JP2020166205A - 画像形成装置及び画像形成装置の濃度補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置内に環境光が照射されても印刷品質に影響しない画像形成装置を提供する。【解決手段】感光ドラム63と、環境光の照度を検出する照度センサ52と、感光ドラム63の回転位相を検出する位相検出部355と、感光ドラム63の光曝露領域wNの累積光曝露量を記憶するメモリタグ72と、感光ドラム63の光曝露領域wNを使って印刷される濃度検出パターンの印刷濃度を検出する濃度センサ31と、濃度センサ31の検出結果を目標印刷濃度に濃度補正する濃度補正制御部352とを有し、感光ドラム63の光曝露領域wNの累積光曝露量と、感光ドラム63の外周面の全体の平均累積光曝露量とにより、現像電圧値又はLEDヘッド駆動時間値を補正する。【選択図】図1

Description

この発明は、電子写真方式を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式のカラー画像形成装置では、感光体、帯電手段、露光手段及び現像手段を一体化したプロセスユニットが複数用いられる。タンデム方式のカラー画像形成装置では、4個のプロセスユニットを並べて配設し、各々ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの4色の画像形成を行う。画像形成されたトナー画像は、搬送ベルト上に搬送される用紙に転写される。
このような従来の画像形成装置では、感光体の感度特性やトナーの帯電性の経時変化及び装置の設置環境等で、印刷濃度が変化することがある。そのため、随時、印刷濃度を検出して濃度補正制御を行っている。
この種の画像形成装置において印刷濃度の補正制御を行うものとして、特許文献1(特開2009−217163号公報)の技術がある。特許文献1では、濃度検出パターンを搬送ベルト上に形成し、濃度検出手段により、その濃度検出パターンの濃度を検出する。その検出結果に基づいて画像形成装置の駆動制御部の物理特性である現像電圧及び露光時間等を調整して、プロセスユニットで目標とする印刷濃度に補正している。
特開2009−217163号公報
しかしながら、従来の技術では、ジャム解除若しくはプロセスユニット又はトナーカートリッジ交換を行う場合に、カラー画像形成装置の本体カバーを開く必要がある。その際に環境光がカラー画像形成装置の内部に照射するため、当該環境光にプロセスユニットを構成する感光体が曝露される。この光曝露に起因する横帯が画像上に出現する場合があった。従来技術のおける濃度補正制御では、感光体が光曝露した場合、感光体の濃度補正パターンを印刷する位置の光曝露の状態によって濃度検出パターンの印刷濃度が不揃いとなり、その結果、濃度補正の精度が低下するという問題があった。
本発明は、感光体が光曝露した場合であっても、感光体の光曝露の状態によって濃度検出パターンの印刷濃度が不揃いになるのを防ぎ、補正精度が低下しない濃度補正制御を達成することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明は、トナー画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットで形成される前記トナー画像を担持可能に回動するトナー像担持体と、前記トナー像担持体の回転位相を検出することにより前記トナー像担持体の外周面における光曝露される光曝露領域を検出可能とする担持体回転位相検出部と、前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記光曝露に関する累積光曝露情報を記憶する光曝露情報記憶部と、前記トナー像担持体の前記光曝露領域から印刷される前記トナー画像からなる濃度検出パターンの印刷濃度を検出する濃度検出部と、前記濃度検出部の検出結果を目標印刷濃度に濃度補正する濃度補正制御部とを有し、前記濃度補正制御部は、前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記累積光曝露情報と、前記トナー像担持体の外周面の全体の平均累積光曝露情報とにより前記濃度検出部の検出結果を補正することを特徴とするものである。
更に、本発明は、前記濃度補正制御部が、前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記累積光曝露情報から得られる濃度低下量と、前記トナー像担持体の外周面の全体の平均累積光曝露情報から得られる濃度低下量との差分を算出し、前記濃度検出パターンの濃度検出結果に加算することによって求めた前記トナー像担持体の外周面の全体の平均濃度を用いて濃度補正を行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、濃度補正制御部が、トナー像担持体の光曝露領域の累積光曝露情報と、トナー像担持体の外周面の全体の平均累積光曝露情報とにより濃度検出部の検出結果を補正することとしたので、感光体が光曝露されても、濃度検出時の変化量を抑制し、濃度補正精度の低下を防止できるという効果を奏する。
第1の実施の形態に関わる画像形成装置の回転位相検出部の説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の構成図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の感光ドラムと濃度センサの位置関係を示す説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度センサの説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置のトップカバーの構成図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度検出パターンの印刷を示す説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の制御ブロック図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の記憶部に格納されているデータテーブルの説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度補正処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の感光ドラムの8領域の累積光曝露量の説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置のデータテーブルの説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の8領域の濃度検出パターンの濃度値の説明図である。 第1の実施の形態に関わる画像形成装置の8領域における比較例との比較結果の説明図である。 第1の実施の形態に関わる累積光曝露量と濃度低下量の関係を示すグラフである。 第2の実施の形態に関わる画像形成装置の電源制御部の機能ブロック図である。 第2の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度補正処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に関わる照度検出レベルと開時間の関係を示す概念図である。 第3の実施の形態に関わる画像形成装置の平均累積光曝露量の算出を示すフローチャートである。
(第1の実施の形態)第1の実施の形態における画像形成装置の構成から説明する。図2は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の構成図である。画像形成装置1は入力された印刷データに基づく画像を印刷媒体としての用紙Pに印刷することができる電子写真式のカラープリンタである。画像形成装置1は大別して、給紙部2、搬送部3、定着部4、クリーニング部5、画像形成部6、制御部7及び電源部8により構成される。
給紙部2は、搬送経路に用紙Pを供給するためのもので、図示する画像形成装置1の下部に配設されている。この給紙部2は、ホッピングローラ15、レジストローラ16、ピンチローラ17及び用紙収容カセット18等で構成される。
用紙収容カセット18に積層状態で収容されている用紙Pを、ホッピングローラ15が回動することにより、用紙収容カセット18に収容された用紙Pを矢印Aで示す方向へ1枚ずつ分離し繰り出すものである。ホッピングローラ15により繰り出された用紙Pは、給紙部2の搬送ガイド19により案内されてレジストローラ16まで搬送される。
レジストローラ16は、ホッピングローラ15で繰り出された用紙Pを搬送部3へ送り出すものである。ピンチローラ17は、ホッピングローラ15から繰り出された用紙Pが斜行(スキュー)していた場合に、その斜行を矯正するものである。
センサ20は、用紙搬送方向におけるホッピングローラ15の下流側であって、レジストローラ16の上流側に配設され、用紙Pの分離及び繰り出しが成功したか否かを検出するものである。また、センサ21は、用紙搬送方向におけるレジストローラ16の下流側であって、搬送部3より上流側に配設される。このセンサ21は、用紙Pの先端位置を検出し、画像形成部6に受け渡すためのタイミングをとるためのものである。
搬送部3は、給紙部2の搬送ガイド19に連接され、搬送ベルト11上を搬送される用紙Pを下流側に搬送するものである。この搬送部3は、定着部4の下流側に配設した搬送ガイド27まで延在し、用紙Pを図示しない搬送ローラ対により挟持回動させることで搬送する。
更に、定着部4を挟んで上流側には、センサ22を配し、下流側には排出監視用のセンサ26を配設してある。定着部4を通過した用紙Pは、センサ26の下流側に配設した搬送ガイド27に沿って、矢印Bで示す方向に搬送され、印刷完了の用紙Pとして画像形成装置1の筐体を構成する開閉部としてのトップカバー28のスタッカ部281に排出される。
搬送部3の一部には画像形成機能を有する搬送ベルト11が設けられている。搬送ベルト11上に静電吸着されて搬送される用紙Pに、各画像形成ユニット60により形成されたトナー画像を、順次転写ローラ70K、70Y、70M及び70Cにより転写する。駆動ローラ12側の搬送ベルト11の下流側にはセンサ22が設けられ、搬送ベルト11からの分離に失敗した用紙Pの有無を監視し、又は用紙Pの後端を検出する。
搬送ベルト11は、継目なしで用紙横幅の全域を支持可能でエンドレス状に形成されている高抵抗の半導電性プラスチックフィルムからなる。この搬送ベルト11は駆動ローラ12と従動ローラ13間で矢印Eで示す方向に所定の張力で張架されている。駆動ローラ12にはベルトモータ38に接続され、このベルトモータ38により矢印Fで示す方向に回動される。
搬送ベルト11の下部には、濃度検出部としての濃度センサ31及びセンサカバー14が配設されている。センサカバー14は、濃度補正処理動作中以外は、濃度センサ31上にありトナーや紙粉等で濃度センサ31が汚損されないように覆っている。濃度補正処理動作時には、図示しない駆動手段により、濃度センサ31上から退避移動(図3参照)する。又、センサカバー14は、後述する濃度センサ31の赤外LED(Light Emitting diode)311の発光電流の調整用の基準反射物として用いるため、予め決めた基準となる拡散反射する。この濃度センサ31は、開閉部としてのトップカバー28の開又は閉状態の何れにおいても、濃度センサキャリブレーション及び濃度検出時の出力値に差異が生じないよう考慮し、配設されている。なお、濃度センサ31の説明については後述する。
定着部4は、用紙P上のトナーを加熱,溶融し、用紙P上にトナー画像を定着させるものである。ヒートローラ23とヒートローラ23を加圧する加圧ローラ24等から構成される。ヒートローラ23はヒータ231により加熱される。更にヒートローラ23は、ヒータモータ39(図7参照)によって回動駆動され、加圧ローラ24はヒートローラ23により従動回動する。
