JP2020153444A - 作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】コントロールバルブでの油圧ロスを低減でき、電気系統の異常発生時にも作業を中断することなく継続可能で、しかも搭載性に優れる作業機械を提供する。【解決手段】ブーム41、アーム42及びバケット43の各々を駆動するシリンダ41c〜43cと、そのシリンダ41c〜43cの各々に作動油を供給する油圧ポンプ5と、油圧ポンプ5からシリンダ41c〜43cの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブ6と、ブーム41、アーム42及びバケット43のうち少なくとも一つの作業要素に設けられた電動アシスト部材7と、シリンダ41c〜43cの油圧を検知した結果に基づき、その中で油圧が最も大きい油圧アクチュエータによる作業要素の駆動を補助するように電動アシスト部材7を作動させる制御装置8とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ショベルなどの作業機械に関する。
特許文献1には、作業機械の一種である油圧ショベルが記載されている。この油圧ショベルは、ブーム、アーム及びバケット(アタッチメントの一例)などの作業要素と、それらの各々を駆動する油圧アクチュエータと、その油圧アクチュエータの各々に作動油を供給する油圧ポンプと、油圧アクチュエータの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブとを備える。コントロールバルブは、作動油の油路において、油圧ポンプと各油圧アクチュエータとの間に設けられる。
かかる油圧ショベルでは、一部の作業要素(例えば、アーム)において負荷が増大すると、その作業要素を駆動する油圧アクチュエータに必要な油圧を与えるために、油圧ポンプが吐出圧を上昇させる。その際、高い油圧を必要としない他の油圧アクチュエータでは、圧力が過剰にならないよう、コントロールバルブの絞りを調節して減圧が行われる。このため、コントロールバルブで油圧ロスが発生し、作業に寄与しないエネルギーが無駄に消費されていた。
特許文献2に記載の電動ショベルは、そのようなコントロールバルブでの油圧ロスを低減するために、油圧駆動方式を採用せず、作業機を構成する作業要素の各々を電動シリンダで駆動するように構成されている。しかし、この電動ショベルでは、作業要素の駆動が専ら電気に依存しているため、電気系統に異常が発生した場合に作業機の機能が失われてしまうという問題がある。
特許文献3に記載の油圧ショベルは、作業機を構成する作業要素のうち、ブームについては電動モータだけで駆動し、アームとバケットについては油圧ポンプで駆動するように構成されている。しかし、この油圧ショベルでは、ブームを駆動するための電動モータが高出力でなければならないため、大型で重量の大きい電動モータが必要となる。そのため、車体への搭載性に関して大きな制約があり、実用的ではない。
特開2018−81045号公報 特開2003−82707号公報 特開平11−343642号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コントロールバルブでの油圧ロスを低減でき、電気系統の異常発生時にも作業を中断することなく継続可能で、しかも搭載性に優れる作業機械を提供することにある。
本発明に係る作業機械は、車体に対して回動可能に設けられたブームと、前記ブームに対して回動可能に設けられたアームと、前記アームに対して回動可能に設けられたアタッチメントと、前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントの各々を駆動する油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータの各々に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブと、前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントのうち少なくとも一つの作業要素に設けられた電動アシスト部材と、前記油圧アクチュエータの油圧を検知した結果に基づき、油圧が最も大きい前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助するように前記電動アシスト部材を作動させる制御装置とを備える。
