JP2020164014A - 鉄道車両構体及び鉄道車両構体の製造方法 - Google Patents

鉄道車両構体及び鉄道車両構体の製造方法 Download PDF

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翔太 遠藤
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Abstract

【課題】溶接痕が目立たず、かつフレームと外板との封止の信頼性を確保できる鉄道車両構体及びその製造方法を提供する。【解決手段】鉄道車両構体1は、ドア開口部21が設けられた外板11と、ドア開口部21において外板11の内側に重ね合わされたドアフレーム31と、を備え、ドアフレーム31と外板11との重ね合わせ部分Kには、ドアフレーム31の全周にわたって連続的に形成された隅肉溶接部W1と、所定の間隔をもってスポット状に形成された重ね溶接部W2と、が設けられ、重ね溶接部W2では、フランジ部42及び軸部43を有する摩擦部材41がドアフレーム31側から挿入され、ドアフレーム31に生じた盛り上がり部分31aがフランジ部42によって固定されていると共に、軸部43と外板11とが塑性流動によって互いに接合されている。【選択図】図6

Description

本開示は、鉄道車両構体及び鉄道車両構体の製造方法に関する。
鉄道車両構体は、台枠、左右の側構体、前後の妻構体、及び屋根構体を備えて構成されている。左右の側構体を構成する外板には、ドア及び窓の取付位置に対応する開口部が設けられている。これらの開口部には、強度を確保するためのフレームが接合される。例えば特許文献1に記載の鉄道車両構体では、外板のドア開口部の外側周縁にドアフレームの取付基部が設けられている。ドアフレームの取付基部が設けられる部分に対応する外板の内側部分には、戸先柱部材についての溶接線と外板横骨部材についての溶接線のドア開口側の止端とが位置している。
特開2011−204386号公報
従来、ドアフレーム等のフレームと外板との接合には、溶接部の信頼性の観点などから抵抗スポット溶接が用いられている。しかしながら、抵抗スポット溶接を用いた場合、溶接痕がフレームと外板との接合体の表面に形成される。溶接痕が鉄道車両の外表面で目立ってしまうと車両の美観に影響を与えるおそれがある。このため、溶接痕を目立たせなくするために塗装や研磨などの工程が実施される場合があるが、目視で確認できない程度に溶接痕を消すことは困難であった。
また、抵抗スポット溶接では、入熱による熱歪みの問題も存在している。フレームと外板との接合体では、例えば鉄道車両の車内の水密性を確保するため、フレームの全周にわたって外板との間に隅肉溶接部を連続的に形成して封止を行うことがある。しかしながら、溶接時の入熱による熱歪みが大きいと、応力の付加によって隅肉溶接部が破損し、フレームと外板との間の封止の信頼性が失われてしまうことが考えられる。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、溶接痕が目立たず、かつフレームと外板との封止の信頼性を確保できる鉄道車両構体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る鉄道車両構体は、開口部が設けられた外板と、開口部において外板の内側に重ね合わされたフレームと、を備えた鉄道車両構体であって、フレームと外板との重ね合わせ部分には、フレームの全周にわたって連続的に形成された隅肉溶接部と、所定の間隔をもってスポット状に形成された重ね溶接部と、が設けられ、重ね溶接部では、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材がフレーム側から挿入され、フレームに生じた盛り上がり部分がフランジ部によって固定されていると共に、軸部と外板とが塑性流動によって互いに接合されている。
この鉄道車両構体では、フレームと外板との重ね溶接部において、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材により、フレームに生じた盛り上がり部分がフランジ部によって固定されていると共に、軸部と外板とが塑性流動によって互いに接合されている。これにより、重ね溶接部において外板側の溶接痕を目立たせなくすることが可能となり、塗装や研磨などの工程を実施せずとも車両の美観を向上できる。また、この重ね溶接部は、入熱を抑えた状態で形成できる。このため、隅肉溶接部が応力の付加によって破損してしまうことを抑制でき、フレームと外板との間の封止の信頼性を高めることができる。
