JP2020173056A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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一彦 丸本
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健二 名越
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憲昭 山本
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崇裕 大城
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Abstract

【課題】R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つHFO1123を含む作動媒体を用いた冷凍サイクル装置の提供。【解決手段】冷凍サイクルの凝縮器3或いは蒸発器6を構成する熱交換器をプレートフィン積層型熱交換とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はHFO−1234yfの単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32の混合冷媒とするとともに、前記プレートフィン型熱交換器の前面面積当たりの最大冷房能力QとHFO−1234yfの重量比率Xが近似式Q≦24.65X2−137.78X+143.79で求められることを特徴とする冷凍サイクル装置としている。これにより、R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、HFO−1234yf単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いた冷凍サイクル装置に関する。
一般に、冷凍サイクル装置、例えば空気調和機は、圧縮機、必要に応じて四方弁、凝縮器、キャピラリーチューブや膨張弁等の膨張手段、蒸発器、等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、その内部に冷媒を循環させることにより、冷却または加熱作用を行っている(例えば、特許文献1参照)。
図10は特許文献1記載の冷凍サイクル装置としての空気調和機を示し、この空気調和機は、圧縮機101、四方弁102、凝縮器103、減圧器104、蒸発器105、等を配管106で接続して冷凍サイクルを構成している。そして、上記凝縮器103や蒸発器105となる熱交換器は、図11に示すようにフィンアンドチューブ型の熱交換器107が用いられている。
上記のような冷凍サイクル装置に用いる冷媒としては、オゾン層を破壊しないフロン類(フロン類はR○○またはR○○○と記すことが、米国ASHRAE34規格により規定されている。以下、R○○またはR○○○と示す)と呼ばれるメタンまたはエタンから誘導されたハロゲン化炭化水素が知られている。
上記のフロン類の冷媒としては、R410Aが多く用いられているが、R410A冷媒は地球温暖化係数(GWP)が2090と非常に大きく、地球温暖化防止の観点から問題がある。
そこで、最近ではオゾン層の破壊はもちろん温暖化にも大きな影響を与えない低GWPの冷媒の検討が進められ、その冷媒としてR−32冷媒が実用化されている。
しかしながら、地球温暖化防止に対する要求レベルは更に高くなり、最近ではR−32冷媒より更にGWPの小さな冷媒とすることが要求され始めている。
このようにR−32冷媒よりGWPが小さく厳しい温暖化防止要求を満足もしくはそれに近づけることができる冷媒としては、HFO−1234yf冷媒あるいは前記HFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒が有力な候補として挙げられ、このような冷媒を用いれば地球温暖化をより強力に防止することができる。
国際公開第2013/084455号
しかしながら、上記HFO−1234yfは、R−32に比べ、同じ温度に対する飽和ガスの比容積が大きく、同じ冷房、または暖房能力(以下、単に能力と略称する)を得ようとすれば、冷媒の体積循環量を増加させる必要があり、その結果、冷凍サイクル内の冷媒の流速が増加して、冷媒の圧力損失が大きくなり、能力を低下させることになる。また、プロパンガスもR−32に対しては同様である。
そこで出願人は配管部分での圧力損失をR−32冷媒と同等とするために配管径を能力別に規制することを考えた。
しかしながら、上記構成では、熱交換器による圧力損失が避けられないため、その圧力損失はR−32冷媒を用いたときの圧力損失よりも依然として高く、そのために能力が低下することになる。よって、熱交換器自体の圧力損失をも低下させて従来のR−32冷媒の場合と同程度の圧力損失にしようとすれば、熱交換器107自体を大型化せざるを得ず、冷凍サイクル装置全体が実用に供しえないほど大きなものになってしまう、という課題が残る。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、その目的とするところはHFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いていてもR−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることにある。
