JP2020164770A - 土壌改良方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃棄物となる貝殻を利用できて省資源化及び低コスト化を実現できる土壌改良方法を提供する。【解決手段】本発明の土壌改良方法は、土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給して土壌を固化させたことを特徴とする。また、貝殻粉砕物として、ホタテ貝殻を粉砕したものを用いたり、土壌の土粒子の大きさに対応した大きさの貝殻粉砕物を供給したり、粘土質の土壌に、粉状の貝殻粉砕物を供給したり、土壌に、カルシウムイオンを供給したり、微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給したり、pH調整剤を供給したことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、貝殻と微生物の代謝作用(微生物反応)とを利用した土壌改良方法に関する。
従来、土壌改良方法として、地盤中に、シリカ化合物及び微生物を投入し、微生物の代謝作用により発生する二酸化酸素とシリカ化合物とを反応(鉱物化反応)させてシリカ化合物を硬化させることによって、地盤を固結する地盤改良方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2007−332617号公報
上述した土壌改良方法では、水ガラス、活性シリカ、コロイダルシリカの群から選択されるシリカ化合物を使用しているが、当該シリカ化合物は、例えば、資源である鉱物を採掘して、採掘した鉱物から抽出したシリカを加工しなくてはならず、コストが高くなってしまうため、省資源化及び低コスト化を図ることができないという課題があった。
本発明は、廃棄物となる貝殻を利用できて省資源化及び低コスト化を実現できる土壌改良方法を提供することを目的とする。
本発明に係る土壌改良方法によれば、土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給して土壌を固化させたことを特徴とするので、廃棄物となる貝殻を利用できて省資源化及び低コスト化を実現できる土壌改良方法を提供できるようになる。
また、貝殻粉砕物として、ホタテ貝殻を粉砕したものを用いたことを特徴とするので、廃棄物となるホタテ貝殻を利用できて省資源化及び低コスト化を実現できる土壌改良方法を提供できる。
さらに、土壌の土粒子の大きさに対応した大きさの貝殻粉砕物を供給したことを特徴とするので、支持強度を著しく向上できる顕著に優れた土壌改良効果が得られる。
また、土壌の土粒子の粒径以下の大きさの貝殻粉砕物を供給したことを特徴とするので、土粒子間に粉状の貝殻粉砕物が入り込みやすくなって、土粒子間の結合がより強固になり、支持強度を著しく向上できる顕著に優れた土壌改良効果が得られる。
また、粘土質の土壌に、粉状の貝殻粉砕物を供給したことを特徴とするので、土粒子間に粉状の貝殻粉砕物が入り込みやすくなって、土粒子間の結合がより強固になり、支持強度を著しく向上できる顕著に優れた土壌改良効果が得られる。
また、土壌に、カルシウムイオンを供給したことを特徴とするので、微生物反応により発生する炭酸イオンとカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
また、土壌に、微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給したことを特徴とするので、微生物の代謝作用(微生物反応)を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
また、土壌に、pH調整剤を供給したことを特徴とするので、微生物反応により発生する炭酸イオンとカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
実験に用いた各試験体の成分比を示す図。 実験結果を示すグラフ。 実験結果を示す数値表及びグラフ。
実施形態に係る土壌改良方法は、土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給して土壌を固化させる方法である。
尚、貝殻粉砕物とは、貝殻をほぼ等しい大きさに砕いて(割って)形成された欠片、貝殻を粒径の大きい粗粒状に砕いて形成された粗粒体、貝殻を粉状に砕いて形成された粉体等を言う。
