JP2020175596A - 保護フィルムおよびシート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐候性に優れた保護フィルムおよびそれを用いたシートの提供。【解決手段】表面保護層12と、表面保護層12の下層に形成された透明樹脂層11とを少なくとも含み、表面保護層12が該層の全質量100質量部に対して0.1〜15質量部以下の下記一般式(I)で表されるヒンダードアミン系光安定剤を含有する保護フィルム10。(一般式(I)中、Rは炭素数が1から18までのアルキル基または炭素数が5から8までのシクロアルキル基である。)【選択図】図1

Description

本発明は、保護フィルムおよびそれを用いたシートに関する。
従来、一般的な印刷物は紫外線や水などに対する耐性(耐侯性)が高くない。このため、屋外向け化粧シートやポスターなど耐候性が要求される用途においては、印刷物の保護を目的に保護フィルムが設けられている。
保護フィルムの材料としては耐侯性に優れたフッ素樹脂やアクリル樹脂が好適だがコストが高いため、安価なポリオレフィンやポリエステルが用いられることが多い。しかし、これらの材料は耐候性が概して不十分であるため、これらの材料を用いた透明樹脂層に、紫外線吸収剤や光安定剤などの耐侯剤を高濃度で配合した表面保護層を設けた構成が提案されている(特許文献1〜3)。
特開2001−040113号公報 特開2001−181420号公報 特開2001−315270号公報
しかしながら上述の層構成としても耐侯剤の種類や量によっては十分に機能せず、特に耐侯剤を高濃度で添加する場合は、長期間の使用において透明樹脂層と表面保護層の界面に耐侯剤が析出しやすく、表面保護層の割れや剥離などの原因となり、必要な耐侯性を付与することができない。本発明は上述の問題点に対し、長期間の使用において表面保護層の外観変化が小さい、耐候性に優れる保護フィルムおよびそれを用いたシートを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、透明樹脂層と表面保護層とを含む保護フィルムにおいて、表面保護層に特定の構造を有するヒンダードアミン系光安定剤を含有する保護フィルムおよびそれを用いたシートが上述の目標を達成することを見出し本発明に至った。
上記の課題を解決するための本発明の一態様は、表面保護層と、前記表面保護層の下層に形成された透明樹脂層とを少なくとも含む保護フィルムであって、前記表面保護層が該層の全質量100質量部に対して0.1質量部以上15質量部以下の下記一般式(I)で表されるヒンダードアミン系光安定剤を含有することを特徴とする保護フィルムである。
Figure 2020175596
なお、一般式(I)中、Rは炭素数が1から18までのアルキル基または炭素数が5から8までのシクロアルキル基である。
また、本発明の一態様において、上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が8質量部以上12質量部以下であることが好ましい。
また、本発明の一態様において、上記表面保護層は、ヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤及びベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の少なくとも一方をさらに含有しているのが好ましい。
さらに、本発明の一態様において、上記表面保護層が2液硬化ポリウレタン樹脂で形成されていることが好ましい。
また、本発明の一態様において、上記透明樹脂層は好ましくはポリオレフィン樹脂で形成されている。
本発明の他の態様は、基材と、該基材上に形成された上記保護フィルムとを少なくとも含むことを特徴とするシートに関する。
本発明の一態様によれば、長期間の使用において表面保護層の外観変化が小さい、耐候性に優れる保護フィルムおよびそれを用いたシートが提供される。
本発明の第一実施形態に係る保護フィルムの断面を示す模式図である。 本発明の第二実施形態に係る化粧シートの断面を示す模式図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態として、透明樹脂層11に表面保護層12を設けた保護フィルム10の構成について、図1を用いて説明する。ただし、以下に説明する各図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適宜省略する。また、本実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、各部の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(表面保護層)
本実施形態に係る保護フィルム10は、透明樹脂層11と、透明樹脂層11の一方の面側、即ち透明樹脂層11の上層に形成された表面保護層12と、を備えている。
本実施形態に係る表面保護層12は保護フィルム10に、耐候性および必要に応じその他の機能(耐傷性、耐汚染性など)を付与するために設けられる層であり、例えば、硬化性を有する各種樹脂材料を塗液化したものを透明樹脂層11に塗布した後、硬化させることで形成される。
硬化性を有する樹脂材料は、例えば、硬化部位として水酸基やエポキシ基などを含む熱硬化樹脂、不飽和二重結合を含む電離放射線硬化樹脂などを用いることができるが、耐候性の観点から熱硬化樹脂が好ましい。電離放射線硬化には主に紫外線と電子線が用いられる。紫外線硬化は表面保護層12に通常配合される紫外線吸収剤による硬化阻害により、使用可能な紫外線吸収剤に制限が生じるため耐候性の点では不利であることがある。また電子線硬化は、電子線は透過性が大きく下地である透明樹脂層にダメージを与えるため耐候性に悪影響を及ぼすことがある。