かかる構成によれば、油圧が最も大きい油圧アクチュエータによる作業要素の駆動を電動アシスト部材で補助することにより、その油圧アクチュエータに必要な油圧を下げて、コントロールバルブでの油圧ロスを低減することができる。また、作業要素の各々は油圧アクチュエータで駆動されるので、電気系統に異常が発生しても機能が失われない。電動アシスト部材は、それ単独で作業要素を駆動するものではなく、高出力である必要がないため、小型で軽量に構成することが可能であり、それ故に搭載性に優れたものとなる。
前記電動アシスト部材が、前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントの各々に設けられていることが好ましい。この場合、ブーム、アーム及びアタッチメントのいずれにおいて負荷が増大した場合であっても、それらの駆動を電動アシスト部材によって補助できる。その結果、コントロールバルブでの油圧ロスを効果的に低減して、燃費の低下を抑制できる。
本発明に係る別の作業機械は、作業要素の各々を駆動する油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータの各々に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブと、少なくとも一つ前記作業要素に設けられた電動アシスト部材と、前記油圧アクチュエータの油圧を検知した結果に基づき、油圧が最も大きい前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助するように前記電動アシスト部材を作動させる制御装置とを備える。
かかる構成によれば、油圧が最も大きい油圧アクチュエータによる作業要素の駆動を電動アシスト部材で補助することにより、その油圧アクチュエータに必要な油圧を下げて、コントロールバルブでの油圧ロスを低減することができる。また、作業要素の各々は油圧アクチュエータで駆動されるので、電気系統に異常が発生しても機能が失われない。電動アシスト部材は、それ単独で作業要素を駆動するものではなく、高出力である必要がないため、小型で軽量に構成することが可能であり、それ故に搭載性に優れたものとなる。
前記制御装置は、前記油圧アクチュエータの各々の油圧の圧力差から算出したトルク指令値に基づいて前記電動アシスト部材の作動を制御することが好ましい。かかる構成によれば、油圧アクチュエータの各々の油圧の平準化を図って、コントロールバルブでの油圧ロスを効率的に低減できる。
前記電動アシスト部材が、電動モータと、前記電動モータに接続された太陽歯車と、前記太陽歯車の外周側に設けられて前記作業要素に接続された内歯車と、前記太陽歯車と前記内歯車との間で各々に噛合する遊星歯車と、を有し、前記電動モータの駆動に伴う前記太陽歯車の回転力を前記内歯車に伝達して、前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助できるように構成されていることが好ましい。これにより、電動アシスト部材を簡単且つ低コストに構成できる。
前記電動アシスト部材は、前記遊星歯車の回転を規制した状態で、前記作業要素の運動に伴う前記内歯車の回転力を前記太陽歯車に伝達して、前記電動モータにより電気エネルギーに変換できるように構成されていることが好ましい。これにより、作業要素の運動、例えば自重落下動作などを利用してエネルギー回生を行うことができる。
本発明に係る作業機械の一例を示す左側面図 油圧ショベルの作業機に関する駆動制御系を示すブロック図 電動アシスト部材が有する歯車機構を模式的に示した図
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る作業機械の一例である油圧ショベル1を示す。油圧ショベル1は、土砂の掘削作業などを行う建設機械である。油圧ショベル1は、下部走行体2と、上部旋回体3と、作業機4とを備える。油圧ショベル1は、下部走行体2の上方で上部旋回体3及び作業機4が旋回可能に設けられた旋回作業車として構成されている。
下部走行体2は、エンジン30からの動力を受けて駆動し、油圧ショベル1を走行させたり旋回させたりする。下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、それらを駆動させる走行モータ22とを備える。一対のクローラ21の間には、上部旋回体3を旋回自在に支持する旋回台23が設けられている。下部走行体2には、一対のブレードアーム24と、それらの先端部の間で左右方向に延びた排土板としてのブレード25とが設けられている。