未焼成の貝殻は、約95質量%の無機成分と5質量%程度の有機成分とからなる無機−有機複合体であり、無機成分は炭酸カルシウム、有機成分はコンキオリンとよばれるタンパク質とキチンから構成される。
そして、未焼成の貝殻の構造は、板状の炭酸カルシウム層間にバインダーとして有機質シートが存在し、炭酸カルシウム層と有機質シートとが結合した積層構造となっている。
従って、土壌に、未焼成の貝殻粉砕物と微生物とを供給することにより、微生物の代謝作用により生成される二酸化炭素(炭酸イオン)と未焼成の貝殻粉砕物中の炭酸カルシウム以外のカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応により貝殻粉砕物の粒子間に炭酸カルシウムが析出されて、貝殻粉砕物の粒子間(炭酸カルシウム層間)の結合がより強固になり、貝殻粉砕物同士が結合されて固化した貝殻粉砕物固化体が形成されると考えられる。
さらに、微生物の代謝作用により生成される二酸化炭素と土壌中に存在するか、あるいは、土壌に供給されたカルシウムイオンとが反応(鉱物化反応)して、土粒子間に析出される炭酸塩により、土壌が固化すると考えられる。
即ち、土壌に、未焼成の貝殻粉砕物と微生物とを供給した場合、貝殻粉砕物の固化と土壌の固化との相乗効果によって、土壌改良効果が向上すると考えられる。
尚、土壌に、未焼成の貝殻粉砕物と微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給することが好ましいが、必ずしも栄養源を供給しなくても構わない。例えば、土壌に、培養して活性化させた微生物と未焼成の貝殻粉砕物とを供給するだけでもよい。
土壌の違い、供給する貝殻粉砕物の大きさの違いに基づく、土壌改良効果の違いを確認するための実験を行った。
図1に示すように、試験体は、以下のものを用いた。
1.試験体名「山砂」は、山砂400gに、硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル19.5g)を供給した試験体とした。
2.試験体名「赤土」は、赤土350gに、硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル12.0g)を供給した試験体とした。
3.試験体名「山砂+帆中」は、山砂400gに、中粒のホタテ貝殻粉砕物40g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル19.5g)を供給した試験体とした。
4.試験体名「山砂+帆粉」は、山砂400gに、粉状のホタテ貝殻粉砕物40g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル1.5g)を供給した試験体とした。
5.試験体名「山砂+帆荒」は、山砂380gに、荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物80g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル5.5g)を供給した試験体とした。
6.試験体名「赤土+帆粉」は、赤土200gに、粉状のホタテ貝殻粉砕物100g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル12.0g)を供給した試験体とした。
7.試験体名「赤土+帆中」は、赤土200gに、中粒のホタテ貝殻粉砕物100g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル12.0g)を供給した試験体とした。
8.試験体名「赤土+帆荒」は、赤土200gに、荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物100g+硝酸カルシウム8g+酵母液150ml+pH調整剤(ケイカル0.5g+ミネカル12.0g)を供給した試験体とした。
山砂は、粒径5mm〜0.125mm程度のものであり、商品名「山砂」、中島砂利の会社製を使用した。
赤土(粘土質の土)は、粒径0.074mm〜0.005mm程度のものであり、商品名「山砂」、中島砂利の会社製を使用した。
ホタテ貝殻粉砕物は、未焼成のホタテ貝殻を粉砕したホタテ貝殻粉砕物を用いた。
