JP2021071596A - 画像形成装置 - Google Patents

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博之 中澤
Hiroyuki Nakazawa
博之 中澤
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Abstract

【課題】印刷ジョブを受信してから濃度補正を行う場合のユーザの利便性を向上させる手段を提供する。【解決手段】所定のタイミングで濃度補正パターンを形成して濃度補正を実行する画像形成装置において、入力された印刷ジョブに対応する画像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、前記濃度補正パターンの濃度値に基づき前記画像の濃度補正を行う第1の濃度補正手段と、前記濃度補正パターンの階調値に基づき前記画像の濃度補正を行う第2の濃度補正手段と、を有し、前記第1の濃度補正手段による濃度補正は、前記印刷ジョブの画像形成時に適用され、前記第2の濃度補正手段による濃度補正は、前記第1の濃度補正手段による濃度補正が適用された印刷ジョブに後続する印刷ジョブの画像形成時に適用される。【選択図】 図2

Description

本発明は、電子写真方式を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置は、露光量と現像電圧を任意に変化させて形成されるトナー画像の濃度を補正する手段と、印刷データを露光可能なデータへ変換する際の階調を補正する手段とを有し、印刷ジョブを受信してから濃度補正の必要があると判断した場合、濃度補正が完了してから濃度補正結果に基づき画像処理(階調補正を含む)を行い、画像処理が完了した画像から印刷を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−215533号公報
しかしながら、従来の技術においては、印刷ジョブを受信してから濃度補正を実行するか否かを判断し、濃度補正を実行すると判断した場合、濃度補正を実行し完了してから印刷データに対して濃度補正結果に基づく画像処理を行い、画像処理が完了したら印刷するようにしており、印刷ジョブを受信してから印刷が開始されるまでの待ち時間が大幅に長くなってしまう場合があるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、印刷ジョブを受信してから濃度補正を行う場合の印刷開始までの待ち時間を短縮してユーザの利便性を向上させることを目的とする。
そのため、本発明は、所定のタイミングで濃度補正パターンを形成して濃度補正を実行する画像形成装置において、入力された印刷ジョブに対応する画像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、前記濃度補正パターンの濃度値に基づき前記画像の濃度補正を行う第1の濃度補正手段と、前記濃度補正パターンの階調値に基づき前記画像の濃度補正を行う第2の濃度補正手段と、を有し、前記第1の濃度補正手段による濃度補正は、前記印刷ジョブの画像形成時に適用され、前記第2の濃度補正手段による濃度補正は、前記第1の濃度補正手段による濃度補正が適用された印刷ジョブに後続する印刷ジョブの画像形成時に適用されることを特徴とする。
このようにした本発明は、印刷ジョブを受信してから濃度補正を行う場合のユーザの利便性を向上させることができるという効果が得られる。
実施例におけるプリンタの構成を示す概略側断面図 実施例におけるプリンタの制御構成を示すブロック図 実施例における濃度センサの説明図 実施例における目標階調濃度テーブルの説明図 実施例におけるセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル、目標印刷濃度テーブル、現像電圧補正テーブルおよびLED駆動時間補正テーブルの説明図 実施例における印刷動作の流れを示すフローチャート 実施例における濃度補正処理の流れを示すフローチャート 実施例における濃度検出パターンの説明図 実施例におけるディザパターンのドット配置の説明図 実施例における感光ドラムの温度と露光部の電位の関係の説明図 実施例における濃度補正を行う場合の印刷動作のタイムチャート 比較例における濃度補正を行う場合の印刷動作のタイムチャート 変形例における印刷動作の流れを示すフローチャート 変形例における濃度補正を行う場合の印刷動作のタイムチャート
以下、図面を参照して本発明による画像形成装置の実施例を説明する。
図1は本実施例におけるプリンタの構成を示す概略側断面図である。
画像形成装置としてのプリンタ1は、電子写真方式により記録媒体としての印刷用紙(以下、「用紙」という)上に現像剤であるトナーを用いて画像を形成することが可能な、例えば、直接転写方式のカラー電子写真プリンタである。
図1において、プリンタ1は、環境センサ2と、用紙収容カセット11と、ホッピングローラ12と、ピンチローラ13と、レジストローラ14と、ガイド15と、媒体センサ16、17と、転写排出センサ18と、印刷機構20と、転写機構30と、定着機構40とを有している。
環境センサ2は、プリンタ1の外気の温度および湿度が測定可能な位置に配置され、例えば、温度センサおよび湿度センサ等を有している。
用紙収容カセット11は、用紙を積層して収容するものである。
ホッピングローラ12は、用紙収容カセット11に収容されている用紙を図中矢印Aで示す媒体搬送方向に送り出すものである。
ピンチローラ13は、用紙のスキュー(用紙が斜め送りされた状態)を修正するものである。
レジストローラ14は、用紙を転写ベルト31の上部に送り出すものである。
ガイド15は、用紙を転写ベルト31へと案内するものである。
媒体センサ16、17は、媒体搬送方向におけるレジストローラ14の前後に配置され、用紙を検知するものである。
転写排出センサ18は、媒体搬送方向における転写ベルト31の駆動ローラ32aの下流側に配置され、転写ベルト31から分離しなかった用紙をチェックし、あるいは、通過する用紙の後端位置を検出するものである。
画像形成部としての印刷機構20は、転写ベルト31の図中矢印eが示す回転方向に沿って上流側から下流側に並べて配置され、4色(ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))の現像剤像としてのトナー画像を形成するものである。印刷機構20Kはブラック、印刷機構20Cはシアン、印刷機構20Mはマゼンタ、印刷機構20Yはイエローのトナー画像を形成するための電子写真方式LED(Light Emitting Diode)プリント機構である。
いずれの印刷機構20も、帯電手段としての帯電ローラ21、帯電ローラ21により表面が一様に帯電される像担持体としての感光ドラム22、露光手段によって感光ドラム22に形成された静電潜像を現像剤としてのトナーで現像する現像部を構成する現像ローラ23、現像ローラ23の表面にトナー層を形成する現像ブレード24、現像ローラ23にトナーを供給する供給ローラ25、感光ドラム22表面の除電を行う除電部26、トナー収容体としてのトナーカートリッジ27等を含んで構成されている。
ここで、ブラックの印刷機構20Kを代表として説明する。なお、印刷機構20C、20M、20Yは、印刷機構20Kと同様の構成なので説明を省略する。
トナーカートリッジ27Kから供給されたトナーは、供給ローラ25Kを経て現像ブレード24Kに達し、現像ローラ23Kの外周上に薄層化され、感光ドラム22Kとの接触面に達する。このとき、トナーは、薄層形成時に現像ローラ23Kと供給ローラ25Kに強く擦られて摩擦帯電させられる。また、現像ブレード24Kは、適量のトナーを現像ローラ23Kに搬送させる。
印刷機構20Kの感光ドラム22Kの上方に配置されている露光手段としてのLEDヘッド28Kは、LEDアレイと、LEDアレイを駆動するドライブIC、およびデータを保持するレジスタ群を搭載した基板、並びにLEDアレイの光を集光するセルフォック(登録商標)レンズアレイ等からなり、インタフェース部から入力される画像データ信号に対応してLEDアレイを発光させる。
印刷機構20KのLEDヘッド28Kには、カラー画像信号のうちブラック画像信号、シアン画像信号、マゼンタ画像信号、イエロー画像信号がそれぞれ入力される。
