JP2020176696A - 自動車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、高地走行時、あるいは、外気温度が高い場合に、エンジントルクの不足を補うことと、スムーズな走りを両立する技術を提供する。【解決手段】本明細書が開示する制御装置は、車速とアクセル開度の二次元空間をロックアップ領域と非ロックアップ領域に領域分けしているロックアップ線図に基づいて、現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ領域に属するか否かを判定する。制御装置は、現在の車速とアクセル開度がロックアップ領域に属する場合であっても、現在の走行位置の標高が標高閾値よりも高い場合、あるいは、現在の外気温度が外気温度閾値よりも高い場合には、現在の変速段よりも一段高い変速段(現在よりもギア比の小さい変速段)を仮定したときのタービン回転数を算出し、算出されたタービン回転数がロックアップ許可回転数よりも低い場合には、ロックアップを禁止する。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備えている自動車の制御装置に関する。
自動変速機とロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備えている自動車が広く普及している。本明細書では、説明の都合上、ロックアップクラッチを係合することを単純にロックアップと称し、ロックアップクラッチを解放することを非ロックアップ(あるいはロックアップ解除)と称する。
変速段とロックアップするか否かは、それぞれ、車速とアクセル開度の二次元空間上で規定されることが多い(例えば、特許文献1)。車速とアクセル開度の二次元空間がロックアップ領域と非ロックアップ領域に分類されているデータをロックアップ線図と称する。
一方、ロックアップ線図上ではロックアップ領域に属していても、標高の高い地域を走行しているときにはロックアップを禁止する制御が知られている(特許文献2)。標高の高い地域ではエンジントルクが下がるため、平地走行時ではロックアップ領域であっても高地走行時にはロックアップを禁止し、トルクコンバータのトルク増幅力でエンジントルクを補うことができる。
特許文献2の技術では、高地走行時にはロックアップ線図の全域でロックアップを禁止する。ロックアップ線図の全域でロックアップを禁止してしまうと燃費が極めて悪化する。特許文献2では、標高の高い地域では、ロックアップ線図の非ロックアップ領域を高車速側に拡張することにも言及されている。
特開2010−255654号公報 特開昭63−270969号公報
標高の高い地域でエンジントルクの不足が顕著になるのは、車速が低いときではなく、エンジン回転数が低い場合である。そこで、標高の高い地域を走行中は、エンジン回転数が低い領域でロックアップを禁止することが考えられる。エンジン回転数(すなわち、トルクコンバータのポンプインペラの回転数、以下、インペラ回転数と称する)が低い場合、トルクコンバータのタービン回転数とインペラ回転数の差が大きければ、トルクコンバータで大きなトルク増幅率が得られ、エンジンのトルク不足を補うことができる。
高地走行時においてインペラ回転数が低いときにロックアップを禁止すると、エンジンのトルク不足を補うことができる。そのような制御を採用した場合、インペラの回転数とタービン回転数の差が小さくなるとトルク増幅率が小さくなり、ロックアップした方が有利となる。一方、ロックアップ後に車速が上昇してきたらアップ変速(ギア比の小さい変速段への変更)制御が実行されるが、アップ変速するとインペラ回転数(ロックアップしているのでタービン回転数に等しい)が一気に下がり、再びエンジントルク不足に陥り、ロックアップを解除することになる。ロックアップを解除すれば、タービン回転数はそのままでインペラ回転数が上昇し、トルクコンバータで大きなトルク増幅率が得られる。しかしながら、上記説明したように、ロックアップクラッチの係合と解除のハンチングが生じてしまう。本明細書は、高地走行時のエンジントルクの不足を補うことと、スムーズな走りを両立する技術を提供する。なお、外気温度が高い場合にも低回転時にエンジントルク不足が生じる。それゆえ、本明細書は、高地走行時、あるいは、外気温度が高い場合に、エンジントルクの不足を補うことと、スムーズな走りを両立する技術を提供する。
