JP6827179B2 - 熱交換器及びそれを用いた冷凍システム - Google Patents

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Description

本発明は熱交換器及びそれを用いた冷凍システムに関し、特に、一対のヘッダ流路の間を多数の伝熱流路で接続した多パス型の熱交換器及びそれを用いた板冷凍システムに関する。
一般に空気調和機等の冷凍システムは、圧縮機によって圧縮した冷媒を凝縮器や蒸発器等の熱交換器に循環させ、被熱交換流体と熱交換させて冷房もしくは暖房を行うが、前記熱交換器の熱交換効率によって冷凍システムの性能や省エネ性が大きく左右される。従って、熱交換器は高効率化が強く求められている。
このような中にあって、空気調和機等の冷凍システムの熱交換器は、一般的には、フィン群に伝熱管を貫通させて構成したフィンチューブ型熱交換器が用いられており、その伝熱管の細径化を図って熱交換効率の向上及び小型化が進められている。
しかしながら、上記伝熱管の細径化には限度があるため、熱交換効率の向上及び小型化は限界に近づきつつある。
そのため、最近、一対のヘッダ流路間に複数の伝熱流路を接続して構成した多パス型熱交換器が多く用いられるようになってきている(特許文献1参照)。
図12は上記特許文献1記載の多パス型熱交換器を示し、この熱交換器100は、入口側のヘッダ流路101及び出口側のヘッダ流路102とこれらの間を接続する伝熱流路103とを設けたプレートフィン104を多数積層して構成してある。そして、上記プレートフィン104は間隙おいて積層し、この間隙を流れる空気と前記伝熱流路103を流れる冷媒との間で熱交換するようになっている。
特許第3965901号公報
上記多パス型熱交換器は、伝熱流路103を凹条溝によって形成することができるのでフィンチューブ型熱交換器の伝熱管に比べ細径化でき、高効率な熱交換器とすることができる。
しかしながら、上記多パス型熱交換器は伝熱流路103をヘッダ流路101及びヘッダ流路102の両方ともその流路周りの外周部分から直接導出形成してあり、伝熱流路103の細径化はできるものの、ヘッダ流路から直接伝熱流路103へ冷媒を分流するためヘッダ流路内の冷媒の気液分布状況によっては伝熱流路103へ均等に冷媒を分流させることが困難であった。
また、伝熱流路103は、ヘッダ流路から直接導出形成しているため、ヘッダ流路101或いはヘッダ流路102の流路直径の範囲内でしか設けることができず、伝熱流路103の数、すなわちパス数を多くすることができないという課題があった。
以上のようなところから、上記多パス型熱交換器は、伝熱流路103の細径化と伝熱流路103の数を増やすことによって得られるレベルの高い熱交換効率を十分に得ることができず、改善の余地が残るものであった。
また、この種の多パス型熱交換器は、伝熱流路に比べヘッダ流路は冷媒量が極端に多いためヘッダ流路101及びヘッダ流路102を設けている部分、すなわちヘッダ領域部分に大きな圧力がかかっている。
このような圧力問題があっても、特許文献1記載の熱交換器のように自動車用の熱交換器の場合は冷媒量が少なくて冷媒圧力がそれほど高くないので問題ないが、家庭用エアコンや業務用エアコン等のような空気調和機の熱交換器とした場合は、使用される冷媒量が多いためその冷媒圧によってヘッダ領域部分の変形等が懸念され、何らかの対策が必要となる。
特に、最近の空気調和機は地球温暖化防止の観点から地球温暖化係数(GWP)の小さなR1123(1,1,2−トリフルオロエチレン)や、R1132(1,2−ジフルオロエチレン)冷媒の実用化が検討されつつあり、この冷媒はその圧力が従来のR410A冷媒に比べ高くなることから、このような冷媒を用いると、ヘッダ領域部分での膨張変形が顕著になることが想定され、何らかの対策が必要となる。
本発明はこのような点並びに環境対策時に発生する課題を見据えてなしたもので、家庭用及び業務用エアコン等に用いる熱交換器であってもヘッダ領域部分での変形等を抑制でき、しかもそれによって生じる新たな課題を解決して、熱交換効率の高い熱交換器及びそれを用いた高性能な冷凍システムを提供することを目的としたものである。