LEDヘッド28Kの発光部としてのLEDの発光により、感光ドラム22Kの表面を露光し、感光ドラム22Kの表面に静電潜像を形成する。この静電潜像に、現像ローラ23Kの外周上のトナーが静電気力によって付着してトナー画像が形成される。
印刷機構20Kのトナーカートリッジ27Kには、ブラック(K)のトナーが収容されている。また、感光ドラム22Kの下方には転写ベルト31を挟んで感光ドラム22Kに対応して転写ローラ29Kが配置されている。
転写ローラ29Kは、感光ドラム22Kに転写ベルト31を押し付けて転写ニップ部を形成し、その転写ニップ部で感光ドラム22Kに形成されたトナー像を転写ベルト31に転写する。
転写機構30は、転写ベルト31と、駆動ローラ32aと、従動ローラ32bと、濃度センサ33と、センサカバー34と、クリーニングブレード35と、廃トナー収容部36と、ベルトサーミスタ37とを有している。
転写ベルト31は、印刷機構20の感光ドラム22に形成されたトナー画像が転写され、そのトナー画像を搬送するものである。
転写ベルト31は、駆動ローラ32a、従動ローラ32bによって所定の張力で張架されている。駆動ローラ32aは、図示しない駆動源により回転し、転写ベルト31を図中矢印eが示す回転方向に回転させる。従動ローラ32bは、転写ベルト31に連れ回りする。
濃度検出部としての濃度センサ33は、転写ベルト31の下方に配置され、転写ベルト31と対向配置されている。
この濃度センサ33は、発光が1系統、受光が2系統に構成された反射型光センサである。濃度センサ33は、転写ベルト31の表面に印刷機構20によって形成され、担持された濃度検出用パターンの反射光の強度を測定し、形成された画像濃度を検出するものである。
濃度センサ33の構成を図3の実施例における濃度センサの説明図を用いて説明する。なお、図3(a)は濃度センサ33の構成を示す模式図、図3(b)はイエロー、マゼンタ、シアン、ホワイトの濃度を検出する場合の説明図、図3(c)はブラックの濃度を検出する場合の説明図である。
図3(a)に示すように、濃度センサ33は、赤外LED33Aと、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bと、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cとを有している。この濃度センサ33は、イエロー、マゼンタ、シアンの濃度およびブラックの濃度の両方を検出することができるようになっている。
発光部としての赤外LED33Aは、赤外光を出射し、転写ベルト31の表面に照射する光源である。
受光部としての鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bは、赤外LED33Aから出射され、転写ベルト31の表面で鏡面反射した反射光を受光し、受光した光量に応じた電圧を発生するものである。
受光部としての拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cは、赤外LED33Aから出射され、搬送ベルトの表面で拡散反射した反射光を受光し、受光した光量に応じた電圧を発生するものである。
図3(b)に示すように、イエロー、マゼンタ、シアンの濃度を検出する場合、赤外LED33Aから出射されて転写ベルト31の表面に転写されたイエロートナー像PY、マゼンタトナー像PMまたはシアントナー像PCにより拡散反射した光を拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cで受光する。拡散反射した光を受光した拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cは、受光した光量に応じた電圧を発生させ、出力する。
したがって、イエロートナー像PY、マゼンタトナー像PMまたはシアントナー像PCを形成するトナー量が多ければ、即ちイエロートナー像PY、マゼンタトナー像PMまたはシアントナー像PCの濃度が濃い場合、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cで受光する拡散反射光は多くなり、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cは、受光した光量に応じた電圧を発生する。
図3(c)に示すように、ブラックの濃度を検出する場合、赤外LED33Aから出射されて転写ベルト31の表面に転写されたブラックトナー像PKを介し、転写ベルト31により鏡面反射した光を鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bで受光する。鏡面反射した光を受光した鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bは、受光した光量に応じた電圧を発生させ、出力する。
したがって、ブラックトナー像PKは赤外LED33Aからの出射光を吸収するため、ブラックトナーが少なければ、即ちブラックトナーが薄い場合、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bで受光する鏡面反射光は多くなり、ブラックトナーが多ければ、即ちブラックナーの濃度が濃い場合、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bで受光する鏡面反射光は少なくなり、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bは、受光した光量に応じた電圧を発生する。
そのため、鏡面反射光の検出精度を上げるため、転写ベルト31の機能として光沢が十分あり鏡面反射率が大きいことと、ムラなく均一な鏡面反射率を持つことが要求される。
また、濃度センサ33と転写ベルト31との間には、濃度センサ33のセンサカバー34が配置されている。
センサカバー34は、濃度補正を行っているとき以外、濃度センサ33の上方に配置(図1参照)され、トナーや紙粉などにより濃度センサ33が汚れないように覆っている。
一方、濃度補正を行っているとき、カバー14は、図示しないモータ等の駆動手段により濃度センサ33の上方から移動して退避する。
また、センサカバー34の濃度センサ33側の表面は、濃度センサ33の赤外LED33Aの発光電流の調整用の基準反射物として用いるため、予め決められた基準となるように拡散反射するように形成されている。
クリーニングブレード35は、転写ベルト31の表面に付着し、残留したトナーを除去するものであり、転写ベルト31の下方に配設されたものである。
クリーニングブレード35は、可撓性のゴム材またはプラスチック材で構成され、転写ベルト31上に付着し、残留したトナーを掻き落とすものである。
廃トナータンクは、クリーニングブレード35によって掻き落とされたトナーを廃トナーとして収容するものである。
ベルトサーミスタ37は、転写ベルト31の下方に配設されたものであり、転写ベルト31の温度を監視するものである。
転写ベルト31を通過して印刷された用紙は、転写ベルト31より分離され、定着機構40へ搬送される。
定着機構40は、ヒートローラ41と、加圧ローラ43とを有している。
ヒートローラ41は、ヒートモータ84(図2に示すヒートモータ84)によって駆動され、内部に熱源としてのハロゲンランプからなるヒータ42を有している。
加圧ローラ43は、ヒートローラ41に対向配置され、ヒートローラ41の回転に従動して回転するものである。
定着機構40は、媒体搬送方向における転写ベルト31および駆動ローラ32aの下流、さらに駆動ローラ32aの下流に設けられた転写排出センサ18の下流に配置され、用紙に転写されたトナーを加熱して溶解し、圧力で用紙上にトナー像を定着させるものである。
ヒートローラ41の表面の近傍には、定着サーミスタ44が配置され、ヒートローラ41の温度を監視するようにしている。
また、媒体搬送方向におけるヒートローラ41の下流には定着排出センサ45が配設され、定着機構40における用紙の詰まりやヒートローラ41への用紙の巻き付きを監視するようにしている。
媒体搬送方向における定着排出センサ45の下流には、トナーが定着された用紙をプリンタ1の筐体上部のスタッカ47へ搬送する搬送ガイド46が設けられ、用紙はスタッカ7-847に排出される。
図2は実施例におけるプリンタの制御構成を示すブロック図である。
