JP2020163935A - 車両、車両制御システムおよび車両制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】道路の車線の中央位置に対する走行中の車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定して走行状態をドライバーに提示し、轍の発生を抑制する。【解決手段】車両C1は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能であり、走行中の車線の区画線を検出する区画線検出部と、検出された前記区画線に基づいて、走行中の車線の中央位置を推定する中央推定部と、推定された車線の中央位置と車幅とに応じて、車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量をダイナミックに変化するように算出するオフセット量算出部113と、前記オフセット量に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行する操舵制御部114と、操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成する操舵情報生成部115と、生成された報知情報を出力する出力部19とを備える。【選択図】図3
Description
本開示は、車両、車両制御システムおよび車両制御方法に関する。
従来、道路の轍の形成を抑制する技術が求められている。
ところで、昨今、道路に轍が形成されないように、あるいは道路に形成されてしまった轍の状態が悪化しないように車両の走行を制御する技術が求められている。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、道路の車線の中央位置に対する走行中の車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定して走行状態をドライバーに提示し、轍の発生を抑制できる車両、車両制御システムおよび車両制御方法を提供することを目的とする。
本開示は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能であり、走行中の前記車線の区画線を検出する区画線検出部と、検出された前記区画線に基づいて、走行中の前記車線の中央位置を推定する中央推定部と、推定された前記車線の中央位置と車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量をダイナミックに変化するように算出するオフセット量算出部と、前記オフセット量に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行する車両制御部と、前記操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成する報知情報生成部と、生成された前記報知情報を出力する出力部と、を備える、車両を提供する。
また、本開示は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両における車両制御方法であって、走行中の前記車線の区画線を検出し、検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、推定された前記車線の中央位置と車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量をダイナミックに変化するように算出し、前記オフセット量に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行し、前記操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成して、前記報知情報を出力する、車両制御方法を提供する。
また、本開示は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両とサーバとが互いに通信可能な車両制御システムであって、前記車両は、走行中の道路の走行位置に関する情報と前記車線の区画線を検出し、検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、推定された前記車線の中央位置と前記車両の車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量を算出し、前記車両の走行位置に関する情報と算出された前記オフセット量とを含む車両情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、受信された前記車両の走行位置を含む走行区間において、前記車両から所定距離以内を走行する他車両の車両情報を取得し、前記車両に対応するオフセット量と前記他車両の車両情報に含まれる前記他車両に対応するオフセット量とが一定量以上の差を有する更新済オフセット量を算出して前記車両に送信し、前記車両は、受信された前記更新済オフセット量に基づいて、前記車両の操舵制御を実行する、車両制御システムを提供する。
また、本開示は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両とサーバとが互いに通信可能な車両制御システムにより実行される車両制御方法であって、走行中の道路の走行位置に関する情報と前記車線の区画線とを検出し、検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、推定された前記車線の中央位置と車幅方向の変位量を示すオフセット量を取得し、前記車両の走行位置を含む走行区間において、前記車両から所定距離以内を走行する他車両の現在の車両情報を取得し、前記車両に対応するオフセット量と前記他車両の車両情報に含まれる前記他車両に対応するオフセット量とが一定量以上の差を有する更新済オフセット量を算出し、算出された前記更新済オフセット量に基づいて、前記車両の操舵制御を実行する、車両制御方法を提供する。
本開示によれば、道路の車線の中央位置に対する走行中の車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定して走行状態をドライバーに提示でき、轍の発生を抑制できる。
(実施の形態1の内容に至る経緯)
昨今、車両が道路の同じ位置を走行して発生する道路の轍の発生を抑止することを目的として、車両を自動操舵する車両制御システムが求められている。車両制御システムは、道路の車線の中央位置(言い換えると、道路の幅方向に対する中央位置)に対して、道路を走行する車両の中央位置(言い換えると、車両の車幅方向に対する中央位置)を変動させて、車両の走行に伴う重量負荷の位置を分散させる。これにより、車両制御システムは道路に形成される轍位置(言い換えると、道路の劣化位置)を分散させることができる。
昨今、車両が道路の同じ位置を走行して発生する道路の轍の発生を抑止することを目的として、車両を自動操舵する車両制御システムが求められている。車両制御システムは、道路の車線の中央位置(言い換えると、道路の幅方向に対する中央位置)に対して、道路を走行する車両の中央位置(言い換えると、車両の車幅方向に対する中央位置)を変動させて、車両の走行に伴う重量負荷の位置を分散させる。これにより、車両制御システムは道路に形成される轍位置(言い換えると、道路の劣化位置)を分散させることができる。
また、例えばこの車両制御システムを適用可能な車両として、自動運転車両がある。自動運転車両は、2016年にアメリカ合衆国運輸省の組織の1つであるNHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)によって後述する自動運転レベルが定義された。自動運転レベルは、運転環境の監視に関して主に責任を有する者が人間または車両の自動運転システムのいずれであるかに基づいて区別されている。以下、自動運転レベルについて説明する。
自動運転レベル0においては、人間がすべての運転を行う(言い換えると、運転の自動化はない)。自動運転レベル1においては、車両の自動運転システムは人間の運転者をときどき支援して、いくつかの運転制御を実行する。自動運転レベル2においては、車両の自動運転システムはいくつかの運転制御を実行する。なお、自動運転レベル2における運転環境の監視においては、人間が行う。自動運転レベル3における車両の自動運転システムはいくつかの運転制御を実行するとともに、運転環境をとある場合に監視する。なお、自動運転レベル3における運転環境の監視においては、車両の自動運転システムは、車両の自動運転システムが要請した場合には、人間が運転を行う必要がある。自動運転レベル4においては、車両の自動運転システムは運転制御の実行と運転環境の監視とを行う。なお、自動運転レベル4における車両の自動化システムは、人間による運転なしにある環境・条件下で運転制御を実行することができる。自動運転レベル5における車両の自動運転システムは、人間と同等の条件下においてすべての運転制御を実行できる。
上述した自動運転車両は今後普及が進むと考えられているため、道路を走行する車両のうち自動運転車両の割合が増加する可能性が高い。これらの自動運転車両は道路(車線)の区画線を検出し、検出した区画線に沿って走行する。よって、自動運転車両の割合が増加する場合には、区画線に沿って同じ位置を走行する車両が増加することから、従来よりも道路の轍の形成速度(言い換えると、道路の劣化速度)がより早くなることが予想される。
以上のように、車両制御システムでは、道路に形成される轍を抑制するために、道路を走行する車両のそれぞれに所定の変位量(オフセット量)を設定して中央位置を変動させる車両制御システムが求められている。そこで、以下の実施の形態1においては、自動運転レベル2以上の自動運転車両を含む車両において、道路の車線の中央位置に対する走行中の車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定して走行状態をドライバーに提示できるとともに、轍の発生を抑制できる車両、車両制御システムおよび車両制御方法の例を説明する。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る車両、車両制御システムおよび車両制御方法の構成および作用を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
図1は、道路の一例を示す図である。道路には、区画線LL1,LL2と、車線の中央位置LLとが設けられている。なお、図1では説明を簡単にするために、片側1車線の道路を例示しているが、片側が複数の車線であってもよい。また、以下に記載する道路は、車両C1が走行する車線を示す。
