JP2020157693A - ハードコートフィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、フィルム表面の表面自由エネルギーを調整し、ハードコート層と印刷層(たとえば導電層)の密着性に優れたハードコートフィルムが開示されている。
またさらに、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ハードコート層の表面自由エネルギーを所定の範囲内に調整することにより、ハードコート層の上に印刷層(例えば導電層)を形成した場合、印刷層とハードコート層の密着性に優れることを見出した。また、ハードコート層の膜厚を所定の膜厚にすることで、ハードコート層上に形成させた例えば導電層の焼成を行った際の熱によるフィルムの損傷を抑制できることを見出した。また、ハードコート層の表面硬化度を所定の範囲に調整することにより、印刷層との密着性が向上する上、カールが低減することを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴とするハードコートフィルムである。
前記ハードコートフィルムは、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たすことを特徴とする第1の発明に記載のハードコートフィルムである。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
前記ハードコート層Aは、重量平均分子量600以上であり、且つ分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を含むことを特徴とする第1又は第2の発明に記載のハードコートフィルムである。
前記ハードコートフィルムのもう一方の面に形成されたハードコート層Bの膜厚DBと、前記ハードコート層Aの膜厚DAとが、|DA−DB|≦3μmの範囲にあることを特徴とする第1乃至第3のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
前記ハードコート層Aの表面硬化度CAと、前記ハードコート層Bの下記式(2)で表される表面硬化度CBとが、|CA−CB|≦3の範囲にあることを特徴とする第1乃至第4のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
表面硬化度CB=(P3/P4)×100・・・式(2)
(但し、前記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP3とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP4とする。)
前記フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする第1乃至第5のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムの製造方法であって、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たす前記ハードコートフィルムに、150℃以上、30秒以上の加熱処理を行うことを特徴とするハードコートフィルムの製造方法である。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
また、本発明によれば、この熱収縮特性(耐熱性)に加えて、さらに、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを提供することができる。
なお、本発明において、特に断りの無い限り、「○○〜△△」とは「○○以上△△以下」を意味するものとする。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
まず、上記フィルム基材について説明する。
本発明において使用されるフィルム基材は、特に限定されるものではなく、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレングリシジルメタクリレート、芳香族式ポリイミド、脂環式ポリイミド、ポリアミドイミド及びこれらの混合物を例示することができるが、耐熱性、入手性、経済性の点からポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロースを構成材料とする熱可塑性樹脂フィルムを用いることが好ましい。とりわけ、透明性が高く、しかも安価で入手しやすい点で、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。
次に、上記ハードコート層について説明する。
本発明のハードコートフィルムは、上記フィルム基材の両面にそれぞれハードコート層を形成している。そして、このフィルム基材の片方の面に形成されたハードコート層を「ハードコート層A」と呼び、もう一方の面に形成されたハードコート層を「ハードコート層B」と呼ぶこととする。
日本工業規格JIS−K−7133に準じた試験法にて、上記ハードコートフィルムを120mm×120mmの寸法に切り出し、切り出した試験片に縦方向および横方向に印した二つの標線の試験前の標線間距離(L0及びT0)を測定する。この場合の縦方向および横方向とは、ハードコート塗工時のフィルムの流れ方向を縦方向とし、その直角を横方向とした。次いで、所定の温度(150℃)に加熱した熱風乾燥炉で規定の時間(30分間)加熱後、少なくとも30分間、常温化で状態調節し、縦方向および横方向の標線間距離(L及びT)を再度測定し、下記式(3)および(4)にて、上記試験片について縦方向および横方向の標線間距離の変化(ΔL及びΔT)を算出する。
ΔL=[(L−L0)/L0]×100(%) ・・・(3)
ΔT=[(T−T0)/T0]×100(%) ・・・(4)
上記のとおり、本発明のハードコートフィルムは、たとえば、フィルム基材の片方の面にハードコート層Aを、もう一方の面にハードコート層Bを有しているが、少なくとも片方の面に形成された上記ハードコート層Aは、表面自由エネルギーが所定の範囲(具体的には30mN/m〜55mN/mの範囲)に調整されていることが好ましい(上記の条件(I))。
このハードコート層Aには、バインダー樹脂である電子線硬化型樹脂、及び表面自由エネルギーを上記の所定の範囲内に調整するためのレベリング剤を含有する。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
通常、ハードコート塗工層を1μm以上の厚さに設けることで、基材表面の粗さの影響を受けずに、Saを2.0nm以下とすることが可能である。
本発明のハードコートフィルムは、フィルム基材の片方の面に上記ハードコート層Aを形成するとともに、もう一方の面にはハードコート層Bを形成している。
表面硬化度CB=(P3/P4)×100・・・式(2)
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