図2において、プリンタ1は、通信部61と、コマンド/画像処理部62と、LEDヘッドインタフェース部63と、機構制御部64と、高圧制御部71と、帯電電圧発生部72と、現像電圧発生部73と、供給電圧発生部74と、転写電圧発生部75と、ホッピングモータ81と、レジストモータ82と、ベルトモータ83と、ヒートモータ84と、ドラムモータ85(K,Y,M,C)とを有している
通信部61は、外部装置としてのホストコンピュータとの間で物理的階層のインタフェース(通信機能)を担う部位であり、コネクタや通信用のチップ等で構成されたものである。また、プリンタ1の印刷機構20は、外部装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)から通信部61を介して受信した印刷ジョブに対応する画像データに基づいて、画像形成を行う。
画像処理部としてのコマンド/画像処理部62は、ホストインタフェース部でホストコンピュータから受信した印刷データに含まれるコマンドや画像データを解釈またはビットマップデータに展開する部位であり、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段やRAM(Random Access Memory)等の記憶手段、およびビットマップデータに展開するための特別なハードウェア等を備え、プリンタ1全体の動作を制御するものである。
また、コマンド/画像処理部62は、濃度階調補正制御部62Aと、記憶手段62Bとを有する。
第2の濃度補正手段としての濃度階調補正制御部62Aは、濃度補正として、画像処理条件を変更する階調補正を行うものである。
本実施例の画像処理条件は、画像データをビットマップデータ展開する際の階調値である。
つまり、濃度階調補正制御部62Aは、濃度補正として、濃度センサ33が検出した濃度補正パターンとしての濃度検出パターンの濃度値に基づいて、入力された階調値の印刷濃度が目標値となるように、ビットマップ展開時に出力する階調値を変更する階調補正を行う。
記憶手段62Bは、メモリ等の記憶手段であり、階調補正処理に必要な各種情報を記憶するものである。
記憶手段62Bは、階調補正処理に用いる各種制御パラメータとして図4に示す目標階調濃度テーブル111を予め記憶しており、階調補正で決定した階調補正値は階調値補正テーブル112に更新記憶される。
LEDヘッドインタフェース部63は、セミカスタムLSIおよびRAM等で構成され、コマンド/画像処理部62で展開されたビットマップデータをLEDヘッドのインタフェースに合わせて加工するものである。
機構制御部64は、コマンド/画像処理部62からの指令に従い、センサ、サーミスタ、および濃度センサ33の各センサからの入力信号に基づき、ホッピングモータ81、レジストモータ82、ベルトモータ83、ヒートモータ84、およびドラムモータ85(K,Y,M,C)を制御し、また高圧制御部71を制御し、印刷系の機構部の制御と高圧電源の制御を行うものである。
ホッピングモータ81、レジストモータ82、ベルトモータ83、ヒートモータ84、およびドラムモータ85(K,Y,M,C)は、ドライバ回路を備え、ホッピングモータ81はホッピングローラ12を駆動し、レジストモータ82はレジストローラ14を駆動し、ベルトモータ83は駆動ローラ32aを駆動し、ヒートモータ84はヒートローラ41を駆動し、ドラムモータ85(K,Y,M,C)は感光ドラム22を駆動し、印刷系の機構部を駆動するものである。
また、機構制御部64は、ヒータ42の温度制御を行う。ヒータ42は、ヒートローラ41の内部に配置されたハロゲンランプ等であり、ヒートローラ41の近傍にはサーミスタが配置され、サーミスタで計測された温度に基づいて機構制御部64により温度が制御される。
さらに、機構制御部64は、環境センサ2によってプリンタ1外の温度および湿度を測定し、転写ベルト31上に配置されたベルトサーミスタ37により転写ベルト31の表面温度を測定する。
さらに、機構制御部64は、濃度センサ33が検出した濃度に基づいて印刷機構20Kが形成するトナー像の濃度を調整する。機構制御部64は、濃度補正処理実行判定部64Aと、濃度補正制御部64Bと、記憶手段64Cと、濃度センサ発光量調整部64Dとを有している。
濃度補正判定部としての濃度補正処理実行判定部64Aは、予め設定された実行条件(例えば、累積印刷枚数、経過時間、環境センサ2で検出した外気の温湿度変化など)に基づき、濃度補正を実行するか否かの判定を行うものである。
本実施例では、ベルトサーミスタ37により計測された転写ベルト31の温度と前回濃度補正時に記憶手段64Cに記憶された転写ベルト31の温度とを比較することで、濃度補正を実行するか否かの判定を行う。
また、本実施例では、濃度補正の実行判定のタイミングとして、画像データを受信してからの場合で説明したが、装置起動時や印刷終了時等を濃度補正の実行判定のタイミングとしてもよい。
第1の濃度補正手段としての濃度補正制御部64Bは、濃度補正として、画像形成条件を変更して、現像補正を行うものである。
本実施例の画像形成条件は、例えば、現像ローラ22への印加電圧とLEDヘッド28の駆動時間(発光量)である。
なお、本実施例では、画像形成条件を現像ローラ22への印加電圧およびLEDヘッド28の駆動時間(発光量)として説明するが、それに限定されず、現像ローラ22への印加電圧またはLEDヘッド28の駆動時間(発光量)の少なくとも1つを画像形成条件としてもよい。
つまり、濃度補正制御部64Bは、濃度補正として、濃度センサ33が検出した濃度補正パターンとしての濃度検出パターンの濃度値に基づいて、トナー濃度が目標値になるように、現像電圧やLEDヘッド28の駆動時間を算出し、感光ドラム22上の静電潜像をトナーにより現像する際の現像電圧やLEDヘッド28の駆動時間を変更する現像補正を行うものである。また、濃度センサ33が検出した濃度値に基づいて、階調補正で用いる濃度値を算出する。
本実施例では、第1の濃度補正手段(現像補正)と第2の濃度補正手段(階調補正)により、印刷画像の濃度補正を行なうものとする。
記憶手段64Cは、濃度補正に用いる各種制御パラメータである図5に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル113と、目標印刷濃度テーブル114、現像電圧補正テーブル115と、LED駆動時間補正テーブル116と、濃度補正に用いる図8に示す濃度検出パターンPAT1〜3とを予め記憶する。
また、記憶手段64Cは、現像補正で決定した現像電圧補正値およびLED駆動時間補正値を記憶する。さらに、記憶手段64Cは、濃度補正が完了すると、ベルトサーミスタ37で測定した転写ベルト31の表面温度と、環境センサ2で測定したプリンタ1外部の温湿度を更新記憶する。
度センサ発光量調整部64Dは、任意の基準暗射物に対して、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bおよび拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧が予め設定されている値となるよう赤外LED33Aの発光電流の調整を行うものである。なお、本実施例では、赤外LED33Aの発光電流の調整を濃度キャリブレーションと言う。
高圧制御部71は、図示しないCPUやカスタムLSIなどで構成され、帯電電圧発生部72、現像電圧発生部73、供給電圧発生部74および転写電圧発生部75を制御するものである。高圧制御部71は、帯電電圧発生部72、現像電圧発生部74、および供給電圧発生部73を制御して各印刷機構20に対する帯電電圧、現像電圧、および供給電圧を制御する。また、高圧制御部71は、転写電圧発生部75を制御して転写ローラ29Kに対する転写電圧を制御する。
帯電電圧発生部72は、印刷機構20(図1に示す帯電ローラ21)への帯電電圧の生成および停止を行うものである。
現像電圧発生部73は、印刷機構20(図1に示す現像ローラ23)への現像電圧の生成および停止を行うものである。
供給電圧発生部74は、印刷機構20(図1に示す供給ローラ25)への供給電圧の生成および停止を行うものである。
転写電圧発生部75は、転写ローラ29への転写電圧の生成および停止を行うものである。
なお、高圧制御部71の記憶手段71Aには、帯電電圧発生部72、現像電圧発生部73、供給電圧発生部74および転写電圧発生部75の設定電圧値が記憶されている。
上述した構成の作用について説明する。
まず、プリンタの印刷動作について図6の実施例における印刷動作の流れを示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図1および図2を参照しながら説明する。
