疎で太繊度糸が配され、外気側面において織密度が密で細繊度糸が配されてなることが好ましい。また、織物に吸水加工が施されていることが好ましい。また、織物の少なくともどちらか一方の表面において、吸水速度が30秒以下であることが好ましい。また、引裂強度が8N以上であることが好ましい。ただし、引裂き強度はJIS L 1096−2010 8.17 D法により測定するものとする。また、滑脱抵抗力が3mm以下であることが好ましい。ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により測定するものとする。
また、本発明によれば、前記の織物を用いてなる、スポーツウエア、アウトドアウエア、紳士衣服、婦人衣服、作業衣、防護服、履物、鞄の群より選ばれるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物、および該織物を用いてなる繊維製品が得られる。
実施例1で用いた織物組織図である。 肌側面(裏面)において織密度が疎で太繊度糸が配され、外気側面(表面)において織密度が密で細繊度糸が配されている様子を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の織物は、非撥水性繊維および撥水性繊維を含む。非撥水性繊維としては、接触角が120度未満の繊維が好ましく、撥水性繊維は接触角が120度以上の繊維であることが好ましい。なお、接触角は、蒸留水を使用して繊維の単糸表面上に500plの蒸留水を滴下したときの繊維と水滴との接触角をθ/2法にて測定するものとする。
非撥水性繊維は、本発明において吸水性に寄与する繊維であり、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、木綿やウールなどの天然繊維など特に限定されないが、ポリエステル繊維であることが好ましい。
かかるポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどからなるポリエステル繊維が好ましい。なお、かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルや、バイオマスすなわち生物由来の物質を原材料として得られたモノマー成分を使用してなるポリエチレンテレフタレートであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルでもよい。
非撥水性繊維を形成するポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、艶消し剤、抗菌剤、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。例えば、ポリマー中に含まれるポリマー中に艶消し剤を含ませ、セミダルポリエステルまたはフルダルポリエステルとすると、布帛に防透性や赤外線・紫外線遮蔽性を付加することができ好ましい。また、抗菌剤としては、天然系抗菌剤や無機系抗菌剤だけでなく、国際公開第2011/048888号パンフレットに記載されたような、エステル形成性スルホン酸金属塩化合物またはエステル形成性スルホン酸ホスホニウム塩化合物を共重合させたポリエステルに酸性処理を施したものでもよい。
前記非撥水性繊維の形態としては、短繊維でもよいし長繊維(マルチフィラメント)でもよいが、優れた吸水性を得る上で長繊維(マルチフィラメント)が好ましい。特に、前記繊維が、単糸繊度が1.5dtex以下(より好ましくは1.0dtex以下、さらに好ましくは0.0001〜1.0dtex)であると、優れた吸水性、風合いが得られ好ましい。撥水性繊維よりも単繊維繊度が小さいとより好ましい。国際公開第2005/095686号パンフレットに記載されたような、ナノファイバーと称される単糸繊維径1μm以下の超極細繊維であってもよい。また、フィラメント数が10本以上のマルチフィラメントであると、さらに優れた吸水性、風合いが得られ好ましい。その際、マルチフィラメントの総繊度としては20〜200dtex(より好ましくは20〜150dtex)の範囲内であることが好ましい。
前記非撥水性繊維としては、吸水性を向上させる上で、マルチフィラメントに仮撚捲縮加工が施された仮撚捲縮加工糸、空気加工糸、2種以上の構成糸条を空気混繊加工や複合仮撚加工させた複合糸、サイドバイサイド型潜在捲縮繊維などであってもよい。撚糸が施されていてもよい。
前記非撥水性繊維の単繊維横断面形状は特に限定されず、丸だけでなく、三角、扁平、国際公開第2008/001920号パンフレットに記載されたようなくびれ付き扁平、中空など異型断面形状でもよい。
一方、撥水性繊維の繊維種類としては、撥水性ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維などが好適である。これらの繊維はいずれも優れた撥水性を有するので、かかる撥水性繊維と前記非撥水性繊維とを用いて、特定の構造を有する布帛を製織することにより吸水性と快適性とを兼ね備えた布帛が得られる。
ここで、撥水性ポリエステル繊維としては、シリコーン系化合物もしくはフッ素系化合物もしくは炭化水素系化合物を共重合もしくはブレンドしてなるポリエステル繊維、シリコーン系、炭化水素系、フッ素系のうちいずれかの撥水剤を用いて撥水加工が施されたポリエステル繊維であることが好ましい。その際、共重合もしくはブレンド量としてはポリエステル重量対比5〜25wt%であることが好ましい。また、撥水加工が施されたポリエステル繊維において、撥水剤の含有量としては、加工前のポリエステル繊維重量対比0.4重量%以上(より好ましくは0.4〜10重量%)であることが好ましい。
