JP2020153401A - 閉断面構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレス成形、スポット溶接、及び他の部材との接合を容易に行うことができるようにフランジを特殊な形状にすることなく、軸方向に圧縮力や曲げ変形が加えられてもフランジ接合面の剥離を抑制することができる閉断面構造体を提供する。【解決手段】第1のフランジを有する第1のハット形部材と第2のフランジを有する第2のハット形部材とが、前記第1のフランジ及び第2のフランジを介して接合された閉断面構造体であって、カルマンの有効幅式から計算される有効幅よりも、前記閉断面構造体の最大平坦面幅が大きい閉断面構造体。【選択図】図1

Description

本開示は、接合された部材で構成される閉断面構造体に関し、特に、衝突時に軸方向の圧縮力や曲げ変形が加えられる場合において、接合部の破断を抑制する閉断面構造体に関する。
自動車車体等の骨格には、主にハット形状のプレス部品のフランジ同士を合わせて接合した閉断面構造体が用いられる。
従来、自動車に用いられている接着接合は、衝突時に変形が小さい、もしくは変形しない部位に用いられるか、変形が大きい部位に用いられるとしてもスポット溶接と併用して用いられており、衝突時の変形部位を接着のみで接合することはほとんど行われていない。実際、自動車の骨格部材を模擬して作成したハット形部材に衝突時の変形を模擬した入力を加えると、条件によっては、フランジの接着接合部の大半が剥離する場合がある。
特許文献1には、波形のフランジを有するハット形部材のフランジ面を重ね合わせて接着剤で接合した接着接合構造体が開示されている。特許文献1には、接着接合構造体の長手方向の強度に部分的な差異を生じさせることにより、軸圧縮荷重を受けた場合に相対的弱部を変形させて軸荷重エネルギーを吸収し、接着接合面の剥離を防止することが教示されている。
特開平9−95257号公報
しかしながら、特許文献1のようなフランジが波打っている部材は、プレス成型が難しい。また、スポット溶接を行うためにはフラットな面が必要であるが、フランジが波打っているため、スポット溶接が困難である。
また、自動車の車体では、フランジを介して他の部材と接合することが通常よく行われるが、フランジが波打っていると、フランジを介して他の部材と接合することが難しい。
そのため、プレス成形、スポット溶接、及び他の部材との接合を容易に行うことができるようにフランジを特殊な形状にすることなく、軸方向に圧縮力が加えられた場合や、曲げ力が加えられた場合でも、フランジ接合面の剥離を抑制することができる閉断面構造体が求められている。
従来、最大平坦面幅がカルマンの有効幅よりも広い場合、軸方向に圧縮力が加わると、変形のごく初期において、この平坦面が弾性的に座屈する弾性座屈が発生することによって、僅かに波打ったような変形をすることが知られている。この弾性座屈が発生している部位は、十分に荷重を受け持てないため、部材全体として、本来の耐力を発揮することができない。そのため、一般的には好ましくない構造と言われている。
しかしながら、これはあくまで接合面の剥離が発生しない前提に立った場合であり、接合面の剥離が発生すれば、平坦面が弾性座屈して耐力が低下する場合に比べ、大幅に耐力が低下するので、狙いの性能は得られない。
そのため、この接合面の剥離に着目して鋭意検討したところ、カルマンの有効幅よりも最大平坦面が大きくなるような材質や板厚を用いて閉断面構造体を形成した場合、変形初期に弾性座屈が発生することで耐力の若干の低下がみられるが、その僅かに波打った形状にしたがって変形を分散させながら全体的な変形が進行することによって、フランジの接合面の剥離が発生せず、耐力及びエネルギー吸収性能に優れた閉断面構造体が得られることを知見した。
本開示の閉断面構造体は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)
第1のフランジを有する第1のハット形部材と第2のフランジを有する第2のハット形部材とが、前記第1のフランジ及び第2のフランジを介して接合された閉断面構造体であって、
