JP2020171289A - 作業車の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも作業地の状態と作業種類とを考慮した操舵制御が実行される自動走行作業車の提供。【解決手段】作業地の状態と作業車に装備された作業装置の作業種類とを含む作業走行情報を記録する作業走行情報記録部45と、自車位置を算出する自車位置算出部70と、目標走行経路を設定する走行経路設定部51と、目標走行経路と自車位置とに基づいて目標走行経路に対する車体のずれである経路ずれを算出し、経路ずれに基づく制御入力値を算出する制御入力値算出部502と、制御入力値と操舵感度とに基づいて作業車の操舵機構を制御する制御量を演算する操舵制御部501と、作業走行情報から読み出された作業地の状態から、または作業走行情報から読み出された作業種類から、あるいはその両方の組み合わせから操舵感度を導出して、設定する操舵感度設定部503と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、作業地を目標走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車の制御システムに関する。
このような自動走行作業車では、算出された自車位置と目標走行経路との偏差を求め、この偏差をなくすように制御量が求められ、この制御量に基づいて操舵機構が制御される。作業走行する作業車の場合、作業地の状態、作業車の状態、作業種類などによっては、期待通りの操舵制御が行われないことがある。
このため、特許文献1に開示された圃場作業機では、高速走行時と低速走行時との両方で適正な操舵性が得られるように、走行速度が高速の時に操舵の応答性を低下させ、走行速度が低速の時に操舵の応答性を向上させる制御機能が備えられている。さらに、この圃場作業機では、圃場に凹凸があっても安定した操舵が可能なように、走行機体の上下変動量が所定値より大きい場合には、操舵の応答性を向上させる制御機能も備えられている。
特開2016−010336号公報
しかしながら、作業車の場合、車体の走行速度や車体の上下変動に基づいて操舵の制御特性を変更しても、作業地の状態や作業種類によって求められる操舵の制御特性が異なる場合には、満足な結果が得られない。目標走行経路から車体が外れた場合、緩やかな走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類、例えば田植作業がある。これとは逆に、急変する走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類、例えば施肥作業もある。さらには、作業地の状態が軟弱である場合、急激な操舵は、車輪が作業地の土壌を掘っていくような走行軌跡を残すことになる。
このような実情に鑑みて、目標走行経路から外れた車体を目標走行経路に戻す際に、少なくとも作業地の状態と作業種類とを考慮した操舵制御が実行される自動走行作業車が要望されている。
本発明による、作業地を目標走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車は、作業装置を装備した車体と、前記作業地の状態と前記作業装置の作業種類とを含む作業走行情報を記録する作業走行情報記録部と、前記車体の走行方向を変更する操舵機構と、測位モジュールからの測位データに基づいて自車位置を算出する自車位置算出部と、前記目標走行経路を設定する走行経路設定部と、前記目標走行経路と前記自車位置とに基づいて前記目標走行経路に対する前記車体のずれである経路ずれを算出し、前記経路ずれに基づく制御入力値を算出する制御入力値算出部と、前記制御入力値と操舵感度とに基づいて前記操舵機構を制御する制御量を演算する操舵制御部と、前記作業走行情報から読み出された前記作業地の状態から、または前記作業走行情報から読み出された前記作業種類から、あるいはその両方の組み合わせからから前記操舵感度を導出して、設定する操舵感度設定部とを備えている。
なお、この発明で用いられている「作業走行」という語句には、走行しながら作業を行うこと、走行のみを行うこと、作業のみを行うこと、これらのうち少なくとも1つが行われている状態、さらにはそのような作業走行の一時的な停止状態が含まれている。
この構成によれば、車体が目標走行経路から外れた場合、その経路ずれに基づく制御入力値を入力として、経路ずれを解消するために操舵機構に与える制御量を演算する際に、可変の操舵感度が用いられる。この操舵感度は、作業地の状態、またはこの作業地で行われる作業の作業種類、あるいは作業地の状態と作業の作業種類との組み合わせから導出されるので、演算結果としての制御量は、作業地の状態と作業種類のいずれか、あるいはその両方が考慮された値を持つことになる。これにより、操舵感度が、これから作業走行が実施される特定の作業地での特定作業種類に適合するように前もって設定することができるので、緩やかな走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類では、それに合った制御量が出力され、急変する走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類では、それに合った制御量が出力される。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記作業走行情報を外部から通信を通じて取得して、前記作業走行情報記録部に与える作業走行情報取得部が備えられている。この構成では、作業走行情報が、外部、例えば、営農管理センタのコンピュータや営農家のコンピュータ等から、直接、自動走行作業車に送られるので、操作ミスによって間違った作業走行情報が作業走行情報記録部に与えられる不都合や、以前に記録された作業走行情報がそのまま使われてしまうといった不都合が回避される。