フレームの厚さは、外板の厚さよりも大きくなっていてもよい。この場合、フレームの接合によって開口部の強度を十分に確保することができる。また、摩擦部材を用いた重ね溶接部の形成により、フレームの厚さが大きい場合でもフレームへの入熱を抑えることが可能となるため、熱歪みに起因する応力の付加による隅肉溶接部の破損を一層確実に抑制できる。
フレームの盛り上がり部分は、フレームの厚さ方向から見てフランジ部と重なる領域に位置していてもよい。この場合、フレームの盛り上がり部分の軸部からのはみ出しが抑えられるため、フレーム側から重ね溶接部を見た場合のフランジ部回りの形状をすっきりさせることができる。
本開示の一側面に係る鉄道車両構体の製造方法は、開口部が設けられた外板と、開口部において外板の内側に重ね合わされたフレームと、を備えた鉄道車両構体の製造方法であって、フレームと外板とを重ね合わせる工程と、フレームの全周にわたって連続的に隅肉溶接部を形成する工程と、所定の間隔をもってスポット状に重ね溶接部を形成する工程と、を有し、重ね溶接部を形成する工程では、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材をフレーム側から挿入し、フレームに生じた盛り上がり部分をフランジ部によって固定すると共に、軸部と外板とを塑性流動によって互いに接合する。
この鉄道車両構体の製造方法では、フレームと外板との重ね溶接部において、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材により、フレームに生じた盛り上がり部分をフランジ部によって固定すると共に、軸部と外板とを塑性流動によって互いに接合する。これにより、重ね溶接部において外板側の溶接痕を目立たせなくすることが可能となり、塗装や研磨などの工程を実施せずとも車両の美観を向上できる。また、この重ね溶接部は、フレームへの入熱を抑えた状態で形成できる。このため、隅肉溶接部が熱歪みに起因する応力の付加によって破損してしまうことを抑制でき、フレームと外板との間の封止の信頼性を高めることができる。
フレームの厚さは、外板の厚さよりも大きくなっていてもよい。この場合、フレームの接合によって開口部の強度を十分に確保することができる。また、摩擦部材を用いた重ね溶接部の形成により、フレームの厚さが大きい場合でも入熱を抑えることが可能となるため、応力の付加による隅肉溶接部の破損を抑制できる。
重ね溶接部を形成する工程では、摩擦部材の挿入位置に対してフレームに予め貫通孔を形成してもよい。この場合、フレームの厚さや材質によらずに摩擦部材による重ね溶接部の接合を好適に実施できる。また、摩擦部材の挿入の際のフレームの盛り上がり部分の形成範囲が抑えられるため、フレームの厚さ方向から見た場合の軸部からの盛り上がり部分のはみ出しが抑えられる。
本開示によれば、溶接痕が目立たず、かつフレームと外板との封止の信頼性を確保できる。
鉄道車両構体の一例を示す斜視図である。 車両外側から見た側構体の概略図である。 車両外側から見たドア開口部の概略図である。 ドア開口部の要部拡大概略図である。 図3におけるV−V線断面図である。 重ね溶接部を示す概略的な断面図である。 摩擦部材の一例を示す側面図である。 重ね溶接部を形成する工程を示す概略的な断面図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る鉄道車両構体及びその製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、鉄道車両構体の一例を示す斜視図である。同図に示すように、鉄道車両構体1は、床構体2と、側構体3と、屋根構体4と、妻構体5とを備えている。鉄道車両構体1は、床構体2、側構体3、屋根構体4、及び妻構体5が相互に接合されることにより、乗客等を収容する内部空間を有する箱型形状をなしている。