本発明は、上記目的を達成するため、外部から流体を導入し排出するための一対のヘッダ流路と、前記一対のヘッダ流路の間に設けた複数の伝熱流路とを備え、上記ヘッダ流路は流路周りの適所から連絡流路を導出形成し、この連絡流路の端部に分岐流路を介して前記伝熱流路を設けるとともに、前記連絡流路の流路壁面一部に凹所を形成して相対向するプレートフィンの連絡流路壁面同士間に隙間を形成した構成としてある。
これにより、ヘッダ流路の流路周りから伝熱流路へと流れる冷媒は連絡流路のみとなって、ヘッダ流路周りの流路接続部にかかる冷媒圧力はヘッダ流路周りから複数の冷媒流路に直接冷媒が流れる場合に比べ低減することができ、ヘッダ領域部分での変形等を抑制することができる。
また、上記ヘッダ流路は連絡流路を介して冷媒流路と接続しているので、ヘッダ流路内で冷媒の気液分布が偏るなどのことがあっても、この気冷媒と液冷媒は連絡流路で合流して伝熱流路へと流れるので、冷媒は伝熱流路に略均等に分流されるようになる。しかも、伝熱流路はヘッダ流路の直径寸法範囲内に設けるとの制約を受けることなく分岐流路の分岐数だけその数を増やすことができる。したがって、前記伝熱流路への冷媒の略均等分流と伝熱流路の細径化及びパス数の増加効果で熱交換効率を大きく向上させることができる。
しかも、上記伝熱流路数を増やすべくヘッダ流路から伝熱流路を引き出して分岐流路を介し伝熱流路を設けた構成としたことにより、前記連絡流路がプレートフィン積層間隙を流れる空気等の流体の流れの障害となるが、上記空気は連絡流路の一部に設けた凹所によって形成される隙間を円滑に流れるようになるので、当該部分でも効率よく熱交換が行われる。よって、伝熱流路の細径化とパス数の増加による熱交換効率の向上効果を十分に生
かし、かつ、冷媒圧によるヘッダ領域部分の変形等を抑制して信頼性を高め、熱交換効率の高い熱交換器とすることができる。そして、この熱交換効率の高い熱交換器を用いて省エネ性の高い冷凍システムとすることができる。
本発明は、上記構成により、熱交換効率が高く、しかも信頼性も高い熱交換器及びそれを用いた省エネ性の高い冷凍システムを提供することができる。
本発明の実施の形態1における熱交換器の外観を示す斜視図 同熱交換器を分離した状態で示す分解斜視図 同熱交換器のプレートフィン積層体の要部を示す斜視図 同熱交換器を構成するプレートフィンの平面図 同熱交換器を構成するプレートフィンの構成の一部を拡大して示す分解図 同熱交換器のプレートフィンにおけるヘッダ流路部分を示す斜視図 図6のA−A断面図 同熱交換器のプレートフィンにおけるヘッダ流路部分の変形例を示す斜視図 図8のB−B断面図 本発明の熱交換器を用いた実施の形態2における冷凍システムの一例として示す空気調和機の冷凍サイクル図 同空気調和機の概略断面図 従来のプレートフィン積層型熱交換器の断面図
第1の発明は、熱交換機であり、この熱交換器は、外部から流体を導入し排出するための一対のヘッダ流路と、前記一対のヘッダ流路の間に設けた複数の伝熱流路とを備え、上記ヘッダ流路は流路周りの適所から連絡流路を導出形成し、この連絡流路の端部に分岐流路を介して伝熱流路を設けるとともに、前記連絡流路の流路壁面一部に凹所を形成して相対向するプレートフィンの連絡流路壁面同士間に間隙を形成した構成としてある。
これにより、ヘッダ流路の流路周りから伝熱流路へと流れる冷媒は連絡流路のみとなって、ヘッダ流路周りの流路接続部にかかる冷媒圧力はヘッダ流路周りから複数の冷媒流路に直接冷媒が流れる場合に比べ低減することができ、ヘッダ領域部分での変形等を抑制することができる。
また、上記ヘッダ流路は連絡流路を介して冷媒流路と接続しているので、ヘッダ流路内で冷媒の気液分布が偏るなどのことがあっても、この気冷媒と液冷媒は連絡流路で合流して伝熱流路へと流れるので、冷媒は伝熱流路に略均等に分流されるようになる。しかも、伝熱流路はヘッダ流路の直径寸法範囲内に設けるとの制約を受けることなく分岐流路の分岐数だけその数を増やすことができる。したがって、前記伝熱流路への冷媒の略均等分流と伝熱流路の細径化及びパス数の増加効果で熱交換効率を大きく向上させることができる。
