JP2022102877A - 化粧シート及び化粧シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022102877000001
【課題】耐候性と耐傷性とに優れた化粧シート及びその化粧シートの製造方法を提供する。
【解決手段】本実施形態に係る化粧シート10は、ポリオレフィンを含む基材層11と、基材層11上に形成された絵柄層12と、絵柄層12上に形成されたアンカー層13と、アンカー層13上に形成され、ポリプロピレンを主成分とし、膜厚が70μm以上100μm以下の範囲内である透明樹脂層14と、透明樹脂層14上に形成され、架橋されたアクリル樹脂を主成分とし、膜厚が3μm以上15μm以下の範囲内であるトップコート層15と、を備え、トップコート層15は、シクロヘキシルメタクリレートを、アクリル樹脂の質量に対して20質量%以上70質量%以下の範囲内で含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の内外装や建具、家具等の表面等に使用される化粧シート及びその化粧シートの製造方法に関する。
化粧シートは、近年の使用環境の多様化に伴い、高機能化への要望が高くなってきている。一般的に、耐候性、耐傷性、耐汚染性など、すべての物性で同時に高機能化を図るのは困難であり、そのため、機能性付与を目的に化粧シートの最表層にトップコート層を設けられることが多い。このトップコート層に耐候性を付与する場合、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を添加することが一般的であり、先行技術として、例えば特許文献1に記載の化粧シートがある。
特開2019-30998号公報
化粧シートは、外装用途にも展開しており、特に耐候性の向上が課題になっている。耐候性を向上するためには、トップコート層に紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を添加することが一般的である。耐候性を向上するにはこれらの添加量を多くすることが一般的だが、トップコート層の耐傷性や耐汚染性などの物性を低下させる可能性がある。つまり、従来の化粧シートにおいて、耐候性の向上と、耐傷性や耐汚染性の向上とは、所謂トレードオフの関係にあった。
本発明は、トップコート層の樹脂組成を特定化することで、他の性能を損なうことなく、耐候性と耐傷性とに優れた化粧シート及びその化粧シートの製造方法を提供することを目的としている。
発明者は、化粧シートとして更なる耐候性及び耐傷性の改善を目的として、トップコート層に使用するアクリル樹脂の組成を検討することによって、本発明を見いだした。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートは、ポリオレフィン基材と、前記ポリオレフィン基材上に形成された絵柄層と、前記絵柄層上に形成されたアンカーコート層と、前記アンカーコート層上に形成され、ポリプロピレンを主成分とし、膜厚が70μm以上100μm以下の範囲内である透明樹脂層と、前記透明樹脂層上に形成され、架橋されたアクリル樹脂を主成分とし、膜厚が3μm以上15μm以下の範囲内であるトップコート層と、を備え、前記トップコート層に、シクロヘキシルメタクリレートを、前記アクリル樹脂の質量に対して20質量%以上70質量%以下の範囲内で含むことを要旨とする。
本発明の一態様によれば、トップコート層の樹脂組成を特定化することで、他の性能を損なうことなく、耐候性と耐傷性とに優れた化粧シート及びその化粧シートの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る化粧シートの構成を説明する概略断面図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[化粧シートの全体構成]
図1に示すように、本発明の実施形態(以下、本実施形態)に係る化粧シート10は、基材層11と、絵柄層12と、アンカー層13と、透明樹脂層14と、トップコート層15と、がこの順で積層されている。以下、上述した各層の構成について説明する。
(基材層11)
基材層11は、ポリオレフィン基材、即ちポリオレフィンを含んだ基材、あるいはポリオレフィンのみを含む基材で構成された層である。基材層11を構成するポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等が挙げられ、その中でもポリエチレンが最も好ましい。基材層11をポリオレフィン基材で構成された層とすることで、廃棄時における有害なガス等の発生を低減することができる。また、基材層11を、ポリエチレンを含んだ基材、あるいはポリエチレンのみを含んだ基材で構成された層とすることで、廃棄時における有害なガス等の発生をさらに低減することができる。
基材層11は、上述のようにポリオレフィン基材で構成された層であることが好ましいが、他の材料で構成された層であってもよい。以下、ポリオレフィン以外の材料で構成された基材層11について説明する。
基材層11としては、例えば紙、合成樹脂、あるいは合成樹脂の発泡体、ゴム、不織布、合成紙、金属箔等から任意に選定したものが使用可能である。紙としては、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙等が例示できる。合成樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル等が例示できる。ゴムとしては、エチレン-プロピレン共重合ゴム、エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム、スチレン-ブタジエン共重合ゴム、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合ゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン等が例示できる。不織布としては、有機系や無機系の不織布が使用できる。金属箔の金属としては、アルミニウム、鉄、金、銀等が例示できる。