なお、印刷機構20C、20M、20Yは、印刷機構20Kと同様の構成なので説明を省略する。
S1:プリンタの通信部61は、外部装置、即ちホストコンピュータから送られてきた印刷ジョブに対応する画像データを受信する。
S2:コマンド/画像処理部62は、画像データを受信したと判断すると、機構制御部64に対して、環境センサ2による外気温度RTおよび湿度RHの計測と、ベルトサーミスタ37による転写ベルト31の温度計測を行うよう指示する。
S3:機構制御部64の濃度補正実行判定部は、実行条件に基づいてベルトサーミスタ37により計測された転写ベルト31の温度と、前回濃度補正時に記憶手段64Cに記憶された転写ベルトの温度BTADTとを比較し、濃度補正を実行するか否かの判定を行う。
濃度補正を実行すると判定した場合は、S4の印刷準備と後述する図7に示す濃度補正処理SAとを並行して実行し、完了したらステップS5に移行する。
濃度補正を実行しないと判定した場合は、S4の印刷準備に移行する。
本実施例では、濃度補正の実行条件として後述する式(1)に基づき、濃度補正を実行するか否かの判定を行う。
具体的に、図10に示すような感光ドラム22Kの温度と露光部の電位の関係がある。これは、感光ドラム22Kの温度が下がると、帯電した感光ドラム22Kを露光しても電位が絶対値で小さくなりづらいことを意味する。
したがって、感光ドラム22Kの露光部と現像ローラ23Kの電位差が小さくなり、露光部にトナーが付着しにくくなることで、印刷濃度が薄くなる。
このような現象は、例えば、連続印刷後などの感光ドラム22Kが温まっている状態で濃度補正をして、適切な濃度にした後に、しばらく放置されて感光ドラム22Kが冷えたときに、印刷が行われると印刷濃度が薄くなるという形で現れる。
そこで、印刷濃度の低下を防ぐため、濃度補正実行判定部は、ベルトサーミスタ37で測定した転写ベルト温度BTと、前回濃度補正時に記憶手段64Cに記憶された転写ベルト温度BTADCとが次式(1)の条件を満たすか否かを判定する。
BT ≦ BTADC − 10 ・・・(1)
式(1)を満たす場合、現在の印刷濃度と目標濃度が大きくずれていると判断して、濃度補正を実行すると判定する。
本実施例の構成では、感光ドラム22Kの温度を直接測定することができないため、ベルトサーミスタ37の測定値を代用するが、それ以外の箇所で温度を測定してもよい。
S4:コマンド/画像処理部62は、印刷準備として、機構制御部64に対してヒータ42のウォームアップを指示するとともに、コマンド/画像処理部62の記憶手段62Bに格納された階調補正値テーブル112の値に基づいて画像データを展開する画像処理を行い、ビットマップデータを各色に対応して生成する。
このとき、コマンド/画像処理部62は、後述する濃度補正処理(SA)により更新される前の既に記憶手段62Bに格納されていた階調補正値テーブル112の値に基づいて画像処理を行い、ビットマップデータを生成する。
機構制御部64は、コマンド/画像処理部62よりウォームアップの指示を受けると、ヒートモータ84を制御してヒートローラ41を駆動し、また図示しないハロゲンランプを制御して定着温度を調整する。
コマンド/画像処理は、印刷可能条件が整うまで、即ちコマンド/画像処理部62の記憶手段62Bに用紙上に印刷される1ページ分の各色の画像データが記憶され、かつ定着温度が最適温度に到達するまで印刷準備を行う。
SA:プリンタ1は濃度補正処理を実行する。濃度補正についての詳細は後述する。
S5:コマンド/画像処理部62は、SAで濃度補正を実行する場合は、濃度補正、定着温度の調整および画像データの展開処理動作のすべてが完了次第、機構制御部64に対して印刷開始の指示を出す。
また、コマンド/画像処理部62は、SAで濃度補正を実行しない場合は、印刷可能条件が整った場合、即ちコマンド/画像処理部62の記憶手段62Bに用紙上に印刷される1ページ分の各色の画像データが記憶され、かつ定着温度が最適温度に到達すると機構制御部64に対して印刷開始の指示を出す。
なお、印刷とはS5の画像形成からS7の定着までの一連の動作のことをいう。
高圧制御部71は、機構制御部64より高圧出力の指示を受けると、機構制御部64が環境センサ2によって測定した外気の温湿度に応じて、高圧制御部71の記憶手段71Aに記憶されている帯電電圧、現像電圧および供給電圧の設定電圧値を読み出し、帯電電圧発生部72より帯電ローラ21Kへの帯電電圧を、現像電圧発生部73より現像ローラ23Kへの現像電圧を、供給電圧発生部74より供給ローラ25Kへの供給電圧を生成し供給する。
高圧制御部71により帯電電圧、現像電圧、供給電圧が供給されると、帯電ローラ21Kには−1100Vの帯電電圧が供給され、感光ドラム22K表面を約−600Vに帯電させる。また、現像ローラ23Kには−200Vの現像電圧、供給ローラ25Kには−250Vの供給電圧が供給され、現像ローラ23Kと供給ローラ25Kの接触領域近傍では現像ローラ23Kから供給ローラ25Kに向かう電界が形成される。
印刷機構20Kのトナーカートリッジ27Kにはブラックのトナーが収容されており、トナーカートリッジ27Kから供給されたトナーは、現像ローラ23Kと供給ローラ25Kの接触領域で強く擦られて摩擦帯電される。本実施例においては、現像ローラ23Kおよび供給ローラ25Kの特性によりトナーはマイナス極性に摩擦帯電されるものとする。
マイナス極性に摩擦帯電されたトナーは、現像ローラ23Kと供給ローラ25Kの接触領域近傍で現像ローラ23Kから供給ローラ25Kの方向を向いた電界から受けるクーロン力によって現像ローラ23K上に付着する。付着したトナーは、現像ローラ23Kの回転に伴って現像ローラ23Kと現像ブレード24Kの接触部に運ばれ、現像ブレード24Kによって均一な厚さにならされてトナー層を形成する。現像ローラ23Kはさらに回転を続けて、トナー層を感光ドラム22Kとの接触領域に運ぶ。
一方、コマンド/画像処理部62は、1ページ毎のビットマップデータをLEDヘッドインタフェース部63に送信する。LEDヘッドインタフェース部63は、受信したビットマップデータに合わせてLEDヘッド28KのLEDを点滅させ、−600Vに帯電された感光ドラム22Kを露光して−60Vに除電し、静電潜像を書き込む。このとき機構制御部64の記憶手段64Cに保持されている露光時間補正値を読み出し、LED駆動時間を補正する。
感光ドラム22Kの回転に伴い、感光ドラム22K表面に書き込まれた静電潜像は、現像ローラ23Kとの接触領域に到達する。現像ローラ23Kと感光ドラム22Kの間には、−60Vに除電された露光部では、感光ドラム22Kから現像ローラ23Kに向かう方向の電界が、−600Vのまま除電されていない非露光部では、逆向きの電界が形成されるので、現像ローラ23K上のマイナス極性に帯電したトナー層から露光部にのみ選択的にトナーが付着し、静電潜像がトナー画像として現像される。
S6:機構制御部64は、印刷機構20Kが駆動され始めるのと同時に、ホッピングモータ81を駆動し、ホッピングローラ12を回転させ、用紙収容カセットの記録媒体を1枚だけガイド15に送り出す。
機構制御部64は、センサの出力を監視して、用紙の先端がレジストローラ14とピンチローラ13の間に到達したことを検出するとホッピングモータ81を停止させる。
次に、機構制御部64は、レジストモータ82を駆動し、レジストローラ14を回転させ、用紙を搬送し、またセンサの出力を監視し、用紙の後端が転写ベルト31に到達したことを検出するとレジストモータ82を停止させる。
続いて、機構制御部64は、ベルトモータ83を駆動し、駆動ローラ32aを回転させ、転写ベルト31上に静電吸着された用紙を感光ドラム22Kと転写ベルト31の接触領域である転写ニップ部へ送る。
転写ベルト31により搬送される用紙の先端が感光ドラム22Kと転写ベルト31の接触領域に到達するタイミングに合わせて、機構制御部64より高圧出力の指示を受けた高圧制御部71は、転写発生部により転写ローラ29Kへ転写電圧を生成し供給する。転写ローラ29Kには、3000Vの転写電圧が供給され、転写ベルト31から感光ドラム22Kに向かう方向で電界が形成され、感光ドラム22K上に現像されたトナー画像は、転写ベルト31上の用紙に転写される。トナー画像が転写された用紙は、引き続き転写ベルト31により搬送され、定着機構40へ送られる。