しかも、上記伝熱流路数を増やすべくヘッダ流路から連絡流路を引き出して分岐流路を介し伝熱流路を設けた構成としたことにより、前記連絡流路がプレートフィン積層間隙を流れる空気等の流体の流れの障害となるが、上記空気は連絡流路の一部に設けた凹所によって形成される間隙を円滑に流れるようになるので、当該部分でも効率よく熱交換が行われる。よって、伝熱流路の細径化とパス数の増加による熱交換効率の向上効果を十分に生かし、かつ、冷媒圧によるヘッダ領域部分の変形等を抑制して信頼性を高め、熱交換効率の高い熱交換器とすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記分岐流路にもその流路壁面に凹所を形成して隣接する分岐流路壁面同士間に隙間を形成した構成としてある。
これにより、プレートフィン積層間隙を流れる空気等の流体は分岐流路の凹所を介してヘッダ領域部分側へとも流れ、ヘッダ領域部分でも熱交換作用を行わせることができて更に熱交換効率を向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記凹所を設けた流路部分は他の流路部分の幅よりも広い幅とした構成としてある。
これにより、凹所を設けることによって減少する流路面積を幅広とした流路部分で補完することができ、冷媒の流れを円滑なものとして良好な熱交換性能を確保することができる。
第4の発明は、冷凍システムであり、この冷凍システムは冷凍サイクルを構成する熱交換器を前記第1〜第3のいずれかの発明の熱交換器としたものである。
これにより、この冷凍システムは、熱交換器の熱交換効率が高いので、省エネ性の高い高性能な冷凍システムとすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
なお、本開示の熱交換器は、以下の実施形態に記載した熱交換器の構成に限定されるものではなく、以下の実施形態において説明する技術的思想と同等の熱交換器の構成を含むものである。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における熱交換器の外観を示す斜視図、図2は同熱交換器を分離した状態で示す分解斜視図、図3は同熱交換器のプレートフィン積層体の要部を示す斜視図である。
図1〜図3において、本実施形態の熱交換器は、複数のプレートフィン2と、プレートフィン2の積層方向の両側(図では左側及び右側)に配したエンドプレート3a、3bとを備え、前記両側のエンドプレート3a、3bをボルト等の締結手段3cにより連結固定して構成してあり、蒸発器として用いる場合には入口となり凝縮器として用いる場合は出口となる管4及びその逆となる管5とを有している。なお、本実施の形態では、熱交換器を蒸発器として使用する場合を例にして説明するので、管4を上流管4、管5を下流管5として説明する。
上記プレートフィン2を積層して構成した熱交換器1は、例えば冷凍システムの一つである空気調和機に搭載して使用するが、その際熱交換器1は傾斜状態に設置することになる。そのためこの熱交換器1を構成するプレートフィン2は図4に示すように菱形形状としてある。
以下、上記プレートフィン2の構成を詳述する。
図4は熱交換器を構成するプレートフィンの平面図、図5は同プレートフィンの構成の一部を拡大して示す分解図、図6は同熱交換器のプレートフィンにおけるヘッダ流路部分を示す斜視図、図7は図6のA−A断面図、図8は同熱交換器のプレートフィンにおける
ヘッダ流路部分の変形例を示す斜視図、図9は図8のB−B断面図である。
図4〜図9において、上記プレートフィン2は、既述したように菱形形状に形成してあり、内部に第1流体である冷媒が流れる複数の並行した伝熱流路(以下、冷媒流路と称す)7とこれに繋がり蒸発器として用いる場合には入口となり凝縮器として用いる場合は出口となるヘッダ流路8(以下、上流ヘッダ流路8と称す)及びその逆となるヘッダ流路9(以下、下流ヘッダ流路9と称す)を形成した一対の板状部材2a、2b(図5参照)を向い合せにロウ付け接合して構成してあり、複数の冷媒流路7は略U字状に形成されていてこれに繋がる下流ヘッダ流路9と上流ヘッダ流路8とが一端部側に纏まった形となっている。すなわち、下流ヘッダ流路9と上流ヘッダ流路8を設けたヘッダ領域H(図4参照)は冷媒流路7を設けた伝熱領域P(図4参照)の一端部側のみとなる構成としてある。
そして、上記構成のプレートフィン2は、図3に示すように多数積層して熱交換器の主体をなすプレートフィン積層体6を構成しており、上記上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9が図1に示すように水平ヘッダとなるような形で使用され、各プレートフィン2同士の間には当該プレートフィン2の長辺両端部及び冷媒流路7間に適宜設けた複数の突起10(図5参照)によって第2流体である空気が流れる隙間を形成している。