本発明の好適な実施形態の1つでは、ユーザによって操作されることで、前記操舵感度の増減を前記操舵感度設定部に指令する感度調整操作具が備えられている。この構成では、自動走行作業車の作業走行を監視している監視者が、目標走行経路から外れた車体が目標走行経路に復帰するまでの軌跡に不都合を感じた場合、直接、監視者が操舵感度を調整することで、適切なものにすることができる。これにより、作業地と作業種類に最適な操舵感度での自動作業走行が可能となる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、経時的な前記自車位置から前記経路ずれを解消する経路ずれ解消走行軌跡を算出する走行軌跡算出部が備えられ、前記経路ずれ解消走行軌跡と、前記作業走行情報から導出される前記経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡とを照合して、前記操舵感度設定部に前記操舵感度の増減を指令する操舵感度調整部が備えられている。この構成では、実際に行われた経路ずれを解消する操舵制御の結果としての経路ずれ解消走行軌跡と理想軌跡を照合することで、次回の経路ずれ時に、より理想軌跡に近い経路ずれ解消走行軌跡が実現することになる。これにより、人の手を煩わせることなく、自動的に、最適な操舵制御に近づくことができる。
走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車の、経路ずれを解消する走行軌跡の例を説明する説明図である。 自動走行作業車の一例であるトラクタの側面図である。 トラクタの制御系を示す機能ブロック図である。 操舵制御の流れを示す説明図である。
次に、図面を用いて、本発明による自動走行作業車の実施形態の1つを説明する。図1には、車体1に作業装置30を装備した自動走行作業車であるトラクタが走行経路に沿って圃場(作業地)を自動で作業走行する際に生じた経路ずれを解消する走行軌跡が例示されている。トラクタは、自動走行の目標となる走行経路を外れた場合、再び走行経路に戻るべく操舵制御が行われる。その際、経路ずれを示す制御入力値に基づいて経路ずれを修復するための制御量を演算する際に用いられる操舵感度に依存して、異なる走行軌跡が現出される。図1には、操舵感度が低い結果として生じる、緩やかな経路ずれ解消走行軌跡(図1で長い点線で示され、符号Aが付与されている)をもって目標走行経路に戻る例と、操舵感度が高い結果として生じる、急変する経路ずれ解消走行軌跡(図1で短い点線で示され、符号Bが付与されている)をもって目標走行経路に戻る例とが示されている。本発明では、作業地の状態と作業種類とに応じて、適切な経路ずれ解消走行軌跡が得られるように操舵感度が設定され、適切な操舵制御が実現する。
図2に示されているように、このトラクタは、前輪11と後輪12とによって支持された車体1の中央部に運転室20が設けられている。車体1の後部には油圧式の昇降機構を介してロータリ耕耘装置である作業装置30が装備されている。前輪11は操向輪として機能し、その操舵角を変更することでトラクタの走行方向が変更される。前輪11の操舵角は操舵機構13の動作によって変更される。操舵機構13には自動操舵のための操舵モータ14が含まれている。手動走行の際には、前輪11の操舵は運転室20に配置されているステアリングホイール22の操作によって行われる。トラクタのキャビン21には、測位モジュールとして衛星測位モジュール7が設けられている。衛星測位モジュール7の構成要素として、GNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信するための衛星用アンテナがキャビン21の天井領域に取り付けられている。なお、この衛星測位モジュール7には、衛星航法を補完するために、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサを組み込んだ慣性航法モジュールを含めることができる。もちろん、慣性航法モジュールは、衛星測位モジュール7とは別の場所に設けてもよい。
図3には、このトラクタに構築されている制御系が示されている。この実施形態の制御系は、グラフィカルユーザインターフェースを備えた汎用端末である第1制御ユニット4と、トラクタの制御を行う第2制御ユニット5と、データ変換等を行う入出力信号処理ユニット6とを備えている。第1制御ユニット4と、第2制御ユニット5と、入出力信号処理ユニット6とは、互いに車載LANまたは制御信号線等によって接続されている。
入出力インタフェースとして機能する入出力信号処理ユニット6は、データ・信号ライン、車載LAN、無線通信回線、有線通信回線と接続する機能を有する。車両走行機器群91、作業装置機器群92、報知デバイス93、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82などは、入出力信号処理ユニット6を介して、第1制御ユニット4や第2制御ユニット5と接続されている。このため、入出力信号処理ユニット6は、出力信号処理機能、入力信号処理機能、データ・信号ライン無線回線や有線回線を介してのデータ交換を行う通信機能などを備えている。車両走行機器群91には、操舵機構13の操舵モータ14、エンジン制御機器、変速操作機器などが含まれている。作業装置機器群92には、作業装置30である耕耘装置の動力伝達クラッチや昇降機構の昇降シリンダなどが含まれている。報知デバイス93には、計器やブザーやランプや液晶ディスプレイも含まれている。また、入出力信号処理ユニット6には、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82、自動/手動切替操作具83などのスイッチやボタンも接続されている。