図1は、道路の一例を示す図である。道路には、区画線LL1,LL2と、車線の中央位置LLとが設けられている。なお、図1では説明を簡単にするために、片側1車線の道路を例示しているが、片側が複数の車線であってもよい。また、以下に記載する道路は、車両C1が走行する車線を示す。
図1において、車両C1は、区画線LL1,LL2によって区画される道路の車線を走行する。また、車線の中央位置LLは、区画線LL1,LL2で区画される道路の幅方向の物理的な中央位置を示す。
図2は、車両C1の一例を示す図である。車両C1は、カメラ14と、ミリ波レーダ15と、出力部19と、無線回路アンテナAnt1と、衛星測位用アンテナAnt2とを含む構成である。
区画線検出部の一例としてのカメラ14は、CCD(Charge Coupled Device)もしくはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するカメラである。カメラ14は、車両C1の前方の道路環境を撮像可能に設置され、車両C1が走行中の道路(車線)の区画線LL1,LL2を撮像する。カメラ14は、撮像画像のデータを用いた画像処理を実行可能であり、その画像処理によって区画線LL1,LL2の有無を検出し、また検出された区画線LL1と区画線LL2との間の距離(言い換えると、車両C1が走行可能な道路の幅)を検出する。カメラ14は、検出した区画線LL1,LL2の検出結果と、区画線LL1と区画線LL2との間の距離とを検出部111に出力する。
区画線検出部の一例としてのミリ波レーダ15は、車両C1の前方下側に複数設置される。ミリ波レーダ15は、ミリ波帯域の波長1〜10mm、周波数30G〜300GHzを利用した車両用レーダである。ミリ波レーダ15は、車両C1の周囲に放射した電波の反射信号を受信することにより、対象物までの距離および対象物の存在する方向を測定する。ミリ波レーダ15の測定可能距離は、100〜200mであり、その測定精度は0.1mmである。ミリ波レーダ15は、高精度に車両C1が走行中の道路(車線)の区画線LL1,LL2を検出し、検出された区画線LL1と区画線LL2との間の距離(言い換えると、車両C1が走行可能な道路の幅)を検出する。ミリ波レーダ15は、検出した区画線LL1,LL2の検出結果と、区画線LL1と区画線LL2との間の距離とを検出部111に出力する。
出力部19は、画像、映像または音声を出力可能に構成される。出力部19は、後述する報知情報生成部の一例としての操舵情報生成部115によって生成された報知情報を出力する。
無線回路アンテナAnt1は、無線通信N/W(NetWork)によって基地局R1(図5参照)との間で信号の送受信を行う。無線通信N/Wは、例えば無線LAN(Local Area NetWork)、無線WAN(Wide Area NetWork)、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、またはWi−fi(登録商標)等の無線通信規格に準じて提供されるネットワークである。
衛星測位用アンテナAnt2は、人工衛星(不図示)から送信される衛星測位信号を受信可能なアンテナである。衛星測位用アンテナAnt2が受信可能な信号は、米国のGPS(Global Positioning System)の信号に限らず、例えばロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)または欧州のGalileo等の衛星測位サービスを提供可能な人工衛星から送信される信号であってもよい。また、衛星測位用アンテナAnt2は、上述した衛星測位サービスを提供する人工衛星が送信する衛星測位信号を、補強あるいは補正可能な衛星測位信号を送信する準天頂衛星の信号を受信可能であってもよい。
図3は、実施の形態1に係る車両C1の内部構成例を示すブロック図である。車両C1は、制御部11と、メモリ12と、GPS受信機13と、カメラ14と、ミリ波レーダ15と、ステアリング制御部16と、ブレーキ制御部17と、アクセル制御部18と、出力部19とを含む構成である。
制御部11は、メモリ12と協働して、各種の処理および制御を統括的に行う。制御部11は、例えば電子回路制御装置であるECU(Electronic Control Unit)を用いて構成される。具体的には、制御部11は、メモリ12に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。制御部11内の各部は、検出部111と、オフセット量推定部112と、オフセット量算出部113と、操舵制御部114と、操舵情報生成部115とを含む。
メモリ12は、例えば制御部11の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、制御部11の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、制御部11により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、制御部11の動作(例えば、車両C1の以前算出されたオフセット量から現在のオフセット量を推定する、または現在走行中の車線の中央位置LLと車両C1の車幅とに応じて最新のオフセット量を算出する等)を規定するプログラムが書き込まれている。また、メモリ12は、車両C1の車種、車幅および以前算出して設定されたオフセット量等を記憶する。
区画線検出部の一例としてのGPS受信機13は、衛星測位用アンテナAnt2を有し、人工衛星(不図示)から衛星測位信号を受信して、車両C1の走行位置を検出する。GPS受信機13は、検出した車両C1の走行位置の情報を検出部111に出力する。なお、GPS受信機13が受信可能な信号は米国のGPS(Global Positioning System)の信号に限らず、例えばロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)または欧州のGalileo等の衛星測位サービスを提供可能な人工衛星から送信される信号であってもよい。また、GPS受信機13は、上述した衛星測位サービスを提供する人工衛星が送信する衛星測位信号を、補強あるいは補正可能な衛星測位信号を送信する準天頂衛星の信号を受信してもよい。
区画線検出部の一例としてのカメラ14は、車両C1が走行する道路(車線)の区画線LL1,LL2のそれぞれを撮像する。カメラ14は、撮像画像のデータを用いた画像処理を実行可能であり、その画像処理によって区画線LL1,LL2のそれぞれの有無を検出し、また検出された区画線LL1と区画線LL2との間の距離(言い換えると、車両C1が走行可能な道路の幅)を検出する。カメラ14は、検出した区画線LL1,LL2の情報と、区画線LL1と区画線LL2との間の距離とを検出部111に出力する。
区画線検出部の一例としてのミリ波レーダ15は、車両C1の前方下側に配置して設置されて、車両C1が走行する道路(車線)の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出する。ミリ波レーダ15は、検出した区画線LL1,LL2のそれぞれの検出結果を検出部111に出力する。
検出部111は、道路情報検出部111aと車両情報検出部111bとを含む。検出部111は、GPS受信機13から入力された車両C1の走行位置の情報と、カメラ14あるいはミリ波レーダ15から入力された車両C1が走行中の道路(車線)の区画線LL1,LL2に関する情報(具体的には、区画線LL1,LL2があるか否か、区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づく車両C1が走行可能な道路の幅)とを取得する。
中央位置推定部の一例としての道路情報検出部111aは、GPS受信機13と、カメラ14と、ミリ波レーダ15と、のそれぞれから入力されたデータあるいは情報の入力内容に基づいて、車両C1が走行中の道路に関する情報を検出する。具体的には、道路に関する情報は、道路の位置情報と、道路(車線)の幅とを含む情報である。道路情報検出部111aは、検出結果をオフセット量推定部112に出力する。
また、道路情報検出部111aは、車両C1が走行する道路および地形に関する情報を含む地図データを有していてもよい。地図データは、車両C1のメモリ12に記憶されていてもよいし、使用時に無線回路アンテナAnt1を使用して無線通信N/Wを介して地図データを記憶するサーバ(不図示)から取得してもよい。なお、ここでいう地図データは、道路および交差点の情報が少なくとも含まれ、所定の区間ごとに道路の関する情報を記憶する。また、道路に関する情報は、例えば道路の車線数、道路(車線)の区画線および道路の幅等の情報であり、さらに区画線がない道路においては、車両が走行可能な道路の幅の情報を有していてもよい。
以下、道路情報検出部111aが、GPS受信機13と、カメラ14と、ミリ波レーダ15と、の各部から入力されたデータあるいは情報の入力内容から車両C1が走行中の道路に関する情報を検出する方法について説明する。
道路情報検出部111aは、GPS受信機13によって受信された衛星測位情報に基づく車両C1の走行位置に基づいて地図データを参照し、車両C1が走行中の道路に関する情報を検出する。道路情報検出部111aは、検出された道路に関する情報から車線の中央位置LLを推定する。車線の中央位置LLは、区画線LL1と区画線LL2との間の距離、あるいは上述した地図データを参照して推定される。また、道路情報検出部111aは、区画線LL1,LL2のうちいずれか一方の区画線しかない道路あるいは区画線がない道路であっても、予め地図データに道路の幅の情報が記憶されている場合には、車線の中央位置LLを推定することができる。
また、道路情報検出部111aは、カメラ14によって入力された区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づいて、車両C1が走行中の車線の中央位置LLを推定する。
また、道路情報検出部111aは、ミリ波レーダ15によって入力された区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づいて、車両C1が走行中の車線の中央位置LLを推定する。また、道路情報検出部111aは、区画線LL1,LL2のうちいずれか一方の区画線しかない道路あるいは区画線がない道路であっても、ミリ波レーダ15は検出結果から道路の幅を推定することができ、推定結果に基づいて車線の中央位置LLを推定することができる。