ヒートローラ23を加熱するヒータ231は、ヒートローラ23の内部に配設されるハロゲンランプで構成される。ヒートローラ23の表面近くにはサーミスタ25が配設され、ヒートローラ23の表面温度を監視する。また、ヒートローラ23の更に下流側には、前述した排出監視用のセンサ26が設けられており、定着部4におけるジャム及びヒートローラ23等への用紙Pの巻き付き状況を監視している。
以上説明した、センサ20、21、22及び26は、フォトダイオードとフォトトランジスタを対向して配設させた光学センサである。
クリーニング部5は、搬送ベルト11の下面部に配設され、クリーニングブレード29と廃トナータンク30で構成される。前述した従動ローラ13とクリーニングブレード29が搬送ベルト11の下面部を挟むように、各々が対向する位置に配設される。
クリーニングブレード29は、可撓性のゴム材又はプラスチック材からなり、搬送ベルト11の表面部に付着残留したトナーを廃トナータンク30に掻き落とす機能となる。
(画像形成部の説明)画像形成部6は、4つの独立した画像形成ユニット60K、60Y、60M及び60Cが用紙Pの搬送される上流側から下流側に向かう搬送路に沿って配置されている。画像形成ユニット60Kはブラック(K)、画像形成ユニット60Yはイエロー(Y)、画像形成ユニット60Mはマゼンダ(M)、及び画像形成ユニット60Cはシアン(C)のトナー画像を形成するための電子写真式の画像形成ユニットである。
以後の説明においては、これらの各画像形成ユニット60K、60Y、60M及び60Cの全てを総称して画像形成ユニット60と称する場合もある。また、画像形成ユニット60を構成する各部も、各々ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)が存在するので、図2においては各部に符号K、Y、M及びCを付加してある。後述する図7では、各部に符号を付加してあるが、構成・機能は同一であるので、符号K、Y、M及びCを省略して説明する。
画像形成ユニット60は帯電ローラ62、この帯電ローラ62により表面が一様に帯電され、その後トナー像が形成されるトナー像担持体としての感光ドラム63を有する。更にトナー像を形成するための現像ローラ64、現像ブレード65及び供給ローラ66で構成される現像部61(後述する図1参照)となる。
更に、画像形成ユニット60には、トナー像転写後の感光ドラム63の表面の除電を行う除電光源67、現像剤であるトナーを現像部61へ供給するためのトナーカートリッジ68を有する。加えて、現像部61内のトナー量の減少を検知するトナー残量検出部71、画像形成ユニット60の消耗品情報、特に後述する累積光曝露情報を記憶する記憶部としてのメモリタグ72等で構成されている。
以上の各部にも、各々ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)が存在するが、構成・機能は同一であるので、総称して説明する。但し、各トナーカートリッジ68K、68Y、68M及び68Cには、異なる色のトナーが収納されていることは言うまでもない。
感光ドラム63は、ドラムモータ40(図7参照)によって、各々が回動駆動される。帯電ローラ62、現像ローラ64及び供給ローラ66は感光ドラム63の回動駆動に従動して回動する。
また、画像形成ユニット60は通常時では、開閉部としてのトップカバー28に覆われており、画像形成装置1から着脱可能であり、トナーカートリッジ68も画像形成ユニット60から着脱可能である。なお、これらの脱着作業時には、操作者によりトップカバー28を開状態とする必要がある。
トナー残量検出部71は、画像形成ユニット60の現像部61内の回動軸部を中心に回動する図示しないクランク状の攪拌部材と、該攪拌部材に併設された光反射部材からの反射光を検知する光電センサ71S(図7参照)で構成される。
攪拌部材は一方向に一定速度で回動する図示しないギアにより一定周期で回動駆動する。例えば、針時計で示す12時の位置を通過すると回動軸近傍の突起がギアから外れ、トナーが堆積している位置まで回動しつつ自由落下する。
トナー残量検出部71を構成する光電センサ71Sは、この攪拌部材が自由落下する領域でのみ発光部からの光を光反射部材に反射させ、検出部に受光させることができる。そのため、画像形成ユニット60の現像部61内のトナーの量が減少するほど攪拌部材が自由落下する時間が増すため、攪拌部材の回動周期を占める反射光の検出時間の割合が長くなる。
よって、トナー残量検出部71は光電センサ71Sで検出される反射光の受光間隔(時間)から、画像形成ユニット60のトナーカートリッジ68内のトナーの残量として検出することができる。トナーカートリッジ68内のトナーの残量が少ないということは、トナーカートリッジ68の交換時期が近いことになる。
画像形成ユニット60の感光ドラム63の表面に対向配設されているLEDヘッド69は、LEDアレイと、このLEDアレイを駆動する図示しないドライブICを有する。更に、データを保持するレジスタ群を搭載した図示しない基板及びLEDアレイの光を集光する図示しないセルフォック(登録商標)レンズアレイ等で構成する。これにより、インターフェース部から入力される画像データ信号に対応してLEDアレイを発光させる。
例えば、LEDヘッド69Kには、カラー画像信号のうちブラック画像信号が入力され、同様にLEDヘッド69Y乃至69Cには、カラー画像信号のうち、各々イエロー画像信号、マゼンダ画像信号及びシアン画像信号が入力される。LEDヘッド69Kの発光により感光ドラム63Kの表面を露光し、感光ドラム63Kの表面上にブラックの静電潜像を形成する。
LEDヘッド69はトップカバー28の上面裏側からLEDヘッド支持部材283により、直角に配設されている。トップカバー28が閉状態の時にLEDヘッド69からの照射光が感光ドラム63の表面に結像する位置に対応づけて配設されている。
感光ドラム63と転写ローラ70の間には、前述の搬送ベルト11が移動可能に配設されている。搬送ベルト11上の上面側が、各画像形成ユニット60の感光ドラム63及び転写ローラ70との間に位置づけられている。又、搬送ベルト11は、各転写ローラ70によって、感光ドラム63に押圧されており搬送ベルト11と感光ドラム63は圧接している。この接触領域を転写ニップと称する。
搬送ベルト11は光沢のある表面をしており、濃度センサ31の後述する赤外LED311の発光電流の調整用の基準反射物として用いる。第1の実施の形態では、画像形成ユニット60は、各々が離間及び当接可能とし、離間状態では搬送ベルト11と感光ドラム63は非接触状態となる。
搬送ベルト11の下部には、前述した濃度センサ31が配設されている。濃度センサ31は発光1系統、受光2系統の反射型光学センサであり、搬送ベルト11上に印刷する後述の第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315に光を照射し、反射光を受ける。この反射型光学センサからの反射光の強度を測定し、印刷濃度を検知する。
オペレーションパネル51は、液晶パネル及び押しボタンスイッチで構成され、画像形成装置1の印刷設定状態及び操作誘導文言等を表示する。オペレーションパネル51には、更にシャットダウン操作のための誘導表示及び注意文言なども表示される。これらの画像情報は、予め入力され保存されている。
開閉検出部としてのセンサ53は、トップカバー28が回転支点282を中心として開状態となることを検出する。また、環境光受光用フォトトランジスタで構成する照度検出部としての照度センサ52はトップカバー28が開かれると、画像形成装置1の内部に照射する環境光に曝されることになる。トップカバー28に覆われている照度センサ52は、開状態になると室内照明光や太陽光等の環境光に曝されることにより、「暗」状態から、「明」状態に出力変化することにより環境光の照度を検出する。制御部7は、照度センサ52の出力変化を監視しているので照度値が測定できる。
図3は第1の実施の形態に関わる感光ドラムと濃度センサの位置関係を示す説明図である。図示すように感光ドラム63K、63Y、63M及び63Cと、転写ローラ70K、70Y、70M及び70Cとの、各々の接触点間距離L[mm]は等間隔である。接触点間距離L[mm]は、感光ドラム63の外周長Lc[mm]と同じ長さとする。また搬送方向最下流の感光ドラム63C及び転写ローラ70Cの接触点位置から濃度センサ31までの周長距離は2L[mm]としてある。
実線で図示するセンサカバー14は、通常時には濃度センサ31上に覆っていて、搬送ベルト11へ照射光を遮る。濃度補正処理動作時には、図示しない駆動手段により、矢印Hで示す方向に退避移動し、濃度センサ31上から退避移動する。濃度補正処理動作とは、搬送ベルト11上に印刷する図6に示す第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315の濃度を測定する動作が必要である。
後述する第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315は、感光ドラム63により搬送ベルト11上に印刷され、搬送ベルト11が矢印Fで示す方向に移動することにより、濃度センサ31と対向する。搬送ベルト11は、駆動ローラ12と従動ローラ13により、張架されているのは前述した通りである。
(濃度センサの構成、動作)図4は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度センサの説明図である。図4(a)は、濃度センサ31の濃度検出時の概念を示すもので、センサカバー14が破線で示す位置から矢印Hで示す方向に移動した状態としてある。なお、図4(b)及び図4(c)においては、センサカバー14は図示省略する。
濃度センサ31は、図4(a)に示すように、赤外LED311、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312及び拡散反射光受光用フォトトランジスタ313で構成され、樹脂により一体埋込成型されている。これにより、イエロー、マゼンダ及びシアンの濃度とブラックの濃度との両者を検出するもので、焦点は搬送ベルト11面となる位置に配設されている。
図4(b)は、イエロー、マゼンダ又はシアンの濃度検出を行う場合である。赤外LED311から照射される出射光は、搬送ベルト11上に印刷された第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315(図6参照)のイエロー、マゼンダ又はシアンのパターンに当てられる。第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315のいずれかのイエロートナー、マゼンダトナー又はシアントナーにより拡散反射した光を拡散反射光受光用フォトトランジスタ313にて受光する。拡散反射光受光用フォトトランジスタ313はその光量に応じた電圧を出力する。なお、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312も拡散反射光を受光するが、その出力は制御部7により無視される。
第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315を形成するイエロートナー、マゼンダトナー及びシアントナーが多ければ高濃度ということになる。高濃度の時には、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313にて受光する拡散反射光が多くなり、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313からの出力電圧が高くなる。
