JP2020177166A - 撮像装置 - Google Patents

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藤原 大輔
Daisuke Fujiwara
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Abstract

【課題】 移動部材を光軸方向から容易に組み立てることが可能な撮像装置を提供する。【解決手段】 第1のレンズを保持し、第1のレンズ保持部材と、第2のレンズを保持し、第2のレンズ保持部材と、第1のレンズ保持部材を駆動する駆動部材と、第1のレンズ保持部材に設けられ、駆動部材と係合するラック部材と、第1のレンズ保持部材の光軸方向での移動から回転を生じさせる第1のカムおよび第2のレンズ保持部材を光軸方向に駆動する第2のカムを有するカム部材と、第1のレンズ保持部材、第2の保持部材およびカム部材を収容する鏡筒ケースと、を備え、ラック部材が駆動部材に係合される係合位置と、鏡筒ケースへの挿入時に保持される第1の保持位置と、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材のカム部材への挿入時に保持される第2の保持位置と、の間で回動可能となるように、第1のレンズ保持部材にラック部材を保持する保持部材を設けた。【選択図】 図7

Description

本発明は、撮像装置に関し、特にレンズ群を光軸方向に進退可能に保持するレンズ鏡筒を備えた撮像装置に関するものである。
従来、被写体を撮像する為のカメラユニットがドーム等の筺体に覆われ、パン軸及びチルト軸周りに回転可能に支持されており、ユーザーが希望する撮影方向にカメラユニットの向きを変えて被写体を撮影することができる撮像装置が知られている。
このような撮像装置においては、カメラユニットの高性能化や小型化が求められているが、ズームの高倍率化や撮像素子の大型化といった撮影レンズの高性能化をすると、撮影レンズの光路長が伸びてしまう。そして、結果としてカメラユニットやカメラユニットを覆う筺体を含む撮像装置全体が大型化してしまう為、撮像装置の小型化を阻害する要因となっている。そこで、撮影レンズの高性能化や小型化の為に、カム環を使用して複数のレンズ群を光軸方向に直進移動してズーミングを行う撮像装置があった。
例えば、特許文献1では、光軸と異軸に回転中心を有する超音波モータで、超音波モータの回転中心と同軸上に回転中心を有し超音波モータの出力部材と直結され移動レンズ保持部材とカム結合するカム部材を回転させる。これによって、複数の移動レンズ保持部材を光軸方向に移動させる構成が開示されている。
また、鏡筒ケースへのレンズ保持枠の組立方法として、特許文献2では、ナット部材を支持するレンズ保持枠が挿入開口部から挿入されて鏡筒ケースに収納される。ナット部材はリードスクリューに噛合される噛合位置と鏡筒ケースへの挿入時に保持される保持位置との間で回動可能とされ、レンズ保持枠のナット支持部にナット部材を保持位置に保持する保持部を設けた構成が開示されている。
特開平7−306351号公報 特開2012−145837号公報
しかしながら、特許文献2に開示された従来技術では、複数の移動レンズ保持部材をカム部材に係合させる構成の場合には、複数の移動レンズ保持部材を特定の光軸方向位置に規制することが出来ず組み立てが困難になってしまう。
そこで、本発明の目的は、1つのカム部材で複数の移動部材を駆動させる構成において、移動部材を光軸方向から容易に組み立てることが可能な撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、第1のレンズを保持し、光軸方向に移動可能な第1のレンズ保持部材と、第2のレンズを保持し、前記光軸方向に移動可能な第2のレンズ保持部材と、前記第1のレンズ保持部材を前記光軸方向に駆動する駆動部材と、前記第1のレンズ保持部材に設けられ、前記駆動部材と係合するラック部材と、光軸から離れて前記光軸方向に延びる軸回りで回転可能であり、前記第1のレンズ保持部材の前記光軸方向での移動から回