基材層11は隣接層との密着性を補うため、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。
(絵柄層12)
絵柄層12は、基材層11に対してインキを用いて施された絵柄印刷の層である。
絵柄層12を形成するインキはバインダーを含み、そのバインダーとしては、例えば、硝化綿、セルロース、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独若しくは各変性物の中から適宜選定して用いることができる。バインダーは、水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでもよく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでもよい。更に、絵柄層12の形成には、硬化性のインキを使用し、紫外線や電子線等の照射によりそのインキを硬化させる方法を用いてもよい。中でも最も一般的な方法は、ウレタン系のインキを用い、イソシアネートによってそのインキを硬化させて、絵柄層12を形成する方法である。
絵柄層12には、上述したバインダー以外には、通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤などが添加されていてもよい。汎用性の高い顔料としては、例えば、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が挙げられる。
ウレタン系のインキの硬化に用いる硬化剤は、特に限定されるものではなく、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート及びその水添物、あるいはジフェニルメタンジイソシアネート及びその水添物などを含む市販の硬化剤から適宜選択して用いることができる。
また、インキの塗布とは別に各種金属の蒸着やスパッタリングで、絵柄層12に意匠を施すことも可能である。
また、上述したインキに対して光安定剤が添加されていることが好ましく、これにより、インキの光劣化から生じる化粧シート10自体の劣化を抑制し、化粧シート10の寿命を長くすることができる。インキの光劣化から生じる化粧シート10自体の劣化を効果的に抑制するためには、光安定剤の含有量を、インキ全体の質量に対して1質量%以上5質量%以下の範囲内に設定することが好ましい。
絵柄層12の形成方法は、特に限定さるものではない。絵柄層12は、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷など通常の印刷方法を用いて形成することができる。
(アンカー層13)
アンカー層(アンカーコート層)13は、絵柄層12と透明樹脂層14との接着性を高めるために設けられる層である。
アンカー層13を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッ素系、エポキシ系、ポリエステル系などの樹脂材料から、絵柄層12と透明樹脂層14との密着性に優れた材料を適宜選択しインキ化した材料を用いることができる。
アンカー層13の形成方法は、特に限定さるものではない。アンカー層13は、例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、コンマコート、ナイフコート、ダイコートなど通常の塗布方法を用いて形成することができる。
(透明樹脂層14)
透明樹脂層14は、化粧シート10全体の強度(機械的な強度)等を向上させるために設けられる層である。
透明樹脂層14は、ポリプロピレンを主成分とする層である。ここで「主成分」とは、ポリプロピレンの質量が透明樹脂層14全体の質量の50質量%以上を占めていることをいう。
透明樹脂層14は、ポリプロピレン以外の樹脂成分を含んでいてもよい。透明樹脂層14に含めることが可能な、ポリプロピレン以外の材料としては、オレフィン系樹脂が好適に用いられ、ポリエチレン、ポリブテンなどの他に、αオレフィン(例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、9-メチル-1-デセン、11-メチル-1-ドデセン、12-エチル-1-テトラデセンなど)を単独重合あるいは2種類以上共重合させたものや、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・エチルメタクリレート共重合体、エチレン・ブチルメタクリレート共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ブチルアクリレート共重合体などのように、エチレン又はαオレフィンとそれ以外のモノマーとを共重合させたものが挙げられる。
また、化粧シート10の表面強度の向上を図るために、透明樹脂層14を構成する樹脂として、高結晶性のポリプロピレンを用いることが好ましい。つまり、透明樹脂層14は、高結晶性のポリプロピレンを主成分とする層であれば、好ましい。
透明樹脂層14は、その表面の濡れ指数が60dyne以上であることが好ましい。透明樹脂層14の表面における濡れ指数が60dyne以上であれば、後述するトップコート層15を構成する樹脂との親和性が十分であり、透明樹脂層14とトップコート層15との密着性を向上させることができる。