図4(c)に示すように、ブラックの濃度検出を行う場合には、赤外LED311から照射される出射光は、搬送ベルト11上に印刷された第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315(図6参照)のブラックのパターンに当てられる。第1の濃度検出パターン314又は第2の濃度検出パターン315を形成するブラックトナーを介し、搬送ベルト11で鏡面反射した反射光を鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312にて受光する。鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312は、鏡面反射した反射光をその光量に応じた電圧として出力する。なお、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313も鏡面反射光を受光するが、その出力は制御部7により無視される。
第2の濃度検出パターン315を形成するブラックトナーは、赤外LED311からの出射光を吸収するため、ブラックトナーが多ければ高濃度ということになる。高濃度下では、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312にて受光する鏡面反射光が少なくなり、出力電圧が低くなる。
図5は第1の実施の形態に関わる画像形成装置のトップカバーの構成図である。図5は、トップカバー28の開操作中の状態を示している。操作者により図示しないトップカバー28の閉状態保持(ロック)手段を解除すると、操作者はトップカバー28を矢印Cで示す方向に持ち上げることが可能となる。トップカバー28の背面側に配設した回転支点282を中心に略90度回転が可能で、その起立した位置で保持できる。トップカバー28を矢印Cで示す方向に開くと、センサ53がトップカバー28の開状態を検出する。また、照度センサ52は、感光ドラム63K、63Y、63M及び63C同様に環境光に曝される。
環境光は、画像形成ユニット60K、60Y、60M及び60Cの各配設隙間にも照射し、LEDヘッド69K、69Y、69M及び69Cがあった空間を介して、感光ドラム63K、63Y、63M及び63Cの外周面の一部の領域である光曝露領域54が光曝露される。LEDヘッド69K、69Y、69M及び69Cはトップカバー28側にLEDヘッド支持部材283により取付けてあるため、LEDヘッド69K、69Y、69M及び69Cに対向していた領域が光曝露領域54となる。
センサ53は光学センサとするが、トップカバー28の開閉状態を検出できる機械的スィッチであっても良い。なお、図2及び図5においては、照度センサ52及びセンサ53を右上部に図示しているが、この位置に限定するものではなく、特に照度センサ52は、感光ドラム63への光曝露を考慮した位置とすることが望ましい。また、トップカバー28の開状態においては、トップカバー28の形状等により、4個の画像形成ユニット60に照射される光曝露量には多少の差異はあるため、個々の画像形成ユニット60毎に濃度補正する必要がある。
(濃度検出パターンの説明)次に、濃度検出パターンについて説明する。図6は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度検出パターンの印刷を示す説明図である。感光ドラム63K、63Y、63M及び63Cから転写されたトナー画像としての濃度検出パターンは、第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315の2種類を設ける。
図6(a)に示すトナー画像としての第1の濃度検出パターン314は、搬送方向下流側(図示の上端側)からブラック、イエロー、マゼンダ及びシアンの順に縦方向に並んでおり、トナー現像面積率100%とする。トナー現像面積率とは、搬送ベルト11上に現像されるトナーが、所定の面積中に占める面積割合のことで、これを「Duty」と表現し、単位は「%」とする。以後、領域w1乃至w8の全てを領域Wと称し、領域w1乃至w8におけるいずれか1個の領域を示す場合には、領域wNとすることもある。
第1の実施の形態においては、感光ドラム63の領域Wの位置管理が、後述する回転位相検出部55によって行われる。従って、第1の濃度検出パターン314が印刷される順は、まず、ブラックの感光ドラム63Kの領域w1乃至w8のいずれか1個の領域wNのトナー画像KwNとすると、次にイエローの感光ドラム63Yの領域wNのトナー画像YwN、マゼンダの感光ドラム63Mの領域wNのトナー画像MwN及びシアンの感光ドラム63Cの領域wNのトナー画像CwNとすることができる。
図6(b)に示すトナー画像としての第2の濃度検出パターン315は、搬送方向下流側からブラック、イエロー、マゼンダ及びシアンの順に縦方向に並んでおり、トナー現像面積率50%とする。なお、濃度検出に用いるパターンは本パターンに限定するものではなく、カラーの並び順、領域、位置は都合に応じて変えてもよく、更に、Dutyは何%であってもよい。
第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315の各色域の長さを、パターン長Lp[mm]とする。第1の実施の形態においては、パターン長Lp[mm]は、感光ドラム63の外周長Lc[mm]の8分の1の長さとする。各色の第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315は、後述する各々の感光ドラム63の領域w1乃至w8(図1参照)のうちいずれか1個の領域wN毎に印刷される。前述の光曝露領域54もこれに含まれる。
なお、図6においては「100%」及び「50%」の文字を記載したが、これらの文字を印刷することを示すものではない。
以上のように構成されることにより、前述の図3で示す濃度検出部としての濃度センサ31によって、感光ドラム63の領域w1乃至w8から印刷される第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315の印刷濃度が検出されることになる。
図7は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の制御ブロック図である。ホストインターフェース部32は、図示しない上位装置であるホストコンピュータとの物理的階層のインターフェースを担う部分であり、コネクタ及び通信用の電子部品で構成される。
コマンド/画像処理部33は、図示しないマイクロプロセッサ、RAM及びそれらの情報展開のためのハードウエア等からなり、ホスト側からのコマンド及び画像データを解釈し、ビットマップに展開する部分であり、画像形成装置1全体を制御する。
LEDヘッドインターフェース部34は、図示しないセミカスタムLSI及びRAM等で構成され、コマンド/画像処理部33からのビットマップに展開された画像データをLEDヘッド69のインターフェースに合わせてデータを加工する。
機構制御部35は、コマンド/画像処理部33からの指令に従い、各センサからの入力状況を監視しつつ、各モータ36乃至40の駆動制御、ヒータ231による加温制御を行う。加えて、機構制御部35は、高圧制御部41及び印刷系の機構部の制御を行う。
また、機構制御部35には、電源OFFにより各種の設定値等がリセットされないように、メモリーのバックアップ電源部58を配し、カレンダー機能や計時機能(タイマ)を有する計時部59に電力を供給できる。
モータ36乃至40には、図2に示す給紙部2、搬送部3、定着部4及び画像形成部6などを駆動するドライバ回路が接続される。熱源であるヒータ231及びヒートローラ23上に配設されているサーミスタ25で温度監視し、これにより温度制御を行っている。
機構制御部35の濃度補正処理実行判定部351は、電源ON時や所定枚数印刷毎など、予め設定してある濃度補正処理実行条件から濃度補正処理を行うか否かを判定する。濃度補正制御部352は、濃度センサ31が検出した濃度値に基づいて、濃度が目標値になるように、現像電圧やLEDヘッド69の発光量(駆動時間)を、どの程度だけ増減すればよいかを算出する。
記憶部353は、濃度補正処理に用いる各種制御用のパラメータ情報としてデータテーブルを格納する。図8は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の記憶部に格納されているデータテーブルの説明図である。図8(a)は、目標印刷濃度データテーブル46であり、図8(b)は、濃度センサ31のセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル47を示す。また、図8(c)は、現像電圧値調整量テーブル48であり、図8(d)は、LED駆動時間調整量テーブル49であり、図8(e)は、累積光曝露量−濃度低下量変換テーブル50である。
なお、図7に示す記憶部353には、更にLEDヘッド69の発光量である駆動時間等の設定値情報及び後述する消耗品情報も記憶されている。
図8(a)に示す目標印刷濃度データテーブル46は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)毎のDuty値を示すものである。図示の「KODT100」における「K」はブラックを示し、「OD」は光学濃度(Optical Density)を示し、「T」は目標(Target)を、「100」はDuty100%を意味する。これらの英数字により、各情報を表現する。
図8(b)に示すは濃度センサのセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル47は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)毎に、センサ検出電圧と濃度値の相関関係から実験的に求めた値で、係数A及び係数Bがある。
図8(c)に示す現像電圧値調整量テーブル48は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)毎の、Duty100%における現像電圧「DB」に対する補正量「Δ」を示すものである。
図8(d)に示すLED駆動時間調整量テーブル49は、Duty50%におけるブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)毎のLEDヘッドの駆動時間「DK」に対する補正量「Δ」を示すものである。
図8(e)に示す累積光曝露量−濃度低下量変換テーブル50は、Duty100%及びDuty50%でのブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)毎の変換テーブルを示す係数Cであり、実験的に求めた値である。
図7に戻り説明する。濃度センサ発光量調整部354は、任意の基準反射物に対して、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312及び拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧が予め設定した値になるよう赤外LED311の発光電流の調整を行う。第1の実施の形態では、赤外LED311の発光電流の調整処理を、濃度センサキャリブレーションと称する。
感光ドラム位相検出部355の説明を行う。担持体回転位相検出部としての感光ドラム位相検出部355は、感光ドラム63の回転位相を検出することにより、トップカバー28が開かれた時に感光ドラム63の外周面が環境光に曝される光曝露領域wNを常時検出可能とするものである。図1において、感光ドラム位相検出部355の制御対象部である回転位相検出部55の構成を説明する。
図1は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の回転位相検出部の説明図である。図1(a)は、回転位相検出部55の構成を示す説明図で、図1(b)は、感光ドラム63の位相検出領域を示す説明図である。
