JP2021086036A - 画像形成装置 - Google Patents

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環 宮田
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Abstract

【課題】画像濃度を適正に補正することができ、画像品位を向上させることができるようにする。【解決手段】露光装置と、像担持体と、像担持体の状態を表す像担持体情報を取得する像担持体情報取得部と、制御部61とを有する。該制御部61は、像担持体情報に応じて、複数の濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンを所定の媒体に形成し、該所定の媒体に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理を行い、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量を補正する。画像濃度を適正に補正することができる。現像剤の消費量を少なくすることができ、所定の濃度検出パターンの濃度を検出すればよいので、濃度補正処理を行うのに必要な時間を短くすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、電子写真式のカラーのプリンタには、複数の画像形成ユニット、LEDヘッド、転写ユニット、定着器等が配設され、各画像形成ユニットに、感光体ドラム、帯電ローラ、現像器等が配設され、転写ユニットに、転写ベルト、転写ローラ等が配設される。
この種のプリンタにおいては、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、現像器において静電潜像が現像ローラによって現像されてトナー像が形成され、転写ユニットによってトナー像が用紙に転写され、定着器においてトナー像が用紙に定着させられて画像が形成され、印刷が行われる。
ところで、転写ベルトに濃度検出用のトナーパターン、すなわち、濃度検出パターンを形成し、濃度検出パターンの濃度を濃度センサによって検出し、検出結果に基づいて画像濃度を補正するようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−72964号公報
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、濃度センサが、転写ベルトの幅方向、すなわち、感光体ドラムの主走査方向における中央に配設されるので、主走査方向において画像濃度にむらがあると、濃度検出パターンの濃度を精度良く検出することができない。
その場合、画像濃度を適正に補正することができず、画像品位が低下してしまう。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、画像濃度を適正に補正することができ、画像品位を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の画像形成装置においては、露光装置と、該露光装置によって露光される像担持体と、該像担持体の状態を表す像担持体情報を取得する像担持体情報取得部と、制御部とを有する。
そして、該制御部は、前記像担持体情報に応じて、複数の濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンを所定の媒体に形成し、該所定の媒体に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理を行い、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量を補正する。
本発明によれば、画像形成装置においては、露光装置と、該露光装置によって露光される像担持体と、該像担持体の状態を表す像担持体情報を取得する像担持体情報取得部と、制御部とを有する。
そして、該制御部は、前記像担持体情報に応じて、複数の濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンを所定の媒体に形成し、該所定の媒体に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理を行い、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量を補正する。
この場合、像担持体情報に応じて、複数の濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンが所定の媒体に形成され、該所定の媒体に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理が行われ、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量が補正されるので、画像濃度を適正に補正することができる。その結果、画像品位を向上させることができる。
また、像担持体情報に応じて所定の濃度検出パターンが媒体に形成されるので、現像剤の消費量を少なくすることができ、しかも、所定の濃度検出パターンの濃度を検出すればよいので、濃度補正処理を行うのに必要な時間を短くすることができる。その結果、印刷スループットを向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度センサの配設状態を示す第1の図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度センサの配設状態を示す第2の図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第1の図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第2の図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第3の図である。 本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの表面電位の特性を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの表面温度と画像濃度との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの主走査方向における位置と画像濃度との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度検出パターンの第1の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における濃度検出パターンの第2の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における濃度検出パターンの第1の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における濃度検出パターンの第2の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体であり、該装置本体Bdの下部に媒体収容部としての給紙カセット11が配設され、該給紙カセット11のスタッカSt1に媒体としての用紙Pが載置される。給紙カセット11の前端に隣接させて、用紙Pを1枚ずつ分離させて給紙するための給紙機構12が配設される。
該給紙機構12は、繰出部材としてのホッピングローラ13及び図示されない分離装置から成り、給紙機構12によって1枚ずつ分離させられて媒体搬送路としての用紙搬送路Rt1に給紙された用紙Pは、搬送部材としての搬送ローラ対m1に送られた後、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像を形成する画像形成部としての画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに供給される。
該各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cは、装置本体Bdに対して着脱自在に配設され、像担持体としての感光体ドラム31等を備える。そして、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに対応させて、露光装置としてのLEDヘッド22が各感光体ドラム31と対向させて配設される。
また、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cは、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの本体、すなわち、ユニット本体28に対して着脱自在に配設され、現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ29を備える。前記ユニット本体28は、トナーカートリッジ29の下方に形成され、トナーカートリッジ29から供給されたトナーを貯蔵するトナー貯蔵部30、前記感光体ドラム31、該感光体ドラム31の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ32、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ33、前記トナー貯蔵部30内のトナーを現像ローラ33に供給する現像剤供給部材としての供給ローラ34、現像ローラ33上に供給されたトナーを均一に薄層化する現像剤層規制部材としての現像ブレードDb、感光体ドラム31上のトナーを除去する第1のクリーニング装置C1、感光体ドラム31の表面を除電する除電装置37等を備える。なお、前記現像ローラ33、供給ローラ34及び現像ブレードDbによって、現像器が構成される。
前記感光体ドラム31は、円筒型に加工されたアルミニウム製の導電性支持体、及び該導電性支持体上に感光層を塗布することによって形成された感光層部から成り、回転自在に配設され、一方の端部にギヤを備え、後述される画像形成用の駆動部としての駆動モータ(ドラムモータ)M1(図1)からの回転を受け、矢印方向に回転させられる。
前記帯電ローラ32は、ステンレス等の金属製のシャフト、及び該シャフト上に導電性を有する弾性体を被覆することによって形成された弾性層から成り、感光体ドラム31と当接させて回転自在に配設され、感光体ドラム31の回転に伴って、連れ回りで矢印方向に回転させられる。
前記現像ローラ33は、ステンレス等の金属製のシャフト、及び該シャフト上に、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の導電性を有する弾性体を被覆することによって形成された弾性層から成り、一方の端部にギヤを備え、回転自在に配設され、感光体ドラム31からの回転を受け、矢印方向に回転させられる。
前記供給ローラ34は、ステンレス等の金属製のシャフト、及び該シャフト上に、シリコーンゴム等の導電性を有する発泡体を被覆することによって形成された弾性層から成り、一方の端部にギヤを備え、回転自在に配設され、現像ローラ33からの回転を受け、矢印方向に回転させられる。
前記現像ブレードDbは、ステンレスの薄板から成る弾性体ブレードであり、一方の端部が前記ユニット本体28の図示されないホルダに取り付けられ、他方の端部に曲率半径0.2〔mm〕の曲げ加工が施されて圧接部が形成され、該圧接部が30〔gf/ cm〕の線圧で現像ローラ33に圧接させられる。