本発明は、上記目的を達成するため、冷凍サイクルの凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はHFO−1234yfの単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32の混合冷媒とするとともに、前記プレートフィン型熱交換器の前面面積当たりの最大冷房能力QとHFO−1234yfの重量比率Xが近似式Q≦24.65X−137.78X+143.05で求められることを特徴とする冷凍サイクル装置としている。
或いは、冷凍サイクルの凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はプロパンとするともに、前面面積当たりの最大冷房能力が60.2kW/m以下あることを特徴とする冷凍サイクル装置としている。
上記のように構成した冷凍サイクル装置は、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いていても、その圧力損失はR−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置の圧力損失と同等レベルまで抑制して圧力損失増による能力低下を防止し、且つ、圧力損失増を抑制すべく熱交換器等を大きくする必要がなくなり、R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
本発明は、上記構成により、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いてR−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができ、地球温暖化をより強力に防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置としての空気調和機の冷凍サイクル図 同実施の形態1に係る空気調和機に用いた熱交換器の分解斜視図 同実施の形態1に係る空気調和機の熱交換器を構成するプレートフィンの分解斜視図 同実施の形態1に係る空気調和機の熱交換器を構成するプレートフィンを積層した状態を示す要部拡大斜視図 同実施の形態1に係る空気調和機の熱交換器を構成するプレートフィンの要部を拡大して示す分解斜視図 プレートフィン積層型熱交換器の前面面積当りの冷房能力と圧力損失比との関係を示す関係図 R32冷媒に対するHFO−1234yf単一冷媒を含むHFO−1234yfとR−32との混合冷媒の圧力損失比を示す圧力損失比図 プレートフィン積層型熱交換器とした場合のHFO−1234yfとR−32との混合冷媒のHFO−1234yfの重量分率と前面面積当りの冷房能力との関係を示す関係図 本発明の実施の形態2におけるプレートフィン積層型熱交換器のフィン&チューブ型熱交換器に対する圧力損失比と前面面積当りの冷房能力との関係を示す関係図 従来の空気調和機の冷凍サイクル図 同従来の空気調和機の熱交換器を示す概略構成図
第1の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器(凝縮器)、減圧器及び室内熱交換器(蒸発器)を接続して冷凍サイクルを構成した冷凍サイクル装置であって、前記凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はHFO−1234yfの単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32の混合冷媒とするとともに、前記プレートフィン型熱交換器の前面面積当たりの最大冷房能力QとHFO−1234yfの重量比率Xが近似式Q≦24.65X−137.78X+143.05で求められる構成とした冷凍サイクル装置としている。
これにより、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒を用いていても、その圧力損失はR−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置の圧力損失と同等レベルまで抑制して圧力損失増による能力低下を防止し、且つ、圧力損失増を抑制すべく熱交換器等を大型化する必要がなくなり、R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
第2の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器(凝縮器)、減圧器及び室内熱交換器(蒸発器)を接続して冷凍サイクルを構成した冷凍サイクル装置であって、前記凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はプロパンとするともに、前面面積当たりの最大冷房能力が60.2kW/m以下であることを特徴とする冷凍サイクル装置としている。
