JP2020157631A - 樹脂積層体および樹脂積層体の製造方法 - Google Patents

樹脂積層体および樹脂積層体の製造方法 Download PDF

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尚子 大鹿
慶昌 三宅
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慶昌 三宅
秋山 尚文
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尚文 秋山
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Abstract

【課題】インク流れや、装飾層の剥離を抑制することが可能な樹脂積層体を提供すること。【解決手段】化粧パネル10は、表面材1と、基材3と、装飾層2と、を備える。表面材1は、透明の樹脂材料で形成されている。基材3は、樹脂材料によって形成されている。装飾層2は、表面材1と基材3との間に配置され、インクを有する。表面材1は、装飾層2側の下面1bに形成された凹凸構造1cを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂積層体および樹脂積層体の製造方法に関する。
近年、樹脂成型品に装飾を施す技術が多数開発されている。
例えば、特許文献1では、着色層が無機高分子層で挟まれることによって、着色層のインキ流れを防止することができ、インモールド成形品の不良の発生を抑制することが開示されている。
また、特許文献2には、転写時のゲート部近辺における転写層等のインキ流れを抑制し、転写相当箇所の全域にわたって所望通りの転写を安定して行うことが可能なインモールド転写箔が開示されている。
国際公開第2016/194027号 特開平2−261614号公報
しかしながら、例えば、化粧パネルを作成する場合等、インクジェット印刷による装飾層上に射出成形によって基材を形成すると、インク流れが発生することがある。また、上面からの荷重に対して垂直な方向のせん断力が加わった場合に、装飾層の剥離が発生することがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、インク流れや、装飾層の剥離を抑制することが可能な樹脂積層体および樹脂積層体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明にかかる樹脂積層体は、表面材と、基材と、装飾層と、を備える。表面材は、透明の樹脂材料で形成されている。基材は、樹脂材料によって形成されている。装飾層は、表面材と基材との間に配置され、インクを有する。表面材は、装飾層側の面に形成された凹凸構造を有する。
凹凸構造が形成された面に装飾層が形成されているため、アンカー効果が発現する。このため、基材の射出成形時の表面材からの装飾層のインク流れを抑制できる。
また、上面から荷重が加わった場合でも表面材からの装飾層の剥離を抑制することができる。
第2の発明にかかる樹脂積層体は、第1の発明に係る樹脂積層体であって、凹凸構造が形成された面は、シボ最大高さが400μm以下である。
これにより、アンカー効果をより発揮することができる。
第3の発明にかかる樹脂積層体は、第1の発明にかかる樹脂積層体であって、凹凸構造が形成された面は、山頂部の算術平均曲率Spcが400μm以下である。
これにより、アンカー効果をより発揮することができる。
第4の発明にかかる樹脂積層体の製造方法は、装飾層形成工程と、基材成形工程と、を備える。装飾層形成工程は、透明の樹脂材料で形成された表面材の凹凸構造が形成された面にインクを吐出して装飾層を形成する。基材形成工程は、装飾層上に樹脂材料を射出して基材を成形する。
凹凸構造が形成された面に装飾層が形成されているため、アンカー効果が発現する。このため、基材の射出成形時の表面材からの装飾層のインク流れを抑制できる。また、上面からの荷重が加わった場合でも表面材からの装飾層の剥離を抑制することができる。
第5の発明にかかる樹脂積層体の製造方法は、第4の発明にかかる樹脂積層体の製造方法であって、凹凸構造が形成された面は、シボ加工によって形成される。
これにより、凹凸構造を容易に形成することができる。
本発明によれば、インク流れや、装飾層の剥離を抑制することが可能な樹脂積層体および樹脂積層体の製造方法を提供することができる。