本明細書が開示する技術は、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備えている自動車の制御装置に関する。その制御装置は、車速とアクセル開度の二次元空間をロックアップ領域と非ロックアップ領域に領域分けしているロックアップ線図に基づいて、現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ領域に属するか否かを判定する。制御装置は、現在の車速とアクセル開度がロックアップ領域に属する場合であっても、現在の走行位置の標高が標高閾値よりも高い場合、あるいは、現在の外気温度が外気温度閾値よりも高い場合には、現在の変速段よりも一段高い変速段(現在よりもギア比の小さい変速段)を仮定したときのタービン回転数を算出し、算出されたタービン回転数がロックアップ許可回転数よりも低い場合には、ロックアップを禁止する。
本明細書が開示する制御装置では、高地走行時、あるいは、外気温度が高いときには、通常のロックアップ線図ではロックアップ領域に属する場合であってもトルクコンバータのタービン回転数に応じてロックアップを禁止する。禁止するか否かは、現在の変速段よりも一段高い変速段を仮定したときのタービン回転数に基づいて決定する。具体的には、ロックアップ禁止領域は、現在よりも一段高い変速段が選択されてもトルク不足を生じないタービン回転数まで拡張される。それゆえ、エンジントルク不足を補いつつ、上記したようなハンチングを防ぐことができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の制御装置を含む自動車のブロック図である。 変速線図の一例である。 ロックアップ線図の一例である。 ロックアップ制御のフローチャートである。 アクセル開度一定のときの車速変化の一例である(現在の変速段がN速のとき)。 図5の点a−点eにおける車両状態の変化を示すタイムチャートである。 図5の点a−点eにおけるタービン回転数と出力トルクの関係を示すグラフである。 アクセル開度一定のときの車速変化の一例である(現在の変速段が(M−1)速のとき)。 図8の点A−点Fにおける車両状態の変化を示すタイムチャートである。 図8の点A−点Fにおけるタービン回転数と出力トルクの関係を示すグラフである。
図面を参照して実施例の制御装置20を説明する。図1に、制御装置20を含む自動車2のブロック図を示す。図1における破線矢印線は信号の流れを示している。自動車2は、エンジン3、トルクコンバータ10、自動変速機4、制御装置20、センサ類31−33、ナビゲーション装置40を備えている。
エンジン3の出力軸はトルクコンバータ10を介して自動変速機4の入力軸に連結されている。自動変速機4の出力軸は、ディファレンシャルギア6を介して駆動輪7に連結されている。
エンジン3の出力軸は、トルクコンバータ10のポンプインペラに連結されており、自動変速機4の入力軸は、トルクコンバータ10のタービンライナに連結されている。よく知られているように、ポンプインペラとタービンライナは、粘性流体(オイル)で満たされたケーシングに収容されている。また、ポンプインペラとタービンライナは、ステータを挟んで対向しており、ポンプインペラが回転すると、粘性流体を介して動力がタービンライナに伝達される。粘性流体がステータの多数の羽の間を通るときにトルクが増幅される。トルクは増幅されるが、伝達されるエネルギには損失が生じる。
トルクコンバータ10は、ロックアップクラッチ11を備えており、制御装置20からの指令により、ロックアップクラッチ11が係合/解除される。ロックアップクラッチ11が係合すると、ポンプインペラ(すなわち、エンジン3の出力軸)とタービンライナ(すなわち、自動変速機4の入力軸)が機械的に直結状態になり、トルク増幅機能は失われるが、エネルギ損失が小さくなる。トルクコンバータ10は、タービンライナの回転数を計測する回転センサ12を備えている。回転センサ12の計測データは、制御装置20に送られる。タービンライナの回転数を以下では、タービン回転数と称する。また、ポンプインペラの回転数をインペラ回転数と称する。よく知られているように、インペラ回転数とタービン回転数の差(回転数差)が大きいほど、高いトルク増幅率が得られる。トルクコンバータ10の構造と機能は良く知られているので、これ以上の詳しい説明は省略する。