前記第1のクリーニング装置C1は、ゴム等の弾性体から成るクリーニング部材としてのクリーニングブレードb1を備え、トナーの転写後に感光体ドラム31上に残留したトナーを掻き取り、除去する。
前記除電装置37は、基板上に複数のLEDチップを配設することによって形成され、感光体ドラム31と対向させて配設され、感光体ドラム31の表面を除電し、次に感光体ドラム31を帯電させる際に、感光体ドラム31を安定させて一様に帯電させることができるようにする。
前記LEDヘッド22は、感光体ドラム31の主走査方向に配設された発光素子としての図示されないLED素子、及び図示されないレンズアレイから成り、感光体ドラム31の表面を露光し、潜像としての静電潜像を形成する。
各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて、感光体ドラム31は、回転に伴って表面が、帯電ローラ32によって一様に帯電させられ、LEDヘッド22によって露光されて、表面に静電潜像が形成される。
トナーカートリッジ29からトナー貯蔵部30に供給されたトナーは、供給ローラ34によって現像ローラ33に供給され、現像ブレードDbによって層厚が規制されて現像ローラ33上で薄層化され、このとき、トナーは供給ローラ34及び現像ブレードDbとの摩擦によって負の極性に帯電させられる。
前記静電潜像に前記現像ローラ33上のトナーが静電的に付着させられて、感光体ドラム31上に現像剤像としてのトナー像が形成される。
また、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの下方に転写ユニットu1が、装置本体Bdに対して着脱自在に配設される。前記転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、駆動ローラr1及び従動ローラr2によって走行自在に張設された無端状のベルト部材としての、かつ、搬送ベルトとしての転写ベルト17、該転写ベルト17の上方ベルト部17aを挟んで前記感光体ドラム31と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ21、前記駆動ローラr1の近傍において、前記転写ベルト17の下方ベルト部17bと対向させて配設された像担持体情報取得部としての、かつ、温度検出部としての温度センサs1、転写ベルト17の走行方向(矢印A方向)における温度センサs1より下流側において、下方ベルト部17bと対向させて配設された濃度検出装置としての濃度センサユニットsd、及び転写ベルト17の走行方向における濃度センサユニットsdより下流側において、下方ベルト部17bと対向させて配設された第2のクリーニング装置C2を備える。
前記転写ベルト17は、濃度検出部としての濃度センサ44のキャリブレーションを行う際の第1の基準反射物として使用することができるように、濃度センサ44と対向する面に光沢を付与する処理が施され、あらかじめ設定された基準となる鏡面反射率を有する。
前記転写ローラ21は、導電性を有する発泡性弾性体から成る。
前記温度センサs1は、サーミスタから成り、後述される濃度補正処理を行うに当たり、各感光体ドラム31の状態を表す像担持体情報、本実施の形態においては、表面温度を監視するために転写ベルト17の温度を取得し、検出する。各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C内に温度センサを配設し、各感光体ドラム31の表面温度を監視するのが望ましいが、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C内に温度センサを配設すると、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cが大型化してしまうこと、及びコストが高くなることから、本実施の形態においては、各感光体ドラム31の表面温度が変動するのと同様に変動する転写ベルト17の温度を検出するようにしている。
前記濃度センサユニットsdは、濃度センサ44、及び該濃度センサ44の表面を覆う被覆部材としてのカバー49を備える。
前記第2のクリーニング装置C2は、前記転写ベルト17に付着したトナーを掻き取り、除去するクリーニング部材としてのクリーニングブレードb2を備える。
そして、用紙搬送路Rt1における転写ユニットu1より下流側に、定着装置としての定着器18が、装置本体Bdに対して着脱自在に配設される。前記定着器18は、回転自在に配設され、内部に加熱部材としての図示されないハロゲンランプを備えた第1の定着部材としての加熱ローラ19、及び該加熱ローラ19と対向させて回転自在に配設された第2の定着部材としての加圧ローラ20を備える。
前記プリンタ10において、搬送用の駆動部としての搬送モータM2(図1)が駆動されると、ホッピングローラ13及び搬送ローラ対m1が回転させられ、給紙カセット11から用紙Pが用紙搬送路Rt1に給紙され、用紙搬送路Rt1を搬送される。
また、ベルト走行用の駆動部としてのベルトモータM3が駆動されると、駆動ローラr1が矢印方向に回転させられ、転写ベルト17が矢印A方向に走行させられる。画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに供給された用紙Pは、転写ベルト17の走行に伴って搬送され、各感光体ドラム31と各転写ローラ21との間を通過し、該各転写ローラ21によって、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて各感光体ドラム31に形成されたブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色のトナー像が用紙Pに順次重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。トナー像が転写された後の感光体ドラム31に残留したトナーは、前記第1のクリーニング装置C1によって掻き取られて除去され、廃棄トナーとして、前記トナーカートリッジ29に形成された廃棄現像剤回収室としての図示されない廃棄トナー回収室に回収される。
そして、定着用の駆動部としての定着モータM4が駆動されると、加熱ローラ19及び加圧ローラ20が回転させられ、用紙Pは、定着器18に送られ、該定着器18において、加熱ローラ19によって加熱され、加圧ローラ20によって加圧され、カラーのトナー像が定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、定着器18から排出された用紙Pは、排出部材としての排出ローラ対m2によって装置本体Bd外に排出され、筐体Csの頂部に形成されたスタッカSt2に積載される。
次に、濃度センサ44について説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における濃度センサの配設状態を示す第1の図、図4は本発明の第1の実施の形態における濃度センサの配設状態を示す第2の図、図5は本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第2の図、図7は本発明の第1の実施の形態における濃度センサの動作を説明するための第3の図である。
図において、u1は転写ユニット、r1は駆動ローラ、r2は従動ローラ、17は転写ベルト、17aは上方ベルト部、17bは下方ベルト部、21は転写ローラ、s1は温度センサ、44は濃度センサ、C2は第2のクリーニング装置である。本実施の形態において、転写ベルト17は、濃度検出パターンPti(i=1、2、…)を形成するための濃度検出パターン用の媒体として機能する。
前記濃度センサ44は、図4に示されるように、転写ベルト17における画像を形成するために使用される領域、すなわち、画像形成領域Ar1の複数箇所、本実施の形態においては、転写ベルト17の幅方向、すなわち、感光体ドラム31の主走査方向における5箇所において転写ベルト17と対向させて等ピッチで配設される。
なお、転写ベルト17の下方ベルト部17b上の、感光体ドラム31の主走査方向における中央の位置を中央位置SCとし、転写ベルト17の走行方向(矢印A方向)の下流側に向かって左端の位置を第1の側縁位置としての左側縁位置SL1とし、転写ベルト17の走行方向の下流側に向かって右端の位置を第2の側縁位置としての右側縁位置SR1とし、前記中間位置SCと左側縁位置SL1との中間の位置を第1の中間位置としての左中間位置SL2とし、前記中央位置SCと右側縁位置SR1との中間の位置を第2の中間位置としての右中間位置SR2とする。
前記各濃度センサ44は、発光1系統・受光2系統の反射型光センサであり、転写ベルト17上に後述される濃度補正処理部Pr7(図1)によって形成される、濃度検出パターンPti(i=1、2、…)における、イエロー、マゼンタ又はシアンの色で形成された検出部位、並びにブラックの色で形成された検出部位の濃度を検出する。そのために、濃度センサ44は、濃度検出用の光emを発生させ、転写ベルト17に向けて照射する発光部としての赤外LED57、該赤外LED57によって発生させられた光emの拡散反射光re1を受ける第1の受光部としての拡散反射光受光用のフォトトランジスタ58、及び赤外LED57によって発生させられた光emの鏡面反射光re2を受ける第2の受光部としての鏡面反射光受光用のフォトトランジスタ59を備える。
転写ベルト17上に形成された濃度検出パターンPtiにおけるイエロー、マゼンタ又はシアンの色で形成された検出部位の濃度を検出する場合、赤外LED57によって発生させられた光emが濃度検出パターンPtiに照射されると、図6に示されるように、フォトトランジスタ58は、拡散反射光re1を受け、拡散反射光re1の光量に応じた電圧のセンサ出力を生成する。濃度検出パターンPtiにおけるイエロー、マゼンタ又はシアンの色で形成された検出部位のトナーの量が多く、濃度が高い場合、拡散反射光re1の光量が多くなり、フォトトランジスタ58のセンサ出力の電圧、すなわち、出力電圧が高くなる。
また、転写ベルト17上に形成された濃度検出パターンPtiにおけるブラックの色で形成された検出部位を検出する場合、赤外LED57によって発生させられた光emが濃度検出パターンPtiに照射されると、図7に示されるように、フォトトランジスタ59は、鏡面反射光re2を受け、鏡面反射光re2の光量に応じた出力電圧のセンサ出力を生成する。
濃度検出パターンPtiにおけるブラックの色で形成された検出部位のトナーは光emを吸収するので、ブラックの色で形成された部分のトナーの量が少なく、濃度が低い場合、鏡面反射光re2の光量が多くなり、フォトトランジスタ59のセンサ出力の出力電圧が高くなる。一方、ブラックの色で形成された部分のトナーの量が多く、濃度が高い場合、鏡面反射光re2の光量が少なくなり、フォトトランジスタ59のセンサ出力の出力電圧が低くなる。したがって、フォトトランジスタ59による濃度検出パターンPtiの濃度の検出精度を高くするために、前述されたように、転写ベルト17における前記濃度センサ44と対向する面に光沢を付与する処理が施され、転写ベルト17の鏡面反射率が均一に、かつ、高くされる。
前記赤外LED57及びフォトトランジスタ59は、転写ベルト17における光emの放射面Saの法線に対する光emの入射角と鏡面反射光re2の反射角とが等しくなるように配設され、フォトトランジスタ58は、光emと拡散反射光re1とが干渉しない程度に赤外LED57に隣接させて配設される。
なお、前述されたように、濃度センサ44と転写ベルト17との間にはカバー49が配設される。該カバー49は、図示されない開閉機構によって移動自在に、かつ、開閉自在に配設され、濃度補正処理が行われている間は、濃度センサ44と転写ベルト17とが対向するように退避させられ、濃度補正処理が行われていない間は、トナー、紙粉等によって濃度センサ44が汚れないように濃度センサ44を覆う。