中粒のホタテ貝殻粉砕物は、粒径2mm〜0.85mmのホタテ貝殻粉砕物が55〜60%+粒径0.85mm〜0.005mmのホタテ貝殻粉砕物が40〜45%であり、商品名「ホタテで元気」、青森エコサイクル産業共同組合会社製を使用した。
粉状のホタテ貝殻粉砕物は、粒径0.106mm〜0.005mmのホタテ貝殻粉砕物が100%であり、商品名「スキャロップマーカー」、青森エコサイクル産業共同組合会社製を使用した。
荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物は、粒径10mm〜2mmのホタテ貝殻粉砕物が80〜90%+粒径0.85mm〜0.1mmのホタテ貝殻粉砕物が10〜20%であり、商品名「ホタテチップ」、青森エコサイクル産業共同組合会社製を使用した。
pH調整剤としての転炉石灰肥料である上述したミネカルは、商品名「くみあいミネカル」、産業振興株式会社製を用いた。
pH調整剤としての鉱さい珪酸質肥料である上述したケイカルは、商品名「くみあいケイカル」、村樫石灰工業株式会社製を使用した。
また、酵母液150mlは、イースト菌8gとグルコース8gとを純水に溶かして作製した。
また、山砂を用いた試験体は、所定の容器の底に、山砂又は山砂とホタテ貝殻粉砕物とを、深さ40mmとなるように敷き詰めた後に、酵母液150mlを注ぐことで作製した。
また、赤土(粘土)を用いた試験体は、所定の容器の底に、赤土又は赤土とホタテ貝殻粉砕物とを、深さ10mmとなるように敷き詰めた後に、酵母液150mlを注ぐことで作製した。
そして、各試験体を7日間、室温環境下(温度30℃、湿度60%)で放置して、1日経過する毎に、各試験体の支持強度を測定した。
支持強度の測定方法は、山中式硬度計により測定した。
・実験結果
貝殻粉砕物を供給しなかった試験体、即ち、図1の試験体名「山砂」、及び、「赤土」の経時に伴って得られた支持強度の推移の結果を図2に示す。
図2に示すグラフからわかるように、貝殻粉砕物を供給せずに酵母液を供給しただけの試験体である「山砂」及び「赤土」では、十分な支持強度は得らず、期待した土壌改良効果は得られなかった。
山砂に、それぞれ大きさの異なる貝殻粉砕物を供給した試験体「山砂+帆(中)」、試験体「山砂+帆(粉)」、試験体「山砂+帆(荒)」、及び、赤土に、それぞれ大きさの異なる貝殻粉砕物を供給した試験体「赤土+帆(粉)」、試験体「赤土+帆(中)」、試験体「赤土+帆(荒)」の経時に伴って得られた支持強度の推移の結果を示す数値を図3(a)に示し、支持強度の推移の結果を示すグラフを図3(b),(c)に示す。
図3(a),(b)からわかるように、試験体「山砂+帆(中)」、試験体「山砂+帆(粉)」、試験体「山砂+帆(荒)」は、いずれも、5日目には、支持強度が117.1N/mmまでになるという優れた土壌改良効果が得られた。
また、図3(a),(c)からわかるように、試験体「赤土+帆(粉)」では、3日目には、支持強度が480.6N/mmまでになるという顕著に優れた土壌改良効果が得られることが分かった。
上述した土壌改良効果が得られた原因としては、第1に、土壌に、未焼成の貝殻粉砕物と微生物とを供給したことによって、微生物の代謝作用により生成される二酸化炭素(炭酸イオン)と未焼成の貝殻粉砕物中の炭酸カルシウム以外のカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応により貝殻粉砕物の粒子間に炭酸カルシウムが析出されて、貝殻粉砕物の粒子間(炭酸カルシウム層間)の結合がより強固になり、貝殻粉砕物同士が結合されて固化した貝殻粉砕物固化体が形成されたと考えられる。
第2に、実験では、硝酸カルシウムを供給したため、硝酸カルシウム中のカルシウムイオンと微生物の代謝作用により生成される二酸化炭素とが反応する鉱物化反応が促進されて貝殻粉砕物の粒子間に炭酸カルシウムが析出されることにより、貝殻粉砕物の粒子間の結合がより強固になり、貝殻粉砕物同士が結合されて固化した貝殻粉砕物固化体が形成されたと考えられる。
第3に、微生物の代謝作用により生成される二酸化炭素と、土壌中に存在するカルシウムイオン、あるいは、土壌に供給された硝酸カルシウム中のカルシウムイオンとが反応(鉱物化反応)して、土粒子間に析出される炭酸塩により、土壌が固化したと考えられる。
即ち、土壌に、未焼成の貝殻粉砕物と微生物とを供給した場合、貝殻粉砕物の固化と土壌の固化との相乗効果によって、土壌改良効果が向上したと考えられる。