上部旋回体3には、エンジン30、カウンターウェイト31、キャビン32などが設置されている。キャビン32の内部には、オペレータが着座するための運転席33や、オペレータが操作するための操作装置34などが設置されている。操作装置34には、操作レバーや操作スイッチ、操作ペダル、操作パネルなどが含まれる。オペレータは、運転席33に着座しながら操作装置34を操作することにより、走行や旋回、作業機4の操作などを行うことができる。
作業機4は、オペレータの操作に応じて土砂の掘削作業などを行う。本実施形態では、作業要素としてのブーム41、アーム42及びバケット43が作業機4を構成している。バケット43は、掘削用のアタッチメントである。油圧ショベル1は、ブーム41、アーム42及びバケット43の各々を駆動する油圧アクチュエータとしての油圧シリンダを有する。この油圧アクチュエータは、後述するブームシリンダ41c、アームシリンダ42c及びバケットシリンダ43cであり、以降の説明では、これらを一括してシリンダ41c〜43cと呼ぶ場合がある。
ブーム41は、下部走行体2と上部旋回体3とからなる車体に対して回動可能に設けられている。ブーム41は、ブームブラケット41bに支持された基端部から上下方向に延在し、側面視ブーメラン形状に屈曲している。ブーム41の基端部は、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン41aを中心にして上下回動自在に支持されている。ブームブラケット41bとブーム41の中途部との間には、伸縮自在に可動するブームシリンダ41cが設けられている。ブームシリンダ41cは、ブーム41を駆動する油圧アクチュエータである。車体に対するブーム41の回動は、ブームシリンダ41cの伸縮に応じて作動する。
アーム42は、ブーム41に対して回動可能に設けられている。アーム42の基端部は、ブーム41の先端部に連結されている。アーム42の基端部は、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン42aを中心にして上下回動自在に支持されている。ブーム41の中途部とアーム42の基端部との間には、伸縮自在に可動するアームシリンダ42cが設けられている。アームシリンダ42cは、アーム42を駆動する油圧アクチュエータである。ブーム41に対するアーム42の回動は、アームシリンダ42cの伸縮に応じて作動する。
バケット43は、アーム42に対して回動可能に設けられている。バケット43の基端部は、アーム42の先端部に連結されている。バケット43の基端部は、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン43aを中心にして上下回動自在に支持されている。アーム42の先端部とバケット43との間には、バケット43に駆動力を伝達するバケットリンク44が介在している。バケットリンク44とアーム42の基端部との間には、伸縮自在に可動するバケットシリンダ43cが設けられている。バケットシリンダ43cは、バケット43を駆動する油圧アクチュエータである。アーム42に対するバケット43の回動は、バケットシリンダ43cの伸縮に応じて作動する。
図2は、作業機4に関する駆動制御系を示すブロック図である。既述の通り、油圧ショベル1は、車体に対して回動可能に設けられたブーム41と、そのブーム41に対して回動可能に設けられたアーム42と、そのアーム42に対して回動可能に設けられたバケット43(アタッチメントの一例)と、それらの各々を駆動するシリンダ41c〜43cとを備える。油圧ショベル1は、更に、シリンダ41c〜43cの各々に作動油を供給する油圧ポンプ5と、その油圧ポンプ5からシリンダ41c〜43cの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブ6とを備える。
油圧ポンプ5は、固定容量式又は可変容量式のポンプで構成される。油圧ポンプ5は、駆動源であるエンジン30からの動力を受けて駆動し、タンク51から作動油を吸い込んで吐出する。駆動源は、電動モータでもよく、或いはハイブリッドエンジンでもよい。油圧ポンプ5から吐出された作動油は、分岐油路を介してシリンダ41c〜43cの各々に供給される。即ち、一つの油圧ポンプ5から複数の油圧アクチュエータ(シリンダ41c〜43c)の各々に向けて作動油が供給される。コントロールバルブ6は、作動油の油路における油圧ポンプ5と各シリンダ41c〜43cとの間に設けられている。