また、透明樹脂層14に耐候剤として、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤と、NOR型骨格を有する光安定剤とを含めてもよい。透明樹脂層14は、例えば、耐候剤として、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤と、ヒンダードアミン系光安定剤とを含んでいてもよい。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、透明樹脂層14全体の質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下の範囲内であれば、好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤は、透明樹脂層14全体の質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下の範囲内であれば、好ましい。
なお、透明樹脂層14には、必要に応じて熱安定剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤及び光沢調整剤等の各種添加剤を添加することもできる。熱安定剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系、ヒドラジン系等、光安定剤としては、ヒンダードアミン系等を、任意の組合せで添加するのが一般的である。
透明樹脂層14の形成方法は、特に限定されるものではない。透明樹脂層14は、カレンダー成膜や押出成膜など通常の方法を用いて形成することができる。その中でも、透明樹脂層14の形成方法としては、押し出し成型が好ましい。押し出し成型であれば、透明樹脂層14を均一に成膜することができる。
また、意匠性を付与するために、透明樹脂層14に表面凹凸を設けてもよい。凹凸を設ける方法としては、例えば、透明樹脂層14を押し出し成型した後に熱エンボス加工を施す方法、押し出し成型時に凹凸を設けた冷却ロールを用い押し出し成型と同時にエンボス加工を施す方法がある。
(トップコート層15)
トップコート層15は、化粧シート10に、耐候性、耐傷性、耐汚染性、意匠性などの機能を付与するために設けられる層である。
トップコート層15を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えば、電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好適に用いられる。
電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、各種モノマーや市販されているオリゴマーなど、公知のものを用いることができ、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PET3A)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PET4A)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)等の多官能モノマーや、紫光UV-1700B(日本合成化学製)のような多官能オリゴマー、もしくはこれらの混合物を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、以下に述べる水酸基を含むポリマー(ポリオール化合物)とイソシアネート化合物とを熱により硬化させることで形成されるものが好ましい。ポリオール化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、分子構造の伸張などによる機械特性的特徴を付与するために用いてもよく、例えば各種アクリルポリオール、各種ポリエステルポリオール、各種ポリエーテルポリオール、各種ポリカーボネートポリオール、各種カプロラクトンジオールなどから、適宜選択して用いられる。
イソシアネート化合物としては、上記同様、特に限定されるものではないが、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。
また、本実施形態におけるトップコート層15を構成する樹脂としては、シクロヘキシルメタクリレートを20質量%以上含むアクリル共重合体が好ましい。つまり、本実施形態におけるトップコート層15は、架橋されたアクリル樹脂を主成分とする層であって、シクロヘキシルメタクリレートをアクリル樹脂全体の質量に対して20質量%以上含んだ層である。ここで、「主成分」とは、アクリル樹脂がトップコート層15全体の質量の50質量%以上を占めていることをいう。
トップコート層15が上述した組成であれば、特に耐候性に優れた性能が得られる。一方、シクロヘキシルメタクリレートの含有量がアクリル樹脂全体の質量に対して20質量%以下の場合は、耐候性向上への効果がほとんど得られないため、好ましくない。
また、シクロヘキシルメタクリレートの含有量は、アクリル樹脂全体の質量に対して70質量%以下であれば好ましい。シクロヘキシルメタクリレートの含有量がアクリル樹脂全体の質量に対して70質量%を超える場合は、トップコート層15の表面硬度が低下し、耐傷性能が低下するおそれがある。
また、トップコート層15に含まれるアクリル樹脂は、架橋されたアクリル樹脂であれば好ましい。トップコート層15に含まれるアクリル樹脂が架橋されたアクリル樹脂であれば、トップコート層15の表面硬度が向上するとともに、分子構造上の架橋密度が向上するため、耐汚染性が向上する。なお、トップコート層15に含まれるアクリル樹脂全体の50質量%以上が架橋されていれば、優れた耐汚染性が得られる。
トップコート層15は、一般的に光沢調整剤としてフィラーを添加することが多く、例えば、アクリルビーズ、シリコーンビーズなどの有機材料、アルミナやシリカなどの無機材料のいずれも用いることができるが、耐傷性の点で無機材料からなるシリカ(シリカフィラー)が好ましい。シリカは他材料と比較し良好な耐傷性を示すが、これはシリカが適度な硬度を有することに起因すると考えられる。