床構体2は、鉄道車両の床部を構成する構体として鉄道車両構体1の底部に配置されている。側構体3及び妻構体5は、車両の側部を構成する構体として、床構体2の左右の縁部及び前後の縁部を囲むように立設されている。側構体3には、ドア6が等間隔に複数(ここでは3ヶ所)設けられている。また、側構体3には、ドア6と交互に窓部7が設けられている。妻構体5は、乗客・乗員らが車両間を行き来するための貫通路8が設けられている。屋根構体4は、鉄道車両の屋根部を構成する構体として鉄道車両構体1の上部に配置されている。屋根構体4には、車内の温度を調整するためのエアコンディショナー及びパンタグラフなどが設置されている。
次に、側構体3について更に詳細に説明する。図2は、車両外側から見た側構体の概略図である。同図に示されるように、側構体3は、複数の外板11によって構成されている。複数の外板11は、例えばアルミニウム合金などの軽量かつ強度に優れた部材、若しくはSUSなどのステンレス鋼材によって形成されている。外板11は、例えば側構体3の上側を構成する第1の分割板12と、側構体3の下側を構成する第2の分割板13とによって構成されている。本実施形態では、第1の分割板12と第2の分割板13とは、抵抗スポット溶接或いはレーザ溶接等により互いに強固に接合されている。
第1の分割板12は、幕部14と、吹寄部15の上部15aと、ドア上幕部16とを有している。また、第2の分割板13は、腰部17と、吹寄部15の下部15bとを有している。第1の分割板12と第2の分割板13との接合により、側構体3には、ドア6が設けられるドア開口部21と、窓部7が設けられる窓開口部22とが設けられている。ドア開口部21の角部及び窓開口部22の角部は、応力の集中を緩和させるためにR形状をなしていてもよい。
図3は、車両外側から見たドア開口部の概略図である。図3に示すように、ドア開口部21には、当該ドア開口部21回りの強度を確保するためのドアフレーム31が設けられている。また、窓開口部22には、当該ドア開口部21回りの強度を確保するための窓フレーム32が設けられている。ドアフレーム31は、ドア開口部21の形状に応じた枠状をなしている。ドアフレーム31の断面形状は、例えば略L字状(図5参照)となっている。ドアフレーム31は、例えばアルミニウム合金などの軽量かつ強度に優れた部材、若しくはSUSなどのステンレス鋼材によって形成されている。ドアフレーム31の厚さは、外板11の厚さと等厚若しくは外板11の厚さよりも大きくなっている。
図3〜図5に示すように、ドア開口部21において、ドアフレーム31は、外板11の内側に重ね合わされており、重ね合わせ部分K(図5参照)に形成された隅肉溶接部W1及び重ね溶接部W2によって互いに強固に接合されている。隅肉溶接部W1は、図3及び図4に示すように、ドアフレーム31の全周にわたって連続的に形成されている。この隅肉溶接部W1は、主に車内の水密性を確保するための封止部として機能する。隅肉溶接部W1の形成には、例えばレーザ溶接が用いられる。
重ね溶接部W2は、図3に示すように、重ね合わせ部分Kにおいて所定の間隔をもってスポット状に形成されている。この重ね溶接部W2は、図5に示すように、重ね合わせ部分Kにおいてドアフレーム31と外板11との厚さ方向に形成され、主にドアフレーム31と外板11との接合強度に寄与している。重ね溶接部W2の形成間隔は、ドアフレーム31と外板11との接合強度が十分に担保される範囲において任意に設定される。なお、ドアフレーム31と外板11との接合部分の近傍には、ハット材などで構成される縦梁及び横梁、繋ぎ金といった他の補強部材も配置されるが、図5では、説明の簡単化のために省略している。
重ね溶接部W2の形成には、図6に示すように、フランジ部42及び軸部43を有する摩擦部材41が用いられている。摩擦部材41は、回転ツール(不図示)の先端に取り付けられ、高速で回転した状態で一定の圧力を付加しながらドアフレーム31側から挿入される。これにより、ドアフレーム31には、摩擦熱によって溶融した金属材料の凝固による盛り上がり部分31aが軸部43の基端側の周囲に形成されている。盛り上がり部分31aは、フランジ部42からの締結力によって固定されている。また、軸部43の先端側と外板11とは、塑性流動によって互いに接合されている。
この重ね溶接部W2では、ドアフレーム31側にフランジ部42が突出した状態で残存するが、外板11側では軸部43の先端側と外板11とは摩擦攪拌によって接合される。軸部43の先端側の溶融凝固部分Fは、ドアフレーム31と外板11との境界部分の近傍に留まっており、外板11の表面には到達していない状態となっている。また、盛り上がり部分31aは、ドアフレーム31の厚さ方向から見てフランジ部42と重なる領域に位置している。すなわち、盛り上がり部分31aは、ドアフレーム31の厚さ方向から見た場合に軸部43に隠れており、軸部43の外側には張り出さないようになっている。
