JP2020164468A - グリコール酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モノエチレングリコールを原料としてグリコール酸を製造する際に、高選択率であり、かつ触媒を容易にリサイクル利用することができる製造方法を提供する。【解決手段】モノエチレングリコールを、水酸化カリウム、水および銅含有触媒の共存下にて、前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで酸化脱水素反応を行って、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程を有し、 前記酸化脱水素反応の反応温度X[℃]と前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]とが、下記式(1):を満たす、グリコール酸の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、グリコール酸の製造方法に関する。
グリコール酸は、合成の中間体、キレート剤、界面活性剤の原料、高分子化合物の原料などとして使用されている。また、グリコール酸は、化粧品、医薬品などの分野においても、利用されている。
特許文献1には、モノエチレングリコールを、水酸化ナトリウム、水および銅含有触媒の共存下で酸化脱水素反応してグリコール酸塩を製造する方法が開示されている。
特開平6−157397号公報
特許文献1が開示する方法によって、高い選択率でグリコール酸ナトリウムを得ることができる。しかし、特許文献1が開示する方法では、副生物であるシュウ酸ナトリウムが析出して沈殿するため、触媒をリサイクル利用することが困難である場合があり、選択性に優れ、かつ触媒をリサイクル利用できる製法の開発が望まれている。
そこで、本発明は、モノエチレングリコールを原料としてグリコール酸を製造する際に、高選択率であり、かつ触媒を容易にリサイクル利用することができる製造方法を提供することを目的とする。
モノエチレングリコールを、水酸化カリウム、水および銅含有触媒の共存下にて、前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで酸化脱水素反応を行って、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程を有し、
前記酸化脱水素反応の反応温度X[℃]と前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]とが、下記式(1):
を満たす、グリコール酸の製造方法によって、上記課題を解決する。
本発明は、モノエチレングリコールを原料としてグリコール酸を製造する際に、高選択率であり、かつ触媒を容易にリサイクル利用することができる製造方法を提供することができる。
実施例1および比較例2における静置後の反応混合物の写真を示す。
以下、本発明の一形態に係る実施の形態を説明する。本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。
本発明の一形態は、モノエチレングリコールを、水酸化カリウム、水および銅含有触媒の共存下にて、前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで酸化脱水素反応を行って、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程を有し、
前記酸化脱水素反応の反応温度X[℃]と前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]とが、下記式(1):
を満たす、グリコール酸の製造方法である。
本形態の製造方法によると、水酸化カリウムを使用することで、副生物であるシュウ酸カリウムが析出して沈殿することを抑制でき、よって触媒を容易にリサイクル利用することができる。また、上記式(1)を満たすことで、高い選択率でグリコール酸カリウムを得ることができ、よってグリコール酸を高い生産効率で製造することができる。
本明細書中、酸化脱水素反応の反応温度Xを単に「反応温度X」、モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Yを単に「時間Y」とも称する。
<グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程>
本工程では、モノエチレングリコールを、水酸化カリウム、水および銅含有触媒の共存下にて、前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで酸化脱水素反応を行う。
本工程で使用できるモノエチレングリコールは、特に限定されず、工業的に流通しているものを原料として使用することができる。原料中のモノエチレングリコールの純度は、好ましくは98質量%以上、より好ましくは99質量%以上、更に好ましくは99.5質量%以上(上限:100質量%)である。
モノエチレングリコールの使用量(仕込み濃度)は、適宜調整することができるが、モノエチレングリコール、水酸化カリウムおよび水の合計質量に対して、好ましくは15〜25質量%である。
本工程で使用できる水酸化カリウムは、特に限定されず、工業的に流通しているものを使用することができる。
水酸化カリウムの形状は、特に制限されず、フレーク、粉末、ペレット等の固体形態で、または水溶液の形態で使用することができる。水酸化カリウムの形状は、取扱いが容易であるとの観点から、水溶液の形態であることが好ましい。
