JP2020153858A - ガラスびん搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスびんの割れを伴うガラスびんの落下を監視する。【解決手段】ガラスびん搬送装置1は、ガラスびん保持機構20によりガラスびんGが保持される第1の地点P1とガラスびん保持機構20によりガラスびんGが解放される第2の地点P2との間でガラスびんGを繰り返し搬送するものであって、ガラスびん保持機構20からのガラスびんGの落下を監視する落下監視装置を含み、落下監視装置は、第1の地点P1と第2の地点P2とを結ぶガラスびんGの搬送経路下の所定の領域が監視領域となるように設置されるセンサ12、13と、センサ12,13の出力に、ガラスびんの落下に起因して発生する弾性波が含まれるか否かを検知することにより、ガラスびんの落下を判定する判定装置11とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスびんを保持する第1の地点とガラスびんを解放する第2の地点との間でガラスびんを搬送するガラスびん搬送装置に関し、特に、ガラスびんの落下を監視する落下監視装置を備えるガラスびん搬送装置に関する。
従来、ガラスびんを搬送して箱詰めする装置として、例えば特許文献1にガラスびん箱詰め装置が提案されている。特許文献1に記載の装置においては、搬送ベルトにより運ばれてきた整列状態の複数のガラスびんがガラスびん保持機構により保持され、ケーシングガイドの真上まで搬送される。ケーシングガイドは、カートンの真上に配置されており、ガラスびんをカートンに箱詰めする際にガラスびんをガイドするものである。カートンは内部が格子状の仕切板によりガラスびん1本分ずつの領域に区分けされている。
ガラスびんを箱詰めする際には、ガラスびん保持機構は、昇降機構によりケーシングガイドの真下に供給された箱に向けて降ろされる。この状態で、ガラスびん保持機構がガラスびんを解放すると、各びんはケーシングガイドに誘導されて箱内の区分けされた所定の領域へと落下し、ガラスびんが箱詰めされる。
ガラスびんが解放された後、ガラスびん保持機構は昇降機構により上昇し、ガラスびん保持機構は搬送ベルトまで移動して次の新たなガラスびんを保持する。ガラスびんが詰められたカートンはカートン搬出入機構により搬出されるとともに、空のカートンがケーシングガイドの真下に供給される。
特開2000−142613号公報
上記のようなガラスびん箱詰め装置においては、カートンへの箱詰めの際に、ガラスびん保持機構がガラスびんの解放動作を行っても、ガラスびんがガラスびん保持機構から離れずに残ってしまうことがある。この状態でガラスびん保持機構が上昇すると、残ったガラスびんが遅れて落下することがある。また、解放されたガラスびんがケーシングガイドに引っ掛かったのちに落下することがある。このように遅れて落下したガラスびんが正常に箱詰めされた他のガラスびんと衝突すると、落下したガラスびんや他のガラスびんに割れや損傷が生じて、箱内にガラスびんの破片が混入したり、箱詰めされたガラスびんに不良品が含まれることがある。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、箱詰め作業領域のようなガラスびんの落下を避けたい領域でのガラスびんの落下を監視することができ、ガラスびんの落下に伴うトラブルの発生を検出することが可能なガラスびん搬送装置を提供する。
本発明によるガラスびん搬送装置は、ガラスびん保持機構によりガラスびんが保持される第1の地点と前記ガラスびん保持機構によりガラスびんが解放される第2の地点との間でガラスびんを搬送するガラスびん搬送装置であって、前記ガラスびん保持機構からのガラスびんの落下を監視する落下監視装置を含む。前記落下監視装置は、前記第1の地点と前記第2の地点とを結ぶガラスびんの搬送経路下の所定の領域が監視領域となるように設置されるセンサと、前記センサの出力に、ガラスびんの落下に起因して発生する弾性波が含まれるか否かを検知することにより、ガラスびんの落下を判定する判定装置とを備える。
上記の構成によれば、ガラスびんが落下してガラスびんの割れが発生するおそれのある領域をセンサの監視領域に設定し、センサの出力に、ガラスびんが割れたことにより発生する弾性波、例えば、ガラスびんが落下して割れる際に発生するAE波や、落下したガラスびんと他のガラスびんとの衝突により発生する音波が含まれるか否かを検知することにより、ガラスびんが落下したことを判定することができる。
好ましい実施形態によれば、前記第1の地点は、複数本のガラスびんが整列状態で搬送される搬送ベルト上の位置であり、前記第2の地点は、複数本のガラスびんが箱詰めされるカートンの底面の上方位置であり、前記カートンの内部を前記センサの前記監視領域とする。
一実施形態においては、前記センサは、AEセンサであり、前記判定装置は、前記AEセンサの出力に、ガラスびんが割れることにより発生するAE波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する。
なお、「AE」とはアコースティック・エミッション(Acoustic Emission)の略であり、材料が変形あるいは破壊する際に、内部に蓄えていた弾性エネルギーを音波(弾性波)として放出する現象をいう。「AE波」はこの現象において放出される弾性波のことであり、超音波領域の高い周波数成分をもつ。ガラスびんの「割れ」とは、AE波を発生する程度にガラスびんに変形や破壊が生じることをいい、ガラスびんが破片に分離するだけでなく、微小なクラックが生じることを含む。
上記の実施形態においては、前記AEセンサは、前記カートンの上方に設置されてもよい。