ドアフレーム31を外板11のドア開口部21に接合する場合、まず、ドア開口部21に対応するように外板11にドアフレーム31を配置する。次に、レーザ溶接などを用いて、ドアフレーム31の全周にわたって連続的に隅肉溶接部W1を形成する。隅肉溶接部W1の形成の際には、フィラーなどを適宜用いてもよい。
次に、重ね合わせ部分Kにおいて所定の間隔をもってスポット状に重ね溶接部W2を形成する。重ね溶接部W2の形成に用いる摩擦部材41は、図7に示すように、フランジ部42及び軸部43を備えて構成されている。摩擦部材41は、例えば重ね合わせで下板となる部材と同種の材料によって形成されている。ここでは、摩擦部材41は、外板11と同種の材料によって形成されている。例えば外板11がアルミニウム合金によって構成されている場合、摩擦部材41の材料は、アルミニウム、或いはアルミニウム合金となる。また、例えば外板11がステンレス鋼材によって構成されている場合、摩擦部材41の材料は、鉄系材料となる。
フランジ部42には、例えば回転ツール(不図示)に係合させる(接合トルクを発生させる)ための溝部42aが形成されている。摩擦部材41と回転ツールとの係合は、磁力やエアの吸引などによってサポートされていてもよい。軸部43は、円筒状をなしており、軸部43の先端部43aは、先細り形状となっている。軸部43の長さは、例えばドアフレーム31及び外板11の合計の厚さとほぼ等しくなっている。
重ね溶接部W2を形成するにあたっては、回転ツールを用いることにより、図8に示すように、高速で回転した状態で一定の圧力を付加しながら上板であるドアフレーム31側から摩擦部材41を挿入する。これにより、ドアフレーム31には、摩擦熱によって溶融した金属材料の凝固による盛り上がり部分31aが軸部43の基端側の周囲に形成され、盛り上がり部分31aがフランジ部42からの締結力によって固定される。また、軸部43の先端側と外板11とが塑性流動によって互いに接合される(図6参照)。
摩擦部材41の挿入位置に対してドアフレーム31に予め貫通孔51を形成してもよい。貫通孔51の形成によって摩擦部材41の挿入位置でドアフレーム31の肉を予め削減しておくことで、摩擦部材41の挿入が容易なものとなり、ドアフレーム31の厚さや材質によらずに摩擦部材41による重ね溶接部W2の接合を好適に実施できる。また、摩擦部材41の挿入の際のドアフレーム31の盛り上がり部分31aの形成範囲が抑えられ、ドアフレーム31の厚さ方向から見た場合の軸部43からの盛り上がり部分31aのはみ出しが抑えられる。
かかる貫通孔51の形成は、上板であるドアフレーム31の厚さが下板である外板11の厚さよりも大きい場合、或いは上板であるドアフレーム31の硬度が下板である外板11の硬度よりも大きい場合に特に有意となる。貫通孔51の内径は、軸部43の外径と等しくてもよく、軸部43の外径に対して一回り小さくてもよい。
以上説明したように、鉄道車両構体1では、ドアフレーム31と外板11との重ね溶接部W2において、フランジ部42及び軸部43を有する摩擦部材41により、ドアフレーム31に生じた盛り上がり部分31aがフランジ部42によって固定されていると共に、軸部43と外板11とが塑性流動によって互いに接合されている。これにより、重ね溶接部W2において外板11側の溶接痕を目立たせなくすることが可能となり、塗装や研磨などの工程を実施せずとも車両の美観を向上できる。また、この重ね溶接部W2は、ドアフレーム31への入熱を抑えた状態で形成できる。このため、隅肉溶接部が熱歪みに起因する応力の付加によって破損してしまうことを抑制でき、ドアフレーム31と外板11との間の封止の信頼性を高めることができる。
また、鉄道車両構体1では、ドアフレーム31の厚さが外板11の厚さよりも大きくなっている。この場合、ドアフレーム31の接合によってドア開口部21の強度を十分に確保することができる。また、摩擦部材41を用いた重ね溶接部W2の形成により、ドアフレーム31の厚さが大きい場合でもドアフレーム31への入熱を抑えることが可能となるため、熱歪みに起因する応力の付加による隅肉溶接部W1の破損を一層確実に抑制できる。