これにより、プロパンガス冷媒を用いていても、その圧力損失はR−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置の圧力損失と同等レベルまで抑制して圧力損失増による能力低下を防止し、且つ、圧力損失増を抑制すべく熱交換器等を大型化する必要がなくなり、R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
第3の発明は、第1〜2のいずれかの発明において、前記冷媒は、地球温暖化係数が3以上で750以下、望ましくは350以下、更に望ましくは150以下となるように、単一冷媒または2成分混合した冷媒としたことを特徴とする冷凍システム装置としている。
これにより、万一回収されない冷媒が大気に放出されても地球温暖化に対しその影響を極少に保つことができ、地球温暖化を強力に防止できる。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、前記圧縮機に用いる冷凍機油として、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やΑオレフィン類を主成分とする合成油、または鉱油を用いた冷凍システム装置としている。
これにより、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いた冷凍サイクル装置の信頼性の向上に貢献することができる。
以下、本発明の実施の形態について空気調和機に適用した場合を例にして図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル図である。
図1において、この空気調和は、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷房暖房運転時の冷媒回路を切り替える四方弁2、冷媒と外気の熱を交換する室外熱交換器3、冷媒を減圧する減圧器4、を冷媒配管で接続して室外機5を構成し、冷媒と室内空気の熱を交換する室内熱交換器6を有す室内機7と、前記室外機5とを液側接続冷媒配管8、ガス側接続冷媒配管9で環状に接続して構成している。
そして、上記空気調和機を構成する冷媒回路には温暖化係数(GWP)の低い冷媒が封入してあり、この例ではHFO−1234yf単一冷媒もしくはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒を封入している。
上記室外熱交換器3、室内熱交換器6を構成する熱交換器は、複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器としてあり、以下その構成を図2〜図5を用いて説明する。
図2は上記プレートフィン積層型熱交換器の分解斜視図、図3は同熱交換器を構成するプレートフィンの分解斜視図、図4は同熱交換器を構成するプレートフィンを積層した状態を示す要部拡大斜視図、図5は同熱交換器を構成するプレートフィンの要部を拡大して示す分解斜視図である。
図2〜図5に示すように、本実施の形態の熱交換器10は、略弓型形状のプレートフィン12を積層して構成したプレートフィン積層体13の両側に平面視が略同一形状のエンドプレート14、14をロー付けにより接合一体化して構成している。そして、略弓型長方形状の一端部側に、蒸発器として用いる場合には入口となり凝縮器として用いる場合は出口となるヘッダ流路A15及びその逆となるヘッダ流路B16とを有している。
上記プレートフィン積層体13の両側のエンドプレート14、14は、プレートフィン積層体13を挟持した形でロー付けされ、ボルト・ナット若しくはカシメピン軸等の締結手段11によりその長手方向両端部を連結固定し、熱交換器としての剛性を保持している。
また、プレートフィン積層体13を構成するプレートフィン12は、図3に示す一対のプレート12a、12bをロー付け等により接合して冷媒が流れる伝熱流路17を有する構成としてあり、図4に示すように多数積層して各プレートフィン12同士の間に空気が流れる積層間隔を形成している。そして、上記プレートフィン12に設けた前記伝熱流路17を流れる冷媒と各プレートフィン12同士の間の積層間隙を流れる空気との間で熱交換する。
上記プレートフィン12を構成する一対のプレート12a、12bは、図5に示すように、その一方のプレート12aに、ヘッダ流路A15およびヘッダ流路B16となる開口15a,16a及びその開口縁に設けたリング状凹溝15b,16bと、リング状凹溝15b,16bより導出した連絡流路用凹溝18aと、連絡流路用凹溝18aの端部に設けた分流路用凹溝19aと、分流路用凹溝19aより分岐形成した複数の略U字状に並行した流路形成用凹溝17aが設けてある。
一方、他方のプレート12bには、ヘッダ流路A15およびヘッダ流路B16となる開口15c,16c及びその開口縁に設けたリング状凹溝15d,16dと、前記プレート12aの連絡流路用凹溝18aの端部と対向する部分に位置する分流路用凹溝19bと、分流路用凹溝19bより分岐形成した複数の略U字状に並行した流路形成用凹溝17bとが設けてある。
