JP2020169230A - 熱伝導性シート - Google Patents

熱伝導性シート Download PDF

Info

Publication number
JP2020169230A
JP2020169230A JP2019069719A JP2019069719A JP2020169230A JP 2020169230 A JP2020169230 A JP 2020169230A JP 2019069719 A JP2019069719 A JP 2019069719A JP 2019069719 A JP2019069719 A JP 2019069719A JP 2020169230 A JP2020169230 A JP 2020169230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive sheet
boron nitride
less
nitride particles
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019069719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7476482B2 (ja
Inventor
美香 賀川
Mika Kagawa
美香 賀川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2019069719A priority Critical patent/JP7476482B2/ja
Publication of JP2020169230A publication Critical patent/JP2020169230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7476482B2 publication Critical patent/JP7476482B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】良好な成形性を有するとともに、熱伝導性と耐電圧性とが向上された熱伝導性シート、およびこれを熱伝導性部材として備える電子部品構造体を提供する。【解決手段】エポキシ樹脂と、窒化ホウ素粒子とを含む熱伝導性シートであって、前記窒化ホウ素粒子の粒径分布におけるピークが2つ存在する、熱伝導性シート。【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導性シートに関する。より詳細には、電子部品構造体の放熱部材として用いられる熱伝導性シートに関する。
電気・電子機器の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させる部材には、熱伝導性および電気絶縁性に優れていることが要求される。この要求を満たす部材として、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた無機充填材をマトリックス樹脂中に分散した熱伝導性シートが広く用いられている。熱伝導性及び電気絶縁性に優れた無機充填材としては、アルミナ、窒化ホウ素(BN)、シリカ、窒化アルミニウムなどが知られているが、その中でも窒化ホウ素は、熱伝導性及び電気絶縁性に加えて化学的安定性にも優れている上、無毒性でありかつ比較的安価でもあるため、熱伝導性シートに用いるのに最適である。
たとえば、特許文献1では、窒化ホウ素の一次粒子から構成される二次粒子を含む熱伝導性シートが開示されている。特許文献1では、ワニス状の樹脂組成物を、基材状に塗布、乾燥してBステージ状態の熱伝導性シートを作製し、得られたシートを加熱硬化することにより熱伝導性部材を得ている。
国際公開第2012/070289号パンフレット
本発明者は、特許文献1のような無機充填材が高充填された熱伝導性シートにおいてもなお、熱伝導性や耐電圧性において改善の余地があることを見出した。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、良好な成形性を有するとともに、熱伝導性と耐電圧性とが向上された熱伝導性シートを提供する。
本発明によれば、良好な成形性を有するとともに、熱伝導性と耐電圧性とが向上された熱伝導性シートが提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係る熱伝導性シートは、エポキシ樹脂と、窒化ホウ素粒子とを含む。本実施形態の熱伝導性シートは、窒化ホウ素粒子は、エポキシ樹脂中に分散されている。本実施形態の熱伝導性シートに用いられる窒化ホウ素粒子は、その粒径分布において2つのピークを有する。なお窒化ホウ素粒子の粒径分布は、当該分野で公知のレーザー回折式の粒度分布測定装置や動的光散乱式粒度分布測定装置を用いて測定される。
本実施形態の熱伝導性シートにおいて、エポキシ樹脂には、窒化ホウ素粒子が高充填されている。本発明者は、粒径分布において2つのピークを有する粒度分布を有する窒化ホウ素粒子を用いることにより、得られる熱伝導性シートの硬化物の熱伝導性や耐電圧性が向上されることを見出した。熱伝導性の向上は、粒径分布に2つのピークがある窒化ホウ素粒子は大粒子と小粒子が混在しており、大粒子の間に小粒子が存在することにより充填性が向上されるためと考えられる。また、窒化ホウ素粒子の充填性が向上することにより、Bステージ状態の熱伝導性シートにうねりが生じず平らになり、これにより熱伝導性シート硬化物の耐電圧性が向上すると考えられる。また、このような粒度分布を有する窒化ホウ素粒子を用いた場合、樹脂中に高充填させた場合であっても、得られるシートに凹凸表面が生じず、平滑な平面を有する、成形性の良好なシートが得られる。