上記の実施形態においては、前記AEセンサは、複数個を1組として設置され、前記監視領域は複数に区分され、区分された前記各監視領域に前記複数個のAEセンサがそれぞれ割り当てられてもよい。
他の実施形態においては、前記センサは、マイクロフォンであり、前記判定装置は、前記マイクロフォンの出力に、ガラスびんが他のガラスびんと衝突したときに発生する所定レベル以上の音波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する。
他の実施形態においては、前記センサは、AEセンサ及びマイクロフォンであり、前記判定装置は、前記判定装置は、前記AEセンサの出力に、ガラスびんが割れることにより発生するAE波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定し、前記マイクロフォンの出力に、ガラスびんが他のガラスびんと衝突したときに発生する所定レベル以上の音波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する。
本発明によれば、ガラスびんの落下を避けたい搬送経路上の領域においてガラスびんの落下を監視することができ、ガラスびんの落下に伴うトラブルの発生を検出することができる。
本発明の一実施形態に係るガラスびん搬送装置が導入されたガラスびん箱詰め装置の全体の概略構成を示す正面図である。 ガラスびん箱詰め装置のガラスびんの箱詰め時の状態を示す正面図である。 ガラスびん箱詰め装置の全体の概略構成を示す平面図である。 ガラスびん搬送機構の概略構成を示す(A)は側面図、(B)は正面図である。 (A)〜(D)はガラスびん箱詰め装置の動作を説明する側面図である。 (A)〜(C)はガラスびん箱詰め装置の動作を説明する側面図である。 ガラスびん箱詰め装置の構成を示すブロック図である。 ガラスびん落下監視装置の構成を示すブロック図であり、(A)はAEセンサとマイクロフォンとを備えた構成、(B)はAEセンサを備えた構成、(B)はマイクロフォンを備えた構成である。 ガラスびんの割れ及び衝突音を検知する原理を説明するための波形図である。 AEセンサの設置位置及び監視領域を示す説明図であり、(A)はカートンを側面から見た説明図、(B)は(A)のX−X線に沿う平面から見た説明図である。 ガラスびん箱詰め装置の動作の流れを示すフローチャートである。 ガラスびん箱詰め装置の動作の流れを示すフローチャートである。 ガラスびん箱詰め装置の動作の流れを示すフローチャートである。 ガラスびん落下監視装置の割れ検知の動作の流れを示すフローチャートである。 ガラスびん落下監視装置の衝撃音検知の動作の流れを示すフローチャートである。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本発明のガラスびん搬送装置1は、図1〜図3に示すように、ガラスびん保持機構20によりガラスびんGが保持される第1の地点A1とガラスびん保持機構20によりガラスびんGが解放される第2の地点A2との間でガラスびんGを搬送し、その搬送動作を繰り返すものである。ガラスびん搬送装置1は、多数本のガラスびんGを整列状態で搬送する搬送ベルト52と、搬送ベルト52上の複数本のガラスびんGを保持するガラスびん保持機構20と、ガラスびん保持機構20を移動させる移送機構30と、ガラスびんの落下を監視するガラスびん落下監視装置10とを含む。図1〜図8に示すように、本発明のガラスびん搬送装置1は、例えばガラスびん箱詰め装置2に用いられる。ガラスびん箱詰め装置2は、箱詰め作業を行う位置へガラスびんGを搬送するガラスびん搬送装置1と、箱詰め作業を行う位置に対してカートンBを搬出入するカートン搬出入機構40と、箱詰め作業を行う位置においてカートンBを昇降させるカートン昇降機構41と、ガラスびんGの箱詰め時にガラスびんGをガイドするケーシングガイド60とを含む他、警報部51と制御装置50とを備える。以下、ガラスびん箱詰め装置2の各部の構成について説明する。
搬送ベルト52は、多数本のガラスびんGを整列状態でびん搬送経路上の第1の地点A1(図3、図5(A)において一点鎖線で示す地点)まで搬送するものである。なお、第1の地点A1の高さ方向の位置は、ガラスびん保持機構20によりガラスびんGが保持される位置であるから、搬送ベルト52の上方位置である。搬送ベルト52は、ガラスびんGを立てた状態で安定して搬送することが可能な構成のものであり、水平な面上に多数本のガラスびんGが行列各方向が揃えられた状態で支持される。この実施態様では、ガラスびんGは4列に並んでおり、24本(4列×6行)のガラスびんGが整列状態のままガラスびん保持機構20により保持される。
図1〜図3に示されるガラスびん保持機構20は、搬送ベルト52上の4列×6行分のガラスびんGを一斉に保持する構成のものであり、マトリクス状に配列された複数の保持手段20aを備えている。保持手段20aは、把持、真空吸着などによりガラスびんGの首部を保持するものであり、キャリッジ21の下面に、搬送ベルト52上のガラスびんGの配列間隔と一致する間隔で、下方に向けて整列配置されている。キャリッジ21は水平な姿勢を保った状態で移動可能であり、移送機構30によって吊持される。
移送機構30は、ガラスびん保持機構20を昇降動作させつつ搬送ベルト52上の位置と箱詰め作業を行う位置との間を往復移動させるものであり、図5および図6に、搬送ベルト52上でのガラスびんGの保持動作から箱詰め作業位置でのガラスびんGの解放動作に至る各動作が示してある。