水酸化カリウムの使用量は、特に制限されないが、反応に使用するモノエチレングリコールに対して、好ましくは0.8mol倍以上であり、より好ましくは0.8〜1.8mol倍である。
本工程では、水酸化カリウムを使用することを特徴とする。水酸化カリウムを使用することで、不純物として副生されるシュウ酸カリウムが析出して沈殿することを抑制できる。そのため、回収した銅含有触媒を洗浄することなくリサイクル利用することができる。よって、銅含有触媒のコストを低減することができる。また、他のアルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム)を使用した場合と比べて、酸化脱水素反応の時間を短縮することができ、生産性を格段に向上することができる。実施例で示すように、水酸化カリウムを使用することで、水酸化ナトリウムに比べて、酸化脱水素反応の時間を約半分に短縮することができる。
本工程において、酸化脱水素反応は、水の存在下で行われる。水を使用することにより、モノエチレングリコールと水酸化カリウムとを均一系で反応できる。その結果、グリコール酸カリウムを高収率で得ることができる。ここで、水としては、特に制限されず、工業水、水道水、イオン交換水、蒸留水、純水、超純水等が挙げられる。反応に用いられる水の使用量は、反応を均一に行うことができる量であれば特に制限されない。水の使用量は、モノエチレングリコールに対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは50〜500質量%、さらにより好ましくは100〜350質量%である。
また、本工程において、酸化脱水素反応は、銅含有触媒の存在下で行われる。ここで、用いられる銅含有触媒は、銅を必須成分して含有するものである。銅の原料としては、金属銅の他に、例えば硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物、ハロゲン化物、水酸化物等の無機物、例えばギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩等の有機酸塩の化合物がいずれも使用できる。銅含有触媒の形態は特に限定されない。例えば金属銅表面を酸化後水素により還元した触媒、ラネー銅合金をアルカリ水溶液で展開し得られた触媒やさらに、ギ酸銅、炭酸銅等を熱分解および/または還元して得られた活性化銅をそのまま、またはアルカリ耐性担体に前記の銅化合物を担持した後に焼成および/または還元により得られる活性化銅、無電解メッキにより銅を担持した触媒等を使用することができる。好ましい担体の例としては、酸化チタニウム、酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド、活性炭などが挙げられる。特に、反応への活性、触媒の寿命の点から展開ラネー銅および、共沈法または含浸法にて酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド、活性炭に担持した銅触媒が好適に使用される。
銅含有触媒には、その他の金属を含んでいてもよい。その他の金属としては特に限定されないが、例えば、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銀、金、亜鉛、カドミウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、セレン、テルル等があり、好ましくは、ルビジウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、ニオブ、クロム、モリブデン、鉄、オスミウム、コバルト、ニッケル、金、亜鉛、ガリウムであり、特に好ましくは、マグネシウム、クロム、鉄、オスミウム、コバルト、ニッケルである。
銅含有触媒が上記他の金属を含む場合の、銅含有触媒における上記他の金属の含有量は、広範な範囲内で変化でき、特に制限されない。通常、モノエチレングリコールからグリコール酸への転化のしやすさを考慮すると、銅含有触媒における上記他の金属の含有量は、10〜50,000ppm程度、より好ましくは約20〜約5000ppm、さらにより好ましくは約50〜約5000ppmであることが好ましい。
銅含有触媒の使用量は、酸化脱水素反応を有効に進行できる量であれば特に制限されない。銅含有触媒の使用量は、モノエチレングリコールに対して、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは5〜35質量%である。
銅含有触媒の大きさは特に制限されないが、銅含有触媒の粒度は小さすぎると触媒の分離の際に不利になる場合がある。例えば、触媒を沈降させて分離する場合には沈降速度が遅くなり、また濾過して分離する場合には濾過速度が遅くなる。一方、粒度が大きすぎると沈降性は良くなるが、触媒の分散を良くするために大きな撹枠(撹拌)動力が必要となり、また触媒の有効表面積が少なくなるので触媒活性が低下する場合がある。上記点を考慮すると、銅含有触媒の粒度(平均粒径:直径)は、2〜300μmの範囲内であるのが好ましい。ただし、この反応を固定床流通式の反応器を用いて行なうような場合は、圧力損失を少なくする必要があるので銅含有触媒の粒度はもっと大きなものが好適である。また、本発明に用いられる銅含有触媒の比表面積は小さすぎると触媒活性が低くて多量の触媒を用いることになる。したがって、銅含有触媒の比表面積(BET比表面積)は、BET測定法において、0.1m/g以上であるのが好ましく、より好ましくは0.2m/g以上であり、さらに好ましくは1m/g以上である。銅含有触媒の比表面積(BET比表面積)は、BET測定法において、例えば100m/g以下であり、好ましくは50m/g以下である。