なお、本実施形態において、「熱伝導性シート」は、熱伝導性樹脂組成物を半硬化して得られる、Bステージ状態の樹脂組成物を指す。また、熱伝導性シートを熱処理により硬化させたものを、「熱伝導性シートの硬化物」と称する。
一実施形態において、熱伝導性シートに用いられる窒化ホウ素粒子は、熱伝導性を向上させる観点から、鱗片状窒化ホウ素の凝集粒子であることが好ましい。このような窒化ホウ素粒子を用いることにより、熱伝導性と絶縁性のバランスに優れた熱伝導性シートの硬化物を得ることができる。
鱗片状窒化ホウ素の凝集粒子の平均粒径は、例えば、5μm以上180μm以下であることが好ましく、10μm以上100μm以下であることがより好ましい。これにより、熱伝導性と絶縁性のバランスに優れた熱伝導性シートの硬化物を実現することができる。
一実施形態において、窒化ホウ素粒子は、熱伝導性シート全体に対して、50質量%以上95質量%以下の量で含まれることが好ましく、55質量%以上90質量%以下の量であることがより好ましく、60質量%以上88%以下の量であることがさらに好ましい。窒化ホウ素粒子が上記範囲の含有量で含まれることにより、得られる熱伝導性シートの膜厚の均一性を向上することができるとともに、熱伝導性シートの硬化物が高い熱伝導性を有するものとなる。
一実施形態において、窒化ホウ素粒子の粒径分布における2つのピークのうち、小粒径側を第1のピーク、大粒径側を第2ピークとすると、第1のピークは、5μm以上30μm以下の範囲にあり、第2のピークは、30μm以上200μm以下の範囲にあることが好ましい。第1のピークは、10μm以上20μm以下の範囲にあることがより好ましい。また、第2のピークは、40μm以上100μm以下の範囲にあることがより好ましい。さらに、第1のピーク位置(μm)と第2のピーク位置(μm)の差((第2のピーク位置(μm))−(第1のピーク位置(μm))は、30μm以上80μm以下の範囲であることが好ましい。第1のピークおよび第2のピークが上記範囲にあることにより、窒化ホウ素粒子の充填性がより向上して、得られる熱伝導性シートの硬化物の熱伝導性および耐電圧性が向上される。
一実施形態において、窒化ホウ素粒子の、レーザー回折式の粒度分布測定装置で測定される累積50%粒径をD50、累積90%粒径をD90としたとき、D50/D90が0.25以上0.65以下である。D50/D90の値が上記範囲内であることにより、窒化ホウ素粒子の充填性がより向上して、得られる熱伝導性シートの硬化物の熱伝導性および耐電圧性が向上される。
一実施形態において、窒化ホウ素粒子は、5μm以上30μm以下の粒径を有する小粒子と、30μm以上200μm以下の粒径を有する大粒子とを含み、小粒子が、窒化ホウ素粒子全体に対して、50体積%以上75体積%以下の量であり、大粒子が、窒化ホウ素全体に対して、5体積%以上20体積%以下の量である。また、小粒子が、大粒子に対して、0.2体積%以上30体積%以下の量である。小粒子と大粒子を上記範囲の量で使用することにより、窒化ホウ素粒子の充填性がより向上して、得られる熱伝導性シートの硬化物の熱伝導性および耐電圧性が向上される。
本実施形態の熱伝導性シートは、エポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂としては、当該分で一般的に用いられる樹脂を使用することができ、例えば、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂、を用いることができる。エポキシ樹脂としては、室温で液状のエポキシ樹脂を使用することができる。このようなエポキシ樹脂としては、室温で液状のビフェノール骨格を有するエポキシ樹脂が好ましく用いられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることができる。
一実施形態において、エポキシ樹脂は、熱伝導性シート全体に対して、1質量%以上30質量%以下の量で含まれることが好ましく、5質量%以上28質量%以下の量で含まれることがより好ましい。エポキシ樹脂が上記範囲内の量であることにより、シートの材料である樹脂組成物のハンドリング性が向上し、熱伝導性シートを形成するのが容易となる。またエポキシ樹脂が上記範囲内の量であることにより、得られる熱伝導性シートの表面に、窒化ホウ素粒子に起因する凹凸が現れることなく、平滑な表面を有する熱伝導性シートが得られる。
