JP2020147191A - 電動パワーステアリング用モータ制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング用モータ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】イグニッション信号(IG信号)が途絶えても操舵アシスト機能を継続する電動パワーステアリング用モータ制御装置を提供する。【解決手段】電動パワーステアリング用モータ制御装置において、モータ制御装置1a,1bを複数のモータ制御系統からなる冗長構成にするとともに、それら複数系統のうちの特定の系統に属するモータ制御装置に、イグニッションスイッチ(IG-SW)からのIG信号と、車載ネットワーク(CAN)を介して受信したCANウェイクアップ信号との論理和をとるOR回路25a,25bを設ける。これにより、断線等の故障によりIG信号が途絶えても、CANウェイクアップ信号によって、特定の系統のモータ制御装置を構成する電源を起動して制御部(CPU)等を駆動し、操舵アシストを継続する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、複数系統のモータ制御回路による冗長構成を有する電動パワーステアリング用モータ制御装置に関する。
電動パワーステアリング装置において、モータに設けた2組のコイル巻線を独立して駆動する2組のインバータ回路を備え、さらに、インバータ回路以外の制御回路を二重系として、異常時(故障時)において、正常に動作している系によってモータ制御を継続するという冗長構成が従来より知られている。
例えば、特許文献1は、自身の制御系の入力系統関連の情報を他方の制御系のCPUに伝達し、自身の制御系の入力系統関連の異常を検知した場合、他方の制御系の入力情報を利用して電動モータの駆動を継続する、冗長構成を有する電動パワーステアリング装置を開示している。
このように特許文献1の冗長構成は、2系統を完全に分離独立することで、故障時において1系統でバックアップ動作を行い、機能喪失を防いでいる。
再公表特許WO2017/122329
特許文献1の冗長構成によれば、正常な制御系は、異常な制御系のその異常に対する対応内容を認識して、異常な制御系の動作の不足分の補充が可能であっても、各制御系の内部電源としての電源回路は、イグニッションスイッチを介してバッテリに接続されている。そのため、例えば、バッテリとイグニッションスイッチとの間において、断線等の故障が発生した場合には、電動パワーステアリングを起動することができず、車両の操舵アシストが不可能になるという問題がある。
このように、電動パワーステアリング装置において電子制御ユニット(Electronic Control Unit: ECU)へのIG信号の入力を冗長にしても、例えばECUへのIG信号入力が車両のどの部位で分岐されたかによっては、車両は起動しても固有のECUに対するIG信号がすべて断たれた状況が生じ得るため、操舵アシストを実行できない可能性がある。
一方、ECUへのIG信号入力が断たれたとき、CAN(Controller Area Network)通信による受信データをもとに自己保持して、操舵アシストを継続する構成も従来、提案されているが、IGスイッチがOFFにされ、一旦CANからの信号受信が途絶えて自己保持を停止すると、IGスイッチが再度ONとなった場合、車両を起動できないという問題がある。
さらには、CANからの信号受信が途絶えた場合、自己保持を継続し続ける構成をとると暗電流が増加し、バッテリ上がりが生じるという問題もある。
よって、電動パワーステアリング装置において、IG信号のみをトリガーとして電源部を起動し、その電源部よりECUに動作電源を出力する構成は、IG信号が途絶えることが電源の失陥に繋がり、電動パワーステアリング装置の円滑な制御と安全性の確保が不十分となり、操舵アシスト機能を維持できないという問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、イグニッションスイッチからのイグニッション信号(IG信号)が途絶えても、電子制御ユニット(ECU)内の電源管理部を起動して、操舵アシスト機能を継続する電動パワーステアリング用モータ制御装置を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本願の例示的な第1の発明は、電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシストする電動パワーステアリング用モータ制御装置であって、前記電動モータの駆動部を含む複数の制御回路を制御する中央制御部と、前記中央制御部と通信可能に構成されたCAN(Controller Area Network)通信部と、前記複数の制御回路および前記中央制御部への電源供給を制御する電源管理部と、前記車両等のイグニッションスイッチよりIG信号を入力する手段と、前記CAN通信部よりCANウェイクアップ信号を入力する手段と、前記IG信号または前記CANウェイクアップ信号をもとに前記電源管理部の起動信号を生成する起動信号生成部とを備えることを特徴とする。