本実施形態に係る熱硬化樹脂としては、硬化温度の観点から2液硬化ポリウレタン樹脂が特に好ましい。即ち、本実施形態に係る表面保護層12は、2液硬化ポリウレタン樹脂で形成されていることが好ましい。2液硬化ポリウレタン樹脂は、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとの間にウレタン結合を形成させることで硬化させる樹脂である。ポリオールとしては、例えばアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどを用いることができる。ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどを用いることができる。
表面保護層12は下記一般式(I)で表されるヒンダードアミン系光安定剤を含有するが、とりわけ下記式(II)に示す炭酸=ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−ウンデシルオキシピペリジン−4−イル)、を含有するのが望ましい。
Figure 2020175596
なお、一般式(I)中、Rは炭素数が1から18までのアルキル基または炭素数が5から8までのシクロアルキル基である。
Rが炭素数が1から18までのアルキル基である場合、Rは直鎖状または分岐鎖状の未置換または置換されたアルキル基であってよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、tert−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等であり得る。Rが炭素数が5から8までのシクロアルキル基である場合、例えば未置換又は置換されたシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等であり得る。
Figure 2020175596
上記式Iのヒンダードアミン系光安定剤の配合量は、表面保護層12や透明樹脂層11に用いる材料や層厚により適宜設定されるが、通常は表面保護層12の全質量を100質量部としたとき、0.1質量部以上15質量部以下、好ましくは8質量部以上12質量部以下の範囲内である。ヒンダードアミン系光安定剤の配合量が0.1質量部に満たないと表面保護層12の耐久性が不足しやすく、一方15質量部を超えると表面保護層と透明樹脂層の密着性が低下し易く、いずれも保護フィルムの耐侯性を低下させるため好ましくない。なお、上記ヒンダードアミン系光安定剤の配合量を8質量部以上12質量部以下とすることにより、保護フィルムの耐候性がさらに高くなる。
表面保護層12は、必要に応じて、例えば、前述のヒンダードアミン系光安定剤に該当しないその他の光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤および艶調整剤等の各種添加剤を配合してもよい。
その他の光安定剤の例としては、例えば、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどのヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。
紫外線吸収剤の例としては、例えば、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル]−4,6−ジビフェニル−s−トリアジン、2−[[2−ヒドロキシ−4−[1−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)エチルオキシ]フェニル]]−4,6−ジフェニル−s−トリアジンなどのヒドロキシフェニルトリアジン化合物、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−(5−クロロ−2−ベンゾトリアゾリル)−6−tert−ブチル−p−クレゾールなどのベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が挙げられる。その中でも、ヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤およびベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の少なくとも一方を表面保護層12に含有させることが好ましい。
紫外線吸収剤の配合量は特に限定されるものではなく、表面保護層12や透明樹脂層11に用いる材料や層厚、および後述の接着層20および基材30などの諸条件により適宜設定されるが、通常は表面保護層12の全質量を100質量部としたとき、0.1質量部以上15質量部以下の範囲内である。紫外線吸収剤の配合量が0.1質量部に満たないと保護フィルムに十分な耐候性を付与することができないことがある。また、紫外線吸収剤の配合量が15質量部を超えると紫外線吸収剤のブリードアウトにより透明樹脂層11との密着性が低下し、結果的に保護フィルムの耐侯性低下につながる場合がある。
(透明樹脂層)
本実施形態に係る透明樹脂層11を形成する材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートなどのポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂などから適宜選択して用いることができるが、コストや加工性の点でポリオレフィン樹脂が好ましい。
