JP2020157693A - ハードコートフィルム及びその製造方法 - Google Patents

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久雄 加藤
翔太郎 戸谷
Shotaro Toya
翔太郎 戸谷
孝仁 屋代
Takahito YASHIRO
孝仁 屋代
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Abstract

【課題】熱収縮特性(耐熱性)に優れ、また熱収縮特性(耐熱性)に加えて、印刷適性、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを提供する。【解決手段】フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムが、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性や、印刷適性、ハード性などに優れた印刷用フィルムなどの用途に適するハードコートフィルムに関する。
プラスチックのフィルム基材は、透明性が良好で軽量であることから、光学用フィルムなどの基材として多く使用されている。とりわけ、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムは透明性が高く、安価であることから上記光学用フィルムに多用されている。また光学用フィルムは、上記特徴に加えて非常に優れた屈曲性を有しているため、フィルム上に金属配線を形成させた部品のフレキシブル回路基板として用いられている。
しかしながら、プラスチックのフィルム基材上に銀や銅等の導電性材料を積層させるため、密着性が得られにくい点や、導電性材料を焼成させるための熱エネルギーや光エネルギーによって基材が変形してしまうなどの点から、使用出来るフィルム基材は非常に限定的である。
その様な中で特許文献1には、透明性、アンチブロッキング性、導電性、成膜性に優れたハードコート膜を備えたハードコート膜付きプラスチック基材が開示されている。
また、特許文献2には、フィルム表面の表面自由エネルギーを調整し、ハードコート層と印刷層(たとえば導電層)の密着性に優れたハードコートフィルムが開示されている。
また、特許文献3には、基材表面に、Tg200℃以下の非晶性の熱可塑性樹脂またはTg200℃以下の硬化性樹脂プレポリマーで光照射により三次元架橋構造となる硬化性樹脂よりなる透明樹脂層を形成し、金属(導電層)との接着性を向上させた基材が開示されている。
さらに、特許文献4には、ポリエステルフィルムの表面に機能層、裏面にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、機能層の総膜厚とハードコート層の膜厚とを適切な範囲に調整しカールを抑制したハードコートフィルムが開示されている。
特開2014−189596号公報 特開2016−108568号公報 特開2014−062375号公報 特開2011−20406号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されているような従来のフィルム基材もしくはハードコートフィルムでは、導電層とハードコート層との密着性(接着性)の向上に関しての改善はみられるものの、熱収縮特性(耐熱性)が悪く(熱収縮率が大きく)、例えばハードコート層上に形成させた導電層(印刷層)の焼成を行った際の熱によるフィルムの損傷や変形などに関しては改善の余地があった。
また、上記特許文献4に開示されているような従来のハードコートフィルムでは、カールに関しての改善はみられるものの、熱収縮特性(耐熱性)に関しては不十分であった。
そこで従来の課題を解決するべく、本発明の目的は、第1には、熱収縮特性(耐熱性)に優れたハードコートフィルムを提供することであり、第2には、熱収縮特性(耐熱性)に加えて、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、所定の熱収縮率であれば熱収縮特性(耐熱性)に優れたハードコートフィルムが得られることを見出した。
またさらに、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ハードコート層の表面自由エネルギーを所定の範囲内に調整することにより、ハードコート層の上に印刷層(例えば導電層)を形成した場合、印刷層とハードコート層の密着性に優れることを見出した。また、ハードコート層の膜厚を所定の膜厚にすることで、ハードコート層上に形成させた例えば導電層の焼成を行った際の熱によるフィルムの損傷を抑制できることを見出した。また、ハードコート層の表面硬化度を所定の範囲に調整することにより、印刷層との密着性が向上する上、カールが低減することを見出した。
本発明は、このような種々の知見に基づき検討を行った結果完成したものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(第1の発明)
フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴とするハードコートフィルムである。
(第2の発明)
前記ハードコートフィルムは、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たすことを特徴とする第1の発明に記載のハードコートフィルムである。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
(第3の発明)
前記ハードコート層Aは、重量平均分子量600以上であり、且つ分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を含むことを特徴とする第1又は第2の発明に記載のハードコートフィルムである。
(第4の発明)
前記ハードコートフィルムのもう一方の面に形成されたハードコート層Bの膜厚Dと、前記ハードコート層Aの膜厚Dとが、|D−D|≦3μmの範囲にあることを特徴とする第1乃至第3のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
(第5の発明)
前記ハードコート層Aの表面硬化度Cと、前記ハードコート層Bの下記式(2)で表される表面硬化度Cとが、|C−C|≦3の範囲にあることを特徴とする第1乃至第4のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