移送機構30の動作の詳細については後述するが、ガラスびん保持機構20は、搬送ベルト52上の位置では第1降下位置P1まで降下してガラスびんGを保持し、第1上昇位置P0まで上昇する(図5(A)〜(C))。箱詰め作業位置では、第2上昇位置P3から第2降下位置P2まで降下し、ガラスびんGを解放する(図5(D)、図6(A)〜(C))。この移送動作が繰り返されることにより、整列状態にある複数本のガラスびんGが第1の地点A1から第2の地点A2まで繰り返し搬送される。第2の地点A2の高さ方向の位置は、ガラスびん保持機構20がガラスびんGを解放する位置であるから、図2、図3、図6(A)に示すように、ガラスびんGが箱詰めされるカートンBの底面の上方位置である。
なお、図5および図6において、第1の地点A1の高さ方向の位置は、搬送ベルト52上でガラスびんGがガラスびん保持機構20により保持されるときのガラスびんGのびん底位置で示し(図5(A))、第2の地点A2の高さ方向の位置は、ガラスびん保持機構20からガラスびんGが解放されるときのガラスびんGのびん底位置で示している(図6(A))。
また、ガラスびん保持機構20の第1降下位置P1は、ガラスびん保持機構20が搬送ベルト52上のガラスびんGを保持するときのガラスびん保持機構20の下端位置で示し(図5(B))、第2降下位置P2は、ガラスびん保持機構20がガラスびんGを解放するときのガラスびん保持機構20の下端位置で示している(図6(A))。
さらに、ガラスびん保持機構20の第1上昇位置P0は、ガラスびん保持機構20が搬送ベルト52上のガラスびんGを保持する前および保持した後のガラスびん保持機構20の下端位置で示し(図5(A)、図5(C))、ガラスびん保持機構20の第2上昇位置P3は、ガラスびん保持機構20がガラスびんGを解放する前および解放した後のガラスびん保持機構20の下端位置で示している(図5(D)および図6(B))。なお、後述するカートンBの位置P4、P5は、カートンBの底位置で示している(図5(B)、図5(C))。
図4(A)、図4(B)は、基台38に設置された移送機構30を示すもので、一対の駆動機構30A、30Bからなる。各駆動機構30A、30Bは、円盤状の回転体31と、各回転体31の下方に横並びに配置された同径の2つの回転ローラ32、32と、回転体31と2つの回転ローラ32、32との間に架け渡された無端状のローラチェン33とを含み、各ローラチェン33にガラスびん保持機構20を吊り下げるための対をなす棒状部材34が支持されている。各棒状部材34は上端部がローラチェン33の同じ位置にピン(図示せず)等により枢支され、下端部間にガラスびん保持機構20のキャリッジ21が水平に保持されている。各駆動機構30A、30Bの回転体31、31は、軸受31bに支持された軸31aの両端に連結されて同軸に回転する。駆動モータ36及び軸受31bは基台38に設置されており、駆動モータ36の回転軸36aに装着されたプーリ36bと軸31aに装着されたプーリ31bとの間に無端ベルト39が架け渡されて、駆動モータ36の回転力が回転体31、31に伝達される。また、各駆動機構30A、30Bの、図中、左側の回転ローラ32、32はそれぞれ軸37の両端に連結されて同軸に回転し、図中、右側の回転ローラ32、32は軸37の両端に連結されて同軸に回転する。なお、図3において、説明のために駆動機構30A、30Bを簡略に図示しており、駆動モータ36及び軸37の図示を省略している。
図4(A)の側面視において、鉛直方向yに対して、回転体31の周縁の90度の角度位置R1と、図中、右側の回転ローラ32の周縁の90度の角度位置R3とが上下に揃い、回転体31の周縁の270度の角度位置R2と、図中、左側の回転ローラ32の周縁の270度の角度位置R4とが上下に揃っている。ローラチェン33は、上側が回転体31の上半分の周縁と接する半円形状であり、下側が2つの回転ローラ32、32と接する略矩形状となるように回転体31と2つの回転ローラ32、32との間に架け渡される。
移送機構30の動作について図5、図6を用いて説明する。初期状態においては、図5(A)に示すように、ローラチェン33に取付けられた棒状部材34の上端部は回転体31の角度位置R1にあり、このときのガラスびん保持機構20の位置を第1上昇位置P0とする。図5(A)に示す状態から回転体31を時計回りに回転させると、ローラチェン33が時計回りに回転する。ローラチェン33は回転体31の角度位置R1から下方向に延びているため、図5(B)に示すように、棒状部材34の上端部が下向きに移動してガラスびん保持機構20を第1降下位置P1に位置させる。そして、図5(B)に示す状態から回転体31を反時計回りに回転させると、ローラチェン33が反時計回りに回転し、棒状部材34の上端部が上向きに移動して、図5(C)に示すように、ガラスびん保持機構20を第1上昇位置P0に戻す。さらに回転体31を反時計回りに回転させると、図5(D)に示すように、ローラチェン33が反時計回りに回転する。ローラチェン33の上側は回転体31の角度位置R1から角度位置R2まで回転体31に沿っているため、棒状部材34の上端部は回転体31の上周縁に沿って移動してガラスびん保持機構20を第2上昇位置P3に位置させる。図6(A)に示すように、さらに回転体31を反時計回りに回転させると、ローラチェン33が反時計回りに回転する。ローラチェン33は回転体31の角度位置R2から下方向に延びているため、棒状部材34の上端部は下方向に移動してガラスびん保持機構20を第2降下位置P2に位置させる。次に、図6(B)に示すように、回転体31を時計回りに回転させると、ローラチェン33が時計回りに回転する。棒状部材34の上端部は上方向に移動してガラスびん保持機構20を第2上昇位置P3に戻す。そして、図6(C)に示すように、回転体31をさらに時計回りに回転させると、ローラチェン33が時計回りに回転する。棒状部材34の上端部は回転体31の上周縁に沿って移動してガラスびん保持機構20を第1上昇位置P0に位置させる。