カルマンの有効幅式から計算される有効幅よりも、前記閉断面構造体の最大平坦面幅が大きい
閉断面構造体。
(2)
前記第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうちの少なくとも一方が980MPa以上の鋼板である、上記(1)に記載の閉断面構造体。
(3)
前記第1のフランジ及び第2のフランジが構造用接着剤で接合されている、上記(1)または(2)に記載の閉断面構造体。
(4)
前記第1のフランジ及び第2のフランジが化成処理皮膜を有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の閉断面構造体。
(5)
前記第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうち少なくとも一方の部材の降伏応力(MPa)×板厚(mm)の値が2000Mpa・mm以下である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の閉断面構造体。
本開示によれば、プレス成形、スポット溶接、及び他の部材との接合を容易に行うことができるようにフランジを特殊な形状にすることなく、軸方向に圧縮力が加えられた場合や、曲げ変形が加えられた場合でも、フランジ接合面の剥離を抑制することができる閉断面構造体を提供することができる。
図1は、ハット形部材のフランジを接合して構成した閉断面構造体の長手方向に垂直な断面の模式図である。 図2は、閉断面構造体の側面模式図である。 図3は、本発明例のストレート部材の変形初期におけるシミュレーション結果(斜視図)である。 図4は、本発明例のストレート部材の変形後におけるシミュレーション結果(側面図)である。 図5は、比較例のストレート部材の変形初期におけるシミュレーション結果(斜視図)である。 図6は、比較例のストレート部材の変形後におけるシミュレーション結果(側面図)である。
本開示は、第1のフランジを有する第1のハット形部材と第2のフランジを有する第2のハット形部材とが、前記第1のフランジ及び第2のフランジを介して接合された閉断面構造体であって、カルマンの有効幅式から計算される有効幅よりも、前記閉断面構造体の最大平坦面幅が大きい閉断面構造体を対象とする。
本開示の閉断面構造体によれば、プレス成形、スポット溶接、及び他の部材との接合を容易に行うことが可能で、且つ軸方向に圧縮力が加えられた場合や、曲げ変形が加えられた場合でも、フランジ接合面の剥離が抑制され、狙いの耐力やエネルギー吸収性能を発揮することができる。そのため、本開示の閉断面構造体は、自動車部材を高強度化及び薄肉化することができ、車体の軽量化を実現することができる。
本開示の閉断面構造体においては、閉断面構造体を構成する平坦面のうち、最大平坦面幅を、下記のカルマンの有効幅式:
(式中、Weは有効幅、tは板厚、Eはヤング率、νはポアソン比、及びσyは降伏応力である)から計算される有効幅よりも広くする。
図1に、ハット形部材のフランジを接合して構成した閉断面構造体100の長手方向に垂直な断面の模式図を示す。図1に示すように、第1のハット形部材101及び第2のハット形部材102はそれぞれ、天板11、12、縦壁21、22、及びフランジ31、32で構成される。フランジ31、32が接合されて接合部40が形成される。
平坦面とは、図1に示すように、閉断面構造体の長手方向に垂直な断面における閉断面構造体を構成する平坦な面をいい、例えば、閉断面構造体に稜線Rが含まれる場合は、平坦面は、稜線R間の平坦な面をいう。第1のハット形部材101及び第2のハット形部材102は、それぞれ、平坦面を3つ(1つの天板及び2つの縦壁の平坦面)有している。最大平坦面幅とは、フランジを除く部分の平坦面のうちの最大の長さをいう。
第1のハット形部材101及び第2のハット形部材102は、平坦面を有する限り、任意の形状であることができ、例えば、閉断面構造体の長手方向に垂直な断面において、平坦面が複数ある多角形の形状であってもよい。第1のハット形部材101及び第2のハット形部材102のいずれかが、フラットな板状の形状であってもよい。
