JP2020170333A - 情報処理装置、情報処理方法、および、学習装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、機器の運転状態に関する学習を行うための適切な学習データを得ることを目的とするものである。
これによれば、学習データの事例が少ない場合には、対象期間を相対的に長く設定するので、学習データの量を確保できる。また、事例の数が閾値以上ある場合は対象期間を相対的に短く設定することにより、学習に特に適している運転情報を選び、精度の高い学習データを生成できる。さらに、対象期間の終点の候補を修理の日付または日時から移動させないので、修理と無関係な学習データを選択されることを防止し、学習データとしての品質を維持できる。従って、機器の運転状態を学習するために適した学習データを得ることができる。
また、前記目的を達成するため、本発明は、機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、前記機器が正常動作していると見なされる正常動作期間を設定する期間設定部と、前記正常動作期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた正常期間学習データを生成する学習データ生成部と、を備え、前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記正常動作期間の始点の候補とし、前記正常動作期間の終点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記正常動作期間の始点、及び終点とし、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記終点の候補を、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記終点の候補よりも、前記始点から離れた日付または日時とすること、を特徴とする。
これによれば、正常動作期間に関する学習データの事例が少ない場合には、対象期間を相対的に長く設定して学習データの量を確保できる。また、事例の数が閾値以上ある場合は対象期間を相対的に短く設定することにより、学習に特に適している運転情報を選び、精度の高い学習データを生成できる。従って、正常動作している場合の機器の運転状態を学習するために適した学習データを得ることができる。
これによれば、学習データの事例が少ない場合には、対象期間を相対的に長く設定するので、学習データの量を確保できる。また、事例の数が閾値以上ある場合は対象期間を相対的に短く設定することにより、学習に特に適している運転情報を選び、精度の高い学習データを生成できる。さらに、対象期間の終点の候補を修理の日付または日時から移動させないので、修理と無関係な学習データが選択されることを防止し、学習データとしての品質を維持できる。従って、機器の運転状態を学習するために適した学習データを得ることができる。
第2の発明は、前記期間設定部は、前記学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記終点から離れている日付または日時を前記始点の候補とし、前記学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記終点に近い日付または日時を前記始点の候補とする。
これによれば、学習データの事例が少ない場合に、修理に関係する運転情報が含まれる最長の期間を対象期間とすることができ、学習データの量を確保できる。また、学習データに含まれる事例数が十分である場合には、対象期間を大幅に短くすることによって、学習データの精度を高めることができる。
第3の発明は、前記修理点検情報は、前記機器の点検が実行された日付または日時、前記機器の修理点検に関する情報が受け付けられた日付または日時、前記機器の設定が変更された日付または日時、および、前記機器が運転状態に関する警報を出力した日付または日時のうちいずれか1以上と、前記機器の修理が実行された日付または日時と、を含む。
これによれば、機器の修理に関係する運転情報を利用して、学習データを得ることができる。
第4の発明は、前記対象期間は、前記機器の運転状態が特定の状態であると判断される期間であり、前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれるいずれかの日付もしくは日時、または、前記機器の点検で発見された症状および前記機器の平常運転における前記運転情報との差に基づき、前記対象期間の始点を設定する。
これによれば、機器の運転状態に対応する学習データを、容易に得ることができる。
第5の発明は、前記機器の平常運転における前記運転情報は、前記機器の運用設計時に得られる前記運転情報、前記機器の試運転における前記運転情報、前記機器が正常動作していると判断される運転中の前記運転情報のいずれかである。
これによれば、機器に対する各種の修理点検が行われたタイミング、または、機器の平常運転における運転情報を基準として、対象期間を適切に設定できる。
第6の発明は、前記対象期間の始点の候補を選択する操作を行う操作者ごとに、前記操作者のスキルを示すスキル情報を記憶した操作者情報記憶部を備え、前記期間設定部は、特定の前記スキル情報に該当する前記操作者の操作に基づき設定された前記対象期間の運転情報を、前記学習データの生成に利用するか否かを選択可能に提示する。
これによれば、始点の候補を選択する操作者のスキルの差に対応して、高品質の学習データを得ることができる。
第7の発明は、前記学習データ生成部は、前記機器の設置条件、前記機器のレイアウト、および、前記機器の機種のいずれかを含む機器特性情報と、前記対象期間の前記運転情報とを対応づける前記学習データを生成する。