転を生じさせる第1のカムおよび前記第2のレンズ保持部材を前記光軸方向に駆動する第2のカムを有するカム部材と、前記第1のレンズ保持部材、前記第2の保持部材および前記カム部材を収容する鏡筒ケースと、を備え、前記ラック部材が前記駆動部材に係合される係合位置と、前記鏡筒ケースへの挿入時に保持される第1の保持位置と、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材の前記カム部材への挿入時に保持される第2の保持位置と、の間で回動可能となるように、前記第1のレンズ保持部材に前記ラック部材を保持する保持部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、1つのカム部材で複数の移動部材を駆動させる構成において、移動部材を光軸方向から容易に組み立てることを可能にした撮像装置を提供することができる。
本発明の撮像装置の斜視図である。 本発明の撮像装置の断面図である。 本発明のレンズ鏡筒の分解斜視図である。 本発明の撮像装置の各群の移動軌跡を示す図である。 本発明の撮像装置の第2群鏡筒を示す図である。 本発明の撮像装置の第2群鏡筒のラック部の拡大斜視図である。 本発明の撮像装置の第2群鏡筒を固定鏡筒に組み込んだ状態の図である。 本発明の撮像装置の第2群鏡筒を固定鏡筒に組み込んだ状態の図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
<撮像装置の構成>
以下、図1〜図3を参照して、本発明の撮像装置について説明する。図1は撮像装置1の斜視図であり、図2は撮像装置1の断面図であり、図3は撮像装置1分解斜視図である。
撮影光学系は、被写体側から順に第1群レンズL1〜第5群レンズL5を有する。第1群レンズL1は光軸方向に固定されている。第2群レンズL2と第3群レンズL3と第4群レンズL4は光軸方向に移動して変倍動作(ズーミング)を行う。第5群レンズL5は光軸方向に移動して合焦動作(フォーカシング)を行う。なお、第1群レンズL1〜第5群レンズL5はそれぞれ順に隣合うレンズ群である。L6は光学フィルタを示し、例えばIRカットフィルタやバンドパスフィルタであり、光軸直交方向に移動して光路上に挿抜されることで特定の波長域の光線を透過させたり遮光したりする。L7は撮像素子であり、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子である。
10は第1群レンズL1を保持する第1群鏡筒である。20は第2群レンズL2(第1のレンズ)を保持する第2群鏡筒(第1のレンズ保持部材)である。21と22はガイドバーであり、第2群鏡筒20に設けたスリーブ部がガイドバー21に係合して第2群鏡筒20が光軸方向に案内され、第2群鏡筒20に設けたU溝がガイドバー22に係合し第2群鏡筒20のガイドバー21を中心とした回転を規制している。23はカムフォロアを示し、第2群鏡筒20に回転可能に取り付けられている。24はラック部材であり、第2群鏡筒20に光軸に平行な軸周りに回転可能に取り付けられている。25は位置検出用スケールを示し、第2群鏡筒20に固定されている。
30は第3群レンズL3(第2のレンズ)を保持する第3群鏡筒(第2のレンズ保持部材)である。31はガイドバーを示し、第3群鏡筒30に設けたスリーブ部がガイドバー31に係合して第3群鏡筒30が光軸方向に案内され、第3群鏡筒30に設けたU溝がガイドバー22に係合し第3群鏡筒30のガイドバー31を中心とした回転を規制している。33はカムフォロアを示し、第3群鏡筒30に回転可能に取り付けられている。第3群鏡筒30には図示しない絞りユニットが固定されており、絞り羽根を駆動し開口径を変化させることができる。
40は第4群レンズL4を保持する第4群鏡筒である。41はガイドバーであり、第4群鏡筒40に設けたスリーブ部がガイドバー41に係合して第4群鏡筒40が光軸方向に案内され、第4群鏡筒40に設けたU溝がガイドバー22に係合し第4群鏡筒40のガイドバー41を中心とした回転を規制している。43はカムフォロアを示し、第4群鏡筒40に回転可能に取り付けられている。