本願の例示的な第2の発明は、電動パワーステアリングシステムであって、上記例示的な第1の発明に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、イグニッションスイッチからのイグニッション信号(IG信号)が途絶えても、CANウェイクアップ信号によって、電源供給を制御する電源管理部を起動することで、電源供給を受けた電動パワーステアリング装置において操舵アシストを継続できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す図である。 図2は、図1に示す電動パワーステアリング用モータ制御装置の詳細構成を示す図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置の詳細構成を示す図である。 図4は、電動パワーステアリング用モータ制御装置においてOR回路を外部に設けた例を示す図である。 図5は、電動パワーステアリング用モータ制御装置においてOR回路をモータ制御装置各々に設けた例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの概略構成である。図1において、電動パワーステアリングシステム10は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit: ECU)としてのモータ制御装置1a,1b、操舵部材であるステアリングハンドル2、ステアリングハンドル2に接続された回転軸3、ピニオンギア6、ラック軸7等を備える。
回転軸3は、その先端に設けられたピニオンギア6に噛み合っている。ピニオンギア6により、回転軸3の回転運動がラック軸7の直線運動に変換され、ラック軸7の変位量に応じた角度に、そのラック軸7の両端に設けられた一対の車輪5a,5bが操舵される。
回転軸3には、ステアリングハンドル2が操作された際の操舵トルクを検出するトルクセンサ9a,9bが設けられており、検出された操舵トルクはモータ制御装置1a,1bへ送られる。モータ制御装置1a,1bは、トルクセンサ9a,9bより取得した操舵トルク、車速センサ(不図示)からの車速等の信号に基づくモータ駆動信号を生成し、その信号を電動モータ15,35に出力する。
モータ駆動信号が入力された電動モータ15,35からは、ステアリングハンドル2の操舵を補助するための補助トルクが出力され、その補助トルクが減速ギア4を介して回転軸3に伝達される。その結果、電動モータ15,35で発生したトルクによって回転軸3の回転がアシストされることで、運転者のハンドル操作を補助する。
次に、第1の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置について説明する。図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置の詳細構成を示す。
図2において、モータ制御装置1aは、装置全体の制御を司る、例えばマイクロプロセッサからなる制御部(CPU)12a、制御部(CPU)12aからの制御信号よりモータ駆動信号を生成し、FET駆動回路として機能するインバータ制御部13a、電動モータ15に所定の駆動電流を供給するモータ駆動部であるインバータ回路14aを備える。
インバータ回路14aには、フィルタ16aと電源リレー17aを介して外部バッテリBTよりモータ駆動用の電源が供給される。フィルタ16aは、不図示の電解コンデンサとコイルからなり、モータ制御装置1aへの供給電源に含まれるノイズ等を吸収し、電源電圧を平滑する。電源リレー17aは、バッテリBTからの電力を遮断可能に構成され、例えば、機械式リレーあるいは半導体リレーで構成される。なお、フィルタ16aはインバータ回路部14aに包含させてもよい。
電動モータ15は、U相、V相、W相からなる3相巻線(Ua,Va,Wa)15aを備える3相ブラシレスDCモータである。電動モータ15を駆動するインバータ回路14aは、半導体スイッチング素子(FET1〜6)からなるFETブリッジ回路である。
なお、スイッチング素子(FET1〜6)はパワー素子とも呼ばれ、例えば、MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子を用いる。
インバータ回路14aを構成するスイッチング素子(FET1〜6)は、電動モータ15の各相に対応して設けられている。すなわち、FET1,2がU相に、FET3,4がV相に、そして、FET5,6がW相にそれぞれ対応している。