これによれば、機器の機種、設置条件、レイアウト等に対応する学習データを得ることができる。
第8の発明は、機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、前記機器が正常動作していると見なされる正常動作期間を設定する期間設定部と、前記正常動作期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた正常期間学習データを生成する学習データ生成部と、を備え、前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記正常動作期間の始点の候補とし、前記正常動作期間の終点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記正常動作期間の始点、及び終点とし、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記終点の候補を、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記終点の候補よりも、前記始点から離れた日付または日時とする。
これによれば、正常動作期間に関する学習データの事例が少ない場合には、正常動作期間を相対的に長く設定して学習データの量を確保できる。また、事例の数が閾値以上ある場合は正常動作期間を相対的に短く設定することにより、学習に特に適している運転情報を選び、精度の高い学習データを生成できる。従って、正常動作している場合の機器の運転状態を学習するために適した学習データを得ることができる。
第9の発明は、前記期間設定部は、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記始点から離れている日付または日時を前記終点の候補とし、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記始点に近い日付または日時を前記終点の候補とする。
これによれば、正常期間学習データの事例が少ない場合に、正常動作期間を長くすることができ、正常期間学習データの量を確保できる。また、正常期間学習データに含まれる事例数が十分である場合には、正常動作期間を短くすることによって、正常期間学習データの精度を高めることができる。
第10の発明は、前記修理点検情報は、前記機器の点検が実行された日付または日時、前記機器の修理点検に関する情報が受け付けられた日付または日時、前記機器の設定が変更された日付または日時、および、前記機器が運転状態に関する警報を出力した日付または日時のうちいずれか1以上と、前記機器の修理が実行された日付または日時と、を含む。
これによれば、機器の修理に関係する運転情報を利用して、正常期間学習データを得ることができる。
第11の発明は、前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれるいずれかの日付もしくは日時、または、前記機器の点検で発見された症状および前記機器の平常運転における前記運転情報との差に基づき、前記正常動作期間の終点を設定する。
これによれば、機器の運転状態に基づいて、正常期間学習データを得ることができる。
第12の発明は、前記機器の平常運転における前記運転情報は、前記機器の運用設計時に得られる前記運転情報、前記機器の試運転における前記運転情報、前記機器が正常動作していると判断される運転中の前記運転情報のいずれかである。
これによれば、機器に対する各種の修理点検が行われたタイミング、または、機器の平常運転における運転情報を基準として、正常動作期間を適切に設定できる。
第13の発明は、前記正常動作期間の終点の候補を選択する操作を行う操作者ごとに、前記操作者のスキルを示すスキル情報を記憶した操作者情報記憶部を備え、前記期間設定部は、特定の前記スキル情報に該当する前記操作者の操作に基づき設定された前記正常動作期間の運転情報を、前記正常期間学習データの生成に利用するか否かを選択可能に提示する。
これによれば、始点の候補を選択する操作者のスキルの差に対応して、高品質の正常期間学習データを得ることができる。
第14の発明は、前記学習データ生成部は、前記機器の設置条件、前記機器のレイアウト、および、前記機器の機種のいずれかを含む機器特性情報と、前記正常動作期間の前記運転情報とを対応づける前記正常期間学習データを生成する。
これによれば、機器の機種、設置条件、レイアウト等に対応する正常期間学習データを得ることができる。
第15の発明は、機器の運転情報を取得し、前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得し、対象期間の始点および終点を設定する期間設定処理を行い、前記期間設定処理で設定された前記対象期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた学習データを生成し、前記期間設定処理において、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記対象期間の終点の候補とし、前記対象期間の始点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記対象期間の始点、及び終点とし、前記学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記始点の候補を、前記学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記始点の候補よりも、前記終点の候補から離れた日付または日時とする。