図1(a)に示すように、回転位相検出部55は、光反射板551と、この光反射板551からの反射光を測定する光電センサ552で構成される。光反射板551は、感光ドラム63K側の外周部の端部で画像形成領域外に固着され、感光ドラム63Kと一体となって回転する。この光反射板551は、周辺の外周面より光反射率の高いテープ状の部材からなる。光電センサ552は、回転する光反射板551が対向する位置に固定して配設され、光反射板551に向けた照射光を照射し、光反射板551から反射される反射光を受光する。なお、光電センサ552は転写ローラ70(図2参照)と干渉しない位置であることはいうまでもない。
光反射板551及び光電センサ552は、現像部61を構成する感光ドラム63の画像形成領域外の一端側、即ち、用紙Pの横幅方向で搬送ベルト11の介在しない部分に配設される。現像部61は、前述した通り感光ドラム63の他に、帯電ローラ62、現像ローラ64及び供給ローラ66で構成される。感光ドラム63の上部表面には、LEDヘッド69が介在していた領域に、光曝露領域54が存在する。
以上の構成により、回転位相検出部55は、感光ドラム63Kの回転位相を検出することで、感光ドラム63Kの外周面における光曝露される光曝露領域54を検出することができる。
図1(b)に示すように、感光ドラム63の外周面を、円周方向に光反射板551を起点としてN個の領域に分割する。このとき、トップカバー28を開いた時に感光ドラム63が環境光に曝される光曝露領域54が、外周長のN分の1になるよう分割する。
第1の実施の形態では、N=8として定義し、その説明を行う。
感光ドラム63は、ドラムモータ40(図7参照)により、矢印Dで示す方向に回動されるため、感光ドラム63が1回転すると、光反射板551は光電センサ552の配設位置を1回通過する。これにより感光ドラム63の位置管理が可能となる。なお、ベルトモータ38及びドラムモータ40は、領域w1乃至領域w8のいずれか1個の領域wNが光曝露領域54と対応するよう停止位置を制御する。
領域数(N)は8個に限定するものではなく、光曝露領域54の大きさにより適宜決定できる。また、感光ドラム63の外周長の8分割(角度45度)は、感光ドラム63における光曝露領域54(幅)及びドラムモータ40の分解能等の関係から、均等に8分割するのは難しい場合もある。従って、8分割した内の1個の領域wNが光曝露領域54を包含できれば良く、位置管理は必要となるが均等にN分割することが必須ではない。
なお、感光ドラム63の回転位相を検出するための構成は、前述に限定するものではなく、他の構成のものでもよく、一般的なロータリーエンコーダでよい。
図7に戻り説明する。機構制御部35の消耗品情報管理部356は、光曝露量記憶部としてのメモリタグ72(図2参照)と相互に通信可能である。消耗品情報管理部356は、消耗品情報としての、感光ドラム63の累積回動量、トナー残量検知値及び感光ドラム63の外周面の各々の領域w1乃至w8の累積光曝露情報としての累積光曝露量をメモリタグ72に記憶させる。
消耗品情報管理部356は、感光ドラム63の累積回動量が予め設定した閾値を超過した場合に、その画像形成ユニット60が寿命であり、交換が必要である旨をオペレーションパネル51(図2参照)に表示させる。また、トナー残量検知値が閾値を下回った場合には、当該トナーカートリッジ68内のトナー残量がほぼ0(ゼロ)であり、交換が必要である旨をオペレーションパネル51に表示させる。
消耗品情報管理部356は、濃度補正処理動作時に感光ドラム63の外周面の各々の領域w1乃至w8の累積光曝露量をメモリタグ72から読出し、濃度補正制御部352に渡す。ここで、領域w1乃至w8の累積光曝露量は、後述するように照度センサ52が検出した環境光の照度と、計時部59が計測したトップカバー28の開状態の経過時間とにより算出される。ここで、経過時間はトップカバー28の開閉回数を計数することにより計算して得た経過時間を含む。
なお、画像形成装置1で使用されていた画像形成ユニット60が、別の画像形成ユニット60に交換された場合、消耗品情報管理部356は新たに装着された画像形成ユニット60側のメモリタグ72に記憶されている消耗品情報を読み取り、記憶部353の消耗品情報を更新する。
高圧制御部41は、図示しないマイクロプロセッサ又はカスタムLSIから構成され、各画像形成ユニット60に対する帯電電圧、現像電圧、供給電圧及び転写ローラ70に対する転写電圧の生成を行う。
帯電電圧発生部42は帯電ローラ62への帯電電圧の生成と停止を行い、現像電圧発生部43は現像ローラ64への現像電圧の生成と停止を行い、供給電圧発生部44は供給ローラ66への供給電圧の生成と停止を行い、そして、転写電圧発生部45は転写ローラ70への転写電圧の生成と停止を行う。
電圧値記憶部411には、帯電電圧発生部42、現像電圧発生部43、供給電圧発生部44及び転写電圧発生部45の設定電圧値が記憶されている。以上説明した各部により、図7において破線で囲んだ制御部7を構成し、電源部8より電力の供給を受ける。制御部7の機能を提供するための電子回路、モータドライバ回路及びセンサアンプ回路を形成する電子部品は図示しないプリント配線板上に搭載される。
(画像形成動作の説明)画像形成装置の印刷動作について説明する。なお濃度補正処理動作については後述する。画像形成装置1は、上位装置であるホストコンピュータから送られてきた画像データを、ホストインターフェース部32を介して受信すると、コマンド/画像処理部33が機構制御部35にヒータ231のウォームアップ開始の指示を出す。並行して画像データの展開処理を行い、1ページ毎のビットマップデータを各色に対応させて生成する。
コマンド/画像処理部33よりウォームアップ開始の指示を受けた機構制御部35は、ヒータモータ39を回動制御し、ヒートローラ23を駆動する。並行してサーミスタ25からの出力信号を監視しつつ、ヒータ231のON/OFFを制御し、定着温度の調整を行う。定着温度は予め設定してあり、サーミスタ25からの出力信号により、用紙P上のトナー画像の定着可能な温度に到達すれば印刷動作を開始できる。
機構制御部35は、ベルトモータ38及びドラムモータ40を制御し、駆動ローラ12及び感光ドラム63を駆動する。
機構制御部35より高圧出力の指示を受けた高圧制御部41は、電圧値記憶部411に記憶されている帯電電圧、現像電圧、供給電圧の各設定電圧値情報を読み出す。読み出された各設定電圧値情報は、帯電電圧発生部42により帯電ローラ62への帯電電圧を、現像電圧発生部43により現像ローラ64への現像電圧を、供給電圧発生部44より供給ローラ66への供給電圧を生成して供給する。
ここで、画像形成ユニット60(図2参照)におけるトナー画像の形成動作について説明する。ここでは、ブラックの画像形成ユニット60Kを代表として説明する。なお、イエロー、マゼンダ及びシアンも同様である。
高圧制御部41により、帯電電圧、現像電圧及び供給電圧が供給されると、帯電ローラ62Kには−(マイナス)1000Vの帯電電圧が供給され、感光ドラム63Kの表面を約−600Vに帯電させる。また、現像ローラ64Kには−200Vの現像電圧が、供給ローラ66Kには、−250Vの供給電圧が供給される。
この供給された各印加電圧により、現像ローラ64Kと供給ローラ66Kの接触領域近傍では現像ローラ64Kから供給ローラ66Kに向かう方向に電界が形成される。
画像形成ユニット60Kのトナーカートリッジ68Kには、ブラック(黒色)のトナーが収容されているので、トナーカートリッジ68Kから現像部61Kへ供給されたトナーは、現像ローラ64Kと供給ローラ66Kの接触領域で強く擦られて摩擦帯電される。第1の実施の形態に関する画像形成装置1では、現像ローラ64K及び供給ローラ66Kの特性によりトナーはマイナス極性に摩擦帯電される。
マイナス極性に摩擦帯電されたトナーは、現像ローラ64Kと供給ローラ66Kの接触領域近傍で、現像ローラ64Kから供給ローラ66Kの方向に向う電界から受けるクーロン力によって現像ローラ64K上に付着する。
付着したトナーは、現像ローラ64Kの回動に伴って現像ローラ64Kと現像ブレード65Kの接触部に運ばれ、現像ブレード65Kによって均一な厚さにならされてトナー層を形成する。現像ローラ64Kは、更に回動を続けてトナー層を感光ドラム63Kとの接触領域に運ぶ。
一方、コマンド/画像処理部33は、1ページ毎のビットマップデータをLEDヘッドインターフェース部34に送信する。LEDヘッドインターフェース部34は、受信したビットマップデータに合わせてLEDヘッド69KのLEDを点滅させて、−600Vに帯電された感光ドラム63Kを露光して−50Vに除電し、静電潜像を書き込む。
感光ドラム63Kの回動に伴い、感光ドラム63Kの表面に書き込まれた静電潜像は、現像ローラ64Kとの接触領域に到達する。現像ローラ64Kと感光ドラム63Kの間においては、−50Vに除電された露光部分で感光ドラム63Kから現像ローラ64Kに向かう方向の電界が形成される。また、−600Vのままで除電されていない非露光部分では、逆向きの電界が形成される。
これにより、現像ローラ64K上のマイナス極性に帯電したトナー層から露光部分にのみ選択的にトナーが付着し、静電潜像がトナー画像として現像される。同様に、イエロー、マゼンダ及びシアンもトナー画像として現像される。以後、画像形成ユニット60として説明する。
画像形成ユニット60の駆動開始と同時に、機構制御部35はホッピングモータ36を回動駆動し、ホッピングローラ15を回動させる。ホッピングローラ15は回動することにより、用紙収容カセット18内の用紙Pを1枚だけ搬送ガイド19へ繰り出す。
機構制御部35は、センサ20の出力状態を監視して、用紙Pの先端がレジストローラ16とピンチローラ17の間に到達したことを検出するとホッピングモータ36の回動を停止させる。
次に、機構制御部35は、レジストモータ37を回動駆動して、レジストローラ16を回動させ用紙Pを搬送し、センサ21の出力状態を監視する。用紙Pの後端が搬送ベルト11に到達したことを検出するまで、レジストモータ37の回動を続け、検出するとレジストモータ37の回動を停止させる。続いて、機構制御部35は、ベルトモータ38を回動駆動し、駆動ローラ12を回動させ、搬送ベルト11上に静電吸着された用紙Pを感光ドラム63と搬送ベルト11の接触領域である転写ニップに送る。
なお、レジストローラ16から転写ローラ70Kまでの距離は、用紙Pの縦長さより短いので、用紙Pの後端通過は転写ローラ70Kによる転写処理の終了直前となる。
用紙Pは、搬送ベルト11によって搬送され、その先端が感光ドラム63と搬送ベルト11の接触領域である転写ニップに順次到達するタイミングに合わせて現像部61が駆動制御される。具体的には、機構制御部35より高圧出力の指示を受けた高圧制御部41が、転写電圧発生部45により転写ローラ70への転写電圧を生成し供給する。
転写ローラ70には、3000Vの転写電圧が供給され、搬送ベルト11から感光ドラム63に向かう方向で電界が形成され、感光ドラム63上に現像されたトナー画像は、搬送ベルト11上の用紙Pに転写される。
トナー画像が転写された用紙Pは、引き続き搬送ベルト11により搬送され、定着部4へ送られる。機構制御部35は、センサ22の出力状態を監視して、搬送ベルト11からの分離状況を監視する。機構制御部35は、用紙Pの後端が定着部4に到達したことを検出するまで搬送を続ける。センサ22が用紙Pの後端通過を検出すると、ベルトモータ38及びドラムモータ40の停止制御を実行する。
この停止制御では、図1(b)に示す、領域w1乃至x8のいずれか1個の領域wNが光曝露領域54と対応するよう回転量が増加される。この増加する回転量は、0(ゼロ)乃至1領域分となる。
機構制御部35より高圧出力停止の指示を受けた高圧制御部41は、帯電電圧発生部42より帯電ローラ62への帯電電圧の印加を、現像電圧発生部43より現像ローラ64への現像電圧の印加を停止する。また供給電圧発生部44より供給ローラ66への供給電圧の印加を、転写電圧発生部45より転写ローラ70への転写電圧の印加を停止する。