自動変速機4は、4〜7段の有段の変速機であり、制御装置20からの指令を受けて、入力軸と出力軸の間のギア比を変更する。自動変速機の構造と動作はよく知られているので、詳しい説明は省略する。なお、自動変速機4は、無段変速機であってもよい。自動変速機4が無段変速機である場合、制御装置20からの指令により、離散的な4〜7段(4〜7種類)のギア比が選択され、擬似的に有段変速機と同様の機能を果たす。
制御装置20は、アクセル開度センサ31、ブレーキ踏み込み量センサ32、車速センサ8からセンサデータを受け取り、エンジン3の出力、トルクコンバータ10のロックアップクラッチ11、自動変速機4の変速段(ギア比)を制御する。制御装置20は、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)21、メモリ22、及び、各種のインタフェイスを備えている。メモリ22に格納されたプログラムを中央演算装置21が実行することにより、エンジン3、トルクコンバータ10、自動変速機4の制御処理が実現される。
制御装置20には、ナビゲーション装置40も接続されている。ナビゲーション装置40は、GPSセンサ41から現在位置のデータを取得し、自身が備えている地図データと現在位置を照合し、現在走行している地点の標高を得ることができる。現在地点の標高も制御装置20に送られる。
また、制御装置20には、外気温度センサ33が接続されている。外気温度センサ33は、車両の外の温度(外気温度)を計測する。計測された外気温度のデータも制御装置20へ送られる。
制御装置20には、トルクコンバータ10が備えている回転センサ12のデータも送られる。先に述べたように、回転センサ12のデータは、タービン回転数を示す。
図1では、制御装置20を1個の矩形で示しているが、制御装置20の機能は、複数の中央演算装置が協働して実現される。例えば、エンジン3を制御するエンジン制御装置と、自動変速機4とトルクコンバータ10を制御するAT制御装置が個別に用意されており、それら2個の制御装置が通信しつつ協業して制御装置20の機能が実現されてもよい。図1では理解を助けるために制御装置20を1個の矩形で表している。
制御装置20は、車速とアクセル開度に基づいて変速段(ギア比)を決定する。制御装置20には、車速とアクセル開度に応じて現在の変速段を決定する変速線図(変速マップ)が記憶されている。図2に、変速線図の一例を示す。横軸が車速を示しており、縦軸はアクセル開度を示している。
車速とアクセル開度で規定される二次元空間内の点が図2の変速線図のグラフG1を左から右に横切ると、制御装置20は、自動変速機4に対して1速から2速へのアップ変速を指令する。同様に、車速とアクセル開度で示される二次元の点が図2の変速線図のグラフG2(G3、G4)を左から右に横切ると、制御装置20は自動変速機4に対して2速から3速(3速から4速、4速から5速)へのアップ変速を指令する。自動変速機4は、制御装置20からの指令に従って変速段(ギア比)を変更する。なお、「アップ変速」とは、現在の変速段を、一段ギア比の小さい変速段へ変更することを意味する。
なお、高位の(ギア比の小さい)変速段から低位の(ギア比の大きい)変速段への変速(ダウン変速)を決定する変速線は図2には示されていない。ダウン変速の変速線は、ハンチングを防止すべく、対応するアップ変速の変速線に対して低車速側に設定される。
制御装置20は、車速とアクセル開度に基づいてロックアップクラッチ11を係合するか解放するかも決定する。制御装置20には、車速とアクセル開度に応じてロックアップクラッチ11を係合するか解放するかを決定するロックアップ線図が記憶されている。図3にロックアップ線図の一例を示す。ロックアップ線図は、横軸に車速が示されており、縦軸にアクセル開度が示された二次元マップ(二次元空間)をロックアップ領域と非ロックアップ領域のいずれかに領域分けしたデータである。図3では、理解を助けるために非ロックアップ領域をグレーで示してある。非ロックアップ領域は、車速の低い領域に設けられる。車速の低い領域では高いトルクが要求されることが多いので、トルクコンバータ10のトルク増幅作用を利用して高いトルクを出力する。低速時のトルクを増すことでアクセル開度に対する加速性が高まる。また、低車速領域でロックアップ状態にすると、運転者のアクセル操作の微妙な変化が車両挙動に反映され、ドライバビリティが悪化する。低車速領域では非ロックアップ状態にすることで、ドライバビリティが良くなる。