これによれば、学習データの事例が少ない場合には、対象期間を相対的に長く設定するので、学習データの量を確保できる。また、事例の数が閾値以上ある場合は対象期間を相対的に短く設定することにより、学習に特に適している運転情報を選び、精度の高い学習データを生成できる。さらに、対象期間の終点の候補を修理の日付または日時から移動させないため、修理と無関係な学習データが選択されることを防止し、学習データとしての品質を維持できる。従って、機器の運転状態を学習するために適切な量および品質を有する学習データを得ることができる。
第16の発明は、機器の運転情報を取得し、前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得し、前記機器が正常動作していると見なされる正常動作期間を設定する期間設定処理を行い、前記正常動作期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた正常期間学習データを生成し、前記期間設定処理において、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を含む前記正常動作期間の始点とし、前記正常動作期間の終点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記正常動作期間の始点、及び終点とし、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記終点の候補を、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記終点の候補よりも、前記始点から離れた日付または日時とする。
これによれば、機器が正常動作していると見なされる正常動作期間の候補を提示し、候補に基づき指定される正常動作期間の始点および終点に基づき、機器の正常動作に関する学習データを得ることができる。これにより、正常動作している場合の機器の運転状態を学習するために適した学習データを得ることができる。
第17の発明は、機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、前記修理点検情報に基づき設定される対象期間の前記運転情報をもとに、学習データを生成する学習データ生成部と、前記学習データに基づいて、前記機器の運転状態に関連付けられる前記運転情報の条件を学習する学習部と、を備える。
これによれば、機器の運転状態と、機器から取得される運転情報とを関連を学習することにより、機器の運転状態に関する高精度の予測、診断、或いは検知が可能となる。
[1.機器管理システムの構成]
図1は、本発明を適用した情報処理装置100を含む機器管理システム1の概略構成を示す説明図である。
機器管理システム1は、機器を管理するための情報を処理するシステムである。機器管理システム1が管理する機器の種類および構成について制限はなく、本実施形態では一例として、空気調和装置10を管理する構成を説明する。機器管理システム1は、空気調和装置10の修理点検に関連して使用される受付端末20、および、作業者端末30を含む。受付端末20および作業者端末30の数は特に制限されない。また、機器管理システム1が管理する機器の数も制限されない。
タッチパネル31は、作業者Uによるタッチ操作を検出するタッチセンサーと、表示パネルとを重畳した部材であり、情報を入力する入力装置、および、情報を表示する表示装置として機能する。例えば、作業者U1は、空気調和装置10の修理点検を行う際に、作業者端末30aを携行し、タッチパネル31aに対する操作を行うことにより情報を入力する。
作業者U2は、顧客から依頼された修理を作業者U1に行わせるため、受付端末20を操作する。この操作により、受付端末20から作業者端末30aに、修理を依頼するデータが送信される(ステップS14)。作業者U1は、受付端末20が作業者端末30aに送信した依頼に従って、空気調和装置10の修理を実行する。修理作業の後、作業者U1は、修理内容を作業者端末30aに入力する。作業者端末30aは、作業者U1が入力した修理情報を、情報処理装置100に送信する(ステップS15)。作業者U2から作業者U1への修理の依頼は、受付端末20および作業者端末30aを経由せず、電話や、その他の連絡手段を用いて行われてもよい。
ステップS13−S15の動作は、受付端末20が依頼を受け付ける毎に実行される。
ステップS16−S18の動作は、受付端末20が依頼を受け付ける毎に実行される。
このように、機器管理システム1では、空気調和装置10に対する修理点検が適宜に実行され、修理点検に関するデータを情報処理装置100が収集する。
図3は、情報処理装置100の機能ブロック図である。
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)やマイコン等のプロセッサにより、プログラムを実行するコンピュータであり、空気調和装置10を管理する管理サーバと言い換えることができる。
記憶部160は、半導体メモリ素子、磁気的記憶媒体、光学的記憶媒体、その他の記憶デバイス等により構成され、処理部120のプロセッサによって読み取り可能にデータやプログラムを記憶する。本実施形態の記憶部160は、制御用プログラム161と、機器属性情報171、運転データ172、警報データ173、受付情報174、修理情報175、点検情報176、および学習データ180を記憶する。
ユーザDB162は、情報処理装置100が実行する処理に関与するユーザに関する情報を格納するデータベースである。ユーザは、機器管理システム1の作業者Uを指す。例えば、ユーザDB162は、作業者Uに固有のユーザ識別情報、氏名、職種、スキル等に関する情報を格納する。ユーザDB162は、本発明の操作者情報記憶部の一例に対応する。