50は第5群レンズL5を保持する第5群鏡筒である。51はガイドバーであり、第5群鏡筒50に設けたスリーブ部がガイドバー51に係合して第5群鏡筒50が光軸方向に案内され、第5群鏡筒50に設けたU溝がガイドバー22に係合し第5群鏡筒50のガイドバー51を中心とした回転を規制している。54はラック部材を示し、第5群鏡筒50に光軸に平行な軸周りに回転可能に取り付けられている。
60は光学フィルタL6を保持する光学フィルタ保持枠である。61と62はガイドバーであり、光学フィルタ保持枠60に設けたスリーブ部がガイドバー61に係合して光学フィルタ保持枠60が光軸方向に案内される。また、光学フィルタ保持枠60に設けたU溝がガイドバー62に係合し光学フィルタ保持枠60のガイドバー61を中心とした回転を規制している。63はカムフォロアを示し、光学フィルタ保持枠60に回転可能に取り付けられている。
70は撮像素子L7を保持する撮像素子保持枠である。76はセンサ基板であり、図示しない撮像素子L7が固定されており、撮像素子保持枠70に取り付けられている。71と72はガイドバーを示し、撮像素子保持枠70に設けたスリーブ部がガイドバー71に係合して撮像素子保持枠70が光軸方向に案内される。また、撮像素子保持枠70に設けたU溝がガイドバー72に係合し撮像素子保持枠70のガイドバー71を中心とした回転を規制している。73はカムフォロア示し、撮像素子保持枠70に回転可能に取り付けられている。
80はカム筒(カム部材)である。カム筒80に設けた第2群カム溝に第2群鏡筒20のカムフォロア23が係合し、第3群カム溝に第3群鏡筒30のカムフォロア33が係合し、第4群カム溝に第4群鏡筒40のカムフォロア43が係合する。また、光学フィルタカム溝に光学フィルタ保持枠60のカムフォロア63が係合し、撮像素子カム溝に撮像素子保持枠70のカムフォロア73が係合している。カム筒80は、光軸から離れて光軸方向に延びる軸回りで回転可能である。
101は固定鏡筒(鏡筒ケース)、102は後部鏡筒、103は後部カバーである。固定鏡筒101には第1群鏡筒10が固定される。ガイドバー21、22、31、41、51は固定鏡筒101と後部鏡筒102に挟持される。ガイドバー61、62、71、72は後部鏡筒102と後部カバー103に挟持される。81はカム筒付勢部材を示し、カム筒80を光軸方向に付勢する。カム筒80はカム筒付勢部材81を介して固定鏡筒101と後部鏡筒102に回転可能に挟持される。固定鏡筒101は、第2群レンズ鏡筒L2、第3群レンズ鏡筒L3、カム筒80などを収容する。
113は光学式センサであり、固定鏡筒101に固定される。光学式センサ113は発光部と受光部を有しており、第2群鏡筒20に取り付けられた位置検出用スケール25で反射した周期的な明暗パターンの光を検出して電気信号に変換し、第2群鏡筒20の位置を検出する。
111は振動型リニアアクチュエータ(駆動部材)である。振動型リニアアクチュエータ111は、図示しないスライダおよび振動子によって構成される。振動型リニアアクチュエータ111は、図示しないフレキシブルプリント基板を介して振動子に周波信号が入力されると振動子に略楕円運動が発生し、スライダとの圧接面に駆動力を発生させることができる。
振動型リニアアクチュエータ111は固定鏡筒101に固定され、ラック部材24に係合している。振動型リニアアクチュエータ111に光軸方向の駆動力が発生すると、ラック部材24を介して第2群鏡筒20が光軸方向に進退する。第2群鏡筒20が光軸方向に進退すると、第2群鏡筒のカムフォロア23と係合したカム筒80が光軸に平行な軸周りに回転する。カム筒80が光軸に平行な軸周りに回転すると、カム筒80に係合したカムフォロア33、43、63、73を介して第3群鏡筒30、第4群鏡筒40、光学フィルタ保持枠60、撮像素子保持枠70が光軸方向に進退し、変倍動作を行うことができる。
115はステッピングモータである。ステッピングモータ115は第4群鏡筒40に固定され、第5群鏡筒50に取り付けられたラック部材54に係合している。ステッピングモータ115に光軸方向の駆動力が発生すると、ラック部材54を介して第5群鏡筒50が光軸方向に進退し、合焦動作を行うことができる。