制御装置20は、現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ線図のロックアップ領域に属するか、非ロックアップ領域に属するかを決定する。現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ領域に属する場合、制御装置20は、自動変速機4に対してロックアップクラッチ11を係合するように指令する。ただし、制御装置20は、現在走行している地域の標高が標高閾値よりも高い場合、あるいは、現在の外気温度が外気温度閾値よりも高い場合には、他の所定の条件を満たさないと、ロックアップクラッチ11を係合しない。
標高の高い地域を走行中、あるいは、外気温度が高いときに所定の条件を満たさないとロックアップクラッチ11を係合しない理由を説明する。標高の高い地域では、空気に含まれる酸素量が少なくなるので平地走行時と比較してエンジン3の出力トルクが小さくなる。そこで、平地であればロックアップクラッチ11を係合するロックアップ領域であっても、高地ではあえてロックアップクラッチ11を係合しないことで、トルクコンバータ10のトルク増幅効果を利用する。非ロックアップ状態を維持することで、トルクコンバータ10のトルク増幅効果が得られ、エンジントルクの減少分を補うことができる。なお、非ロックアップ状態とは、ロックアップクラッチ11を解放している状態を意味する。また、ロックアップ状態とは、ロックアップクラッチ11を係合している状態を意味する。
また、外気温度が高いときにも外気温度が20度前後と比較してエンジン3の出力トルクが小さくなる。そこで、高地走行時と同様に、非ロックアップ状態を維持することで、エンジントルクの減少分を補うことができる。
図4に、制御装置20が実行するロックアップ制御のフローチャートを示す。図4を参照しつつ、ロックアップ制御を説明する。図4のフローチャートの処理は、制御周期毎に実行される。
制御装置20は、まず、現在の車速とアクセル開度の組をロックアップ線図と照合し、現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ領域であるか否かを判定する(ステップS2)。車速は車速センサ8から得られ、アクセル開度はアクセル開度センサ31から得られる。
現在の車速とアクセル開度の組が非ロックアップ領域である場合、制御装置20は、ロックアップクラッチ11を解除する(ステップS3:NO、S12)。なお、ステップS3の分岐判断がNOのときに既に非ロックアップ中の場合は(ステップS11:NO)、そのまま処理を終了し、非ロックアップ状態を維持する。
現在の車速とアクセル開度の組がロックアップ領域である場合(ステップS3:YES)、次に制御装置20は、現在走行している地点の標高と、現在の外気温度をチェックする(ステップS4、S5)。現在地の標高が標高閾値以下の場合(ステップS4:NO)、及び、現在の外気温度が外気温度閾値以下の場合(ステップS5:NO)、制御装置20は、直ちにロックアップクラッチ11を係合する(ステップS8:YES、S9)。なお、ステップS4あるいはS5の分岐判断がNOのときに既にロックアップ中の場合は(ステップS8:NO)、そのまま処理を終了し、ロックアップ状態を維持する。
現在地の標高が標高閾値を超えている場合(ステップS4:YES)、あるいは、現在の外気温度が外気温度閾値を超えている場合(ステップS5:YES)、制御装置20は、ステップS6、S7の処理を実行し、それらの実行結果に応じてロックアップクラッチ11を係合するかを決定する。
ステップS6では、制御装置20は、現在の変速段よりも一段高い(ギア比の小さい)変速段を仮定したときのタービン回転数を算出する。説明の都合上、現在の変速段よりも一段高い(ギア比の小さい)変速段を仮定したときのタービン回転数を、アップ変速後のタービン回転数と称する。アップ変速後のタービン回転数Nupは、Nup=Nc×(Sn+1)/Snの式で求めることができる。ここで、記号Ncは、現在のタービン回転数を意味する。記号Snは、現在の変速段の変速比(ギア比)を意味する。記号(Sn+1)は、現在の変速段よりも一段高い変速段の変速比(ギア比)を意味する。あるいは、アップ変速後のタービン回転数Nupは、Nup=車速×(Sn+1)の式で求めることもできる。記号(Sn+1)は、先に述べたように、現在よりも一段高い変速段の変速比(ギア比)を意味する。
なお、現在の変速段が最高位の変速段である場合、制御装置20は、現在のタービン回転数を、アップ変速後のタービン回転数として扱う。