機器属性情報171は、機器管理システム1により管理される管理対象の機器に関する情報を含む。具体的には、機器属性情報171は、管理対象の空気調和装置10毎に、空気調和装置10を識別する機器ID、機種、設置条件、およびレイアウトを示す情報を含む。設置条件は、空気調和装置10の設置場所等を示す情報であり、例えば、屋上、地面、建築物内部の熱源機械室等である。レイアウトは、空気調和装置10の全体的な構成に関する情報であり、例えば、配管長、室外ユニットと室内ユニットの接続形態、制御装置との接続形態等に関する情報である。機器属性情報171は、本発明の機器特性情報の一例に対応する。
期間設定部130および学習データ生成部140は、記憶部160が記憶する情報に基づいて、学習データ180を生成する。
異常区間は、本発明の対象期間の一例に対応する。また、空気調和装置10の異常あるいは異常の内容は、本発明の機器の運転状態の一例に対応する。また、運転データ172は運転情報の一例に対応する。また、本発明の修理点検情報は、修理情報175に相当する情報を含み、警報データ173、受付情報174、点検情報176のいずれか1以上を含んでもよい。正常区間は、本発明の正常動作期間の一例に対応する。
異常区間の始点は、複数の日時から選択可能である。例えば、警報データ173の警報発報日時、受付情報174の受付日時、および、点検情報176の点検日時は、いずれも異常区間の始点として適切であり、始点の候補といえる。
正常区間は、異常区間を除く全ての期間としてもよい。また、正常区間は、異常区間を除く期間のうち、明らかに異常が発生していないと作業者Uが判断した期間としてもよい。
選択指示取得部135は、選択情報提示部134が提示したデータに基づき作業者Uが入力する指示を取得する。
対象期間設定部136は、選択指示取得部135が取得する指示に基づき、異常区間、および、正常区間を設定する。
第1学習データ生成部141は、故障原因ラベル抽出部131が抽出した機器IDを利用して第1学習データ181を生成してもよい。この場合、例えば、第1学習データ181は、機器IDで分類されたラベル付きのデータとなる。
モデル生成部151は、機械学習モデルに、第2学習データ182を利用して、いわゆる深層学習等の機械学習を実行させ、異常検知モデル191を生成する。
情報処理装置100は、本発明の学習装置の一例に対応する。
第1学習データ181が機器IDを含む場合、或いは機器IDで分類されたデータを含む場合には、モデル生成部151は、同一の空気調和装置10で発生した複数の異常の相関について、機械学習モデルに学習させることができる。
故障診断モデル実行部153が推定を実行するタイミングは任意に設定できる。例えば、故障診断モデル実行部153は、警報データ173、受付情報174または修理情報175を通信部110が受信したことをトリガーとして、推定を実行してもよい。また、異常検知モデル実行部152が異常発生を報知したことをトリガーとして、推定を行ってもよい。
故障予知モデル実行部154が推定を実行するタイミングは任意に設定できる。例えば、故障予知モデル実行部154は、警報データ173、受付情報174または修理情報175を通信部110が受信したことをトリガーとして推定を実行してもよい。また、故障予知モデル実行部154は、故障診断モデル実行部153が推定を行う毎に、故障診断モデル実行部153の推定結果を取得して、推定を実行してもよい。
本実施形態の情報処理装置100は、第1学習データ181が十分な数のデータを含んでいない段階では、第1学習データ生成部141が取得するデータの量が多くなるように調整を行うことにより、第1学習データ181のデータ量の増加を促進する。この動作について以下に説明する。
図5および図6は、情報処理装置100の動作を示すフローチャートである。図5のステップS101−S106,S108は、学習データ180を生成するための動作であり、学習データ生成フェーズという。上記の収集フェーズと学習データ生成フェーズとの実行順序に制約は無く、例えば、情報処理装置100は収集フェーズと学習データ生成フェーズとを並行して実行できる。
学習データ生成部140は、ステップS102で抽出されたデータを含むように、第1学習データ181および第2学習データ182を更新する(ステップS103)。
学習データ登録処理では、最初に処理対象の異常が選択される(ステップS121)。具体的には、異常に関して作成された修理情報175のいずれか1つが選択される。ステップS121では、期間設定部130が異常を選択してもよいし、作業者端末30の操作により選択されてもよい。
異常区間候補抽出部132は、対象となる異常に関連する警報データ173、受付情報174、修理情報175、および点検情報176を参照し、始点の候補となる日時および終点の候補となる日時を抽出する(ステップS123)。ステップS123で、異常区間候補抽出部132は、修理情報175の修理日時と機器IDとに基づいて、対象となる異常に関連する情報を特定する。
選択情報提示部134は、ステップS106またはステップS108で設定された異常区間の長さに関する設定内容を取得する(ステップS126)。
図7、図8および図9は、それぞれ、学習データ180の生成に使用されるデータの構成例を示す模式図である。
運転データ表示部321には、時間軸322に沿って、運転データ172から抽出された計測値のグラフが表示される。図10の例では、圧縮機1次電流のグラフ323、および、圧縮機回転数のグラフ324が表示されている。また、時間軸322には、異常区間の始点の候補である日時を示す日時記号331、332、333、334、335、および、異常区間の終点の候補である日時を示す日時記号336が配置される。図10の例において始点の候補は、点検日時、2回の設定変更日時、受付日時、および警報日時である。また、終点の候補は修理日時である。