ここで、上記プレートフィン2に設けた上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9は、図5に示すように、そのヘッダ流路周りの適所から連絡流路11が導出形成してある。そして、前記連絡流路11は分岐流路12を介して前記冷媒流路7に接続してある。つまり、上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9と冷媒流路7との間に連絡流路11と分岐流路12を設けることによって、冷媒流路7の数、すなわちパス数を多くし、かつ、多くした冷媒流路7に円滑に冷媒を流すことができるようにしてある。
そして、上記冷媒流路7は板状部材2a、2bに凹状溝によって形成してあり、容易に細径化できるようになっている。
一方、上記上流ヘッダ流路8の流路周りから導出形成した連絡流路11は、図6の矢印Xで示すプレートフィン積層間を流れる空気の流れに交差する形となっている。したがって、上記連絡流路11は、図6、図7に示すように、その流路壁面一部に凹所A14を形成して相対向するプレートフィン2の連絡流路壁面同士間に隙間A15(図7参照)を形成してある。そして、上記凹所A14を設けた流路部分は他の流路部分の幅よりも広い幅とした構成としてある。
また、分岐流路12も図8の矢印Yで示すプレートフィン積層間を流れる空気の流れに対して傾斜した形となっている。したがってこの分岐流路12にもこの場合は図9に示すようにその流路壁面数か所に凹所B16を形成して相対向するプレートフィン2の分岐流路壁面同士間に隙間B17を形成してある。そして、上記凹所B16を設けた流路部分は前記連絡流路11の凹所A14と同様に他の流路部分の幅よりも広い幅とした構成としてある。
なお、上記冷媒流路7のうち上流ヘッダ流路8に繋がる上流ヘッダ流路側冷媒流路7aと下流ヘッダ流路9に繋がる下流ヘッダ流路側冷媒流路7bとの間にはこれら両者間の熱移動を防止すべく溝18(図5参照)が形成してある。
また、この例では、上記下流ヘッダ流路側冷媒流路7bは本数を多くし図5等に示すように下流ヘッダ流路9の連絡流路11と対向する部分は冷媒流路7のない無孔部13として凝縮条件使用時に入口側となる下流ヘッダ流路9から各下流ヘッダ流路側冷媒流路7bへと流れる冷媒が分岐流路12の無孔部13の壁部に衝突して各下流ヘッダ流路側冷媒流
路7bへ均等に流れるように構成してある。
以上のように構成した熱交換ユニットについて、次にその作用効果を説明する。
上記実施形態のプレートフィン積層型熱交換器は、上流ヘッダ流路8に流入した冷媒がプレートフィン積層体6の各プレートフィン2の内部の冷媒流路7群を並行に流れUターンして下流ヘッダ流路9から下流管5を介して排出される。
一方、空気は、プレートフィン積層体6を構成するプレートフィン2の積層間に形成された間隙を通り抜ける。これにより第1流体である冷媒と第2流体である空気との熱交換が行われる。
ここで、上記熱交換器は、蒸発条件時には上流ヘッダ流路8から、また凝縮条件時には下流ヘッダ流路9から連絡流路11を介して複数の冷媒流路7に冷媒が流れるようになっているので、上流ヘッダ流路8および下流ヘッダ流路9から複数の冷媒流路7に直接冷媒が流れるようにしたものに比べ、ヘッダ流路周りの流路接続部にかかる冷媒圧力を低減することができる。したがって、ヘッダ領域部分の変形等を抑制して信頼性を向上させることができる。
また、上記上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9は連絡流路11を介して冷媒流路7と接続しているので、上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9内で冷媒の気液分布が偏るなどのことがあっても、この気冷媒と液冷媒は連絡流路11で合流して冷媒流路7へと流れる。したがって、上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9から冷媒流路7への冷媒は略均等に分流させることができ、熱交換ムラを抑制して熱交換効率を向上させることができる。