また、カバー49は、濃度センサ44のキャリブレーションを行う際の第2の基準反射物として使用され、そのために、カバー49の表面は、あらかじめ設定された基準となる拡散反射率を有するように形成される。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、10はプリンタ、Ifはホストインタフェース部、22はLEDヘッド、s1は温度センサ、44は濃度センサ、61は制御部、62は第1の記憶装置としてのROM、63は第2の記憶装置としてのRAM、65はプリンタ10の図示されない電源装置に接続された高圧制御部である。
前記ホストインタフェース部Ifは、上位装置(外部装置)としての図示されないホストコンピュータから送られた印刷命令、印刷データ、各種の設定値等の印刷情報を受信する。
前記制御部61は、図示されない演算装置としてのCPU、入出力ポート、タイマ等を備え、プリンタ10の全体の制御を行うとともに、ROM62に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う。
そのために、前記制御部61は、駆動系処理部Pr1、印刷処理部Pr2、濃度変動判定部Pr3、補正実行条件成立判断部Pr4、キャリブレーション処理部Pr5、濃度検出処理部Pr6、濃度補正処理部Pr7等を有する。
前記駆動系処理部Pr1は、駆動系処理を行い、印刷処理部Pr2によって生成された印刷タイミング、印刷速度等に従って、駆動モータM1を駆動して感光体ドラム31、帯電ローラ32、現像ローラ33、供給ローラ34等を回転させたり、搬送モータM2を駆動してホッピングローラ13、搬送ローラ対m1、排出ローラ対m2等を回転させたり、ベルトモータM3を駆動して、駆動ローラr1を回転させることによって転写ベルト17を走行させ、転写ローラ21を回転させたり、定着モータM4を駆動して、加圧ローラ20を回転させ、加熱ローラ19を回転させたりする。
前記印刷処理部Pr2は、印刷処理を行い、ホストコンピュータから送られた印刷データを印刷命令に従って解釈し、ビットマップに展開し、画像データとしてのビットマップデータを生成し、LEDヘッド22に送る。
また、前記印刷処理部Pr2は、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C(図2)において、高圧制御部65に指示を送り、所定のタイミングで、帯電ローラ32に帯電電圧Vcを、現像ローラ33に現像電圧Vdを、供給ローラ34に供給電圧Vsを、現像ブレードDbに規制電圧Vbを、転写ローラ21に転写電圧Vtを印加するとともに、LEDヘッド22にビットマップデータを送り、各感光体ドラム31にトナー像を形成し、トナー像を用紙Pに転写し、用紙Pにカラーのトナー像を形成し、定着器18において用紙P上のカラーのトナー像を用紙Pに定着させる。
さらに、印刷処理部Pr2は、ROM62に記録された濃度検出パターンデータを読み出し、該濃度検出パターンデータに基づいて、各感光体ドラム31にトナー像を形成し、トナー像を転写ベルト17に転写し、転写ベルト17に濃度検出パターンPtiを形成する。本実施の形態においては、感光体ドラム31の表面温度に応じて、複数の濃度検出パターンPt1、Pt2のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成される。
前記濃度変動判定部Pr3は、濃度変動判定処理を行い、後述される第2の変動要因による画像濃度の変動が生じているかどうかを判断する。
前記補正実行条件成立判断部Pr4は、補正実行条件成立判断処理を行い、プリンタ10の電源が投入されたこと、所定の枚数の印刷が行われたこと、温度センサs1によって検出された温度が設定温度になったこと等の、あらかじめ設定された補正実行条件が成立したかどうかを判断する。
前記キャリブレーション処理部Pr5は、キャリブレーション処理を行い、濃度センサ44のキャリブレーションを行い、赤外LED57(図5)によって発生させた光emを第1、第2の基準反射物である転写ベルト17及びカバー49に照射したときのフォトトランジスタ58、59の出力電圧があらかじめ設定された設定値になるように赤外LED57の発光電流を調整する。
前記濃度検出処理部Pr6は、濃度検出処理を行い、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPtiのうちの所定の濃度検出パターン、本実施の形態においては、濃度検出パターンPt1、Pt2の濃度を濃度センサ44によって検出する。
前記濃度補正処理部Pr7は、濃度補正処理を行い、濃度検出処理部Pr6によって検出された濃度検出パターンPt1、Pt2の濃度に基づいて、すなわち、濃度検出パターンPtiの濃度が目標値になるように、現像電圧Vd及びLEDヘッド22の駆動変量、本実施の形態においては、駆動時間を補正する。
なお、前記LEDヘッド22は、前述されたように、感光体ドラム31の主走査方向に配設された複数のLED素子を備え、前記濃度補正処理部Pr7は、現像電圧Vd及び各LED素子の駆動時間を補正する。
前記ROM62には、前記プログラムのほかに、各種の設定値が記録される。また、ROM62には、濃度補正処理部Pr7が濃度補正処理を行うための図示されない変換テーブル、現像電圧値調整量テーブル等が配設される。
前記変換テーブルには、濃度補正処理に使用されるパラメータが記録される。
本実施の形態においては、濃度センサ44のフォトトランジスタ58、59の出力電圧と、用紙Pに形成された画像の濃度、すなわち、画像濃度とが対応させてパラメータとして記録される。そのために、出力電圧と画像濃度との相関関係が1次近似され、1次近似式の係数a及びbの最適値が実験的に算出される。
また、変換テーブルには、目標となる画像濃度、すなわち、目標画像濃度もパラメータとして記録される。
前記現像電圧値調整量テーブルには、現像電圧Vdが1〔V〕変化する際の画像濃度の変化量、すなわち、単位濃度変化量ΔODが、実験的に算出された最適値として記録される。
前記RAM63には、前記印刷データに基づいて生成されたビットマップデータのほかに、各種の制御用のデータが一時的に記録される。
前記高圧制御部65は、制御部61の指示を受けて、帯電電圧発生部Pw1によって発生させた帯電電圧Vcを帯電ローラ32に、現像電圧発生部Pw2によって発生させた現像電圧Vdを現像ローラ33に、供給電圧発生部Pw3によって発生させた供給電圧Vsを供給ローラ34に、規制電圧発生部Pw4によって発生させた規制電圧Vbを現像ブレードDbに、転写電圧発生部Pw5によって発生させた転写電圧Vtを転写ローラ21に印加する。
LEDヘッド22は、ビットマップデータに基づいて、各LED素子を駆動し、感光体ドラム31上に静電潜像を形成する。
次に、プリンタ10の動作について説明する。
ホストコンピュータから、ホストインタフェース部Ifを介してプリンタ10に印刷命令、印刷データ、各種の設定値等の印刷情報が送られると、印刷処理部Pr2によって生成された印刷タイミング、及び印刷速度の情報が駆動系処理部Pr1に送られる。
該駆動系処理部Pr1は、前記印刷タイミング及び印刷速度に基づいて、駆動モータM1、搬送モータM2、ベルトモータM3及び定着モータM4を所定のタイミング及び所定の回転速度で駆動する。これにより、感光体ドラム31が回転させられるとともに、ホッピングローラ13、搬送ローラ対m1、排出ローラ対m2、加熱ローラ19及び加圧ローラ20が回転させられ、用紙Pが1枚ずつ用紙搬送路Rt1に繰り出され、用紙搬送路Rt1を搬送される。
同時に、印刷処理部Pr2は、高圧制御部65を介して、帯電電圧発生部Pw1、現像電圧発生部Pw2、供給電圧発生部Pw3、規制電圧発生部Pw4及び転写電圧発生部Pw5に、印加電圧及び印加タイミングの情報を送る。これにより、所定の印加タイミングで、負の極性の帯電電圧Vcが帯電ローラ32に、負の極性の現像電圧Vdが現像ローラ33に、負の極性の供給電圧Vsが供給ローラ34に、負の極性の規制電圧Vbが現像ブレードDbに、正の極性の転写電圧Vtが転写ローラ21に印加される。
また、印刷処理部Pr2は、ホストコンピュータから受信した印刷データを印刷命令に従って解釈し、ビットマップに展開し、ビットマップデータを生成し、LEDヘッド22に送る。これにより、LEDヘッド22が駆動され、感光体ドラム31の表面が露光される。
これに伴って、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて、感光体ドラム31の表面が、帯電ローラ32によって一様に帯電させられ、LEDヘッド22によってビットマップデータの画像パターンに応じて選択的に露光され、電位が低下した箇所に静電潜像が形成される。該静電潜像は、感光体ドラム31の回転に伴って、現像電圧Vdが印加された現像ローラ33と対向させられ、静電潜像と現像ローラ33との間に形成される電場によって、現像ローラ33上のトナーが静電潜像に付着させられ、トナー像が形成される。
なお、静電潜像に付着させられるトナーは、供給ローラ34と現像ローラ33との当接部、及び現像ブレードDbと現像ローラ33との当接部において、負の極性に摩擦帯電させられる。摩擦帯電させられたトナーは、現像ローラ33と供給ローラ34との間、及び現像ローラ33と現像ブレードDbとの間に形成される電場によって、供給ローラ34から現像ローラ33に供給される。現像ブレードDbは、現像ローラ33の外周面に付着するトナーの量を規制し、現像ローラ33上に均一なトナー薄層を形成する。
感光体ドラム31に形成されたトナー像は、感光体ドラム31と転写ベルト17との当接部に送られる。これにより、トナー像及び用紙Pは、同一のタイミングで感光体ドラム31と転写ベルト17との当接部に到達し、このとき、転写ローラ21に正の極性の転写電圧が印加され、各感光体ドラム31上のトナー像が感光体ドラム31と転写ローラ21との間に形成される電場によって、用紙Pに順次重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。転写後に感光体ドラム31上に残留したトナーは第1のクリーニング装置C1によって除去される。その後、除電装置37によって感光体ドラム31の表面の全体が露光され、感光体ドラム31の表面電位がリセットされる。
用紙Pに形成されたカラーのトナー像は、定着器18に送られ、該定着器18において、加熱ローラ18によって加熱され、加圧ローラ20によって加圧されて用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。カラーの画像が形成された用紙Pは、排出ローラ対m2によって装置本体Bd外に排出され、スタッカSt2上に積載される。
なお、負の極性に帯電させられたトナーを用いて、プリンタ10を常温常湿の環境で動作させる場合、例えば、帯電電圧Vcは−1200〔V〕に、現像電圧Vdは−300〔V〕に、供給電圧Vs及び規制電圧Vbは−420〔V〕にされる。
感光体ドラム31の表面は、所定の値以上の帯電電圧Vcが帯電ローラ32に印加されて帯電させられ、印加される帯電電圧Vcに比例して表面電位Voが変化する。本実施の形態においては、−1200〔V〕の帯電電圧Vcが印加されると、感光体ドラム31の表面電位Voは−600〔V〕になる。
次に、画像濃度について説明する。
