JP2020172480A - 発毛・育毛剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性が高く、優れた発毛・育毛効果を示す有効成分を配合した発毛促進・育毛剤を提供すること。【解決手段】化粧料で配合する有機溶媒及び水の抽出エキス、またはその混合エキスと共に、乳酸球菌由来の培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜30重量%配合することで発毛促進効果、育毛効果に優れ、安全性が高く、発毛・育毛剤が提供される。【選択図】なし
Description
本発明は、乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を配合した、優れた発毛促進効果並びに育毛効果を有する発毛・育毛剤に関する。
従来から、多くの頭髪用の発毛・育毛剤が開発され、市販されている。これらの発毛・育毛剤に配合されている成分としては、センブリエキス、ビタミンE等の血行促進作用を有するもの、グリチルリチン、アズレン等の抗炎症作用を有するもの、パントテニールアルコール、プラセンタエキス等の毛母細胞賦活作用を有するもの、トウガラシエキス等の局所刺激作用を有するもの、エストラジオール等の抗男性ホルモン作用を有するもの等数多くのものがある(特許文献1〜6参照)。
これまでに、これらの成分を単独あるいは各種組み合わせ配合した発毛・育毛剤が数多く開発・販売され、抜け毛の防止や育毛促進効果を発揮するべく使用されているが、残念ながら育毛効果が不十分であったり、安全性の面で問題があったりするなど、いまだ満足のできる発毛・育毛剤というものは存在していないのが現実である。
しかしながら、年をとっても、何時までも豊富で黒い髪の毛を維持することは老若男女の願うことであり、より効果の優れた発毛・育毛剤の開発が種々検討されてきているが、未だ効果的な発毛・育毛剤は開発されていない。
したがって、本発明の目的は、より有効な発毛、育毛効果を有し、安全性も高い新たな発毛・育毛剤を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するべく本発明は、植物の抽出エキスの作用に着目した。すなわち、これまで種々の植物抽出エキスについて発毛・育毛効果があることが提案され、種々検討されているなかで、前述した技術に比べさらに有用性の高い育毛効果を持つ植物成分について鋭意研究を重ねた結果、乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)は優れた発毛促進作用、育毛作用があることを新規に見出し、本発明を完成されるに至った。
本発明は、乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を利用した発毛促進・育毛剤に関するものであり、具体的には以下の構成からなり、具体的には以下の構成からなる。
(1)乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を含有することを特徴とする発毛・育毛剤;
(2)抽出エキスが、有機溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
(3)有機溶媒が低級アルコールである請求項2に記載の発毛・育毛剤;
(4)抽出エキスが、水抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
(5)抽出エキスが、有機溶媒及び水との混合溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
である。
(2)抽出エキスが、有機溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
(3)有機溶媒が低級アルコールである請求項2に記載の発毛・育毛剤;
(4)抽出エキスが、水抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
(5)抽出エキスが、有機溶媒及び水との混合溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤;
である。
本発明が提供する発毛・育毛剤は、有効成分として乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を使用するものであって、安全性に優れるものであると共に、早い時期での発毛効果が認められる。したがって、本発明により、極めて効果的な発毛促進・育毛剤、及びそれを含有する化粧料などの育毛剤が提供される。
この培養液は、菌名はラクトコッカス ラクチス サブスピーシーズ クレモリス H61(Lactococcus lactis subsp.cremoris H61)や連鎖球菌を殺菌して含有し、特定原材料が乳、特定原材料に准ずるものとして大豆を50%含んでいる。これらの発酵抽出物の溶解分散性のために乳糖を50%含んだ溶媒である。
本発明が提供する発毛・育毛剤は、上記により得られた乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を有効成分として含有するいわゆる化粧料である。当該化粧料を調整する場合には、従来からこの分野において使用されている各種原料を使用することができる。
そのような、本発明の発毛・育毛剤を調整する場合に使用される原料として、必要に応じて通常の化粧品に使用されるカルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の増粘剤;グリセリン、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、コンドロイチン硫酸等の保湿剤;安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩酸クロルヘキシジン、ヒノキチオール等の殺菌剤;グリチルリチン酸、アズレン等の消炎剤;メントール、カンフル等の清涼剤;サリチル酸、尿素等の角質溶解剤;ショウキョウエキス、サンショウエキス等の生薬抽出物;香料、色素等を配合することが可能である。