以上のように道路情報検出部111aは、車線の中央位置LLを推定することができる。なお、道路情報検出部111aは、車線の中央位置LLの推定方法は上述した例に限らず、例えば、車両の位置情報をGPS受信機13によって検出し、ミリ波レーダ15によって検出された区画線LL1,LL2のそれぞれに基づいて道路の幅を推定してもよい。また、道路情報検出部111aは、検出結果の信頼性を確保することを目的として、車両C1が走行している道路環境(例えば、雨、濃霧発生中または夜間等)に応じた検出方法を選択可能であってもよいし、カメラ14とミリ波レーダ15とを組み合わせた検出方法であってもよい。
車両情報検出部111bは、予め設定された車両C1の車種および車幅等を含む車両C1に関する情報を検出する。また、車両情報検出部111bは、以前に算出されたオフセット量に基づく現在のオフセット量で走行した道路の区間情報等を記憶してもよい。車両情報検出部111bは、検出した車両C1に関する情報をオフセット量推定部112に出力する。なお、車両C1の車種および車幅等を含む車両C1に関する情報は、メモリ12に記憶されていてもよい。
ここで、オフセット量について説明する。
オフセット量とは、車両C1が走行している道路に轍を発生させないため、あるいは既に形成されてしまった轍の状態を悪化させないため、その車線の中央位置LLから、車両C1を車幅方向に変位させるための車幅方向の移動量(変位量)である。つまり、オフセット量は、車両C1が走行している車線の中央位置LLと車両C1が走行している道路の現地位置との車幅方向の差分(長さ)を示す。オフセット量は、以前(現在)のオフセット量と、最新のオフセット量とを含む。オフセット量の最大値とは、車両C1が走行している道路の幅と、車両C1の車幅とに応じて車両C1ごとに算出される。
ここで、以前(現在)のオフセット量とは、車両C1が現在走行している車線の中央位置LLと車両C1が現在走行している道路(車線)の車幅方向の中央位置との差に応じて、現時点より以前にオフセット量算出部113によって算出されて設定され、かつ現在使用されているオフセット量である。
最新のオフセット量とは、オフセット量を推定する推定タイミング(後述参照)になった時点で現在車両C1が走行している走行位置を含む道路の区間に対して、オフセット量算出部113によって算出されて設定されるオフセット量である。
また、オフセット量は、さらに近未来のオフセット量を含んでもよい。近未来のオフセット量は、車両C1が現時点より少し後の時間(近未来)に走行する予定の走行位置を含む道路の区間に対して、オフセット量推定部112によって推定されるオフセット量である。近未来のオフセット量は、車両C1がさらに未来の時間に走行する予定の走行位置を含む道路の区間に対して、以前のオフセット量または最新のオフセット量を維持した状態で走行してもよいか否かを判定するために推定されるオフセット量であり、これにより車両C1は区画線LL1,LL2の外側(例えば、対向車線あるいは歩道等の路側帯)を走行することを回避することができる。なお、上述した車両C1が上述した近未来の時間に走行する予定の走行位置を含む道路の区間は、車両C1内に搭載されたナビゲーション装置(不図示)に予め設定された車両C1の目的地までの経路上に設定されてもよいし、現在走行している道路の区間に対して道なりに続く一定距離ほど先の道路の区間であってもよい。
また、ここでいう道路の区間は、道路の幅ごとに区切られた所定区間であってもよいし、距離ごとに区切られた所定区間であってもよい。さらに、道路の区間は、道路の種類・種別(例えば、国道、県道あるいは私道等)に対して道路の幅ごとに区切られた所定区間であってもよいし、信号機が設置された交差点ごとであってもよい。
オフセット量推定部112は、道路情報検出部111aから道路に関する情報、車両情報検出部111bから車両C1に関する情報をそれぞれ入力する。オフセット量推定部112は、これらの入力された情報に基づいて、車両C1が現在走行している車線の中央位置LLと車両C1の車幅方向の中央位置との差に応じて、以前のオフセット量を推定する。オフセット量推定部112は、道路に関する情報と、車両C1に関する情報と、推定された現在のオフセット量とをオフセット量算出部113に出力する。
また、オフセット量推定部112は、道路情報検出部111aから入力された道路に関する情報と、車両情報検出部111bから入力された車両C1に関する情報とに基づいて、以前のオフセット量で走行可能か否かを判定してもよい。オフセット量推定部112は、入力された道路の幅と車両C1の車幅とに基づいて、車両C1が走行可能なオフセット量の最大値を算出することができる。オフセット量推定部112は、算出した走行可能なオフセット量に対して、以前のオフセット量が大きいと判定した場合には、オフセット量算出部113に最新のオフセットを算出させるための制御信号を出力する。
なお、オフセット量推定部112は、車両C1内に搭載されたナビゲーション装置(不図示)に目的地または経路情報等が予め設定されている場合には、車両C1が走行すると予測可能な経路候補に対して、以前のオフセット量を維持した状態で走行可能か否かを判定してもよい。オフセット量推定部112は、判定結果が走行不可である場合には、オフセット量算出部113に、経路候補に対する最新のオフセット量を算出するように制御信号を出力する。これにより、車両C1は走行している道路の幅が広いところから狭いところに変った場合であっても、走行している車線をはみだして走行するまたは道路の側溝等の道路脇を走行する等をすることなく、安全に走行を続けることができる。さらに、オフセット量推定部112は、現在走行している道路の区間に対して道なりに続く先の道路の区間に対して、以前のオフセット量を維持した状態で走行可能か否かを判定してもよい。
さらに、オフセット量推定部112は、区画線がない道路または区画線LL1あるいは区画線LL2のいずれか一方のみの道路を走行する場合には、オフセット量算出部113にオフセット量をリセット(言い換えると、オフセット量をゼロにする)させるための制御信号を出力してもよい。これにより、車両C1は道路の幅が分からない場合であっても、オフセット量がリセットされるため安全に走行を続けることができる。なお、区画線がない道路または区画線LL1あるいは区画線LL2のいずれか一方のみの道路の検出は、GPS受信機13、カメラ14、ミリ波レーダ15および地図データのいずれかによって検出されてもよい。
上述したオフセット量推定部112によるオフセット量の推定タイミングは、オフセット量推定部112に入力される道路に関する情報および車両C1に関する情報だけでなく、例えば予め地図データに設定された地点を通過したタイミング(例えば、緯度経度によって表される位置情報を車両C1が通過したタイミング、または上述した所定区間において、車両C1が走行する所定区間が別の所定区間を走行するタイミング等)であってもよい。
オフセット量算出部113は、入力された現在車両C1が走行している道路に関する情報と、車両C1に関する情報とに基づいて最新のオフセット量を算出する。オフセット量算出部113は、入力された現在車両C1が走行している道路に関する情報と、車両C1に関する情報とに基づいて、動的(ダイナミック)に変化するようにオフセット量を算出してよい。オフセット量算出部113は、オフセット量推定部112から最新のオフセットを算出させるための制御信号を入力されたタイミング、あるいは入力された現在車両C1が走行している道路に関する情報と、車両C1に関する情報とが、予め設定された条件を満たすタイミングで最新のオフセット量を算出する。ここでいう予め設定された条件は、例えば以前にオフセット量を算出してからの経過時間、以前のオフセット量を算出してからの走行距離、またはカメラ14およびミリ波レーダ15によって検出される道路の幅が変化した時等であり、オフセット量推定部112によって生成される制御信号の入力以外をタイミングとした条件である。これにより、オフセット量算出部113は、オフセット量を動的(ダイナミック)に変化可能に算出できる。オフセット量算出部113は、算出した最新のオフセット量を操舵制御部114に出力する。
また、オフセット量算出部113は、入力された現在車両C1が走行している道路に関する情報と、車両C1に関する情報とに基づいて、車両C1が走行可能なオフセット量の最大値を算出する。オフセット量算出部113は、この最大値を超えない範囲で最新のオフセット量を算出する。
ここで、オフセット量算出部113によるオフセット量の算出方法について説明する。
オフセット量は、車両C1の制御部11に対する電力供給のタイミング(言い換えると、車両C1を運転する人物による、エンジン駆動のタイミング)と、車両ごとに有する規定値(例えば、車種ごとあるいは車幅ごと等に対して設定された任意の数値)と、道路ノードごとに有する規定値(例えば、道路の幅ごとあるいは道路の種類ごと等に対して設定された任意の数値)と、交差点ごとまたは地点ごとに設定された任意の数値とを含む複数の数値の乗算によって決定される乱数に基づいて算出され、車両C1が安全に走行可能な範囲を示す最大値より小さい値である。なお、オフセット量の算出に使用される複数の数値は、上述した内容に限らないことは言うまでもない。
操舵制御部114は、新たに入力された最新のオフセット量または最新のオフセット量と以前のオフセット量との差に基づいて、操舵制御を実行するための操舵量を算出する。操舵制御部114は、算出した操舵量に基づく車両C1の操舵制御を実行するための制御信号を生成する。制御信号は、ステアリング制御部16と、ブレーキ制御部17と、アクセル制御部18とのそれぞれが備えるステアリングアクチュエータと、ブレーキアクチュエータと、アクセルアクチュエータとのそれぞれに伝達される。
ステアリング制御部16は、操舵制御部114によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量または最新のオフセット量と以前のオフセット量との差に応じてステアリング制御を実行する。言い換えると、ステアリング制御部16は、最新のオフセット量と以前のオフセット量との差をゼロにするための操舵制御を実行する。
ブレーキ制御部17は、操舵制御部114によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量または最新のオフセット量と現在のオフセット量との差に応じて実行されるステアリング制御に必要な減速処理を実行する。
アクセル制御部18は、操舵制御部114によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量または最新のオフセット量と現在のオフセット量との差に応じて実行されるステアリング制御に必要な加速処理を実行する。
