JP2020163933A - 電動パワーステアリング用モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】IG−OFF信号が検出された場合でも操舵アシストを継続し、他のコンポーネントにおける機能・動作も継続する電動パワーステアリング用モータ制御装置を提供する。【解決手段】イグニッションスイッチ31の故障によるイグニッションOFF信号が検出された場合、IG電圧検出部25で検出されたイグニッション電圧値をバッテリ電圧値で置き換え、置き換えられたイグニッション電圧値を使用して操舵アシストを継続する。これにより、IG故障前後で同等のアシストが可能となり、さらに、車両の安全メカニズム等においてIG信号を使用している他のECU、コンポーネントにおける機能・動作を継続できる。【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、複数系統のモータ制御回路による冗長構成を有する電動パワーステアリング用モータ制御装置に関する。
自動車等の車両は、運転者によるステアリングハンドル操作に対して操舵補助力(操舵アシスト力)を発生する電動モータ、電動モータの制御装置等からなる電動パワーステアリング装置を備えている。電動パワーステアリング装置では、イグニッションスイッチ(IG-SW)からのIG信号に基づいて電動モータのON/OFFが切り換えられ、IG-SWがOFFになると操舵の補助機能が停止される。
従来の電動パワーステアリング装置では、IG-OFF信号が出力されると、エンジンが駆動しているにもかかわらず電動モータに電源が供給されなくなり、ステアリング系に操舵補助力が付加されなくなることでドライバーの操舵力が大きくなる。
特許文献1は、IG-SWの操作状態を検出する操作検出手段によって、IG-SWのオフ故障によりIG−OFF信号が検出された場合であっても、エンジン回転数センサで検出されたエンジンの回転数に基づき操舵アシストを継続する技術を開示している。
車両の電子制御ユニット(Electronic Control Unit: ECU)へのIG信号入力が断たれたとき、例えばCAN(Controller Area Network)通信による受信データをもとに自己保持して、操舵アシストを継続する構成も従来より提案されている。しかし、IGスイッチがOFFにされ、一旦CANからの信号受信が途絶えて自己保持を停止すると、IGスイッチが再びONとなった場合、車両を起動できないという問題がある。
さらには、CANからの信号受信が途絶えた場合、自己保持を継続し続ける構成をとると暗電流が増加し、バッテリ上がりが生じるという問題もある。
よって、電動パワーステアリング装置において、IG信号のみをトリガーとして電源部を起動し、その電源部よりECUに動作電源を出力する構成は、IG信号が途絶えることが電源の失陥に繋がり、電動パワーステアリング装置の円滑な制御と安全性の確保が不十分となり、操舵アシスト機能を維持できないという問題がある。
上記特許文献1の電動パワーステアリング装置は、IGスイッチのOFF故障に対処したアシスト継続を可能とするが、OFF故障時等における車速、あるいはエンジン回転数に応じた限定的なアシスト継続制御になる。
また、特許文献1は、IG信号を使用した機能を有する他の制御システムにおける安全メカニズム、例えば車両のレーンキーパー、ブレーキアシスト等の運転支援を提供する先進運転支援システム(Advanced Driver-Assistance Systems:ADAS)等の機能低下に対処していない。そのため、IG−OFF信号が検出された場合にはCANの診断ができなくなってADASの機能が停止し、機能の縮退や誤動作が発生する虞がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサ故障等によりIG−OFF信号が検出された場合でも操舵アシストを継続し、車両の安全メカニズム等においてIG信号を使用している他のコンポーネントにおける機能・動作も継続する電動パワーステアリング用モータ制御装置を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本願の例示的な第1の発明は、電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシストする電動パワーステアリング用モータ制御装置であって、少なくとも前記電動モータと該電動モータの制御回路の駆動電源となるバッテリと、前記バッテリの電圧値を監視するバッテリ電圧監視部と、前記車両等のイグニッションスイッチの故障の有無を検出するIG故障検出手段と、前記イグニッションスイッチを介して供給されるイグニッション電圧値を検出するIG電圧検出手段と、前記IG電圧検出手段で検出されたイグニッション電圧値を記憶する記憶部と、前記IG故障検出手段により前記イグニッションスイッチの故障によるイグニッションOFF信号が検出された場合、前記記憶部に記憶したイグニッション電圧値を前記バッテリ電圧値で置き換える制御部とを備え、前記制御部によって置き換えられたイグニッション電圧値を使用して前記アシストを継続することを特徴とする。