そして、上記一対のプレート12a、12bは、上記開口15a,16aと15c,16c及びその開口縁に設けたリング状凹溝15b,16bと15d,16d同士、及び分流路用凹溝19aと19b及び流路形成用凹溝17aと17b同士がそれぞれ合致するようにしてロー付け等により接合し、開口15a,16a,15c,16c及びその開口縁のリング状凹溝15b,16b,15d,16d部分でヘッダ流路A15およびヘッダ流路B16を形成し、分流路用凹溝19a,19bと流路形成用凹溝17a,17b同士で分流路19と伝熱流路17を形成し、連絡流路用凹溝18aで連絡流路18を形成している。
そして、上記構成のプレートフィン積層体13のプレートフィン12は、当該プレートフィン12の長手方向に沿って適宜設けた複数の突起20(図3参照)によって空気が流れる積層間隔を形成している。
ここで、上記伝熱流路17は図3のプレートフィン全体図に示すように、プレートフィン12の外形と同様略弓型に屈曲させたうえUターンする形状としてあり、図4に示すように、ヘッダ流路A15に繋がって気液二層冷媒が流れる2本の伝熱往き流路17−1群とヘッダ流路B16に繋がって液相冷媒が流れる6本の伝熱戻り流路17−2群との間にこれら両者間の熱移動を防止するスリット状の断熱溝21が形成している。
上記構成からなる空気調和機は、冷房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒が高温高圧の冷媒となって四方弁2を通って室外熱交換器3に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液冷媒となり、減圧器4に送られる。減圧器4では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、液側接続冷媒配管8を通って室内機7に送られる。室内機7では、冷媒は室内熱交換器6に入り室内空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。この時室内空気は冷却されて室内を冷房する。さらに冷媒はガス側接続冷媒配管9を通って、室外機5に戻り、四方弁2を経由して圧縮機1に戻される。
また、暖房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒が高温高圧の冷媒となって四方弁2、ガス側接続冷媒配管9を通り、室内機7に送られる。高温高圧の冷媒は室内熱交換器6に入り、室内空気と熱交換して放熱し、冷却され高圧の液冷媒となる。この時、室内空気は加熱されて室内を暖房する。その後、冷媒は液側接続冷媒配管8を通って、減圧器4に送られ、減圧器4において減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室外熱交換器3に送られて外気と熱交換して蒸発気化し、四方弁2を経由して圧縮機1へ戻される。
ここで、上記室外熱交換器3、室内熱交換器6を構成する熱交換器は、当該熱交換器が、例えば蒸発条件で使用されている時、気液二相状態の冷媒がプレートフィン積層体13の入り口側のヘッダ流路A15内に流入する。ヘッダ流路A15内に流入した冷媒は、図4に示す流路構成から明らかなように、各プレートフィン12の連絡流路18及び分流路19を介して伝熱流路17群へ流れる。各プレートフィン12の伝熱流路17群に流れた冷媒はUターンしヘッダ流路B16を介して気相状態でヘッダ流路B16より冷凍システムの冷媒回路へと流出する。
そして、上記伝熱流路17を流れる際に冷媒は、前記プレートフィン積層体13のプレートフィン積層間隔を通り抜ける空気と熱交換する。
上記のようにして熱交換が行われるが、この熱交換器は入り口側のヘッダ流路A15から出口側のヘッダ流路B16へと流れる冷媒はこれら両ヘッダ流路A15 、B16間に設けられた複数の伝熱流路17を分散して流れていくので、その圧力損失はフィン&チューブ型熱交換器に比べ非常に少ないものとなる。よって、R−32冷媒に比べ比容積の大きなHFO−1234yfの単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32の混合冷媒に変更しても、その比容積が大きくなることにより増加する圧力損失を抑制し、従来のフィン&チューブ型熱交換器を用いて構成した冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
以下、図6〜図8を用いて冷房を例に詳細に説明する。
図6はプレートフィン積層型熱交換器の冷房能力と圧力損失比との関係を示す関係図で、縦軸にフィン&チューブ型熱交換器の圧力損失を100%とした場合のプレートフィン積層型熱交換器の圧力損失比、横軸に前面面積当たりの冷媒能力(kW/m)を示している。なお、冷媒はR−32冷媒を用いて確認している。
この図6から明らかなようにプレートフィン積層型熱交換器の圧力損失は矢印で示すようにフィン&チューブ型熱交換器の圧力損失の50%以下となり小さくなる。