表面硬化度C=(P3/P4)×100・・・式(2)
(但し、前記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP3とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP4とする。)
(第6の発明)
前記フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする第1乃至第5のいずれかの発明に記載のハードコートフィルムである。
(第7の発明)
フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムの製造方法であって、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たす前記ハードコートフィルムに、150℃以上、30秒以上の加熱処理を行うことを特徴とするハードコートフィルムの製造方法である。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
本発明によれば、熱収縮特性(耐熱性)に優れたハードコートフィルムを提供することができる。
また、本発明によれば、この熱収縮特性(耐熱性)に加えて、さらに、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
なお、本発明において、特に断りの無い限り、「○○〜△△」とは「○○以上△△以下」を意味するものとする。
本発明は、上記のとおり、フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴とするハードコートフィルムである(上記第1の発明)。
また、本発明は、上記第1の発明において、前記ハードコートフィルムは、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たすことを特徴とするハードコートフィルムである(上記第2の発明)。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
(フィルム基材)
まず、上記フィルム基材について説明する。
本発明において使用されるフィルム基材は、特に限定されるものではなく、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレングリシジルメタクリレート、芳香族式ポリイミド、脂環式ポリイミド、ポリアミドイミド及びこれらの混合物を例示することができるが、耐熱性、入手性、経済性の点からポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロースを構成材料とする熱可塑性樹脂フィルムを用いることが好ましい。とりわけ、透明性が高く、しかも安価で入手しやすい点で、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。
(ハードコート層)
次に、上記ハードコート層について説明する。
本発明のハードコートフィルムは、上記フィルム基材の両面にそれぞれハードコート層を形成している。そして、このフィルム基材の片方の面に形成されたハードコート層を「ハードコート層A」と呼び、もう一方の面に形成されたハードコート層を「ハードコート層B」と呼ぶこととする。
本発明のハードコートフィルムは、上記フィルム基材の両面にそれぞれハードコート層を形成させており、たとえばこのフィルム基材の片方の面にハードコート層Aを、もう一方の面にハードコート層Bを形成させたものであって、このハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴としている。
本発明において、「熱収縮率」とは、下記の試験法によって測定し、その測定結果から下記式(3)および(4)によって算出した値である。
[試験法]
日本工業規格JIS−K−7133に準じた試験法にて、上記ハードコートフィルムを120mm×120mmの寸法に切り出し、切り出した試験片に縦方向および横方向に印した二つの標線の試験前の標線間距離(L及びT)を測定する。この場合の縦方向および横方向とは、ハードコート塗工時のフィルムの流れ方向を縦方向とし、その直角を横方向とした。次いで、所定の温度(150℃)に加熱した熱風乾燥炉で規定の時間(30分間)加熱後、少なくとも30分間、常温化で状態調節し、縦方向および横方向の標線間距離(L及びT)を再度測定し、下記式(3)および(4)にて、上記試験片について縦方向および横方向の標線間距離の変化(ΔL及びΔT)を算出する。
ΔL=[(L−L)/L]×100(%) ・・・(3)
ΔT=[(T−T)/T]×100(%) ・・・(4)
そして、上記縦方向の標線間距離の変化(ΔL)を、フィルムの縦方向の熱収縮率と呼び、上記横方向の標線間距離の変化(ΔT)を、フィルムの横方向の熱収縮率と呼ぶ。
本発明において、ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であるとは、上記フィルムの縦方向の熱収縮率および上記フィルムの横方向の熱収縮率がいずれも0.3%以下であることをいうものとする。
このような150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であるハードコートフィルムは、たとえば、フィルム基材の両面にそれぞれハードコート層を形成させたハードコートフィルムに対して、加熱処理(アニール処理)を行う際の加熱条件(温度、時間など)を調節することによって得ることができる。また、これ以外にも、たとえば、フィルム基材の種類の変更や、ハードコート層に用いられるバインダー樹脂の種類の変更によって上記ハードコートフィルムを得ることも可能である。
本発明のハードコートフィルムは、このハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることにより、熱収縮特性(耐熱性)に優れ、たとえばハードコート層上に形成させた印刷層(例えば導電層)の焼成を行った際の熱によるフィルムの損傷や変形などを防止することができる。また、熱収縮率が小さいと、後工程の寸法変化が小さくなるため、工程での位置合わせが容易になることや、精密な電子デバイス(プリント配線板やTFT基板など)へも用途が広がるという利点もある。他方、上記の熱収縮率が0.3%を超えると、上述のフィルムの損傷や変形などを防止できず、耐熱性が劣る。