また、本発明によれば、上記ハードコートフィルムがさらに前述の3つの条件(I)(II)(III)を満たすことにより、この耐熱性(熱収縮特性)に加えて、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを得ることができる。
酢酸ブチル/1−プロパノール(NPA)=70/30重量部、4個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL5129、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量800)100重量部、光重合開始剤(商品名:Omuniradー184、BASFジャパン株式会社製)2重量部、レベリング剤(商品名:フタージェント184、株式会社ネオス製)0.3重量部を混合して固形分濃度40%のハードコート層塗液Aを作製し、125μm厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:A4300、東洋紡株式会社製)の一方の面にマイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が3μmになるように塗工した。次いで、この塗工層を80℃で1分間乾燥させ溶剤を揮発後、積算光量250mJ/cm2の紫外線照射処理により硬化させ、ハードコート層Aを形成したハードコートフィルムを得た。
このようにして、上記PETフィルムの両面にそれぞれハードコート層A、ハードコート層Bを有する実施例1のハードコートフィルムを得た。
実施例1のハードコート層塗液Aの電子線硬化型樹脂を、3個の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー系アクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:NKエステル A−GL−Y−9E、新中村化学株式会社製、重量平均分子量1500)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が4μmになるように塗工してハードコート層Aを形成し、ハードコート層Bについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のハードコートフィルムを作製した。
実施例1と同様にして両面にハードコート層Aとハードコート層Bを形成した両面ハードコートフィルムを、200℃に加熱した上記乾燥炉内に静置し、60秒後に取り出したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のハードコートフィルムを作製した。
実施例1のハードコート層塗液Bの電子線硬化型樹脂を、3個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL4265、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量700)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が6μmになるように塗工してハードコート層Bを形成し、ハードコート層Aについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4のハードコートフィルムを作製した。
実施例1のハードコート層塗液Bの電子線硬化型樹脂を、6個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL220、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量1000)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が4μmになるように塗工してハードコート層Bを形成し、ハードコート層Aについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5のハードコートフィルムを作製した。
実施例1と同様にして両面にハードコート層Aとハードコート層Bを形成した両面ハードコートフィルムを、120℃に加熱した上記乾燥炉内に静置し、10秒後に取り出したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のハードコートフィルムを作製した。
実施例1のハードコート層塗液Aの電子線硬化型樹脂を、2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL4858、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量400)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が7μmになるように塗工してハードコート層Aを形成し、ハードコート層Bについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のハードコートフィルムを作製した。
上記のようにして作製した実施例および比較例の各ハードコートフィルムについて、以下の各項目の評価を行い、その結果を纏めて表2に示した。また、実施例および比較例の各ハードコートフィルムの構成等については纏めて表1に示した。
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの表面自由エネルギーを以下のようにして測定した。
接触角計(協和界面科学株式会社製全自動接触角計DM−701)を用い、純水及びヘキサデカンを用いてハードコート層表面の接触角を測定し、その接触角の値からKaelble−Uy法にて解析することによって表面自由エネルギーを算出した。
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの膜厚DA及びハードコート層Bの膜厚DBは、製膜厚測定システムF20(フィルメトリクス株式会社製)によって測定した。また、その結果から、|DA−DB|の値を算出した。なお、塗液塗工、乾燥後の膜厚と紫外線照射による硬化後の膜厚とは同一であった。
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの表面硬化度CAは以下のようにして求めた。
赤外分光光度計(FT−IR Spectrometer Spectrum 100(パーキンエルマージャパン社製))を用いて、上記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定を行った。得られた横軸を波数(cm−1)とし、縦軸を吸光度としたスペクトルチャート上において、794〜823cm−1、1658〜1778cm−1にそれぞれベースラインを引き、このベースラインとスペクトル曲線とで囲まれる面積をそれぞれピーク面積P1、ピーク面積P2とし、前述の式(1)によって上記の表面硬化度CAを求めた。