そのような、本発明の発毛・育毛剤を調整する場合に使用される原料として、必要に応じて通常の化粧品に使用されるカルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の増粘剤;グリセリン、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、コンドロイチン硫酸等の保湿剤;安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩酸クロルヘキシジン、ヒノキチオール等の殺菌剤;グリチルリチン酸、アズレン等の消炎剤;メントール、カンフル等の清涼剤;サリチル酸、尿素等の角質溶解剤;ショウキョウエキス、サンショウエキス等の生薬抽出物;香料、色素等を配合することが可能である。
その他、種々の血行促進作用物質、細胞賦活剤等を配合することもできる、そのような血行促進作用物質としては、具体的には、トウガラシエキス、センブリエキス、ニンニクエキス等を挙げることができ、また、細胞賦活としては、具体的にはパントテニールアルコール、ニンジンエキス、ビオチン等を挙げることができる。
本発明における発毛・育毛剤中の乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)の配合量は0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜30重量%とするのがよい。
また、本発明が提供する発毛・育毛剤である化粧料の剤形としては、常法に従い、液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏、シャンプー、リンス、ジェル、ミスト、スプレー剤等の剤形とすることが可能である。
このようにして得られた本発明の発毛・育毛剤は頭皮において良好な発毛促進作用、育毛作用を示し、高い安全性を示すものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限られるものではない。
実施例1:
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)0.5gを配合し、酢酸トコフェロール0.5g、トウガラシエキス0.01g、パントテニールアルコール0.2g、1,3−ブチレングリコール3g、エタノール80g、プロピレングリコール2gを加え精製水で100mLとなるよう発毛・育毛剤を調整した。
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)0.5gを配合し、酢酸トコフェロール0.5g、トウガラシエキス0.01g、パントテニールアルコール0.2g、1,3−ブチレングリコール3g、エタノール80g、プロピレングリコール2gを加え精製水で100mLとなるよう発毛・育毛剤を調整した。
実施例2:
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)0.1gを配合しその他は上記実施例1と同様100mLとなるよう発毛・育毛剤を調整した。
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)0.1gを配合しその他は上記実施例1と同様100mLとなるよう発毛・育毛剤を調整した。
上記で得られた本発明の発毛・育毛剤について、その効果の確認を、以下の試験により実施した。
試験例1:効果確認試験
8週齢の雄性C3H/HeN Ic1マウスを1週間馴化した後、バリカンで除毛して皮膚状態の良いものを使用した。試験は1群9匹の4群に分けて行った。投与はそれぞれ上記実施例1又は2で得られた発毛・育毛剤を背部に1日1回0.1mL塗布を行った。対照比較例として、市販の育毛剤(延命草抽出エキス配合)を使用した。
また、比較例2として、アルコール溶液のみを使用した例をおいた。
効果の評価は、塗布部位の発毛状態を観察し、その塗布面積に対する発毛面積の割合(%)を測定した。その結果を表1に示す。
8週齢の雄性C3H/HeN Ic1マウスを1週間馴化した後、バリカンで除毛して皮膚状態の良いものを使用した。試験は1群9匹の4群に分けて行った。投与はそれぞれ上記実施例1又は2で得られた発毛・育毛剤を背部に1日1回0.1mL塗布を行った。対照比較例として、市販の育毛剤(延命草抽出エキス配合)を使用した。
また、比較例2として、アルコール溶液のみを使用した例をおいた。
効果の評価は、塗布部位の発毛状態を観察し、その塗布面積に対する発毛面積の割合(%)を測定した。その結果を表1に示す。
上記表中に示した結果からも判明するように、本発明の乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を含有する実施例1及び実施例2の試験液は、塗布後21日目から発毛が認められ、その育毛の程度は極めて早いものであった。
これに対して、比較例1の試験品(延命草抽出エキス含有の市販の育毛剤)は塗布開始後28日目に発毛が認められたが、その後の育毛の程度は極めて悪いものであった。なお、対照試験液としての比較例2の試験液(エタノール溶液のみ)では殆ど発毛効果は認められものであった。
以上の結果から、本発明が提供する発毛促進・育毛剤は、優れた発毛促進効果と、その後の育毛効果が極めて良好であるころが理解される。
これに対して、比較例1の試験品(延命草抽出エキス含有の市販の育毛剤)は塗布開始後28日目に発毛が認められたが、その後の育毛の程度は極めて悪いものであった。なお、対照試験液としての比較例2の試験液(エタノール溶液のみ)では殆ど発毛効果は認められものであった。
以上の結果から、本発明が提供する発毛促進・育毛剤は、優れた発毛促進効果と、その後の育毛効果が極めて良好であるころが理解される。