116、117は光学フィルタ挿抜モータである。光学フィルタ挿抜モータ116、117は後部鏡筒102に固定される。光学フィルタ保持枠60は、図示しないIRカットフィルタおよびバンドパスフィルタを光軸直交面内で移動可能に保持している。光学フィルタ挿抜モータ116、117が光軸に平行な軸周りに回転すると、図示しない係合アームを介してIRカットフィルタおよびバンドパスフィルタが光路に挿抜される。IRカットフィルタが光路に挿入されると、撮像素子に入射する光から赤外光がカットされ、通常のカラー画像を生成するのに適した光線が得られる。バンドパスフィルタが光路に挿入されると、例えば近赤外光のような特定の波長域の光線のみが撮像素子に入射することで、よりコントラストの高い画像を生成するのに適した光線が得られる。IRカットフィルタおよびバンドパスフィルタを光路中から退避させると、赤外光を含んだ光線が撮像素子に入射することで、夜間等の低照度下でも撮影可能なようにより多くの光量が得られる。
104は電気配線であり、撮像素子L7に電気信号の入出力を行う。105はレンズ基板であり、固定鏡筒101に固定されている。レンズ基板105は図示しないフレキシブルプリント基板を介して、振動型リニアアクチュエータ111やステッピングモータ115、光学フィルタ挿抜モータ116,117等の各アクチュエータとの間で電気信号の入出力を行う。また、レンズ基板105は図示しないフレキシブルプリント基板を介して、光学式センサ113等の各センサとの間で電気信号の入出力を行う。電気配線104は一端がセンサ基板76に接続され、他端がレンズ基板105に接続されている。電気配線104はU字形状に屈曲した状態で両端が固定されており、撮像素子保持枠70が光軸方向に移動しても撮像素子保持枠70を移動させる為に必要な振動型リニアアクチュエータ111の推力が過度に増加しないような曲率で形成されている。
106は熱伝導部材である。熱伝導部材106はグラファイトシートなどの高い熱伝導性を持った可撓性のシート部材から成る。熱伝導部材106は、一端がセンサ基板76に固定され、他端が図示しないヒートシンクに固定されて、センサ基板76で発生した熱をヒートシンクに伝導することで撮像素子L7の温度上昇を抑制する。熱伝導部材106は、撮像素子保持枠70が光軸方向に移動しても撮像素子保持枠70を移動させる為に必要な振動型リニアアクチュエータ111の推力が過度に増加しないように、撮像素子保持枠70の光軸に沿って後方で蛇腹形状に折り畳まれている。
<各レンズ群の移動軌跡>
次に撮像装置1を構成する各群の移動軌跡について説明する。図4はカム筒をその周方向(回転方向)に展開したときの第2群レンズL2〜L4,光学フィルタL6,撮像素子L7の全ズーム域でのカム形状(カム線図)および第1群レンズL1、第5群レンズL5の移動軌跡を示す。図4に示すように、WIDE端よりもTELE端において、第2群レンズL2と第3群レンズL3と第4群レンズL4が接近している。
<第2群鏡筒20の詳細構成>
次に第2群鏡筒20の詳細について説明する。図5(a)〜図5(c)は第2群鏡筒20を物体側から見た図である。図5(a)はラック部材24が自然位置にある状態の図であり、図示しないラック付勢バネによってラック部材24が光軸に平行な軸周りにラック部材24の回転軸周りに右回りに回転するように付勢されている。図5(b)はラック部材24が使用位置にある状態の図であり、振動型リニアアクチュエータ111が固定鏡筒101に取り付けられた時にラック部材24が振動型リニアアクチュエータ111の図示しない振動子に押圧されて左回りに回転した状態になる。図5(c)は第2群鏡筒20を固定鏡筒101に組み込む際にラック部材24を折り畳んだ組み込み状態の図である。すなわち、ラック部材24がアクチュエータ111に係合される係合位置と、固定鏡筒101への挿入時に保持される第1の保持位置と、第2群レンズ鏡筒L2および第3群レンズ鏡筒のカム筒80への挿入時に保持される第2の保持位置と、の間で回動可能である。また、ラック部材24の係合位置は、ラック部材24の回動範囲において、第1の保持位置と第2の保持位置の間に位置である。
