JP2020153154A - 油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体 - Google Patents

油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体 Download PDF

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Abstract

【課題】縦ピン固定式のバケットと横ピン固定式のバケットとで共用できる油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体を提供する。【解決手段】バケット8の先端縁の縦ピン及び横ピンツース取付体15,16の被嵌部15b,16bの形状に倣って間隙調整体21を折曲形成し、間隙調整体21を挟んで被嵌部15b,16bにツース部材17,19を嵌装し、上下または左右に固定ピン18,20を貫通して固定する。間隙調整体21の上下両面部21c,21dに、上下に貫通する縦ピン用の固定ピン18との干渉を防止する逃げ部21h15を形成し、間隙調整体21の左右両側面部21e,21fに、左右に貫通する横ピン用の固定ピン20との干渉を防止する逃げ部21h16を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、油圧ショベルのバケットに用いられるツース部材の間隙調整体に関する。
油圧ショベルのバケットの先端部には複数のツース取付体が並設され、各ツース取付体にはツース部材が嵌装されて固定ピンにより固定されている。このようなツース部材を嵌装したバケットを長期間苛酷な土砂等の掬土作業に使用すると、ツース取付体とツース部材との間に摩耗による隙間が生じて、ガタツキにより本来のバケットの掘削機能が低下してしまうという問題がある。
そこで特許文献1には、ツース取付体とツース部材との間に間隙調整体を介装してガタツキを防止する対策が提案されている。ツース部材は、ツース取付体に嵌装した上で固定ピンを貫通させることにより固定されている。油圧ショベルのメーカ等に応じて固定ピンの貫通方向は相違し、上下方向に貫通させる縦ピン固定式と横方向に貫通させる横ピン固定式とに大別できる。間隙調整体には固定ピンとの干渉を避けた形状が要求されるため、縦ピン固定式に対応した間隙調整体と横ピン固定式に対応した間隙調整体とが設定されている。
特開2005−105609号公報
しかしながら、油圧ショベルのユーザの中には、異なる固定方式のバケットを備えた複数台の油圧ショベルを所有する者も存在し、このようなユーザは固定方式に応じて間隙調整体を使い分けなければならない。このため複数種類の間隙調整体を常に在庫として用意しておく必要が生じ、在庫管理の面で多大な負担になるという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、縦ピン固定式のバケットと横ピン固定式のバケットとで共用することができる油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体は、バケットの先端縁に固定されたツース取付体の被嵌部の形状に倣って折曲形成されて、前記被嵌部の先端面に重ねられる先端面部、前記被嵌部の上面に重ねられる上面部、前記被嵌部の下面に重ねられる下面部、前記被嵌部の左側面に重ねられる左側面部、及び前記被嵌部の右側面に重ねられる右側面部からなり、前記被嵌部にツース部材が嵌装されて、上下方向または左右方向の何れかに固定ピンを貫通させて前記ツース部材が固定された状態で、前記被嵌部と前記ツース部材との間に介装される油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体において、前記間隙調整体の上面部及び下面部に、前記上下方向に貫通する固定ピンとの干渉を防止する縦ピン逃げ部が形成され、前記間隙調整体の左側面部及び右側面部に、前記左右方向に貫通する固定ピンとの干渉を防止する横ピン逃げ部が形成されていることを特徴とする。
本発明の油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体によれば、縦ピン固定式のバケットと横ピン固定式のバケットとで共用することができる。