報知情報生成部の一例としての操舵情報生成部115は、操舵制御部114によって算出した操舵量に基づく車両C1の操舵制御に関する報知情報を生成する。操舵情報生成部115は、生成した報知情報を出力部19に出力して報知する。例えば、操舵情報生成部115は、操舵制御により車線の中央位置LLに対して左側に操舵する場合には、図8および図9Bおよび示すような報知情報を生成して出力する。なお、生成される操舵制御に関する報知情報は、画像または文字だけでなく、音声を含んで構成されてもよい。
出力部19は、入力された操舵制御に関する報知情報を出力して報知する。出力部19は、画像を表示可能なモニタを備え、文字情報を含む画像によって報知情報を報知する。また、出力部19は、音声出力可能なスピーカを含んで構成され、音声によって報知情報を報知してもよい。なお、出力される報知情報の出力例については後述にて説明する。
図4は、実施の形態1に係る車両C1の制御手順例を示すフローチャートである。車両C1の制御手順について、図4を参照して説明する。図4に示す制御手順は、例えばオフセット量推定部112から最新のオフセットを算出させるための制御信号を入力されたタイミング、あるいは入力された現在車両C1が走行している道路に関する情報と、車両C1に関する情報とが、予め設定された条件を満たすタイミングで、最新のオフセット量を算出する。なお、予め設定された条件は、以前にオフセット量を算出してからの経過時間、以前のオフセット量を算出してからの走行距離、またはカメラ14およびミリ波レーダ15によって検出される道路の幅が変化した場合等である。図4に示す制御手順は、これらのタイミングに、車両C1により実行される。
車両C1は、カメラ14またはミリ波レーダ15によって、現在車両C1が走行している道路(車線)の区画線LL1,LL2が検出されるか否かを判定する(St1)。なお、信頼性向上のために、車両C1はカメラ14とミリ波レーダ15との両方で検出し、判定してもよい。また、車両C1は、車両C1が走行している道路の環境(例えば、雨、濃霧発生中または夜間等)に応じて決められた検出方法によって検出されるか否かを判定してもよい。
車両C1は、カメラ14またはミリ波レーダ15によって検出された現在車両C1が走行している道路(車線)の区画線LL1と区画線LL2との間の距離を測定し、道路(車線)の幅を測定する。車両C1は、測定した道路(車線)の幅の中央位置LLを車線の中央位置LLとして取得する(St2)。
車両C1は、ステップSt1において道路環境(例えば、雨、濃霧発生中または夜間等)によってカメラ14またはミリ波レーダ15によって区画線LL1,LL2を検出できない場合、あるいは区画線LL1と区画線LL2とが同時に検出できない場合(St1、NO)には、GPS受信機13によって車両C1の走行位置を検出する。車両C1は、GPS受信機13を用いて受信された衛星測位情報に基づく車両C1の走行位置に基づいて地図データを参照し、車両C1の走行位置を含む道路(車線)の幅を検出する(St3)。
また、GPS受信機13によって車両C1の現在位置を検出する場合には、ステップSt2において、車両C1は地図データを使用して道路(車線)の幅を取得し、取得した道路(車線)の幅に基づいて車線の中央位置LLを取得する。
車両C1は、車両情報検出部111bに予め設定されている車両C1の幅(車幅)の情報を取得する(St4)。
車両C1は、ステップSt3において取得された道路(車線)の幅および車線の中央位置LLと、ステップSt4において取得された車両C1の車幅とを、オフセット量推定部112に入力する。車両C1は、オフセット量推定部112によって車両C1が現在走行している車線の中央位置LLと車両C1の車幅方向の中央位置との差に応じて、現在のオフセット量を推定する(St5)。
車両C1は、ステップSt3において取得された道路(車線)の幅および車線の中央位置LLと、ステップSt4において取得された車両C1の車幅とを、オフセット量算出部113に入力する。車両C1は、オフセット量算出部113によって車両C1が現在走行している車線の中央位置LLと車両C1の車幅とに応じて、最新のオフセット量を算出する。車両C1は、オフセット量算出部113によって算出された最新のオフセット量、または算出された最新のオフセット量とオフセット量推定部112によって推定された現在のオフセット量との差に基づく車両C1の車幅方向の操舵量を算出する(St6)。
車両C1は、算出された操舵量に基づいて、操舵情報生成部115において操舵制御に関する報知情報を生成する。車両C1は生成された報知情報を出力部19に出力する(St7)。
車両C1は、ステップSt6において算出された操舵量に基づいて、操舵制御部114によって操舵制御を実行する(St8)。操舵制御部114は、算出された操舵量に応じて車両C1を車幅方向に操舵するための制御信号を生成して、ステアリング制御部16と、ブレーキ制御部17と、アクセル制御部18とを駆動させる。
なお、図4に示す実施の形態1に係る車両C1の制御手順例において、車両C1はステップSt7およびステップSt8の制御手順を入れ替えた制御を実行してもよい。これにより、車両C1は走行する道路(車線)の幅と車両C1の車幅に応じた、轍の発生を防止する車両制御を安全に実行することができる。
以上により、実施の形態1に係る車両C1は、少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能であり、走行中の車線の区画線LL1,LL2を区画線検出部の一例としてのカメラ14によって検出し、検出された区画線LL1,LL2に基づいて、中央推定部の一例としての道路情報検出部111aによって車線の中央位置LLを推定する。車両C1は、推定された車線の中央位置LLと車両C1の車幅とに応じて、オフセット量算出部113によって車線の中央位置LLに対する車幅方向の変位量を示す最新のオフセット量をダイナミックに変化するように算出する。車両C1は、最新のオフセット量に基づいて、車両制御部の一例としての操舵制御部114によって車幅方向の操舵制御を実行し、報知情報生成部の一例としての操舵情報生成部115において操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成し、出力部19によって生成された報知情報を出力する。
これにより、車両C1は、車幅と車線の幅とに応じて、車線の中央位置LLに対する車両C1に適したオフセット量を自律的に算出して設定し、轍の発生を効果的に抑制できる。また、車両C1は、操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成して出力することにより、車両C1を運転あるいは乗車している人物に対して報知情報を報知して車両C1の走行状態を確認的に知らせることができる。
また、車両C1は、操舵制御部114は、以前に算出されたオフセット量と算出された最新のオフセット量との差に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行する。これにより、車両C1は、以前に算出されたオフセット量と異なる最新のオフセット量を自律的に算出して設定するため、轍の発生を効果的に抑制できる。
また、車両C1は、車両C1の前方の道路環境を検知するセンサの一例としてミリ波レーダ15、を更に備え、道路情報検出部111aはミリ波レーダ15の出力に基づいて、車線の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出する。これにより、車両C1はカメラ14が雨および夜間等によって車線の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出できない場合であっても、ミリ波レーダ15を用いることで車線の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出することができる。
また、車両C1は、区画線検出部の一例としてのGPS受信機13によって、車両C1の走行位置を検出するとともに、予め設定された道路ごとの区画線情報の一例としての地図データを用いて、検出された走行位置を含む車両C1の走行区間の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出する。これにより、車両C1はカメラ14またはミリ波レーダ15によって区画線LL1,LL2のそれぞれが検出できない場合、または道路(車線)に区画線LL1,LL2のそれぞれがない場合等であっても車両C1が走行している道路(車線)の幅および車線の中央位置LLを推定することがきる。したがって、車両C1は、車線の中央位置LLに対する車両のオフセット量を効率的に設定し、轍の発生を抑制できる。
(実施の形態2の内容に至る経緯)
実施の形態1において説明した従来の車両制御システムは、道路を走行する車両が走行する車線の中央位置LLに対する車両の車幅方向の変位量(オフセット量)を自律的に変動させる。しかし、例えば道路を走行している車両は複数台存在することも十分に考えられる。このため、複数の車両のそれぞれを対象とした操舵制御を行うためのオフセット量の算出ができることが好ましいと考えられる。上述した特許文献1においても、複数の車両のそれぞれを対象とした操舵制御を行うための個々の車両に対するオフセット量の算出については想定されていない。
実施の形態1において説明した従来の車両制御システムは、道路を走行する車両が走行する車線の中央位置LLに対する車両の車幅方向の変位量(オフセット量)を自律的に変動させる。しかし、例えば道路を走行している車両は複数台存在することも十分に考えられる。このため、複数の車両のそれぞれを対象とした操舵制御を行うためのオフセット量の算出ができることが好ましいと考えられる。上述した特許文献1においても、複数の車両のそれぞれを対象とした操舵制御を行うための個々の車両に対するオフセット量の算出については想定されていない。
よって、以下の実施の形態2においては、車両、車両制御システムおよび車両制御方法において、サーバを用いてその道路の状況に応じて車線の中央位置LLに対する車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定し、轍の発生を抑制できる、滑り情報制御システムおよび滑り情報制御方法の例を説明する。