機構制御部64は、センサの出力を監視して、転写ベルト31から分離しなかった用紙をチェックしつつ、用紙の後端が定着機構40に到達したことを検出すると、ベルトモータ83、ドラムモータ85を停止させる。
高圧制御部71は、機構制御部64より高圧出力停止の指示を受けると、帯電電圧発生部72による帯電ローラへの帯電電圧、現像電圧発生部73による現像ローラ23Kへの現像電圧、供給電圧発生部74による供給ローラ25Kへの供給電圧、転写電圧発生部75による転写ローラ29Kへの転写電圧の供給を停止する。
なお、ベルトモータ83が駆動している間、転写ベルト31の上半部で表面に付着残留したトナーは、クリーニングブレード35により廃トナー収容部36に掻き落とされる。
S7:用紙が定着機構40に到達すると、既に定着可能温度に到達しているヒートローラ41と、これに接する加圧ローラ43に挟持搬送され、用紙上のトナーを加熱、溶解し、トナー画像が用紙に定着される。
トナー画像が定着された用紙は、ガイド15に案内され、スタッカ47へ排出される。
機構制御部64は、排出センサの出力を監視し、用紙の後端がスタッカ47に到達したことを検出すると、ヒートモータ84、ヒータ42を停止し、印刷動作を完了する
次に、プリンタの濃度補正について図7の実施例における濃度補正処理の流れを示すフローチャートの図中SAで表すステップに従って図1から図6を参照しながら説明する。
SA1:機構制御部64の濃度センサ発光量調整部64Dは、濃度センサ33自体の温度による赤外LED33Aの発光特性の変化や製造上発生しうる濃度センサ33自体の発光・受光感度のばらつきを吸収するため、赤外LED33Aの発光電流の調整を行う。
上述したように、濃度キャリブレーションは、キャリブレーションの基準反射物に対する鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33B、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧が予め設定されている値となるように赤外LED33Aの発光電流を調整する。
本実施例では、赤外外LEDの発光電流調整範囲を15〜25mVとする。鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33B、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧範囲は0〜3Vとする。
また、本実施例では、イエロー、マゼンタ、シアンの濃度検出を行う際の赤外LED33Aの発光電流のキャリブレーションの基準反射物として、濃度センサ33と転写ベルト31との間に配置されているセンサカバー34を用いる。センサカバー34は、予め定めた基準とする鏡面反射を有しており、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bの出力電圧が設定値となるよう赤外LED33Aの発光電流の調整を行う。本実施例では、センサカバー34の拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧の設定値を2.00Vとする。
ブラックの濃度検出を行う際の赤外LED33Aの発光電流のキャリブレーションの基準反射物として、転写ベルト31を用いる。転写ベルト31は、予め定めた基準とする鏡面反射を有しており、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bの出力電圧が設定値となるよう赤外LED33Aの発光電流の調整を行う。本実施例では、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bの出力電圧の設定値を2.50Vとする。
SA2:機構制御部64の濃度補正制御部64Bは、現像電圧値およびLED駆動時間をあらかじめ定めた初期値DB0[V]、DK0[S]に設定する。
SA3:濃度補正制御部64Bは、濃度補正に要する情報、即ち記憶手段64Cに記憶しているセンサ検出電圧−濃度変換テーブル113、目標印刷濃度テーブル114、現像電圧補正テーブル115およびLED駆動時間補正量テーブルを読み込む。
SA4:濃度補正制御部64Bは、濃度検出実施の信号を受け取ると、機構制御部64の記憶手段64Cに予め記憶している図8(a)に示す濃度検出パターンPAT1を転写ベルト31上に転写し始める。
図8(a)に示すように、濃度検出パターンPAT1は、図中矢印Aが示す媒体搬送方向における下流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に並んでおり、トナー現像面積率は100%である。なお、トナー現像面積率とは、所定の面積において転写ベルト31上に現像されたトナーの占める面積割合であり、以下「Duty」と表す。
濃度検出パターンPATの各パターンは、媒体搬送方向における長さをLp[mm]とし、媒体搬送方向において各パターンの終端と次のパターンの始端との間に間隔が設けられることなく転写される。
機構制御部64は、読み取る濃度検出パターンの色に応じて濃度センサ33の赤外LED33Aを発光させ、濃度検出パターンPAT1に赤外光を照射する。
濃度センサ33の鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bおよび拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cは、図示せぬ制御回路により駆動されており、受光エネルギーに比例した電流を流す。この電流は、図示せぬ制御回路により電圧に変換され、機構制御部64によって読み取られる。
機構制御部64は、読み取ったパターンが、イエロー、マゼンタ、シアンのときは拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧を読取り、ブラックのときは鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bの出力電圧を読取る。
本実施例では、最初に検出されるのはY100%のパターンであるため、鏡面反射光受光用フォトトランジスタ33Bの出力電圧を読取る。
次に、機構制御部64は、転写ベルト31を濃度検出パターンの長さLp[mm]移動させ、M100%のパターンの中央部と濃度センサ33の検出位置とを合わせ、拡散反射光受光用フォトトランジスタ33Cの出力電圧を読取る。以下同様にして、機構制御部64は、濃度検出パターンPAT1のすべてのパターンに対して順次出力電圧を読取る。
機構制御部64は、読み取った出力電圧を、記憶手段64Cに記憶された図5(a)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル113に基づいて、濃度値に変換する。
ここで、図5(a)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル113の値は、濃度センサ33の出力電圧であるセンサ検出電圧と濃度値(OD値(光学濃度値))の関係を表す1次近似式の係数である係数Aおよび係数Bを実験的に求めた最適値である。
ここでは、イエローの濃度値の算出過程を説明するが、マゼンタ、シアン、ブラックについてはイエローと同様であるので説明を省略する。読み取った濃度検出パターンPAT1のDuty100%パターンのセンサ検出電圧をYV100とすると、濃度値YOD100は次式で求まる。
YOD100=Y(A)×YV100+Y(B)・・・(2)
SA5:機構制御部64は、現像電圧の補正を行う。
まず、機構制御部64は、SA4において読みとった濃度値と、記憶手段64Cに記憶された図5(b)に示す目標印刷濃度テーブル114の各目標値とを比較し、その差分より各色の現像電圧値の増減値を算出する。この計算には、記憶手段64Cに記憶されている図5(c)に示す現像電圧補正テーブル115を用いる。図5(c)に示す現像電圧補正テーブル115のテーブル値は、現像電圧が1[V]変化するときの濃度値の変化量である。
機構制御部64は、現像電圧を変化させると、現像されるトナー層厚を変化させることができ、このことを利用して低Dutyから高Dutyまでのトナー濃度を増減させることができる。
本実施例では、イエローの現像電圧補正量をYDB(A)とし、次式より求まる。なお、マゼンタ、シアン、ブラックについてはイエローと同様であるので説明を省略する。
YDB(A)=(YOD100―YODT100)/ΔYDB100 ・・・(3)