図1に示すように、最大平坦面幅は、閉断面構造体の長手方向に垂直な断面におけるフランジを除く部分の平坦面のうち、最大長さをいい、例えば、天板または縦壁における平坦面の最大長さである。
自動車の衝突時に変形する骨格部材には、実際は、圧縮力と同時に曲げモーメントも加わる場合が多い。このような衝突時の圧縮力と曲げモーメントが同時に加えられたとき、カルマンの有効幅よりも最大平坦面幅が小さい場合は、変形初期において、平坦面の弾性座屈は起こらないが、カルマンの有効幅よりも最大平坦面幅が大きい場合、変形初期に平坦面で弾性座屈が発生する。
天板面の平坦面が最大平坦面幅を有し最大平坦面幅がカルマンの有効幅よりも大きい場合に、例えば、図2に示すように第1のハット形部材101を曲げ内側部材とし、第2のハット形部材102を曲げ外側部材として、部材の両端部へ、軸方向への圧縮力と同時に回転を与えることで曲げモーメントを加えると、天板面で弾性座屈が発生し、天板面の弾性座屈に連動する形で、縦壁面も弾性座屈し、更にフランジ面も弾性座屈し、フランジ面が波打った変形をする。理論に束縛されるものではないが、曲げ内側部材と曲げ外側部材のフランジが共に同じ位相で波打つことによって、接合面に剥離方向の力が働きにくく、剥離が抑制されると考えられる。図2は、閉断面構造体の側面模式図である。
最大平坦面幅に対するカルマンの有効幅の比率(カルマンの有効幅/最大平坦面幅)を有効率という。カルマンの有効幅が広いかまたは最大平坦面幅が狭い場合に有効率は大きくなるが、有効率が1.00以上と高い場合、接合部の剥離が発生しやすくなる。カルマンの有効幅が狭いかまたは最大平坦面幅が広い場合に有効率は小さくなるが、有効率が1.00未満と低い場合、接合部の剥離が抑制される。
本開示の閉断面構造体によれば、閉断面構造体を構成する第1のハット形部材及び第2のハット形部材の材質によらず、有効率が1.00未満であれば、接合部の剥離を抑制することができる。
有効率は、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.80以下、さらに好ましくは0.70以下、さらにより好ましくは0.60以下である。有効率が前記好ましい範囲にある場合、接合部の剥離がより抑制される。有効率の下限は、特に制限されないが、例えば0.01以上としてもよい。
本開示の閉断面構造体は、耐力やエネルギー吸収性能が求められる部材として用いることができ、例えば、自動車のFrサイドメンバ、サイドシル、Bピラー、Aピラー、ルーフレール、フロアクロス、ルーフクロス、アンダーRF等に用いることができる。
第1のハット形部材及び第2のハット形部材は、金属材料で構成され、好ましくは鋼またはアルミニウムで構成され、より好ましくは鋼で構成される。第1のハット形部材及び第2のハット形部材は同じ材料で構成されていてもよく、異種材料で構成されていてもよい。
第1のハット形部材及び第2のハット形部材の少なくとも一方は、980MPa以上の鋼板である。これにより、軽量化効果を得ることができる。また、閉断面構造体を構成する部材として、軽量化効果の高い超ハイテンと呼ばれる980MPa級以上の鋼板を用いる場合、部材自体の強度が高いため、相対的に強度が低い接合部の剥離が発生しやすい傾向にある。本開示の閉断面構造体は、特に第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうち少なくとも一方が超ハイテンの場合に、接合部の剥離抑制効果を特に発揮する。
第1のハット形部材及び第2のハット形部材は、従来の方法で鋼板等をプレス成形等することにより得ることができる。ハット形に成形した鋼板のフランジ同士を接合して、閉断面構造体を作製することができる。
フランジ接合部は、接着剤またはスポット溶接で溶接される。フランジ接合部は、好ましくは接着剤で接合され、より好ましくは構造用接着剤で接合される。フランジ面を構造用接着剤で接合すると、接合面積を広くすることができることから、閉断面構造体全体の剛性を高めることができる。