一実施形態において、熱伝導性シートは、エポキシ樹脂に加えて、シアネート樹脂を含んでもよい。シアネート樹脂を含むことにより、得られる熱伝導性シートの硬化物の、高温での絶縁性が向上される。シアネート樹脂としては、ノボラック型シアネート樹脂;ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂;ナフトールアラルキル型フェノール樹脂と、ハロゲン化シアンとの反応で得られるナフトールアラルキル型シアネート樹脂;ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂;ビフェニルアルキル型シアネート樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。シアネート樹脂を用いる場合、その使用量は、熱伝導性シート全体に対して、2質量%以上25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態に係る熱伝導性シートは、フェノール系硬化剤または硬化触媒を含むことが好ましい。フェノール系硬化剤としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂、ノボラック樹脂、トリスフェニルメタン型のフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物;レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。フェノール系硬化剤を用いる場合、その使用量は、熱伝導性シート全体に対して、0.1質量%以上30質量%が好ましく、0.3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
硬化触媒としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の3級アミン類;2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジエチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン等の有機リン化合物;フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物;酢酸、安息香酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;等、またはこの混合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬化触媒を用いる場合、その使用量は、熱伝導性シート全体に対して、0.001質量%以上1質量%であることが好ましい。
本実施形態の熱伝導性シートは、さらに、カップリング剤を含んでもよい。カップリング剤を配合することにより、エポキシ樹脂と窒化ホウ素粒子との界面濡れ性を向上させることができる。カップリング剤としては、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤等を用いることができるが、これらに限定されない。カップリング剤を用いる場合、熱伝導性シート全体に対して、0.1質量%以上10質量%以下の量で用いることが好ましく、0.5質量%以上7質量%以下の量で用いることがより好ましい。
本実施形態の熱伝導性シートは、さらにフェノキシ樹脂を含んでもよい。フェノキシ樹脂を用いることにより、熱伝導性シートの耐屈曲性を向上させることができる。フェノキシ樹脂としては、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等を用いることができるが、これらに限定されない。フェノキシ樹脂を用いる場合、樹脂伝導性シート全体に対して、2質量%以上15質量%以下の量で用いることが好ましい。
本実施形態の熱伝導性シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、レベリング剤、破泡剤、分散剤等の添加剤を含み得る。
本実施形態の熱伝導性シートは、上記材料を含むワニス状の樹脂組成物を作製し、この樹脂組成物を基材に塗布し、熱処理して乾燥することにより得ることができる。より詳細には、まず、上記樹脂成分を溶媒に添加することにより、樹脂ワニスを作成する。この樹脂ワニス中に、窒化ホウ素粒子を添加して、混練することにより、ワニス状の樹脂組成物を得る。次いで、得られたワニス状の樹脂組成物を、基材上に塗布し、乾燥して溶媒を除去して、Bステージ状態のシート状の樹脂組成物を、熱伝導性シートとして得ることができる。基材としては、たとえば放熱部材やリードフレーム、剥離可能なキャリア材等を構成する金属箔が挙げられる。また、樹脂組成物を乾燥するための熱処理は、たとえば80〜150℃、5分〜1時間の条件において行われる。樹脂シートの膜厚は、たとえば60μm以上500μm以下である。
一実施形態において、上述のようにして得られたBステージ状態のシート状樹脂組成物の比重は、1.0以上1.3以下であることが好ましい。上記範囲であれば、このシート状樹脂組成物を硬化して熱伝導性部材とした場合、十分な熱伝導性が得られる。
本実施形態の熱伝導性シートは、たとえば、半導体チップ等の発熱体と当該発熱体を搭載するリードフレーム、配線基板(インターポーザ)等の基板との間、あるいは、当該基板とヒートシンク等の放熱部材との間に設けられる。これにより、半導体装置の絶縁性を保ちつつ、上記発熱体から生じる熱を、半導体装置の外部へ効果的に放散させることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(窒化ホウ素粒子1〜3の作製)