コントロールバルブ6は、複数の油圧切替弁61〜63の集合体である。コントロールバルブ6は、操作装置34によって操作され、シリンダ41c〜43cの各々に対する作動油の供給と排出を切り換えることにより、それらの動作を制御する。図示しないが、コントロールバルブ6には、油圧切替弁61〜63のみならず、シリンダ41c〜43c以外の油圧アクチュエータ(例えば、走行モータ22)の動作を制御するための油圧切替弁も含まれる。圧力検知器P1〜P3は、それぞれシリンダ41c〜43cの各々の油圧を検知し、その検知結果は制御装置8に送られる。
本実施形態では、油圧ショベル1が、更に、シリンダ41c〜43cによる作業要素の駆動を補助する電動アシスト部材7と、その電動アシスト部材7の作動を制御する制御装置8とを備える。本実施形態では、電動アシスト部材7が、ブーム41、アーム42及びバケット43の各々に設けられている。電動アシスト部材7は、それぞれ作業要素の回動支軸となる枢軸ピン41a〜43aに接続されている。制御装置8は、シリンダ41c〜43cの各々の油圧を検知した結果に基づき、油圧が最も大きい油圧アクチュエータによる作業要素の駆動を補助するように電動アシスト部材7を作動させる。
したがって、例えば、圧力検知器P1〜P3による油圧検知の結果、シリンダ41c〜43cのうちアームシリンダ42cの油圧が最も大きい場合には、そのアームシリンダ42cによるアーム42の駆動を補助するよう、アーム42に設けられた電動アシスト部材7を作動させる。これにより、アーム42の負荷を軽減して、アームシリンダ42cに必要な油圧を下げることができ、延いてはコントロールバルブ6での油圧ロスを低減できる。その際、アームシリンダ42cだけでなく、それに次いで油圧の大きい他の油圧アクチュエータ(例えば、ブームシリンダ41c)による作業要素の駆動を補助するよう、複数の電動アシスト部材7を作動させることも有効である。
この油圧ショベル1は、油圧アクチュエータであるシリンダ41c〜43cによってブーム41、アーム42及びバケット43の各々を駆動するため、仮に電気系統に異常が発生したとしても油圧系統のみで作業を継続でき、作業機4の機能は失われない。また、電動アシスト部材7は、シリンダ41c〜43c間の油圧のアンバランスを補償するために用いられ、それ単独で作業要素を駆動するわけではないので、高出力である必要がない。それ故、電動アシスト部材7を小型で軽量に構成することができ、搭載性に優れたものとなる。
制御装置8は、シリンダ41c〜43cの各々の油圧の圧力差から算出したトルク指令値に基づいて電動アシスト部材7の作動を制御するように構成されている。本実施形態では、制御装置8が、そのトルク指令値に基づき、インバータ81を介して各電動アシスト部材7が有する電動モータ71の軸トルクを制御する。トルク指令値は、かかる圧力差をゼロに近付けるうえで、即ち油圧のアンバランス分を補償するうえで、電動アシスト部材7の各々に必要とされる出力トルクに関する指令値である。このトルク指令値に基づいて制御を行うことにより、シリンダ41c〜43c間の油圧の平準化を図り、コントロールバルブ6での油圧ロスを効率的に低減できる。電動モータ71は、交流電動機と直流電動機のいずれでもよく、直流電動機で構成されている場合は、インバータ81に代えて、DC/DCコンバータなどを含む電力変換器が用いられる。
電動アシスト部材7は、電動モータ71と、歯車機構72と、機械ブレーキ73とを有する。電動モータ71は、蓄電装置82によって駆動される。蓄電装置82は、例えば鉛蓄電池、リチウムイオン電池、キャパシタなどにより構成される。歯車機構72は、電動モータ71の動力を作業要素に伝達する。歯車機構72は、3端子2自由度(3入力2自由度)で減速機能を有するため、高回転低トルク型の電動モータ71でも大きなトルクを出力できる。そのため、電動モータ71として、ロータ径がより小さい高回転型モータを使用することが可能となるので、モータ自体の形状が小さくなり、搭載設計の自由度が高い。機械ブレーキ73は、歯車機構72の遊星歯車72p(図3参照)に接続されている。機械ブレーキ73は、操作装置34の操作に応じて、遊星歯車72pの回転を規制可能に構成されている。
歯車機構72は、図3に示すような遊星歯車機構として構成されている。歯車機構72は、太陽歯車72sと、太陽歯車72sの外周側に設けられた内歯車72oと、太陽歯車72sと内歯車72oとの間で各々に噛合する遊星歯車72pとを有する。遊星歯車72pは周方向の四箇所に配置されているが、これに限られない。図3では、各歯車のピッチ円を破線で示している。太陽歯車72sは、電動モータ71に接続されており、電動モータ71の駆動によって回転する。内歯車72oは、作業要素に接続され、具体的には作業要素の回動支軸(即ち、枢軸ピン41a〜43a)に接続されている。