本工程において、酸化脱水素反応は、モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで行う。モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%未満であると、未反応のモノエチレングリコールの残存が多く、グリコール酸の精製効率が低下するため好ましくない。前記モノエチレングリコールの転化率の上限は、例えば100mol%以下であり、シュウ酸カリウムの副生をより抑制するとの観点から、好ましくは99.0mol%以下である。
酸化脱水素反応において、モノエチレングリコールの転化率は反応温度と反応時間とによって制御することができる。
本明細書において、モノエチレングリコールの転化率は、後述の実施例に記載の方法(液体クロマトグラフィー(LC)分析)で求めた値を採用する。
さらに、本工程において、酸化脱水素反応の反応温度X[℃]とモノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]とが、下記式(1):
を満たす。
式(1)は、酸化脱水素反応の反応温度Xとモノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Yの積とが所定の範囲であることにより、グリコール酸カリウムの選択率が向上することを表している。この理由は、以下のように考えられる。
上述のとおり、モノエチレングリコールの転化率は反応温度と反応時間とによって制御することができる。
反応温度Xが高くなると、時間Yは短くなる。反応温度Xが高くなるにつれて、副生成物であるシュウ酸カリウムの生成速度が、主生成物であるグリコール酸カリウムの生成速度に比べて速くなる。そのため、(X/100)×Yが60以下であると、シュウ酸カリウムがより多く生成されるため、グリコール酸カリウムの選択率が低下すると考えられる。
また、反応温度Xが低くなると、時間Yが長くなる。時間Yが長くなりすぎると、副生成物であるシュウ酸カリウムが増加するため、グリコール酸カリウムの選択率が低下すると考えられる。
なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、その正誤によって本発明の技術的範囲が影響を受けることはない。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]は、反応温度Xに昇温後の反応時間であり、例えば以下の方法により求めることができる。
反応時の水素発生量を測定することで、概算のモノエチレングリコールの転化率を求めることができる。モノエチレングリコール1モルからグリコール酸カリウムが生成されると、2モルの水素が発生する。そのため、モノエチレングリコールの仕込みモル量に対して2倍量の水素が発生した時点をモノエチレングリコールの転化率100mol%と考えることができる。なお、水素発生量は、水素発生量測定時の温度と、反応容器内にあらかじめ存在する水素量を考慮するため、反応容器の空間容量とを用いて、適宜補正した値を使用する。
具体的には、反応時の水素発生量を測定して、概算のモノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になった時点で反応を終了する。
反応後の反応混合物について、LC分析を行い、モノエチレングリコールの転化率を計算する。概算のモノエチレングリコールの転化率と、LC分析で求めたモノエチレングリコールの転化率とを比較することで、反応時間を調整することができる。
反応時間を変えながら、同じ組成および同じ条件(反応時間以外)で酸化脱水素反応を行うことで、LC分析で求めたモノエチレングリコールの転化率が96mol%になる時間Y[分]を求めることができる。また、時間Yでの水素発生量を求めることができる。
グリコール酸カリウムの選択率は、後述の実施例に記載の方法で求めることができる。
好ましい実施形態では、グリコール酸カリウムの選択率をより向上させるとの観点から、下記式(2):
を満たす。
本工程において、酸化脱水素反応条件は、上記式(1)または式(2)を満たし、酸化脱水素反応が良好に進行する条件であれば、特に制限されない。
酸化脱水素反応の反応温度Xは、例えば140℃を超えて175℃未満であり、好ましくは145〜170℃であり、より好ましくは145〜165℃であり、特に好ましくは145〜160℃である。反応温度が上記範囲内であれば、モノエチレングリコールおよび生成したグリコール酸カリウムの分解を抑制することができる。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Yとは、所望の温度に昇温後の時間である。前記時間Yは、例えば30分を超えて500分未満であり、生産効率の観点から、好ましくは60〜450分である。
酸化脱水素反応は、モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になっても継続することができる。この場合、反応時間、すなわち所望の温度に昇温後の時間は、水酸化カリウムのmol数に対して等倍量の水素が発生するまでの時間でもよく、水素の発生がなくなるまでの時間でもよい。反応時間は、シュウ酸カリウムの副生をより抑制するとの観点から、好ましくはモノエチレングリコールの転化率が99.0mol%以下になる時間である。
酸化脱水素反応は、水素の発生を伴うため、できるだけ反応圧力を下げる方が反応速度の面から好ましい。反応圧力は、通常、反応を液相で進めるための最低圧力以上であればよく、好ましくは0.5〜5.0MPaGである。