その際、前記のフッ素系撥水剤は、パーフルオロオクタン酸およびパーフルオロオクタンスルホン酸の濃度が0〜5ng/gのフッ素系撥水剤であることが好ましい。かかるフッ素系撥水剤としては、N−メチロール基を含有しないモノマーのみから構成されたパーフルオロアルキルアクリレート共重合体や市販されているものなどが例示される。市販されているものでは、旭硝子(株)製のフッ素系撥水撥油剤であるアサヒガードEシリーズAG−E061、住友スリーエム(株)製のスコッチガードPM3622、PM490、PM930などが好ましく例示される。
なお、撥水性ポリエステル繊維を製造する方法としては特に限定されず公知の方法でよい。シリコーン系化合物もしくはフッ素系化合物を共重合もしくはブレンドしてなるポリエステル繊維の製造方法としては、例えば、特開2010−138507号公報に記載された方法などが例示される。一方、撥水加工の方法としては、例えば、フッ素系撥水剤に必要に応じて制電剤、メラミン樹脂、触媒などを混合して得られた加工剤を、パッド法やスプレー法などによりポリエステル繊維に付与する方法が例示される。
前記撥水性繊維の形態としては、短繊維でもよいし長繊維(マルチフィラメント)でもよいが、優れた撥水性を得る上で長繊維(マルチフィラメント)が好ましい。特に、撥水性繊維の単繊維繊度は、撥水性を得る上で、非撥水性繊維の単繊維繊度よりも大きいことが好ましく、単繊維繊度が5.0dtex以下(より好ましくは1.5dtex以下、さらに好ましくは0.5〜1.5dtex)であると、優れた撥水性が得られ好ましい。撥水性繊維のフィラメント数、総繊度としては、フィラメント数20本以上(より好ましくは20〜200本)、総繊度30〜200dtex(より好ましくは30〜150dtex)であることが好ましい。
前記撥水性繊維が、マルチフィラメントに仮撚捲縮加工が施された仮撚捲縮加工糸、空気加工糸、2種以上の構成糸条を空気混繊加工や複合仮撚加工させた複合糸、さらには前記のような30T/m以下のトルクを有する複合糸であってもよい。撚糸が施されていてもよい。撥水性繊維の単繊維横断面形状は特に限定されず、丸だけでなく、三角、扁平、国際公開第2008/001920号パンフレットに記載されたようなくびれ付き扁平、中空など異型断面形状などでもよい。
本発明の織物において、織物組織としては特に限定されない。例えば、織物組織としては、平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、完全二重織、たてビロードなどが例示される。さらには、不織布であってもよい。もちろんこれらに限定されない。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。なかでも、布帛を2層以上の多層構造織物として、各層を構成する繊維の総繊度や単繊維繊度を異ならせたり、密度を異ならせることにより、毛細管現象による吸水性を高めることも好ましいことである。
ここで、前記非撥水性繊維および撥水性繊維の繊度差(総繊度の差)が10dtex以上(好ましくは10〜50dtex)であることが好ましい。例えば、図2に示すように、肌側面において織密度が疎で太繊度糸(総繊度が大きい糸)が配され、外気側面において織密度が密で細繊度糸(総繊度が小さい糸)が配されていると、通気性と紫外線遮蔽性の相反する性能を両立しやすくなり好ましい。その際、太繊度糸として撥水性繊維を用い、細繊度糸として非撥水性繊維を用いると、汗をかいた際に吸汗性を維持しつつ肌離れ性がよく快適性が向上する。逆に、太繊度糸として非撥水性繊維を用い、細繊度糸として撥水性繊維を用いると汗じみ防止効果が得られる。
ここで、通気度としては20cc/cm・s以上(より好ましくは40〜200cc/cm・s)であることが好ましい。また、紫外線遮蔽性としては紫外線保護係数で20以上(より好ましくは40以上)であることが好ましい。
本発明の織物は、通常の織機を使用して製造することができる。また、通常の染色加工、減量加工、起毛加工、カレンダー加工、エンボス加工、蓄熱加工、吸水加工、抗菌加工などの後加工を適宜施しても良い。なかでも、優れた吸水性を得る上で吸水加工を施すことが好ましい。かかる吸水加工を施す方法としては、布帛にPEGジアクリレートおよびその誘導体やポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体などの親水化剤を染色時に同浴加工することが好適に例示される。
かくして得られた織物において、非撥水性繊維が水分を吸収すると同時に、撥水性繊維が水分をはじく効果を奏し、さらには、通気性および紫外線遮蔽性を有し、洗濯耐久性に優れる。また、肌側面において織密度が疎で太繊度糸(総繊度が大きい糸)が配され、外気側面において織密度が密で細繊度糸(総繊度が小さい糸)が配されていると、通気性と紫外線遮蔽性の相反する性能が両立しやすくなる。その際、太繊度糸として撥水性繊維を用い、細繊度糸として非撥水性繊維を用いると、汗をかいた際に吸汗性を維持しつつ肌離れ性がよく快適性が向上する。逆に、太繊度糸として非撥水性繊維を用い、細繊度糸として撥水性繊維を用いると汗じみ防止効果が得られる。