通常の作業時では、機械ブレーキ73によって遊星歯車72pの回転が規制された状態にしておく。制御装置8が電動アシスト部材7を作動させると、電動モータ71によって太陽歯車72sが回転し、その回転力が減速されて内歯車72oから作業要素に伝達される。これにより、負荷の大きい作業要素の駆動を電動アシスト部材7で補助し、作業機4による掘削作業をアシストできる。このように、油圧ショベル1は、電動モータ71の駆動に伴う太陽歯車72sの回転力を内歯車72oに伝達して、シリンダ41c〜43cによる作業要素の駆動を補助できるように構成されている。
例えば、アーム42の負荷が最も大きく、次いでバケット43の負荷が大きい場合、制御装置8は、アーム42に設けられた電動アシスト部材7を作動させて、アームシリンダ42cによるアーム42の駆動を補助する。同時に、バケット43に設けられた電動アシスト部材7を作動させて、バケットシリンダ43cによるバケット43の駆動を補助する。その際、シリンダ41c〜43cの各々の油圧の圧力差から算出したトルク指令値に基づき、インバータ81を介して各電動モータ71の軸トルクを制御する。その結果、シリンダ41c〜43cの油圧のアンバランス分が補償され、コントロールバルブ6での油圧ロスが低減する。
電動アシスト部材7は、遊星歯車72pの回転を規制した状態で、作業要素の運動に伴う内歯車72oの回転力を太陽歯車72sに伝達して、電動モータ71により電気エネルギーに変換できるように構成されている。したがって、機械ブレーキ73により遊星歯車72pを固定した状態で作業要素(例えば、ブーム41)が自重で落下すると、それに伴う内歯車72oの回転力が太陽歯車72sに伝達され、電動モータ71が発電動作を行い、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電装置82に回収できる。このように、作業要素の自重落下動作などを利用してエネルギー回生を行うことができる。
電動モータ71の故障など電気系統に異常が発生したときは、機械ブレーキ73による遊星歯車72pの固定を解除する。これにより、遊星歯車72pがフリーラン状態となり、電動モータ71と作業要素との間での動力伝達が遮断されるので、電動モータ71の状態に関係なく、油圧系統のみで作業要素を駆動できる。その間、太陽歯車72sは電動モータ71に追従してブレーキ状態又はフリーラン状態となり、内歯車72oは作業要素の動作に合わせて回転する。電気系統の異常に限らず、電動モータ71のコギングトルクなどが作業に影響を及ぼす場合などに、このような電動モータ71に依存しない動作モードをオペレータが自発的に採用することもあり得る。
本実施形態では、電動アシスト部材7が、ブーム41、アーム42及びバケット43の各々に設けられているため、コントロールバルブ6での油圧ロスを効果的に低減できる。但し、これに限られず、それらのうち少なくとも一つの作業要素に設けられていればよい。したがって、いずれかの作業要素に電動アシスト部材7を設けず、構成を簡略化することも可能である。アーム42は掘削作業時に負荷が大きくなりやすので、掘削動作を効率的にアシストするうえでは、電動アシスト部材7を設ける作業要素にアーム42が含まれることが好ましい。また、重量物であるブーム41の自重落下による運動エネルギーは相対的に大きいため、エネルギー回生を効率的に行ううえでは、電動アシスト部材7を設ける作業要素にブーム41が含まれることが好ましい。
ブーム41、アーム42及びバケット43のうちいずれかに電動アシスト部材7を設けない場合であっても、シリンダ41c〜43cの各々の油圧を圧力検知器P1〜P3で検知した結果に基づき、油圧が最も大きい油圧アクチュエータが判定される。但し、これに限られず、他の方式により油圧が最も大きい油圧アクチュエータを判定してもよい。例えば、アーム42のみに電動アシスト部材7が設けられている場合には、アームシリンダ42cに供給する作動油の切替えを行う油圧切替弁62の前後で油圧を検知し、それらが同等であるときにアームシリンダ42cの油圧が最も大きいと判定してもよい。
本実施形態では、作業要素としてのアタッチメントがバケット43である例を示したが、これに限定されない。したがって、バケット43に代えて、フォークや、グラップル、カッタ、ブレーカ、クラッシャー、パクラー、レーキ、クラムシェルなど、他の作業アタッチメントを備えていてもよい。