本願の例示的な第2の発明は、電動パワーステアリングシステムであって、上記例示的な第1の発明に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、断線、センサの故障等によりIG−OFF信号が検出された場合でも電動モータを駆動して操舵アシストを継続でき、さらに、車両の安全メカニズム等においてIG信号を使用している他のECU、コンポーネントにおける機能・動作を継続できる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの概略構成である。図1において、電動パワーステアリングシステム10は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit: ECU)としてのモータ制御装置1、操舵部材であるステアリングハンドル2、ステアリングハンドル2に接続された回転軸3、ピニオンギア6、ラック軸7等を備える。
回転軸3は、その先端に設けられたピニオンギア6に噛み合っている。ピニオンギア6により、回転軸3の回転運動がラック軸7の直線運動に変換され、ラック軸7の変位量に応じた角度に、そのラック軸7の両端に設けられた一対の車輪5a,5bが操舵される。
回転軸3には、ステアリングハンドル2が操作された際の操舵トルクを検出するトルクセンサ9が設けられており、検出された操舵トルクはモータ制御装置1へ送られる。モータ制御装置1は、トルクセンサ9より取得した操舵トルク、車速センサ(不図示)からの車速等の信号に基づくモータ駆動信号を生成し、その信号を電動モータ15に出力する。
モータ駆動信号が入力された電動モータ15からは、ステアリングハンドル2の操舵を補助するための補助トルクが出力され、その補助トルクが減速ギア4を介して回転軸3に伝達される。その結果、電動モータ15で発生したトルクによって回転軸3の回転がアシストされることで、運転者のハンドル操作を補助する。
図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置の詳細ブロック構成を示す。図2の電動パワーステアリング用モータ制御装置1(以下、単にモータ制御装置ともいう。)は、モータ制御装置全体の制御を司る、例えばマイクロプロセッサからなる制御部(CPU)12、制御部(CPU)12からの制御信号よりモータ駆動信号を生成しFET駆動回路として機能するインバータ制御部13、電動モータ15に所定の駆動電流を供給するモータ駆動部であるインバータ回路14を備える。
インバータ回路14には、フィルタ16と電源リレー17を介して外部バッテリBTよりモータ駆動用の電源が供給される。フィルタ16は、不図示の電解コンデンサとコイルからなり、モータ制御装置1への供給電源に含まれるノイズ等を吸収し、電源電圧を平滑する。電源リレー17は、バッテリBTからの電力を遮断可能に構成され、例えば、機械式リレーあるいは半導体リレーで構成される。なお、フィルタ16はインバータ回路部14に包含させてもよい。
電動モータ15は、U相、V相、W相からなる3相巻線(U,V,W)15aを備える3相ブラシレスDCモータである。電動モータ15を駆動するインバータ回路14は、半導体スイッチング素子(FET1〜6)からなるFETブリッジ回路である。
なお、スイッチング素子(FET1〜6)はパワー素子とも呼ばれ、例えば、MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子を用いる。
インバータ回路14を構成するスイッチング素子(FET1〜6)は、電動モータ15の各相に対応して設けられている。すなわち、FET1,2がU相に、FET3,4がV相に、そして、FET5,6がW相にそれぞれ対応している。
インバータ回路14において、FET1,3,5のドレイン端子は電源側に接続され、ソース端子はFET2,4,6のドレイン端子に接続されている。また、FET2,4,6のソース端子は、グランド(GND)側に接続されている。
よって、モータ制御装置1は、1組の3相巻線(U,V,W)と、それらの3相巻線に駆動電流を供給する1組のインバータとからなるシングルインバータ構成となっている。
電源部20は、バッテリBTより供給されたバッテリ電圧+Bを所定の電圧(例えば、ロジックレベルの電圧)に変換し、それを制御部(CPU)12、インバータ制御部13等の駆動電源として供給する。
モータ制御装置1は、車両の各種情報を授受する車載ネットワーク(CAN)に接続されたCAN信号線(CAN通信バス)27H,27Lを介して、他の制御ユニット(ECU)との間でCANプロトコルによるデータ通信を行う。CAN信号線27H,27Lは、CANプロトコルで使用されるCAN−Hライン27およびCAN−Lライン27からなる2線式の通信線である。
イグニッションスイッチ(IG-SW)31は、その一端がバッテリBTに接続され、他端はイグニッション(IG)電圧検出部25に接続されている。IG電圧検出部25は、イグニッションスイッチ31を介して供給されたイグニッション(IG)電圧値をAD変換する。IG電圧検出部25で得られた電圧値(デジタル値)は、制御部(CPU)12のIG電圧値判定部34に入力される。