なお、ベルトモータ38が回動駆動している間、搬送ベルト11の上半部で表面に残留付着したトナーは、クリーニングブレード29により廃トナータンク30に掻き落とされる。
用紙Pの先端が定着部4に到達すると、用紙Pはすでに定着可能温度で加熱維持されているヒートローラ23と、これに圧接する加圧ローラ24により挟持搬送される。用紙P上のトナーは加熱,溶融し、トナー画像が用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、搬送ガイド27に案内され、トップカバー28のスタッカ部281へ排出される。
機構制御部35は、排出監視用のセンサ26の出力状況を監視して、定着部4におけるジャム及び加圧ローラ24での分離状況を監視する。用紙Pの後端がセンサ26の位置を通過し、トップカバー28のスタッカ部281に到達すべき搬送量と判断できると、ヒータモータ39の回動を停止させる。また、ヒータ231は待機制御に移行させ、印刷動作を完了する。印刷ジョッブが残っている場合は、各部を停止させることなく、以上述べた動作を続行することになる。
(濃度補正処理動作の説明)印刷動作中にトナー残量検出部71(図2参照)がトナーカートリッジ68内のトナーの残量が少ないことを検出すると、トナーカートリッジ68の交換操作を促す誘導表示をオペレーションパネル51に行う。操作者が印刷ジョッブの終了を待って、トナーカートリッジ68の交換作業を行う場合を説明する。
まず、トップカバー28を開く操作が必要である。このトップカバー28の開作業及び閉作業後の操作については、所定の操作手順に従うことになるが、それらの説明は省略する。
トップカバー28が開かれると、画像形成装置1内に照明光や太陽光などの環境光が入り込む。LEDヘッド69はトップカバー28側に配設されているため、LEDヘッド69があった空間を介して、感光ドラム63の表面一部分が環境光に曝され光曝露される。感光ドラム63の表面に光曝露が蓄積すると、光曝露箇所においてLEDヘッド69による露光の感度が低下する。これによりトナー画像に横帯状の白く抜ける画像不良(濃度が薄くなる)部分が発生することがある。この画像不良となる原因である横帯状の画像不良の程度は、光曝露する環境光の明るさと、光曝露時間の積である累積光曝露量にほほ比例する。
そこで、第1の実施の形態に関する画像形成装置1では、光曝露を考慮した濃度補正処理を行う。以下詳細に説明を行う。濃度補正処理は、トップカバー28が開かれ、トナーカートリッジ68の交換作業が終了し、トップカバー28が閉状態となったことをセンサ53が検出した後に、制御部7により実行制御される。
光曝露領域54の検知方法としては、まず、図1(b)に示した光電センサ552の光反射板551からの反射光の検出タイミングと、同検出タイミングを起点とした感光ドラム63の回動量(角度)情報を基に、感光ドラム63の外周面のどの領域が光曝露領域54にあるのかを随時導出する。なお、前述したように、ベルトモータ38及びドラムモータ40は、領域w1乃至w8のいずれかが光曝露領域54と対応するよう停止位置を制御してある。
次に、感光ドラム63の累積光曝露量の算出方法について説明する。消耗品情報管理部356は、感光ドラム63の外周面の領域w1乃至w8の各々について現在までの光曝露量の累積である累積光曝露量Ix(x=1〜8)を算出し、メモリタグ72に記憶させる。第1の実施の形態では、各々の画像形成ユニット60の感光ドラム63の個々に対して8個の累積光曝露量I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7及びI8が、各々のメモリタグ72K、72Y、72M及び72Cに格納される。
トップカバー28が開かれた場合、光曝露領域54となる感光ドラム63の外周面の領域Wの累積光曝露量Ixに対し、下記の(式1)で算出する累積照度値Ieがトップカバー28の開時間終了後に加算される。
Ie=id×tc (式1)
(式1)において、id[Lux]は照度検出部としての照度センサ52の検出照度情報、tc[min]は、トップカバー28が開かれていた時間情報であり、Ie[Lux・min]はトップカバーオープン中の照度センサ52が検知した照度の累積値となる。即ち、感光ドラム63の光曝露量は、トップカバーオープン中に照度センサ52が検出した照度情報と、計時部59が計測したトップカバー28の開状態の経過時間情報を基に算出される。
消耗品情報管理部356は、感光ドラム63の外周面の全体、即ち領域w1乃至w8の平均累積光曝露量Iave(average)を算出し、メモリタグ72K乃至72Cに記憶させる。
平均累積光曝露量Iaveは、以下の(式2)で算出する。
Iave=(I1+I2+I3+I4+I5+I6+I7+I8)/8 (式2)
次に、第1の実施の形態における画像形成装置の濃度補正処理について説明する。図9は第1の実施の形態における画像形成装置の濃度補正処理を示すフローチャートである。なお、以下に示す動作は、制御部7により所定の動作プログラムに従って実行される。
ステップS101:機構制御部35の濃度補正処理実行判定部351は、濃度補正処理実行の要否判定を行う。第1の実施の形態では、トナーカートリッジ68の交換によりトップカバー28が開閉されたため、濃度補正処理実行が必要と判断する。濃度補正処理実行と判断されると、ステップS102に移行する。
濃度補正処理実行のための他の判定条件としては、電源ON時及び所定枚数印刷毎がある。電源ON時には各センサ類により、各機構部の動作に支障がないことを確認後に実行する。また、所定枚数印刷毎に実行する場合は、当該印刷ジョッブの印刷終了後に自動的に実行する。
ステップS102:機構制御部35の濃度センサ発光量調整部354は、濃度センサ31のキャリブレーションを実行する。
一般的なキャリブレーションとは、前述したように濃度センサ31自体の温度による赤外LED311(図4参照)の発光特性,変化及び製造上発生しうる発光・受光感度の誤差を吸収するため、赤外LED311の発光電流の初期調整を行うものである。
具体的な濃度センサキャリブレーションとは、前述の初期調整を含め、キャリブレーション用の基準反射物に対する鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧が予め定めた設定値となるよう赤外LED311の発光電流を調整する。
第1の実施の形態においては、赤外LED311の発光電流調整範囲を15乃至25[mV]とする。鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312及び拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧範囲は0(ゼロ)乃至3[V]とする。
イエロー、マゼンダ及びシアン用の濃度検出を行う際は、赤外LED311の発光電流のキャリブレーション用の基準反射物として、濃度センサ31と搬送ベルト11との間に配設されているセンサカバー14を用いる。
センサカバー14は、予め定めた基準とする拡散反射面を有しており、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧が設定値となるよう赤外LED311の発光電流の調整を行う。第1の実施の形態においては、センサカバー14の拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧の設定値を2.00[V]になるよう調整する。
ブラック用の濃度検出を行う際は、赤外LED311の発光電流のキャリブレーション用の基準反射物として、搬送ベルト11を用いる。搬送ベルト11は、予め定めた基準とする鏡面反射面を有しており、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312の出力電圧が設定値となるよう赤外LED311の発光電流の調整を行う。第1の実施の形態においては、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312の出力電圧の設定値を2.50[V]になるよう調整する。
(現像電圧の補正動作)ステップS103:濃度センサキャリブレーションが終了すると、機構制御部35は、濃度検出実施の信号を受け取り実行に入る。まず、記憶部353に予め記憶してある図6(a)に示したDuty100%の第1の濃度検出パターン314を搬送ベルト11上に印刷し始める。
ここで、第1の濃度検出パターン314の形成時における現像電圧値は初期値DB[V]とし、LED駆動時間は初期値DK[μs]とする。
印刷された第1の濃度検出パターン314は、トナー画像KwN(ブラック)100%パターンの印刷開始位置から搬送ベルト11を、図3における、L×3+2L=5L[mm]だけ駆動し移動させると、トナー画像KwNの100%パターンの先頭が濃度センサ31の検出位置に到達する。更に、搬送ベルト11をパターン長Lp[mm]の2分の1だけ駆動し移動させ、トナー画像KwNの100%パターンの中央部と濃度センサ31の検出位置を一致させる。
機構制御部35は、読取るパターン色に応じて、濃度センサ31の赤外LED311をステップS102にて決定した発光電流で発光させ、第1の濃度検出パターン314に赤外光を照射する。
鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312及び拡散反射光受光用フォトトランジスタ313は、図示しない電子回路により駆動されており、受光エネルギーに比例した電流が流れる。この電流は、図示しない電子回路によって電圧に変換され、機構制御部35に読み取られる。
機構制御部35は、図6(a)に示した各色の印刷順情報に基づいて、読取ったパターンがブラックの印刷位置である時には、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312の出力電圧を読み取る。イエロー、マゼンダ、シアンの印刷位置であるときは、拡散反射光受光用フォトトランジスタ313の出力電圧を読み取る。この読取り動作は連続的に行われ、各色の印刷位置に応じた鏡面反射光又は拡散反射光の切替えの制御となる。
第1の実施の形態においては、最初に検出されるパターンはトナー画像KwN(ブラック)100%パターンであるため、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ312の出力電圧を読み取る。次に、搬送ベルト11を濃度検出のためパターン長Lp[mm]駆動し移動させ、トナー画像Yw1(イエロー)100%パターンの出力電圧を読み取る。同様にして、第1の濃度検出パターン314の全てのパターンに対して出力電圧を読み取る。
ステップS104:機構制御部35の濃度補正制御部352は、ステップS103で読取った出力電圧を図8(b)に示すセンサ検出電圧―濃度値変換テーブル47により濃度値に変換する。センサ検出電圧―濃度値変換テーブル47のテーブル値は、センサ検出電圧と濃度値の相関関係を1次近似し、その1次近似式の係数であり、係数A及び係数Bとして実験的に求めた値である。
次に、濃度値の算出過程について、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)は同様であるが、ブラック(K)を例に説明する。
読取った第1の濃度検出パターン314のDuty100%パターンのセンサ検出電圧値KV100とし、濃度値KOD100は、以下の(式3)で算出する。
KOD100=K(A)×KV100+K(B) (式3)
K(A)及びK(B)は、図8(b)に示すブラック(K)の係数A及び係数Bを示す。