実施形態の油圧ショベルを示す側面図である。 バケットを示す斜視図である。 縦ピン固定式のツース取付体を示す斜視図である。 横ピン固定式のツース取付体を示す斜視図である。 縦ピンツース取付体、ツース部材及び間隙調整体を示す分解斜視図である。 縦ピンツース取付体にツース部材を固定ピンで固定した状態を示す組立斜視図である。 横ピンツース取付体、ツース部材及び間隙調整体を示す分解斜視図である。 横ピンツース取付体にツース部材を固定ピンで固定した状態を示す組立斜視図である。 第1実施形態の展開状態の間隙調整体を示す平面図である。 間隙調整体を縦ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。 間隙調整体を横ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。 第2実施形態の展開状態の間隙調整体を示す平面図である。 間隙調整体を縦ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。 間隙調整体を横ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。 第3実施形態の展開状態の間隙調整体を示す平面図である。 間隙調整体を縦ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。 間隙調整体を横ピンツース取付体の被嵌部に装着した状態を示す斜視図である。
以下、本発明を具体化した油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の油圧ショベルを示す側面図であり、まず同図に基づき、本実施形態のバケット用ツース部材の間隙調整体が使用される油圧ショベルの概略構成を説明する。なお以下の説明では、油圧ショベルに搭乗したオペレータを主体として前後、左右、上下方向を表現する。
油圧ショベル1の下部走行体2にはクローラ3が備えられ、クローラ3は図示しない走行用油圧モータにより駆動されて油圧ショベル1を走行させる。下部走行体2上には上部旋回体4が設けられ、上部旋回体4は図示しない旋回用油圧モータにより駆動されて旋回する。上部旋回体4の前部には多関節型の作業フロント5が設けられ、作業フロント5はブーム6、アーム7、及びバケット8から構成されている。ブーム6はブームシリンダ6aにより角度変更され、アーム7はアームシリンダ7aにより角度変更され、バケット8はバケットシリンダ8aにより角度変更される。
上部旋回体4のフレーム9上の前部にはオペレータが搭乗する運転室10が設けられ、フレーム9上の運転室10の後側には燃料タンク11、機械室12及びカウンタウエイト13等が設けられている。図示はしないが機械室12内にはエンジンにより駆動される油圧ポンプが搭載され、油圧ポンプは、上記した走行用及び旋回用油圧モータや作業フロント5の各シリンダ6a〜8aとの間で油圧配管を介して作動油を流通させ、これらの油圧アクチュエータを作動させる。
図2にバケット8を示す斜視図である。バケット8は土砂等の掘削作業に用いられ、その先端縁に左右方向に並設された複数のツース取付体15,16にそれぞれツース部材17,19が被嵌されて、固定ピン18,20(図6,8に示す)により脱着可能に固定されている。掘削作業によりツース部材17,19が摩耗すると、固定ピン18,20を抜いて新品のツース部材17,19と交換できる構造になっている。
[背景技術]で述べたように、ツース部材17,19の固定方式としては、固定ピン18を上下方向に貫通させる縦ピン固定式と、固定ピン20を横方向に貫通させる横ピン固定式とに大別できる。これらの固定方式に応じてツース部材17,19の形状と共に、固定対象であるツース取付体15,16の形状も相違し、以下に順次説明する。
図3は縦ピン固定式のツース取付体15を示す斜視図であり、図中の右斜め上方がバケット8側に相当する。縦ピン固定式のツース取付体(以下、縦ピンツース取付体と称する)15は、バケット8側に形成された上下一対の脚部15aでバケット8の先端縁を上下から挟み込んだ配置で溶接されている。上下の脚部15aからは先端側(反バケット8側)に突出するように被嵌部15bが一体的に形成され、被嵌部15bは上面15c、下面15d、左側面15e、右側面15f及び先端面15gからなる。
被嵌部15bは上下及び左右に線対称で且つ先細り形状をなし、このため、被嵌部15bの上面15c及び下面15dは、脚部15aに隣接する最も基端側で最大の左右幅LW15を有し、左側面15e及び右側面15fは最も基端側で最大の上下幅LH15を有している。そして被嵌部15bには、上下両面15c,15dを上下に貫通するようにピン孔15hが形成されている。
図4は横ピン固定式のツース取付体16を示す斜視図であり、その基本的な形状は縦ピン固定式のものと同様である。即ち、横ピン固定式のツース取付体(以下、横ピンツース取付体と称する)16の上下一対の脚部16aがバケット8の先端縁に溶接され、先端側に突出した被嵌部16bが上面16c、下面16d、左側面16e、右側面16f及び先端面16gからなると共に、上下及び左右に線対称で且つ先細り形状をなしている。また、被嵌部16bの上面15c及び下面16dは最も基端側で最大の左右幅LW16を有し、左側面16e及び右側面16fは最も基端側で最大の上下幅LH16を有している。そして被嵌部16bには、左右両側面16e,16fを左右に貫通するようにピン孔16hが形成されている。