本発明にかかる実施の形態の化粧パネルの斜視図。 図1の化粧パネルの断面図。 図2のS部拡大図。 図1の化粧パネルにおける表面材を上から見た斜視図。 図1の化粧パネルにおける表面材を下から見た斜視図。 図1の化粧パネルにおける表面材の断面図。 (a)図1の表面材の下面の部分拡大図、(b)図1の表面材の下面の部分拡大平面図。 図1の表面材の下面の部分拡大断面図。 図1の化粧パネルの基材を取り除いた状態の平面図。 図1の化粧パネルにおける基材を上から見た斜視図。 図1の化粧パネルにおける基材を下から見た斜視図。 本発明にかかる実施の形態の化粧パネルの製造方法を示すフロー図。 (a)(b)図6の化粧パネルの製造方法を説明するための断面図。 図12の化粧パネルの製造方法を説明するための断面図。 図12の化粧パネルの製造方法を説明するための断面図。 図12の化粧パネルの製造方法を説明するための断面図。 (a)、(b)3点曲げ試験について説明するための図。 実施例1〜3および比較例1、2の結果の表を示す図。 本発明にかかる実施の形態の変形例における化粧パネルを示す斜視図。 図17の化粧パネルの断面図。
以下、本発明の樹脂積層体の一例である化粧パネル、及び化粧パネルの製造方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
<1.構成>
(1−1.化粧パネル10の概要)
図1は、本実施の形態の化粧パネル10の斜視図である。図2は、本実施の形態の化粧パネル10の断面図である。図3は、図2のS部拡大図である。なお、図1の斜視図には一部断面図が含まれている。
また、以下の説明において、上下方向が図2中における上下方向と一致するが、これに限定されるものではなく、化粧パネル10の配置される位置によって方向は変わるものとする。
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)は、例えば、床材等に用いられる。化粧パネル10は、表面材1と、装飾層2と、基材3と、を備える。表面材1は、透明の樹脂材料で形成されている。基材3は、樹脂材料によって形成されている。装飾層2は、表面材1と基材3の間に配置されている。
(1−2.表面材1)
図4は、表面材1を上方から見た斜視図である。図5は、表面材1を下方から見た斜視図である。図6は、表面材の断面図である。
表面材1は、板状の本体部11と、側壁部12(周縁部の一例)と、を有する。本体部11は、矩形状に形成されている。側壁部12は、本体部11の周縁から裾広がりに傾斜して形成されている。側壁部12は、表面材1の周縁部となっている。本体部11と側壁部12は一体的に形成されている。表面材1は、上面1a(表面ともいえる)と、下面1b(裏面ともいえる)とを有する。
表面材1の下面1bには、本体部11の下面11b(裏面ともいえる)と側壁部12の内壁面12bで囲まれる凹部1cが形成されている。
表面材1の厚みW1は、磨耗とコストの観点からは、例えば0.1mm以上5mm以下とすることが好ましい。
表面材1は、透明の樹脂材料で形成されていれば特に限定されるものではなく、透明度の高い樹脂材料で形成されるほうがより好ましい。
表面材1の材料としては、例えば、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、またはポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも一つより形成することができる。
図7(a)は、表面材1の下面11bの部分拡大図である。図7(b)は、表面材1の下面11bの部分拡大平面図である。図8は、表面材1の下面11bの部分拡大断面図である。
表面材1の下面11bには、シボ加工による凹凸構造1cが形成されている。下面11bは、シボ面ともいえる。凹凸構造1cは、図8に示すように、基材3側に向かって突出した複数の凸部13と、凸部13の間に形成された凹部12とを有する。
凸部13は、その表面が曲面に形成されている。なお、図7(a)および図7(b)に示すように、1つの凸部13は、略三角錐形状である。
表面材1の下面1bは、シボ最大高さSzが10μm以上に設定されているか、若しくは、山頂部13bの算術平均曲率Spcが400μm以下に設定されている。なお、シボ最大高さSz≧10μmと算術平均曲率Spc≦400μmの双方を満たしていても良い。
なお、シボは、サンドブラスト等の機械加工で付与させてもよい。
なお、積層方向は、表面材1、装飾層2および基材3の積層方向のことであり、図2および図5において矢印Aで示す。
(1−3.装飾層)
装飾層2は、種々の模様、色等により形成され、化粧パネル10を装飾するものである。装飾層2は、図2及び図3に示すように、表面材1の、凹凸構造1cを有する下面11bに形成される。装飾層2による装飾は、透明の表面材1を介して外部から視認することができる。
装飾層2は、インクジェット印刷機によって表面材1の下面11bに非接触で印刷することができる。この場合、表面材1の下面11bに直接印刷してもよいし、接着性を向上するために表面材1の下面11bにプライマー処理や放電処理を行った上で印刷してもよい。また、これらの処理は、印刷後に、装飾層2に対して行われてもよい。