<ハードコート層A>
上記のとおり、本発明のハードコートフィルムは、たとえば、フィルム基材の片方の面にハードコート層Aを、もう一方の面にハードコート層Bを有しているが、少なくとも片方の面に形成された上記ハードコート層Aは、表面自由エネルギーが所定の範囲(具体的には30mN/m〜55mN/mの範囲)に調整されていることが好ましい(上記の条件(I))。
このハードコート層Aには、バインダー樹脂である電子線硬化型樹脂、及び表面自由エネルギーを上記の所定の範囲内に調整するためのレベリング剤を含有する。
なお、本発明において、上記の表面自由エネルギーは、ハードコート層A表面が層内部(バルク)に比べて過剰に持つエネルギーのことである。この表面自由エネルギーは、接触角計(例えば協和界面科学株式会社製全自動接触角計DM−701など)を用い、水とヘキサデカンでの接触角をKaelble−Uy法にて解析することによって測定することができる。
本発明のハードコートフィルムは、上記のように、少なくとも片方の面のハードコート層Aが、表面自由エネルギー30mN/m〜55mN/mの範囲にあることが好ましい。ハードコート層Aの表面自由エネルギーを上記の所定の範囲内に調整することにより、ハードコート層Aの上に印刷層(例えば導電層)を形成した場合、印刷層とハードコート層Aとの密着性に優れる。その様なハードコート層Aは、例えば、ヘキサフルオロプロペンオリゴマー誘導体を少なくとも含むフッ素系レベリング剤などを含有することにより、ハードコート層Aの表面自由エネルギーを30mN/m〜55mN/mの範囲内に調整することが可能である。
本発明に好ましく用いられる上記のフッ素系レベリング剤としては、たとえば市販されているフタージェント681(商品名、株式会社ネオス製)、フタージェント184(商品名、株式会社ネオス製)、フタージェント602A(商品名、株式会社ネオス製)などが具体的に挙げられる。
本発明においては、所望の効果を阻害しない範囲で、上記フッ素系レベリング剤と他の種類のレベリング剤を併用してもよい。他の種類のレベリング剤としては、アクリル系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などが挙げられる。
本発明のハードコート層Aにおける表面自由エネルギーを上記範囲内に調整するための上記フッ素系レベリング剤の配合量は、ハードコート層Aのバインダー樹脂である電子線硬化型樹脂に対して、0.1重量%〜3.0重量%の範囲であることが好ましい。該レベリング剤の配合量が0.1重量%未満であると、レベリング剤の絶対量が少ないために、表面自由エネルギーの調整効果が得られ難く、3.0重量%を超えると、塗膜中の不純物が多くなるために、ハード性低下の可能性がある。
また、本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層Aの膜厚Dが1μm以上であることが好ましい(上記の条件(II))。なお、ここでいう膜厚Dとはハードコート層Aの硬化後の膜厚をいうものとする。
ハードコート層Aの膜厚Dが1μm未満であると、耐熱性が不足し、たとえば導電性材料を焼成させるための熱エネルギーや光エネルギー(焼成熱)による基材の変形などを抑制することが困難であるため好ましくない。他方、ハードコート層Aの膜厚Dがあまり厚くなると、印刷用フィルムとして用いる場合のフレキシブル性が損なわれるため、本発明においては、当該膜厚Dは20μm以下であることが好ましい。
また、本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にあることが好ましい(上記の条件(III))。本発明では、とくに、5〜15の範囲であることが好ましく、6〜12の範囲であることがより好ましい。ハードコート層Aの表面硬化度Cが3未満であると、ハードコート層Aの硬化が進行し過ぎており、印刷用フィルムとして用いる場合のフレキシブル性が損なわれる上、印刷層(例えば導電層)との密着性が悪化する。一方で、ハードコート層Aの表面硬化度Cが15を超えると、ハードコート層Aの硬化が不十分のため、ハードコート層Aとしての所望のハード性が得られない上、ハードコート層Aに要求される所望の耐熱性が得られ難く、焼成熱によってハードコートフィルムが劣化しやすく好ましくない。
そのようなハードコート層Aの表面硬化度Cは、下記式(1)により算出することができる。
表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
ここで、P1は、上記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積であり、(メタ)アクリロイル基の炭素−炭素の二重結合由来のピークを現わす。また、P2は、同じく上記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる1658〜1778cm−1のピーク面積であり、カルボニル基由来の炭素−酸素伸縮振動のピークを現わす。よって、上記表面硬化度Cはハードコート層Aの硬化の進行度合いを示すものであり、たとえばこの数値が大きいほど未反応の(メタ)アクリロイル基が残存していることを示す。
なお、上記のような赤外分光スペクトル測定は、赤外分光光度計(例えば、FT−IR Spectrometer Spectrum 100(パーキンエルマージャパン社製))を用いて測定することができる。得られた横軸を波数(cm−1)とし、縦軸を吸光度としたスペクトルチャート上において、794〜823cm−1、1658〜1778cm−1にそれぞれベースラインを引き、このベースラインとスペクトル曲線とで囲まれる面積をそれぞれ上記のP1、P2とする。
本発明のハードコ−トフィルムにおいて、ハードコート層Aの表面硬化度Cを上記の所定の範囲に調整するためには、例えばハードコート層Aの硬化の際に、紫外線や電子線照射の積算光量を調整することで、コントロールが可能である。積算光量は、ハードコート層Aのバインダー樹脂に用いる電子線硬化型樹脂によっても異なり、一概には決まらないが、例えば3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂が含まれる場合、積算光量150〜270mJ/cmの範囲であることが好ましい。