炭化ホウ素を窒素雰囲気中で、例えば、1200〜2500℃、2〜24時間の条件で窒化処理する。次いで、得られた窒化ホウ素に三酸化二ホウ素を加え、これを非酸化性雰囲気中にて焼成することにより形成することができる。焼成温度は、例えば、1200〜2500℃である。焼成時間は、例えば、2〜24時間である。焼成後に得られた窒化ホウ素粒子を、窒化ホウ素粒子1とした。窒化ホウ素粒子1を、目開き100μmの篩に通し、篩上に残った粒子を回収し、窒化ホウ素粒子2とした。またこの篩を通過した粒子を回収し、窒化ホウ素粒子3とした。得られた窒化ホウ素粒子1〜3の粒度分布をレーザー回折式の粒度分布測定装置(LA−950V2、堀場製作所製)用い、媒体を水として測定した。結果を表1に示す。
(窒化ホウ素粒子4の作製)
ホウ酸メラミンと鱗片状窒化ホウ素粉末(平均長径:15μm)を混合して得られた混合物を、ポリアクリル酸アンモニウム水溶液へ添加し、2時間混合して噴霧用スラリーを調製した。次いで、このスラリーを噴霧造粒機に供給し、アトマイザーの回転数15000rpm、温度200℃、スラリー供給量5ml/minの条件で噴霧することにより、複合粒子を作製した。次いで、得られた複合粒子を、窒素雰囲気下、2000℃の条件で焼成することにより形成した。焼成後に得られた窒化ホウ素粒子を、窒化ホウ素粒子4とした。得られた窒化ホウ素粒子4の粒度分布をレーザー回折式の粒度分布測定装置(LA−950V2、堀場製作所製)用い、媒体を水として測定した。結果を表1に示す。
(熱伝導性シートの作製)
表1に示す配合に従い、エポキシ樹脂と、硬化剤とを溶媒であるメチルエチルケトンに添加し、これを撹拌して混合溶液を得た。次いで、この混合溶液に上述の方法で得た窒化ホウ素粒子を加えて予備混合した後、三本ロールにて混練し、窒化ホウ素粒子を均一に分散させたワニス状の熱硬化性樹脂組成物を得た。次いで、得られた熱硬化性樹脂組成物に対し、60℃、15時間の条件によりエージングを行った。
表1に示す成分は以下のとおりである。
(エポキシ樹脂)
・エポキシ樹脂1:ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(XD−1000、日本化薬株式会社製)
・エポキシ樹脂2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(830S、大日本インキ株式会社製)
(硬化剤)
・フェノール系硬化剤1:トリスフェニルメタン型のフェノールノボラック樹脂(MEH−7500、明和化成株式会社製)
(硬化触媒)
・硬化触媒1:2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(2PHZ−PW、四国化成株式会社製)
(窒化ホウ素粒子)
・窒化ホウ素粒子1:上述で作製した窒化ホウ素粒子1
・窒化ホウ素粒子2:上述で作製した窒化ホウ素粒子2
・窒化ホウ素粒子3:上述で作製した窒化ホウ素粒子3
・窒化ホウ素粒子4:上述で作製した窒化ホウ素粒子4
・窒化ホウ素粒子5:水島合金鉄製の「HP−40J2」
・窒化ホウ素粒子6:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製の「PTX−60」
(熱伝導率試験)
前述した熱伝導性樹脂組成物を100℃、30分間熱処理することにより膜厚が400μmのBステージ状の熱伝導性シートを作製した。次いで、上記熱伝導性シートを180℃、10MPaで40分間熱処理して熱伝導性シート硬化物を得た。次いで、レーザーフラッシュ法を用いて上記熱伝導性シート硬化物の厚み方向の熱伝導率を測定した。
具体的には、レーザーフラッシュ法(ハーフタイム法)にて測定した熱拡散係数(α)、DSC法により測定した比熱(Cp)、JIS−K−6911に準拠して測定した密度(ρ)より次式を用いて熱伝導率を算出した。熱伝導率の単位はW/(m・K)である。測定温度は25℃である。熱伝導率[W/(m・K)]=α[mm/s]×Cp[J/kg・K]×ρ[g/cm]。評価基準は以下の通りである。
○ :12W/(m・K)以上
△ :5W/(m・K)以上、12W/(m・K)未満
× :5W/(m・K)未満
(絶縁破壊電圧)
上記で得た熱伝導性シートの硬化物の絶縁破壊電圧をJIS K6911に準じて、次のように測定した。まず、得られた熱伝導性シートの硬化物を30mm角に切断して試験片を得た。さらに、得られた試験片を円電極に挟んだ状態で絶縁油中に設置した。
次いで、菊水電子社製TOS9201を用いて、両電極に昇圧速度2.5kV/秒の速度で電圧が上昇するように、交流電圧を印加した。試験片が破壊した電圧を、絶縁破壊電圧とした。評価基準は以下の通りである。
○ :8.0kV以上
△ :5.0kV以上8.0kV未満
× :5.0kV未満
(うねり;接触式)
樹脂シート表面を接触式で表面凹凸(うねり)を計測した。10μm間隔で測定した。
最大値と最小値の差より凹凸の大きさを規定。
3 :100μm以上
2 :5μm以上50μm未満
1 :5μm以下
(Bステージの熱伝導性シートの比重)
上述のようにして得たBステージ状の熱伝導性シートに対し、水中置換法(アルキメデス法)により、比重を測定した。
上記評価の結果を表1に示す。
Figure 2020169230

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂と、窒化ホウ素粒子とを含む熱伝導性シートであって、
    前記窒化ホウ素粒子の粒径分布におけるピークが2つ存在する、熱伝導性シート。