シリカは、その形状が球状であって、1mL/g以上の細孔容積を有することが好ましい。シリカは、細孔容積が大きい(具体的には1mL/g以上)と耐傷性に優れる傾向を示すが、これはバインダー樹脂成分がシリカ細孔へ含侵することが影響していると考えられる。また、細孔容積が大きいシリカは、艶を落とす機能も大きく、光沢調整剤の必要添加量を減ずる効果も大きい。なお、光沢調整剤の含有量は、トップコート層5全体の質量に対して、1質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは、2質量%以上20質量%以下の範囲内である。つまり、本実施形態では、光沢調整剤として、細孔容積が1mL/g以上のシリカ(シリカフィラー)を添加する場合には、そのシリカの含有量は、トップコート層5全体の質量に対して、1質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは、2質量%以上20質量%以下の範囲内である。
また、シリカは、その形状が球状であって、例えば、100mL~200mL/100gの給油量を有することが好ましい。シリカは、給油量が大きい(具体的には100mL~200mL/100g)と耐傷性に優れる傾向を示すが、これはバインダー樹脂成分とシリカ表面との親和性が高まることが影響していると考えられる。また、給油量が大きいシリカは、艶を落とす機能も大きく、光沢調整剤の必要添加量を減ずる効果も大きい。そのため、本実施形態では、光沢調整剤として、給油量が100mL~200mL/100gであるシリカ(シリカフィラー)を添加する場合には、そのシリカの含有量は、トップコート層5全体の質量に対して、1質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは、2質量%以上20質量%以下の範囲内である。
本実施形態の化粧シート10を構成するトップコート層15に、各種機能を付与するため、例えば、熱安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤、抗菌剤、防カビ剤などの各種添加剤を配合してもよい。
また、必要に応じてトップコート層15に、耐候剤として紫外線吸収剤や光安定剤を添加することもできる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等、また、光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系等、任意の組み合わせで添加するのが一般的である。つまり、トップコート層15は、耐候剤として、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤と、NOR型骨格を有する光安定剤とを含んでいてもよい。トップコート層15におけるトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤の含有量は、トップコート層15全体の質量に対して、1質量%以上12質量%以下の範囲内が好ましく、3質量%以上6質量%以下の範囲内がより好ましい。また、トップコート層15におけるNOR型骨格を有する光安定剤の含有量は、トップコート層15全体の質量に対して、1質量%以上12質量%以下の範囲内が好ましく、3質量%以上6質量%以下の範囲内がより好ましい。トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤の含有量及びNOR型骨格を有する光安定剤の含有量が、上記数値範囲内であれば、耐傷性や耐汚染性等のトップコート層5が有する基本的機能を維持しつつ、耐候性をより向上させることができる。
また、トップコート層15において、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤の含有量は、NOR型骨格を有する光安定剤の含有量よりも多いことが好ましく、1.5倍以上3倍以下の範囲内が好ましい。トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤の含有量が、上記数値範囲内であれば、耐傷性や耐汚染性等のトップコート層5が有する基本的機能を維持しつつ、耐候性をさらに向上させることができる。
また、必要に応じてトップコート層15に、滑剤としてポリエチレン系ワックスを添加することもできる。ここで「ポリエチレン系ワックス」とは、分子量が数万以下の低分子量ポリエチレンを意味する。また、「ワックス」とは、「(1)常温で固体または半固体のもので、融点が40℃以上あり、(2)加熱すると分解することなく溶けて、粘度の低いもの」を意味する。
ポリエチレン系ワックスとしては、例えば、三洋化成社製『サン.ワックス』シリーズや、三井化学社製『ハイワックス』シリーズを用いることができる。トップコート層15におけるポリエチレン系ワックスの含有量は、例えば、トップコート層15全体の質量に対して、1質量%以上10質量%以下の範囲内が好ましく、3質量%以上6質量%以下の範囲内がより好ましい。ポリエチレン系ワックスの含有量が、上記数値範囲内であれば、トップコート層5が有する基本的機能を維持しつつ、耐傷性、耐汚染性をより向上させることができる。
トップコート層15の形成方法は、特に限定されるものではない。トップコート層15は、前述の材料を塗液化したものを、例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、コンマコート、ナイフコート、ダイコートなど通常の方法で塗布した後、熱硬化、紫外線硬化など材料に適合した方法で硬化させることで形成してもよい。
また、トップコート層15は、基材層11に設けた絵柄層12にアンカー層13を介して透明樹脂層14と接合した後に設けてもよい。
以下、本実施形態の化粧シート10を構成する各層の厚みについて説明する。印刷作業性、コストなどを考慮すると、基材層11の厚みは、20μm以上150μm以下の範囲内が好ましく、50μm以上100μm以下の範囲内がより好ましい。
同様に、印刷作業性、コストなどを考慮すると、絵柄層12の厚みは、0.5μm以上10μm以下の範囲内が好ましく、1μm以上5μm以下の範囲内がより好ましい。