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る車両制御システムのシステム構成例を示す説明図である。図5に示す車両制御システムは、車両C1と、車両C2と、サーバS1とを含む構成である。車両C1および車両C2のそれぞれは、サーバS1との間で通信可能である。なお、図5では説明を簡単にするために、車両C2が1台のみ示されているが、複数台が存在してもよい。また、図5では図2の説明と同一の内容については説明を簡略化または省略し、異なる内容について説明する。また、以下の実施の形態2に記載する道路は、実施の形態1と同様に、車両C1および車両C2のそれぞれが走行する車線を示す。
図5は、実施の形態2に係る車両制御システムのシステム構成例を示す説明図である。図5に示す車両制御システムは、車両C1と、車両C2と、サーバS1とを含む構成である。車両C1および車両C2のそれぞれは、サーバS1との間で通信可能である。なお、図5では説明を簡単にするために、車両C2が1台のみ示されているが、複数台が存在してもよい。また、図5では図2の説明と同一の内容については説明を簡略化または省略し、異なる内容について説明する。また、以下の実施の形態2に記載する道路は、実施の形態1と同様に、車両C1および車両C2のそれぞれが走行する車線を示す。
車両C1は図2に示す構成に、さらに無線通信部10を備える。無線通信部10は、無線回路アンテナAnt1を含んで構成され、後述する基地局R1との間で無線通信可能に接続される。無線通信部10は、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、車両C1の車幅と、車両C1が走行している走行位置と、車両C1の現在のオフセット量OF1とをサーバS1に送信する。また、無線通信部10は、サーバS1から、サーバS1により算出される最新のオフセット量OF1aを取得する。
また、図5に示す車両制御システムにおける車両C1のオフセット量算出部113は、オフセット量推定部112から現在のオフセット量OF1が入力されるタイミング、あるいはオフセット量推定部112から現在のオフセット量OF1をリセットするための制御信号を受信したタイミングで、サーバS1に車両C1の走行位置と、車両C1の車幅と、車両C1の現在のオフセット量OF1とを送信する。
また、サーバS1から車両C1の最新のオフセット量OF1aを受信した場合には、オフセット量算出部113は、サーバS1によって設定された車両C1の最新のオフセット量OF1aを操舵制御部114に出力し、最新のオフセット量OF1aをメモリ32に記憶させる。
基地局R1は、既存のキャリアが提供するセルラネットワークにおいて利用される無線基地局である。基地局R1は、無線通信N/Wを通じて車両C1および他車両C2との間で通信可能に接続され、基幹ネットワークNW1を通じてサーバS1との間で通信可能に接続される。無線通信N/Wは、例えば無線LAN(Local Area NetWork)、無線WAN(Wide Area NetWork)、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、またはWi−fi(登録商標)等の無線通信規格に準じて提供されるネットワークである。
基幹ネットワークNW1は、基地局R1、車両C1、車両C2およびサーバS1のそれぞれとの間で無線通信N/W(Network)によって通信可能に接続される。
次に、図5を参照して実施の形態2に示す車両C2の構成例について説明する。車両C2は、無線通信部30と、制御部31と、メモリ32と、GPS受信機33と、カメラ34と、ミリ波レーダ35と、ステアリング制御部36と、ブレーキ制御部37と、アクセル制御部38と、出力部39とを含む構成である。
無線通信部30は、無線回路アンテナAnt4を含んで構成され、後述する基地局R1との間で無線通信可能に接続される。無線通信部30は、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、車両C2の車幅と、車両C2が走行している走行位置と、車両C2の現在のオフセット量OF2とをサーバS1に送信する。また、無線通信部30は、サーバS1から最新のオフセット量OF2aを取得する。
制御部31は、図3に示す車両C1の制御部11内の各部と同じ構成を有する。制御部31は、メモリ32と協働して、各種の処理および制御を統括的に行う。制御部31は、例えば電子回路制御装置であるECUを用いて構成される。具体的には、制御部31はメモリ32に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。制御部31内の各部は、図3に示す車両C1の制御部11と同様に、検出部(不図示)と、オフセット量推定部(不図示)と、オフセット量算出部(不図示)と、操舵制御部(不図示)と、操舵情報生成部(不図示)とを含む。なお、図5では車両C2の制御部31の構成について、図3に示す車両C1の制御部11と同一の構成であるため図面を省略する。
メモリ32は、例えば制御部31の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、制御部31の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、制御部31により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、制御部31の動作(例えば、車両C2の以前算出されたオフセット量から現在のオフセット量OF2を推定する、または現在走行中の車線の中央位置LLと車両C2の車幅とに応じて最新のオフセット量OF2aを算出する等)を規定するプログラムが書き込まれている。また、メモリ32は、車両C2の車種、車幅および現在のオフセット量OF2等を記憶する。
区画線検出部の一例としてのGPS受信機33は、衛星測位用アンテナAnt5を有し、人工衛星(不図示)から衛星測位信号を受信して、車両C2の走行位置を検出する。GPS受信機33は、検出した車両C2の走行位置の情報を検出部(不図示)に出力する。なお、GPS受信機33が受信可能な信号は米国のGPS(Global Positioning System)の信号に限らず、例えばロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)または欧州のGalileo等の衛星測位サービスを提供可能な人工衛星から送信される信号であってもよい。また、GPS受信機33は、上述した衛星測位サービスを提供する人工衛星が送信する衛星測位信号を、補強あるいは補正可能な衛星測位信号を送信する準天頂衛星の信号を受信してもよい。
区画線検出部の一例としてのカメラ34は、車両C2が走行する道路(車線)の区画線LL1,LL2のそれぞれを撮像する。カメラ34は、撮像画像のデータを用いた画像処理を実行可能であり、その画像処理によって区画線LL1,LL2のそれぞれの有無を検出し、また検出した区画線LL1と区画線LL2との間の距離(言い換えると、車両C2が走行可能な道路の幅)を検出する。カメラ34は、検出した区画線LL1,LL2のそれぞれの検出結果と、区画線LL1と区画線LL2との間の距離とを検出する。
区画線検出部の一例としてのミリ波レーダ35は、車両C2の前方下側に配置して設置されて、車両C2が走行する道路(車線)の区画線LL1,LL2のそれぞれを検出する。ミリ波レーダ35は、検出した区画線LL1,LL2のそれぞれの検出結果を検出部(不図示)に出力する。
車両C2内の検出部(不図示)は、道路情報検出部(不図示)と車両情報検出部(不図示)とを含む。検出部は、GPS受信機33から入力された車両C2の走行位置の情報と、カメラ34あるいはミリ波レーダ35から入力された車両C2が走行中の道路(車線)の区画線LL1,LL2のそれぞれに関する情報(具体的には、区画線LL1,LL2のそれぞれがあるか否か、区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づく車両C2が走行可能な道路の幅)とを取得する。
車両C2内の中央位置推定部の一例としての道路情報検出部(不図示)は、GPS受信機33と、カメラ34と、ミリ波レーダ35と、のそれぞれから入力されたデータあるいは情報の入力内容に基づいて、車両C2が走行中の道路に関する情報を検出する。具体的には、道路に関する情報は、道路の位置情報と、道路(車線)の幅とを含む情報である。道路情報検出部は、検出結果をオフセット量推定部(不図示)に出力する。
また、車両C2内の道路情報検出部(不図示)は、車両C2が走行する道路および地形に関する情報を含む地図データを有していてもよい。地図データは、車両C2のメモリ32に記憶されていてもよいし、使用時に無線回路アンテナAnt4を使用して無線通信N/Wを介して地図データを記憶するサーバ(不図示)から取得してもよい。なお、ここでいう地図データには、道路および交差点の情報が少なくとも含まれ、所定区間ごとに道路に関する情報を記憶する。また、道路に関する情報として、道路の車線数、道路(車線)の区画線および道路の幅等の情報を含んでいてもよく、さらに区画線がない道路においては、車両が走行可能な道路の幅の情報を有していてもよい。
以下、車両C2内の道路情報検出部(不図示)が、GPS受信機33と、カメラ34と、ミリ波レーダ35と、の各部から入力されたデータあるいは情報の入力内容から車両C2が走行中の道路に関する情報を検出する方法について説明する。
車両C2内の道路情報検出部(不図示)は、GPS受信機33によって受信された衛星測位情報に基づく車両C2の走行位置に基づいて地図データを参照し、車両C2が走行中の道路に関する情報を検出する。道路情報検出部は、検出された道路に関する情報から車線の中央位置LLを推定する。車線の中央位置LLは、区画線LL1と区画線LL2との間の距離、あるいは上述した地図データを参照して推定される。また、道路情報検出部は、区画線LL1,LL2のうちいずれか一方の区画線しかない道路あるいは区画線がない道路であっても、予め地図データに道路の幅の情報が記憶されている場合には、車線の中央位置LLを推定することができる。
また、車両C2内の道路情報検出部(不図示)は、カメラ34によって入力された区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づいて、車両C2が走行中の車線の中央位置LLを推定する。
また、車両C2内の道路情報検出部(不図示)は、ミリ波レーダ35によって入力された区画線LL1と区画線LL2との間の距離に基づいて、車両C2が走行中の車線の中央位置LLを推定する。また、道路情報検出部は、区画線LL1,LL2のうちいずれか一方の区画線しかない道路あるいは区画線がない道路であっても、ミリ波レーダ35は検出結果から道路の幅を推定することができ、推定結果に基づいて車線の中央位置LLを推定することができる。