さらに、閉断面構造体を構成する第1のハット形部材及び第2のハット形部材に化成処理皮膜を形成し、化成処理皮膜を形成した第1のハット形部材及び第2のハット形部材のフランジを、構造用接着剤で接着した場合、構造用接着剤の接合強度の劣化が抑制され、より長期に渡ってフランジの剥離を防止することができる。
化成処理皮膜は、好ましくは、一般にクロメート処理皮膜またはクロメートフリー処理皮膜と呼ばれる被膜である。クロメート処理皮膜とは、酸化クロムをベースとした皮膜である。シリカが添加されたクロメート処理皮膜は、接着剤との密着性が優れるため、より好ましい。クロメートフリー処理皮膜とは、例えば樹脂を主体とした皮膜、またはジルコニウム結合、シロキサン結合等を含む無機皮膜もしくは有機/無機複合皮膜である。樹脂を主体とした皮膜は、構造用接着剤の接合強度の劣化がより抑制されるため、より好ましい。樹脂を主体とした皮膜の樹脂としては、一般に公知の樹脂を用いることができる。かかる皮膜として、自動車用構造接着剤との接着性に優れるウレタン樹脂またはエポキシ樹脂を含む皮膜は、接着性が優れているので、さらに好ましい。
第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうち少なくとも一方のYP(MPa)×板厚(mm)は、好ましくは2000Mpa・mm以下である。強度(YP)が低いか板厚が薄いかまたはその両方の場合、接合部の剥離がより抑制される。例えば、第1のハット形部材と第2のハット形部材とが異なる材質であっても、いずれかのYP(MPa)×板厚(mm)が2000Mpa・mm以下であれば、接合部の剥離がより抑制される。
(本発明例1〜5、比較例1)
第1のハット形部材(曲げ内側部材)及び第2のハット形部材(曲げ外側部材)として、図1に模式的に示す形状及び表1に示す材質、カルマンの有効幅、最大平坦面幅、有効率、降伏応力(YP)、板厚、及びYP×板厚を有し、長さが600mmのハット形鋼板を用い、ハット形鋼板のフランジを接合した閉断面構造体(閉断面のストレート部材)のシミュレーションモデルを作製した。最大平坦面幅は、ストレート部材の長手方向に垂直な断面における天板の平坦面の最大長さであった。
本発明例1〜5及び比較例1では、フランジをスポット溶接で接合した場合のシミュレーションモデルを作製した。シミュレーションは、有限要素法(FEM)で行った。ハット形部材は、2mmのサイズのメッシュでモデル化し、シェル要素を用いて解析した。
スポット溶接を用いた接合モデルは、鋼板のフランジを長手方向に30mmピッチでナゲット径(直径)が5√tである接合部を配置して作成した。tは、第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうち薄い方の板厚である。スポット溶接の打点数は、フランジの一方において19打点、フランジの両方において38打点とした。
ストレート部材の長手方向に垂直な断面における縦壁の平坦面幅は20mmであり、フランジの平坦面幅は16mmであった。
図2に示すように、第1のハット形部材101を曲げ内側部材とし、第2のハット形部材102を曲げ外側部材として、閉断面のストレート部材の両端部に、ストレート部材の軸方向に5mmの圧縮変形を加えながら、2.5°の回転を与えて、自動車の衝突時の変形を模擬する入力を加えるシミュレーションを行い、スポット溶接残存率を測定し、耐剥離判定を行った。
カルマンの有効幅は、下記のカルマンの有効幅式:
(式中、Weは有効幅、tは板厚、Eはヤング率、νはポアソン比、及びσyは降伏応力である)から計算した。第1のハット形部材及び第2のハット形部材は、縦壁が天板を支えた単純支持構造のため係数kを4とし、部材が鋼板であることからポアソン比を0.3とし、ヤング率を205800MPaとした。
表1に、本発明例1〜5及び比較例1のスポット溶接残存率のシミュレーション結果を示す。
スポット溶接残存率が0.8以上の場合を良好、0.80未満を不可とした。
有効率が1未満の本発明例1〜5では、変形初期に平坦面で弾性座屈が発生したが、スポット溶接は全数残存し、接着剤残存率は0.80以上が得られた。有効率が1以上の比較例1では、スポット溶接残存率は低かった。