また、山砂は、粒径5mm〜0.125mmであるのに対して、粉状のホタテ貝殻粉砕物は、粒径0.106mm〜0.005mm、中粒のホタテ貝殻粉砕物は、粒径2mm〜0.005mm、荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物は、粒径10mm〜0.1mmである。
即ち、実験では、山砂の粒径よりも小さい粒径のホタテ貝殻粉砕物を供給しているため、山砂の粒子間にホタテ貝殻粉砕物が入り込んで、山砂の粒子間の結合がより強固になり、支持強度の大きい土壌となったものと推測される。
また、赤土は、粒径0.074mm〜0.005mmであるのに対して、粉状のホタテ貝殻粉砕物は、粒径0.106mm〜0.005mm、中粒のホタテ貝殻粉砕物は、粒径2mm〜0.005mm、荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物は、粒径10mm〜0.1mmである。
即ち、試験体「赤土+帆(粉)」は、赤土の土粒子の粒径と粉状のホタテ貝殻粉砕物の粉粒子の粒径とが対応した大きさである。言い換えれば、赤土の土粒子の粒径と粉状のホタテ貝殻粉砕物の粉粒子の粒径とがほぼ同じである割合が大きい(高い)ので、粒子間の微小間隔の均等化が図られ、この均等化した粒子間の微小間隔に鉱物化反応による炭酸塩が析出されて硬化することによって、赤土全体が一体となって固化し、支持強度の著しく大きい土壌となったものと考えられる。
即ち、実験から、土壌の土粒子の大きさに対応した大きさのホタテ貝殻粉砕物と微生物とを土壌に供給することにより、土壌の支持強度を向上できることがわかった。
また、実験で用いた粉状のホタテ貝殻粉砕物は、粒径が0.106mm〜0.005mmであり、中粒のホタテ貝殻粉砕物や荒粒(欠片状)のホタテ貝殻粉砕物と比べて、赤土の粒径の上限0.074mmよりも小さい粒径の粉を多く含んでいると推測されるため、赤土の粒子間に粉状のホタテ貝殻粉砕物が入り込みやすくなり、赤土の粒子間の結合がより強固になることで、赤土全体が一体となって固化し、支持強度の著しく大きい土壌となったものと推測される。
一方で、試験体「赤土+帆(中)」や試験体「赤土+帆(荒)」では、赤土の土粒子の粒径とホタテ貝殻粉砕物の径とが大きく異なる。
即ち、赤土とホタテ貝殻粉砕物との間の間隔が大きくてばらばらな配置となってしまう。このため、赤土とホタテ貝殻粉砕物との結合が弱くなり、支持強度が得られなかったものと考えられる。
従って、実験から、土壌の土粒子の粒径以下の大きさのホタテ貝殻粉砕物と微生物とを土壌に供給することにより、土壌の支持強度を向上できることがわかった。
実験から、土壌に、未焼成のホタテ貝殻粉砕物と、イースト菌8gとグルコース8gとを純水に溶かして作製した酵母液150mlと、pH調整剤と、カルシウムイオンを含む硝酸カルシウムとを供給することによって、土壌の支持強度を向上できる土壌改良効果の高い土壌改良方法を実現できることを立証できた。
実施形態に係る土壌改良方法によれば、土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給して土壌を固化させたので、廃棄物となる貝殻を利用できて省資源化及び低コスト化を実現できる土壌改良方法を提供できる。
特に、土壌に、土壌の土粒子の大きさに対応した大きさの未焼成貝殻粉砕物と微生物とを供給する方法を採用することにより、支持強度を著しく向上できる顕著に優れた土壌改良効果が得られることがわかった。
例えば、粒径0.074mm〜0.005mm程度の粘土である赤土に、粒径が0.106mm〜0.005mmの粉状のホタテ貝殻粉砕物を供給すること、即ち、土壌の土粒子の粒径以下の大きさのホタテ貝殻粉砕物と微生物とを赤土(土壌)に供給することによって、赤土の粒子間に粉状のホタテ貝殻粉砕物が入り込みやすくなり、赤土の粒子間の結合がより強固になることから、支持強度を著しく向上できる顕著に優れた土壌改良効果が得られることがわかった。
換言すれば、土壌が粘土質の土壌である場合、当該粘土質の土壌に粉状のホタテ貝殻粉砕物と微生物とを供給することによって、粘土質の土壌の支持強度を向上でき、土壌改良効果の高い土壌改良方法を提供できることがわかった。
また、土壌に、微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給すれば、微生物の代謝作用(微生物反応)を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