インクジェット印刷機によって吐出されるインクは、公知の技術によるインクが用いられる。例えば、モノマーを主要成分とし、オリゴマー、色材、分散材、光重合開始剤、界面活性剤などのその他添加剤のどれか一つ以上を含むUVもしくはEB硬化インク(引用:日本画像学会誌 第49巻 第5号 UVインクジェットの硬化特性および 高分子 34巻 11月号(1985年)電子線硬化樹脂)。
または、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られる例えば、浸透、蒸発、乾燥、酸重合乾燥、熱硬化インクを用いても良い。これらを組み合わせて使用してもよい。
図3に示す装飾層2は、インクジェット印刷機によって表面材1の下面11bに印刷されることによって形成される。
装飾層2の膜圧W2は、10μm以上であるほうが好ましい。
図9は、表面材1および装飾層2を装飾層2側から視た斜視図である。
装飾層2は、図2および図9に示すように、表面材1の側壁部12の内壁面12bには、形成されていない。
(1−4.基材3)
図10は、基材3のみを上方から見た斜視図である。図11は、基材3を下方から見た斜視図である。
図10および図11に示すように、基材3は、表面材1を支持するものである。基材3は、図2に示すように、装飾層2の表面材1側の面2aとは反対側の面2b上に配置されている。
基材3は、装飾層2が配置されている部分(下面11b)では、表面材1の面1b側に装飾層2を介して配置されており、装飾層2が配置されていない部分(内壁面12b)では、表面材1の側壁部12上に直接接触して配置されている。基材3は、インサート成形によって形成される。
基材3は、基台部31と、凸部32と、を有している。基台部31は、矩形状の板状に形成されている。凸部32は、矩形状であって、基台部31の上面に形成されている。
凸部32は、表面材1の凹部1cに嵌るような形状に形成されており、断面視において台形状に形成されている。凸部32は、表面材1の本体部11の下面11bと同形状の上面321と、上面321から裾広がりに下方に延びる側面322と、を有している。
上面321には、表面材1の凹凸構造1cに対応する凹凸構造が形成されている。なお、凹凸構造は、説明のために縮尺を大きくして記載している。側面322は、表面材1の側壁部12の内壁面12bと同形状に形成されている。このような凸部32と表面材1の凹部1cによって、化粧パネル10に隆起部が形成される。
基材3は樹脂材料で形成されており、この樹脂材料は特に限定されるものではないが、例えば、化粧パネル10が受ける衝撃を吸収するために弾性変形しやすい材料が好ましい。
このような材料としては、例えば、PVC等の塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、またはABS樹脂などから選ばれる少なくとも1つの樹脂材料より形成することができる。また、上記装飾層2のインクとの接着性の観点からは、極性を有する樹脂材料で形成されるほうが好ましい。
<2.化粧パネル10の製造方法>
次に、本実施の形態の化粧パネル10の製造方法について説明する。
図12は、本実施の形態の化粧パネル10の製造方法を示すフロー図である。図13(a)、図13(b)、図14A、図14Bおよび図15は、化粧パネル10の製造方法を説明するための断面図である。
はじめに、ステップS10において、図13(a)に示すように、表面材1の下面1bにインクジェット印刷機120からインク130が吐出され、インクが下面1bに塗布されて、図13(b)に示すように、装飾層2が形成される。ここで、インク130は、下面1bの凹凸構造1cに沿って配置される。
次に、ステップS20において、装飾層2上に基材3がインサート成形によって形成される。
具体的には、図14Aに示すように、表面材1および装飾層2が金型200内に配置される。金型200は、第1金型201と第2金型202とを有している。
第1金型201には、樹脂材料を金型内に射出するためのゲート210が形成されている。第2金型202には、表面材1および装飾層2が配置される。本実施の形態では、ゲート210は2つ形成されている。
図14Bに示すように、表面材1および装飾層2が第2金型202に配置されてから、第1金型201と第2金型202が閉じられる。その後、樹脂材料がゲート210から金型200内に射出され(矢印A参照)、図15に示すように、基材3が形成される。そして、作成された化粧パネル10が金型200内から取り出される。
<3.実施例>
次に、実施例を用いて本実施の形態の化粧パネルについて説明する。
凹凸構造1cを変更した実施例1〜3および比較例1、2の表面材の下面11bに装飾層2をインクジェット印刷によって形成して硬化した後、インサート成形を実施し、インク流れの有無と曲げ剥離強度を確認した。