試験例2:ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験(Draize法)
20週齢の日本白色種雄性ウサギを用い、1週間馴化した後、背部をバリカンで除毛して、皮膚状態の良いものを使用した。
試験液の投与、直径20mmの円形に打ち抜いたガーゼにそれぞれの試験溶液(実施例1及び2の発毛・育毛剤)を0.2mL染み込ませたものを背部に塗布し、ラップで覆い、包帯で固定し24時間閉塞貼付させた。
対照として、実施例1及び2より乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)のみを除くそれぞれ群と、非塗布群を置いた。試験は1群6匹で行った。
20週齢の日本白色種雄性ウサギを用い、1週間馴化した後、背部をバリカンで除毛して、皮膚状態の良いものを使用した。
試験液の投与、直径20mmの円形に打ち抜いたガーゼにそれぞれの試験溶液(実施例1及び2の発毛・育毛剤)を0.2mL染み込ませたものを背部に塗布し、ラップで覆い、包帯で固定し24時間閉塞貼付させた。
対照として、実施例1及び2より乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)のみを除くそれぞれ群と、非塗布群を置いた。試験は1群6匹で行った。
皮膚刺激性は、試験物質除去1時間後、24時間後及び48時間後に塗布部位の皮膚状況を、Draizeの皮膚反応の判定基準に従い評価した。
試験の結果、試験物質、対照物質及び非塗布群に紅斑及び浮腫等の皮膚の異常を示す結果は認められなかった。
この結果より、本試験条件下において、本発明の発毛・育毛剤に関しては、皮膚刺激性に問題ないと考えられた。
試験の結果、試験物質、対照物質及び非塗布群に紅斑及び浮腫等の皮膚の異常を示す結果は認められなかった。
この結果より、本試験条件下において、本発明の発毛・育毛剤に関しては、皮膚刺激性に問題ないと考えられた。
製剤例
1.クリーム剤:
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)
と乳糖(1:1) 30.0(g)
セバシン酸ジイソプロピル 2.0
セタノール 9.0
白色ワセリン 8.0
ヘキシルデカノール 1.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 3.0
プロピレングリコール 15.0
メチルパラベン 0.1
エチルパラベン 0.1
精製水 残 余
全量 100.0
1.クリーム剤:
乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)
と乳糖(1:1) 30.0(g)
セバシン酸ジイソプロピル 2.0
セタノール 9.0
白色ワセリン 8.0
ヘキシルデカノール 1.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 3.0
プロピレングリコール 15.0
メチルパラベン 0.1
エチルパラベン 0.1
精製水 残 余
全量 100.0
以上記載のように、本発明により、乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)によって得られる成分を配合した、安全性が高く、発毛促進効果、育毛効果に優れた発毛・育毛剤が提供され、その産業上の利用性は多大なものである。
Claims (5)
- 乳酸球菌培養液(乳酸菌<殺菌>、乳・大豆発酵抽出物)と乳糖(1:1)を含有することを特徴とする発毛・育毛剤。
- 抽出エキスが、有機溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤。
- 有機溶媒が低級アルコールである請求項2に記載の発毛・育毛剤。
- 抽出エキスが、水抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤。
- 抽出エキスが、有機溶媒及び水との混合溶媒抽出エキスであることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019084684A JP2020172480A (ja) | 2019-04-09 | 2019-04-09 | 発毛・育毛剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019084684A JP2020172480A (ja) | 2019-04-09 | 2019-04-09 | 発毛・育毛剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2020172480A true JP2020172480A (ja) | 2020-10-22 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020172480A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113491724A (zh) * | 2020-04-06 | 2021-10-12 | 现代百朗德株式会社 | 含有大豆胚芽提取物的发根强化、促生发或防脱发用组合物 |
-
2019
- 2019-04-09 JP JP2019084684A patent/JP2020172480A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113491724A (zh) * | 2020-04-06 | 2021-10-12 | 现代百朗德株式会社 | 含有大豆胚芽提取物的发根强化、促生发或防脱发用组合物 |
CN113491724B (zh) * | 2020-04-06 | 2023-01-31 | 现代百朗德株式会社 | 含有大豆胚芽提取物的发根强化、促生发或防脱发用组合物 |
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