一方、図7はR32冷媒に対するHFO−1234yf単一冷媒を含むHFO−1234yfとR−32との混合冷媒の圧力損失比を示す圧力損失比図で、縦軸にR32冷媒に対するHFO−1234yfとR−32との混合冷媒の圧力損失比、横軸にHFO−1234yfとR−32との混合冷媒のR−32に対するHFO−1234yfの重量分率を示している。なお、熱交換器はいずれもフィン&チューブ型熱交換器である。
この図7からHFO−1234yfとR−32との混合冷媒の圧力損失はR−32に対して大きいことが明らかで、HFO−1234yfの重量分率が100%(図の右端でHFO−1234yf単一冷媒の場合)に達すると破線で示すように6倍近くまで大きくなっていることがわかる。
そして、上記図6と図7から次のことが言える。すなわち、冷媒をR−32からHFO−1234yfとR−32との混合冷媒としたとき、フィン&チューブ型熱交換器では圧力損失が増加するが、熱交換器をプレートフィン積層型熱交換器とすることで圧力損失は抑制できる。
例えば図6において、フィン&チューブ型熱交換器の圧力損失の25%、つまり1/4まで小さくなった場合、前面面積当りの最大冷房能力(Q)は48.6kW/mとなる。
一方、図7からR−32とHFO−1234yfとの混合冷媒はR−32に対するHFO−1234yfの重量分率が0.8であればR−32冷媒の圧力損失に対して4倍となる。
したがって、熱交換器をプレートフィン積層型熱交換器とし、且つ、冷媒をR−32に対するHFO−1234yfの重量分率が0.8となるR−32とHFO−1234yfとの混合冷媒とすれば、プレートフィン積層型熱交換器による1/4圧力損失分がR−32とHFO−1234yfとの混合冷媒とした時の4倍となる圧力損失分を相殺する形となり、R−32単一冷媒と同等程度の能力を得ることができる。その時の前面面積当たりの冷房能力は48.6kW/m、換言すると48.6kW/mを最大能力とする冷凍サイクル装置とすることができる。
つまり、前面面積当たりの冷房能力は48.6kW/mを最大冷房能力とする冷凍サイクル装置は、熱交換器として圧力損失がフィン&チューブ型熱交換器の25%となるプレートフィン積層型熱交換器を用い、冷媒はHFO−1234yfの重量分率が0.8となるHFO−1234yfとR−32との混合冷媒とすれば、冷媒をHFO−1234yfとR−32との混合冷媒としたことによる圧力損失増をプレートフィン積層型熱交換器の低圧力損失によって相殺し、冷媒の圧力損失増による能力低下を防止でき、且つ、圧力損失増を抑制すべく熱交換器等を大型化する必要がなくなる。
よって、従来のフィン&チューブ型の熱交換器を用いて構成した冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
図8は熱交換器をプレートフィン積層型熱交換器とし、冷媒をHFO−1234yf単一冷媒を含むHFO−1234yfとR−32との混合冷媒とした場合の、冷房能力とHFO−1234yfの重量分率との関係を示す冷房能力図で、縦軸に前面面積当たりの冷房能力(kW/m)、横実にHFO−1234yfの重量分率を示している。
これは前記図6に示すプレートフィン積層型熱交換器の冷房能力と圧力損失比との関係図、及び前記図7に示すR32冷媒に対するHFO−1234yf単一冷媒を含むHFO−1234yfとR−32との混合冷媒の圧力損失比を示す圧力損失図とから求めたもので、前面面積当たりの最大冷房能力QとHFO−1234yfの重量比率Xとの関係は式1のようになる。
Figure 2020173056
すなわち、熱交換器をプレートフィン積層型熱交換器とし、冷媒をHFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒とした場合、図8のQで示すラインを最大冷房能力としてそれ以下の領域であればR−32冷媒を用いたフィン&チューブ型熱交換器と同等レベルの性能と大きさの熱交換器や配管とした冷凍サイクル装置とすることができる。
なお、上記最大冷房能力はJIS C9612の規定に基づき測定したものをいう。
ところで、本発明で使用するHFO−1234yfとR−32との混合冷媒は、そのGWPが、3以上で750以下、望ましくは350以下、更に望ましくは150以下となる領域で使用するのが好ましく、これにより万一回収されない冷媒が大気に放出されても地球温暖化に対しその影響を極少に保つことができ、地球温暖化を強力に防止できる。
(実施の形態2)
本実施の形態は冷媒をプロパンガスとしたものである。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図9は図6と同じプレートフィン積層型熱交換器の前面面積当たりの冷房能力と圧力損失比との関係を示す関係図で、R32冷媒を1とした場合のプロパン冷媒の圧力損失比を黒点で示している。なお、縦軸にフィン&チューブ型熱交換器の圧力損失を100%とした場合のプレートフィン積層型熱交換器の圧力損失比、横軸にプレートフィン積層型熱交換器の前面面積当たりの冷媒能力(kW/m2)を示している。また、冷媒はR−32冷媒である。