濃度補正制御部352は、ステップS103にて消耗品情報管理部356から受け取った第1の濃度検出パターン314を形成した感光ドラム63Kの外周面の領域Wでの累積光曝露量から図8(e)に示す累積光曝露量―濃度低下量変換テーブル50により、濃度低下量を算出することになる。
累積光曝露量 ―濃度低下量変換テーブル50のテーブル値は、累積光曝露量と濃度低下量の相関関係を1次近似し、その1次近似式の係数であり、係数Cとして実験的に求めた値である。ステップS103にて第1の濃度検出パターン314を形成した感光ドラム63Kの外周面の1個の領域wNでの累積光曝露量KIxとすると、ブラックでDuty100%の時の係数K100(C)から濃度低下量KD100xは、以下の(式4)で算出する。
KD100x=K100(C)×KIx (式4)
濃度補正制御部352は、消耗品情報管理部356から受け取った感光ドラム63Kの外周面の全体、即ち領域w1乃至w8の平均累積光曝露量から、図8(e)に示す累積光曝露量―濃度低下量変換テーブル50より濃度低下量を算出する。
感光ドラム63Kの外周面の全体、即ち領域w1乃至w8の平均累積光曝露量KIaveとすると、平均濃度低下量KD100aveは、以下の(式5)で算出する。
KD100ave=K100(C)×KIave (式5)
濃度補正制御部352は、ステップS103にて第1の濃度検出パターン314を形成した感光ドラム63Kの外周面の1個の領域wNにおける累積光曝露量から求めた濃度低下量KD100xと、感光ドラム63Kの外周面の全体、即ち領域w1乃至w8の平均累積光曝露量から求めた平均濃度低下量KD100aveとの差分(Difference)を算出する。
濃度低下量差分KD100difは、以下の(式6)で算出する。
KD100dif=KD100ave−KD100x (式6)
濃度補正制御部352は、ステップS103にて実際に読取った第1の濃度検出パターン314のDuty100%パターンの濃度値KOD100に、(式6)で算出した濃度低下量差分KD100difを加算することにより、第1の濃度検出パターン314のDuty100%パターンが感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の平均累積光曝露量だった領域に形成されたと仮定した場合の平均濃度値KOD100aveを算出する。
平均濃度値KOD100aveは、以下の(式7)で算出する。
KOD100ave=KOD100+KD100dif (式7)
ステップS105:機構制御部35の濃度補正制御部352は、ステップS104で算出した平均濃度値KOD100aveと目標印刷濃度データテーブル46を比較し、差分より各色の現像電圧値をいくつ増減すればよいかを算出する。この算出は、記憶部353に記憶されている図8(c)に示した現像電圧値調整量テーブル48を用いる。
第1の実施の形態では、現像電圧値調整量テーブル48のテーブル値は、現像電圧値を1[V]変化させたときの濃度値の変化量を実験的に求めた値である。現像電圧を変化させると、現像されるトナー層厚を変化させることができ、これを利用して、低Duty部から高Duty部までの濃度を増減させることができる。
現像電圧補正により、主にDuty100%の濃度値が目標印刷濃度になるように調整する。現像電圧値制御量KDB(A)とし、以下の(式8)で算出する。
KDB(A)=(KOD100ave−KODT100)/ΔKDB100 (式8)
機構制御部35は、本ステップS105で求めた現像電圧値制御量に基づき高圧制御部41に現像電圧を増減する指示を出す。現像電圧発生部43は、現像電圧値初期値KDB[V]に現像電圧値制御量KDB(A)を加えた現像電圧値KDB[V]を現像ローラ64Kに供給することになる。補正後の現像電圧値KDB[V]は、以下の(式9)で算出する。
KDB[V]=KDB+KDB(A) (式9)
以上で、Duty100%の第1の濃度検出パターン314による濃度値の検出は終了し、算出した現像電圧値KDBは、電圧値記憶部411に格納される。続けて、Duty50%の第2の濃度検出パターン315による濃度値の検出を開始する。
(LED駆動時間の補正動作)ステップS106:機構制御部35は、濃度検出実施の信号を受け取ると、記憶部353に予め記憶してある図6(b)に示すDuty50%の第2の濃度検出パターン315を搬送ベルト11上に印刷し始める。このパターン印刷動作は、ステップS103と同様となる。
第2の濃度検出パターン315は、搬送方向下流側からブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の順に並んでおり、Duty50%である。第2の濃度検出パターン315は、第1の濃度検出パターン314と同様にパターン長Lp[mm]である。
第1の実施の形態では、パターン長Lp[mm]は感光ドラム63の外周長Lc[mm]の8分の1の長さとした。各色の第1の濃度検出パターン314及び第2の濃度検出パターン315は、各々の感光ドラム63の領域w1乃至w8のいずれか1個の領域wNに印刷される。なお、濃度検出に用いるパターンは本パターンに限るものではなく、カラーの並び順やDuty(トナー現像面積率)は都合に応じて変えてもよい。
また、第2の濃度検出パターン315の形成時の現像電圧は、現像電圧補正後の現像電圧値KDB[V]とし、LED駆動時間は予め設定された初期値DK[s]とする。ステップS103と同様に、第2の濃度検出パターン315のすべてのパターンに対しての出力電圧を読み取る。
ステップS107:機構制御部35の濃度補正制御部352は、ステップS104と同様に、ステップS106にて読取った出力電圧を図8(b)に示す、センサ検出電圧―濃度値変換テーブル47により濃度値に変換する。
ここで、濃度値の算出過程を説明する。ブラック、イエロー、マゼンダ及びシアンについても同様であるので、ブラック(K)を例に説明する。読取った第2の濃度検出パターン315のDuty50%のパターンのセンサ検出電圧値KV50とすると、濃度値KOD50は、以下の(式10)で算出する。
KOD50=K(A)×KV50+K(B) (式10)
濃度補正制御部352は、ステップS104と同様にして、ステップS106にて第2の濃度検出パターン315を形成した感光ドラム63Kの外周面の1個の領域wNでの累積光曝露量と、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の平均累積光曝露量から、図8(e)に示す累積光曝露量―濃度低下量変換テーブル50より、濃度低下量とその差分を算出する。
濃度低下量KD50x、濃度低下量KD50ave、濃度低下量差分KD50difは、以下の(式11)、(式12)及び(式13)で算出する。
KD50x=K50(C)×KIx (式11)
KD50ave=K50(C)×KIave (式12)
KD50dif=KD50ave−KD50x (式13)
濃度補正制御部352は、ステップS104と同様にして、第2の濃度検出パターン315のDuty50%パターンが感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の平均累積光曝露量だった領域wNに形成されたと仮定した場合の平均濃度値を算出する。平均濃度値KOD50aveは、以下の(式14)で算出する。
KOD50ave=KOD50+KD50dif (式14)
ステップS108:機構制御部35の濃度補正制御部352は、ステップS105にて算出した平均濃度値と目標印刷濃度データテーブル46を比較し、差分により各色のLEDヘッド69KのLED駆動時間をいくら増減すればよいか算出する。この算出には、記憶部353に記憶されている図8(d)に示すLED駆動時間調整量テーブル49を用いる。
第1の実施の形態では、LED駆動時間調整量テーブル49のテーブル値は、LED駆動時間が1[%]変化するときの濃度値の変化量を実験的に求めた値である。
LED駆動時間を変化させると、現像されるトナー現像面積率を変化させることができ、これを利用して低Dutyから中間Duty部の濃度を増減させることができる。なお、高Duty領域ではLED駆動時間を変化させても、影響は受けない。例えばDuty100%では、現像されるトナー現像面積率が100%であるため、LED駆動時間を変化させても濃度は増減しない。
第1の実施の形態では、LED駆動時間補正により、主に低Dutyから中間Duty部の濃度を目標印刷濃度となるように調整する。LED駆動時間制御量KDK(A)とし、以下の(式15)で算出する。
KDK(A)=(KOD50ave−KODT50)/ΔKDK50 (式15)
機構制御部35は、ステップS108で求めた各色のLED駆動時間制御量KDK(A)に基づき、LEDヘッドインターフェース部34にLEDヘッド69の駆動時間を増減する指示を出す。
LEDヘッドインターフェース部34は、LED駆動時間初期値KDK[μs]にLED駆動時間制御量KDK(A)を加えたLED駆動時間でLEDヘッド69を露光させる。補正後のLED駆動時間KDK[μs]は、以下の(式16)で算出する。
KDK[μs]=KDK+KDK×KDK(A) (式16)
算出したLED駆動時間KDKは、記憶部353に格納される。
第1の実施の形態では、濃度補正処理時に、濃度検出パターンを形成した感光ドラム63の外周面のいずれか1個の領域wNの累積光曝露量からその光曝露量に起因する濃度低下量と、感光ドラム63の外周面の全ての領域w1乃至w8の累積光曝露量の平均値からその光曝露に起因する濃度低下量との差分を算出した。
そして、この算出した差分を、濃度検出パターンの濃度検出結果に加算することによって、求めた感光ドラムの外周面の全ての領域w1乃至w8の平均濃度を用いて濃度補正処理を行った。これにより、感光ドラム63に光曝露を起因する横帯状の濃度低下が生じても、濃度検出パターンの濃度検出値の不揃いを抑制し、濃度補正精度の低下を防ぐことができる。
第1の実施の形態による効果について、イエロー、マゼンダ及びシアンについても同様であるがブラックを例に説明する。
図10は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の感光ドラムの8領域の累積光曝露量を示す説明図である。累積光曝露量計算結果表81に示す領域w1乃至w8の各々において、光曝露領域54に対応する領域(図1では領域w4)及び搬送ベルト11面に対応する領域(図1では領域w8)では、光曝露による累積光曝露量には差異が生じ、不揃いとなる。なお、これらのデータ値は、条件を定めて測定,算出したものである。
図11は第1の実施の形態に関わる画像形成装置のデータテーブルを示す説明図である。図11(a)には、ブラックの累積光曝露量−濃度低下量変換テーブル50Kのテーブル値を示す。ここで、第1の濃度検出パターン314の形成時の現像電圧値初期値KDB[V]を−200[V]とし、LED駆動時間初期値KDK[μs]は15[μs]とした。
図12は第1の実施の形態に関わる画像形成装置のデータテーブルを示す説明図である。図12(a)は、濃度値検出結果表82であり、第1の濃度検出パターン314(Duty100%)を感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8の各々で形成した場合の濃度値を示す。
比較例における平均化処理なしの場合は、感光ドラム63Kの領域wNに関係なく、読取った第1の濃度検出パターン314の濃度値と目標印刷濃度を比較し、差分より各色の現像電圧値をいくら増減すればよいかのみを算出していた。
第1の実施の形態では、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の、どの領域wNで第1の濃度検出パターン314を形成しても、濃度検出パターンの検出濃度値を検出し、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の平均濃度値を算出し、検出濃度値と平均濃度値の差分Aを算出する。また、感光ドラム63K全体の平均濃度値と目標印刷濃度値を比較し、平均濃度値と目標印刷濃度値との差分Bを算出し、その差分A及び差分Bから各色の現像電圧値をいくつ増減するかを算出する。