ポリオレフィン樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテンなどの他に、αオレフィン(例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどを)を単独重合あるいは2種類以上共重合させたものや、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・エチルメタクリレート共重合体、エチレン・ブチルメタクリレート共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ブチルアクリレート共重合体などのように、エチレンまたはαオレフィンとそれ以外のモノマーとを共重合させたものが挙げられる。
透明樹脂層11には、必要に応じて、例えば、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤などの添加剤を配合してもよい。紫外線吸収剤および光安定剤としては、例えば前述の表面保護層12に適用されるものを用いることができる。
透明樹脂層11は、例えば、カレンダー成膜や押出成膜など通常の方法で作製され、意匠性を付与するために表面凹凸を設けてもよい。凹凸を設ける方法としては、例えば、押出成形後に熱エンボス加工を施す方法、押出形成時に凹凸を設けた冷却ロールを用い押出し成形と同時にエンボス加工を施す方法がある。
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態として、第一実施形態に係る保護フィルム10と、基材30とを接合し、化粧シート40とした構成について、図2を用いて説明する。
化粧シート40は、表面保護層12と透明樹脂層11とを備える保護フィルム10、即ち第一実施形態に係る保護フィルム10を、接着層20を介して基材30に接合することで構成される。なお、図2では、保護フィルム10に備わる透明樹脂層11と、後述する基材30に備わる絵柄層32とが接着層20を介して接合した化粧シート40が示されている。
(原反)
基材30は、原反31と、原反31の一方の面に設けられた絵柄層32と、を備えている。
原反31は、例えば、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙等の紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂等の合成樹脂、あるいはこれら合成樹脂の発泡体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン等のゴム、有機もしくは無機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀等よりなる金属箔等から任意に選定可能である。
原反31は、原反31に隣接する層との密着性を補うため、原反31の片面あるいは両面に、例えばプライマ層(図示せず)を設けてもよいし、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。
(絵柄層)
絵柄層32は、例えば、原反31に対してインキを用いて施された絵柄印刷である。絵柄層32の形成に用いられるインキはバインダを含んでいてもよく、そのバインダとしては、例えば、硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエステル等の樹脂もしくはその変性物の中から適宜選定して単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。また、それらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでもよく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでもよい。
絵柄層32の形成に用いられるインキを硬化させる方法としては、紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させる方法が挙げられる。中でも最も一般的な方法は、ウレタン系のインキを用いるもので、イソシアネートによって硬化させる方法である。
絵柄層32の形成に用いられるインキは、これらのバインダ以外に、例えば、通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、光安定剤など各種添加剤などが添加されている。汎用性の高い顔料としては、例えば、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が挙げられる。
絵柄層32を設ける方法は特に限定さるものではなく、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インキジェット印刷など通常の印刷方法を用いることができる。
基材30に保護フィルム10を接合する方法は特に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば接着層20を介した熱ラミネート、押出ラミネート、ドライラミネート、サンドラミネートなどの各種ラミネート手法を用いることができる。
接着層20は特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂材料から適宜選択しインキ化した材料を、例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、コンマコート、ナイフコート、ダイコートなど通常の塗布方法を用いて形成することができる。
本実施形態に係る化粧シート40を構成する各層の厚みについては、原反31は印刷作業性、コストなどを考慮して20μm〜150μm、接着層20は0.2μm〜20μm、透明樹脂層11は20μm〜200μm、表面保護層12は3μm〜20μmとすることが望ましい。また、化粧シート40の総厚は45μm〜250μmの範囲内とすることが好適である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