なお、移送機構30は本実施形態に限定されず、ガラスびん保持機構20を第1降下位置P1と第2降下位置P2との間で搬送できればどのような機構であってもよく、例えば、ガラスびん保持機構20を水平方向に移送させる水平移送機構と、上下方向に移送させる昇降機構とから構成されていてもよい。水平移送機構及び昇降機構は、例えば、油圧シリンダ等によりガイドに沿ってガラスびん保持機構20を移動させるものであってもよい。
図1、図2に戻って、ケーシングガイド60は、図示しない基台等に固定されており、カートン搬出入機構40の上方位置であって、ガラスびん保持機構20が第2上昇位置P3に位置した時のガラスびん保持機構20の直下に位置するように配置されている。ケーシングガイド60は、ガラスびんGの箱詰め時にガラスびんGをカートンBに向けてガイドするものであり、平面形状が四角形の外枠61の内部空間が縦横の格子状の仕切板により升目状に区分されている。縦横の仕切板の各交差点の上側にはびんを升目内へと導くセンタリングコーン62が嵌め込まれている。各升目の下側には薄板状の羽根ガイド63が外枠61の下方に突出するように設けられている。
カートン搬出入機構40は複数のローラ40aが並べられたコンベアであり、空のカートンBをケーシングガイド60の下方位置に供給し、このカートンBにガラスびんGが詰められた後にカートンBを排出する。カートン昇降機構41はカートンBをローラ40a上の位置P4とケーシングガイド60の外枠61の直下の位置P5との間で昇降させるものであり、カートン搬出入機構40により搬入されたカートンBを下側から支持する支持板42と、支持板42を昇降させるシリンダ43を有し、シリンダ43のロッド43aの先端が支持板42の下面に接続されている。カートンBが搬出入される際には、図1に示すように、ロッド43aはシリンダ本体43bに引き込まれ支持板42の上面はローラ40aの上端よりも下位置にある。箱詰め時には、図2に示すように、ロッド43aがシリンダ本体43bから伸びて支持板42が上昇し、カートンBの底面を支持してカートンBを持ち上げ、ケーシングガイド60の外枠61の直下の位置P5に位置させる。箱詰めが完了するとロッド43aが縮んでカートンBをローラ40a上の位置P4まで下降させる。
カートンBは段ボール箱であり、胴部の内部にガラスびんGが詰められる。なお、カートンBは段ボール箱に限定されず、合成樹脂製の箱であってもよい。さらに、カートンBの形態も直方体に限定されない。カートンBは胴部B1から連続して蓋フラップB2(図10)が設けられており、蓋フラップB2が起立した状態で搬入され搬出される。
上記したガラスびん搬送装置1を構成する各機構、カートン搬出入機構40及びカートン昇降機構41の各動作は、図7に示す制御装置50によって制御される。ガラスびん搬送装置1はガラスびん落下監視装置10を含み、ガラスびん落下監視装置10は、図8(A)に示すように、判定装置11と、AEセンサ12と、マイクロフォン13とを含む。以下の説明では、図8(A)に示す実施形態について説明するが、図8(B)に示すように、ガラスびん落下監視装置10はAEセンサ12を含むがマイクロフォン13を含まないものであってもよい。この場合、判定装置11はAEセンサ12の出力によりガラスびんGの落下による割れを判定する。また、図8(C)に示すように、ガラスびん落下監視装置10はマイクロフォン13を含むがAEセンサ12を含まないものであってもよい。この場合、判定装置11はマイクロフォン13の出力によりガラスびんGの落下による衝突音を判定する。
AEセンサ12は、材料が変形あるいは破壊する際に放出されるAE波を計測して出力することができるものである。AE波は電気信号に変換され、電気信号は例えばAEセンサ12内に設けられた増幅回路(図示せず)により増幅されて、AE信号として判定装置11に送られる。
マイクロフォン13は、ガラスびんG同士が衝突する際の音波を測定して出力するものであり、既知のマイクロフォン13が用いられる。なお、音波は作業者に音として認識されるものであり、本明細書では「音」ともいう。
判定装置11はコンピュータにより構成されており、制御、演算の主体であるCPU14、プラグラムや画像などのデータが格納されるハードディスクドライブ(HDD)15、データの読み書き動作等に供されるメモリ16を含んでいる。CPU14には専用のI/Oポート17を介してAEセンサ12、マイクロフォン13が接続されており、AEセンサ12、マイクロフォン13からの信号はI/Oポート17を介してメモリ16やハードディスクドライブ15に記憶され、CPU14による演算に用いられる。
判定装置11は、ガラスびんGが割れることにより発生するAE波がAEセンサ12の出力に含まれるか否かを検知することによりガラスびんGの落下を判定する。さらに、判定装置11は、マイクロフォン13の出力よりガラスびんGが他のガラスびんGと衝突したときに発生する衝突音が閾値以上であることを検知することによりガラスびんGの落下を判定する。判定装置11は、ガラスびんGの落下が生じたことを判定すると、ガラスびん箱詰め装置2の制御装置50(後述)に向けて異常信号を出力する。