そのような本発明のハードコート層Aに用いられる電子線硬化型樹脂としては、ハードコート層Aとフィルム基材との密着性を安定的に確保しつつ、電気回路を形成する際の熱エネルギーや光エネルギーによって発生する焼成熱による基材の変形を防ぐ耐熱性を得るために、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を少なくとも含むことが好ましい。
本発明において好ましく用いられる、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂とは、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する電子線又は紫外線硬化可能な(メタ)アクリレート樹脂からなるものをいう。分子内に含まれる(メタ)アクリロイル基の個数は、3〜6個が好ましく、4〜6個がさらに好ましい。(メタ)アクリロイル基が分子内に6個よりも多く含まれる場合、例えば後工程で印刷層のインクを焼成するために熱処理を行った際に、未反応であった(メタ)アクリロイル基が再び活性となり、ハードコートフィルムがカールする可能性が有る。一方、分子内に含まれる(メタ)アクリロイル基の個数が3個未満の場合、ハードコート層Aに要求される所望の耐熱性が得られ難く、焼成熱によってハードコートフィルムが劣化しやすくなる恐れがある。
本発明に好ましく用いられる、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂の具体例としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の、ポリオールポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
さらにそのような多官能(メタ)アクリレート樹脂は、重量平均分子量が600以上のものであることが好ましく、750以上であることが更に好ましい。重量平均分子量が600未満であると、硬化収縮によるカールが強すぎるため好ましくない。また、重量平均分子量の上限としては、2000以下が好ましく、1500以下がさらに好ましい。重量平均分子量が2000よりも大きいと、ハードコート層Aに要求される所望の耐熱性が得られ難く、焼成熱によってハードコートフィルムが劣化しやすくなる恐れがある。
また、本発明において、上記の3官能以上、すなわち分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂と他の電子線硬化型樹脂を所望の効果を阻害しない範囲で併用することができる。併用する他の電子線硬化型樹脂とは、電子線または紫外線等を照射することによって重合し硬化する透明な樹脂であり、例えば、アクリル系のモノマーやウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、及びエポキシアクリレート系樹脂等のオリゴマーやポリマーなどから適宜選択することが出来る。モノマーとして好ましいものは、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレートからなるものが挙げられる。分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレートの具体例としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレートなどのエポキシ(メタ)アクリレート、多価アルコールと多価カルボン酸及び/またはその無水物とアクリル酸とをエステル化することによって得ることができるポリエステル(メタ)アクリレート、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート、ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明のハードコートフィルムにおいて、ハードコート層Aのバインダー樹脂である電子線硬化型樹脂として、上記の分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を用いる場合、そのような多官能(メタ)アクリレート樹脂の配合量は、ハードコート層Aにおける電子線硬化型樹脂の全重量に対し25〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%である。
上記ハードコート層Aを形成するための塗液には、溶媒中に上記電子線硬化型樹脂、レベリング剤のほかに、必要に応じて、光重合開始剤、消泡剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、湿潤分散剤、レオロジーコントロール剤、酸化防止剤、防汚剤、帯電防止剤、導電剤などが配合される。上記溶媒は、公知の有機溶媒等の中から適宜選択して用いることができる。
上記ハードコート層Aは、フィルム基材の片面に、上記ハードコート層Aを形成するための塗液を塗布し、乾燥させた後、紫外線または電子線照射処理により硬化させることによって形成される。ハードコート層Aの硬化の際の紫外線や電子線照射の積算光量の調整については前述したとおりである。
上記ハードコート層Aを形成するための塗液をフィルム基材上へ塗布するには、公知の任意の塗工方法を用いることができる。例えば、リバースコート法、グラビアコート法、バーコート法、ダイコート法、スプレーコート法、キスコート法、ワイヤーバーコート法、カーテンコート法などが挙げられ、これらの塗工方法を単独或いは複数組み合わせて用いてもよい。
上記のようにしてフィルム基材の片面に形成されたハードコート層Aは、その表面の算術平均高さ(Sa)が2.0nm以下であることが好ましい。ハードコート層A表面の算術平均高さ(Sa)が2.0nm以下であることにより、ハードコート層A上に均一な印刷層(導電層など)を形成させることができるため好ましい。
なお、ここで算術平均高さ(Sa)とは、ISO 25178で定義されるもので、Ra(線の算術平均粗さ:JIS B 0031(1994)/JIS B 0061(1994)付属書で定義)を面に拡張したパラメーターであり、表面の平均面に対して、各点の高さの差の絶対値の平均を表わす。具体的には、表面粗さ計で測定したフィルム表面粗さ曲線のデータから算出することができる。
通常、ハードコート塗工層を1μm以上の厚さに設けることで、基材表面の粗さの影響を受けずに、Saを2.0nm以下とすることが可能である。