反応の形式は、特に制限されず、バッチ式、セミバッチ式、連続反応式など、いずれの方法を使用することができる。
本工程で反応後の反応混合物を静置し、銅含有触媒を沈降させて、上澄み液を回収することでグリコール酸カリウムを含有する反応液を得ることができる。また、反応混合物を濾過することによりグリコール酸カリウムを含有する反応液を得ることができる。
一方、濾過または沈降などによって分離した銅含有触媒は回収してそのまま次の反応に再使用することができる。沈降による分離では反応液の上澄み液を除いた後の回収した触媒に少量の反応液が残存していることもあるが、そのまま回収した触媒に次の原料を加えて反応に再使用することができる。もちろん、回収した銅含有触媒を必要に応じて適宜再生処理、例えば水による洗浄などを行って使用してもよい。
本工程では、不純物として副生されるシュウ酸カリウムは、反応後の反応混合物の液体部分に溶解しているため、シュウ酸カリウムが析出して、銅含有触媒と共に沈殿することを抑制できる(図1参照)。そのため、洗浄などの操作をせずに、回収した銅含有触媒を容易に再利用することができる。さらに、銅含有触媒を繰り返し使用しても、グリコール酸カリウムの選択率を高く維持することができ、銅含有触媒のコストを低減することができる。
<グリコール酸カリウムを含有する反応液からグリコール酸含有液を得る工程>
本形態の製造方法では、上記で得られたグリコール酸カリウムを含有する反応液からグリコール酸含有液を得る工程を有することができる。
グリコール酸カリウムを含有する反応液からグリコール酸含有液を得る方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、電気透析法、水素イオン型の陽イオン交換樹脂にグリコール酸カリウムの水溶液を接触させる方法、グリコール酸カリウムを一度エステルに変換させてからエステルを分離後、加水分解によりグリコール酸を得る方法などが挙げられる。水酸化カリウムを回収して再利用できるとの観点から、電気透析法を用いることが好ましい。
以下、電気透析法について説明する。
電気透析法としては、バイポーラ膜と陰イオン交換膜または陽イオン交換膜とを使用する二室式のバイポーラ膜電気透析法、バイポーラ膜と陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを使用する三室式のバイポーラ膜電気透析法などが挙げられる。電気透析法としては、グリコール酸を得るとともに、未反応のモノエチレングリコールとカリウムイオンとを除去できるとの観点から、三室式のバイポーラ膜電気透析法が好ましい。
三室式のバイポーラ膜電気透析では、陽極と陰極との間に、バイポーラ膜、陰イオン交換膜、陽イオン交換膜およびバイポーラ膜を用いて、酸室、サンプル室およびアルカリ室を形成する。サンプル室にグリコール酸カリウムを含有する反応液を供給して、酸室からグリコール酸含有液を回収し、サンプル室からモノエチレングリコールを回収し、アルカリ室から水酸化カリウムを回収する。
三室式のバイポーラ膜電気透析では、理論的には、モノエチレングリコールは、サンプル室に留まるとされているが、水の移動に伴い、酸室へ移動することがある。そのため、サンプル室に供給される液に未反応のモノエチレングリコールが多く含まれていると、モノエチレングリコールが過剰に酸室へ移動しないように電気透析を中断する必要がある。その結果、サンプル室に残されたグリコール酸カリウムからグリコール酸を回収することができないため、グリコール酸の精製収率が低下するおそれがある。
上記で得られたグリコール酸カリウムを含有する反応液には、未反応のモノエチレングリコールの残存を抑制できるため、グリコール酸の回収率を高くすることができ、かつモノエチレングリコールの移動率を低くすることができる。よって、グリコール酸の生産性を高くすることができる。
好ましい実施形態では、本発明に係るグリコール酸の製造方法は、グリコール酸カリウムを含有する反応液をバイポーラ膜電気透析し、グリコール酸含有液を得る工程を有する。
電気透析装置では、公知の電極を使用できる。陽極としては、白金、チタン/白金、カーボン、ニッケル、ルテニウム/チタン、イリジウム/チタンなどが挙げられる。陰極としては、鉄、ニッケル、白金、チタン/白金、カーボン、ステンレス鋼などが挙げられる。電気透析装置としては、例えばアシライザーEX3B(株式会社アストム製)などを用いることができる。
バイポーラ膜は、特に限定されず、従来公知のバイポーラ膜、例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とが貼合わさった構造を有するバイポーラ膜などを使用できる。陽イオン交換膜の陽イオン交換基は特に限定されず、スルホン酸基、カルボン酸基などを使用できる。陰イオン交換膜の陰イオン交換基は特に限定されず、アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基などが使用できる。
電気透析時の温度は、好ましくは5〜70℃であり、より好ましくは10〜50℃であり、さらに好ましくは20〜40℃である。また、電流密度は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜100A/dmであり、より好ましくは2〜20A/dmである。イオン交換膜の膜間隔は、一般的に適用されている間隔でよく、好ましくは0.01〜10mmであり、より好ましくは0.05〜1.50mmである。
<精製工程>
本形態の製造方法は、上記の工程に加えて、精製工程をさらに有することができる。