また、各ハードコートフィルムのハードコート層Bの表面硬化度CBについても、上記と同様にしてハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定を行い、前述の式(2)によって求めた。
また、以上の結果から、|CA−CB|の値を算出した。
前述の試験法によって、各ハードコートフィルムの縦方向の熱収縮率および横方向の熱収縮率を求めた。表2中の「TD」は縦方向の熱収縮率を、「MD」は横方向の熱収縮率をそれぞれ表わす。
株式会社菱化システム製の三次元表面粗さ計「VertScan2.0」を用いて、フィルム表面の粗さ曲線を測定し、このフィルム表面粗さ曲線のデータから上記ハードコート層A表面の算術平均高さ(Sa)を求めた。
各ハードコートフィルムの全光線透過率及びヘイズ値(ΔHaze)は、村上色彩技術研究所製ヘイズメーター「HM150」を用いて測定した。また、目視による評価は、各ハードコートフィルムを光源(蛍光灯)と目線との間に配置し、光源の光が全量透過できるように適度な角度となるようにハードコートフィルムを傾け、下記の基準で評価を行った。
〇:ハードコートフィルム越しでも透過性に問題なく、光学特性に優れる。
×:ハードコートフィルム越しに見ると白っぽくみえ、光学特性に劣る。
実施例及び比較例で得られた各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を膜厚20μm、5×5cm角で塗布し、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により光焼成して印刷層(導電層)を形成した導電フィルムを得た。
得られた導電フィルムの印刷層(導電層)の密着性評価を、JIS−K5600−5−6記載のクロスカット法に準拠して行った。具体的には、得られた導電フィルムの印刷層(導電層)面に、碁盤目剥離試験治具を用い、1mm2のクロスカットを100個作製し、積水化学工業株式会社製の粘着テープNo.252をその上に貼り付け、ヘラを用いて均一に押し付けた後、粘着テープを180度方向に剥離し、印刷層(導電層)の残存率(クロスカットの残存個数の比率)を求め、以下の3段階基準で評価した。◎または○評価であれば密着性は良好と判断した。
◎:残存率95%以上
〇:残存率が75%以上〜95%未満
×:残存率が75%未満
JIS−K5600−5−10に準じた試験法にて、各ハードコートフィルムのハードコート層A面に直径25mmのスチールウール#0000(日本スチールウール社製)を1kgfにて押し当てながら10往復させた際のハードコート面の傷入り状態を、3波長形昼白色蛍光灯(パナソニック パルック、F.L 15EX−N 15W)を光源として、斜め上方より反射光を目視で観察した。評価基準は次のとおりである。◎または○評価品を耐擦傷性は合格とした。
◎:傷がみられない。
○:傷が若干見られるが、実用上問題のないレベル。
△:細かな傷が見られる。
×:傷が非常に目立つ。
各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を用いて、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)で線幅200μm、100μm、50μmの各印刷線を形成した。印刷後、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により、常法に従い光焼成した(照射電圧3kV、照射時間1.2ms)。光焼成後の各印刷線をレーザー顕微鏡(商品名:VH−6300、株式会社ニコン製)で拡大観察し、フィルム損傷の有無を判定した。このフィルム損傷とは、具体的には、フィルムの全体あるいは部分的な変形や、光照射部の陥没や膨れを起こすことなどである。評価基準は以下の通りである。
○:フィルム損傷なし ×:フィルム損傷あり
各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を膜厚20μm、5×5cm角で塗布し、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により光焼成して印刷層(導電層)の導電フィルムを得た。
得られた印刷層の面積をXcm2とした際に、下記式で求められた、配線の再現性を以下の2段階基準で評価した。○評価であれば印刷適性が良好と判断した。
式:(5×5)/X×100
〇:100%±5以内
×:100%±5以上
カッターで10×10cm角の大きさに裁断した各ハードコートフィルムを、150℃に昇温したセーフベンドライヤー(商品名:N50−S5、佐竹化学機械工業株式会社製)内に2時間平置き放置した後、フィルム反り上がりの有無を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。
○:反りなし ×:反りあり
Claims (7)
- フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
- 前記ハードコートフィルムは、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。) - 前記ハードコート層Aは、重量平均分子量600以上であり、且つ分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコートフィルムのもう一方の面に形成されたハードコート層Bの膜厚DBと、前記ハードコート層Aの膜厚DAとが、|DA−DB|≦3μmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層Aの表面硬化度CAと、前記ハードコート層Bの下記式(2)で表される表面硬化度CBとが、|CA−CB|≦3の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
表面硬化度CB=(P3/P4)×100・・・式(2)
(但し、前記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP3とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP4とする。) - 前記フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムの製造方法であって、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たす前記ハードコートフィルムに、150℃以上、30秒以上の加熱処理を行うことを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚DAが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度CAが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度CA=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
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