衛星測位モジュール7からの測位データは、自車位置算出部70で処理され、このトラクタの所定箇所の地図座標または圃場座標における位置が自車位置として出力される。
この実施形態では第1制御ユニット4は汎用端末として構成されており、タッチパネル40とデータ通信部43を備え、さらに、実質的にソフトウエアによって構築されている、作業走行情報取得部44、作業走行情報記録部45、走行経路生成部46を備えている。タッチパネル40は、運転室20内に配置されているので、その表示ディスプレイ部を用いてユーザに種々の情報を与えるとともに、ユーザによる入力操作を受けつける。タッチパネル40には、ソフトウエアによって構築されるユーザ操作具が表示され、特に本発明に関係するユーザ操作ボタンものとして、情報入力操作具41と感度調整操作具42が挙げられる。
作業走行情報取得部44は、作業地の状態と作業種類とを含む作業走行情報を、データ通信部43を介して外部のコンピュータまたは記憶メディアから取得する。作業地の状態とは、作業地の走行面の質であり、滑りやすさや硬さなどである。作業装置30の作業種類とは、施肥作業、代掻き作業、苗植付作業、収穫作業、草取り作業、耕耘作業などである。なお第1制御ユニット4が、タッチパネル40を用いて圃場の作業計画を作成する機能を有する場合には、作業走行情報取得部44は、作成された作業計画から作業地の状態と作業種類とを取り込むことができる。作業走行情報記録部45は、作業走行情報に含まれている作業地の状態と作業種類をメモリに記録する。なお、作業地の状態と作業種類は、タッチパネル40に表示される情報入力操作具41を用いて、ユーザが直接入力することも可能である。
走行経路生成部46は、作業対象となる圃場の地形などを含む圃場情報を参照し、予めインストールされている走行経路生成プログラムを用いて走行経路を生成する。
第2制御ユニット5は、トラクタが自動作業走行するための基本的な制御機能部として、走行経路設定部51、操舵制御モジュール50、走行制御部53、作業制御部54を備えている。
走行経路設定部51は、走行経路生成部46によって生成された走行経路を取り込み、自動走行の走行目標経路として設定できるように、読み出し可能にメモリに展開する。操舵制御モジュール50は、自動操舵制御モードと手動操舵制御モードとを有する。自動操舵制御モードが選択されると、操舵制御モジュール50は、後で詳しく説明するように、目標走行経路と自車位置とに基づいて、車体1が目標走行経路に沿って走行するように、操舵機構13の操舵モータ14に動作制御信号を出力する。手動操舵制御モードが選択されると、操舵制御モジュール50は、運転者によるステアリングホイール22の操作に基づいて、操舵モータ14に動作制御信号を出力する。
走行制御部53も、自動走行制御モードと手動走行制御モードとを有する。自動走行制御モードが選択されると、走行制御部53は、予め設定された自動走行パラメータに基づいて、車両走行機器群91に制御信号を与え、自動走行パラメータで規定されたエンジン回転数や車速でもって車体1を走行させる。手動走行制御モードが選択されると、運転者によるアクセルペダルや変速レバーに対する操作に基づいて車両走行機器群91に制御信号が与えられる。さらに、作業制御部54も、自動作業制御モードと手動作業制御モードとを有する。自動作業制御モードが選択されると、自動作業パラメータに基づいて作業装置機器群92に信号が与えられ、自動作業パラメータで規定された作業装置30の姿勢維持や作業装置30の昇降が実現する。手動作業制御モードが選択されると、運転者による作業操作具に対する操作に基づいて作業装置機器群92に制御信号が与えられる。
図3と図4とに示すように、操舵制御モジュール50は、自動操舵制御モードにおいては、目標走行経路と自車位置との間の経路ずれを解消すべく、操舵モータ14に対する制御量を演算するが、その演算には、作業地の状態と作業装置30の作業種類に依存する操舵感度が適用される。このため、操舵制御モジュール50には、操舵制御部501、制御入力値算出部502、操舵感度設定部503、操舵感度調整部504が備えられている。
操舵制御部501は、制御入力値算出部502によって算出される制御入力値と、操舵感度設定部503によって設定される操舵感度とに基づいて操舵機構13の操舵モータ14を制御する制御量を演算する。演算された制御量は、操舵モータを駆動する動作制御信号に変換され、操舵機構13に送られる。
制御入力値算出部502は、走行経路設定部51によって設定された目標走行経路と自車位置算出部70によって算出された自車位置とに基づいて、目標走行経路に対する車体1のずれである経路ずれを算出し、この経路ずれに基づく制御入力値を算出する。その際、自車位置と目標走行経路における目標位置との偏差である位置偏差と、車体1の走行方位と目標走行経路の方位との偏差である方位偏差とを区分けして、制御入力値が算出される。但し、位置偏差だけから制御入力値が算出される構成を採用してもよい。