<ハードコート層B>
本発明のハードコートフィルムは、フィルム基材の片方の面に上記ハードコート層Aを形成するとともに、もう一方の面にはハードコート層Bを形成している。
前述したように、フィルム基材として好適なポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムは、高温高湿環境下では、オリゴマーがフィルム表面に析出して基材が白化する現象が生じることがあるが、フィルム基材の両面にそれぞれ上記ハードコート層A、Bを設けることにより、オリゴマーの析出を防止することができ、高温高湿環境下においても本発明のハードコートフィルムを適用した例えば導電フィルムの透過率やヘイズなどの光学特性の変化を抑制することが可能になる。
このハードコート層Bには、少なくともバインダー樹脂として電子線硬化型樹脂を含有する。本発明のハードコート層Bに用いられる電子線硬化型樹脂としては、特に制限は無く、例えば上述したハードコート層Aと同様のものを使用することができる。
ハードコート層Bには、バインダー樹脂である電子線硬化型樹脂のほかに、上記ハードコート層Aと同様に表面自由エネルギーを所定の範囲内に調整するためのレベリング剤を含有することができる。この場合のレベリング剤としては、例えばハードコート層Aに用いたフッ素系レベリング剤などを使用可能である。ハードコート層Bにおいても表面自由エネルギーを所定の範囲内に調整することにより、ハードコート層Bの上に印刷層(例えば導電層)を形成した場合、印刷層とハードコート層Bの密着性を向上させることができる。
本発明においては、上記ハードコート層Bの膜厚Dと、前記ハードコート層Aの膜厚Dとが、|D−D|≦3μmの範囲にあることが好ましく、|D−D|≦1μmの範囲にあることが更に好ましい。ハードコート層Aとハードコート層Bとの膜厚差が上記の範囲内にあることで、硬化収縮によるハードコート層のカールが相殺されるため好ましい。なお、ここでいう膜厚Dとはハードコート層Bの硬化後の膜厚をいうものとする。
また、本発明においては、前記ハードコート層Aの表面硬化度Cと、前記ハードコート層Bの下記式(2)で表される表面硬化度Cとが、|C−C|≦3の範囲にあることが好ましく、|C−C|≦1の範囲にあることがより好ましい。
表面硬化度C=(P3/P4)×100・・・式(2)
ここで、P3は、上記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積であり、(メタ)アクリロイル基の炭素−炭素の二重結合由来のピークを現わす。また、P4は、同じく上記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる1658〜1778cm−1のピーク面積であり、カルボニル基由来の炭素−酸素伸縮振動のピークを現わす。よって、上記表面硬化度Cはハードコート層Bの硬化の進行度合いを示すものであり、たとえばこの数値が大きいほど未反応の(メタ)アクリロイル基が残存していることを示す。上記のハードコート層Bの赤外分光スペクトル測定は、前述のハードコート層Aと同様にして測定することができる。
ハードコート層Aとハードコート層Bとの表面硬化度の差が、上記の範囲内にあることで、ハードコート層A及びハードコート層Bで発生する硬化収縮の応力がフィルム基材の両面にて拮抗しやすく、カールが相殺されるため好ましい。
ハードコート層Aとハードコート層Bとの表面硬化度の差が上記の範囲内となるように、ハードコート層Bの表面硬化度を調整する方法としては、例えばハードコート層Bの硬化の際に、紫外線や電子線照射の積算光量を調整することで行うことができる。積算光量としてはハードコート層Bに用いる樹脂や添加剤の有無によっても異なり、一概に決めることは出来ないが、例えば、ハードコート層Aの積算光量に比べ、±50mJ/cmの範囲であることが好ましい。
上記ハードコート層Bを形成するための塗液には、溶媒中に上記電子線硬化型樹脂のほかに、必要に応じて、レベリング剤、光重合開始剤、消泡剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、湿潤分散剤、レオロジーコントロール剤、酸化防止剤、防汚剤、帯電防止剤、導電剤などが配合される。上記溶媒は、公知の有機溶媒等の中から適宜選択して用いることができる。
上記ハードコート層Bは、フィルム基材の上記ハードコート層Aを形成した面とは反対の面に、上記ハードコート層Bを形成するための塗液を塗布し、乾燥させた後、紫外線または電子線照射処理により硬化させることによって形成される。ハードコート層Bの硬化の際の紫外線や電子線照射の積算光量の調整については前述したとおりである。
上記ハードコート層Bを形成するための塗液をフィルム基材上へ塗布する方法としては、特に制限されず、前述のハードコート層Aの場合と同様の塗布方法を用いることができる。
上記のようにして形成されたハードコート層Bは、その表面の算術平均高さ(Sa)は3nm以上であることが好ましく、30nm以下であることが好ましい。ハードコート層Bの表面の算術平均高さ(Sa)が3nm以上であると、フィルムの巻取りの際の耐ブロッキング特性にも優れたハードコートフィルムを得ることができる。また、ハードコート層Bの表面の算術平均高さ(Sa)が30nmよりも大きいと、ハードコートフィルムのヘイズが上昇する恐れがあり好ましくない。なお、算術平均高さ(Sa)については前述したとおりであるので、重複説明は省略する。
そのようにハードコート層Bの表面粗さを所定の範囲に調整する方法としては、例えばハードコート層Bに平均一次粒径が10nm〜100nm程度の無機または有機微粒子を含有させる方法などが挙げられる。
以上のフィルム基材の両面にそれぞれハードコート層を形成させたハードコートフィルムに対して、加熱処理(アニール処理)を行ってもよい。この加熱処理を行う際の加熱条件(温度、時間など)を適宜調節することによって、フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下である熱収縮特性(耐熱性)に優れたハードコートフィルムを得るのに好適である。この場合の加熱条件としては、例えば、温度は150℃以上で、時間は30秒以上とすることが好適である。また、この加熱処理はたとえば熱風乾燥炉内で行うことができる。