インバータ回路14aにおいて、FET1,3,5のドレイン端子は電源側に接続され、ソース端子はFET2,4,6のドレイン端子に接続されている。また、FET2,4,6のソース端子は、グランド(GND)側に接続されている。
よって、モータ制御装置1aは、1組の3相巻線(Ua,Va,Wa)と、それらの3相巻線に駆動電流を供給する1組のインバータとからなるシングルインバータ構成となっている。
電源部20aは、後述する起動信号を受ける電源管理部21aによって起動・制御される。電源部20aは、バッテリBTより供給されたバッテリ電圧+Bを所定の電圧(例えば、ロジックレベルの電圧)に変換し、それを制御部(CPU)12a、インバータ制御部13a等の駆動電源として供給する。
モータ制御装置1aは、車両の各種情報を授受する車載ネットワーク(CAN)に接続されたCAN信号線(CAN通信バス)27H,27Lを介して、他の制御ユニット(ECU)との間でCANプロトコルによるデータ通信を行う。CAN信号線27H,27Lは、CANプロトコルで使用されるCAN−Hライン27HaおよびCAN−Lライン27Laからなる2線式の通信線である。
イグニッションスイッチ(IG-SW)31は、その一端がバッテリBTに接続され、他端は論理和(OR)回路25aの一方入力端に接続されている。また、CAN−Hライン27HaおよびCAN−Lライン27Laは、CANI/F19aに接続され、CANI/F19aの出力端の一つがOR回路25aの他方入力端に接続されている。
よって、イグニッションスイッチ(IG-SW)31からのIG信号が、OR回路25aへの入力信号となるとともに、車載ネットワーク(CAN)を介して接続されている他の制御ユニットから出力されたCANウェイクアップ信号が、CANI/F19aを介して、OR回路25aの入力信号となる。
電動モータ15には、その回転子(ロータ)の回転位置を検出する回転センサ11aが搭載され、回転センサ11aからの出力信号は、回転情報として、入力I/F18aを介して制御部(CPU)12aへ入力される。
また、図1に示すようにステアリングハンドル2の近傍に搭載され、操舵トルクを検出するトルクセンサ9a等のセンサ類で検出された信号は、入力I/F18aを介して制御部(CPU)12aへ入力され、車両の走行速度等はCAN信号として制御部(CPU)12aに入力される。制御部(CPU)12aは、入力された検出信号に基づく情報から、電動モータ15を駆動するための制御指令を演算する。
上記の構成を有するモータ制御装置1aにおいて、例えば、バッテリBTとIG-SW(イグニッションスイッチ)31間を接続する信号線23に断線等の故障が発生した場合、IG信号が途絶えるため、OR回路25aにはIG信号が入力されない。
一方、IG信号が途絶えても、OR回路25aには、CANI/F19aを介してCANウェイクアップ信号が入力されるため、OR回路25aの出力信号の論理レベルはアクティブ(例えば、論理ハイレベル)になる。したがって、電源管理部21aは、CANウェイクアップ信号によって論理アクティブとなった、OR回路25aの出力信号を起動信号として、電源部20aを起動する。
よって、信号線23に断線等によってIG信号が途絶えても、制御部(CPU)12a、インバータ制御部13a等には、電源部20aより動作電源が供給され、インバータ回路14aによって電動モータ15が駆動されて、車両の操舵アシストが可能となる。
このように第1の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置は、IG信号とCANウェイクアップ信号の論理和をとるOR回路を設けたことで、IG信号が途絶えてOR回路にIG信号が入力されない故障が発生しても、IG信号に代えて、OR回路に入力されたCANウェイクアップ信号を電源管理部に対する起動信号とすることができる。
よって、論理和回路(OR回路)に入力されたIG信号とCANウェイクアップ信号のいずれかが起動信号として電源管理部21aに入力されることで、電源部20aから電源供給が行われる。その結果、電源供給を受けた制御部(CPU)12a、インバータ制御部13a等が動作可能となるため、IG信号が入力されない故障時においても電動パワーステアリング装置における操舵アシストが可能となる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置の詳細構成を示している。なお、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの構成は、図1に示す第1の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置を含む電動パワーステアリングシステムと同一であるため、その図示および説明を省略する。