隠蔽性のあるポリエチレン原反(厚さ70μm)に、2液型ウレタンインキ(V180;東洋インキ(株)製)を用い木目柄をグラビア印刷し絵柄層(厚さ3μm)を設けることで得られた基材に、ドライラミネート用接着剤(タケラックA540;三井化学(株)製)(厚み2μm)を介して、以下に示す透明樹脂層組成物を厚み80μmで押出ラミネート形成した。さらに下記の表面保護層組成物を透明樹脂層上にグラビアコートで塗布乾燥した後25℃で3日間養生し、実施例1の化粧シートを得た。
(透明樹脂層組成物)
・透明ホモポリプロピレン樹脂(プライムPP;(株)プライムポリマー製)
・・ 99質量部
・紫外線吸収剤(チヌビン326;BASFジャパン(株)製)
・・・ 0.5質量部
・光安定剤(チヌビンXT55;BASFジャパン(株)製)
・・・ 0.5質量部
(表面保護層組成物)
・主剤(メチルメタクリレート/2ヒドロキシエチルメタクリレート=95/5 共重合体) ・・・ 90質量部
・紫外線吸収剤(チヌビン479;BASFジャパン(株)製)
・・・ 5質量部
・光安定剤(アデカスタブLA81(下記式(4));(株)ADEKA製)
・・・ 5質量部
・硬化剤(タケネートD170;三井化学(株)) ・・・ 10質量部
・溶剤(酢酸エチル) ・・・ 240質量部
Figure 2020175596
<実施例2>
実施例1の表面保護層組成物の光安定剤の添加量を10質量部とした以外は実施例1と同様の方法で実施例2の化粧シートを得た。
<比較例1>
実施例1の表面保護層組成物の光安定剤を下記式(5)に示す化合物(チヌビン123;BASFジャパン製)とした以外は実施例1と同様の方法で比較例1の化粧シートを得た。
Figure 2020175596
<比較例2>
比較例1の表面保護層組成物の光安定剤の添加量を10質量部とした以外は比較例1と同様の方法で比較例2の化粧シートを得た。
<比較例3>
実施例1の表面保護層組成物の光安定剤を下記式(6)に示す化合物(チヌビン292;BASFジャパン製)とした以外は実施例1と同様の方法で比較例3の化粧シートを得た。
Figure 2020175596
<比較例4>
比較例3の表面保護層組成物の光安定剤の添加量を10質量部とした以外は比較例3と同様の方法で比較例4の化粧シートを得た。
<評価>
上記実施例および比較例で得られた化粧シートについて、以下の方法で耐候性を評価した。評価結果を下記表1に示す。
化粧シートの耐候促進試験後の外観を以下の基準により目視評価した。耐候促進試験はアイスーパーUVテスター(SUV−W161;岩崎電気(株))を用い、ブラックパネル温度63℃、照度65mW/cmにて、(UV照射20時間+結露4時間)を1サイクルとし、30サイクル(720時間)、60サイクル(1440時間)、90サイクル(2160時間)とそれぞれ実施した後の化粧シートの外観を目視評価した。
(目視評価基準)
〇:化粧シートに外観変化なし
△:化粧シートに白化が認められる
×:化粧シートにワレが認められる
なお、耐候性の評価が「○」および「△」であれば使用上問題がないため、合格とした。
Figure 2020175596
表1に示したとおり、実施例1および実施例2に例示した本実施形態に係る化粧シートは、表面保護層に特定の構造を有するヒンダードアミン系光安定剤を適用することにより、耐候性に優れる。
本発明は、化粧シートやポスター、標識など屋外で用いられるシートのほか、建具の表面材や床材など屋内用シートとしても利用することができる。
10 保護フィルム
11 透明樹脂層
12 表面保護層
20 接着層
30 基材
31 原反
32 絵柄層
40 化粧シート

Claims (7)

  1. 表面保護層と、前記表面保護層の下層に形成された透明樹脂層とを少なくとも含む保護フィルムであって、前記表面保護層が該層の全質量100質量部に対して0.1質量部以上15質量部以下の下記一般式(I)で表されるヒンダードアミン系光安定剤を含有することを特徴とする保護フィルム。
    Figure 2020175596
    (一般式(I)中、Rは炭素数が1から18までのアルキル基または炭素数が5から8までのシクロアルキル基である。)
  2. 前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が8質量部以上12質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の保護フィルム。
  3. 前記表面保護層が、ヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤及びベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の少なくとも一方をさらに含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護フィルム。
  4. 前記表面保護層が2液硬化ポリウレタン樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保護フィルム。
  5. 前記透明樹脂層がポリオレフィン樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保護フィルム。
  6. 前記ヒンダードアミン系光安定剤が下記式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の保護フィルム。
    Figure 2020175596
  7. 基材と、該基材上に形成された請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の保護フィルムとを少なくとも含むことを特徴とするシート。
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