かかる織物の目付けとしては300g/m以下(より好ましくは50〜300g/m)であることが好ましい。該目付けが300g/mよりも大きいと布帛の重量が大きくなり、布帛の着用快適性が損なわれるおそれがある。また、布帛の厚さとしては3.0mm以下(より好ましくは0.35〜0.65mm)であることが好ましい。
また、引裂強度が8N以上(好ましくは10〜50N)であることが好ましい。ただし、引裂き強度はJIS L 1096−2010 8.17 D法により測定するものとする。
また、滑脱抵抗力が3mm以下であることが好ましい。ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により測定するものとする。
前記布帛は、衣料(スポーツウエア、アウトドアウエア、紳士衣服、婦人衣服、作業衣、防護服)や、履物、鞄などとして好適に使用される。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)カバーファクター
下記式により織物のカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(2)織物の目付け
JIS L1096により織物の目付け(g/m)を測定した。
(3)通気度
JIS L 1096−1998 6.27. 1 A法(フラジール形通気性試験機法)により通気度(cc/cm・s)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(4)織物の紫外線遮蔽性
AS/NZS 4399:1996により紫外線保護係数を測定した。
(5)吸水速度(滴下法)
JIS L1096 6.26吸水速度A法(滴下法)により測定した。
(6)織物の引裂き強度
JIS L 1096−2010 8.17 D法により引裂き強度(N)を測定した。
(7)織物の滑脱抵抗力
JIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により滑脱抵抗力(mm)を測定した。
[実施例1]
経糸として、総繊度56dtex/72fil S900t/m、56dtex/72fil×2 Z600t/m(10:6)、緯糸として、総繊度33dtex/12fil S900t/m、66dtex/48fil×2 Z600t/m(10:6)のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸を用い、経糸密度170本/2.54cm、緯糸密度130本/2.54cmの規格で図1に示す二重織織物を製織した。この時、66dtex/48fil×2 Z600t/mは、炭化水素系撥水剤をパッド法にて処理して得られた撥水性ポリエステル繊維を使用し、肌側(裏側)に位置する層に配した。次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工、吸汗加工を施した。
該織物において、図2に示すように、肌側面(裏面)において織密度が疎で太繊度糸が配され、外気側面(表面)において織密度が密で細繊度糸が配されていた。また、経糸密度205本/2.54cm、緯糸密度144本/2.54cmの規格であった。また、カバーファクター2850、目付140(g/m)、通気度55(cc/cm・s)、紫外線保護係数50以上、表面の吸水速度2.2(秒)、引裂き強度20N以上、滑脱抵抗力2.0(mm)であり、かつベトツキ感が少なく快適性を有していた。
[実施例2]
経糸として、総繊度44dtex/48fil S900t/m、56dtex/72fil×2 Z600t/m(10:6)、緯糸として、総繊度44dtex/48fil S900t/m、66dtex/72fil×2 Z600t/m(10:6)のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸を用い、経糸密度182本/2.54cm、緯糸密度125本/2.54cmの規格で図1に示す二重織織物を製織した。この時、44dtex/48fil S900t/mは、フッ素系撥水剤をパッド法にて処理して得られた撥水性ポリエステル繊維を使用し、表側に位置する層に配した。次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工、吸汗加工を施した。次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工、吸汗加工を施した。
該織物において、図2に示すように、肌側面(裏面)において織密度が疎で太繊度糸が配され、外気側面(表面)において織密度が密で細繊度糸が配されていた。また、経糸密度209本/2.54cm、緯糸密度132本/2.54cmの規格であった。また、カバーファクター2751、目付130(g/m)、通気度50(cc/cm・s)、紫外線保護係数50以上、裏面の吸水速度2.9(秒)、引裂き強度20N以上、滑脱抵抗力1.8(mm)であり、かつ汗じみが少なく快適性を有していた。
[比較例1]
66dtex/48fil×2 Z600t/mを、非撥水性の吸水性ポリエステル繊維とする以外は、実施例1と同様に行った。かくして得られた織物において、カバーファクター2800、目付138(g/m)、通気度55(cc/cm・s)、紫外線保護係数50以上、表面の吸水速度2.2(秒)、引裂き強度20N以上、滑脱抵抗力2.0(mm)であったが、ベトツキ感および汗じみが大きく不快であった。