操舵感度設定部503は、作業走行情報から読み出された作業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出して、操舵制御部501において利用されるように設定する。このため、操舵感度設定部503には、作業地の種々の状態(α:α1、α2、・・・)と、種々の作業種類(β:β1、β2、・・)との組み合わせで予め求められた操舵感度が格納されている二次元テーブル:G(α、β)が備えられている。このテーブルに特定の作業地の状態と作業種類を与えることで、適切な操舵感度が導出される。なお、この二次元テーブルに代えて、作業地の状態と作業種類以外の要素も導入した三次元以上のテーブルを構築することも可能である。
操舵感度調整部504は、操舵感度設定部503によって設定された操舵感度を増減する感度調整指令を生成する。感度調整指令には、操舵感度増減値が含まれている。
操舵感度設定部503によって設定される操舵感度で実現された、経路ずれを解消するための走行軌跡に満足できない場合、ユーザが、直接、操舵感度を増減することができる。この場合、この実施形態では、タッチパネル40に表示される感度調整操作具42を用いることができる。ユーザが、例えばスライダー方式で構成されている感度調整操作具42を操作することで、操舵感度を増減する操作指令が操舵感度調整部504に与えられる。操舵感度調整部504は、この操作指令に基づいて、感度増減値を生成し、操舵感度設定部503に与える。これにより、設定されている操舵感度が、ユーザの意向で増減することになる。
さらに、この実施形態では、自動的に操舵感度を調整するために、経時的な自車位置から経路ずれを解消する経路ずれ解消走行軌跡を算出する走行軌跡算出部52が備えられている。自動操舵感度調整モードが設定されていると、操舵感度調整部504は、走行軌跡算出部52から与えられた経路ずれ解消走行軌跡を経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡とを照合する。なお、この経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡は、特定の作業地状態と作業種類によって予め求められ、格納されているものであり、作業走行情報記録部45で記録されている作業走行情報(作業地状態と作業種類)に基づいて導出される。この照合結果に基づき、実際に実現した経路ずれ解消走行軌跡を理想軌跡に近づけるために必要な感度増減値を算出し、その感度増減値を操舵感度設定部503に与える。これにより、作業地の環境変化に伴う外因、及び、作業装置30を含むトラクタの性能変化に伴う内因による、経路ずれ解消走行軌跡の悪化を、自動的に解消することができる。
〔別実施の形態〕(1)上述した実施形態では、操舵感度設定部503は、作業走行情報から読み出された作業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出する構成を採用している。これに代えて、作業地の状態だけから、あるいは作業種類だけから操舵感度を導出する構成を採用してもよい。その際、業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出するモード、作業地の状態だけから操舵感度を導出するモード、及び作業種類だけから操舵感度を導出するモードを備え、任意にモード選択可能な構成を採用してもよい。
(2)上述した実施形態では、第1制御ユニット4は、運転室20の配置された汎用端末であった。この汎用端末をタブレットコンピュータなどで構成すると、運転者や管理者が車外に持ち出し、車載LANに代えて無線通信を利用して、トラクタの制御系とデータ交換することも可能である。例えば、操舵感度などを車外から調整できる。
(3)上述した実施形態では、情報入力操作具41や感度調整操作具42は、タッチパネル40に表示されるソフトウエア操作具として構成されていたが、運転室20などに、ハードウエア操作具として設けられてもよい。
(4)図3で示された機能ブロック図における各機能部の区分けは、説明を分かりやすくするための一例であり、種々の機能部を統合したり、単一の機能部を複数に分割したりすることは自由である。
(5)上述した実施形態では、作業装置30として耕耘装置を装備したトラクタが作業車として取り上げられたが、耕耘装置以外の作業装置30を装備したトラクタ、さらには、コンバインや田植機などの農作業機や建機などにも本発明は適用可能である。
本発明は、走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車に適用可能である。
1 :車体
7 :衛星測位モジュール
13 :操舵機構
14 :操舵モータ
22 :ステアリングホイール
40 :タッチパネル
41 :情報入力操作具
42 :感度調整操作具
44 :作業走行情報取得部
45 :作業走行情報記録部
46 :走行経路生成部
50 :操舵制御モジュール
51 :走行経路設定部
53 :走行制御部
55 :走行軌跡算出部
70 :自車位置算出部
501 :操舵制御部
502 :制御入力値算出部
503 :操舵感度設定部
504 :操舵感度調整部
本発明は、作業地を目標走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車の制御システムに関する。
このような自動走行作業車では、算出された自車位置と目標走行経路との偏差を求め、この偏差をなくすように制御量が求められ、この制御量に基づいて操舵機構が制御される。作業走行する作業車の場合、作業地の状態、作業車の状態、作業種類などによっては、期待通りの操舵制御が行われないことがある。