機構制御部64は、SA5で求めた各色の現像電圧補正結果DB(A)に基づいて高圧制御部71に現像電圧を増減する指示を通知する。現像電圧発生部73は、印刷動作時に現像電圧初期値YDB0に現像電圧補正結果YDB(A)を加えた現像電圧値YDB1(V)を現像ローラ23Kに供給する。
補正後の現像電圧値:YDB1(V)=YDB0+YDB(A)・・・(4)
SA6:機構制御部64は、濃度検出実施の信号を受け取ると、記憶手段64Cに予め記憶されている図8(b)に示す濃度検出パターンPAT2の画像データを読み出し、その濃度検出パターンPATを搬送ベルト上に転写する。図8(b)に示すように、濃度検出パターンPAT2は、図中矢印Aが示す媒体搬送方向における下流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に並んでおり、Dutyは50%である。このときの現像電圧値は、現像電圧補正後の現像電圧値KDB1(V)とする。濃度検出パターンPAT2は、濃度検出パターンPAT1と同様に、媒体搬送方向における長さをLp[mm]とし、媒体搬送方向において各パターンの終端と次のパターンの始端との間に間隔が設けられることなく転写される。また、ディザパターンのドット配置は図9(c)に示すように、45°の網点ディザである。
機構制御部64は、濃度センサ33により読み取った出力電圧を、記憶手段64Cに記憶された図5(a)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル113に基づいて、濃度値に変換する。読み取った濃度検出パターンPAT2のDuty50%のセンサ検出電圧をそれぞれYV’50とすると、濃度値YOD’50は次式より求まる。
YOD’50=Y50(A)× YV’50+Y50(B)・・・(5)
SA7:機構制御部64は、SA6において読みとった濃度値と、記憶手段64Cに記憶された図5(b)に示す目標印刷濃度テーブル114の各目標値とを比較し、その差分より各色のLEDヘッド28KのLED駆動時間の補正値(増減値)を算出する。この計算には、記憶手段64Cに記憶されている図5(d)に示すLED駆動時間補正値テーブルを用いる。図5(d)に示すLED駆動時間補正値テーブルのテーブル値は、LED駆動時間が1[%]変化するときの濃度値の変化量である。
機構制御部64は、LED駆動時間を変化させると、現像されるトナー層厚を変化させることができ、このことを利用して低Dutyから中間Dutyまでのトナー濃度を増減させることができる。本実施例では、イエローのLED駆動時間補正量をYDK(A)とし、次式より求まる。
YDK(A)=(YOD’50―YODT50)/ΔYDK50 ・・・(6)
機構制御部64は、SA7で求めた各色のLED駆動時間補正結果DK(A)に基づいてLEDヘッドインタフェース部63に各LEDヘッド28Kの駆動時間を増減する指示を通知する。LEDヘッドインタフェース部63は、印刷動作時にLED駆動時間初期値にLED駆動時間補正結果DK(A)を加えたLED駆動時間で各LEDヘッド28Kを露光させる。
補正後のLED駆動時間:YDK1(S)=DK0+DK0×DK(A)・・・(7)
本実施例では、第1の濃度補正手段(現像補正)として、SA3〜SA7の動作を行う。
SA8:機構制御部64は、濃度検出実施の信号を受け取ると、記憶手段64Cに予め記憶されている図8(c)に示す(階調)濃度検出パターンPAT3の画像データを読み出し、その濃度検出パターンPAT3を転写ベルト31上に転写する。
このときの現像電圧値、LED駆動時間は、現像電圧補正後の現像電圧値KDB1(V)、LED駆動時間補正後のLED駆動時間YDK1(S)とする。
濃度検出パターンPAT3は、図8に示すように、図中矢印Aが示す媒体搬送方向における下流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に3組並んでおり、それぞれの組は媒体搬送方向における下流側からDutyが15%、30%、50%、70%、85%、100%とする。
濃度検出パターンPAT3は、濃度検出パターンPAT1と同様に、媒体搬送方向における長さをLp[mm]とし、媒体搬送方向において各パターンの終端と次のパターンの始端との間に間隔が設けられることなく転写される。また、ディザパターンのドット配置は図9(a)〜(f)に示すように、45°の網点ディザである。
なお、濃度検出に用いる濃度検出パターンPAT1〜PAT3は、図8に示す濃度検出パターンに限られるものでなく、ディザパターンの種類や構成、色の配列順序やDutyの組み合わせ、各パターンの長さや間隔等は、適宜、変えるようにしても良い。
機構制御部64は、濃度センサ33により読み取った出力電圧を、記憶手段64Cに記憶された図5(a)に示すセンサ検出電圧−濃度値変換テーブル113に基づいて、濃度値に変換する。読み取った濃度検出パターンPAT3のDuty15%、30%、50%、70%、85%、100%パターンのセンサ検出電圧をそれぞれYV’’15、YV’’30、YV’’50、YV’’70、YV’’85、YV’’100とすると、濃度値YOD’’15、YOD’’30、YOD’’50、YOD’’70、YOD’’85、YOD’’100は次式より求まる。
YOD’’15=Y15(A)× YV’’15+Y15(B)・・・(8)
YOD’’30=Y30(A)× YV’’30+Y30(B)・・・(9)
YOD’’50=Y50(A)× YV’’50+Y50(B)・・・(10)
YOD’’70=Y70(A)× YV’’70+Y70(B)・・・(11)
YOD’’85=Y85(A)× YV’’85+Y85(B)・・・(12)
YOD’’100=Y100(A)× YV’’100+Y100(B)・・・(13)
SA9:コマンド/画像処理部62の濃度階調補正制御部62Aは、階調補正を行う。
濃度階調補正制御部62Aは、SA8において機構制御部64が読み取った濃度検出パターンPAT3のDuty15%、30%、50%、70%、85%、100%パターンの濃度値YOD’’15、YOD’’30、YOD’’50、YOD’’70、YOD’’85、YOD’’100を受け取り、受け取った各Dutyの濃度値から256階調レベル分の濃度値を計算する。
ここで、Duty15%、30%、50%、70%、85%、100%の各Dutyを0〜255までの256階調で表すと、Duty0%は0階調レベル、Duty15%は38階調レベル、Duty30%は77階調レベル、Duty50%は128階調レベル、Duty70%は179階調レベル、Duty85%は217階調レベル、Duty100%は255階調レベルとなる。0階調レベルの濃度値をYODG0、38階調レベルの濃度値をYODG38、77階調レベルの濃度値をYODG77、128階調レベルの濃度値をYODG128、179階調レベルの濃度値をYODG179、255階調レベルの濃度値をYODG255とすると次式より求まる。
YODG0=0 ・・・(14)
YODG38=YOD’’15 ・・・(15)
YODG77=YOD’’30 ・・・(16)
YODG128=YOD’’50 ・・・(17)
YODG179=YOD’’70 ・・・(18)
YODG217=YOD’’85 ・・・(19)
YODG255=YOD’’100 ・・・(20)
また、1階調レベルから37階調レベルの間のl階調レベル(l=1〜37)の濃度値YODGl、39階調レベルから76階調レベルの間のm階調レベル(m=39〜76)の濃度値YODGm、78階調レベルから127階調レベルの間のn階調レベル(n=78〜127)の濃度値YODGn、129階調レベルから178階調レベルの間のo階調レベル(o=129〜178)の濃度値YODGo、180階調レベルから219階調レベルの間のp階調レベル(p=180〜216)の濃度値YODGp、218階調レベルから254階調レベルの間のq階調レベル(q=218〜254)の濃度値YODGqとし、次式より求まる。
YODGl=YODG0+[(YODG38−YODG0)/38]×l ・・・(21)
YODGm=YODG38+[(YODG77−YODG38)/(77−38)]×(m−38) ・・・(22)
YODGn=YODG77+[(YODG128−YODG77)/(128−77)]×(n−77) ・・・(23)
YODGo=YODG128+[(YODG179−YODG128)/(179−128)]×(o−128) ・・・(24)