次に、ガラスびんGの落下監視の原理について説明する。AEセンサ12により測定されるAE波は、通常、周波数帯が数キロヘルツから数キロメガヘルツの微弱な振動であり、材料に応じてAE波が発生する周波数帯は異なる。図9に示すように、ガラスびんGが割れた場合、AE波が発生する周波数帯は150キロヘルツ前後であることが実験により知られている。判定装置11のHDD15には、AE波として検出する周波数帯F1及び閾値h1があらかじめ記憶されている。判定装置11は、AEセンサ12によるAE信号に対してFFT解析等の解析処理を行い、周波数帯F1においてAE信号の振幅が閾値h1を越えるか否かを判断している。AE信号の振幅が閾値h1を超えた場合には、ガラスびんGの落下によりガラスびんGに割れが発生していると判定する。本実施形態では、140キロヘルツ以上、160キロヘルツ以下の周波数帯F1において、いずれかの周波数でFFT解析によるAE信号の振幅が閾値h1を超えた場合に、ガラスびんGの落下によりガラスびんGに割れが発生していると判定している。
また、ガラスびん保持機構20から落下したガラスびんGが他のガラスびんGと衝突したときの衝突音はマイクロフォン13により検出される。衝突音は、通常、周波数帯が20ヘルツ以上、20キロヘルツ以下の音波であり、衝突音の周波数帯F2はガラスびんGの形状や大きさによって異なる。このため、箱詰めされるガラスびんGの衝突音をあらかじめ測定し、衝突音として検出する周波数帯F2と、閾値h2を判定装置11のHDD15に記憶させておく。周波数帯F2は連続した1つの帯域とは限らず、複数の帯域が設定されていてもよい。図9には2つの帯域F2a、F2bが設定された例を示している。また、図9に示す例では2つの帯域F2a、F2bにおいて同じ閾値h2が設定されているが、帯域F2a、F2b毎に閾値が設定されていてもよい。
判定装置11は、マイクロフォン13の出力信号に対してFFT解析等の解析処理を行い、衝突音として検出する周波数帯F2においてマイクロフォン13の出力信号の振幅が閾値h2を越えるか否かを判断している。マイクロフォン13の出力信号の振幅が閾値h2を超えた場合には、ガラスびんGの落下によりガラスびんGに衝突が発生していると判定する。本実施形態では、5キロヘルツ以上、10キロヘルツ以下の周波数帯F2aと、15キロヘルツ以上、20キロヘルツ以下の周波数帯F2bとにおいて、FFT解析によるマイクロフォン13の出力信号の振幅が閾値h2を超えた場合に、ガラスびんGの落下によりガラスびんGに衝突が発生したと判定している。
AEセンサ12及びマイクロフォン13は、第1の地点A1と第2の地点A2とを結ぶガラスびんGの搬送経路下の所定の領域が監視領域となるように設置される。特に、ガラスびん箱詰め装置2においては、AEセンサ12及びマイクロフォン13は、図1に示すように、カートンBの上方であるケーシングガイド60の端部に設置され、ガラスびんGが箱詰めされるカートンBの内部をAEセンサ12の監視領域及びマイクロフォン13の監視領域としている。
詳細には、図10に示すように、AEセンサ12は複数個を1組とし、監視領域は複数の監視領域に区分され、区分された各監視領域にAEセンサ12がそれぞれ割り当てられる。AEセンサ12の数や取付位置、取付け角度は、AEセンサ12の指向特性に応じて、カートンBの内部を監視領域とすることが可能となるように設定される。
本実施形態においては、2個1組としたAEセンサ12A、12Bが、図10(A)に示すように、側面視においてカートンBに対して斜め上方に配置され、図10(B)に示すように、平面視においてカートンの幅方向の中央部に配置されている。区分された監視領域E1、E2は、カートンBの胴部B1の内部空間に設定される。AEセンサ12A、12Bの取付け角度と取付け位置は、カートンBがカートン搬出入機構40のローラ40a上の位置P4にあるときに(図1)、カートンBの胴部B1の上端縁の高さ位置に想定した仮想平面eにおいて、AEセンサ12Aの監視領域E1eと、AEセンサ12Bの監視領域E2eとが、なるべく広くなるように設定される(図10(B))。なお、本実施形態では、区分された監視領域E1、E2には互いに重なり部分が生じているが、必ずしも重なり部分を備えていなくてもよい。
本実施形態では、マイクロフォン13は1つ備えている。マイクロフォン13は、少なくともカートンBの内部で生じた衝撃音が検出できる程度の指向特性を有している。
なお、AEセンサ12及びマイクロフォン13が設けられる位置や個数は上記位置に限定されず、カートンBの内部を監視領域とすることができればいずれの位置や個数でもよい。例えば、AEセンサ12及びマイクロフォン13は、カートンBの下位置や横位置に設置されていてもよい。
図7に示した警報部51は、判定装置11がガラスびんGの落下を検知した場合に、作業員に異常を知らせるものであり、ランプ、スピーカー、モニタ等の少なくとも1つから構成されるが、作業員に異常を知らせることができればどのようなものであってもよい。
制御装置50は、例えばCPU、メモリ、ハードディスク等を含むコンピュータを含むものであり、カートン搬出入機構40、カートン昇降機構41、警報部51、ガラスびん搬送装置1の搬送ベルト52、ガラスびん保持機構20、移送機構30、ガラスびん落下監視装置10の各部の動作を制御するものである。
なお、図示しないが、ガラスびん箱詰め装置2は、カートンBがケーシングガイド60の下方位置に到着したか否かを検知するセンサや、ガラスびん保持機構20が第1の地点P1、第2の地点P2に到着したか否かを検知するセンサを備えており、各センサは制御装置50と接続されている。制御装置50は、これらのセンサからの信号により、カートンBの到着やガラスびん保持機構20の到着を検出する。センサは、例えば、発光部と受光部とからなる光電センサや静電容量式センサである。
次に、ガラスびん搬送装置1を備えるガラスびん箱詰め装置2の制御装置50の動作について、図11〜図13のフローチャートを用いて説明する。なお、図11〜図13のフローチャートにおいて、「ST」は「STEP」の略であり、制御の流れにおける各手順を示している。