精製工程は、上記グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程の後に行ってもよく、上記グリコール酸含有液を得る工程の後に行ってもよい。また、精製工程は、必要に応じて複数回実行してもよい。
グリコール酸またはグリコール酸カリウムを精製する方法としては、公知の方法を用いることができる。精製方法としては、例えばイオン交換樹脂処理、精密濾過膜処理、限外濾過膜処理、活性炭などの吸着剤処理などの方法を用いることができる。これらの方法は、適宜組み合わせて使用することができる。中でも、イオン交換樹脂処理を行うことが好ましい。
イオン交換樹脂処理において使用可能なイオン交換樹脂としては、陰イオン交換樹脂処理、陽イオン交換樹脂処理などが挙げられる。陰イオン交換樹脂処理により、シュウ酸を除去することができる。陽イオン交換樹脂処理により、カリウムを除去することができる。よって、イオン交換樹脂処理では、より純度の高いグリコール酸を得ることができるとの観点から、陰イオン交換樹脂処理と陽イオン交換樹脂処理とを組み合わせて行うことが好ましい。
陰イオン交換樹脂は、弱塩基性陰イオン交換樹脂および強塩基性陰イオン交換樹脂のいずれも使用することができる。陰イオン交換樹脂は、好ましくは弱塩基性陰イオン交換樹脂である。弱塩基性陰イオン交換樹脂の例としては、ダイヤイオンWA10、WA20、WA21、WA30(三菱ケミカル株式会社)などが挙げられる。
陽イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン樹脂および弱酸性陽イオン樹脂のいずれも使用することができる。陽イオン交換樹脂は、好ましくは強酸性陽イオン樹脂である。陽イオン交換樹脂の例としては、ダイヤイオンSK1B、PK216、PK228(三菱ケミカル株式会社)、ダウエックスモノスフィア575C、650C(ダウ・ケミカル社)などが挙げられる。
イオン交換樹脂処理において、接触方式は、特に制限されず、バッチ方式、カラム方式などを採用することができる。接触方式は、操作性の観点から、カラム方式が好ましい。カラム方式で処理する場合、接触温度、接触時間および通液速度は、特に制限されない。例えば、接触温度は、10〜30℃であり、通液速度は、空間速度(SV)=1〜6hr−1である。また、接触時間は、所望のシュウ酸濃度以下またはカリウム濃度以下になるよう、適宜調整できる。
好ましい実施形態では、精製工程は、高純度のグリコール酸を得られるとの観点から、上記グリコール酸含有液を得る工程の後に行われる。
上述のとおり、上記グリコール酸含有液を得る工程では、三室式のバイポーラ膜電気透析を行うことが好ましい。
得られたグリコール酸含有液には、不純物としてシュウ酸と電気透析では回収しきれなかったカリウムイオンとが含まれうる。これらの不純物を除去するため、精製工程では、グリコール酸含有液を、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂の順番で処理することが好ましい。グリコール酸含有液を陽イオン交換樹脂で処理することにより、シュウ酸を除去することができ、その後陰イオン交換樹脂で処理することにより、カリウムイオンを除去することができる。
したがって、本発明に係るグリコール酸の製造方法は、
(1)グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程;
(2)グリコール酸カリウムを含有する反応液をバイポーラ膜電気透析し、グリコール酸含有液を得る工程;
(3)グリコール酸含有液を陽イオン交換樹脂で処理する工程;および
(4)陽イオン交換樹脂処理後のグリコール酸含有液を陰イオン交換樹脂で処理する工程を有することが好ましい。
<濃縮工程>
本形態の製造方法は、上記の工程に加えて、濃縮工程をさらに有することができる。
濃縮工程は、必要に応じて、上記各工程の後に行うことができる。
濃縮方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。濃縮方法としては、例えば、減圧下、40〜120℃に加熱することが挙げられる。
(用途)
本形態の製造方法により得られたグリコール酸またはグリコール酸含有液は、様々な用途に使用することができる。例えば、合成の中間体、キレート剤、界面活性剤の原料、高分子化合物の原料、化粧品、医薬品などの用途に用いることができる。
以下に具体例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
(モノエチレングリコールの転化率の分析方法)
装置:SHIMAZU HPLCシステム(株式会社島津製作所製)
データ解析ソフト:SHIMAZU LC solution
検出器:RID−10A
カラム:Shodex Rspak NN−814(8.0mm×250mm)
ガードカラム:Shodex Rspak NN−G(6.0mm×50mm)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
溶離液:25mMリン酸二水素ナトリウム水溶液を調整後、水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整したもの
定量:検量線法
計算法:転化率=[(仕込み量−定量により算出した残存量)/(仕込み量)]×100。
(グリコール酸(塩)の分析方法)
装置:SHIMAZU HPLCシステム(株式会社島津製作所製)
データ解析ソフト:SHIMAZU LC solution
検出器:UV210nm
カラム:Shodex Rspak NN−814(8.0mm×250mm)