なお、IG電圧検出部25でAD変換されたデジタル電圧値は、後述する置き換え処理等のためのIG電圧値として、記憶部26に記憶される。
バッテリ(BT)電圧監視部29は、バッテリBTのバッテリ電圧を入力してAD変換し、デジタルのバッテリ(BT)電圧値として、制御部(CPU)12のバッテリ電圧値判定部33に入力される。
イグニッションスイッチ状態判定部(IG状態判定部)35は、IG電圧検出部25で検出した電圧をもとに、イグニッションスイッチ(IG-SW)31の状態、すなわち、IG-SW31の故障の有無を判定する。そのため、IG状態判定部35には、IG電圧検出部25からのIG電圧値、車載ネットワーク(CAN)よりCAN信号として送信されたエンジン回転数信号、車両の走行速度信号等が、CANI/F19を介して入力される。
置き換え部28には、記憶部26に記憶されたイグニッション(IG)電圧値、バッテリ(BT)電圧監視部29の出力であるバッテリ(BT)電圧値等が入力される。置き換え部28は、後述するように、IG状態判定部35から出力されるIG状態の判定結果(IG故障の有無)にしたがって、イグニッション(IG)電圧値をバッテリ(BT)電圧値で置き換える処理を行う。
電動モータ15には、その回転子(ロータ)の回転位置を検出する回転センサ11が搭載され、回転センサ11からの出力信号は、回転情報として、入力I/F18を介して制御部(CPU)12へ入力される。
また、図1に示すようにステアリングハンドル2の近傍に搭載され、操舵トルクを検出するトルクセンサ9等のセンサ類で検出された信号は、入力I/F18を介して制御部(CPU)12へ入力される。
IG状態判定部35から出力されるIG-SW31の状態は、IG故障があるか否かを示す情報である。制御部(CPU)12は、IG状態判定部35で判定されたIG故障の有無についての情報と、上記のセンサ等による検出信号に基づく情報から、電動モータ15を駆動するための制御指令を演算する。
例えば、バッテリBTとIG-SW(イグニッションスイッチ)31間を接続する信号線23に断線等の故障が発生した場合にはIG信号が途絶えることから、IG電圧検出部25はIG電圧値を検出できない。このことは、IG電圧検出部25が、IG-SWの状態を示すIG信号の故障検知手段として機能することを意味する。
よって、信号線23に断線等によってIG信号が途絶えた場合、あるいは、IG電圧検出部25で検出されたイグニッション(IG)電圧値が所定の範囲にない場合、制御部(CPU)12は、電動モータ15の駆動を停止し、車両の操舵アシストは中止される。
次に、本実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置におけるIG故障の判定処理、アシスト継続の判定処理等について説明する。図3は、図2に示す電動パワーステアリング用モータ制御装置1におけるIG故障判定およびアシスト継続判定の処理手順を示すフローチャートである。
最初のステップS11において、制御部(CPU)12のIG電圧値判定部34は、IG-SW(イグニッションスイッチ)31を介して供給されたイグニッション(IG)電圧をIG電圧検出部25によりAD変換して得たIG電圧値が所定範囲内にあるか否かを判定する。例えば、IG電圧値が電動パワーステアリング用モータ制御装置1のすべての制御回路の動作電圧を満たす範囲にあるかどうかを判定する。
IG電圧値が電動パワーステアリング用モータ制御装置1の制御回路の動作電圧範囲内にあれば、そのIG電圧値がIG−ON相当の電圧であるとして、後述する置き換え処理を行わず、必要に応じてステアリングハンドルへのアシストを継続する(ステップS25)。
一方、IG電圧値が上記制御回路の動作電圧範囲内にない場合、ステップS13で、IG状態判定部35によってイグニッションスイッチ(IG-SW)31の状態を判定する。ここでは、イグニッション(IG)電圧をAD変換したIG電圧値、車載ネットワーク(CAN)よりCAN信号として送信されたエンジン回転数信号、車両の走行速度信号等をもとにIG状態を判定する。
例えば、CAN信号としてのエンジン回転数信号および走行速度信号を正常に受信できるが、イグニッション(IG)電圧をAD変換したIG電圧値が上述した制御回路の動作電圧範囲内にない場合、IG状態判定部35は、断線等の故障が発生しており、IG故障の状態にあると判定する。
電動パワーステアリング用モータ制御装置1の制御部(CPU)12は、IG状態判定部35での判定を受けて、他のECUにおけるIG信号がIG−ONとなっているにも拘わらず、電動パワーステアリング用モータ制御装置1のIG信号がIG−OFF相当の電圧値を示していると判断する。このようにIG−OFF故障が発生していることから、ステップS15における判断の結果は、YESとなる。
ステップS15でIG−OFF故障が生じていると判断された場合、ステップS19で、置き換え部28内のIG電圧補正部28aにおいてIG電圧の推定値を算出する。