このため、特許文献1に開示された圃場作業機では、高速走行時と低速走行時との両方で適正な操舵性が得られるように、走行速度が高速の時に操舵の応答性を低下させ、走行速度が低速の時に操舵の応答性を向上させる制御機能が備えられている。さらに、この圃場作業機では、圃場に凹凸があっても安定した操舵が可能なように、走行機体の上下変動量が所定値より大きい場合には、操舵の応答性を向上させる制御機能も備えられている。
特開2016−010336号公報
しかしながら、作業車の場合、車体の走行速度や車体の上下変動に基づいて操舵の制御特性を変更しても、作業地の状態や作業種類によって求められる操舵の制御特性が異なる場合には、満足な結果が得られない。目標走行経路から車体が外れた場合、緩やかな走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類、例えば田植作業がある。これとは逆に、急変する走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類、例えば施肥作業もある。さらには、作業地の状態が軟弱である場合、急激な操舵は、車輪が作業地の土壌を掘っていくような走行軌跡を残すことになる。
このような実情に鑑みて、目標走行経路から外れた車体を目標走行経路に戻す際に、少なくとも作業地の状態と作業種類とを考慮した操舵制御が実行される自動走行作業車が要望されている。
本発明の一実施形態に係る作業車の制御システムは、作業地を目標走行経路に沿って作業走行する作業車の制御システムであって、前記作業地の状態と前記作業車に装備された作業装置の作業種類とを含む作業走行情報を記録する作業走行情報記録部と、測位モジュールからの測位データに基づいて自車位置を算出する自車位置算出部と、前記目標走行経路を設定する走行経路設定部と、前記目標走行経路と前記自車位置とに基づいて前記目標走行経路に対する車体のずれである経路ずれを算出し、前記経路ずれに基づく制御入力値を算出する制御入力値算出部と、前記制御入力値と操舵感度とに基づいて前記作業車の操舵機構を制御する制御量を演算する操舵制御部と、前記作業走行情報から読み出された前記作業地の状態から、または前記作業走行情報から読み出された前記作業種類から、あるいはその両方の組み合わせからから前記操舵感度を導出して、設定する操舵感度設定部とを備えている。
なお、この発明で用いられている「作業走行」という語句には、走行しながら作業を行うこと、走行のみを行うこと、作業のみを行うこと、これらのうち少なくとも1つが行われている状態、さらにはそのような作業走行の一時的な停止状態が含まれている。
この構成によれば、作業車の車体が目標走行経路から外れた場合、その経路ずれに基づく制御入力値を入力として、経路ずれを解消するために作業車の操舵機構に与える制御量を演算する際に、可変の操舵感度が用いられる。この操舵感度は、作業地の状態、またはこの作業地で行われる作業の作業種類、あるいは作業地の状態と作業の作業種類との組み合わせから導出されるので、演算結果としての制御量は、作業地の状態と作業種類のいずれか、あるいはその両方が考慮された値を持つことになる。これにより、操舵感度が、これから作業走行が実施される特定の作業地での特定作業種類に適合するように前もって設定することができるので、緩やかな走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類では、それに合った制御量が出力され、急変する走行軌跡をもって目標走行経路に戻ることが望ましい作業種類では、それに合った制御量が出力される。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記作業走行情報を外部から通信を通じて取得して、前記作業走行情報記録部に与える作業走行情報取得部が備えられている。この構成では、作業走行情報が、外部、例えば、営農管理センタのコンピュータや営農家のコンピュータ等から、直接、自動走行作業車に送られるので、操作ミスによって間違った作業走行情報が作業走行情報記録部に与えられる不都合や、以前に記録された作業走行情報がそのまま使われてしまうといった不都合が回避される。
本発明の好適な実施形態の1つでは、ユーザによって操作されることで、前記操舵感度の増減を前記操舵感度設定部に指令する感度調整操作具が備えられている。この構成では、自動走行作業車の作業走行を監視している監視者が、目標走行経路から外れた車体が目標走行経路に復帰するまでの軌跡に不都合を感じた場合、直接、監視者が操舵感度を調整することで、適切なものにすることができる。これにより、作業地と作業種類に最適な操舵感度での自動作業走行が可能となる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、経時的な前記自車位置から前記経路ずれを解消する経路ずれ解消走行軌跡を算出する走行軌跡算出部が備えられ、前記経路ずれ解消走行軌跡と、前記作業走行情報から導出される前記経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡とを照合して、前記操舵感度設定部に前記操舵感度の増減を指令する操舵感度調整部が備えられている。この構成では、実際に行われた経路ずれを解消する操舵制御の結果としての経路ずれ解消走行軌跡と理想軌跡を照合することで、次回の経路ずれ時に、より理想軌跡に近い経路ずれ解消走行軌跡が実現することになる。これにより、人の手を煩わせることなく、自動的に、最適な操舵制御に近づくことができる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記作業走行情報記録部は携帯端末に設けられる。