ガードカラム:Shodex Rspak NN−G(6.0mm×50mm)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
溶離液:40mMリン酸水溶液
定量:検量線法
計算法:選択率=(定量により算出したグリコール酸生成量[mol])/(仕込みモノエチレングリコール量[mol])×100。
(実施例1)
モノエチレングリコール200g(3.22mol)、水酸化カリウム198.8g(3.54mol)、水487.2gおよびラネー銅触媒20.2gを内容積3000mlのニッケル製オートクレーブに仕込み、窒素ガスで3回内部置換した。その後、反応温度160℃、反応圧力0.8MPaGで、モノエチレングリコールのmol数に対して1.05倍量の水素が発生するまで反応を行った。
反応に要した時間は、160℃に到達後110分であった。
反応混合物を80℃まで冷却後、オートクレーブ内で10分間静置し、ラネー銅触媒を沈降させた。上澄み液を回収して、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった(図1)。
上記反応液を分析したところ、モノエチレングリコールの転化率は96.0mol%であり、グリコール酸カリウムの選択率は91.1mol%であった。
(実施例2)
反応温度を160℃から150℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
反応に要した時間は、150℃に到達後245分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、モノエチレングリコールの転化率は98.2mol%であり、グリコール酸カリウムの選択率は92.8mol%であった。
(比較例1)
水酸化カリウム198.8g(3.54mol)に代えて、水酸化ナトリウム141.8g(3.54mol)、水545.9gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、グリコール酸ナトリウム含有反応液を得た。
反応に要した時間は160℃に到達後211分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸ナトリウムが析出していることが確認された。
上記反応液を分析した結果、モノエチレングリコールの転化率は95.5mol%であり、グリコール酸ナトリウムの選択率は91.5mol%であった。
(比較例2)
水酸化カリウム198.8g(3.54mol)に代えて、水酸化ナトリウム135.5g(3.39mol)、水532.4gを使用し、ラネー銅触媒を20.2gから25.8gに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、グリコール酸ナトリウム含有反応液を得た。
反応に要した時間は150℃に到達後480分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸ナトリウムが析出していることが確認された(図1)。
反応液を分析した結果、モノエチレングリコールの転化率は98.0mol%であり、グリコール酸ナトリウムの選択率は92.6mol%であった。
(比較例3)
モノエチレングリコール62.0g(1mol)、水酸化ナトリウム42.0g(1.05mol)、水165.0gおよびラネー銅触媒12.4gを内容積500mlのニッケル製オートクレーブに仕込み、水素ガスで3回内部置換した。その後、反応温度150℃、反応圧力0.98MPaGで、水素の発生がなくなるまで反応を行った。
反応に要した時間は、150℃に到達後180分であった。
反応混合物を80℃まで冷却後、オートクレーブ内で10分間静置し、ラネー銅触媒を沈降させた。上澄み液を回収して、グリコール酸ナトリウムを含有する反応液を得た。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸ナトリウムが析出していることが確認された。
上記反応液を分析したところ、モノエチレングリコールの転化率は94.6mol%であり、グリコール酸ナトリウムの選択率は87.8mol%であった。
実施例1〜2、比較例1〜3の結果を表1に示す。
図1および表1に示すように、実施例1〜2では、高選択率を維持しつつ、シュウ酸カリウムの沈殿を抑制でき、よって触媒を容易にリサイクル利用できることが分かる。一方、比較例1〜3では、高選択率ではあるものの、シュウ酸ナトリウムの沈殿が見られることが分かる。また、比較例1および3では、反応速度が遅いため、モノエチレングリコールの転化率が96mol%まで到達できないことが分かる。
また、実施例1と比較例1および実施例2と比較例2とを比較すると、同じ反応温度であり、ほぼ同じグリコール酸塩の選択率ではあるが、実施例では、比較例と比べて、反応に要した時間が約半分に短縮されていることが分かる。
(比較例4)
反応温度を160℃から175℃に変更したこと、および反応をモノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になった時点で終了した以外は、実施例1と同様にして、グリコール酸カリウム含有反応液を得た。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、175℃に到達後30分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、グリコール酸カリウムの選択率は82.5mol%であった。
(実施例3)