図11(b)には、ブラックの目標印刷濃度データテーブル46Kのテーブル値を示す。図11(c)には、ブラックの現像電圧値調整量テーブル48Kのテーブル値を示す。また、図11(d)には、ブラックのLED駆動時間調整量テーブル49Kのテーブル値を示してある。これらは、ブラックの場合における実際の設定値である。
図13は第1の実施の形態に関わる画像形成装置の8領域における比較例との比較結果を示す説明図である。図13(a)では、感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8の各々で第1の濃度検出パターン314を形成し、濃度補正処理を実行したと仮定し、比較例における平均化処理なしの場合と第1の実施の形態による平均化処理ありの場合の各々で求めた現像電圧値制御量KDB(A)を示す。
第1の実施の形態では、現像電圧値制御量KDB(A)は感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8のどの領域wNでも同じ結果、即ち「−19V」である。しかしながら、比較例における平均化処理なしの場合では、現像電圧値制御量KDB(A)は感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8によって不揃い、即ち「−26V〜−12V」になる。
図13(b)には、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8のうち、累積光曝露量が最も大きい領域w2と、最も小さい領域w7で第1の濃度検出パターン314を形成し、濃度補正処理を実行したと仮定する。この仮定において、比較例における平均化処理なしの場合と、第1の実施の形態による平均化処理ありの場合で、各々で求めた現像電圧値制御量KDB(A)を加えた補正後の現像電圧値で、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の各々での第1の濃度検出パターン314を実験的に形成した時の濃度値を示す。
比較例における平均化処理なしの場合では、第1の濃度検出パターン314を形成し、濃度補正処理を実行した感光ドラム63Kの外周面の領域によって、現像電圧値制御量KDB(A)が不揃いとなるため、平均濃度値が0.075(平均値1.439と平均値1.364との差)も変化した。これに対し、第1の実施の形態では感光ドラム63Kの外周面の領域によらず、現像電圧値制御量KDB(A)は同じ結果となるため、平均濃度値が不揃いにならない。
図14は累積光曝露量と濃度低下量の相関関係を示すグラフである。図において、横軸は累積光曝露量[Lux・min]を示し、縦軸は濃度低下量を示している。図14(a)では、第1の濃度検出パターン314のDuty100%の場合の累積光曝露量と濃度低下量の相関関係を示す。図14(b)には、第2の濃度検出パターン315のDuty50%の場合の累積光曝露量と濃度低下の相関関係を示す。ここで、第2の濃度検出パターン315形成時の現像電圧値及びLED駆動時間は、現像電圧補正後の現像電圧値KDB1[V]を−219[V]、LED駆動時間初期値KDK[μs]を15[μs]とした。
図12(b)は、濃度値検出結果表83であり、感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8の各々で形成した場合の第2の濃度検出パターン315(Duty50%)の濃度値を示す。比較例における平均化処理なしの場合では、感光ドラム301の外周面の領域w1乃至w8に関係なく、読取った第2の濃度検出パターン315の濃度値と目標印刷濃度値を比較し、その差分により各色のLEDヘッド69Kの個々のLED駆動時間をいくら増減すればよいか算出していた。
第1の実施の形態では、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の、どの領域wNで第2の濃度検出パターン315を形成しても、濃度検出パターンの検出濃度値を検出し、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の平均濃度値を算出し、検出濃度値と平均濃度値の差分Aを算出する。また、感光ドラム63K全体の平均濃度値と目標印刷濃度値を比較し、平均濃度値と目標印刷濃度値との差分Bを算出し、その差分A及び差分Bから各色のLEDヘッド69の駆動時間をいくつ増減するかを算出する。
図13(c)には、感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の各々で第2の濃度検出パターン315を形成し、濃度補正処理を実行したと仮定し、比較例における平均化処理なしの場合と第1の実施の形態の各々で求めたLED駆動時間制御量KDK(A)を示す。
第1の実施の形態では、LED駆動時間制御量KDK(A)は感光ドラム63Kの外周面の領域の、どの領域でも同じ結果(+6%)となるが、比較例における平均化処理なしの場合では、LED駆動時間制御量KDK(A)は感光ドラム63Kの領域w1乃至w8によって不揃い(+4%〜+9%)となる。
図13(d)には、感光ドラム63Kの外周面の領域w1乃至w8のうち、累積光曝露量が最も大きい領域w2と最も小さい領域w7で第2の濃度検出パターン315を形成し、濃度補正処理を実行したと仮定する。この場合における、比較例における平均化処理なしの場合及び第1の実施の形態の各々で求めたLED駆動時間制御量KDK(A)を加えた補正後の、LED駆動時間で感光ドラム63Kの領域w1乃至w8の各々で第2の濃度検出パターン315を形成した場合の濃度値を示す。
比較例における平均化処理なしの場合では、第2の濃度検出パターン315を形成し、濃度補正処理を実行した感光ドラム63Kの外周面の領域によって、LED駆動時間制御量KDK(A)が不揃いとなるため、平均濃度値が0.040(平均値0.722と平均値0.682との差)も変わる。これに対し、第1の実施の形態では感光ドラム63Kの外周面の領域によらず、LED駆動時間制御量KDK(A)は同じ結果となるため、平均濃度値(0.698)が不揃いにならない。
なお、第1の実施の形態において、感光ドラム63の光曝露領域54の累積光曝露量Ixを算出して、光曝露量記憶部としてのメモリタグ72に、格納するものであるがこれに限らない。即ち、累積光曝露量Ixの所定の閾値を設定し、累積光曝露量Ixを算出後、所定の閾値を超えるかどうか判定し、所定の閾値を超えた場合は、所定の閾値を超えたことを光曝露情報としてメモリタグ72に格納するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態に関する画像形成装置1について説明する。画像形成装置1では、定着部4及び画像形成ユニット60の寿命交換又は点検作業として、それらの脱着作業が実行される。これらの交換又は点検作業時には、危険防止の観点から画像形成装置1の電源をシャットダウンした後、本体電源がOFFされる。操作者は、この本体電源がOFFされてから、まず、トップカバー28の開作業を行ってから所望の作業を行う。
第1の実施の形態との差異は、センサ53によるトップカバー28の開閉状態の検出を、照度センサ52が兼用すること、及び、照度センサ52を蓄電部であるバッテリからの、電力供給により所望する機能を実現することである。なお、トップカバー28の開時間の計測は、第1の実施の形態と同様に計時部59が作用するが、重複して説明する。
図15は第2の実施の形態に関わる画像形成装置の電源制御部の機能ブロック図である。電源制御部90は、電源整流部91、蓄電部92及び切替部93により構成される。電源整流部91は、図示しない商用電源から供給される電力を整流するもので、蓄電部92は、商用電源から供給される電力を蓄えるものである。切替部93は電源整流部91からの電力、又は蓄電部92からの電力のうち、いずれか一方を選択する。切替部93が選択した電力は、制御部94、照度検出部95及び計時部96に出力される。
記憶部97は、第1の実施の形態におけるメモリタグ72に該当するもので、制御部94を介して電力の供給を受け、制御部94の制御により情報の記録が可能となっている。照度検出部95及び計時部96の各々は、第1の実施の形態で説明した照度センサ52及び計時部59に相当する。
制御部94は、電源整流部91又は蓄電部92から、電力の供給を受けて照度検出部95、計時部96及び記憶部97を制御する。また、電源制御部90は、商用電源の供給が停止されると、蓄電部92による電力供給に切替える。
図16は第2の実施の形態に関わる画像形成装置の濃度補正処理を示すフローチャートである。本第2の実施の形態では、定着部4を交換する場合を説明する。図示しない電源スィッチが押されると、オペレーションパネル51に、(1)シャットダウン中であることと、(2)自動的に電源が落ちることを表示する。このシャットダウン処理から説明する。
ステップS201:画像形成装置1の制御部7は、シャットダウン処理として、印刷ジョッブ及び印刷設定等の各情報を記憶部353に保存する。保存処理が完了するまで、オペレーションパネル51には、前述(1)及び(2)の案内情報の表示を維持する。
ステップS202:保存処理が完了すると、電源制御部90は切替部93を動作させ、制御部94への供給電力を蓄電部92からの電力に切替える。この切替えにより、画像形成部6への電力供給は停止され、電源OFFとなるが、照度検出部95及び計時部96には、蓄電部92からの電力が供給される。
ステップS203:制御部94は照度検出部95からの出力状況の監視を開始する。電源OFFとなると、操作者はトップカバー28の閉状態保持(ロック)部を解除し、開操作を行う。トップカバー28が開かれると、装置内部は環境光により「暗」から「明」に変化する。
ステップS204:開操作により、照度検出部95は環境光に曝されると共にLEDヘッド69が本体側より離間するため、光曝露領域54が発生する。制御部94は、照度検出部95からの光−電気変換出力に対して閾値Sを設定し、閾値Sを超えるかどうか監視する。制御部94は、照度検出部95からの出力値が予め定めた閾値Sを超えたと判断すると、次のステップS205に移行する。
ステップS205:制御部94は、照度検出部95からの出力値が予め定めた閾値以上であるため、「トップカバー開検出」と判定する。この判定用の閾値Sは、開操作時の人体及び操作腕等の「影」を考慮して設定する。
ここで、閾値について説明する。図17は第2の実施の形態に関わる照度検出レベルと開時間の関係を示す概念図である。図示の横軸は、シャットダウン終了後に蓄電部92からの電力供給により、照度検出部95が起動した後の経過時間を示す。縦軸は、照度検出部95が出力した照度レベル(値)を表している。なお、照度検出部95における照度検出時間は、0.5乃至1.0[sec]なので、照度検出のタイミングは、2[sec]毎とする。
図においては、照度検出部95が出力した照度レベル=6の時を閾値Sとしてある。この閾値Sを超えた場合に、トップカバー28の開状態となる。また、開状態と判定後に照度レベルが閾値Sを下回った場合には、トップカバー28は閉状態と判定する。制御部94は、開状態から閉状態との判定がなされるまでの経過時間Tを算出することにとなる。
ステップS206:トップカバー開状態を検知した制御部94は、照度検出部95の出力値を計測し、記憶部97に格納していく。この出力値は画像形成部6の光曝露領域54への光曝露量を計測するためである。この光曝露量の計測は予め定めた時間間隔で、3乃至5秒[sec]毎とするが、作業内容により異なる間隔でもよい。
ステップS207:制御部94は、照度検出部95の出力レベル(値)の計測と同時に、トップカバー開時間の測定を開始する。これは、画像形成部6の光曝露領域54への光曝露時間を計測するためである。計時部96は、計測開始時刻を秒「sec」単位で記録する。