走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車の、経路ずれを解消する走行軌跡の例を説明する説明図である。 自動走行作業車の一例であるトラクタの側面図である。 トラクタの制御系を示す機能ブロック図である。 操舵制御の流れを示す説明図である。
次に、図面を用いて、本発明による自動走行作業車の実施形態の1つを説明する。図1には、車体1に作業装置30を装備した自動走行作業車であるトラクタが走行経路に沿って圃場(作業地)を自動で作業走行する際に生じた経路ずれを解消する走行軌跡が例示されている。トラクタは、自動走行の目標となる走行経路を外れた場合、再び走行経路に戻るべく操舵制御が行われる。その際、経路ずれを示す制御入力値に基づいて経路ずれを修復するための制御量を演算する際に用いられる操舵感度に依存して、異なる走行軌跡が現出される。図1には、操舵感度が低い結果として生じる、緩やかな経路ずれ解消走行軌跡(図1で長い点線で示され、符号Aが付与されている)をもって目標走行経路に戻る例と、操舵感度が高い結果として生じる、急変する経路ずれ解消走行軌跡(図1で短い点線で示され、符号Bが付与されている)をもって目標走行経路に戻る例とが示されている。本発明では、作業地の状態と作業種類とに応じて、適切な経路ずれ解消走行軌跡が得られるように操舵感度が設定され、適切な操舵制御が実現する。
図2に示されているように、このトラクタは、前輪11と後輪12とによって支持された車体1の中央部に運転室20が設けられている。車体1の後部には油圧式の昇降機構を介してロータリ耕耘装置である作業装置30が装備されている。前輪11は操向輪として機能し、その操舵角を変更することでトラクタの走行方向が変更される。前輪11の操舵角は操舵機構13の動作によって変更される。操舵機構13には自動操舵のための操舵モータ14が含まれている。手動走行の際には、前輪11の操舵は運転室20に配置されているステアリングホイール22の操作によって行われる。トラクタのキャビン21には、測位モジュールとして衛星測位モジュール7が設けられている。衛星測位モジュール7の構成要素として、GNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信するための衛星用アンテナがキャビン21の天井領域に取り付けられている。なお、この衛星測位モジュール7には、衛星航法を補完するために、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサを組み込んだ慣性航法モジュールを含めることができる。もちろん、慣性航法モジュールは、衛星測位モジュール7とは別の場所に設けてもよい。
図3には、このトラクタに構築されている制御系が示されている。この実施形態の制御系は、グラフィカルユーザインターフェースを備えた汎用端末である第1制御ユニット4と、トラクタの制御を行う第2制御ユニット5と、データ変換等を行う入出力信号処理ユニット6とを備えている。第1制御ユニット4と、第2制御ユニット5と、入出力信号処理ユニット6とは、互いに車載LANまたは制御信号線等によって接続されている。
入出力インタフェースとして機能する入出力信号処理ユニット6は、データ・信号ライン、車載LAN、無線通信回線、有線通信回線と接続する機能を有する。車両走行機器群91、作業装置機器群92、報知デバイス93、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82などは、入出力信号処理ユニット6を介して、第1制御ユニット4や第2制御ユニット5と接続されている。このため、入出力信号処理ユニット6は、出力信号処理機能、入力信号処理機能、データ・信号ライン無線回線や有線回線を介してのデータ交換を行う通信機能などを備えている。車両走行機器群91には、操舵機構13の操舵モータ14、エンジン制御機器、変速操作機器などが含まれている。作業装置機器群92には、作業装置30である耕耘装置の動力伝達クラッチや昇降機構の昇降シリンダなどが含まれている。報知デバイス93には、計器やブザーやランプや液晶ディスプレイも含まれている。また、入出力信号処理ユニット6には、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82、自動/手動切替操作具83などのスイッチやボタンも接続されている。
衛星測位モジュール7からの測位データは、自車位置算出部70で処理され、このトラクタの所定箇所の地図座標または圃場座標における位置が自車位置として出力される。
この実施形態では第1制御ユニット4は汎用端末として構成されており、タッチパネル40とデータ通信部43を備え、さらに、実質的にソフトウエアによって構築されている、作業走行情報取得部44、作業走行情報記録部45、走行経路生成部46を備えている。タッチパネル40は、運転室20内に配置されているので、その表示ディスプレイ部を用いてユーザに種々の情報を与えるとともに、ユーザによる入力操作を受けつける。タッチパネル40には、ソフトウエアによって構築されるユーザ操作具が表示され、特に本発明に関係するユーザ操作ボタンものとして、情報入力操作具41と感度調整操作具42が挙げられる。