初期状態において、ガラスびん保持機構20は第1上昇位置P0に位置している(図5(A))。ST11において、ガラスびん箱詰め装置2の制御装置50は、箱詰め指令を受けているか否かを判断する。箱詰め指令に関する信号は、例えば、作業員がガラスびん箱詰め装置2の動作開始ボタン(図示せず)を押すことで、制御装置50に入力される。箱詰め指令を受けている場合には、ST12において、制御装置50はカートン搬出入機構40を駆動しカートンBを搬入させる((図5(A))。ST13において、制御装置50はカートンBがケーシングガイド60の下方位置に到着したか否かを判断する。到着した場合には、制御装置50はカートン搬出入機構40の駆動を停止させる(ST14)。
次に、ST15において、移送機構30を駆動させて、ガラスびん保持機構20を搬送ベルト52上のガラスびんGを保持する第1降下位置P1まで降下させる(図5(B))。ST16において、制御装置50は、ガラスびん保持機構20が第1降下位置P1に到着したか否かを判断する。到着した場合には、制御装置50は移送機構30の駆動を停止させる(ST17)。ST18において、制御装置50は、ガラスびん保持機構20を駆動して、搬送ベルト52上の第1の地点A1にある複数の整列状態のガラスびんGを保持する。
次に、図12のST19において、制御装置50は、移送機構30を駆動して、ガラスびん保持機構20を第1上昇位置P0((図5(C))を経由して箱詰め作業位置の第2上昇位置P3((図5(D))へ移動させ、ガラスびんGを解放する第2降下位置P2(図6(A))に向けてガラスびん保持機構20を降下させる。ST20において、制御装置50は、カートン昇降機構41を駆動して、カートンBをカートンBの搬送経路上からケーシングガイド60の直下の位置P5に向けて上昇させる。ST21において、制御装置50は、カートンBがケーシングガイド60の直下の位置P5(図5(C))に到着したか否かを判断する。到着した場合は、ST22においてカートン昇降機構41の動作を停止させる。到着していない場合は、ST29に進む。
次に、ST23において、制御装置50は、移送機構30が駆動しているか否かを判断する。移送機構30が駆動している場合には、次に、ガラスびん保持機構20が第2降下位置P2に到着するのを待ち(ST24)、到着した場合には、移送機構30を停止する(ST25)。このとき、ガラスびん保持機構20に保持された各ガラスびんGは、ケーシングガイド60のセンタリングコーン62に案内されて、ケーシングガイド60の升目の真上、すなわちガラスびんGが解放される第2の地点A2に位置している(図6(A)、図2)。
ST21において、カートンBがケーシングガイド60の直下に到着していない場合は、ST29において、ガラスびん保持機構20が第2降下位置P2に到着したか否かを判断し、到着していない場合は、ST21に戻り、到着した場合には、移送機構30を停止して(ST30)、ST21に戻る。
また、ST23において、移送機構30が駆動していない場合は、ガラスびん保持機構20はすでに第2降下位置P2に到着しているので、ST26に進む。
そして、ST26において、ガラスびん保持機構20を駆動し、ガラスびん保持機構20が保持していたガラスびんGを解放させる。すると、各びんはケーシングガイド60のセンタリングコーン62に誘導されて桝状開口を通過し、羽根ガイド63に誘導されてカートンBの区分けされた所定の領域へと落下し、ガラスびんGが箱詰めされる。
ガラスびんGの箱詰めが完了すると、ST27において、制御装置50はガラスびん落下監視装置10の動作を開始させ、ガラスびん落下監視装置10に監視開始指令信号を送信する。そして、ST28において、制御装置50はカートン昇降機構41を駆動させて、カートンBを下降させる(図6(B))。さらに、図13のST31において、制御装置50は移送機構30を駆動させて、ガラスびん保持機構20の第2降下位置P2から第1降下位置P1に向けての移動を開始する。
そして、ST32において、制御装置50は、ガラスびん落下監視装置10から異常信号を受信したか否か、すなわちガラスびんGの落下がないかを判断する。ガラスびん落下監視装置10の動作の詳細については後述する。異常信号を受信していない、すなわちガラスびんGの異常落下なしの場合は、ST33に進む。異常信号を受信した、すなわちガラスびんGの異常落下ありの場合には、ST41に進む。
ST33において、制御装置50は、カートンBがカートン搬出入機構40のローラ40a上の位置P4に戻ったか否かを判断している。戻った場合には、ST34においてカートン昇降機構41を停止させる。戻っていない場合は、ST32に戻り、制御装置50はガラスびんGの落下の監視を継続する。ST35において、制御装置50は、ガラスびん保持機構20が第2上昇位置P3に到着したか否かを判断している(図6(B))。到着していない場合は、ST32に戻りガラスびんGの落下の監視を継続する。到着した場合は、ST36において、ガラスびん落下監視装置10による落下監視を停止する。
なお、上記においては、制御装置50は、ガラスびん保持機構20が第2上昇位置P3に到着し、カートンBがカートン搬出入機構40のローラ40a上の位置P4に戻ったときにガラスびん落下監視装置10を停止しているが、ST27においてガラスびん落下監視装置10を駆動した後、所定時間の経過後にガラスびん落下監視装置10を停止させてもよい。
ST37において、制御装置50は、ガラスびん保持機構20が第1上昇位置P0に到着したか否かを判断している。到着を待って、ST38において、移送機構30を停止させる。