また、本発明は、ハードコートフィルムの製造方法についても提供するものである。すなわち、本発明のハードコートフィルムの製造方法は、フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムの製造方法であって、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たす前記ハードコートフィルムに、150℃以上、30秒以上の加熱処理を行うことを特徴とする。
条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
(但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
上記条件(I)、(II)及び(III)については前述したとおりであるので、ここでは重複説明は省略する。また、上記加熱処理についても前述したとおりである。
以上の本発明のハードコートフィルムの製造方法によって、熱収縮特性(耐熱性)に優れ、さらに高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを得ることができる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることにより、耐熱性(熱収縮特性)に優れたハードコートフィルムを得ることができる。
また、本発明によれば、上記ハードコートフィルムがさらに前述の3つの条件(I)(II)(III)を満たすことにより、この耐熱性(熱収縮特性)に加えて、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを得ることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
酢酸ブチル/1−プロパノール(NPA)=70/30重量部、4個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL5129、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量800)100重量部、光重合開始剤(商品名:Omuniradー184、BASFジャパン株式会社製)2重量部、レベリング剤(商品名:フタージェント184、株式会社ネオス製)0.3重量部を混合して固形分濃度40%のハードコート層塗液Aを作製し、125μm厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:A4300、東洋紡株式会社製)の一方の面にマイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が3μmになるように塗工した。次いで、この塗工層を80℃で1分間乾燥させ溶剤を揮発後、積算光量250mJ/cmの紫外線照射処理により硬化させ、ハードコート層Aを形成したハードコートフィルムを得た。
次に、上記ハードコート層Aを形成したハードコートフィルムのもう一方の面に、上記ハードコート層塗液Aと同じ組成のハードコート層塗液Bを、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が3μmになるように塗工した。次いで、この塗工層を80℃で1分間乾燥させ溶剤を揮発後、積算光量250mJ/cmの紫外線照射処理により硬化させ、ハードコート層Bを形成した。
次に、上記のようにして両面にハードコート層Aとハードコート層Bを形成した両面ハードコートフィルムを、150℃に加熱した乾燥炉(株式会社アベゼル製 小型熱風循環式乾燥炉)内に静置してアニール処理を行い、30秒後に取り出した後、大気下で常温まで冷ました。
このようにして、上記PETフィルムの両面にそれぞれハードコート層A、ハードコート層Bを有する実施例1のハードコートフィルムを得た。
(実施例2)
実施例1のハードコート層塗液Aの電子線硬化型樹脂を、3個の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー系アクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:NKエステル A−GL−Y−9E、新中村化学株式会社製、重量平均分子量1500)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が4μmになるように塗工してハードコート層Aを形成し、ハードコート層Bについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のハードコートフィルムを作製した。
(実施例3)
実施例1と同様にして両面にハードコート層Aとハードコート層Bを形成した両面ハードコートフィルムを、200℃に加熱した上記乾燥炉内に静置し、60秒後に取り出したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のハードコートフィルムを作製した。
(実施例4)
実施例1のハードコート層塗液Bの電子線硬化型樹脂を、3個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL4265、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量700)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が6μmになるように塗工してハードコート層Bを形成し、ハードコート層Aについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4のハードコートフィルムを作製した。
(実施例5)
実施例1のハードコート層塗液Bの電子線硬化型樹脂を、6個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL220、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量1000)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が4μmになるように塗工してハードコート層Bを形成し、ハードコート層Aについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5のハードコートフィルムを作製した。
(比較例1)