図8は本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの表面電位の特性を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの表面温度と画像濃度との関係を示す図、図10は本発明の第1の実施の形態における感光体ドラムの主走査方向における位置と画像濃度との関係を示す図である。なお、図8において、横軸にLEDヘッド22の駆動時間を、縦軸に感光体ドラム31の表面電位Voを、図9において、横軸に感光体ドラム31の表面温度を、縦軸に画像濃度ODを、図10において、横軸に感光体ドラム31の主走査方向における位置を、縦軸に画像濃度ODを採ってある。前記主走査方向における位置は、用紙Pの左側縁からの距離で表される。
図8において、L1は感光体ドラム31の表面温度が通常の範囲、例えば、40〔℃〕未満である場合の、LEDヘッド22の駆動時間と感光体ドラム31の表面電位Voとの関係を示す線、L2は感光体ドラム31の表面温度が所定の値である場合の、LEDヘッド22の駆動時間と感光体ドラム31の表面電位Voとの関係を示す線である。
また、図10において、L3は感光体ドラム31の表面温度が23〔℃〕であるときの、感光体ドラム31の主走査方向における位置と画像濃度ODとの関係を示す線、L4は感光体ドラム31の表面温度が48〔℃〕であるときの、主走査方向における位置と画像濃度ODとの関係を示す線である。
ところで、プリンタ10によって用紙Pに画像を形成したときの画像濃度は、プリンタ10の使用状態によって変動する。
画像濃度が変動する第1の変動要因としては、一般的に、トナーの特性の経時的な変化、環境の変化に起因する現像特性又は転写特性の変化等が知られている。第1の変動要因による画像濃度の変動は、感光体ドラム31の主走査方向において、ほぼ一様であり、ばらつきが小さいので、画像濃度にむらが生じることはない。
そして、画像濃度が変動する第2の変動要因としては、感光体ドラム31の表面温度の変化が考えられる。
すなわち、感光体ドラム31の表面温度が40〔℃〕未満である場合、表面電位Voは、線L1で示されるように、LEDヘッド22の駆動時間が長くなる(露光エネルギーが多くなる)ほど、0〔V〕に近くなり、−50〔V〕の付近で飽和する。そこで、本実施の形態においては、静電潜像が形成される部分の電位、すなわち、潜像電位Vpが、図8において点x1で示されるように、表面電位Voが飽和する電位より負の極性側に高く(絶対値が大きく)、−180〔V〕にされる。これにより、LEDヘッド22を駆動時間τ0
τ0=4〔μs〕
駆動すると、静電潜像が形成される。
これに対して、例えば、連続印刷が行われることによって感光体ドラム31の表面温度が40〔℃〕以上になると、図8の線L2で示されるように、表面電位Voが負の極性側に高く(絶対値が大きく)なり、LEDヘッド22を駆動時間τ0〔μm〕駆動しても、表面電位Voは−180〔V〕にならない。その結果、感光体ドラム31と現像ローラ33との間に形成される電場が弱くなり、図9に示されるように、画像濃度ODが低くなる。
そこで、本実施の形態においては、点x2で示されるように、LEDヘッド22を駆動時間τ1
τ1=8〔μs〕
駆動することによって、表面電位Voを−180〔V〕に維持するようにしている。
表面電位Voが負の極性側に高くなる原因は、感光体ドラム31の表面温度、感光体ドラム31に加わる圧力等にあることが実験から分かっており、感光体ドラム31の表面温度が高くなったり、感光体ドラム31に加わる圧力が高くなったりすると、感光体ドラム31の感光層部を構成する樹脂の配向性に乱れが生じ、露光されたときの電荷の移動が妨げられるからと考えられている。本実施の形態においては、感光体ドラム31と現像ローラ33とが両端ほど高い圧力で当接させられるので、図10に示されるように、感光体ドラム31の表面温度が高くなると、画像濃度ODが低くなる。また、例えば、感光体ドラム31の表面温度が23〔℃〕である場合は、線L3で示されるように、感光体ドラム31の主走査方向における各位置において画像濃度ODにむらが生じないが、感光体ドラム31の表面温度が48〔℃〕である場合は、線L4で示されるように、感光体ドラム31の主走査方向における各位置において画像濃度ODに大きいむらが生じる。
このように、第2の変動要因による画像濃度ODの変動は、感光体ドラム31の主走査方向において一様ではなく、ばらつきが大きいので、画像濃度ODにむらが生じてしまう。
そこで、感光体ドラム31の主走査方向において画像濃度ODにむらが生じても、画像濃度ODを調整することができるように、転写ベルト17上の、感光体ドラム31の主走査方向における複数箇所に濃度検出パターンPtiを形成し、各濃度検出パターンPtiの濃度を前記複数の濃度センサ44によって検出し、各濃度検出パターンの濃度の検出結果に基づいて画像濃度ODを補正することが考えられる。
ところが、感光体ドラム31の主走査方向における複数箇所に濃度検出パターンPtiを形成すると、トナーの消費量が多くなるだけでなく、各濃度検出パターンPtiの濃度を検出するごとに、LED素子の発光量を制御する必要があるので、画像濃度ODを補正するのに必要な時間が長くなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、第1、第2の変動要因によって画像濃度ODが変動しても画像濃度を補正することができるように、第1、第2の変動要因による画像濃度の変動に対応させて、異なる濃度検出パターンを転写ベルト17に形成するようにしている。
図11は本発明の第1の実施の形態における濃度検出パターンの第1の例を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態における濃度検出パターンの第2の例を示す図である。
図において、17は矢印A方向に走行させられる転写ベルト、17bは下方ベルト部であり、下方ベルト部17bの左側の縁ELから右側の縁ERにかけて左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1が基本パターン形成位置として設定される。
また、Pt1は第1の変動要因による画像濃度ODの変動に対応させて転写ベルト17に形成された第1の変動要因用の濃度検出パターン、Pt2は第2の変動要因による画像濃度ODの変動に対応させて転写ベルト17に形成された第2の変動要因用の濃度検出パターン、Pbは各濃度検出パターンPt1、Pt2を構成する基本パターンである。
該基本パターンPbは、矩形の形状を有し、転写ベルト17の走行方向における下流側から上流側にかけてブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各トナーによって、隣接させて形成された画像部wb、wy、wm、wcから成る。
各画像部wb、wy、wm、wcは、感光体ドラム31の主走査方向に対して直角の方向、すなわち、副走査方向に延びる1本の線上に形成されるので、主走査方向における画像濃度のむらの影響だけでなく、副走査方向における画像濃度のむらの影響を受けることなく、各濃度検出パターンPt1、Pt2の濃度を検出することができる。
また、各画像部wb、wy、wm、wcは、印刷デューティを100〔%〕にして形成される。なお、印刷デューティは、感光体ドラム31上に形成されたトナー像の面積の、トナー像が形成された領域の面積に対する割合、すなわち、現像面積率である。
前記第1の変動要因による画像濃度ODの変動は、感光体ドラム31の主走査方向におけるばらつきが小さいので、濃度検出パターンPt1は、下方ベルト部17bの中央位置SCに形成される1個の基本パターンPbから成り、中央位置SCにおいて転写ベルト17と対向させて配設された1個の濃度センサ44によって濃度が検出される。
また、前記第2の変動要因による画像濃度ODの変動は、感光体ドラム31の主走査方向におけるばらつきが大きいので、濃度検出パターンPt2は、下方ベルト部17bの左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置に形成された5個の基本パターンPbから成り、各基本パターン形成位置において転写ベルト17と対向させて配設された5個の濃度センサ44によって濃度が検出される。
なお、必要に応じて、各画像部wb、wy、wm、wcの位置を互いに変更したり、印刷デューティを変更したりすることができる。
ところで、転写ベルト17に濃度検出パターンPt1を形成する場合、トナーの消費量を少なくすることができ、1個の基本パターンPbの濃度を検出すればよいので、濃度補正処理を行うのに必要な時間を短くすることができる。
これに対して、転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する場合、5個の基本パターンPbを形成する必要があるので、トナーの消費量が多くなるだけでなく、左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置ごとに基本パターンPbの濃度を検出する必要があるので、濃度補正処理を行うのに必要な時間が長くなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じた場合に、濃度検出パターンPt2を用いて濃度補正処理を行い、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じた場合に、濃度検出パターンPt1を用いて濃度補正処理を行うようにしている。
次に、制御部61の動作について説明する。
図13は本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
まず、濃度変動判定部Pr3は、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断する。
感光体ドラム31の表面温度が40〔℃〕以上になると、図8に示されるように感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に高くなり、図9に示されるように画像濃度ODが低くなるだけでなく、図10の線L4で示されるように感光体ドラム31の主走査方向における画像濃度ODにむらが生じる。
そのため、濃度センサ44の検出温度が40〔℃〕より更に高くなると、画像濃度ODに生じるむらが更に大きくなるので、その都度濃度を補正する必要がある。このことから、本実施の形態において、濃度変動判定部Pr3は、温度センサs1の検出温度をTeとしたとき、検出温度Teが次の式(1)を満たすかどうかによって、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断する。
Te=40+n〔℃〕 (nは0以上の整数) ……(1)
前記検出温度Teには三つの状態が想定され、第1の状態は、感光体ドラム31の表面温度が高くなり、温度センサs1の検出温度Teが40〔℃〕に到達し、感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に高くなった状態であり、第2の状態は、検出温度Teが40〔℃〕より更に高くなり、感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に更に高くなった状態であり、第3の状態は、感光体ドラム31の表面温度が低くなり、温度センサs1の検出温度Teが低くなって、感光体ドラム31の表面電位Voの負の極性側への上昇が軽減された状態である。
本実施の形態において、濃度変動判定部Pr3は、温度センサs1の検出温度Teが40〔℃〕に到達したときに、温度センサs1の検出温度Teが40〔℃〕に到達した後、更に1〔℃〕高くなるごとに、また、温度センサs1の検出温度Teが40〔℃〕以上において1〔℃〕低くなるごとに、検出温度Teが式(1)を満たし、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断する。