図6は第2群鏡筒20のラック部材24近傍の拡大斜視図である。26はラック付勢バネ(付勢部材)であり、ラック部材24が第2群鏡筒20に対して光軸方向および光軸に平行なラック部材24の回転軸周りの回転方向に付勢されている。24aはラック部材24に設けた位置規制用の突起である。20a、20bは第2群鏡筒20に設けた位置規制部(保持部材)であり、これらの位置規制部の間の範囲でラック部材24が回転軸周りに回動可能に第2群鏡筒20に保持される。20cは第2群鏡筒20に設けた位置規制穴(保持部材)であり、第2群鏡筒20を固定鏡筒101に組み込む際にラック部材24を使用位置よりもさらに折り畳んだ時に位置規制用突起24aが挿入され、ラック部材24が折り畳まれた位置で保持できる。
<各群の固定鏡筒101への組み込み>
次に図7aから図8を参照して第2群鏡筒20を固定鏡筒101に組み込む手順について説明する。図7(a)はラック部材24が固定鏡筒101に設けた第1の規制部101aに当接した状態を像面側から見た図であり、図7(b)はその斜視図である。図8はラック部材24が固定鏡筒101に設けた第2の規制部101bに当接した状態を示す斜視図である。
まず、ラック部材24を第2群鏡筒20に対して使用位置よりさらに折り畳んで組み込み状態にしておき、固定鏡筒101の挿入口に像面側から組み込む。ラック部材24が組み込み状態の時は、第2群鏡筒20を固定鏡筒101に組み込む際に固定鏡筒101にラック部材24が干渉することなく光軸方向から真っすぐに組み込むことができる。そして、固定鏡筒101の第1の規制部101aに当接することで、第2群鏡筒20の光軸方向の位置が規制される。101aは固定鏡筒に設けた第1の規制部であり、ラック部材24が組み込み状態まで折り畳まれた時のみラック部材24と当接して第2群鏡筒20が所定の位置より被写体側に移動することを規制する。
この状態で第2群鏡筒20を被写体側に押圧すると、ラック付勢バネ26の光軸方向の付勢力に抗して第2群鏡筒20が被写体側に移動し位置規制用突起24aが位置規制穴20cから外れる。これにより、ラック部材24がラック付勢バネ26の回転軸周りの付勢力により回転し位置規制用突起24aが位置規制部20aに当接してラック部材24が自然位置になる。この状態ではラック部材24が固定鏡筒の第1の規制部101aに当接しなくなり、第2群鏡筒20は光軸に沿って被写体側に移動し、固定鏡筒101の第2の規制部101bに当接することで第2群鏡筒20の光軸方向の移動が規制される。101bは固定鏡筒に設けた第2の規制部であり、ラック部材24が自然位置にある時のみラック部材24に当接して第2群鏡筒20が所定の位置より被写体側に行くことを規制する。
第2の規制部101bで規制された第2群鏡筒20の位置は本実施例ではTELE端の位置である。TELE端では図4の各群の移動軌跡に示したように、第2群レンズL2と第3群レンズL3と第4群レンズL4が接近するため、第2群鏡筒20と第3群鏡筒30と第4群鏡筒40を当接させた状態で組み立てを行うことができる。この状態では、カム筒80のカム溝に各鏡筒のカムフォロアを容易に係合させることができる。
その後、光学フィルタ保持部材60と撮像素子保持枠70を組み立て、最後に振動型リニアアクチュエータ111を固定鏡筒101に取り付けると、ラック部材24が使用位置まで回転する。そして、固定鏡筒101の第2の規制部101bでの規制が外れ第2群鏡筒20が光軸方向に移動自在になり、通常のズーム動作を行うことができるようになる。
以上の組立手順により、複数の移動鏡筒のカムフォロアをカム筒のカム溝に容易に係合させて組み立てることができる。
以上により、1つのカム筒で複数のレンズ保持部材を駆動させる構成において、複数の移動部材を光軸方向から容易に組み立てることを可能にした撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 撮像装置
10 第1群鏡筒
20 第2群鏡筒