同様に、印刷作業性、コストなどを考慮すると、アンカー層13の厚みは、1μm以上20μm以下の範囲内が好ましく、1μm以上3μm以下の範囲内がより好ましい。
同様に、印刷作業性、コストなどを考慮すると、透明樹脂層14の厚みは、20μm以上200μm以下の範囲内が好ましく、70μm以上100μm以下の範囲内がより好ましい。
同様に、印刷作業性、コストなどを考慮すると、トップコート層15の厚みは、3μm以上20μm以下の範囲内が好ましく、3μm以上15μm以下の範囲内がより好ましい。
また、化粧シート10の総厚は、45μm以上250μm以下の範囲内とすることが好適である。化粧シート10の総厚が45μmに満たないと、化粧シート10全体の強度が不足し、例えばインラインで化粧シート10を製造した場合に、製造中に化粧シート10が破損するおそれがある。化粧シート10の総厚が250μmを超えると、化粧シート10全体の柔軟性が低下し、化粧シート10に割れや白化が発生するおそれがある。
[化粧シートの製造方法]
以下、本実施形態に係る化粧シート10の製造方法について、簡単に説明する。
まず、ポリオレフィンを含む基材層11上に絵柄層12を形成する。
次に、絵柄層12上にアンカー層13を形成する。
次に、アンカー層13上に、ポリプロピレンを主成分とする透明樹脂層14を押し出し成型により、70μm以上100μm以下の膜厚で形成する。
次に、透明樹脂層14上に、アクリル樹脂を主成分とするトップコート層15を3μm以上15μm以下の膜厚で形成する。
また、トップコート層15は、アクリル樹脂にシクロヘキシルメタクリレートを、アクリル樹脂の質量に対して20質量%以上70質量%以下の範囲内で含んでいる。
また、透明樹脂層14を形成する工程では、その表面の濡れ指数が60dyne以上となるように、透明樹脂層14の表面を処理してもよい。なお、透明樹脂層14の表面における濡れ指数は、所謂「濡れ試薬」を用いて確認することができる。
また、アンカー層13を形成する工程及びトップコート層15を形成する工程の少なくとも一方では、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷のいずれかの方法を用いて各層を形成してもよい。
以下に、本発明に基づく実施例について説明する。
<実施例1>
~アクリル樹脂の合成~
トップコート層15を形成するアクリル樹脂を以下の通り合成した。
撹拌機、窒素導入管及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコ内に、メチルメタクリレート50g、シクロヘキシルメタクリレート40g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10g導入し、メチルエチルケトン150gを加えて溶解し、窒素雰囲気下撹拌した。これに0.2gのα,α’-アゾビスイソブチロニトリルを配合することで重合を開始し、60℃の油浴上で8時間加熱撹拌を続け、これに酢酸エチル80gを加えて希釈調整し、固形分約30%の無色、粘ちょうなアクリル樹脂溶液Aを得た。
~トップコート層用コーティング材の調製~
トップコート層用コーティング材は、上述のアクリル樹脂溶液Aに、下記の硬化剤、光沢調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤を配合して構成した。
・樹脂;アクリル樹脂溶液A、120質量部
・硬化剤;デュラネートTPA-100(旭化成社製)、5質量部
・光沢調整剤(無機粒子);サイロホービック702(富士シリシア化学(株)製)、10質量部
・紫外線吸収剤;Tinuvin 400(BASF社製)、5.0質量部
・光安定剤;Tinuvin 123(BASF社製)、2.0質量部
・希釈溶剤;酢酸エチル、50質量部
~化粧シートの作成~
基材層11として、隠蔽性のある80μmのポリエチレンシートを使用し、その一方の面に2液型ウレタンインキ(V180;東洋インキ製)を用いてグラビア印刷方式により厚さ3μmの絵柄層12を設け、また、基材層11の他方の面に絵柄層12と同一樹脂成分で構成されるプライマーコートを設けた。
この絵柄層12の面上に、ドライラミネート用接着剤(タケラックA540;三井化学社製;塗布量2g/m)を用いてグラビア印刷方式によりアンカー層13を設け、この上にベンゾフェノン系紫外線吸収剤0.5質量%、ヒンダードアミン系光安定剤0.5質量%を含むポリプロピレン樹脂を押出しラミネート法により厚さ70μm、濡れ指数50dyneの透明樹脂層14を設けた。
更にこの透明樹脂層14上に、上述のトップコート層用コーティング材を使用し、グラビアコーティング法でトップコート層15を厚さ7μmで設けることにより、実施例1の化粧シート10を作成した。
~耐傷性の評価~
上述の化粧シート10の耐傷性評価を下記条件により実施し、試験後のサンプル状態を目視評価した。
<試験条件>
・鉛筆硬度試験;テスター産業製HA-301
・試験条件;750g荷重、6B~B
<評価基準>
〇:硬度が2B以上であった。
×:硬度が2B未満であった。
本評価では、「〇」を合格とした。
~耐候性の評価~
上述の化粧シート10の耐候性評価を下記条件により実施し、試験後のサンプル状態を目視評価した。
<試験条件>
・スーパーキセノン試験機;東洋精機製アトラス・ウエザオメータCi4000
・試験条件;180W光照射、12min降雨/120minサイクル、500hr
<評価基準>
〇:試験前後で変化なし
△:試験後のサンプルに一部白化している箇所を確認した。しかし、その白化は、使用上問題のないレベルであった。
×:試験後のサンプルに白化している箇所や一部剥離している箇所を確認した。その白化や剥離は、使用上問題があるレベルであった。
本評価では、「〇」を合格とした。
<実施例2>