正常期間T2は異常区間T1以外の期間に設定されており、具体的には、異常区間T1の始点と正常期間T2の終点とが一致し、異常区間T1の終点と正常期間T2の始点とが一致している。
或いは、正常期間T2の長さは予め設定されていてもよい。この長さを、仮に、正常期間長TLとする。正常期間長TLは、日、時間、分、あるいは秒を単位として予め設定しておくことができる。また、提示画面310に対する操作により正常期間長TLを設定可能であってもよい。この場合、正常期間T2は、区間表示部327で指定される正常期間T2の始点および終点から正常期間長TLの期間である。図10の例では、正常期間T2は、点検日時から正常期間長TLだけ遡及する期間、および、修理日時から正常期間長TLが経過するまでの期間であり、設定された正常期間長TLの2倍の長さとなる。また、正常期間T2の終点からの正常期間長TLと、正常期間T2の始点からの正常期間長TLとを、異なる長さとしてもよい。
さらに、図10の提示画面310では、正常期間T2の始点を修理日時とし、正常期間T2の終点の候補として点検日時が提示されている。別の表現をすれば、正常期間T2の終点の候補は、異常区間T1を除く期間において正常期間T2の始点に最も近い日時とされている。この候補に従って正常期間T2が指定された場合、正常期間T2は最も長くなる。図10の例は、第1学習データ181の事例数が少ない状態であり、正常期間T2に関する第2学習データ182の事例数もまた、少ない。このため、正常期間T2を長く設定することで、第2学習データ182の事例数の増加を促進できる。
また、異常区間T1の終点についても同様に、日時記号336以外の位置にする操作が可能である。例えば、日時記号331、332、333、334、335の位置を終点とする操作が可能である。さらにまた、上記の日時記号以外の位置を終点とするように、終点の位置を変更する操作が可能であってもよい。これらの異常区間T1の終点を変更する指示が行われる毎に、区間表示部327の表示が更新される。さらに、登録指示ボタン315が操作されると、作業者端末30bから情報処理装置100に対し、作業者U3が選択した始点および終点の日時と、登録の指示とが送信される。
また、図11の提示画面310では、正常期間T2の始点を修理日時とし、正常期間T2の終点の候補として点検日時が提示されている。別の表現をすれば、正常期間T2の終点の候補は、正常期間T2の始点から最も離れた日時とされている。
図11の例は、第1学習データ181の事例数が増えた状態であるため、正常期間T2に関する第2学習データ182の事例数もまた、増えている。このため、選択情報提示部134は、図11に示すように、正常期間T2を異常区間T1から離すよう提示する。この例では、第2学習データ182の品質を高めることが期待できる。
また、登録が許可された場合(ステップS133;YES)、ステップS130に移行してデータを抽出し、ステップS103に移行する。
このため、空気調和装置10において発生した異常の事例の多寡にかかわらず、学習部150によって空気調和装置10の運転状態を学習するために適した第1学習データ181を得ることができる。
例えば、図10および図11に示した提示画面310の例において、第1学習データ181の事例数が閾値より少ない場合は点検日時を始点の候補として日時記号331の表示状態を変更し、第1学習データ181の事例数が閾値以上の場合は設定変更日時を始点の候補として日時記号335の表示状態を変更する。
これによれば、第1学習データ181の事例が少ない場合に、修理に関係する運転データが含まれる最長の期間を異常区間とすることができ、第1学習データ181の量を確保できる。また、第1学習データ181に含まれる事例数が十分である場合には、異常区間を大幅に短くすることによって、第1学習データ181の精度を高めることができる。
これによれば、空気調和装置10の修理に関係する運転データを利用して、第1学習データ181および第2学習データ182を得ることができる。
これによれば、始点の候補を選択する作業者Uのスキルの差に対応して、高品質の第1学習データ181を得ることができる。
これによれば、空気調和装置10の機種、設置条件、レイアウト等に対応する第1学習データ181を得ることができる。
これによれば、空気調和装置10の運転状態と、空気調和装置10から取得される運転データとを関連を学習することにより、空気調和装置10の運転状態に関する高精度の予測、診断、或いは検知が可能となる。
これによれば、第2学習データ182の事例が少ない場合に、正常区間を長くすることにより、第2学習データ182の量を確保できる。また、第2学習データ182に含まれる事例数が十分である場合には、正常区間を短くすることによって、第2学習データ182の精度を高めることができる。
なお、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の一実施態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、および応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、情報処理装置100が期間設定部130、学習データ生成部140および学習部150を備える構成として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、学習部150を、情報処理装置100とは別の装置として構成してもよい。この場合、学習部150を備える装置は、学習データ生成部140により生成される学習データ180にアクセス可能であればよい。また、学習データ180を記憶するデータベースサーバを、情報処理装置100とは異なる装置として構成し、通信ネットワーク40により情報処理装置100に接続してもよく、その他の態様としてもよい。また、図3の各構成要素の処理は、1つのプログラムにより実行されてもよいし、複数のプログラムにより実行されてもよい。