  2. 前記窒化ホウ素粒子の、レーザー回折式の粒度分布測定装置で測定される累積50%粒径をD50、累積90%粒径をD90としたとき、D50/D90が、0.25以上0.65以下である、請求項1に記載の熱伝導性シート。
  3. 前記窒化ホウ素粒子の粒径分布における2つのピークの一方が、5μm以上30μm以下の範囲にあり、他方が30μm以上200μm以下の範囲にある、請求項1または2に記載の熱伝導性シート。
  4. 前記窒化ホウ素粒子が、10μm以上30μm以下の粒径を有する小粒子と、70μm以上200μm以下の粒径を有する大粒子とを含み、前記小粒子が、前記大粒子に対して、0.2体積%以上30体積%以下の量である、請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導性シート。
  5. 前記熱伝導性シートのBステージにおける比重が、1.0以上1.3以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性シート。
JP2019069719A 2019-04-01 2019-04-01 熱伝導性シート Active JP7476482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019069719A JP7476482B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 熱伝導性シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019069719A JP7476482B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 熱伝導性シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020169230A true JP2020169230A (ja) 2020-10-15
JP7476482B2 JP7476482B2 (ja) 2024-05-01

Family

ID=72745715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019069719A Active JP7476482B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 熱伝導性シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7476482B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022118873A1 (ja) * 2020-12-04 2022-06-09
WO2022149435A1 (ja) * 2021-01-06 2022-07-14 デンカ株式会社 窒化ホウ素粉末、放熱シート及び放熱シートの製造方法
JP7533144B2 (ja) 2020-11-13 2024-08-14 株式会社豊田中央研究所 熱伝導材の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011040565A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Fuji Electric Systems Co Ltd 熱伝導シート、これを用いた半導体装置およびその製造方法
JP2016108457A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 昭和電工株式会社 樹脂組成物及びその製造方法
JP2018052782A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 デンカ株式会社 六方晶窒化ホウ素一次粒子凝集体
JP2018104260A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 昭和電工株式会社 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、樹脂組成物及び樹脂シート
JP2020164365A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 デンカ株式会社 窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011040565A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Fuji Electric Systems Co Ltd 熱伝導シート、これを用いた半導体装置およびその製造方法
JP2016108457A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 昭和電工株式会社 樹脂組成物及びその製造方法
JP2018052782A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 デンカ株式会社 六方晶窒化ホウ素一次粒子凝集体