インク流れの判定は、50cm離れた場所から目視にてインク流れ(基材の樹脂が剥き出しになっているか)を確認することによって行った。また、曲げ剥離強度は、上面からハイヒール等の先端が履物で歩行した事象を想定し、先端が12.5Rである負荷子にて3点曲げ試験を行って計測した。
3点曲げ試験は、例えば、図16(a)及び図16(b)に示すように、1辺の長さが150mmの化粧パネルを用いて、一対の支点300で化粧パネルを支持し、距離が125mmの中間地点に12.5R負荷子を設置し、3点曲げ試験を実施した。曲げ剥離強度の判定基準は、400N/mm以上で良好とした。
比較例1では、表面材として、装飾層が形成される下面が平面であり、下面に凹凸構造が形成されていないものを用いた。表面材の材料としてはPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用いた。また、基材3を成形する樹脂としてAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)を用いた。
図17は、実施例1〜3および比較例1、2の結果の表を示す図である。
この場合、インク流れが発生し、また、せん断強度が385N/mmでありせん断力に対する強度が弱かった。
実施例1の化粧パネルでは、表面材1の材料としてはPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用い、凸部13の表面をナシ地状とし、シボ最大高さ(=シボ深さ)Sz=20μmとした。また、Spc=400μmに設定した。また、基材3を成形する樹脂としてAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)を用いた。
この場合、インク流れが発生せず、また、せん断強度は420N/mmであり良好であった。
実施例2の化粧パネルでは、表面材1の材料としてはPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用い、凸部13の表面をナシ地状とし、シボ最大高さSz=200μmとした。また、Spc=355μmに設定した。また、基材3を成形する樹脂としてAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)を用いた。
この場合、インク流れが発生せず、また、せん断強度は443N/mmであり良好であった。
実施例3の化粧パネルでは、表面材1の材料としてはPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用い、凸部13の表面を球状とし、シボ最大高さSz=400μmとした。また、Spc=100μmに設定した。また、基材3を成形する樹脂としてAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)を用いた。
この場合、インク流れが発生せず、また、せん断強度は455N/mmであり良好であった。
比較例2の化粧パネルでは、表面材1の材料としてはPMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を用い、凸部13の表面をナシ地状とし、シボ最大高さSz=180μmとした。また、Spc=90μmに設定した。また、基材3を成形する樹脂としてAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)を用いた。
この場合、インク液吐出方向に対して平行な面が形成されるため凹部(谷部)にインクを塗布することができなかった。また、せん断強度は515N/mmであった。
以上の実施例1〜3と比較例1から、表面材1の下面1bに凹凸構造1cを設けることにより、インク流れの発生を抑制し、せん断強度を上げることが出来ることがわかる。
また、実施例1〜3と比較例2から、インクの塗布のためには、Spcを90μmよりも大きく形成する必要があることがわかる。
<4.特徴等>
(4−1)
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)は、表面材1と、基材3と、装飾層2と、を備える。表面材1は、透明の樹脂材料で形成されている。基材3は、樹脂材料によって形成されている。装飾層2は、表面材1と基材3との間に配置され、インクを有する。表面材1は、装飾層2側の面1bに形成された凹凸構造1cを有する。
凹凸構造1cが形成された面1bに装飾層2が形成されているため、アンカー効果が発現する。このため、基材3の射出成形時の表面材1からの装飾層2のインク流れを抑制できる。
また、せん断力が加わった場合でも表面材1からの装飾層2の剥離を抑制することができる。
(4−2)