実施例1のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート20g、シクロヘキシルメタクリレート70g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例1と同様に化粧シートを作成した。
<実施例3>
実施例1のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート70g、シクロヘキシルメタクリレート20g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例1と同様に化粧シートを作成した。
<実施例4>
40μmのポリエチレンシートを使用し、トップコート層15の厚さを3μmとし、光沢調整剤、紫外線吸収剤、及び光安定剤を添加しなかった以外は、実施例3と同様に化粧シートを作成した。
<実施例5>
実施例4のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート20g、シクロヘキシルメタクリレート70g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例6>
トップコート層15の厚さを15μmとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例7>
トップコート層15の厚さを15μmとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例8>
透明樹脂層14の厚さを100μmとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例9>
透明樹脂層14の厚さを100μmとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例10>
透明樹脂層14の厚さを100μmとした以外は、実施例6と同様に化粧シートを作成した。
<実施例11>
透明樹脂層14の厚さを100μmとした以外は、実施例7と同様に化粧シートを作成した。
<実施例12>
光沢調整剤の添加量を10質量部とした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例13>
光沢調整剤の添加量を10質量部とした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例14>
紫外線吸収剤の添加量を5.0質量部とし、光安定剤の添加量を2.0質量部とした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例15>
紫外線吸収剤の添加量を5.0質量部とし、光安定剤の添加量を2.0質量部とした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例16>
上述のアクリル樹脂溶液Aに、さらに滑剤を2.0質量部添加した以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例17>
上述のアクリル樹脂溶液Aに、さらに滑剤を2.0質量部添加した以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例18>
透明樹脂層14の濡れ指数を60dyneとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例19>
透明樹脂層14の濡れ指数を60dyneとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<実施例20>
50μmのポリエチレンシートを使用し、絵柄層12の厚さを1μmとし、アンカー層13の厚さを1μmとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<実施例21>
100μmのポリエチレンシートを使用し、絵柄層12の厚さを5μmとし、アンカー層13の厚さを3μmとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<比較例1>
実施例1のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート80g、シクロヘキシルメタクリレート10g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例1と同様に化粧シートを作成した。
<比較例2>
実施例1のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート90g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例1と同様に化粧シートを作成した。
<比較例3>
実施例4のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート75g、シクロヘキシルメタクリレート15g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<比較例4>
実施例5のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート15g、シクロヘキシルメタクリレート75g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<比較例5>
実施例6のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート75g、シクロヘキシルメタクリレート15g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例6と同様に化粧シートを作成した。
<比較例6>