作業走行情報取得部44は、作業地の状態と作業種類とを含む作業走行情報を、データ通信部43を介して外部のコンピュータまたは記憶メディアから取得する。作業地の状態とは、作業地の走行面の質であり、滑りやすさや硬さなどである。作業装置30の作業種類とは、施肥作業、代掻き作業、苗植付作業、収穫作業、草取り作業、耕耘作業などである。なお第1制御ユニット4が、タッチパネル40を用いて圃場の作業計画を作成する機能を有する場合には、作業走行情報取得部44は、作成された作業計画から作業地の状態と作業種類とを取り込むことができる。作業走行情報記録部45は、作業走行情報に含まれている作業地の状態と作業種類をメモリに記録する。なお、作業地の状態と作業種類は、タッチパネル40に表示される情報入力操作具41を用いて、ユーザが直接入力することも可能である。
走行経路生成部46は、作業対象となる圃場の地形などを含む圃場情報を参照し、予めインストールされている走行経路生成プログラムを用いて走行経路を生成する。
第2制御ユニット5は、トラクタが自動作業走行するための基本的な制御機能部として、走行経路設定部51、操舵制御モジュール50、走行制御部53、作業制御部54を備えている。
走行経路設定部51は、走行経路生成部46によって生成された走行経路を取り込み、自動走行の走行目標経路として設定できるように、読み出し可能にメモリに展開する。操舵制御モジュール50は、自動操舵制御モードと手動操舵制御モードとを有する。自動操舵制御モードが選択されると、操舵制御モジュール50は、後で詳しく説明するように、目標走行経路と自車位置とに基づいて、車体1が目標走行経路に沿って走行するように、操舵機構13の操舵モータ14に動作制御信号を出力する。手動操舵制御モードが選択されると、操舵制御モジュール50は、運転者によるステアリングホイール22の操作に基づいて、操舵モータ14に動作制御信号を出力する。
走行制御部53も、自動走行制御モードと手動走行制御モードとを有する。自動走行制御モードが選択されると、走行制御部53は、予め設定された自動走行パラメータに基づいて、車両走行機器群91に制御信号を与え、自動走行パラメータで規定されたエンジン回転数や車速でもって車体1を走行させる。手動走行制御モードが選択されると、運転者によるアクセルペダルや変速レバーに対する操作に基づいて車両走行機器群91に制御信号が与えられる。さらに、作業制御部54も、自動作業制御モードと手動作業制御モードとを有する。自動作業制御モードが選択されると、自動作業パラメータに基づいて作業装置機器群92に信号が与えられ、自動作業パラメータで規定された作業装置30の姿勢維持や作業装置30の昇降が実現する。手動作業制御モードが選択されると、運転者による作業操作具に対する操作に基づいて作業装置機器群92に制御信号が与えられる。
図3と図4とに示すように、操舵制御モジュール50は、自動操舵制御モードにおいては、目標走行経路と自車位置との間の経路ずれを解消すべく、操舵モータ14に対する制御量を演算するが、その演算には、作業地の状態と作業装置30の作業種類に依存する操舵感度が適用される。このため、操舵制御モジュール50には、操舵制御部501、制御入力値算出部502、操舵感度設定部503、操舵感度調整部504が備えられている。
操舵制御部501は、制御入力値算出部502によって算出される制御入力値と、操舵感度設定部503によって設定される操舵感度とに基づいて操舵機構13の操舵モータ14を制御する制御量を演算する。演算された制御量は、操舵モータを駆動する動作制御信号に変換され、操舵機構13に送られる。
制御入力値算出部502は、走行経路設定部51によって設定された目標走行経路と自車位置算出部70によって算出された自車位置とに基づいて、目標走行経路に対する車体1のずれである経路ずれを算出し、この経路ずれに基づく制御入力値を算出する。その際、自車位置と目標走行経路における目標位置との偏差である位置偏差と、車体1の走行方位と目標走行経路の方位との偏差である方位偏差とを区分けして、制御入力値が算出される。但し、位置偏差だけから制御入力値が算出される構成を採用してもよい。
操舵感度設定部503は、作業走行情報から読み出された作業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出して、操舵制御部501において利用されるように設定する。このため、操舵感度設定部503には、作業地の種々の状態(α:α1、α2、・・・)と、種々の作業種類(β:β1、β2、・・)との組み合わせで予め求められた操舵感度が格納されている二次元テーブル:G(α、β)が備えられている。このテーブルに特定の作業地の状態と作業種類を与えることで、適切な操舵感度が導出される。なお、この二次元テーブルに代えて、作業地の状態と作業種類以外の要素も導入した三次元以上のテーブルを構築することも可能である。
操舵感度調整部504は、操舵感度設定部503によって設定された操舵感度を増減する感度調整指令を生成する。感度調整指令には、操舵感度増減値が含まれている。
操舵感度設定部503によって設定される操舵感度で実現された、経路ずれを解消するための走行軌跡に満足できない場合、ユーザが、直接、操舵感度を増減することができる。この場合、この実施形態では、タッチパネル40に表示される感度調整操作具42を用いることができる。ユーザが、例えばスライダー方式で構成されている感度調整操作具42を操作することで、操舵感度を増減する操作指令が操舵感度調整部504に与えられる。操舵感度調整部504は、この操作指令に基づいて、感度増減値を生成し、操舵感度設定部503に与える。これにより、設定されている操舵感度が、ユーザの意向で増減することになる。