また、検出温度Teが式(1)を満たさない場合、濃度補正条件成立判断部Pr3は、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じておらず、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断する。
そして、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断されると、補正実行条件成立判断部Pr4は、第1の変動要因による画像濃度ODの変動に対して画像濃度ODを補正する必要があるかどうかによって、補正実行条件が成立したかどうかを判断する。
本実施の形態において、補正実行条件成立判断部Pr4は、プリンタ10の電源が投入された場合、所定の枚数、例えば、500〔枚〕の印刷が行われた場合等に、補正実行条件が成立したと判断する。
補正実行条件が成立しなかった場合、制御部61は処理を終了し、補正実行条件が成立した場合、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17の中央位置SCと対向させて配設された濃度センサ44のキャリブレーションを行い、濃度センサ44の製造時における、又は濃度センサ44自体の温度の変化に伴う、赤外LED57の発光特性及びフォトトランジスタ58、59の受光特性のばらつきを吸収する。
そのために、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17を第1の基準反射物として使用し、フォトトランジスタ59の出力電圧が、あらかじめ設定された値になるように赤外LED57の発光電流を調整し、前記カバー49を第2の基準反射物として使用し、フォトトランジスタ58の出力電圧が、あらかじめ設定された値になるように赤外LED57の発光電流を調整する。
本実施の形態においては、赤外LED57の発光電流の調整範囲が15〜25〔mV〕にされ、フォトトランジスタ58、59の出力電圧の調整範囲が0〜3〔V〕にされ、好ましくは、フォトトランジスタ58の出力電圧が2.0〔V〕に、フォトトランジスタ59の出力電圧が2.5〔V〕にされる。
続いて、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを読み出し、第1の変動要因用の濃度検出パターンPt1のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt1を形成する。
このときの現像電圧Vd及びLEDヘッド22の駆動時間は、各色ごとにあらかじめ設定された初期値であるVd0〔V〕、τ0〔μs〕にされる。
続いて、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt1の濃度を濃度センサ44によって検出する。そのために、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17を走行させ、濃度センサ44の検出位置を各画像部wb、wy、wm、wcの中央部に順次合わせ、各画像部wb、wy、wm、wcの色に応じて赤外LED57をキャリブレーション処理において調整した発光電流で発光させ、濃度検出パターンPt1に光emを照射する。
このとき、フォトトランジスタ58、59がそれぞれ拡散反射光re1及び鏡面反射光re2を受光すると、濃度センサ44の図示されない検出回路に受光エネルギーに比例した電流が流れ、該電流が出力電圧に変換される。
なお、赤外LED57の光emが基本パターンPbの画像部wb、wy、wm、wcに照射されると、フォトトランジスタ58は画像部wy、wm、wcからの拡散反射光re1を受光し、フォトトランジスタ59は画像部wbからの鏡面反射光re2を受光する。
続いて、濃度検出処理部Pr6は、ROM62の変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧を画像濃度に変換する。
例えば、画像部wb、wy、wm、wcが印刷デューティを100〔%〕にして形成された場合のフォトトランジスタ58、59の出力電圧をV100 とし、画像濃度をOD100 としたとき、画像濃度OD100 は、1次近似式の係数a及びbを用いて、
OD100 =a・V100 +b ……(2)
で表され、変換テーブルにフォトトランジスタ58、59の出力電圧V100 と画像濃度OD100 とが対応させて記録される。
続いて、濃度補正処理部Pr7は、濃度検出処理部Pr6によって検出された濃度検出パターンPt1の濃度が目標値になるように、現像電圧Vdを補正する。
そのために、濃度補正処理部Pr7は、変換テーブルから目標画像濃度ODT100 を読み出し、画像濃度OD100 と目標画像濃度ODT100 とを比較し、画像濃度OD100 と目標画像濃度ODT100 との差分δOD100 を算出する。
続いて、濃度補正処理部Pr7は、ROM62の現像電圧値調整量テーブルを参照し、画像濃度OD100 を差分δOD100 変化させるのに必要な現像電圧Vdの変化量ΔVd100 を算出し、変化量ΔVd100 を補正値として現像電圧Vdを補正する。
これにより、現像ローラ33から感光体ドラム31に付着させられるトナーの量が変更されるので、画像濃度OD100 を補正することができる。
すなわち、本実施の形態においては、印刷デューティが100〔%〕である場合の、画像濃度OD100 が目標画像濃度ODT100 になるように現像電圧Vdが補正されるので、補正後の現像電圧Vd1は、初期値Vd0に変化量ΔVd100 を加算し、
Vd1=Vd0+ΔVd100
=Vd0+δOD100 /ΔOD
=Vd0+(OD100 −ODT100 )/ΔOD 〔V〕 ……(3)
になる。
そして、印刷処理部Pr2は高圧制御部65に現像電圧Vdを変更する指示を送り、現像電圧発生部Pw2は、補正後の現像電圧Vd1を現像ローラ33に印加する。
一方、検出温度Teが式(1)を満たし、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断されると、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17の左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置と対向させて配設された5個の濃度センサ44のキャリブレーションを行い、各濃度センサ44の製造時における、又は各濃度センサ44自体の温度の変化に伴う、赤外LED57の発光特性及びフォトトランジスタ58、59の受光特性のばらつきを吸収する。
そのために、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17を第1の基準反射物として使用し、フォトトランジスタ59の出力電圧があらかじめ設定された値になるように赤外LED57の発光電流を調整し、カバー49を第2の基準反射物として使用し、フォトトランジスタ58の出力電圧があらかじめ設定された値になるように赤外LED57の発光電流を調整する。
続いて、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを読み出し、第2の変動要因用の濃度検出パターンPt2のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
このときの現像電圧は、直前に印刷処理部Pr2によって用紙Pに画像が形成されたときの値、例えば、Vd2〔V〕とし、LEDヘッド22の駆動時間は、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断されたときと同様に初期値であるτ0〔μs〕とする。
続いて、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt2の濃度を各濃度センサ44によって検出する。そのために、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17を走行させ、各濃度センサ44の検出位置を各画像部wb、wy、wm、wcの中央部に順次合わせ、各画像部wb、wy、wm、wcの色に応じて赤外LED57をキャリブレーション処理において調整した発光電流で発光させ、濃度検出パターンPt2に光emを照射する。
このとき、フォトトランジスタ58、59が前記光emを受光すると、各濃度センサ44の検出回路に受光エネルギーに比例した電流が流れ、該電流が出力電圧に変換される。
続いて、濃度検出処理部Pr6は、ROM62の変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧を画像濃度に変換する。
例えば、画像部wb、wy、wm、wcが印刷デューティを100〔%〕にして形成された場合のフォトトランジスタ58、59の出力電圧をV1000とし、濃度検出パターンPt2の各画像濃度をOD1000としたとき、変換テーブルにフォトトランジスタ58、59の出力電圧V1000と画像濃度OD1000とが対応させて記録される。
そして、濃度検出処理部Pr6は、LEDヘッド22の駆動時間τ0〔μs〕と各画像濃度OD1000とを組み合わせた値{τ0、OD1000}をRAM63に記録する。
ところで、本実施の形態においては、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じた場合、濃度補正処理部Pr7は、感光体ドラム31の主走査方向における画像濃度ODのむらがなくなるように、感光体ドラム31の、主走査方向における各位置ごとの駆動時間を補正し、各位置における潜像電位Vpを均一化する。
例えば、感光体ドラム31の表面温度が高くなり、図8に示された感光体ドラム31の表面電位が線L1から線L2に変化すると、LEDヘッド22を駆動時間τ0〔μs〕駆動しても表面電位Voを−180〔V〕の潜像電位Vpにすることができなくなるので、駆動時間をτ1に変更し、潜像電位Vpを−180〔V〕を維持するように制御を行う。
感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に高くなる程度は、基本的に、感光体ドラム31の表面温度に依存するが、放熱後、わずかに表面電位Voの履歴が残ることがある。また、感光体ドラム31の表面温度は、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて同じではなく、定着器18に近い画像形成ユニットほど高くなる。したがって、温度センサs1の検出温度Teだけで、すべての感光体ドラム31の表面温度を予測し、表面電位Voの上昇を予測するのは困難である。
そこで、本実施の形態においては、2つの駆動時間τ0、τ1〔μs〕でLEDヘッド22を駆動したときの各画像濃度OD1000に基づいて、適正な駆動時間を算出するようにしている。
そのために、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを再び読み出し、第2の変動要因用の濃度検出パターンPt2のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
このときの現像電圧は、直前に印刷処理部Pr2によって用紙Pに画像が形成されたときの値、例えば、Vd2〔V〕とし、LEDヘッド22の駆動時間は、例えば、τ1〔μs〕とする。駆動時間τ1は、駆動時間τ0より長くされ、本実施の形態においては、
τ1=τ0+2〔μs〕
にされる。