YODGp=YODG170+[(YODG217−YODG179)/(217−179)]×(p−179) ・・・(25)
YODGq=YODG217+[(YODG255−YODG217)/(255−217)]×(q−217) ・・・(26)
次に、コマンド/画像処理部62の濃度階調補正制御部62Aは、算出した各256階調レベルの濃度値と記憶手段62Bに記憶された図5(b)に示す目標階調濃度値テーブル111とを比較し、算出した各256階調レベルの中から、目標階調濃度値テーブル111の各256階調レベルの濃度値と一致する階調レベルを探し出し、目標階調濃度値テーブル111の階調レベルを入力階調値(入力信号)とし、目標階調濃度値テーブル111の濃度値と一致する算出した各256階調レベルを出力階調値(出力信号)として、階調補正値テーブル112を更新する。
ここで、階調補正を簡単に説明すると、例えば、目標階調濃度値での100階調レベルの濃度値と一致する算出した各256階調レベルが90階調レベルの場合、算出した各256階調レベルが100階調レベルの濃度値は、目標階調濃度値の100階調レベルの濃度値より濃くなってしまう。
この場合、100階調レベルの入力信号をそのまま100階調レベルの出力信号として印刷した場合、実際に印刷するときの濃度値が目標とする濃度値よりも濃く印刷されてしまう。
そこで、100階調レベルの入力信号を、目標階調濃度値での100階調レベルの濃度値と一致する算出した90階調レベルの出力信号として置き換えて画像処理することで、実際に印刷するときの濃度値を目標とする濃度値に補正することができる。
SA10:コマンド/画像処理部62は、SA9で置き換えられた出力信号(出力階調値)を記憶手段62Bに格納された階調補正値テーブル112に更新記憶させる。
本実施例では、第2の濃度補正手段(階調補正)として、SA8〜SA10の動作を行う。
SA11:機構制御部64は、一連の補正が完了すると、その時点における環境センサ2により測定された外気の温湿度RTADCと、ベルトサーミスタ37により測定された転写ベルト31の温度BTADCを記憶手段64Cに更新記憶させる。
次に、上述した濃度補正を行う場合の印刷動作を図11の本実施例における濃度補正を行う場合の印刷動作のタイムチャートの図中Tで表すタイミングに従って図1から図10を参照しながら説明する。
T0:プリンタの通信部61は、画像データを受信する(図6に示すS1)。
T1〜T2:コマンド/画像処理部62は、印刷準備として、既に記憶手段62Bに格納された更新前の階調補正値テーブル112の値に基づいて画像データを展開する画像処理を行い、ビットマップデータを生成する(図6に示すS4)。
T1〜T3:機構制御部64は、現像補正として、現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)を変更する(図7に示すSA3からSA7)。また、コマンド/画像処理部62は、階調補正として、画像データ展開時の階調値を変更し、変更された階調値を記憶手段62Bに格納された階調補正値テーブル112に更新記憶させる(図7に示すSA8からSA10)。
このとき、T1〜T2の印刷準備、T1〜T3の現像補正および階調補正を並行して実行する。
T4〜T5:プリンタは、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)に基づき印刷を行う(図6に示すS5からS7)。
ここで、T0において複数の印刷ジョブに対応する画像データ、すなわち複数のページの印刷データに対応する画像データを受信した場合について説明する。T1からT5の間は初めに受信した印刷ジョブ1、すなわち1ページ目の印刷データとしての印刷ジョブ1に関する印刷動作が行われ、T6からT9は印刷ジョブ1に続いて受信した印刷ジョブ2、すなわち2ページ目の印刷データとしての印刷ジョブ2に関する印刷動作が行われるものとする。
T6〜T7:コマンド/画像処理部62は、印刷ジョブ2の印刷準備として、T1〜T3の階調補正により記憶手段62Bに更新記憶された階調補正値テーブル112に基づいて画像データを展開する画像処理を行い、ビットマップデータを各色に対応して生成する。
なお、本実施例では、印刷ジョブ1の印刷(T4〜T5)終了後にコマンド/画像処理部62による印刷ジョブ2の印刷準備(T6〜T7)を行うと説明するが、それに限定されず、印刷ジョブ1の印刷(T4〜T5)とコマンド/画像処理部62による印刷ジョブ2の印刷準備(T6〜T7)を並行して行うようにしてもよい。
T8〜T9:プリンタは、濃度補正として、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)と、階調補正により更新された階調補正値テーブル112に基づき印刷を行う。
図12の比較例において濃度補正を行う場合の印刷動作は、TA0で画像データを受信(図6に示すS1)してから、TA1〜TA2の濃度補正処理(図6に示すSA)が完了するまで、TA3〜TA4のヒータ42のウォームアップおよび画像データに基づくビットマップデータの生成などの印刷準備(図6に示すS4)を行わない。
すなわち、濃度補正処理(図6に示すSA)が完了した後、TA3〜TA4の印刷準備(図6に示すS4)が行われ、TA5〜TA6の印刷(図6に示すS5からS7)が実行されていた。
しかしながら、比較例では、プリンタ1が画像データを受信してから印刷動作を開始するまでの時間が、濃度補正を実行しない場合と比較し、濃度補正を実行している時間の分大幅に長くなってしまう場合があるという問題がある。
そこで本実施例では、上述したように画像データを受信してから、画像処理を含む印刷準備と現像補正を並行して実行した後、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)に基づき印刷を行うようにすることで、印刷動作開始までの時間を短縮することができる。
この場合、印刷ジョブ1に対しては、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)に基づき印刷が行われ、印刷ジョブ2に対しては、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)と、階調補正により更新された階調補正値テーブル112とに基づき印刷が行われる。
なお、印刷ジョブ1に対しては記憶手段62Bに既に記憶された更新前の階調補正値テーブル112値に基づき印刷を行うが、本実施例のようにベルトサーミスタ37で測定した転写ベルトBTの値から濃度補正実行の有無を判断する場合、階調補正値テーブル112が補正されずとも、現像電圧値とLED駆動時間値が補正されれば、濃度は目標通りになることが分かっている。
しかしながら、環境センサで検出した外気温度RTと前回濃度補正時の外気温度RT’とが大きく異なる場合(例えば、|RT−RT’|>15の場合)等は、現像補正による現像電圧およびLED駆動時間の変更だけでは濃度の階調特性が目標からずれる場合がある。
そのような場合は、比較例と同様に、濃度補正処理(図12に示すTA1〜TA2、図6に示すSA)が完了した後、印刷準備(図12に示すTA3〜TA4、図6に示すS4)を行い、濃度補正により補正された現像電圧値、LED駆動時間値および階調補正値テーブル112に基づき印刷(図12に示すTA5〜TA6、図6に示すS5からS7)を行うようにしてもよい。
次に、本実施例における変形例を図13の変形例における印刷動作の流れを示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図1から図11を参照しながら説明する。
変形例では、図6に示す濃度補正処理SAのうちSA1(濃度センサキャリブレーション)からSA9(階調補正)までの処理とS4(印刷準備)とを並行して実行する。
また、図6に示す濃度補正SAのうちSA10(階調補正値テーブル更新)からSA11(外気温湿度および転写ベルト温度の更新記憶)までの処理と、S5(画像形成)からS7(定着)の処理とを並行して実行する。
このように変形例では、S5からS7の印刷動作と、図7に示す濃度補正処理のうちSA10からSA11までの動作を並行して行う。
次に、変形例における濃度補正を行う場合の印刷動作のタイムチャートを図14中TBで表すタイミングに従って図14を参照しながら説明する。
TB0:プリンタ1の通信部61は、画像データを受信する(図6に示すS1)。