また、鉄道車両構体1では、ドアフレーム31の盛り上がり部分31aは、ドアフレーム31の厚さ方向から見てフランジ部42と重なる領域に位置している。これにより、ドアフレーム31の盛り上がり部分31aの軸部43からのはみ出しが抑えられるため、ドアフレーム31側から重ね溶接部W2を見た場合のフランジ部42回りの形状をすっきりさせることができる。
本開示は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、重ね溶接部W2において、ドアフレーム31の盛り上がり部分31aの裾部がドアフレーム31の厚さ方向から見てフランジ部42の外側に張り出していてもよい。ドアフレーム31は、車両内側に配置されているため、盛り上がり部分31aがフランジ部42の外側に張り出していたとしても、車両の美観に直ちに影響することはない。
また、重ね溶接部W2の形成にあたり、貫通孔51は必ずしも形成しなくてもよい。貫通孔51を形成しない場合、ドアフレーム31の盛り上がり部分31aが上記実施形態よりも厚く形成されることが考えられるが、その分、盛り上がり部分31aがフランジ部42からの締結力によってより強固に固定され得る。
上記実施形態では、ドアフレーム31と外板11のドア開口部21との接合構造を例示したが、隅肉溶接部W1及び重ね溶接部W2と同様の溶接部による接合は、窓フレーム32と外板11の窓開口部22との接合、或いは貫通路フレームと外板11の貫通路用開口部との接合などに適用することが可能である。フレームと外板との厚さの関係は、任意である。例えば窓開口部22では、窓フレーム32の厚さが外板11の厚さ以下となる場合もある。このような場合でも、摩擦部材41を用いて重ね溶接部を形成することにより、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
1…鉄道車両構体、11…外板、21…ドア開口部(開口部)、22…窓開口部(開口部)、31…ドアフレーム(フレーム)、31a…盛り上がり部分、32…窓フレーム(フレーム)、41…摩擦部材、42…フランジ部、43…軸部、51…貫通孔、K…重ね合わせ部分、W1…隅肉溶接部、W2…重ね溶接部。

Claims (6)

  1. 開口部が設けられた外板と、
    前記開口部において前記外板の内側に重ね合わされたフレームと、を備えた鉄道車両構体であって、
    前記フレームと外板との重ね合わせ部分には、
    前記フレームの全周にわたって連続的に形成された隅肉溶接部と、
    所定の間隔をもってスポット状に形成された重ね溶接部と、が設けられ、
    前記重ね溶接部では、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材が前記フレーム側から挿入され、前記フレームに生じた盛り上がり部分が前記フランジ部によって固定されていると共に、前記軸部と前記外板とが塑性流動によって互いに接合されている鉄道車両構体。
  2. 前記フレームの厚さは、前記外板の厚さよりも大きくなっている請求項1記載の鉄道車両構体。
  3. 前記フレームの盛り上がり部分は、前記フレームの厚さ方向から見て前記フランジ部と重なる領域に位置している請求項1又は2記載の鉄道車両構体。
  4. 開口部が設けられた外板と、
    前記開口部において前記外板の内側に重ね合わされたフレームと、を備えた鉄道車両構体の製造方法であって、
    前記フレームと外板とを重ね合わせる工程と、
    前記フレームの全周にわたって連続的に隅肉溶接部を形成する工程と、
    所定の間隔をもってスポット状に重ね溶接部を形成する工程と、を有し、
    前記重ね溶接部を形成する工程では、フランジ部及び軸部を有する摩擦部材を前記フレーム側から挿入し、前記フレームに生じた盛り上がり部分を前記フランジ部によって固定すると共に、前記軸部と前記外板とを塑性流動によって互いに接合する鉄道車両構体の製造方法。
  5. 前記フレームの厚さは、前記外板の厚さよりも大きくなっている請求項4記載の鉄道車両構体の製造方法。
  6. 前記重ね溶接部を形成する工程では、前記摩擦部材の挿入位置に対して前記フレームに予め貫通孔を形成する請求項4又は5記載の鉄道車両構体の製造方法。
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