続いて、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt2の濃度を濃度センサ44によって検出する。そのために、濃度検出処理部Pr6は、ROM62の変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧V1001を画像濃度OD1001に変換する。
そして、濃度検出処理部Pr6は、LEDヘッド22の駆動時間τ1〔μs〕と各画像濃度OD1001とを組み合わせた値{τ1、OD1001}をRAM63に記録する。
次に、濃度補正処理部Pr7は、左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τj(j=SL1、SL2、SC、SR2、SR1)を算出することによって、補正する。
そのために、前記濃度補正処理部Pr7は、RAM63から値{τ0、OD1000}、{τ1、OD1001}を読み出し、画像濃度OD1000、OD1001に対する駆動時間τ0、τ1の1次関数を生成し、該1次関数を用いて、画像濃度ODが目標画像濃度ODT100 になるように、次の式(4)で前記駆動時間τjを算出する。
τj=τ0+(OD1000+ODT100 )・(τ1−τ0)/
(OD1001−OD1000)……(4)
次に、前記濃度補正処理部Pr7は、各基本パターン形成位置以外の位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τ11(x)〜τ14(x)を前記各駆動時間τjに基づいて算出する。
例えば、左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各間の位置xにおける駆動時間をτa(a=11、12、…、14)(x)としたとき、濃度補正処理部Pr7は、値{SL1、τSL1}、{SL2、τSL2}に基づいて、左側縁位置SL1と左中間位置SL2との間の位置xにおける駆動時間τSL1、τSL2の1次関数を生成し、該1次関数を用いて、駆動時間τ11(x)
τ11(x)=τSL1+(x−SL1)・(τSL2−τSL1)/
(SL2−SL1)……(5)
を算出する。
同様に、濃度補正処理部Pr7は、値{SL2、τSL2}、{SC、τSC}に基づいて、左中間位置SL2と中央位置SCとの間の位置xにおける駆動時間τ12(x)
τ12(x)=τSL2+(x−SL2)・(τSC−τSL2)/
(SC−SL2)……(6)
を、値{SC、τSC}、{SR2、τSR2}に基づいて、中央位置SCと右中間位置SR2との間の位置xにおける駆動時間τ13(x)
τ13(x)=τSR2+(x−SR2)・(τSR2−τSC)/
(SR2−SC)……(7)
を、値{SR2、τSR2}、{SR1、τSR1}に基づいて、右中間位置SR2と右側縁位置SR1との間の位置xにおける駆動時間τ14(x)
τ14(x)=τSR1+(x−SR1)・(τSR1−τSR2)/
(SR1−SR2)……(8)
を算出する。
印刷処理部Pr2は補正後の駆動時間τj、τ11(x)〜τ14(x)をLEDヘッド22に送り、LEDヘッド22を駆動する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 濃度変動判定部Pr3は検出温度Te=40+n〔℃〕を満たしているかどうかを判断する。検出温度Te=40+n〔℃〕を満たしている場合はステップS7に進み、検出温度Te=40+n〔℃〕を満たしていない場合はステップS2に進む。
ステップS2 補正実行条件成立判断部Pr4は補正実行条件が成立したかどうかを判断する。補正実行条件が成立した場合はステップS3に進み、補正実行条件が成立しなかった場合は処理を終了する。
ステップS3 キャリブレーション処理部Pr5は濃度センサ44のキャリブレーションを行う。
ステップS4 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt1を形成する。
ステップS5 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt1の濃度を濃度センサ44によって検出する。
ステップS6 濃度補正処理部Pr7は現像電圧Vdを補正し、処理を終了する。
ステップS7 キャリブレーション処理部Pr5は各濃度センサ44のキャリブレーションを行う。
ステップS8 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
ステップS9 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt2の濃度を各濃度センサ44によって検出する。
ステップS10 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
ステップS11 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt2の濃度を各濃度センサ44によって検出する。
ステップS12 濃度補正処理部Pr7は各基本パターン形成位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τjを補正する。
ステップS13 濃度補正処理部Pr7は各基本パターン形成位置以外の位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τ11(x)〜τ14(x)を算出し、処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、感光体ドラム31の表面温度に応じて、複数の濃度検出パターンPt1、Pt2のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成され、該転写ベルト17に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理が行われ、感光体ドラム31の主走査方向におけるLEDヘッド22の駆動時間τjが補正されるので、画像濃度を適正に補正することができる。その結果、画像品位を向上させることができる。
また、感光体ドラム31の表面温度に応じて所定の濃度検出パターンPtiが転写ベルト17に形成されるので、トナーの消費量を少なくすることができ、しかも、所定の濃度検出パターンの濃度を検出すればよいので、濃度補正処理を行うのに必要な時間を短くすることができる。その結果、印刷スループットを向上させることができる。
さらに、転写ベルト17に、無用に濃度検出パターンを形成する必要がないので、感光体ドラム31、転写ベルト17等の表面が劣化するのを抑制することができ、プリンタ10のコストを低くすることができる。
本実施の形態においては、温度センサs1の検出温度Teに基づいて、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかが判断されるようになっているが、感光体ドラム31の表面電位Voを像担持体情報として常時監視し、表面電位Voの上昇に基づいて、第2の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断するようにすることもできる。
また、本実施の形態において、第2の変動要因による画像濃度ODの変動に対応させて形成される濃度検出パターンPt2は、複数の基本パターンPbから成るが、濃度検出パターンを、主走査方向に一様に広がる帯状のパターンによって形成することもできる。
さらに、本実施の形態においては、基本パターン形成位置と対応させて配設された複数の濃度センサ44によって画像濃度ODが検出されるようになっているが、転写ベルト17上の感光体ドラム31の主走査方向における全域をCCDで撮影して画像濃度ODを検出したり、濃度検出パターンデータに基づいて感光体ドラム31に形成されたトナー像のトナーの量を測定して画像濃度ODを検出したりすることもできる。
また、本実施の形態においては、変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧V1000、V1001を画像濃度OD1000、OD1001に変換し、画像濃度OD1000、OD1001に基づいて駆動時間τj、τ11(x)〜τ14(x)を算出するようになっているが、あらゆる条件に対応させて形成されたテーブルを参照し、画像濃度のむらの分布、駆動時間等を決定したり、画像濃度のむらを詳細に解析し、駆動時間を決定したりすることもできる。
さらに、本実施の形態においては、温度センサs1によって転写ベルト17の温度が検出されるようになっているが、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C内に像担持体情報取得部として温度センサを配設し、像担持体情報として感光体ドラム31の表面温度を検出し、取得することもできる。
また、本実施の形態においては、感光体ドラム31の表面温度に応じて、複数の濃度検出パターンPt1、Pt2のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成され、所定の濃度検出パターンに対応させて配設された濃度センサ44によって濃度検出パターンの濃度が検出されるようになっているが、濃度検出パターンPt1、Pt2をいずれも転写ベルト17に形成し、感光体ドラム31の表面温度に応じて、各濃度センサ44のうちの所定の濃度センサ44によって、濃度センサ44に対応させて形成された濃度検出パターンの濃度を検出することもできる。
次に、感光体ドラム31の消耗を画像濃度が変動する変動要因とし、該変動要因による画像濃度の変動に対して画像濃度を補正するようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図14は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、64は第3の記憶装置としてのメモリタグ、67は像担持体情報取得部としての、かつ、計数装置としてのドラム駆動カウンタである。
前記メモリタグ64は、不揮発性メモリから成り、制御部61と相互に通信可能であり、画像形成部としての画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの消耗状況が記録される。
前記ドラム駆動カウンタ67は、画像形成用の駆動部としての駆動モータM1の回転駆動距離を取得するとともに、印刷処理部Pr2から受信した消耗品情報に基づいて、新品の状態から起算した像担持体としての感光体ドラム31の総回転数で表される総回転駆動距離Nを算出し、該総回転駆動距離Nが、感光体ドラム31が寿命になるときの最大回転駆動距離Nmaxに占める割合、すなわち、像担持体情報としての、かつ、消耗度合としての消耗割合η
η=(N/Nmax)・100〔%〕
を算出し、取得する。該消耗割合ηはメモリタグ64に記録される。
前記制御部61は、駆動系処理部Pr1、印刷処理部Pr2、濃度変動判定部Pr3、補正実行条件成立判断部Pr4、キャリブレーション処理部Pr5、濃度検出処理部Pr6、濃度補正処理部Pr7等を有する。
前記駆動系処理部Pr1は、駆動系処理を行い、駆動モータM1を駆動して、感光体ドラム31、帯電装置としての帯電ローラ32、現像剤担持体としての現像ローラ33、現像剤供給部材としての供給ローラ34等を回転させたり、搬送用の駆動部としての搬送モータM2を駆動して、繰出部材としてのホッピングローラ13、搬送部材としての搬送ローラ対m1、排出部材としての排出ローラ対m2等を回転させたり、ベルト走行用の駆動部としてのベルトモータM3を駆動して、ベルト部材としての、かつ、搬送ベルトとしての転写ベルト17を走行させ、転写部材としての転写ローラ21を回転させたり、定着用の駆動部としての定着モータM4を駆動して、第2の定着部材としての加圧ローラ20を回転させ、第1の定着部材としての加熱ローラ19を回転させたりする。