特に冷媒分流の均等化は、上記分岐流路12に対する連絡流路11の連通位置を調節しておくことによって分流調整できるので、より均等に各冷媒流路7に冷媒を分流させることができ、効果的である。
また、上記冷媒流路7は連絡流路11の端部に分岐流路12を設けて上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9と接続する形としているので、上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9の直径範囲内に設ける、というような制約を受けるようなこともなくなる。
すなわち、冷媒流路7は分岐流路12に接続するようにしているので、図5の上流ヘッダ流路8側で示すように、分岐流路12の幅L1を上流ヘッダ流路8の直径幅よりも大きくすれば、上流ヘッダ流路8の直径に関係なく分岐流路12の分岐数を増やして冷媒流路7の数を増加させることができる。
したがって、冷媒流路7を凹溝によって形成することによる細径化とともに冷媒流路7の数の増加によって、熱交換効率を大きく向上させることができる。
一方、この熱交換器は、上記冷媒流路数を増やすべく上流ヘッダ流路8及び下流ヘッダ流路9から連絡流路11を引き出して分岐流路12を介し冷媒流路7を設けた構成としたことにより、前記連絡流路11がプレートフィン積層間隙を流れる空気流れの障害となり、その分熱交換効率の低下をきたすことになる。
しかしながら、本実施の形態では、前記連絡流路11の流路壁面一部に凹所A14を形成して相対向するプレートフィンの連絡流路壁面同士間に隙間A15を形成してある。
したがって、プレートフィン積層間隙を流れる空気は図6の矢印Xで示すように上記凹所A14によって形成される隙間A15(図7参照)を円滑に流れるようになるので、当該部分でも熱交換が行われるようになる。よって、連絡流路11を設けたことによる熱交換効率の低下を抑制でき、冷媒流路7の細径化とパス数の増加による熱交換効率の向上効果を十分に生かし、かつ、冷媒圧によるヘッダ領域部分の変形等を抑制して信頼性及び熱交換効率の高い熱交換器とすることができる。
また、本実施の形態では、上記連絡流路11と同様、プレートフィン積層間隙を流れる空気に対して傾斜状態となって細長く横たわる上流ヘッダ流路8側の分岐流路12にも図8、図9に示すように、その流路壁面数か所に凹所B16を形成して隣接する分岐流路壁面同士間に隙間B17を形成した構成としてある。
これにより、プレートフィン積層間隙を流れる空気流れは図8の矢印Yで示すように分岐流路12の数か所の凹所B16を介してヘッダ領域部分側へとも流れ、ヘッダ領域部分でも熱交換作用を行わせることができて更に熱交換効率を向上させることができる。
また、連絡流路11の凹所A14及び分岐流路12の凹所B16を設けた流路部分は他の流路部分の幅よりも広い幅としてあるから、凹所A14,B16を設けることによって減少する流路面積を幅広とした流路部分で補完することができる。したがって、凹所A14,B16を設けたことによって冷媒の流れに支障をきたすようなことがなく、冷媒の流れを円滑なものとして良好な熱交換性能を確保することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、先に示した実施の形態1の熱交換器を用いて構成した冷凍システムである。
図10は冷凍システムの一例として示す空気調和機の冷凍サイクル図、図11は同空気調和機の室内機を示す概略断面図である。
図10、図11において、この空気調和装置は、室外機51と、室外機51に接続された室内機52から構成されている。室外機51には、冷媒を圧縮する圧縮機53、冷房暖房運転時の冷媒回路を切り替える四方弁54、冷媒と外気の熱を交換する室外熱交換器55、冷媒を減圧する減圧器56、室外送風機59が配設されている。また、室内機52には、冷媒と室内空気の熱を交換する室内熱交換器57と、室内送風機58とが配設されている。そして、前記圧縮機53、四方弁54、室内熱交換器57、減圧器56、室外熱交換器55を冷媒回路で連結してヒートポンプ式冷凍サイクルを形成している。
本実施形態による冷媒回路には、テトラフルオロプロペンまたはトリフルオロプロペン、ジフルオロメタンまたはペンタフルオロエタンまたはテトラフルオロエタンを、単体、もしくはそれぞれ2成分混合または3成分混合した冷媒を使用している。