この図9の黒点位置から明らかなように、R32冷媒を1とした場合のプロパン冷媒の圧力損失比30.2に対応する前面面積当たりの冷房能力(kW/m2)は最大60.2kWである。
したがって、熱交換器としてプレートフィン積層型熱交換器を用い、冷媒をプロパンガス冷媒とした場合、前面面積当たりの冷房能力が最大60.2kWまでであれば、冷媒をプロパンガス冷媒としたことによる圧力損失増をプレートフィン積層型熱交換器の低圧力損失によって相殺し、冷媒の圧力損失増による能力低下を防止でき、且つ、圧力損失増を抑制すべく熱交換器等を大型化する必要がなくなる。よって、従来のフィン&チューブ型の熱交換器を用いて構成した冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができる。
なお、上記本実施の形態の各空気調和機において、圧縮機に用いる冷凍機油は、前記実施の形態1、2いずれの場合も、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やΑオレフィン類を主成分とする合成油、または鉱油を用いるのが好ましく、これにより、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス冷媒を用いた空気調和機の信頼性向上に貢献することができる。
以上、本発明に係る冷凍サイクル装置について、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態においては、冷凍サイクル装置を空気調和機とした場合を例にして説明したが、これは圧縮機、凝縮器、膨張手段、および蒸発器等の構成要素が配管にて接続された冷凍サイクル装置であれば具体的な適用例は特に限定されず、例えば、冷蔵庫(家庭用、業務用)、除湿器、ショーケース、製氷機、ヒートポンプ式給湯機、ヒートポンプ式洗濯乾燥機、自動販売機等であってもよいものである。
つまり、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるものである。
本発明は、上記したように、HFO−1234yf単一冷媒あるいはHFO−1234yfとR−32との混合冷媒、あるいはプロパンガス単一冷媒を用いていても、R−32冷媒を用いた冷凍サイクル装置と同程度の性能と大きさを持つ冷凍サイクル装置とすることができ、地球温暖化をより強力に防止することができる。したがって、住居及び業務用の各種空気調和機、カーエアコン、給湯器、冷凍冷蔵庫、ショーケース、除湿機等の用途に幅広く適用することができる。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器(凝縮器或いは蒸発器)
4 減圧器
5 室外機
6 室内熱交換器(蒸発器或いは凝縮器)
7 室内機
8 液側接続冷媒配管
9 ガス側接続冷媒配管
10 熱交換器
11 締結手段
12 プレートフィン
12a、12b プレート
13 プレートフィン積層体
14 エンドプレート
15 ヘッダ流路A
16 ヘッダ流路B
17 伝熱流路
18 連絡流路
19 分流路
20 突起
21 断熱溝

Claims (4)

  1. 圧縮機、四方弁、室外熱交換器(凝縮器)、減圧器及び室内熱交換器(蒸発器)を接続して冷凍サイクルを構成した冷凍サイクル装置であって、前記凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はHFO−1234yfの単一冷媒またはHFO−1234yfとR−32の混合冷媒とするとともに、前記プレートフィン型熱交換器の前面面積当たりの最大冷房能力QとHFO−1234yfの重量比率Xが近似式Q≦24.65X−137.78X+143.79で求められることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 圧縮機、四方弁、室外熱交換器(凝縮器)、減圧器及び室内熱交換器(蒸発器)を接続して冷凍サイクルを構成した冷凍サイクル装置であって、前記凝縮器或いは蒸発器を構成する熱交換器は複数の伝熱流路を有するプレートフィンを積層して構成したプレートフィン積層型熱交換器とし、かつ、上記冷凍サイクルの冷媒はプロパンとするともに、前面面積当たりの最大冷房能力が60.2kW以下であることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 前記冷媒は、地球温暖化係数が3以上で750以下、望ましくは350以下、更に望ましくは150以下となるように、単一冷媒または2成分混合した冷媒を用いたことを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記圧縮機に用いる冷凍機油として、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やΑオレフィン類を主成分とする合成油、または鉱油を用いた請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
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