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)では、凹凸構造1cが形成された面1bは、シボ最大高さSzが10μm以上である。
これにより、アンカー効果をより発揮することができる。
(4−3)
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)では、凹凸構造1cが形成された面1bは、山頂部13bの算術平均曲率Spcが400μm以下である。
これにより、アンカー効果をより発揮することができる。
(4−4)
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)の製造方法は、ステップS10(装飾層形成工程の一例)と、ステップS20(基材成形工程の一例)と、を備える。ステップS10(装飾層形成工程の一例)は、透明の樹脂材料で形成された表面材1の凹凸構造1cが形成された面1bにインクを吐出して装飾層2を形成する。ステップS30(基材形成工程の一例)は、装飾層2上に樹脂材料を射出して基材3を成形する。
凹凸構造1cが形成された面1bに装飾層2が形成されているため、アンカー効果が発現する。このため、基材3の射出成形時の表面材1からの装飾層2のインク流れを抑制できる。
また、曲げ荷重が加わった場合でも表面材1からの装飾層2の剥離を抑制することができる。
(4−5)
本実施の形態の化粧パネル10(樹脂積層体の一例)の製造方法は、凹凸構造1cが形成された面1bは、シボ加工によって形成される。
これにより、凹凸構造1cを容易に形成することができる。
(5.他の実施の形態)
以上、本発明による樹脂積層体、及び樹脂積層体の製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(A)
上記実施の形態では、化粧パネル10の中央が隆起しているが、中央が隆起していなくてもよい。図18は、隆起していない化粧パネル20の斜視図であり、図19は、化粧パネル20の断面図である。
図18に示すように、化粧パネル20は、表面材21と、装飾層22と、基材23と、を有している。表面材21は、板状であり、表面材1と比較して凹部1cが設けられていない。装飾層22は、表面材21の両面(面21a、21b)のうち基材23側の面21bに形成されている。
凹凸構造1cは、表面材21の面21bに形成されている。基材23は、板状に形成されており、基材23と比較して、凸部32等が設けられていない。なお、凹凸構造1cは、面21bの全体に形成されていなくてもよく、例えば、外周縁部が設けられていなくてもよい。
(B)
上記実施の形態では、2つのゲート210が形成されているが、2つに限られるものではなく、更に場所についても図14Bに示すような場所に限られるものではない。
(C)
上記実施の形態では、表面材1の下面11bの全面に亘って凹凸構造1cが形成されているが、全面に限らなくてもよく、表面材1の下面11bの一部に凹凸構造1cが形成されていなくてもよい。ただし、表面材1の下面11bの全面に亘って凹凸構造1cが形成されている方が、インク流れおよび剥離の抑制の効果をより発揮することができる。
(D)
上記実施の形態では、本体部11の下面11bのみに凹凸構造1cが形成されていたが、内壁面212bにも形成してもよい。
(E)
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
本発明の樹脂積層体は、インク流れや、装飾層の剥離を抑制することが可能な効果を有し、化粧パネルなどとして有用である。
1 :表面材
1b :下面
1c :凹凸構造
2 :装飾層
3 :基材
10 :化粧パネル

Claims (5)

  1. 透明の樹脂材料で形成された表面材と、
    樹脂材料により形成された基材と、
    前記表面材と前記基材との間に配置され、インクを有する装飾層と、を備え、
    前記表面材は、前記装飾層側の面に形成された凹凸構造を有する、
    樹脂積層体。
  2. 前記凹凸構造が形成された面は、シボ最大高さSzが10μm以上である、
    請求項1に記載の樹脂積層体。
  3. 前記凹凸構造が形成された面は、山頂部の算術平均曲率Spcが400μm以下である、
    請求項1に記載の樹脂積層体。
  4. 透明の樹脂材料で形成された表面材の凹凸構造が形成された面にインクを吐出して装飾層を形成する装飾層形成工程と、
    前記装飾層上に前記樹脂材料を射出して基材を成形する基材成形工程と、を備えた、
    樹脂積層体の製造方法。
  5. 前記凹凸構造が形成された面は、シボ加工によって形成される、
    請求項4に記載の樹脂積層体の製造方法。
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