ステップS208:操作者は定着部4の交換作業が終了すると、トップカバー28を閉じる操作を行う。トップカバー28が閉じられると、装置内部は環境光が遮られ「明」から「暗」に変化する。制御部94は、照度検出部95からの出力レベル(値)が閾値S以下と判断すると、次のステップS209に移行する。
ステップS209:制御部94は、照度検出部95からの出力値が閾値S以下であるため、「トップカバー閉検出」と判定する。
ステップS210:制御部94は、ステップS206における照度検出部95の出力値を光曝露量として記憶部97への格納していく。
ステップS211:制御部94は、ステップS207におけるトップカバー開時刻からの時間監視を終了し、開始時刻から終了時刻までの経過時間T[min]を算出する。
ステップS212:制御部94は、記憶部97に格納している照度検出部95の出力値を累積光曝露量として集計し、経過時間T[min]を関連付けして記憶部97に格納する。
操作者により電源ON操作が行われると、始めに電源制御部90は、制御部94への供給電力を蓄電部92から商用電源からの電力供給に切替える。この電源ON操作後の画像形成装置1の立ち上げ動作時に、第1の実施の形態で説明した印刷濃度補正処理が実行されることになる。この印刷濃度補正処理時には、記憶部97に格納している光曝露量及び経過時間情報が読み出され、使用される。
なお、定着部4に代えて画像形成部が取り外される作業については、正確な光曝露量及び光曝露領域が把握できないので、取り外された時点で処理中止とする。
以上説明したように、画像形成装置1本体の電源OFFを必要とする作業時であっても、照度検出及びトップカバー28の開時間を把握することが可能となる。また、照度検出部95をトップカバー28の開閉検出に兼用するので、部材の削減ができる。
(第3の実施の形態)第3の実施の形態の説明を行う。本画像形成装置1の設置環境は一般的な事務室等に代表される執務空間が主であり、その執務空間における環境光の照度は執務に適した基準範囲内とされている。本第3の実施の形態では、照度検出部52を不要とし、トップカバー28を開いた状況下では、装置内部に照射される環境光は一定量として扱うものである。従って、感光ドラム63に照射される環境光の情報は、環境光情報(id−1とする)として事前に実験等により把握し、所定の値が生じるものとみなして、予め定められた照度を照度記憶部としての記憶部353に格納しておく。
図18は、第3の実施の形態に関わる画像形成装置の平均累積光曝露量の算出を示すフローチャートである。第3の実施の形態の説明においては、トナーカートリッジ68の交換作業を行う場合として説明する。
ステップS301: 制御部7(図7参照)は、トップカバー28の開閉検出部としてのセンサ53からの出力状況を監視している。操作者によりトップカバー28が開かれると、制御部7は、センサ53の出力情報により「トップカバー開」と判定する。
ステップS302:制御部7は、「トップカバー開」の判定と同時に、計時部59が計時している現時刻情報Taをカバー開時刻情報として記憶部353に記憶する。
ステップS303:操作者は、所定の手順に従ってメンテナンス作業を実施する。本第3の実施の形態では、トナーカートリッジ68の交換作業であり、操作者は交換作業を実行した後に、トップカバー28を閉じる操作を行う。
ステップS304:操作者によりトップカバー28が閉じられると、制御部7は、センサ53の出力情報により「トップカバー閉」と判定する。
ステップS305:制御部7は、「トップカバー閉」の判定と同時に、計時部59が計時している現時刻情報Tbをカバー閉時刻情報として記憶部353に記憶する。
ステップS306:制御部7は、記憶部353に予め格納されている環境光情報id−1を読み出す。
ステップS307:制御部7は、ステップS302において記憶した現時刻情報TaからステップS305にて記憶した現時刻情報Tbまでの経過時間、即ちトップカバー28が開状態であった経過時間tc[min]を算出する。この経過時間tc[min]に対してステップS306で読み出した環境光情報id−1[Lux]を乗算して、照度の累積値Ie−1[Lux・min]を算出する。
この算出した累積値Ie−1は、累積光曝露量Ixとして利用する。なお、累積値の算出は、前述の(式1)によるものとなる。
ステップS308:制御部7は、累積光曝露量Ixを前述の(式2)により平均累積光曝露量として算出し、平均累積光曝露量としてメモリタグ72に格納する。以後、印刷濃度補正処理時には、メモリタグ72から平均累積光曝露量が読み出され、使用される。
以上により、照度検出部としての照度センサ52を不要とできるので、部材の削減が可能となる。また、照度検出手段を保有しない他の装置においても適用可能となるという効果を奏する。
本画像形成装置1の設置環境は製造現場、梱包現場及び倉庫内なども想定される。これらの設置環境下での環境光(照度)は、一般的な事務室と異なる場合がある。従って、設置環境条件情報として、予め複数の照度値情報を保有しておき、装置設置時にオペレーションパネル51から環境設定することも可能である。また、用紙Pにテスト印刷パターンを印刷させ、印刷品質の良否確認を行い、環境設定を選択させてもよい。
以上の第1の実施の形態に関する画像形成装置の説明では、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンダ)及びC(シアン)の4色の画像形成ユニットを備えた画像形成装置を例としたが、K(ブラック)トナーの画像形成ユニットのみを備えた画像形成装置、更に、W(ホワイト)、CL(透明)を加えた5色又は6色の画像形成ユニットを備えた画像形成装置にも適用することができる。また、画像形成装置の他に、マルチファンクションプリンタ、ファクシミリ及び複合機にても適用可能である。
1 画像形成装置 6 画像形成部
7 制御部 28 トップカバー(開閉部)
31 濃度センサ 314 第1の濃度検出パターン
315 第2の濃度検出パターン 35 機構制御部
352 濃度補正制御部 52 照度センサ
54 光曝露領域 55 回転位相検出部
59 計時部 60 画像形成ユニット
63 感光ドラム 69 LEDヘッド
72 メモリタグ

Claims (9)

  1. トナー画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットで形成される前記トナー画像を担持可能に回動するトナー像担持体と、
    前記トナー像担持体の回転位相を検出することにより前記トナー像担持体の外周面における光曝露される光曝露領域を検出可能とする担持体回転位相検出部と、
    前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記光曝露に関する累積光曝露情報を記憶する光曝露情報記憶部と、
    前記トナー像担持体の前記光曝露領域から印刷される前記トナー画像からなる濃度検出パターンの印刷濃度を検出する濃度検出部と、
    前記濃度検出部の検出結果を目標印刷濃度に濃度補正する濃度補正制御部とを有し、
    前記濃度補正制御部は、前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記累積光曝露情報と、前記トナー像担持体の外周面の全体の平均累積光曝露情報とにより前記濃度検出部の検出結果を補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットで形成される前記トナー画像を担持可能に回動するトナー像担持体と、
    前記トナー像担持体の回転位相を検出することにより前記トナー像担持体の表面における光曝露される光曝露領域を特定可能な担持体回転位相検出部と、
    前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記光曝露に関する累積光曝露情報を記憶する光曝露情報記憶部と、
    前記トナー像担持体の前記光曝露領域から印刷される前記トナー画像からなる濃度検出パターンの印刷濃度を検出する濃度検出部と、
    前記濃度検出部の検出結果を目標印刷濃度に濃度補正する濃度補正制御部とを有し、
    前記濃度補正制御部は、前記トナー像担持体の前記光曝露領域の前記累積光曝露情報から得られる濃度低下量と、前記トナー像担持体の外周面の全体の平均累積光曝露情報から得られる濃度低下量との差分を算出し、前記濃度検出パターンの濃度検出結果に加算することによって求めた前記トナー像担持体の外周面の全体の平均濃度を用いて濃度補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記累積光曝露情報は累積光曝露量であり、
    前記光曝露情報記憶部は光曝露量記憶部であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 更に、前記画像形成ユニットを覆う開閉可能な開閉部と、
    装置内部に照射する環境光の照度を検出可能な照度検出部と、
    前記開閉部の開状態の経過時間を計測可能な計時部とを有し、
    前記光曝露量記憶部は、前記照度検出部が検出した前記照度と、前記計時部が計測した前記開閉部の開状態の前記経過時間とにより算出された前記累積光曝露量を記憶することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 更に、前記画像形成ユニットを覆う開閉可能な開閉部と、
    予め定められた照度を記憶する照度記憶部と、
    前記開閉部の開状態の経過時間を計測可能な計時部とを有し、
    前記光曝露量記憶部は、前記照度記憶部が記憶する前記照度と、前記計時部が計測した前記開閉部の開状態の前記経過時間とにより算出された前記累積光曝露量を記憶することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  6. 更に、前記画像形成ユニットを覆う開閉可能な開閉部を有し、
    前記トナー像担持体の外周面における前記光曝露領域は、
    前記トナー像担持体に前記トナー画像を形成するためのLEDヘッドが、前記開閉部(28)の内側で、かつ前記トナー像担持体の外周面に対向して設けられる領域であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  7. 前記照度検出部、前記計時部及び前記光曝露量記憶部は、蓄電部からの電力供給を受入可能としたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  8. 前記照度検出部は、前記開閉部の開閉状態を検出することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. トナー像担持体を有する画像形成ユニットによりトナー画像を形成する画像形成行程と、
    前記トナー像担持体から第1のトナー現像面積率を有する第1の濃度検出パターンの印刷を行う第1の濃度検出パターン印刷行程と、
    濃度検出部により前記第1の濃度検出パターンの濃度値を算出する第1の濃度値算出行程と、
    前記第1の濃度値算出行程により算出した濃度値より、前記画像形成ユニットの現像電圧を補正する現像電圧補正行程と、
    前記トナー像担持体から第2のトナー現像面積率を有する第2の濃度検出パターンの印刷を行う第2の濃度検出パターン印刷行程と、
    前記濃度検出部により前記第2の濃度検出パターンの濃度値を算出する第2の濃度値算出行程と、
    前記第2の濃度値算出行程により算出した濃度値より、前記画像形成ユニットのLEDヘッド駆動時間値を補正するLEDヘッド駆動時間値補正行程とを含むことを特徴とする画像形成装置の濃度補正方法。
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