以上のように車両C2内の道路情報検出部(不図示)は、車線の中央位置LLを推定することができる。なお、道路情報検出部は、車線の中央位置LLの検出方法は上述した例に限らず、例えば、車両の位置情報をGPS受信機33によって検出し、区画線LL1,LL2のそれぞれをミリ波レーダ35によって検出することで道路の幅を推定してもよい。また、道路情報検出部は、検出結果の信頼性を確保することを目的として、車両C2が走行している道路環境(例えば、雨、濃霧発生中または夜間等)に応じた検出方法を選択可能であってもよいし、カメラ34とミリ波レーダ35とを組み合わせた検出方法であってもよい。
車両C2内の車両情報検出部(不図示)は、予め設定された車両C2の車種および車幅等を含む車両C2に関する情報を検出する。また、車両C2内の車両情報検出部(不図示)は、以前に算出されたオフセット量に基づく現在のオフセット量OF2で走行した道路の区間情報等を記憶してもよい。車両情報検出部は、検出した車両C2に関する情報をオフセット量推定部(不図示)に出力する。なお、車両C2の車種および車幅等を含む車両C2に関する情報は、メモリ32に記憶されていてもよい。
また、ここでいう道路の区間は、道路の幅ごとに区切られた所定区間であってもよいし、距離によって区切られた所定区間であってもよい。また、道路の区間は、道路の種類(例えば、国道、県道あるいは私道等)に対して道路の幅ごとに区切られた所定区間であってもよいし、距離ごとによって区切られた所定区間であってもよいし、信号機が設置された交差点ごとであってもよい。
車両C2内のオフセット量推定部(不図示)は、車両C2内の道路情報検出部(不図示)から道路に関する情報、車両情報検出部(不図示)から車両C2に関する情報をそれぞれ入力する。オフセット量推定部は、これらの入力された情報に基づいて、車両C2が現在走行している車線の中央位置LLと車両C2の車幅方向の中央位置との差に応じて、現在のオフセット量OF2を推定する。
また、車両C2内のオフセット量推定部(不図示)は、車両C2内の道路情報検出部(不図示)と車両情報検出部(不図示)とから入力された道路に関する情報と、車両C2に関する情報とに基づいて、現在のオフセット量で走行可能か否かを判定してもよい。オフセット量推定部は、入力された道路の幅と車両C2の車幅とに基づいて、車両C2が走行可能なオフセット量の最大値を算出することができる。オフセット量推定部は、算出した走行可能なオフセット量に対して、現在のオフセット量OF2が大きいと判定した場合にはオフセット量算出部(不図示)に最新のオフセット量OF2aを算出させるための制御信号を出力する。
なお、車両C2内のオフセット量推定部(不図示)は、車両C2内に搭載されたナビゲーション装置(不図示)に目的地または経路情報等が予め設定されている場合には、車両C2が走行すると予測可能な経路候補に対して、現在のオフセット量OF2を維持した状態で走行可能か否かを判定してもよい。オフセット量推定部は、判定結果が走行不可である場合には、車両C2内のオフセット量算出部(不図示)に、経路候補に対する最新のオフセット量OF2aを算出するように制御信号を出力する。これにより、車両C2は走行している道路の幅が広いところから狭いところに変わった場合であっても、走行している車線をはみだして走行する、または道路の側溝等の道路脇を走行する等をすることなく、安全に走行を続けることができる。さらに、オフセット量推定部は、現在走行している道路の区間に対して道なりに続く先の道路の区間に対して、現在のオフセット量OF2を維持した状態で走行可能か否かを判定してもよい。
さらに、車両C2内のオフセット量推定部(不図示)は、区画線がない道路または区画線LL1あるいは区画線LL2のいずれか一方のみの道路を走行する場合には、車両C2内のオフセット量算出部(不図示)にオフセット量をリセット(言い換えると、オフセット量をゼロにする)させるための制御信号を出力してもよい。これにより、車両C2は道路の幅が分からない場合であっても、安全に走行を続けることができる。なお、区画線がない道路または区画線LL1あるいは区画線LL2のいずれか一方のみの道路の検出は、GPS受信機33、カメラ34、ミリ波レーダ35および地図データのいずれかによって検出されてもよい。
上述した車両C2内のオフセット量推定部(不図示)によるオフセット量の推定タイミングは、オフセット量推定部に入力される道路に関する情報および車両C2に関する情報だけでなく、例えば予め地図データに設定された地点を通過したタイミング(例えば、緯度経度によって表される位置情報を車両C2が通過したタイミング、または上述した所定区間において、車両C2が走行する所定区間が別の所定区間を走行するタイミング等)であってもよい。
車両C2内のオフセット量算出部(不図示)は、車両C2内のオフセット量推定部(不図示)から現在のオフセット量OF2が入力されるタイミング、あるいはオフセット量推定部から現在のオフセット量OF2をリセットする制御信号を受信したタイミングで、車両C2の走行位置と、車両C2の車幅と、車両C2の現在のオフセット量OF2とをサーバS1に送信する。
また、サーバS1から車両C2の最新のオフセット量OF2aを受信した場合には、車両C2内のオフセット量算出部(不図示)は、サーバS1によって設定された車両C2の最新のオフセット量OF2aを車両C2内の操舵制御部(不図示)に出力し、最新のオフセット量をメモリ32に記憶させる。なお、車両C2のオフセット量算出部は、後述するサーバS1によって最新のオフセット量OF2aが設定されない場合(例えば、車両C2から所定距離以内を走行する車両がない場合等)には、図3を参照して説明した車両C1のオフセット量算出部113と同一の動作を実行して、車両C2の最新のオフセット量OF2aを算出する。
車両C2内の操舵制御部(不図示)は、新たに入力された最新のオフセット量OF2aまたは最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差に基づいて、操舵制御を実行するための操舵量を算出する。操舵制御部は、算出した操舵量に基づく車両C2の操舵制御を実行するための制御信号を生成する。制御信号は、ステアリング制御部36と、ブレーキ制御部37と、アクセル制御部38とのそれぞれが備えるステアリングアクチュエータと、ブレーキアクチュエータと、アクセルアクチュエータとのそれぞれに伝達される。
ステアリング制御部36は、車両C2内の操舵制御部(不図示)によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量OF2aまたは最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差に応じて、ステアリング制御を実行する。言い換えると、ステアリング制御部36は、最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差をゼロにするための操舵制御を実行する。
ブレーキ制御部37は、車両C2内の操舵制御部(不図示)によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量OF2aまたは最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差に応じて実行されるステアリング制御に必要な減速処理を実行する。
アクセル制御部38は、車両C2内の操舵制御部(不図示)によって生成された制御信号において、算出された最新のオフセット量OF2aまたは最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差に応じて実行されるステアリング制御に必要な加速処理を実行する。
報知情報生成部の一例としての車両C2内の操舵情報生成部(不図示)は、車両C2内の操舵制御部(不図示)によって算出した操舵量に基づく車両C2の操舵制御に関する報知情報を生成する。操舵情報生成部は、生成した報知情報を出力部39に出力して報知する。例えば、操舵情報生成部は、操舵制御により車線の中央位置LLに対して左側に操舵する場合には、図8および図9Bおよび示すような報知情報を生成して出力する。なお、生成される操舵制御に関する報知情報は、画像または文字だけでなく、音声を含んで構成されてもよい。
出力部39は、入力された操舵制御に関する報知情報を出力して報知する。出力部39は、画像を表示可能なモニタを備え、文字情報を含む画像によって報知情報を報知する。また、出力部39は、音声出力可能なスピーカを含んで構成され、音声によって報知情報を報知してもよい。なお、出力される報知情報の出力例については後述にて説明する。
次に、サーバS1の構成について、図5を参照して説明する。
サーバS1は、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて車両C1および車両C2との間で通信可能である、サーバS1は、無線通信部20と、制御部21と、メモリ22と、制御信号生成部23とを含む構成である。
無線通信部20は、無線回路アンテナAnt3を有し、基地局R1または基幹ネットワークNW1を介して車両C1および車両C2との間でデータもしくは情報の送受信を行うための通信インターフェース回路を用いて構成される。無線通信部20は、車両C1および車両C2のそれぞれの車幅の情報、走行位置の情報および現在のオフセット量OF1、OF2の情報を受信する。また、無線通信部20は、後述するオフセット量設定部212によって設定された車両C1および車両C2のそれぞれに対する最新のオフセット量OF1a、OF2aのそれぞれを、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて車両C1および車両C2のそれぞれに送信する。
制御部21は、メモリ22と協働して、各種の処理および制御を行う。制御部21は、例えばCPU、DSPあるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプロセッサを用いて構成される。具体的には、制御部21は、メモリ22に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、オフセット量収集部211およびオフセット量設定部212のそれぞれの機能を実現する。
オフセット量収集部211は、車両C1および車両C2のそれぞれから受信した車両C1および車両C2の車両情報(例えば、それぞれの車幅の情報、走行位置の情報および現在のオフセット量OF1,OF2の情報)を収集する。オフセット量収集部211は、収集した車両C1および車両C2のそれぞれの走行位置の情報に基づいて、車両C2が車両C1の走行位置を含む道路の区間を走行しているか否か、車両C2が車両C1から所定距離以内を走行しているか否かをそれぞれ判定する。オフセット量収集部211は、判定結果に基づいて車両C2が車両C1の走行位置を含む道路の区間を走行しており、かつ車両C1から所定距離以内を走行している場合には、収集した車両C1および車両C2のそれぞれの車両情報(上述参照)を、オフセット量設定部212に出力する。