そして、ST39において、制御装置50は、カートン搬出入機構40を駆動し、ガラスびんGが箱詰めされたカートンBを搬出する(図6(C))。ST40において、制御装置50は、箱詰め終了指令を受けたか否かを判断する。箱詰め終了指令に関する信号は、例えば、作業員がガラスびん箱詰め装置2の動作終了ボタン(図示せず)を押すことで、制御装置50に入力される。また、箱詰めするカートンBの数が予めハードディスクに記憶されており、制御装置50は、箱詰めを行ったカートンBの数をカウントし、所定の数のカートンBに箱詰めが完了すると箱詰め終了と判断してもよい。箱詰め終了指令を受けている場合には、動作を終了する。箱詰めを継続する場合にはST12に戻る。
ST32において、制御装置50がガラスびんGの異常落下ありと判断した場合、ST41において、制御装置50は、カートン昇降機構41、移送機構30を停止させる。次に、ST42において、警報部51を駆動して、作業員にガラスびんGの異常落下があったことを知らせ、動作を終了する。作業者は、ガラスびんGの落下が生じたカートンBをカートン搬出入機構40の搬送経路上から取り除く等の措置を行う。
図14は、ガラスびん落下監視装置10の動作を示すフローチャートであり、図12のST27の詳細な動作を示すものである。図14はAEセンサ12によるガラスびんGの落下監視を行うフローチャートである。ST51において、ガラスびん落下監視装置10の判定装置11は、ガラスびんGの落下監視を開始するか否かを判断している。具体的には、判定装置11は、図12のST27において制御装置50が送信する監視開始指令信号を受信しているか否かを判断する。監視開始指令信号を受けている場合には、ST52に進む。監視開始指令信号を受けていない場合には、ST51において待機する。
ガラスびん落下監視装置10の判定装置11は、ST52においてAEセンサ12からAE信号を取得すると、ST53において、この時間領域のAE信号を高速フーリエ変換(FFT)法により周波数分析処理し、周波数領域のAE信号(周波数スペクトル)を得る。なお周波数分析処理はFFTに限定されることは無く、離散コサイン変換(DCT)などの他の処理を適用しても良い。ST54において、判定装置11は予めHDD15に記憶されたAE波が発生する周波数帯(特定周波数)を参照し、この周波数帯における周波数領域のAE信号の強度(振幅)を得る。ST55において、判定装置11は予めハードディスクに記憶された閾値を参照し、閾値とAE信号の強度とを比較し、AE信号の強度が閾値よりも大きいか否かを判断する。大きい場合には、ST56において、ガラスびんGの割れを検知したものとして、異常信号を制御装置50に出力し、動作を終了する。AE信号の強度が閾値よりも小さい場合には、ST57に進む。ST57においては、割れ監視動作を中止するか否かを判断している。具体的には、判定装置11は、図13のST36において制御装置50が送信する監視停止指令信号を受信しているか否かを判断する。監視停止指令信号を受けている場合には、動作を終了する。監視停止指令信号を受けていない場合には、ST52に戻る。
図15は、マイクロフォン13によるガラスびんGの落下監視を行うフローチャートである。ST61において、ガラスびん落下監視装置10の判定装置11は、ガラスびんGの落下監視を開始するか否かを判断している。具体的には、判定装置11は、図12のST27において制御装置50が送信する監視開始指令信号を受信しているか否かを判断する。監視開始指令信号を受けている場合には、ST62に進む。監視開始指令信号を受けていない場合には、ST61において待機する。
ガラスびん落下監視装置10の判定装置11は、ST62においてマイクロフォン13から音信号を取得すると、ST63において、この時間領域の音信号を高速フーリエ変換(FFT)法により周波数分析処理し、周波数領域の音信号(周波数スペクトル)を得る。なお周波数分析処理はFFTに限定されることは無く、離散コサイン変換(DCT)などの他の処理を適用しても良い。ST64において、判定装置11は予めハードディスクに記憶されたガラスびんG同士の衝突音が発生する周波数帯(特定周波数)を参照し、この周波数帯における周波数領域の音信号の強度(振幅)を得る。ST65において、判定装置11は予めハードディスクに記憶された閾値を参照し、閾値と音信号の強度とを比較し、音信号の強度が閾値よりも大きいか否かを判断する。大きい場合には、ST66において、ガラスびんGの衝突を検知したものとして、異常信号を制御装置50に出力し、動作を終了する。音信号の強度が閾値よりも小さい場合には、ST67に進む。ST67においては、割れ監視動作を中止するか否かを判断している。具体的には、判定装置11は、図13のST36において制御装置50が送信する監視停止指令信号を受信しているか否かを判断する。監視停止指令信号を受けている場合には、動作を終了する。監視停止指令信号を受けていない場合には、ST62に戻る。
ガラスびん落下監視装置10がAEセンサ12と、マイクロフォン13とを含む図8(A)に示す実施形態であるときには、判定装置11は、図14、図15に示す動作を行う。この場合、判定装置11は、図14,図15の順に判定を行ってもよく、図15、図14の順に判定を行ってもよい。ガラスびん落下監視装置10がAEセンサ12を含むがマイクロフォン13を含まない図8(B)に示す実施形態であるときには、判定装置11は、図14に示す動作を行う。ガラスびん落下監視装置10がマイクロフォン13を含むがAEセンサ12を含まない図8(C)に示す実施形態であるときには、判定装置11は、図15に示す動作を行う。