図3に示すように、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置は、一つのECU(Electronic Control Unit)が複数の系統(モータ制御装置)からなる冗長構成を有し、各モータ制御装置は一部を除き同一の構成要素を備える。
ここでは、2系統の冗長構成を有するモータ制御装置を例に挙げて説明するが、さらに、3系統、4系統といった多系統からなる冗長構成への展開も可能である。
図3に示すように、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置は、2系統のモータ制御装置1a,1bで構成される。すなわち、モータ制御装置1a,1bは、2組の3相巻線(Ua,Va,Wa)35aおよび3相巻線(Ub,Vb,Wb)35bを備える電動モータ35と、これら2組の3相巻線それぞれに駆動電流を供給する2組のインバータ回路14a,14bとからなるダブルインバータ構成となっている。
なお、図3において、図2に示すモータ制御装置と同一構成には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。また、以降の説明では、モータ制御装置1aと3相巻線35aを含む構成部分を第1系統、モータ制御装置1bと3相巻線35bを含む構成部分を第2系統という。
図3に示すモータ制御装置1aは、上述した第1系統を構成し、イグニッションスイッチ(IG-SW)からのIG信号と、CANI/FからのCANウェイクアップ信号とを入力信号とするOR回路を有しない点、IG信号が電源管理部21aに直接、入力される点を除いて、図2に示すモータ制御装置1aと同様の構成を有する。
第2系統を構成するモータ制御装置1bは、モータ制御装置1aと同様、その装置全体の制御を司る制御部(CPU)12b、制御部(CPU)12bからの制御信号よりモータ駆動信号を生成し、FET駆動回路として機能するインバータ制御部13b、電動モータ35の3相巻線(Ub,Vb,Wb)35bに所定の駆動電流を供給するインバータ回路14bを備える。
インバータ回路14bには、不図示の電解コンデンサとコイルからフィルタ16bおよび電源リレー17bを介して、外部バッテリBTよりモータ駆動用の電源が供給される。フィルタ16aと同様、フィルタ16bはモータ制御装置1bへの供給電源に含まれるノイズ等を吸収し、電源電圧を平滑する。電源リレー17bは、例えば機械式リレーあるいは半導体リレーによって、バッテリBTからの電力を遮断可能に構成されている。なお、フィルタ16bはインバータ回路部14bに包含させてもよい。
インバータ回路14bは、電動モータ35の3相巻線(Ub,Vb,Wb)各々に対応した半導体スイッチング素子(FET7〜12)からなるFETブリッジ回路である。ここでは、FET7,9,11のドレイン端子は電源側に接続され、ソース端子はFET8,10,12のドレイン端子に接続されている。また、FET8,10,12のソース端子は、グランド(GND)側に接続されている。
電源管理部21bは、後述する起動信号を受けて電源部20bを起動・制御する。電源部20bは、バッテリBTより供給されたバッテリ電圧+Bを、所定の電圧(例えば、ロジックレベルの電圧)に変換し、それを制御部(CPU)12b、インバータ制御部13b等へ駆動電源として供給する。
モータ制御装置1a,1bは、車両の各種情報を授受する車載ネットワーク(CAN)に接続されたCAN信号線(CAN通信バス)27H,27Lを介して、他の制御ユニット(ECU)との間でCANプロトコルによるデータ通信を行う。CAN信号線27H,27Lは、第1系統を構成するCAN−Hライン27Ha,CAN−Lライン27Laと、第2系統を構成するCAN−Hライン27Hb,CAN−Lライン27Lbからなる各々2線式の通信線である。
イグニッションスイッチ(IG-SW)31は、その一端がバッテリBTに接続され、他端は、第1系統を構成するモータ制御装置1aの電源管理部21aに接続されるとともに、第2系統を構成するモータ制御装置1bに設けた論理和(OR)回路25bの一方入力端に接続されている。
モータ制御装置1aは、CANI/F19aを介してCAN信号線27Ha,27Laと接続され、モータ制御装置1bは、CANI/F19bを介してCAN信号線27Hb,27Lbと接続されている。また、CANI/F19bの出力端の一つがOR回路25bの他方入力端に接続されている。
よって、イグニッションスイッチ(IG-SW)31からのIG信号と、車載ネットワーク(CAN)を介して接続されている他の制御ユニットより出力され、CANI/F19bを介して受信されたCANウェイクアップ信号とが、OR回路25bの入力信号となる。