前記印刷処理部Pr2は、印刷処理を行い、露光装置としてのLEDヘッド22にビットマップデータを送り、各感光体ドラム31に現像剤像としてのトナー像を形成し、該トナー像を媒体としての用紙Pに転写し、用紙Pにカラーのトナー像を形成するとともに、用紙P上のカラーのトナー像を用紙Pに定着させる。
また、印刷制御部Pr2は、第1の記憶装置としてのROM62に記録された濃度検出パターンデータを読み出し、該濃度検出パターンデータに基づいて、各感光体ドラム31にトナー像を形成し、トナー像を転写ベルト17に転写し、転写ベルト17に濃度検出パターンPtiを形成する。本実施の形態においては、前記消耗割合ηに応じて、複数の濃度検出パターンPt1、Pt3のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成される。
前記濃度変動判定部Pr3は、濃度変動判定処理を行い、後述される第3の変動要因による画像濃度の変動が生じているかどうかを判断する。
前記補正実行条件成立判断部Pr4は、補正実行条件成立判断処理を行い、画像形成装置としてのプリンタ10の電源が投入されたこと、所定の枚数の印刷が行われたこと、像担持体情報取得部としての、かつ、温度検出部としての温度センサs1によって検出された温度が設定温度になったこと等の、あらかじめ設定された補正実行条件が成立したかどうかを判断する。
前記キャリブレーション処理部Pr5は、キャリブレーション処理を行い、濃度検出部としての濃度センサ44のキャリブレーションを行い、発光部としての赤外LED57によって発生させた光emを第1、第2の基準反射物である転写ベルト17及び被覆部材としてのカバー49に照射したときの第1、第2の受光部としてのフォトトランジスタ58、59の出力電圧があらかじめ設定された設定値になるように赤外LED57の発光電流を調整する。
前記濃度検出処理部Pr6は、濃度検出処理を行い、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPtiのうちの所定の濃度検出パターン、本実施の形態においては、濃度検出パターンPt1、Pt3の濃度を濃度センサ44によって検出する。
前記濃度補正処理部Pr7は、感光体ドラム31の消耗割合ηに応じた濃度補正処理を行う。すなわち、濃度補正処理部Pr7は、濃度検出処理部Pr6によって検出された濃度検出パターンPt1、Pt3の濃度に基づいて、すなわち、濃度検出パターンPt1、Pt3の濃度が目標値になるように、現像電圧Vd及びLEDヘッド22の駆動時間を補正する。
ところで、用紙Pに画像を形成するに当たり、感光体ドラム31が回転させられるが、感光体ドラム31は、回転に伴い、帯電ローラ32、現像ローラ33、第1のクリーニング装置C1のクリーニング部材としてのクリーニングブレードb1、転写ベルト17及び用紙Pと摩擦するので、徐々に表面が摩耗する。
そして、感光体ドラム31の摩擦及び摩耗によって、感光層部の内部に電荷が残留しやすい状態が生じ、表面電位Voが負の極性側に高くなる。
しかも、感光体ドラム31の摩耗量は、感光体ドラム31の主走査方向において均一ではなく、本実施の形態においては、中央部から両端にかけて多くなる。これは、前述されたように、感光体ドラム31と現像ローラ33とが両端ほど高い圧力で当接させられるからである。
したがって、感光体ドラム31の摩擦及び摩耗が進行すると、感光体ドラム31の電気的特性が劣化し、画像品位が低下してしまう。
そこで、本実施の形態においては、新品の状態から起算した感光体ドラム31の消耗割合ηが100〔%〕になると、感光体ドラム31が寿命になったと判断し、操作者に画像形成ユニットを交換するよう通知するようにしている。
また、感光体ドラム31が寿命になる前でも、消耗割合ηが大きくなると、感光体ドラム31の電気的特性が劣化するので、主走査方向における画像濃度ODにむらが生じ、画像品位が低下してしまう。
そこで、本実施の形態においては、感光体ドラム31の消耗を、画像濃度ODが変動する第3の変動要因とし、第1の変動要因による画像濃度ODの変動に対して画像濃度ODを補正するほかに、第3の変動要因による画像濃度ODの変動に対して画像濃度ODを補正するようにしている。
次に、制御部61の動作について説明する。
図15は本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャート、図16は本発明の第2の実施の形態における濃度検出パターンの第1の例を示す図、図17は本発明の第2の実施の形態における濃度検出パターンの第2の例を示す図である。
まず、濃度変動判定部Pr3は、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断する。
そのために、濃度変動判定部Pr3は、メモリタグ64から感光体ドラム31の消耗割合ηを読み出し、消耗割合ηが次の式(9)を満たすかどうかによって、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断する。
η=70+5・n〔%〕 (nは0以上の整数) ……(9)
前記消耗割合ηには、二つの状態が想定され、第1の状態は、感光体ドラム31の総回転駆動距離Nが大きくなり、70〔%〕に到達し、感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に高くなった状態であり、第2の状態は、消耗割合ηが70〔%〕より更に高くなり、感光体ドラム31の表面電位Voが負の極性側に更に高くなった状態である。
本実施の形態において、濃度変動判定部Pr3は、消耗割合ηが70〔%〕に到達したとき、消耗割合ηが70〔%〕より更に高くなった後、5〔%〕高くなるごとに消耗割合ηが式(9)を満たし、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断する。
また、消耗割合ηが式(9)を満たしていない場合、濃度変動判定部Pr3は、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じておらず、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断する。
そして、第1の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断されると、補正実行条件成立判断部Pr4は、第1の変動要因による画像濃度ODの変動に対して画像濃度ODを補正する必要があるかどうかによって、補正実行条件が成立したかどうかを判断する。
本実施の形態において、補正実行条件成立判断部Pr4は、プリンタ10の電源が投入された場合、所定の枚数、例えば、500〔枚〕の印刷が行われた場合、温度センサs1の検出温度Teが設定温度になった場合等に、補正実行条件が成立したと判断する。
補正実行条件が成立しなかった場合、制御部61は処理を終了し、補正実行条件が成立した場合、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17の中央位置SCと対向させて配設された濃度センサ44のキャリブレーションを行い、濃度センサ44の製造時における、又は濃度センサ44自体の温度の変化に伴う、赤外LED57の発光特性及びフォトトランジスタ58、59の受光特性のばらつきを吸収する。
続いて、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを読み出し、図16に示される、第1の変動要因用の濃度検出パターンPt1のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt1を形成する。
次に、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt1の濃度を濃度センサ44によって検出する。
続いて、濃度補正処理部Pr7は、濃度検出処理部Pr6によって検出された濃度検出パターンPt1の濃度が目標値になるように、現像電圧Vdを補正する。
一方、濃度変動判定部Pr3が、消耗割合ηが式(9)を満たし、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じていると判断すると、キャリブレーション処理部Pr5は、転写ベルト17の第1の側縁位置としての左側縁位置SL1、第1の中間位置としての左中間位置SL2、中央位置SC、第2の中間位置としての右中間位置SR2及び第2の側縁位置としての右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置と対向させて配設された5個の濃度センサ44のキャリブレーションを行い、各濃度センサ44の製造時における、又は各濃度センサ44自体の温度の変化に伴う、赤外LED57の発光特性及びフォトトランジスタ58、59の受光特性のばらつきを吸収する。
続いて、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを読み出し、図12に示される、第2の変動要因用の濃度検出パターンPt2のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
そして、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt2の濃度を濃度センサ44によって検出する。
そのために、濃度検出処理部Pr6は、ROM62の変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧V1000を画像濃度OD1000に変換し、LEDヘッド22の駆動時間τ0〔μs〕と各画像濃度OD1000とを組み合わせた値{τ0、OD1000}を第2の記憶装置としてのRAM63に記録する。
ところで、第3の変動要因による画像濃度ODの変動のばらつきは、第1の実施の形態における第2の変動要因による画像濃度ODの変動のばらつきより小さい。そのため、第3の変動要因による画像濃度ODの変動に対する濃度補正処理における目標画像濃度は、感光体ドラム31の摩耗量が少ない中央位置SCの濃度であるOD1000C とする。
したがって、第3の変動要因による画像濃度ODの変動に対する濃度補正処理においては、中央位置SCの画像濃度について補正を行う必要がないので、濃度検出パターンPt3の中央位置SCには基本パターンPbは形成されない。
そこで、印刷処理部Pr2は、ROM62から濃度検出パターンデータを再び読み出し、図17に示される、第3の変動要因の濃度検出パターンPt3のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成し、転写ベルト17に転写することによって、転写ベルト17に濃度検出パターンPt3を形成し、濃度検出処理部Pr6は、転写ベルト17に形成された濃度検出パターンPt3の濃度を濃度センサ44によって検出し、ROM62の変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧V1000を画像濃度OD1000に変換し、LEDヘッド22の駆動時間τ1〔μs〕と各画像濃度OD1000とを組み合わせた値{τ1、OD1000}をRAM63に記録する。
次に、濃度補正処理部Pr7は、左側縁位置SL1、左中間位置SL2、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各基本パターン形成位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τk(k=SL1、SL2、SR2、SR1)を算出することによって、補正する。