実施例1と同様にして両面にハードコート層Aとハードコート層Bを形成した両面ハードコートフィルムを、120℃に加熱した上記乾燥炉内に静置し、10秒後に取り出したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のハードコートフィルムを作製した。
(比較例2)
実施例1のハードコート層塗液Aの電子線硬化型樹脂を、2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主成分とする電子線硬化型樹脂(商品名:EBECRYL4858、ダイセル・オルネクス株式会社製、重量平均分子量400)に変え、マイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が7μmになるように塗工してハードコート層Aを形成し、ハードコート層Bについては実施例1と同様にして形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のハードコートフィルムを作製した。
<評価>
上記のようにして作製した実施例および比較例の各ハードコートフィルムについて、以下の各項目の評価を行い、その結果を纏めて表2に示した。また、実施例および比較例の各ハードコートフィルムの構成等については纏めて表1に示した。
<表面自由エネルギー>
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの表面自由エネルギーを以下のようにして測定した。
接触角計(協和界面科学株式会社製全自動接触角計DM−701)を用い、純水及びヘキサデカンを用いてハードコート層表面の接触角を測定し、その接触角の値からKaelble−Uy法にて解析することによって表面自由エネルギーを算出した。
<ハードコート層の膜厚>
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの膜厚D及びハードコート層Bの膜厚Dは、製膜厚測定システムF20(フィルメトリクス株式会社製)によって測定した。また、その結果から、|D−D|の値を算出した。なお、塗液塗工、乾燥後の膜厚と紫外線照射による硬化後の膜厚とは同一であった。
<ハードコート層の表面硬化度>
各ハードコートフィルムのハードコート層Aの表面硬化度Cは以下のようにして求めた。
赤外分光光度計(FT−IR Spectrometer Spectrum 100(パーキンエルマージャパン社製))を用いて、上記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定を行った。得られた横軸を波数(cm−1)とし、縦軸を吸光度としたスペクトルチャート上において、794〜823cm−1、1658〜1778cm−1にそれぞれベースラインを引き、このベースラインとスペクトル曲線とで囲まれる面積をそれぞれピーク面積P1、ピーク面積P2とし、前述の式(1)によって上記の表面硬化度Cを求めた。
また、各ハードコートフィルムのハードコート層Bの表面硬化度Cについても、上記と同様にしてハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定を行い、前述の式(2)によって求めた。
また、以上の結果から、|C−C|の値を算出した。
<熱収縮率>
前述の試験法によって、各ハードコートフィルムの縦方向の熱収縮率および横方向の熱収縮率を求めた。表2中の「TD」は縦方向の熱収縮率を、「MD」は横方向の熱収縮率をそれぞれ表わす。
<表面平坦性>
株式会社菱化システム製の三次元表面粗さ計「VertScan2.0」を用いて、フィルム表面の粗さ曲線を測定し、このフィルム表面粗さ曲線のデータから上記ハードコート層A表面の算術平均高さ(Sa)を求めた。
<光学特性>
各ハードコートフィルムの全光線透過率及びヘイズ値(ΔHaze)は、村上色彩技術研究所製ヘイズメーター「HM150」を用いて測定した。また、目視による評価は、各ハードコートフィルムを光源(蛍光灯)と目線との間に配置し、光源の光が全量透過できるように適度な角度となるようにハードコートフィルムを傾け、下記の基準で評価を行った。
〇:ハードコートフィルム越しでも透過性に問題なく、光学特性に優れる。
×:ハードコートフィルム越しに見ると白っぽくみえ、光学特性に劣る。
<印刷層の密着性>
実施例及び比較例で得られた各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を膜厚20μm、5×5cm角で塗布し、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により光焼成して印刷層(導電層)を形成した導電フィルムを得た。
得られた導電フィルムの印刷層(導電層)の密着性評価を、JIS−K5600−5−6記載のクロスカット法に準拠して行った。具体的には、得られた導電フィルムの印刷層(導電層)面に、碁盤目剥離試験治具を用い、1mmのクロスカットを100個作製し、積水化学工業株式会社製の粘着テープNo.252をその上に貼り付け、ヘラを用いて均一に押し付けた後、粘着テープを180度方向に剥離し、印刷層(導電層)の残存率(クロスカットの残存個数の比率)を求め、以下の3段階基準で評価した。◎または○評価であれば密着性は良好と判断した。
◎:残存率95%以上
〇:残存率が75%以上〜95%未満
×:残存率が75%未満
<耐擦傷性>
JIS−K5600−5−10に準じた試験法にて、各ハードコートフィルムのハードコート層A面に直径25mmのスチールウール#0000(日本スチールウール社製)を1kgfにて押し当てながら10往復させた際のハードコート面の傷入り状態を、3波長形昼白色蛍光灯(パナソニック パルック、F.L 15EX−N 15W)を光源として、斜め上方より反射光を目視で観察した。評価基準は次のとおりである。◎または○評価品を耐擦傷性は合格とした。
◎:傷がみられない。
○:傷が若干見られるが、実用上問題のないレベル。
△:細かな傷が見られる。
×:傷が非常に目立つ。
<耐熱性>