電動モータ35には、3相巻線35a,35bそれぞれに対応させて、モータの回転子(ロータ)の回転位置を検出する回転センサ11a,11bが搭載されている。回転センサ11aからの出力信号は、回転情報として、入力I/F18aを介して制御部(CPU)12aへ入力され、同様に、回転センサ11bからの出力信号は、入力I/F18bを介して制御部(CPU)12bへ入力される。
第1系統を構成するモータ制御装置1aにおいて、操舵トルクを検出するトルクセンサ9a等のセンサ類で検出された信号は、入力I/F18aを介して制御部(CPU)12aへ入力され、車両の走行速度は、CAN信号としてCANI/F19aを介して制御部(CPU)12aに入力される。制御部(CPU)12aは、入力された検出信号に基づく情報から、電動モータ35を駆動する制御指令を演算する。
同様に、第2系統を構成するモータ制御装置1bの制御部(CPU)12bは、入力I/F18bを介して入力された、トルクセンサ9b等のセンサ類で検出された信号、CAN信号としてCANI/F19bを介して入力された車両の走行速度等に基づいて、電動モータ35を駆動する制御指令を演算する。
このような構成を有する、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置のモータ制御装置において、例えば、バッテリBTとIG-SW(イグニッションスイッチ)31間を接続する信号線23に断線等の故障が発生した場合、第1系統を構成するモータ制御装置1aの電源管理部21aへは、その起動信号となるIG信号が途絶える。
したがって、モータ制御装置1aの電源管理部21aによって電源部20aが起動されないので、制御部(CPU)12a、インバータ制御部13a等には動作電源が供給されない。その結果、インバータ回路14aより3相巻線(Ua,Va,Wa)35aにも駆動電流が供給されないという異常が発生する。
一方、上述したように車載ネットワーク(CAN)を介して接続される他の制御回路からは、CANウェイクアップ信号が出力されるため、第2系統を構成するモータ制御装置1bにおいて、CANI/F19bを介して、OR回路25bの他方入力端にはCANウェイクアップ信号が入力される。
よって、電源管理部21bに対するIG信号が途絶えても、CANI/F19bを介してOR回路25bに入力されたCANウェイクアップ信号によって、OR回路25bの出力信号の論理レベルがアクティブ(例えば、論理ハイレベル)になる。
電源管理部21bは、CANウェイクアップ信号によって論理アクティブとなった、OR回路25bの出力信号を起動信号として、電源部20bを起動する。その結果、電源部20bより、制御部(CPU)12b、インバータ制御部13b等に対して動作電源が供給され、インバータ回路14bによって3相巻線(Ub,Vb,Wb)35bに駆動電流が供給される。
OR回路25bの配置については、例えば電源管理部21bに内蔵させて、それらを一体化した構成にしてもよい。
このように異常が発生したことで、第1系統を構成するモータ制御装置1aが非動作状態になっても、第2系統を構成するモータ制御装置1bでは電源部が作動して、系統全体が正常動作を維持する。したがって、電動モータ35の3相巻線(Ub,Vb,Wb)35bに駆動電流が供給されることによって電動パワーステアリングが駆動され、車両の操舵アシスト維持が可能となる。
この場合、図3に示す電動パワーステアリング用モータ制御装置は、第1系統と第2系統の2系統のモータ制御装置のうち1系統のモータ制御装置で操舵アシストを行うことで、少なくとも正常時の50%の操舵アシスト継続を行える。
なお、第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置において、モータ制御装置1aの制御部(CPU)12aとモータ制御装置1bの制御部(CPU)12bは、信号線30を介してリアルタイムの相互通信が可能に構成されている。よって、各CPUは、故障等を含む、自己の属する系統の動作状態の監視のみならず、相互通信により他の系統での異常内容の伝達を受けて、他の系統の動作状態を監視することも可能である。
したがって、モータ制御装置のCPU間通信により、正常系統のモータ制御装置のCPUから故障系統のCPUに情報を送信し、その情報をもとに故障系統のモータ制御装置内の電源部を起動させ、操舵アシストを継続する構成とすることもできる。また、故障時における操舵アシストの開始タイミングを、CPU間通信により、車両のイグニッションスイッチ(IG-SW)の投入タイミングに合わせてもよい。
さらに、イグニッションスイッチの状態を示すIG信号の故障検知手段を設けてもよい。例えば、第1系統と第2系統の各系統においてIG電圧値を監視した際、CPU間通信により取得した他系統のIG電圧値は正常値を示しているが、自己の系統において、CAN情報は正常に受信されていてもIG電圧値が0Vの場合、自己の系統においてのみ、バッテリとイグニッションスイッチ間の断線等によりIG信号が途絶えているとの故障の検知および判断を迅速に行える。