次に制御装置20は、算出されたアップ変速後のタービン回転数を、ロックアップ許可回転数と比較する(ステップS7)。ロックアップ許可回転数は、予め定められた回転数である。その回転数は、図3で示したロックアップ領域に属する車速に対応する。すなわち、ロックアップ許可回転数は、平地走行時(あるいは、外気温度閾値以下の外気温度の場合)の非ロックアップ領域を拡大するように定められる。また、後述するように、ロックアップ許可回転数は、ロックアップ時の出力トルクと、非ロックアップ時(トルクコンバータ利用時)の出力トルクが一致する点に定められる。
アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数以下である場合、制御装置20は、ロックアップクラッチ11を解放する(ステップS7:NO、ステップS12)。アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えている場合に限り、制御装置20は、ロックアップクラッチ11を係合する(ステップS7:YES、ステップS9)。
以上の処理により、高地走行時、あるいは、外気温度が高いときに、通常走行時よりも低下するエンジントルクをトルクコンバータ10のトルク増幅作用によって補うことができる。また、アップ変速後のタービン回転数に基づいてロックアップクラッチ11の係合と解放を判定することで、ロックアップクラッチ11のハンチング(係合と解放が短時間に生じる現象)を防止することができる。この点については後述する。
図5−図7を参照して、制御装置20が実行するロックアップ制御の効果を例示する。図5は、変速段がN段のときにアクセル開度一定で走行したときの車速変化の一例である。ここで、N段は、最高位の段ではないことに留意されたい。車速は、点aから点eへと順次に変化する。
折れ線GLは、ロックアップ線図であり、折れ線GLの左側は非ロックアップ領域であり、折れ線GLの右側はロックアップ領域である。標高が標高閾値以下、かつ、外気温度が外気温度閾値以下であれば、点aから点eまでロックアップ領域に属する。また、折れ線Gs1は、アップ変速線を示しており、車速とアクセル開度の組が折れ線Gs1を左から右に横切ったとき、制御装置20は、現在のN速の変速段を(N+1)速にアップ変速する。
図6は、図5の点a−点eの各点における車両状態(車速、変速段、タービン回転数、ロックアップクラッチの状態)の変化を示すタイムチャートである。
点aにて現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超える。仮に現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えた場合にロックアップが許可されるという制御の場合、点aでロックアップクラッチ11が係合される。
しかし、実施例の制御装置20は、現在の変速段Nよりも一段高い変速段(N+1)の場合のタービン回転数(アップ変速後のタービン回転数)をロックアップ許可回転数と比較する。図6における破線Laが、アップ変速後のタービン回転数を示している。点aでは、まだ、アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数を下回っている。それゆえ、点aでは、まだ、ロックアップクラッチ11は係合されない。
点bにおいて、アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超える。従って、点bにて、制御装置20はロックアップクラッチ11を係合する。
点cから点dにかけて車速がアップ変速線Gs1を左から右へ横切る(図5参照)。それゆえ、点cと点dの間でアップ変速が実行される。アップ変速が実行される前後でタービン回転数が離散的に下がるが、下がった後のタービン回転数もロックアップ許可回転数を上回るので、ロックアップクラッチ11は係合された状態が保持される。
点aから点bまでは、標高が標高閾値よりも低く、かつ、外気温度が外気温度閾値よりも低ければロックアップ状態となるはずである。しかし、標高が高いため(あるいは外気温度が高いため)、エンジンの出力トルクが減少するが、点bまで、トルクコンバータ10のトルク増幅作用がエンジントルクの低下分を補う。