各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を用いて、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)で線幅200μm、100μm、50μmの各印刷線を形成した。印刷後、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により、常法に従い光焼成した(照射電圧3kV、照射時間1.2ms)。光焼成後の各印刷線をレーザー顕微鏡(商品名:VH−6300、株式会社ニコン製)で拡大観察し、フィルム損傷の有無を判定した。このフィルム損傷とは、具体的には、フィルムの全体あるいは部分的な変形や、光照射部の陥没や膨れを起こすことなどである。評価基準は以下の通りである。
○:フィルム損傷なし ×:フィルム損傷あり
<印刷適性>
各ハードコートフィルムのハードコート層A上に、卓上スクリーン印刷機(商品名:DP−320、ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、銅ナノ粒子ペースト(商品名:CP−100、ハリマ化成株式会社製)を膜厚20μm、5×5cm角で塗布し、キセノンフラッシュ光照射(キセノンパルス光照射装置S−200、XENON Corporation製)により光焼成して印刷層(導電層)の導電フィルムを得た。
得られた印刷層の面積をXcmとした際に、下記式で求められた、配線の再現性を以下の2段階基準で評価した。○評価であれば印刷適性が良好と判断した。
式:(5×5)/X×100
〇:100%±5以内
×:100%±5以上
<カール特性>
カッターで10×10cm角の大きさに裁断した各ハードコートフィルムを、150℃に昇温したセーフベンドライヤー(商品名:N50−S5、佐竹化学機械工業株式会社製)内に2時間平置き放置した後、フィルム反り上がりの有無を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。
○:反りなし ×:反りあり
Figure 2020157693
Figure 2020157693
表1、表2の結果から、本発明の実施例によるハードコートフィルムは、いずれも耐熱性が良好であり、しかも印刷層の密着性、光学特性、耐擦傷性、印刷適性やカール特性が良好であることがわかる。すなわち、本発明によれば、耐熱性(熱収縮特性)に優れたハードコートフィルムを提供することができ、また、この耐熱性(熱収縮特性)に加えて、さらに、高い印刷適性を維持しつつ、印刷層の密着性、光学特性、ハード性やカール抑制にも優れたハードコートフィルムを提供することができる。したがって、本発明のハードコートフィルムは、例えば導電層などの印刷層を形成した導電フィルムなどの用途に好適である。
一方、熱収縮率が0.3%よりも大きい比較例1、2のハードコートフィルムは、いずれも要求される耐熱性が得られない。つまり、本発明のハードコートフィルムの要件を満たしていない比較例では、耐熱性(熱収縮特性)に優れたハードコートフィルムを得ることは困難である。

Claims (7)

  1. フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを150℃、30分間加熱処理した際の熱収縮率が0.3%以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記ハードコートフィルムは、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
    条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
    条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
    条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
    表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
    (但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
  3. 前記ハードコート層Aは、重量平均分子量600以上であり、且つ分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート樹脂を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記ハードコートフィルムのもう一方の面に形成されたハードコート層Bの膜厚Dと、前記ハードコート層Aの膜厚Dとが、|D−D|≦3μmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  5. 前記ハードコート層Aの表面硬化度Cと、前記ハードコート層Bの下記式(2)で表される表面硬化度Cとが、|C−C|≦3の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
    表面硬化度C=(P3/P4)×100・・・式(2)
    (但し、前記ハードコート層Bの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP3とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP4とする。)
  6. 前記フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  7. フィルム基材の両面にハードコート層を形成させたハードコートフィルムの製造方法であって、下記条件(I)、(II)及び(III)を満たす前記ハードコートフィルムに、150℃以上、30秒以上の加熱処理を行うことを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。
    条件(I):少なくとも片方の面に形成されたハードコート層Aは、表面自由エネルギーが30mN/m〜55mN/mの範囲にある。
    条件(II):前記ハードコート層Aの膜厚Dが、1μm以上である。
    条件(III):下記式(1)で表される前記ハードコート層Aの表面硬化度Cが、3〜15の範囲にある。
    表面硬化度C=(P1/P2)×100・・・式(1)
    (但し、前記ハードコート層Aの表面の赤外分光スペクトル測定によって得られる794〜823cm−1のピーク面積をP1とし、1658〜1778cm−1のピーク面積をP2とする。)
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