JP2018104260A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 昭和電工株式会社 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、樹脂組成物及び樹脂シート
JP2020164365A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 デンカ株式会社 窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7533144B2 (ja) 2020-11-13 2024-08-14 株式会社豊田中央研究所 熱伝導材の製造方法
JPWO2022118873A1 (ja) * 2020-12-04 2022-06-09
WO2022118873A1 (ja) * 2020-12-04 2022-06-09 住友ベークライト株式会社 熱伝導性樹脂組成物および成形体
CN116547361A (zh) * 2020-12-04 2023-08-04 住友电木株式会社 导热性树脂组合物和成型体
WO2022149435A1 (ja) * 2021-01-06 2022-07-14 デンカ株式会社 窒化ホウ素粉末、放熱シート及び放熱シートの製造方法
JPWO2022149435A1 (ja) * 2021-01-06 2022-07-14
JP7291304B2 (ja) 2021-01-06 2023-06-14 デンカ株式会社 窒化ホウ素粉末、放熱シート及び放熱シートの製造方法
CN116670233A (zh) * 2021-01-06 2023-08-29 电化株式会社 氮化硼粉末、散热片材及散热片材的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7476482B2 (ja) 2024-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7073716B2 (ja) 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性シートおよび半導体装置
JP5761639B2 (ja) 接着剤樹脂組成物、その硬化物、及び接着剤フィルム
JP6627303B2 (ja) 熱伝導性樹脂組成物、回路基板用積層体、回路基板および半導体装置
JP6945241B2 (ja) フィルム用樹脂組成物、フィルム、基材付フィルム、金属/樹脂積層体、樹脂硬化物、半導体装置、および、フィルム製造方法
JP2013189625A (ja) 高熱伝導性樹脂硬化物、高熱伝導性半硬化樹脂フィルム及び高熱伝導性樹脂組成物
TWI520926B (zh) A ceramic mixture, and a thermally conductive resin sheet containing a ceramic composition
JP7476482B2 (ja) 熱伝導性シート
JP2014193965A (ja) 高熱伝導性樹脂組成物、高熱伝導性半硬化樹脂フィルム及び高熱伝導性樹脂硬化物
JP5854062B2 (ja) 熱伝導性シートおよび半導体装置
JP2016027142A (ja) 熱伝導性シート、熱伝導性シートの硬化物および半導体装置
JP7188070B2 (ja) 放熱絶縁シートおよび該シート硬化物を絶縁層とする積層構造体
CN106133900B (zh) 导热片和半导体装置
JP2019196433A (ja) 高熱伝導性硬化性樹脂組成物、当該組成物の硬化物、当該組成物により設けられた樹脂層を含む積層体および当該積層体を備えるパワーモジュール
JP2020138903A (ja) 窒化ホウ素凝集粉末、放熱シート及び半導体デバイス
JP2014189701A (ja) 高熱伝導性樹脂硬化物、高熱伝導性半硬化樹脂フィルム及び高熱伝導性樹脂組成物
JP5622267B2 (ja) 接着剤樹脂組成物、その硬化物、及び接着剤フィルム
JP6508384B2 (ja) 熱伝導性シートおよび半導体装置
JP7383971B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂硬化物および複合成形体
JP7413659B2 (ja) 樹脂組成物および電子部品構造体
JP6579106B2 (ja) 熱伝導性シートおよび半導体装置
WO2022176448A1 (ja) 熱硬化性樹脂組成物、パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP6281663B2 (ja) パワーモジュール用基板、パワーモジュール用回路基板およびパワーモジュール
JP7543909B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂硬化物および複合成形体
JP7532861B2 (ja) 熱伝導性シート
WO2021241298A1 (ja) 金属板付熱伝導性シートおよび熱伝導性シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230905

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7476482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150