図7に、図5の点a−点eにおけるタービン回転数と出力トルクの関係を示す。タービン回転数Nは、ロックアップ許可回転数に相当する。このロックアップ許可回転数Nは、ロックアップ時の出力トルクと非ロックアップ時(トルクコンバータ利用時)の出力トルクが等しくなる値に設定されている。ロックアップ許可回転数Nよりも低回転側では、非ロックアップ状態(トルクコンバータ利用)の方が、ロックアップ状態よりも出力トルクが高くなるので有利となる。ロックアップ許可回転数Nよりも高回転側では、ロックアップ状態の方が、非ロックアップ状態(トルクコンバータ利用)よりも出力トルクが高くなるので有利となる。
点aから点bまでは、出力トルクは実線のグラフ(トルクコンバータ時の特性)に沿って移動する。点bでロックアップクラッチ11が係合するので、破線のグラフに移動する。点b以降は、破線のグラフ(ロックアップ時の特性)に沿って移動する。
図8−図10を参照して、制御装置20が実行するロックアップ制御の別の例を説明する。図8は、変速段が(M−1)段のときにアクセル開度一定で走行したときの車速変化の一例である。ここでは、M段は最高位の変速段である。車速は、点Aから点Fへと順次に変化する。
折れ線GLは、ロックアップ線図であり、折れ線GLの左側は非ロックアップ領域であり、折れ線GLの右側はロックアップ領域である。標高が標高閾値以下、かつ、外気温度が外気温度閾値以下であれば、点Aから点Fまでロックアップ領域に属する。また、折れ線Gs2は、アップ変速線を示しており、車速とアクセル開度の組が折れ線Gs2を左から右に横切ったとき、制御装置20は、現在の(M−1)速の変速段を、最高位のM速にアップ変速する。
図9は、図8の点A−点Fの各点における車両状態(車速、変速段、タービン回転数、ロックアップクラッチの状態)の変化を示すタイムチャートである。
点Bにて現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超える。仮に現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えた場合にロックアップが許可されるという制御の場合、点Bでロックアップクラッチ11が係合される。
しかし、実施例の制御装置20は、現在の変速段(M−1)よりも一段高い変速段Mの場合のタービン回転数(アップ変速後のタービン回転数)をロックアップ許可回転数と比較する。図9における破線Lbが、アップ変速後のタービン回転数を示している。点Bでは、まだ、アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数を下回っている。それゆえ、点Bでは、まだ、ロックアップクラッチは係合されない。
点Cから点Dにかけて車速がアップ変速線Gs2を左から右へ横切る(図8参照)。それゆえ、点Cと点Dの間でアップ変速が実行される。アップ変速が実行される前後でタービン回転数が離散的に下がるが、下がる前後でタービン回転数は、ロックアップ許可回転数を下回っている。それゆえ、点Dに到達しても、ロックアップクラッチ11は係合されない。
一方、現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えた場合にロックアップクラッチ11を係合する制御の場合、点Bから点Gまでロックアップクラッチ11が係合される。図9の点線Lcが、ロックアップクラッチ11の係合期間を示している。点Gでアップ変速が実行されてタービン回転数が下がり、ロックアップ許可回転数を下回るとロックアップクラッチ11が解放される。
この例では、アップ変速後の変速段は最高位のM速である。それゆえ、M速より上にはアップ変速は実行されないので、点D以降はアップ変速後のタービン回転数は算出する必要がなくなる。先に述べたように、制御装置20は、現在の変速段が最高位の変速段(M速)の場合、現在のタービン回転数をアップ変速後のタービン回転数として扱う。
点Eに達すると、現在のタービン回転数(アップ変速後のタービン回転数の代替値)がロックアップ許可回転数を超えるので、制御装置20は、ロックアップクラッチ11を係合する。図9のロックアップ状態のタイムチャートに示されているように、現在のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えたときにロックアップを係合する制御では、ロックアップクラッチ11のハンチングが発生する。すなわち、点Bでロックアップクラッチ11が係合され、点Gでロックアップクラッチ11が解放される。そして点Eで再びロックアップクラッチ11が係合される。