10 空気調和装置
20 受付端末
30、30a、30b、30c 作業者端末
31、31a、31b、31c タッチパネル
100 情報処理装置(学習装置)
120 処理部
121 運転情報取得部
122 修理点検情報取得部
130 期間設定部
131 故障原因ラベル抽出部
132 異常区間候補抽出部
133 異常データ特徴抽出部
134 選択情報提示部
135 選択指示取得部
136 対象期間設定部
140 学習データ生成部
141 第1学習データ生成部
142 第2学習データ生成部
150 学習部
151 モデル生成部
152 異常検知モデル実行部
153 故障診断モデル実行部
154 故障予知モデル実行部
162 ユーザDB
171 機器属性情報
172 運転データ
173 警報データ
174 受付情報
175 修理情報
176 点検情報
178 抽出データ
180 学習データ
181 第1学習データ(学習データ)
182 第2学習データ
190 学習モデル記憶部
191 異常検知モデル
192 故障診断モデル
193 故障予知モデル
Claims (17)
- 機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、
前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、
対象期間を設定する期間設定部と、
前記対象期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた学習データを生成する学習データ生成部と、を備え、
前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記対象期間の終点の候補とし、前記対象期間の始点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記対象期間の始点、及び終点とし、
前記学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記始点の候補を、前記学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記始点の候補よりも、前記終点から離れた日付または日時とすること、
を特徴とする情報処理装置。 - 前記期間設定部は、前記学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記終点から離れている日付または日時を前記始点の候補とし、前記学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記終点に近い日付または日時を前記始点の候補とすること、
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 - 前記修理点検情報は、前記機器の点検が実行された日付または日時、前記機器の修理点検に関する情報が受け付けられた日付または日時、前記機器の設定が変更された日付または日時、および、前記機器が運転状態に関する警報を出力した日付または日時のうちいずれか1以上と、前記機器の修理が実行された日付または日時と、を含むこと、
を特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。 - 前記対象期間は、前記機器の運転状態が特定の状態であると判断される期間であり、
前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれるいずれかの日付もしくは日時、または、前記機器の点検で発見された症状および前記機器の平常運転における前記運転情報との差に基づき、前記対象期間の始点を設定すること、
を特徴とする請求項3記載の情報処理装置。 - 前記機器の平常運転における前記運転情報は、前記機器の運用設計時に得られる前記運転情報、前記機器の試運転における前記運転情報、前記機器が正常動作していると判断される運転中の前記運転情報のいずれかであること、
を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記対象期間の始点の候補を選択する操作を行う操作者ごとに、前記操作者のスキルを示すスキル情報を記憶した操作者情報記憶部を備え、
前記期間設定部は、特定の前記スキル情報に該当する前記操作者の操作に基づき設定された前記対象期間の運転情報を、前記学習データの生成に利用するか否かを選択可能に提示すること、
を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記学習データ生成部は、前記機器の設置条件、前記機器のレイアウト、および、前記機器の機種のいずれかを含む機器特性情報と、前記対象期間の前記運転情報とを対応づける前記学習データを生成すること、
を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、
前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、
前記機器が正常動作していると見なされる正常動作期間を設定する期間設定部と、
前記正常動作期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた正常期間学習データを生成する学習データ生成部と、を備え、
前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記正常動作期間の始点の候補とし、前記正常動作期間の終点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記正常動作期間の始点、及び終点とし、