上記空気調和機は、冷房運転時には、四方弁54を圧縮機53の吐出側と室外熱交換器55とが連通するように切り換える。これにより、圧縮機53によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁54を通って室外熱交換器55に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液冷媒となり、減圧器56に送られる。減圧器56では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室内機52に送られる。室内機52では、冷媒は室内熱交換器57に入り室内空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。この時室内空気は冷却されて室内を冷房する。さらに冷媒は室外機51に戻り、四方弁54を経由して圧縮機53に戻される。
暖房運転時には、四方弁54を圧縮機53の吐出側と室内機52とが連通するように切り換える。これにより、圧縮機53によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁54を通り、室内機52に送られる。高温高圧の冷媒は室内熱交換器57に入り、室内空気と熱交換して放熱し、冷却され高圧の液冷媒となる。この時、室内空気は加熱されて室内を暖房する。その後、冷媒は減圧器56に送られ、減圧器56において減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室外熱交換器55に送られて外気と熱交換して蒸発気化し、四方弁54を経由して圧縮機53へ戻される。
上記のように構成された空気調和機は、その室外熱交換器55或いは室内熱交換器57の一方もしくは双方に前記各実施の形態で示した熱交換器を使用することにより、高い熱交換効率を発揮することになり、省エネ性の高い高性能な冷凍システムとすることができる。
以上、本発明に係る熱交換器およびそれを用いた冷凍システムについて、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、冷凍システムとして空気調和機を例にして説明したが、これは冷蔵庫やショーケース、ヒートポンプ給湯器等であってもよいものである。つまり、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、熱交換効率が高く、しかも信頼性も高い熱交換器及びそれを用いた省エネ性の高い冷凍システムを提供することができる。よって、家庭用及び業務用エアコン等に用いる熱交換器や各種冷凍機器等に幅広く利用でき、その産業的価値は大なるものがある。
1 熱交換器
2 プレートフィン
2a 板状部材
2b 板状部材
3a、3b エンドプレート
3c 締結手段
4 上流管(管)
5 下流管(管)
6 プレートフィン積層体
7 伝熱流路(冷媒流路)
7a 上流ヘッダ流路側冷媒流路
7b 下流ヘッダ流路側冷媒流路
8 上流ヘッダ流路
9 下流ヘッダ流路
10 突起
11 連絡流路
12 分岐流路
13 無孔部
14 凹所A
15 隙間A
16 凹所B
17 隙間B
18 スリット溝
51 室外機
52 室内機
53 圧縮機
54 四方弁
55 室外熱交換器
56 減圧器
57 室内熱交換器
58 室内送風機

Claims (4)

  1. 外部から流体を導入し排出するための一対のヘッダ流路と、前記一対のヘッダ流路の間に設けた複数の伝熱流路とを備え、上記ヘッダ流路は流路周りの適所から連絡流路を導出形成し、この連絡流路の端部に分岐流路を介して伝熱流路を設けるとともに、前記連絡流路の流路壁面一部に凹所を形成して相対向するプレートフィンの連絡流路壁面同士間に間隙を形成した熱交換器。
  2. 分岐流路の流路壁面に凹所を形成して隣接する分岐流路壁面同士間に隙間を形成した請求項1記載の熱交換器。
  3. 凹所を設けた流路部分は他の流路部分の幅よりも広い幅とした請求項1または2記載の熱交換器。
  4. 冷凍サイクルを構成する熱交換器を前記請求項1〜第3のいずれか1項に記載の熱交換器とした冷凍システム。
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