なお、上述したオフセット量収集部211が収集する車両情報は、図5に示す車両C1および車両C2の2台に限らず、車両制御システムにより制御可能な車両の車両情報であればよい。また、上述した道路の区間と所定距離とのそれぞれは、車両制御システムの管理者によって予め設定され、車両制御システムの監理者によって変更可能である。
オフセット量設定部212は、オフセット量収集部211から入力された車両C1および車両C2のそれぞれの車両情報(例えば、車幅の情報、走行位置の情報および現在のオフセット量OF1,OF2のそれぞれの情報)に基づいて、車両C1および車両C2のそれぞれに対して、最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれを設定する。オフセット量設定部212は、車両C1および車両C2のそれぞれの現在のオフセット量OF1,OF2のそれぞれの情報を比較して、車両C1および車両C2のそれぞれのオフセット量が一定以上の差が得られるように最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれを算出して設定する。なお、オフセット量設定部212は、車両C1および車両C2のそれぞれの走行位置に基づく道路の幅の情報と、車両C1および車両C2のそれぞれの車幅の情報とに応じて、最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれを算出する。オフセット量設定部212は、設定した車両C1および車両C2のそれぞれの最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれをメモリ22に記憶し、制御信号生成部23に出力する。
記憶部の一例としてのメモリ22は、例えば制御部21の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、制御部21の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、制御部21により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、制御部21の動作(例えば、車両C1および車両C2のそれぞれに最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれを設定する方法)を規定するプログラムが書き込まれている。また、メモリ22は車両C1および車両C2のそれぞれから受信した車両C1および車両C2のそれぞれの車幅の情報、車両C1および車両C2のそれぞれの走行位置の情報および車両C1および車両C2のそれぞれの現在のオフセット量OF2の情報を道路の所定の区間ごとに記憶する。
制御信号生成部23は、オフセット量設定部212によって設定された最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれに基づいて、車両C1および車両C2のそれぞれを制御するための制御信号を生成する。制御信号生成部23は、生成した制御信号を無線通信部20から車両C1および車両C2がそれぞれ備える無線通信部10、30のそれぞれに送信する。
図6は、実施の形態2に係る車両制御システムの制御手順例を示すシーケンス図である。図6に示す車両は、説明を簡単にするために車両C1,C2の2台のみを示すが、実施の形態2に係る車両制御システムは、車両の数は2台に限定されない。
車両C1は、GPS受信機13、カメラ14またはミリ波レーダ15によって検出された検出結果および車両情報検出部111bまたはメモリ12に記憶された車両C1に関する情報に基づいて、車両C1の車幅、走行位置および現在のオフセット量OF1のそれぞれの情報を取得する(T1)。
車両C2は、GPS受信機33、カメラ34またはミリ波レーダ35によって検出された検出結果および車両C2の車両情報検出部(不図示)またはメモリ32に記憶された車両C2に関する情報に基づいて、車両C2の車幅、走行位置および現在のオフセット量OF2のそれぞれの情報を取得する(T2)。
車両C1は、ステップT1における取得結果を、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、サーバS1に送信する(T3)。
車両C2は、ステップT2における取得結果を、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、サーバS1に送信する(T4)。
サーバS1は、受信した車両C1および車両C2のそれぞれからの取得結果に基づいて、車両C1と車両C2とが同じ道路の所定の区間(エリア)を走行中か否かを判定する(T5)。なお、道路の所定の区間は、車両制御システムの管理者によって予め設定されている区間である。
サーバS1は、ステップT5において車両C1と車両C2とが同じ道路の所定の区間(エリア)を走行している場合、さらに車両C1と車両C2とが所定距離以内を走行中か否かを判定する(T6)。なお、この所定距離は、車両制御システムの管理者によって予め道路の所定区間ごとに異なって設定されていてもよい。
サーバS1は、車両C1と車両C2とが所定距離以内を走行中の場合、取得結果のうち車両C1および車両C2のそれぞれの現在のオフセット量OF1,OF2のそれぞれを参照して、比較する(T7)。
サーバS1は、車両C1および車両C2が走行している道路の幅と、車両C1および車両C2のそれぞれの車幅とに基づいて、車両C1の最新のオフセット量OF1aと車両C2の最新のオフセット量OF2aとが一定以上の差が得られるように、車両C1および車両C2のそれぞれの最新のオフセット量OF1a,OF2aのそれぞれを設定する(T8)。
サーバS1は、設定した車両C1の最新のオフセット量OF1aを、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、車両C1に送信する(T9)。
サーバS1は、設定した車両C2の最新のオフセット量OF2aを、基地局R1および基幹ネットワークNW1を通じて、車両C2に送信する(T10)。
車両C1は、サーバS1から受信した最新のオフセット量OF1aと現在のオフセット量OF1との差に基づいて、操舵制御部114において操舵制御を実行するための操舵量を決定する(T11)。
車両C2は、サーバS1から受信した最新のオフセット量OF2aと現在のオフセット量OF2との差に基づいて、車両C2の操舵制御部(不図示)において操舵制御を実行するための操舵量を決定する(T12)。
車両C1は、ステップT11において決定した操舵量に基づいて、操舵情報生成部115によって操舵制御に関する操舵情報(報知情報)を生成する。車両C1は、生成した操舵情報を出力部19に表示して、操舵制御部114によって操舵制御を実行する(T13)。
車両C2は、ステップT12において決定した操舵量に基づいて、車両C2の操舵情報生成部(不図示)によって操舵制御に関する操舵情報(報知情報)を生成する。車両C2は、生成した操舵情報を出力部39に表示して、車両C2の操舵制御部(不図示)によって操舵制御を実行する(T14)。
なお、図6に示す車両制御システムの制御手順例は、上述した手順に限らない。例えば、ステップT1およびステップT2と、ステップT3およびステップT4と、ステップT9およびステップT10と、ステップT11およびステップT12とは車両C1および車両C2のそれぞれで実行される制御のため、どちらが先であってもよく、車両の数が増加した場合であっても同様である。
図7は、操舵制御例を示す説明図である。図7に示す車両C1および車両C2のそれぞれは、区画線LL1,LL2のそれぞれを有する道路を走行しており、最新のオフセット量を受信して操舵制御を実行した後の状態である。車線の中央位置LLは、区画線LL1,LL2のそれぞれに基づいて推定された位置である。車両C1は、最新のオフセット量OF1aとしてオフセット量Δαを設定されている。また、車両C2は、最新のオフセット量OF2aとしてオフセット量Δβを設定されている。
図7に示す車両C1は、最新のオフセット量OF1aとしてオフセット量Δαを設定され、車線の中央位置LLからオフセット量Δαを車幅方向に変位した位置C1Lに車両C1の車幅の中央が位置して走行するように操舵制御を実行している。一方、車両C2は、最新のオフセット量OF2aとしてオフセット量Δβを設定され、車線の中央位置LLからオフセット量Δβを車幅方向に変位した位置C2Lに車両C2の車幅の中央が位置して走行するように操舵制御を実行している。なお、オフセット量Δαおよびオフセット量Δβによって算出される車両C1および車両C2のそれぞれの車幅方向の差は、図6のステップT8で説明した一定以上となっている。つまり、(Δα+Δβ)は、図6のステップT8において説明した一定以上の差の値となっている。
図8は、報知情報の出力例を示す図である。図8に示す報知情報は、文字情報または報知情報の内容を伝える音声情報を含んで生成されている。車両C1および車両C2のそれぞれが備える操舵情報生成部は、操舵量に基づく操舵制御に関する報知情報を生成して、車両C1および車両C2のそれぞれの出力部19,39に報知情報を出力する。出力部19,39のそれぞれは、入力された報知情報を出力して報知する。
図8に示す出力部19,39のそれぞれは、表示部Sr1を備える。出力部19,39のそれぞれは、表示部Sr1の一部または全面に報知情報Msg1を表示して、車両C1および車両C2のそれぞれを運転または乗車している人物に操舵制御に関する報知情報を報知する。また、出力部19,39のそれぞれは、スピーカを備えて報知情報を音声によって報知してもよい。
図9Aは、報知情報(中央位置)の出力例を示す図である。図9Aに示す報知情報Nt1は、画像または音声を含んで生成されて表示部Sr2に表示される。報知情報Nt1は、車線の中央位置LLを示すラインと、道路を走行する様子を示す車両のアイコンとが含まれる。図9Aに示す報知情報Nt1は、例えば車線の中央位置LLを走行するように操舵制御を実行することを示し、道路の幅に対する車幅が大きい等の理由によって、オフセット量をリセット(ゼロ)にする操舵制御を実行する場合等に表示される。