TB1〜TB2:コマンド/画像処理部62は、印刷準備として、既に記憶手段62Bに格納された更新前の階調補正値テーブル112の値に基づいて画像データを展開する画像処理を行い、ビットマップデータを生成する(図6に示すS4)。
TB1〜TB3:機構制御部64は、現像補正として現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)を変更し(図7に示すSA1からSA8)、コマンド/画像処理部62は、階調補正の一部を実行する(図7に示すSA9)。
このとき、印刷準備(TB1〜TB2)と、現像補正および階調補正の一部(TB1〜TB3)は並行して行われる。
TB4〜TB5:コマンド/画像処理部62は、TB1〜TB3の階調補正により変更された階調補正値テーブル112を記憶手段62Bに更新記憶させて階調補正を完了する(図7に示すSA10)。
また、機構制御部64は、階調補正値テーブル112が更新記憶されると、その時点における環境センサ2により測定された外気の温湿度RTADCと、ベルトサーミスタ37により測定された転写ベルト31の温度BTADCを記憶手段62Bに更新記憶させる(図7に示すSA11)。
TB4〜TB6:プリンタは、現像補正により変更された現像電圧DB(A)およびLEDヘッド駆動時間DK(A)に基づき印刷を行う(図6に示すS5からS7)。
このとき、コマンド/画像処理部62による階調補正値テーブルの更新(TB4〜TB5)とプリンタによる印刷(TB4〜TB6)は並行して行われる。
TB0において複数の印刷ジョブに対応する画像データを受信した場合は、TB4からTB6の間に初めに受信した印刷ジョブ1の印刷動作が行われ、TB9からTB10の間に印刷ジョブ1に続いて受信した印刷ジョブ2の印刷動作が行われる。
なお、コマンド/画像処理部62による階調補正値テーブルの更新(TB4〜TB5)、プリンタによる印刷ジョブ1の印刷(TB4〜TB6)およびコマンド/画像処理部62による印刷ジョブ2の印刷準備(TB7〜TB8)を並行して行うようにしてもよい。
このように、本実施例では、所定のタイミングで濃度検出パターンを形成して濃度補正を実行する画像形成装置において、通信部を介して受信した印刷ジョブに対応する画像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、濃度検出パターンの濃度値に基づき前記画像の濃度補正を行う第1の濃度補正手段と、濃度検出パターンの階調値に基づき前記画像の濃度補正を行う第2の濃度補正手段と、を有し、前記第1の濃度補正手段による濃度補正は、前記印刷ジョブの画像形成時に適用され、前記第2の濃度補正手段による濃度補正は、前記第1の濃度補正手段による濃度補正が適用された印刷ジョブに後続する印刷ジョブの画像形成時に適用されるようにしたことにより、印刷ジョブを受信してから濃度補正を行う場合の印刷開始までの待ち時間を短縮してユーザの利便性を向上させることができる。
さらに、例えば、連続印刷後のドラム温度が上昇した時点で濃度補正を行ってからしばらく稼働されていないプリンタにおいて、印刷ジョブ受信後に濃度補正を実行する場合、画像形成部により印刷ジョブの画像データに基づき形成された画像濃度が大きく低下してしまう場合があるが、本実施例では、印刷準備と現像補正を並行して実行するようにしたことにより、濃度低下を抑制し、かつ印刷開始までの時間を短縮することができる。
以上説明したように、本実施例では、所定のタイミングで濃度検出パターンを形成して濃度補正を実行する画像形成装置において、第1の濃度補正手段による濃度補正は、前記印刷ジョブの画像形成時に適用され、第2の濃度補正手段による濃度補正は、第1の濃度補正手段による濃度補正が適用された印刷ジョブに後続する印刷ジョブの画像形成時に適用されるようにしたことにより、印刷ジョブを受信してから濃度補正を行う場合のユーザの利便性を向上させることができるという効果が得られる。
さらに、印刷準備と現像補正を並行して実行することにより、濃度低下を抑制し、かつ印刷開始までの時間を短縮することができるという効果が得られる。
なお、本実施例では、現像装置が1台で、直接転写方式のLEDプリンタを画像形成装置の例として説明したが、現像装置を複数有するカラーの画像形成装置や、中間転写方式の画像形成装置としても良い。
また、画像形成装置を複写機、ファクシミリ装置、または複合機(MFP)等としてもよい。
1 プリンタ
2 環境センサ
11 用紙収容カセット
12 ホッピングローラ
13 ピンチローラ
14 レジストローラ
15 ガイド
16、17 媒体センサ
18 転写排出センサ
20(20K、20C、20M、20Y) 印刷機構
21(21K、21C、21M、21Y) 帯電ローラ
22(22K、22C、22M、22Y) 感光ドラム
23(23K、23C、23M、23Y) 現像ローラ
24(24K、24C、24M、24Y) 現像ブレード
25(25K、25C、25M、25Y) 供給ローラ
26(26K、26C、26M、26Y) 除電部
27(27K、27C、27M、27Y) トナーカートリッジ
28(28K、28C、28M、28Y) LEDヘッド
29(29K、29C、29M、29Y) 転写ローラ
30 転写機構
31 転写ベルト
32a 駆動ローラ
32b 従動ローラ
33 濃度センサ
33A 赤外LED
33B 鏡面反射光受光用フォトトランジスタ
33C 拡散反射光受光用フォトトランジスタ
34 センサカバー
35 クリーニングブレード
36 廃トナー収容部
37 ベルトサーミスタ
40 定着機構
41 ヒートローラ
42 ヒータ
43 加圧ローラ
44 定着サーミスタ
45 定着排出センサ
46 搬送ガイド
47 スタッカ
61 通信部
62 コマンド/画像処理部
62A 濃度階調補正制御部
62B 記憶手段
63 LEDヘッドインタフェース部
64 機構制御部
64A 濃度補正処理実行判定部
64B 濃度補正制御部
64C 記憶手段
64D 濃度センサ発光量調整部
71 高圧制御部
71A 記憶手段
72 帯電電圧発生部
73 供給電圧発生部
74 現像電圧発生部
75 転写電圧発生部
81 ホッピングモータ
82 レジストモータ
83 ベルトモータ
84 ヒートモータ
85 ドラムモータ
86 搬送モータ
111 目標階調濃度テーブル
112 階調補正値テーブル
113 センサ検出電圧−濃度値変換テーブル
114 目標印刷濃度テーブル
115 現像電圧補正テーブル
116 LED駆動時間補正テーブル
PAT(PAT1、PAT2、PAT3) 濃度検出パターン

Claims (4)

  1. 所定のタイミングで濃度補正パターンを形成して濃度補正を実行する画像形成装置において、
    入力された印刷ジョブに対応する画像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、
    前記濃度補正パターンの濃度値に基づき前記画像の濃度補正を行う第1の濃度補正手段と、
    前記濃度補正パターンの階調値に基づき前記画像の濃度補正を行う第2の濃度補正手段と、
    を有し、
    前記第1の濃度補正手段による濃度補正は、前記印刷ジョブの画像形成時に適用され、
    前記第2の濃度補正手段による濃度補正は、前記第1の濃度補正手段による濃度補正が適用された印刷ジョブに後続する印刷ジョブの画像形成時に適用されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記画像データを展開する画像処理を行う画像処理部と、
    を有し、
    前記第1の濃度補正手段は、前記濃度補正パターンの濃度値に基づき画像形成条件を変更して前記画像の濃度補正を行い、
    前記第2の濃度補正手段は、前記濃度補正パターンの階調値に基づき画像処理条件を変更して前記画像の濃度補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成条件は、現像ローラの印加電圧または露光ヘッドの駆動時間の少なくとも1つであり、
    前記画像処理条件は、前記画像データを展開する際の階調値であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記画像処理部による画像処理と前記第1の濃度補正手段による濃度補正とが並行して行われることを特徴とする画像形成装置。
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