本実施形態によれば、ガラスびん保持機構20がガラスびんGを解放する第2降下位置P2から上方の第2上昇位置P3まで移動する間、ガラスびん落下監視装置10を駆動させている。このため、ガラスびん保持機構20が第2降下位置P2においてガラスびんGを解放した時にガラスびん保持機構20に残ったままのガラスびんGがあり、このガラスびんGが落下して、カートンBに箱詰めされたガラスびんGと衝突して、いずれかまたは双方のガラスびんGに割れが生じることがあっても、判定装置11は、AEセンサ12によりこの割れによるAE波を検知することでガラスびんGの落下の有無を判定することができる。ガラスびんGに割れが発生したと判定された場合は、ガラスびんGの搬送を停止し、割れたガラスびんGを含むカートンBを取り除く等の処置を取ることができ、不良品のガラスびんGやガラスびんGの破片が含まれたカートンが搬送されて出荷されるのを防ぐことができる。
また、箱詰めの時にガラスびんGに割れや破損が生じていなくても、時間の経過とともにガラスびんGが割れたり破損が生じ易くなるため、衝突が発生したガラスびんGが収容されたカートンBは出荷されないことが好ましい。本実施形態によれば、落下したガラスびんGがカートンBに箱詰めされたガラスびんGと衝突したが、割れが生じていない場合であっても、衝突による衝撃音をマイクロフォンにより検知することでガラスびんGの落下の有無を判定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
本実施形態においては、ガラスびん保持機構20が第2降下位置P2から第2上昇位置P3に搬送されるまでの間にガラスびん落下監視装置10がガラスびんGの落下の監視を行っているが、これに限定されず、ガラスびん保持機構20が第2上昇位置P3から第1降下位置P1に搬送される間にも駆動されていてもよい。この場合、ガラスびん保持機構20に残ったままのガラスびんGがカートンB内だけでなく床などに落下した場合であっても、ガラスびんGの割れによるAE波や衝撃音を検知して、ガラスびんGの落下を判定することができる。
また、本発明のガラスびん搬送装置1は、ガラスびん箱詰め装置2に限らず、ガラスびんGの搬送が必要な装置であればどのような装置にも適用することができる。
1 ガラスびん搬送装置
2 ガラスびん箱詰め装置
10 落下監視装置
11 判定装置
12、12A、12B AEセンサ
13 マイクロフォン
20 ガラスびん保持機構
30 ガラスびん搬送機構
40 カートン搬出入機構
41 カートン昇降機構
52 搬送ベルト
60 ケーシングガイド
B カートン
G ガラスびん
A1 第1の地点
A2 第2の地点
E1、E2 監視領域

Claims (7)

  1. ガラスびん保持機構によりガラスびんが保持される第1の地点と前記ガラスびん保持機構によりガラスびんが解放される第2の地点との間でガラスびんを搬送するガラスびん搬送装置であって、
    前記ガラスびん保持機構からのガラスびんの落下を監視する落下監視装置を含み、
    前記落下監視装置は、前記第1の地点と前記第2の地点とを結ぶガラスびんの搬送経路下の所定の領域が監視領域となるように設置されるセンサと、
    前記センサの出力に、ガラスびんの落下に起因して発生する弾性波が含まれるか否かを検知することにより、ガラスびんの落下を判定する判定装置とを備えるガラスびん搬送装置。
  2. 前記第1の地点は、複数本のガラスびんが整列状態で搬送される搬送ベルト上の位置であり、前記第2の地点は、複数本のガラスびんが箱詰めされるカートンの底面の上方位置であり、前記カートンの内部を前記センサの前記監視領域とする請求項1に記載のガラスびん搬送装置。
  3. 前記センサは、AEセンサであり、
    前記判定装置は、前記AEセンサの出力に、ガラスびんが割れることにより発生するAE波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する請求項1または2に記載のガラスびん搬送装置。
  4. 前記AEセンサは、前記カートンの上方に設置される請求項3に記載のガラスびん搬送装置。
  5. 前記AEセンサは、複数個を1組として設置され、
    前記監視領域は複数に区分され、区分された前記各監視領域に前記複数個のAEセンサがそれぞれ割り当てられる請求項3または4に記載のガラスびん搬送装置。
  6. 前記センサは、マイクロフォンであり、
    前記判定装置は、前記マイクロフォンの出力に、ガラスびんが他のガラスびんと衝突したときに発生する所定レベル以上の音波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する請求項1または2に記載のガラスびん搬送装置。
  7. 前記センサは、AEセンサ及びマイクロフォンであり、
    前記判定装置は、前記判定装置は、前記AEセンサの出力に、ガラスびんが割れることにより発生するAE波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定し、前記マイクロフォンの出力に、ガラスびんが他のガラスびんと衝突したときに発生する所定レベル以上の音波が含まれるか否かを検知することによりガラスびんの落下を判定する請求項1または2に記載のガラスびん搬送装置。
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KR102305662B1 (ko) * 2021-04-13 2021-09-28 (주)인템 박스 정렬 및 음료용기 인입을 유도하는 음료용기 적재장치

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