図9Bは、報知情報(左側)の出力例を示す図である。図9Bに示す報知情報Nt2は、画像または音声を含んで生成されて表示部Sr3に表示される。報知情報Nt2は、車線の中央位置LLを示すラインと、道路を走行する様子を示す車両のアイコンと、車両が操舵制御によって操舵する方向を示すアイコンIc1とが含まれる。図9Bに示す報知情報Nt2は、最新のオフセット量に基づいて車線の中央位置LLの左側に操舵制御を実行する報知情報であり、車両が左側に操舵制御されることをアイコンIc1で示す。
図9Cは、報知情報(右側)の出力例を示す図である。図9Cに示す報知情報Nt3は、画像または音声を含んで生成されて表示部Sr4に表示される。報知情報Nt3は、車線の中央位置LLを示すラインと、道路を走行する様子を示す車両のアイコンと、車両が操舵制御によって操舵する方向を示すアイコンIc2とが含まれる。図9Cに示す報知情報Nt3は、最新のオフセット量に基づいて車線の中央位置LLの右側に操舵制御を実行する報知情報であり、車両が右側に操舵制御されることをアイコンIc2で示す。
以上により、実施の形態2に係る車両制御システムは、車両C1とサーバS1とが互いに通信可能な車両制御システムであって、車両C1は、走行中の道路の走行位置に関する情報と車線の区画線LL1,LL2を検出し、検出された区画線LL1,LL2に基づいて、車線の中央位置LLを推定する。車両C1は、推定された車線の中央位置LLと車両C1の車幅とに応じて、車線の中央位置LLに対する車幅方向の変位量を示す現在のオフセット量OF1を算出し、車両C1の走行位置に関する情報と算出された現在のオフセット量OF1とを含む車両情報をサーバS1に送信する。サーバS1は、受信された車両C1の走行位置を含む走行区間において、車両C1から所定距離以内を走行する他車両C2の車両情報を取得し、車両C1に対応する現在のオフセット量OF1と他車両C2の車両情報に含まれる他車両C2に対応する現在のオフセット量OF2とが一定量以上の差を有する更新済オフセット量の一例としての最新のオフセット量OF1aを算出して車両C1に送信する。車両C1は、受信された更新済オフセット量OF1aに基づいて、車両C1の操舵制御を実行する。
これにより、実施の形態2に係る車両制御システムは、同一の道路の所定の区間を走行する複数の車両のそれぞれに対してその道路の状況に応じて適応的にオフセット量を設定することができるため、道路の劣化位置をより効果的に分散させることができ、轍の発生を抑制できる。
また、更新済オフセット量OF1aを設定された車両C1は、操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成して報知する。これにより、車両C1は、車両C1を運転または乗車している人物に操舵制御に関する報知情報を報知することができる。
以下、実施の形態1および実施の形態2における各構成要素について、他の実施例を記載する。
実施の形態1および実施の形態2に示す道路は、一般道路に限定されず、高速道路であっても私道であってもよい。これにより、道路全般に係る社会的なインフラストラクチャーの保守保全負荷を低減することができる。また、道路の轍が形成されている場合であっても、轍の悪化(言い換えると、轍の溝の深さが深くなる)に起因する車両事故等を抑制することができる。
実施の形態1および実施の形態2に係る車両は、人物によって運転制御される車両であっても、自動運転車両であってもよい。また、車両が自動運転車両の場合、によって規定される自動運転レベルは2〜5のいずれかであればよい。また、車両は、例えばバス、トラックまたはゴルフ場内を走行するゴルフカートであってもよい。
実施の形態1に係る車両C1は、道路の所定の区間ごとに以前に算出して設定されたオフセット量の履歴データに基づいて、最新のオフセット量を算出してもよい。履歴データは、オフセット量推定部112またはメモリ12に記憶される。車両C1は、例えば、履歴データのうち走行回数が少ないオフセット量を最新のオフセット量として設定してもよい。
実施の形態2に係るサーバS1は、道路の所定の区間ごとに以前に算出して設定されたオフセット量および道路の所定の区間ごとに走行する車両から収集したオフセット量によって履歴データを生成してもよい。サーバS1は、作成した履歴データに基づいて、道路の所定の区間のそれぞれを走行する複数の車両のそれぞれに対して最新のオフセット量を算出してもよい。履歴データは、メモリ22に記憶される。サーバS1は、車両のそれぞれに設定される最新のオフセット量が一定以上の差を有し、かつ履歴データに基づいて走行回数が少ない路面を優先して設定してもよい。また、サーバS1は、道路の所定の区間を走行する車両が1台または所定距離以内を走行する複数の車両がいない場合には、履歴データに基づいて走行回数が少ない路面を優先して設定してもよい。
以上、添付図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本開示は、道路の車線の中央位置に対する走行中の車両ごとに適したオフセット量を適応的に設定して走行状態をドライバーに提示し、轍の発生を抑制できる車両、車両制御システムおよび車両制御方法として有用である。
10,20,30 無線通信部
11,21,31 制御部
12,22,32 メモリ
13,33 GPS受信機
14,34 カメラ
15,35 ミリ波レーダ
16,36 ステアリング制御部
17,37 ブレーキ制御部
18,38 アクセル制御部
19,39 出力部
23 制御信号生成部
C1,C2 車両
S1 サーバ
R1 基地局
NW1 基幹ネットワーク
LL 車線の中央位置
LL1,LL2 区画線
11,21,31 制御部
12,22,32 メモリ
13,33 GPS受信機
14,34 カメラ
15,35 ミリ波レーダ
16,36 ステアリング制御部
17,37 ブレーキ制御部
18,38 アクセル制御部
19,39 出力部
23 制御信号生成部
C1,C2 車両
S1 サーバ
R1 基地局
NW1 基幹ネットワーク
LL 車線の中央位置
LL1,LL2 区画線
Claims (8)
- 少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能であり、
走行中の前記車線の区画線を検出する区画線検出部と、
検出された前記区画線に基づいて、走行中の前記車線の中央位置を推定する中央推定部と、
推定された前記車線の中央位置と車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量をダイナミックに変化するように算出するオフセット量算出部と、
前記オフセット量に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行する車両制御部と、
前記操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成する報知情報生成部と、
生成された前記報知情報を出力する出力部と、を備える、
車両。 - 前記車両制御部は、以前に算出された前記オフセット量と算出された最新の前記オフセット量との差に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行する、
請求項1に記載の車両。 - 前記車両の前方の道路環境を検知するセンサ、を更に備え、
前記区画線検出部は、前記センサの出力に基づいて、前記車線の区画線を検出する、
請求項1または2に記載の車両。 - 前記区画線検出部は、
前記車両の走行位置を検出するとともに、予め設定された道路ごとの前記車線の区画線情報を用いて、検出された前記走行位置を含む前記車両の走行区間の区画線情報を検出する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の車両。 - 少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両における車両制御方法であって、
走行中の前記車線の区画線を検出し、
検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、
推定された前記車線の中央位置と車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量をダイナミックに変化するように算出し、
前記オフセット量に基づいて、車幅方向の操舵制御を実行し、
前記操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成して、前記報知情報を出力する、
車両制御方法。 - 少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両とサーバとが互いに通信可能な車両制御システムであって、
前記車両は、
走行中の道路の走行位置に関する情報と前記車線の区画線を検出し、
検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、
推定された前記車線の中央位置と前記車両の車幅とに応じて、前記車線の中央位置に対する車幅方向の変位量を示すオフセット量を算出し、
前記車両の走行位置に関する情報と算出された前記オフセット量とを含む車両情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
受信された前記車両の走行位置を含む走行区間において、前記車両から所定距離以内を走行する他車両の車両情報を取得し、
前記車両に対応するオフセット量と前記他車両の車両情報に含まれる前記他車両に対応するオフセット量とが一定量以上の差を有する更新済オフセット量を算出して前記車両に送信し、
前記車両は、
受信された前記更新済オフセット量に基づいて、前記車両の操舵制御を実行する、
車両制御システム。 - 前記車両は、前記操舵制御の内容を報知するための報知情報を生成して報知する、
請求項6に記載の車両制御システム。 - 少なくとも一つの車線を含む道路を走行可能な車両とサーバとが互いに通信可能な車両制御システムにより実行される車両制御方法であって、
走行中の道路の走行位置に関する情報と前記車線の区画線とを検出し、
検出された前記区画線に基づいて、前記車線の中央位置を推定し、
推定された前記車線の中央位置と車幅方向の変位量を示すオフセット量を取得し、
前記車両の走行位置を含む走行区間において、前記車両から所定距離以内を走行する他車両の現在の車両情報を取得し、
前記車両に対応するオフセット量と前記他車両の車両情報に含まれる前記他車両に対応するオフセット量とが一定量以上の差を有する更新済オフセット量を算出し、
算出された前記更新済オフセット量に基づいて、前記車両の操舵制御を実行する、
車両制御方法。
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