さらに、この実施形態では、自動的に操舵感度を調整するために、経時的な自車位置から経路ずれを解消する経路ずれ解消走行軌跡を算出する走行軌跡算出部52が備えられている。自動操舵感度調整モードが設定されていると、操舵感度調整部504は、走行軌跡算出部52から与えられた経路ずれ解消走行軌跡を経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡とを照合する。なお、この経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡は、特定の作業地状態と作業種類によって予め求められ、格納されているものであり、作業走行情報記録部45で記録されている作業走行情報(作業地状態と作業種類)に基づいて導出される。この照合結果に基づき、実際に実現した経路ずれ解消走行軌跡を理想軌跡に近づけるために必要な感度増減値を算出し、その感度増減値を操舵感度設定部503に与える。これにより、作業地の環境変化に伴う外因、及び、作業装置30を含むトラクタの性能変化に伴う内因による、経路ずれ解消走行軌跡の悪化を、自動的に解消することができる。
〔別実施の形態〕(1)上述した実施形態では、操舵感度設定部503は、作業走行情報から読み出された作業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出する構成を採用している。これに代えて、作業地の状態だけから、あるいは作業種類だけから操舵感度を導出する構成を採用してもよい。その際、業地の状態と作業種類との組み合わせから操舵感度を導出するモード、作業地の状態だけから操舵感度を導出するモード、及び作業種類だけから操舵感度を導出するモードを備え、任意にモード選択可能な構成を採用してもよい。
(2)上述した実施形態では、第1制御ユニット4は、運転室20の配置された汎用端末であった。この汎用端末をタブレットコンピュータなどで構成すると、運転者や管理者が車外に持ち出し、車載LANに代えて無線通信を利用して、トラクタの制御系とデータ交換することも可能である。例えば、操舵感度などを車外から調整できる。
(3)上述した実施形態では、情報入力操作具41や感度調整操作具42は、タッチパネル40に表示されるソフトウエア操作具として構成されていたが、運転室20などに、ハードウエア操作具として設けられてもよい。
(4)図3で示された機能ブロック図における各機能部の区分けは、説明を分かりやすくするための一例であり、種々の機能部を統合したり、単一の機能部を複数に分割したりすることは自由である。
(5)上述した実施形態では、作業装置30として耕耘装置を装備したトラクタが作業車として取り上げられたが、耕耘装置以外の作業装置30を装備したトラクタ、さらには、コンバインや田植機などの農作業機や建機などにも本発明は適用可能である。
本発明は、走行経路に沿って作業走行する自動走行作業車に適用可能である。
1 :車体
7 :衛星測位モジュール
13 :操舵機構
14 :操舵モータ
22 :ステアリングホイール
40 :タッチパネル
41 :情報入力操作具
42 :感度調整操作具
44 :作業走行情報取得部
45 :作業走行情報記録部
46 :走行経路生成部
50 :操舵制御モジュール
51 :走行経路設定部
53 :走行制御部
55 :走行軌跡算出部
70 :自車位置算出部
501 :操舵制御部
502 :制御入力値算出部
503 :操舵感度設定部
504 :操舵感度調整部

Claims (5)

  1. 作業地を目標走行経路に沿って作業走行する作業車の制御システムであって、
    前記作業地の状態と前記作業車に装備された作業装置の作業種類とを含む作業走行情報を記録する作業走行情報記録部と、
    測位モジュールからの測位データに基づいて自車位置を算出する自車位置算出部と、
    前記目標走行経路を設定する走行経路設定部と、
    前記目標走行経路と前記自車位置とに基づいて前記目標走行経路に対する車体のずれである経路ずれを算出し、前記経路ずれに基づく制御入力値を算出する制御入力値算出部と、
    前記制御入力値と操舵感度とに基づいて前記作業車の操舵機構を制御する制御量を演算する操舵制御部と、
    前記作業走行情報から読み出された前記作業地の状態から、または前記作業走行情報から読み出された前記作業種類から、あるいはその両方の組み合わせから前記操舵感度を導出して、設定する操舵感度設定部と、
    を備えた作業車の制御システム。
  2. 前記作業走行情報を外部から通信を通じて取得して、前記作業走行情報記録部に与える作業走行情報取得部が備えられている請求項1に記載の作業車の制御システム。
  3. ユーザによって操作されることで、前記操舵感度の増減を前記操舵感度設定部に指令する感度調整操作具が備えられている請求項1または2に記載の作業車の制御システム。
  4. 経時的な前記自車位置から前記経路ずれを解消する経路ずれ解消走行軌跡を算出する走行軌跡算出部が備えられ、前記経路ずれ解消走行軌跡と、前記作業走行情報から導出される前記経路ずれ解消走行軌跡の理想軌跡とを照合して、前記操舵感度設定部に前記操舵感度の増減を指令する操舵感度調整部が備えられている請求項1から3のいずれか一項に記載の作業車の制御システム。
  5. 前記作業走行情報記録部は携帯端末に設けられる請求項1から4のいずれか一項に記載の作業車の制御システム。
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