反応温度を175℃から170℃に変更したこと以外は、比較例4と同様にして、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、170℃に到達後70分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、グリコール酸カリウムの選択率は84.8mol%であった。
(実施例4)
反応温度を175℃から150℃に変更したこと以外は、比較例4と同様にして、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、150℃に到達後183分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、グリコール酸カリウムの選択率は92.8mol%であった。
(実施例5)
反応温度を175℃から145℃に変更したこと以外は、比較例4と同様にして、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、145℃に到達後420分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、グリコール酸カリウムの選択率は92.5mol%であった。
(比較例5)
反応温度を175℃から140℃に変更したこと以外は、比較例4と同様にして、グリコール酸カリウム含有反応液を得た。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、140℃に到達後698分であった。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
上記反応液を分析したところ、グリコール酸カリウムの選択率は84.6mol%であった。
実施例1、3〜5および比較例4〜5の結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例では、(X/100)×Yが所定の範囲であることにより、グリコール酸カリウムの選択率を高くすることができることが分かる。
(実施例6:触媒の繰り返し使用試験)
[1回目]
モノエチレングリコール200g(3.22mol)、水酸化カリウム207.9g(3.70mol)、水498.5gおよびラネー銅触媒20.2gを内容積3000mlのニッケル製オートクレーブに仕込み、窒素ガスで3回内部置換した。その後、反応温度160℃、反応圧力0.8MPaGで、モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまで反応を行った。
モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になるまでの時間は、160℃に到達後114分であった。
反応混合物を80℃まで冷却後、オートクレーブ内で10分間静置し、ラネー銅触媒を沈降させた。上澄み液を回収して、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。また、沈降したラネー銅触媒および残液を含むオートクレーブをそのまま2回目の試験で使用した。
静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
[2〜10回目]
グリコール酸カリウムを含有する反応液回収後のラネー銅触媒を含むオートクレーブに、モノエチレングリコール200g(3.22mol)、水酸化カリウム207.9g(3.70mol)および水498.5gを仕込み、窒素ガスで3回内部置換した。その後、反応を表3に記載の反応温度で行ったこと以外は、1回目と同様にして、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。沈殿したラネー銅触媒および残液を含むオートクレーブをそのまま次回の試験で使用した。3〜10回目の繰り返し試験は、2回目と同様にして行い、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得た。
2〜10回目で得られた静置後の反応混合物を目視にて観察したところ、シュウ酸カリウムの析出は見られなかった。
1〜10回目で得られたグリコール酸カリウムを含有する反応液の分析結果を表3に示す(ただし、7回目を除く)。
表3に示すように、回収した触媒は、繰り返し使用しても、高いグリコール酸カリウムの選択率を維持できることが分かる。よって、実施例の製造方法により、触媒を容易にリサイクル利用できることが分かる。

Claims (4)

  1. モノエチレングリコールを、水酸化カリウム、水および銅含有触媒の共存下にて、前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%以上になるまで酸化脱水素反応を行って、グリコール酸カリウムを含有する反応液を得る工程を有し、
    前記酸化脱水素反応の反応温度X[℃]と前記モノエチレングリコールの転化率が96.0mol%になる時間Y[分]とが、下記式(1):
    を満たす、グリコール酸の製造方法。
  2. 前記Xが140℃を超えて175℃未満である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記Yが30分を超えて500分未満である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 下記式(2):
    を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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