τk=τ0+(OD1000+OD1000C )・(τ1−τ0)/
(OD1001−OD1000)……(10)
続いて、前記濃度補正処理部Pr7は、各基本パターン形成位置以外の位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τ21(x)〜τ24(x)を前記各駆動時間τkに基づいて算出する。
なお、転写ベルト17に第3の変動要因用の濃度検出パターンPt3を形成する際に、中央位置SCにおいてはLEDヘッド22が駆動されないので、駆動時間τSC
τSC=τ0
として、駆動時間τ21(x)〜τ24(x)が算出される。
例えば、左側縁位置SL1、左中間位置SL2、中央位置SC、右中間位置SR2及び右側縁位置SR1の各間の位置xにおける駆動時間をτb(b=21、22、…、24)(x)としたとき、濃度補正処理部Pr7は、値{SL1、τSL1}、{SL2、τSL2}に基づいて、左側縁位置SL1と左中間位置SL2との間の位置xにおける駆動時間τSL1、τSL2の1次関数を生成し、該1次関数を用いて、駆動時間τ21(x)
τ21(x)=τSL1+(x−SL1)・(τSL2−τSL1)/
(SL2−SL1)……(11)
を算出する。
同様に、濃度補正処理部Pr7は、値{SL2、τSL2}、{SC、τSC}に基づいて、左中間位置SL2と中央位置SCとの間の位置xにおける駆動時間τ22(x)
τ22(x)=τSL2+(x−SL2)・(τSC−τSL2)/
(SC−SL2)
=τSL2+(x−SL2)・(τ0−τSL2)/
(SC−SL2)……(12)
を、値{SC、τSC}、{SR2、τSR2}に基づいて、中央位置SCと右中間位置SR2との間の位置xにおける駆動時間τ23(x)
τ23(x)=τSR2+(x−SR2)・(τSR2−τSC)/
(SR2−SC)
=τSR2+(x−SR2)・(τSR2−τ0)/
(SR2−SC)……(13)
を、値{SR2、τSR2}、{SR1、τSR1}に基づいて、右中間位置SR2と右側縁位置SR1との間の位置xにおける駆動時間τ24(x)
τ24(x)=τSR1+(x−SR1)・(τSR1−τSR2)/
(SR1−SR2)……(14)
を算出する。
印刷処理部Pr2は補正後の駆動時間τk、τ21(x)〜τ24(x)をLEDヘッド22に送り、LEDヘッド22を駆動する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 濃度変動判定部Pr3は消耗割合η=70+5・n〔%〕を満たしているかどうかを判断する。消耗割合η=70+5・n〔%〕を満たしている場合はステップS27に進み、消耗割合η=70+5・n〔%〕を満たしていない場合はステップS22に進む。
ステップS22 補正実行条件成立判断部Pr4は補正実行条件が成立したかどうかを判断する。補正実行条件が成立した場合はステップS23に進み、補正実行条件が成立しなかった場合は処理を終了する。
ステップS23 キャリブレーション処理部Pr5は濃度センサ44のキャリブレーションを行う。
ステップS24 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt1を形成する。
ステップS25 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt1の濃度を濃度センサ44によって検出する。
ステップS26 濃度補正処理部Pr7は現像電圧Vdを補正し、処理を終了する。
ステップS27 キャリブレーション処理部Pr5は各濃度センサ44のキャリブレーションを行う。
ステップS28 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt2を形成する。
ステップS29 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt2の濃度を濃度センサ44によって検出する。
ステップS30 印刷処理部Pr2は転写ベルト17に濃度検出パターンPt3を形成する。
ステップS31 濃度検出処理部Pr6は濃度検出パターンPt3の濃度を濃度センサ44によって検出する。
ステップS32 濃度補正処理部Pr7は各基本パターン形成位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τkを補正する。
ステップS33 濃度補正処理部Pr7は各基本パターン形成位置以外の位置におけるLEDヘッド22の駆動時間τ21(x)〜τ24(x)を算出し、処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、感光体ドラム31の消耗割合ηに応じて、複数の濃度検出パターンPt1、Pt3のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成され、該転写ベルト17に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理が行われ、感光体ドラム31の主走査方向におけるLEDヘッド22の駆動時間が補正されるので、画像濃度を適正に補正することができる。その結果、画像品位を向上させることができる。
また、感光体ドラム31の消耗割合ηに応じて所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成されるので、トナーの消費量を少なくすることができ、しかも、所定の濃度検出パターンの濃度を検出すればよいので、濃度補正処理を行うのに必要な時間を短くすることができる。その結果、印刷スループットを向上させることができる。
本実施の形態においては、感光体ドラム31の消耗割合ηに基づいて、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかが判断されるようになっているが、像担持体情報として感光体ドラム31の表面電位Voを常時監視し、表面電位Voの上昇に基づいて、第3の変動要因による画像濃度ODの変動が生じているかどうかを判断するようにすることもできる。
また、本実施の形態において、第3の変動要因による画像濃度ODの変動に対応させて形成される濃度検出パターンPt3は、複数の基本パターンPbから成るが、濃度検出パターンを、感光体ドラム31の主走査方向に一様に広がる帯状のパターンによって形成することもできる。
さらに、本実施の形態においては、基本パターン形成位置に対応させて配設された複数の濃度センサ44によって画像濃度ODが検出されるようになっているが、転写ベルト17上の、感光体ドラム31の主走査方向における全域をCCDで撮影して画像濃度を検出したり、濃度検出パターンデータに基づいて感光体ドラム31に形成されたトナー像のトナーの量を測定して画像濃度を検出したりすることもできる。
また、本実施の形態においては、変換テーブルを参照し、フォトトランジスタ58、59の出力電圧V1000、V1001を画像濃度OD1000、OD1001に変換し、画像濃度OD1000、OD1001に基づいて駆動時間τk、τ21(x)〜τ24(x)を算出するようになっているが、あらゆる条件に対応させて形成されたテーブルを参照し、画像濃度ODのむらの分布、駆動時間等を決定したり、画像濃度のむらを詳細に解析し、駆動時間を決定したりすることもできる。
前記各実施の形態においては、濃度検出パターンPtiを形成するための濃度検出パターン用の媒体として転写ベルト17が使用されるが、濃度検出パターン用の媒体として、用紙Pを使用したり、感光体ドラム31自体を使用したりすることもできる。
また、第2の実施の形態においては、感光体ドラム31の消耗割合ηに応じて、複数の濃度検出パターンPt1〜Pt3のうちの所定の濃度検出パターンが転写ベルト17に形成され、所定の濃度検出パターンに対応させて配設された濃度センサ44によって濃度検出パターンの濃度が検出されるようになっているが、濃度検出パターンPt1〜Pt3をいずれも転写ベルト17に形成し、感光体ドラム31の消耗割合ηに応じて、各濃度センサ44のうちの所定の濃度センサ44によって、濃度センサ44に対応させて形成された濃度検出パターンの濃度を検出するようにすることもできる。
また、前記各実施の形態においては、プリンタ10について説明しているが、本発明を、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 プリンタ
17 転写ベルト
22 LEDヘッド
31 感光体ドラム
61 制御部
67 ドラム駆動カウンタ
P 用紙
Pti 濃度検出パターン
s1 温度センサ
Te 検出温度
Vo 表面電位
η 消耗割合

Claims (9)

  1. (a)露光装置と、
    (b)該露光装置によって露光される像担持体と、
    (c)該像担持体の状態を表す像担持体情報を取得する像担持体情報取得部と、
    (d)制御部とを有するとともに、
    (e)該制御部は、前記像担持体情報に応じて、複数の濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンを所定の媒体に形成し、該所定の媒体に形成された濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理を行い、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量を補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. (a)前記像担持体の主走査方向における複数箇所に、濃度検出部が前記所定の媒体と対向させて配設され、
    (b)前記各濃度検出部のうちの前記所定の濃度検出パターンと対向する濃度検出部が、所定の濃度検出パターンの濃度を検出する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. (a)露光装置と、
    (b)該露光装置によって露光される像担持体と、
    (c)該像担持体の状態を表す像担持体情報を取得する像担持体情報取得部と、
    (d)制御部とを有するとともに、
    (e)該制御部は、前記像担持体情報取得部によって取得された像担持体情報に応じた濃度補正処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御部は、複数の濃度検出パターンを所定の媒体に形成し、前記像担持体情報に応じて、各濃度検出パターンのうちの所定の濃度検出パターンの濃度に基づいて濃度補正処理を行い、像担持体の主走査方向における露光装置の駆動変量を補正する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体情報取得部は媒体の温度を検出する請求項1、2又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体情報取得部は像担持体の表面温度を検出する請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体情報取得部は、像担持体の総回転駆動距離に基づいて算出される像担持体の消耗度合を取得する請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体情報取得部は像担持体の表面電位を検出する請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記駆動変量は露光装置の駆動時間である請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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