[比較例2]
44dtex/48fil S900t/mを、非撥水性の吸水性ポリエステル繊維とする以外は、実施例2と同様に行った。かくして得られた織物において、カバーファクター2700、目付127(g/m)、通気度55(cc/cm・s)、紫外線保護係数50以上、裏面の吸水速度2.2(秒)、引裂き強度20N以上、滑脱抵抗力2.3(mm)であったが、ベトツキ感および汗じみが大きく不快であった。
[比較例3]
経糸として、総繊度100dtex/72fil、緯糸として、総繊度100dtex/72filのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸を用い、経糸密度96本/2.54cm、緯糸密度86本/2.54cmの規格でギシャ織物を製織した。次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工、吸汗加工を施した。該織物において、経糸密度103本/2.54cm、緯糸密度91本/2.54cmの規格であった。通気度135(cc/cm・s)と優れていたが、紫外線保護係数5で紫外線遮蔽性に劣り、かつ、ベトツキ感および汗じみが大きく不快であった。
[比較例4]
経糸として、総繊度44tex/48fil、緯糸として、総繊度44dtex/48filのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚り糸を用い、経糸密度135本/2.54cm、緯糸密度115本/2.54cmの規格でリップ織物を製織した。次いで、該織物に通常の染色仕上げ加工、吸汗加工を施した。
該織物において、経糸密度169本/2.54cm、緯糸密度132本/2.54cmの規格であった。紫外線保護係数30で紫外線遮蔽性は良好であったが、通気度15(cc/cm・s)であり、且つ、ベトツキ感および汗じみが大きく不快であった。
本発明によれば、吸水性、快適性だけでなく、通気性および紫外線遮蔽性にも優れた織物、および該織物を用いてなる繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (14)

  1. 非撥水性繊維および撥水性繊維を含む織物であって、通気度が、JIS L 1096−1998 6.27. 1 A法(フラジール形通気性試験機法)において30cc/cm・s以上であり、かつ、紫外線保護係数が、AS/NZS 4399:1996において30以上であることを特徴とする織物。
  2. 前記撥水性繊維が、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、炭化水素系化合物のうちいずれかを共重合もしくはブレンドしてなる繊維、またはフッ素系撥水剤、シリコーン系撥水剤、炭化水素系撥水剤、ウレタン系撥水剤のうちいずれかを用いて撥水加工が施された繊維である、請求項1に記載の織物。
  3. 前記撥水性繊維が仮撚捲縮加工糸である、請求項1または請求項2に記載の織物。
  4. 前記仮撚捲縮加工糸のトルクが30T/m以下である、請求項3に記載の織物。
  5. 前記非撥水性繊維および撥水性繊維のうち少なくともどちらか一方に撚糸が施されている、請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
  6. 前記非撥水性繊維および撥水性繊維の繊度差が10dtex以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
  7. 織物のカバーファクターCFが1000以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の織物。
    ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    [DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
  8. 織物が2重織構造を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の織物。
  9. 肌側面において織密度が疎で太繊度糸が配され、外気側面において織密度が密で細繊度糸が配されてなる、請求項8に記載の織物。
  10. 織物に吸水加工が施されている、請求項1〜9のいずれかに記載の織物。
  11. 織物の少なくともどちらか一方の表面において、吸水速度が30秒以下である、請求項1〜10のいずれかに記載の織物。
  12. 引裂強度が8N以上である、請求項1〜11のいずれかに記載の織物。
    ただし、引裂き強度はJIS L 1096−2010 8.17 D法により測定するものとする。
  13. 滑脱抵抗力が3mm以下である、請求項1〜12のいずれかに記載の織物。
    ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により測定するものとする。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の織物を用いてなる、スポーツウエア、アウトドアウエア、紳士衣服、婦人衣服、作業衣、防護服、履物、鞄の群より選ばれるいずれかの繊維製品。
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