また、各系統における故障判定を行う際、IG電圧値の監視結果と、CAN通信により取得した車両の制御情報、例えばエンジン情報、車速情報等とに基づいた多数決をとってもよい。
一方、IG信号以外の故障について、以下のように対応する構成としてもよい。すなわち、CPU間通信によって各系統の故障情報をやり取りし、その情報をもとに正常系統の出力を補正して、電動パワーステアリング用モータ制御装置全体として、通常時と同等のモータ出力を確保する構成としてもよい。
例えば、ある系統においてトルクセンサが故障してトルクセンサ入力に異常がある等、正常系統が、異常が発生した系統の異常内容を認識した場合、CPU間通信によって他の正常系統にトルクデータを送信して、故障系統に代わってモータ出力補正を行うようにしてもよい。
なお、各系統が正常の場合、各系統がそれぞれ算出した目標トルクを使用してモータの出力制御を行ってもよいし、一方の系統で算出した目標トルクをCPU間通信によって他方の系統に送信して、通常時と同等のモータ出力を確保してもよい。また、各系統での目標トルクの算出結果を平均した値を、各系統での目標トルクとしてもよい。
以上説明したように第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置では、モータ制御装置を複数のモータ制御系統からなる冗長構成にするとともに、それら複数系統のうちの特定の系統に属するモータ制御装置に、イグニッションスイッチ(IG-SW)からのIG信号と、車載ネットワーク(CAN)を介して受信したCANウェイクアップ信号との論理和をとるOR回路を設ける。
このような構成とすることで、断線等の故障によりIG信号が途絶えても、CANウェイクアップ信号によって、特定の系統のモータ制御装置を構成する電源を起動し、制御部(CPU)、インバータ回路等を駆動して操舵アシストを継続できる。
また、複数系統のうち一系統に異常が検出されても、他の正常系統のモータ制御装置によって電動モータを駆動することで、操舵アシストを継続できる。例えば、2系統構成の場合、1系統によるモータ駆動の継続によって、モータ駆動出力を少なくとも正常時の50%に維持できる。
さらに、各系統のモータ制御装置のCPU間通信によって系統相互の監視が可能となるため、例えば上述した第2の実施形態に係る電動パワーステアリング用モータ制御装置のモータ制御装置1a,1bのうち、OR回路を有する第2系統のモータ制御装置1bに故障等が発生した場合には、第1系統のモータ制御装置1aが、第2系統における故障等を迅速に判断できる。その結果、故障等が判定された第2系統に代わって、正常な第1系統による継続した電動モータの駆動が可能となる。
例えば、電動パワーステアリングシステムに上述した電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えることで、電動パワーステアリング用モータ制御装置においてIG信号が途絶えても、CANウェイクアップ信号によって電源管理部を起動できるので、電動パワーステアリングシステムでの操舵アシストを継続可能となる。
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上述した第2の実施形態では、第1系統と第2系統のうち、第2系統を構成するモータ制御装置に、IG信号とCANウェイクアップ信号との論理和をとるOR回路を設けたが、これに限定されない。
図4は、IG信号とCANウェイクアップ信号との論理和をとるOR回路25cをモータ制御装置1a,1bの外部に設けた例である。図4に示す例では、OR回路25cの出力が、モータ制御装置1aの電源部20aを起動する電源管理部21aと、モータ制御装置1bの電源部20bを起動する電源管理部21bとに入力される。
このような構成とすることで、IG信号が途絶えても、CANウェイクアップ信号によってOR回路25cの出力論理レベルがアクティブになるので、OR回路25cの出力信号が起動信号となってモータ制御装置1a,1bそれぞれの電源部20a,20bの双方が起動される。その結果、断線等の故障によりIG信号が途絶えても、全系統が正常時と同様に動作するので、100%の操舵アシストを継続できる。
また、OR回路25cをモータ制御装置1a,1bの外部に配置することで、OR回路25cからの出力信号の分岐が容易になり、信号線の引き回しの自由度も高くなる。
図5は、IG信号とCANウェイクアップ信号との論理和をとるOR回路を、モータ制御装置1a,1bそれぞれに設けた例である。図5では、OR回路25dの出力が、モータ制御装置1aの電源部20aを起動する電源管理部21aに入力され、OR回路25eの出力が、モータ制御装置1bの電源部20bを起動する電源管理部21bに入力される。