(本発明例6〜10、比較例2)
本発明例6〜10及び比較例2では、フランジを構造用接着剤で接合した場合のシミュレーションモデルを作製したこと以外は、本発明例1〜5及び比較例1と同じ条件でシミュレーションを行い、スポット溶接残存率を測定し、耐剥離判定を行った。構造用接着剤を用いた接合モデルは、第1のハット形部材の第1のフランジと第2のハット形部材の第2のフランジとの間に、厚みが0.3mmの構造用接着材の層をソリッド要素でモデル化して配置して作成した。
表2に、本発明例6〜10及び比較例2の接着剤残存率のシミュレーション結果を示す。
耐剥離判定については、接着剤残存率が0.88以上を優れている、0.80以上を良好、0.80未満を不可とした。
有効率が1未満の本発明例6〜10では、変形初期に平坦面で弾性座屈が発生したが、接着剤残存率は0.80以上が得られた。有効率が1以上の比較例2では、接着剤残存率は低かった。
図3に、本発明例7の接着剤で接合したモデルの変形初期におけるシミュレーション結果(斜視図)を示す。天板面に弾性座屈が生じており、フランジも波打ち変形していた。
図4に、本発明例7の接着剤で接合したモデルの変形後におけるシミュレーション結果(側面図)を示す。曲げ入力により部材長手中央部付近で折れが発生しており、折れ部の接着接合部にはわずかな剥離は生じたものの、実質的な剥離は抑制された。
本発明例5及び10において、曲げ内側部材となる第1のハット形部材を引張強度が980MPaの鋼板とし、曲げ外側部材となる第2のハット形部材を引張強度が2000MPaの鋼板として異種材料の組み合わせとしたが、良好な耐剥離判定が得られた。
本発明例6〜10のうち、第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうちどちらか一方のYP×板厚が2000Mpa・mm以下である、本発明例6〜8、及び10の場合に、より優れた耐剥離判定が得られた。
図5に、比較例6の接着剤で接合したモデルの変形初期におけるシミュレーション結果(斜視図)を示す。有効率が1.0以上であるため、天板面に弾性座屈は生じなかった。
図6に、比較例6の接着剤で接合したモデルの変形後におけるシミュレーション結果(側面図)を示す。第1のハット形部材及び第2のハット形部材は変形初期に波打った変形をしない、つまり加えられた入力に変形せずに耐えようとしたため、結果として、接合部である接着剤層に過度な入力が加わり、フランジの接着接合部の大半が剥離した。
100 閉断面構造体
101 第1のハット形部材
102 第2のハット形部材
11 天板
12 天板
21 縦壁
22 縦壁
31 フランジ
32 フランジ
40 接合部

Claims (5)

  1. 第1のフランジを有する第1のハット形部材と第2のフランジを有する第2のハット形部材とが、前記第1のフランジ及び第2のフランジを介して接合された閉断面構造体であって、
    カルマンの有効幅式から計算される有効幅よりも、前記閉断面構造体の最大平坦面幅が大きい
    閉断面構造体。
  2. 前記第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうちの少なくとも一方が980MPa以上の鋼板である、請求項1に記載の閉断面構造体。
  3. 前記第1のフランジ及び第2のフランジが構造用接着剤で接合されている、請求項1または2に記載の閉断面構造体。
  4. 前記第1のフランジ及び第2のフランジが化成処理皮膜を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の閉断面構造体。
  5. 前記第1のハット形部材及び第2のハット形部材のうち少なくとも一方の部材の降伏応力(MPa)×板厚(mm)の値が2000Mpa・mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の閉断面構造体。
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