実施例7のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート15g、シクロヘキシルメタクリレート75g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとした以外は、実施例7と同様に化粧シートを作成した。
<比較例7>
トップコート層15の厚さを2μmとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<比較例8>
トップコート層15の厚さを2μmとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<比較例9>
トップコート層15の厚さを18μmとした以外は、実施例4と同様に化粧シートを作成した。
<比較例10>
トップコート層15の厚さを18μmとした以外は、実施例5と同様に化粧シートを作成した。
<比較例11>
実施例1のアクリル樹脂の組成をメチルメタクリレート80g、シクロヘキシルメタクリレート10g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10gとし、トップコート層15を形成するアクリル樹脂を架橋しなかった以外は、実施例1と同様に化粧シートを作成した。
実施例1~21、比較例1~11の評価結果を表1に示す
Figure 2022102877000002
表1に示す通り、本実施例により、耐候性と耐傷性とに優れた物性を有する化粧シートが得られる。
10 化粧シート
11 基材層
12 絵柄層
13 アンカー層
14 透明樹脂層
15 トップコート層

Claims (13)

  1. ポリオレフィン基材と、
    前記ポリオレフィン基材上に形成された絵柄層と、
    前記絵柄層上に形成されたアンカーコート層と、
    前記アンカーコート層上に形成され、ポリプロピレンを主成分とし、膜厚が70μm以上100μm以下の範囲内である透明樹脂層と、
    前記透明樹脂層上に形成され、架橋されたアクリル樹脂を主成分とし、膜厚が3μm以上15μm以下の範囲内であるトップコート層と、を備え、
    前記トップコート層に、シクロヘキシルメタクリレートを、前記アクリル樹脂の質量に対して20質量%以上70質量%以下の範囲内で含むことを特徴とする化粧シート。
  2. 前記トップコート層に光沢調整剤として、シリカフィラーを含むことを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記トップコート層に耐候剤として、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤と、NOR型骨格を有する光安定剤とを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
  4. 前記トップコート層に滑剤として、ポリエチレン系ワックスを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧シート。
  5. 前記透明樹脂層の表面の濡れ指数は、60dyne以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化粧シート。
  6. 前記ポリオレフィン基材の膜厚は、50μm以上100μm以下の範囲内であり、
    前記絵柄層の膜厚は、1μm以上5μm以下の範囲内であり、
    前記アンカーコート層の膜厚は、1μm以上3μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の化粧シート。
  7. ポリオレフィン基材上に絵柄層を形成し、この絵柄層上にアンカーコート層を形成し、このアンカーコート層上にポリプロピレンを主成分とする透明樹脂層を押し出し成型により、70μm以上100μm以下の膜厚で形成し、この透明樹脂層上に、架橋されたアクリル樹脂を主成分とするトップコート層を3μm以上15μm以下の膜厚で形成する工程を有し、
    前記トップコート層のアクリル樹脂にシクロヘキシルメタクリレートを、前記アクリル樹脂の質量に対して20質量%以上70質量%以下の範囲内で含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。
  8. 前記トップコート層に光沢調整剤として、シリカフィラーを含むことを特徴とする請求項7に記載の化粧シートの製造方法。
  9. 前記トップコート層に耐候剤として、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤と、NOR型骨格を有する光安定剤とを含むことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の化粧シートの製造方法。
  10. 前記トップコート層に滑剤として、ポリエチレン系ワックスを含むことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法。
  11. 前記透明樹脂層の表面を濡れ指数が60dyne以上となるように表面処理することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法。
  12. 前記各コート層がグラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷のいずれかの方法で形成されることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法。
  13. 前記ポリオレフィン基材の膜厚は、50μm以上100μm以下の範囲内であり、
    前記絵柄層の膜厚は、1μm以上5μm以下の範囲内であり、
    前記アンカーコート層の膜厚は、1μm以上3μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法。
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