また、土壌に、pH調整剤を供給すれば、微生物反応により発生する炭酸イオンとカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
即ち、微生物反応により発生する炭酸イオンとカルシウムイオンとが反応する鉱物化反応を促進させるための土壌のpH環境は、pH8〜9であることが好ましいとされており、上述したミネカル、又は、ケイカル、又は、ミネカルとケイカルとを混合した混合肥料を用いて、土壌のpH環境をpH8〜9に維持することにより、鉱物化反応を促進できて好ましい土壌改良効果を得ることができる。
本発明に係る土壌改良方法は、地盤改良工事における土壌改良や、土壌飛散防止等のための土壌改良に活用でき、また、廃棄物となっていた未焼成のホタテ貝殻粉砕物の資源化が図られるため経済的である。さらに、未焼成のまま使用するので、焼成、洗浄等に係る費用が発生せず、経済的である。
尚、実験では、イースト菌とグルコースとを純水に溶かして作製した酵母液を供給したが、ホタテ貝殻粉砕物が水分を含んだ状態のものであれば、水分を供給しなくてもよい。
また、微生物としてイースト菌を例示したが、その他の微生物を用いてもよい。
さらに、微生物によって代謝される栄養源としてグルコースを例示したが、その他の栄養源を用いてもよい。
また、未焼成のホタテ貝殻粉砕物に、微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給することが好ましいが、培養して活性化させた微生物のみを未焼成のホタテ貝殻粉砕物に供給するようにしてもよい。
また、硝酸カルシウムは必ずしも供給しなくても構わないが、硝酸カルシウムを供給することにより鉱物化反応が促進されるので、硝酸カルシウムを供給することが好ましい。
尚、カルシウムイオンを含む塩化カルシウムを供給するようにしてもよい。
さらに、土壌が、水分、栄養分等を含む場合、未焼成のホタテ貝殻粉砕物と微生物とだけを土壌に供給するようにしてもよい。
また、上記では、未焼成の貝殻粉砕物として、ホタテ貝殻粉砕物を使用した例を示したが、例えば、ホタテ貝殻以外の貝殻、たとえば、アワビ、サザエ、カキ、タイラギガイ等の未焼成の貝殻を用いてもよい。
尚、本発明において、「土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給する」とは、土壌に、貝殻粉砕物と微生物とを混合したものを供給すること、あるいは、土壌に、貝殻粉砕物と微生物とを別々に供給することを言う。
また、「供給」とは、貝殻粉砕物と微生物とを、土壌の表面に供給すること、あるいは、土壌中に供給すること、あるいは、土壌中に混ぜることを言う。

Claims (8)

  1. 土壌に、未焼成の貝殻を粉砕した貝殻粉砕物と微生物とを供給して土壌を固化させたことを特徴とする土壌改良方法。
  2. 貝殻粉砕物として、ホタテ貝殻を粉砕したものを用いたことを特徴とする請求項1に記載の土壌改良方法。
  3. 土壌の土粒子の大きさに対応した大きさの貝殻粉砕物を供給したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌改良方法。
  4. 土壌の土粒子の粒径以下の大きさの貝殻粉砕物を供給したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌改良方法。
  5. 粘土質の土壌に、粉状の貝殻粉砕物を供給したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌改良方法。
  6. 土壌に、カルシウムイオンを供給したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の土壌改良方法。
  7. 土壌に、微生物と当該微生物によって代謝される栄養源とを供給したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の土壌改良方法。
  8. 土壌に、pH調整剤を供給したことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の土壌改良方法。
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