通常、IG−ONのときのIG電圧値は、バッテリ電圧値に相当する電圧値となるが、例えば、バッテリ(BT)からの電源供給ラインにおける電圧降下等により、バッテリ電圧値判定部33においてバッテリ電圧値が所定範囲の下限値よりも低いと判定されたり、あるいは所定範囲の上限値よりも高いと判定されたりすることが想定される。
このように、一般的にはIG電圧値がバッテリ電圧値に相当する電圧値となることから、バッテリ電圧値をもとにIG電圧値の推定が可能となる。その際、バッテリ電圧値そのものの低下あるいは上昇を加味して、バッテリ電圧値からIG電圧値の推定値を算出する。
例えば、バッテリ電圧値の電圧降下分を補正した値をIG電圧値に加算(代入)して、それをIG電圧推定値とする。あるいは、バッテリ電圧値の電圧上昇分を補正した値をIG電圧値から減算(代入)して、それをIG電圧推定値とする。こうすることで、例えば回路設計上の電圧に対する電圧低下分、あるいは電圧上昇分を補正することができる。
制御部(CPU)12の置き換え部28は、ステップS21において、IG−OFF相当のIG電圧値に、ステップS19で算出した推定値を加算した電圧値でIG電圧値を置き換える電圧置き換え処理を実行する。
ステップS23では、上記IG電圧値の置き換え処理後におけるIG電圧値が所定範囲内にあるか否かを判定する。すなわち、制御部(CPU)12は、置き換え後のIG電圧値が電動パワーステアリング用モータ制御装置1の制御回路の動作電圧範囲内にあると判断した場合、ステップS25においてステアリングハンドルへのアシストを継続する。
一方、ステップS23において、上記置き換え後のIG電圧値が制御回路の動作電圧範囲内にないと判断された場合、制御部(CPU)12は、ステップS27において電動モータ15の駆動を停止し、ステアリングハンドルへのアシストを停止する。
なお、電源供給ラインにおける電圧降下等は認められないが、バッテリBT自体の出力電圧の低下により、バッテリ電圧値判定部33においてバッテリ電圧値が低いと判定された場合には、バッテリBTの実電圧値をそのまま使用して電圧の置き換え処理を行う。
また、IG電圧をAD変換したIG電圧値が所定の範囲内にない場合(IG−OFF相当)の処理として、例えば、上述したステップS13におけるIG-SWの状態判定において、CAN信号として送信されたエンジン回転数信号、車両の走行速度信号のすべてが受信されないときに電圧置換え処理を行うか、あるいは、CAN信号として送信されたエンジン回転数信号、車両の走行速度信号のうち1個の信号でも受信した場合には、電圧置換え処理を行うようにしてもよい。
あるいは、IG−OFF相当と判定された場合、ステップS13でのIG-SWの状態判定において、CAN信号として送信されたエンジン回転数信号、車両の走行速度信号について、多数決により特定した信号が受信されていれば、他の信号が受信されなくても電圧置換え処理を行うようにしてもよい。
なお、上記のモータ制御装置は、1組の3相巻線と、3相巻線に駆動電流を供給する1組のインバータとからなるシングルインバータ構成としたが、インバータの構成はシングルに限定されず、ダブルインバータ構成であってもよい。
以上説明したように本実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置では、断線、センサの故障等によりIG−OFF信号が検出された場合、バッテリ電圧値で置き換えたイグニッション電圧値を使用して電動モータを駆動制御する。これにより操舵アシストを継続でき、IG故障前後で同等のアシストが可能となることに加えて、車両の安全メカニズム等においてIG信号を使用している他のECU、コンポーネントにおける機能・動作を継続できる。
また、電圧の置き換え処理を行う場合、バッテリ電圧値での置き換えが可能かどうかを事前に推定することで、イグニッション電圧値をバッテリ電圧値で置き換えたときに電圧が足りず、アシスト継続不能になる事態を未然に防止できる。
電圧の置き換えが可能とされた場合、バッテリ電圧値を補正して得た電圧値をイグニッション電圧値の推定値とすることで、イグニッションスイッチが故障してバッテリ電圧で置き換えた後の車両制御においても、イグニッション故障前と同等のアシスト制御を実現できる。
一方、バッテリ電圧での置き換えができない場合、操舵アシストを停止して安全性を重視した車両制御を可能にする。
さらに、故障値を示しているIG電圧値をバッテリ電圧で置き換えることで、所定のIG電圧値があることを前提とするCAN診断が可能となる。そして、CAN通信によって受信したイグニッション電圧値、車両等の車速およびエンジン回転数をもとにイグニッションスイッチの故障の有無を検出することで、他のECUの制御回路等のイグニッション電圧値をもとに、容易かつ迅速にイグニッションスイッチの故障を検出できる。
また、他の制御回路等からIG−OFF信号が送信されないことを根拠として、容易かつ迅速にイグニッションスイッチの故障を検出できる。
上述した電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えた電動パワーステアリングシステムにおいても、故障等によりIG−OFF信号が検出された場合にも、電動パワーステアリングシステムにおいて電動モータを駆動して操舵アシストが継続可能となる。
1 モータ制御装置