前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記終点の候補を、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記終点の候補よりも、前記始点から離れた日付または日時とすること、
を特徴とする情報処理装置。 - 前記期間設定部は、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記始点から離れている日付または日時を前記終点の候補とし、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合は、前記修理点検情報に含まれる日付または日時のうち最も前記始点に近い日付または日時を前記終点の候補とすること、
を特徴とする請求項8記載の情報処理装置。 - 前記修理点検情報は、前記機器の点検が実行された日付または日時、前記機器の修理点検に関する情報が受け付けられた日付または日時、前記機器の設定が変更された日付または日時、および、前記機器が運転状態に関する警報を出力した日付または日時のうちいずれか1以上と、前記機器の修理が実行された日付または日時と、を含むこと、
を特徴とする請求項8または9記載の情報処理装置。 - 前記期間設定部は、前記修理点検情報に含まれるいずれかの日付もしくは日時、または、前記機器の点検で発見された症状および前記機器の平常運転における前記運転情報との差に基づき、前記正常動作期間の終点を設定すること、
を特徴とする請求項10記載の情報処理装置。 - 前記機器の平常運転における前記運転情報は、前記機器の運用設計時に得られる前記運転情報、前記機器の試運転における前記運転情報、前記機器が正常動作していると判断される運転中の前記運転情報のいずれかであること、
を特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。 - 前記正常動作期間の終点の候補を選択する操作を行う操作者ごとに、前記操作者のスキルを示すスキル情報を記憶した操作者情報記憶部を備え、
前記期間設定部は、特定の前記スキル情報に該当する前記操作者の操作に基づき設定された前記正常動作期間の運転情報を、前記正常期間学習データの生成に利用するか否かを選択可能に提示すること、
を特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記学習データ生成部は、前記機器の設置条件、前記機器のレイアウト、および、前記機器の機種のいずれかを含む機器特性情報と、前記正常動作期間の前記運転情報とを対応づける前記正常期間学習データを生成すること、
を特徴とする請求項8から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 機器の運転情報を取得し、
前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得し、
対象期間の始点および終点を設定する期間設定処理を行い、
前記期間設定処理で設定された前記対象期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた学習データを生成し、
前記期間設定処理において、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を前記対象期間の終点の候補とし、前記対象期間の始点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記対象期間の始点、及び終点とし、
前記学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記始点の候補を、前記学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記始点の候補よりも、前記終点から離れた日付または日時とすること、
を特徴とする情報処理方法。 - 機器の運転情報を取得し、
前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得し、
前記機器が正常動作していると見なされる正常動作期間を設定する期間設定処理を行い、
前記正常動作期間の前記運転情報に基づいて、前記機器の運転状態と前記運転情報とが対応づけられた正常期間学習データを生成し、
前記期間設定処理において、前記修理点検情報に含まれる前記機器の修理の日付または日時を含む前記正常動作期間の始点とし、前記正常動作期間の終点の候補として日付または日時を選択可能に提示し、選択された日付または日時を前記正常動作期間の始点、及び終点とし、
前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値より少ない場合に提示する前記終点の候補を、前記正常期間学習データに含まれる事例数が閾値以上の場合に提示する前記終点の候補よりも、前記始点から離れた日付または日時とすること、
を特徴とする情報処理方法。 - 機器の運転情報を取得する運転情報取得部と、
前記機器の修理点検の内容、および、前記修理点検の日付または日時を含む修理点検情報を取得する修理点検情報取得部と、
前記修理点検情報に基づき設定される対象期間の前記運転情報をもとに、学習データを生成する学習データ生成部と、
前記学習データに基づいて、前記機器の運転状態に関連付けられる前記運転情報の条件を学習する学習部と、
を備えることを特徴とする学習装置。
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