21、22、31、41、51、61、62、71、72 ガイドバー
23、33、43、63、73 カムフォロア
24 ラック部材
25 位置検出用スケール
30 第3群鏡筒
40 第4群鏡筒
50 第5群鏡筒
54 ラック部材
60 光学フィルタ保持枠
70 撮像素子保持枠
76 センサ基板
80 カム筒
81 カム筒付勢部材
101 固定鏡筒
101a 第1の規制部
101b 第2の規制部
102 後部鏡筒
103 後部カバー
104 電気配線
105 レンズ基板
106 熱伝導部材
111 振動型リニアアクチュエータ
113 光学式センサ
115 ステッピングモータ
116、117 光学フィルタ挿抜モータ

Claims (8)

  1. 第1のレンズを保持し、光軸方向に移動可能な第1のレンズ保持部材と、
    第2のレンズを保持し、前記光軸方向に移動可能な第2のレンズ保持部材と、
    前記第1のレンズ保持部材を前記光軸方向に駆動する駆動部材と、
    前記第1のレンズ保持部材に設けられ、前記駆動部材と係合するラック部材と、
    光軸から離れて前記光軸方向に延びる軸回りで回転可能であり、前記第1のレンズ保持部材の前記光軸方向での移動から回転を生じさせる第1のカムおよび前記第2のレンズ保持部材を前記光軸方向に駆動する第2のカムを有するカム部材と、
    前記第1のレンズ保持部材、前記第2の保持部材および前記カム部材を収容する鏡筒ケースと、を備え、
    前記ラック部材が前記駆動部材に係合される係合位置と、前記鏡筒ケースへの挿入時に保持される第1の保持位置と、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材の前記カム部材への挿入時に保持される第2の保持位置と、の間で回動可能となるように、前記第1のレンズ保持部材に前記ラック部材を保持する保持部材を設けたことを特徴とする、撮像装置。
  2. 前記鏡筒ケースは、
    前記第1のレンズ保持部材を前記鏡筒ケースへの挿入する際に、前記第1のレンズ保持部材の光軸方向の移動を規制する第1の規制部と、
    前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材の前記カム部材への挿入時に前記第1のレンズ保持部材の光軸方向の移動を規制する第2の規制部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ラック部材の前記係合位置は、前記ラック部材の回動範囲において、前記第1の保持位置と前記第2の保持位置の間に位置であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記ラック部材は、付勢部材によって前記第1のレンズ保持部材に対して
    光軸方向および光軸と平行な軸周りの回転方向に付勢されるように
    前記第1のレンズ保持部材に回動可能に取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記ラック部材は、前記付勢部材によって前記第2の保持位置に向かう回転方向に付勢されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記鏡筒ケースの前記第1の規制部は、前記鏡筒ケースの前記第2の規制部よりも前記鏡筒ケースの前記挿入口から離れていることを特徴とする、請求項2に記載の撮像装置。
  7. 前記第1のレンズ保持部材と前記第2のレンズ保持部材は隣合うレンズ群を保持している
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の撮像装置。
  8. 前記第1のレンズ保持部材と前記第2のレンズ保持部材の位置が、
    前記第1のレンズ保持部材が前記鏡筒ケースの前記第2の規制部で規制された状態において、最も接近することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の撮像装置。
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