一方、実施例の制御装置20では、アップ変速後のタービン回転数がロックアップ許可回転数を超えたときにロックアップクラッチ11を係合する。それゆえ、上記したようなハンチングが回避される。すなわち、スムーズな走りが実現される。
図10に、図8の点A−点Fにおけるタービン回転数と出力トルクの関係を示す。タービン回転数Nは、図7の場合と同様に、ロックアップ許可回転数に相当する。
点Aから点Eまでは、状態は実線のグラフ(トルクコンバータ時の特性)に沿って移動する。点Cと点Dの間でアップ変速が実行されるので、タービン回転数は大きく減少する。
点Eでタービン回転数がロックアップ許可回転数Nを超えるので、ロックアップクラッチ11が係合する。点Eから点Fまでは破線のグラフ(ロックアップ時の特性)に沿って移動する。
図9の点線Lcが示すように、点Bから点Gの間でロックアップクラッチ11が係合してしまうと、出力トルクはトルクコンバータ10を利用するときよりも低下してしまう。実施例の制御装置20では、点Bから点Gの間でロックアップが禁止されるので、トルクコンバータ10のトルク増幅作用を享受することができる。
以上説明したように、実施例の制御装置20は、高地走行時、あるいは、外気温度が高いときに、低タービン回転数においてエンジントルクの不足を補うことができるとともに、ロックアップクラッチ11のハンチングを防止することができる。なお、制御装置20は、高地走行時と外気温度が高いときのいずれか一方だけで上記した制御を実行するものであってもよい。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。走行地点の標高は、GPSデータと地図データの照合から得る方法のほか、GPSデータから直接に得てもよい。あるいは、走行地点の大気圧から標高を推定するものであってもよい。
実施例の制御は、特に、標高の高い地点を走行しているとき、あるいは、外気温度が高いときの低車速時に有効である。標高の高い地点を走行しているとき、あるいは、外気温度が高いときには、低車速時にトルクが通常走行時よりも減少するおそれがある。実施例の制御は、低車速時のトルク減少を補うのに有効である。それゆえ、上記の制御の対象となる変速段を、低速用の変速段に限定することも好適である。例えば、1速−5速まで変速段を有している自動変速機に対して、1速と2速の変速段に対して上記の制御を適用し、3速以上の変速段に対しては上記の制御を適用しないように構成してもよい。その場合は、上記の制御においては2速が最高位の変速段に相等する。
また、上位の変速段に変速後、所定の期間は、「現在の変速段よりも一段高い変速段を仮定したときのタービン回転数を算出し、算出されたタービン回転数がロックアップ許可回転数よりも低い場合には、ロックアップを禁止する」という制御を一時的に禁止してもよい。具体的には、上位の変速段に変速した直後は、現在の変速段よりも一段高い変速段を仮定したときのタービン回転数がロックアップ許可回転数よりも高くなるまでは上記した制御を禁止するようにしてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:自動車 3:エンジン 4:自動変速機 8:車速センサ 10:トルクコンバータ 11:ロックアップクラッチ 12:回転センサ 20:制御装置 21:中央演算装置 22:メモリ 31:アクセル開度センサ 32:ブレーキ踏み込み量センサ 33:外気温度センサ 40:ナビゲーション装置 41:GPSセンサ

Claims (1)

  1. ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備えている自動車の制御装置であり、
    前記制御装置は、
    車速とアクセル開度の二次元空間をロックアップ領域と非ロックアップ領域に領域分けしているロックアップ線図に基づいて、現在の前記車速と前記アクセル開度の組が前記ロックアップ領域に属するか否かを判定し、
    現在の前記車速と前記アクセル開度が前記ロックアップ領域に属する場合であっても、現在の走行位置の標高が標高閾値よりも高い場合、あるいは、現在の外気温度が外気温度閾値よりも高い場合には、現在の変速段よりも一段高い変速段を仮定したときのタービン回転数を算出し、
    算出された前記タービン回転数がロックアップ許可回転数よりも低い場合には、ロックアップを禁止する、制御装置。
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