2 ステアリングハンドル
3 回転軸
4 減速ギア
6 ピニオンギア
7 ラック軸
9 トルクセンサ
10 電動パワーステアリングシステム
11 回転センサ
12 制御部(CPU)
13 インバータ制御部
14 インバータ回路
15 電動モータ
15a 3相巻線
16 フィルタ
17 電源リレー
18 入力I/F
19 CANI/F
20 電源部
23 バッテリBTとIG-SW間の信号線
25 IG電圧検出部
27H,27L CAN信号線
27Ha,27Hb CAN−Hライン
29 バッテリ(BT)電圧監視部
31 イグニッションスイッチ(IG-SW)
33 バッテリ電圧値判定部
34 IG電圧値判定部
35 IG状態判定部
BT バッテリ
2 ステアリングハンドル
3 回転軸
4 減速ギア
6 ピニオンギア
7 ラック軸
9 トルクセンサ
10 電動パワーステアリングシステム
11 回転センサ
12 制御部(CPU)
13 インバータ制御部
14 インバータ回路
15 電動モータ
15a 3相巻線
16 フィルタ
17 電源リレー
18 入力I/F
19 CANI/F
20 電源部
23 バッテリBTとIG-SW間の信号線
25 IG電圧検出部
27H,27L CAN信号線
27Ha,27Hb CAN−Hライン
29 バッテリ(BT)電圧監視部
31 イグニッションスイッチ(IG-SW)
33 バッテリ電圧値判定部
34 IG電圧値判定部
35 IG状態判定部
BT バッテリ
Claims (7)
- 電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシストする電動パワーステアリング用モータ制御装置であって、
少なくとも前記電動モータと該電動モータの制御回路の駆動電源となるバッテリと、
前記バッテリの電圧値を監視するバッテリ電圧監視部と、
前記車両等のイグニッションスイッチの故障の有無を検出するIG故障検出手段と、
前記イグニッションスイッチを介して供給されるイグニッション電圧値を検出するIG電圧検出手段と、
前記IG電圧検出手段で検出されたイグニッション電圧値を記憶する記憶部と、
前記IG故障検出手段により前記イグニッションスイッチの故障によるイグニッションOFF信号が検出された場合、前記記憶部に記憶したイグニッション電圧値を前記バッテリ電圧値で置き換える制御部と、
を備え、
前記制御部によって置き換えられたイグニッション電圧値を使用して前記アシストを継続する電動パワーステアリング用モータ制御装置。 - CAN(Controller Area Network)通信により前記制御部とCAN信号を送受信可能にするCAN通信部をさらに備え、
前記IG故障検出手段は、少なくとも、前記CAN通信部によるCAN通信によって受信したイグニッション電圧値、前記車両等の車速およびエンジン回転数をもとにイグニッションスイッチの故障の有無を検出する請求項1の電動パワーステアリング用モータ制御装置。 - CAN(Controller Area Network)通信により前記制御部とCAN信号を送受信可能にするCAN通信部をさらに備え、
前記IG故障検出手段は、前記CAN通信によりイグニッションOFF信号が受信されず、かつ、前記イグニッション電圧値が所定の範囲内にない場合にイグニッションスイッチが故障状態にあると判断する請求項1の電動パワーステアリング用モータ制御装置。 - 前記イグニッション電圧値を前記バッテリ電圧値で置き換えた場合、該イグニッション電圧値が前記電動モータおよび該電動モータの制御回路の動作電圧範囲にあるか否かを推定する推定手段をさらに備える請求項1〜3のいずれか1項の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
- 前記推定手段により前記置き換えが可能とされた場合、前記バッテリ電圧値を補正して得た電圧値をイグニッション電圧値の推定値とする請求項4の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
- 前記推定手段により前記置き換えが不可能とされた場合、前記アシストを停止する請求項4の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム。
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---|---|---|---|
JP2019064673A JP2020163933A (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 電動パワーステアリング用モータ制御装置 |
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JP2019064673A Pending JP2020163933A (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 電動パワーステアリング用モータ制御装置 |
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