このような構成によって、IG信号が途絶えても、CANウェイクアップ信号によってOR回路25d,25eの出力論理レベルがアクティブになり、OR回路25dの出力信号が起動信号となってモータ制御装置1aの電源部20aが起動されるとともに、OR回路25eの出力信号が起動信号となってモータ制御装置1bの電源部20bが起動される。その結果、断線等の故障によりIG信号が途絶えても、全系統が正常時と同様に動作して、100%の操舵アシストを継続できる。
なお、図5に示す例においても、OR回路25d,25eそれぞれを電源管理部21a,21b内に配置(内蔵)して、それらを一体化した構成にしてもよい。
1a,1b モータ制御装置
2 ステアリングハンドル
3 回転軸
4 減速ギア
6 ピニオンギア
7 ラック軸
9a,9b トルクセンサ
10 電動パワーステアリングシステム
11a,11b 回転センサ
12a,12b 制御部(CPU)
13a,13b インバータ制御部
14a,14b インバータ回路
15,35 電動モータ
15a,35a,35b 3相巻線
16a,16b フィルタ
17a,17b 電源リレー
18a,18b 入力I/F
19a,19b CANI/F
20a,20b 電源部
21a,21b 電源管理部
23 バッテリBTとIG-SW間の信号線
25a〜25e 論理和(OR)回路
27 CAN信号線
27H,27L CAN信号線
27Ha,27Hb CAN−Hライン
27La,27Lb CAN−Lライン
31 イグニッションスイッチ(IG-SW)
BT バッテリ

Claims (10)

  1. 電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシストする電動パワーステアリング用モータ制御装置であって、
    前記電動モータの駆動部を含む複数の制御回路を制御する中央制御部と、
    前記中央制御部と通信可能に構成されたCAN(Controller Area Network)通信部と、
    前記複数の制御回路および前記中央制御部への電源供給を制御する電源管理部と、
    前記車両等のイグニッションスイッチよりIG信号を入力する手段と、
    前記CAN通信部よりCANウェイクアップ信号を入力する手段と、
    前記IG信号または前記CANウェイクアップ信号をもとに前記電源管理部の起動信号を生成する起動信号生成部と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  2. 前記起動信号生成部は、前記IG信号と前記CANウェイクアップ信号を入力信号とする論理和回路であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  3. 前記論理和回路を前記電源管理部内に配置したことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  4. 前記論理和回路を、前記電源管理部を除く前記複数の制御回路のいずれかに配置したことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  5. 前記イグニッションスイッチの故障検知手段をさらに備え、その故障検知手段による故障検知結果をもとに前記IG信号の生成の有無を判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  6. 各々が前記複数の制御回路と前記中央制御部を含んで構成された複数の系統からなり、前記複数の系統の少なくとも一つの系統に対応させて前記論理和回路を配置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  7. 前記複数の系統の系統数に応じて前記電動モータの駆動部をシングルインバータ構成あるいはダブルインバータ構成としたことを特徴とする請求項6に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  8. 前記複数の系統の前記中央制御部間の通信で得た故障情報をもとに、前記複数の系統のうち正常動作している系統の操舵アシスト出力を補正する手段をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  9. 前記複数の系統のうち正常動作している系統が、故障状態にある系統の前記電源管理部を起動する手段をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング用モータ制御装置を備えたことを特徴とする電動パワーステアリングシステム。
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