本実施形態では、作業要素の上下回動に対する駆動を補助するように電動アシスト部材を作動させる例を示したが、作業要素の動作の向きは特に限定されない。例えば、油圧式のスイングシリンダの伸縮に応じてブームブラケットが車体に対して水平回動する、いわゆるブームスイング機能を有する作業機械において、そのスイングシリンダによるブームの水平回動に対する駆動を補助してもよい。或いは、油圧式のオフセットシリンダの伸縮に応じてブーム又はアームが車体の幅方向に平行移動(スライド)する、いわゆるオフセット機能を有する作業機械において、そのオフセットシリンダによるブーム又はアームの平行移動に対する駆動を補助してもよい。
本発明に係る作業機械は、ブーム、アーム及びアタッチメントを備えたものに限定されない。よって、電動アシスト部材が設けられる作業要素は、ブーム、アーム及びアタッチメントのいずれかに限られず、これら以外の作業要素であってもよい。
本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
1 油圧ショベル(作業機械の一例)
4 作業機
5 油圧ポンプ
6 コントロールバルブ
7 電動アシスト部材
8 制御装置
41 ブーム(作業要素)
41c ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
42 アーム(作業要素)
42c アームシリンダ(油圧アクチュエータ)
43 バケット(作業要素)
43c バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)
71 電動モータ
72 歯車機構
72o 内歯車
72p 遊星歯車
72s 太陽歯車
73 機械ブレーキ

Claims (6)

  1. 車体に対して回動可能に設けられたブームと、
    前記ブームに対して回動可能に設けられたアームと、
    前記アームに対して回動可能に設けられたアタッチメントと、
    前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントの各々を駆動する油圧アクチュエータと、
    前記油圧アクチュエータの各々に作動油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブと、
    前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントのうち少なくとも一つの作業要素に設けられた電動アシスト部材と、
    前記油圧アクチュエータの油圧を検知した結果に基づき、油圧が最も大きい前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助するように前記電動アシスト部材を作動させる制御装置と、を備えた作業機械。
  2. 前記電動アシスト部材が、前記ブーム、前記アーム及び前記アタッチメントの各々に設けられている請求項1に記載の作業機械。
  3. 作業要素の各々を駆動する油圧アクチュエータと、
    前記油圧アクチュエータの各々に作動油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータの各々に供給される作動油の油圧を調節するコントロールバルブと、
    少なくとも一つ前記作業要素に設けられた電動アシスト部材と、
    前記油圧アクチュエータの油圧を検知した結果に基づき、油圧が最も大きい前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助するように前記電動アシスト部材を作動させる制御装置と、を備えた作業機械。
  4. 前記制御装置は、前記油圧アクチュエータの各々の油圧の圧力差から算出したトルク指令値に基づいて前記電動アシスト部材の作動を制御する請求項1〜3いずれか1項に記載の作業機械。
  5. 前記電動アシスト部材が、電動モータと、前記電動モータに接続された太陽歯車と、前記太陽歯車の外周側に設けられて前記作業要素に接続された内歯車と、前記太陽歯車と前記内歯車との間で各々に噛合する遊星歯車と、を有し、
    前記電動モータの駆動に伴う前記太陽歯車の回転力を前記内歯車に伝達して、前記油圧アクチュエータによる前記作業要素の駆動を補助できるように構成されている請求項1〜4いずれか1項に記載の作業機械。
  6. 前記電動アシスト部材は、前記遊星歯車の回転を規制した状態で、前記作業要素の運動に伴う前記内歯車の回転力を前記太陽歯車に伝達して、前記電動モータにより電気エネルギーに変換できるように構成されている請求項5に記載の作業機械。

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