このように、縦ピンツース取付体15では上下両面15c,15dにピン孔15hの形成領域を確保する必要があることから、その左右幅LW15は、横ピンツース取付体16の左右幅LW16よりも大きく設定されている(LW15>LW16)。また、横ピンツース取付体16では、左右両側面16e,16fにピン孔16hの形成領域を確保する必要があることから、その上下幅LH16は縦ピンツース取付体の上下幅LH15よりも大きく設定されている(LH16>LH15)。
以上のように構成された縦ピン式及び横ピンツース取付体15,16の被嵌部15b,16bには、それぞれ専用のツース部材17,19が嵌装されて固定ピン18,20で固定される。そして、その際にガタツキ防止のための間隙調整体として共通の部材21,31,41が用いられる点が従来技術と大きく異なり、以下に第1〜3実施形態として説明する。
[第1実施形態]
図5は縦ピンツース取付体15、ツース部材17及び間隙調整体21を示す分解斜視図、図6は縦ピンツース取付体15にツース部材17を固定ピン18で固定した状態を示す組立斜視図であり、各図は第2,3実施形態でも共通する。
図5に示すように、全体としてツース部材17は縦ピンツース取付体15側に向けて開口する鞘状をなし、図示はしないが、その内部は縦ピンツース取付体15の被嵌部15bと対応する形状をなしている。ツース部材17には、被嵌部15bに嵌装された状態で縦ピンツース取付体15のピン孔15hと一致するように、上下方向にピン孔17aが貫設されている。
間隙調整体21は所定形状をなす1枚の鋼板(図9に示す)からなり、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bの形状に倣って折曲形成された上で、被嵌部15bとツース部材17との間に介装される。そして、図6に示すように各ピン孔15h,17aに上方から固定ピン18が圧入されて各部材15,17,21が結合され、間隙調整体21により縦ピンツース取付体15とツース部材17とのガタツキが防止されている。なお図6は固定ピン18の圧入途中を示し、圧入完了により固定ピン18はピン孔15h,17a内に完全に埋設される。
図7は横ピンツース取付体16、ツース部材19及び間隙調整体21を示す分解斜視図、図8は横ピンツース取付体16にツース部材19を固定ピン20で固定した状態を示す組立斜視図であり、各図は第2,3実施形態でも共通する。
横ピンツース取付体16に対するツース部材19及び間隙調整体21の関係についても、基本的に縦ピンツース体15の場合と同様である。即ち、ツース部材19は、内部が横ピンツース取付体16の被嵌部16bと対応する形状の鞘状をなし、被嵌部16bに嵌装された状態で横ピンツース取付体16のピン孔16hと一致するように、左右方向にピン孔19aが貫設されている。間隙調整体21は被嵌部16bの形状に倣って折曲形成された上で、被嵌部16bとツース部材19との間に介装される。そして、図8に示すように各ピン孔16h,19aに側方から固定ピン20が圧入されて各部材16,19,21が結合され、間隙調整体21によりガタツキが防止されている。
図9は第1実施形態の展開状態の間隙調整体21を示す平面図であり、同図に示す形状に鋼板をプレスで打ち抜いて製作されている。
全体として間隙調整体21は、各ツース取付体15,16の被嵌部15b,16bの上面15c,16cに重ねられる上面部21c、下面15d,16dに重ねられる下面部21d、左側面15e,16eに重ねられる左側面部21e、右側面15f,16fに重ねられる右側面部21f、及び先端面15g,16gに重ねられる先端面部21gからなる。先端面部21gを中心として上面部21c、下面部21d、左側面部21e及び右側面部21fが上下及び左右に配置されて、互いに連結されている。
上下及び左右に線対称となる被嵌部15b,16bの形状に対応して、間隙調整体21は仮想線L1を基準として上下に対称で、且つ仮想線L2を基準として左右に対称な形状をなしている。図5,7に示すように間隙調整体21を折曲形成して被嵌部15bまたは被嵌部16bに装着した状態では、先端面15g,16gに重ねられた先端面部21gにより間隙調整体21の前後位置が定まり、上面部21c、下面部21d、左側面部21e及び右側面部21fの外周側の端縁は、それぞれ被嵌部15b,16bの基端側に位置する。
そして図9に示すように、間隙調整体21の上面部21c及び下面部21dの端縁の左右幅LW21は、横ピンツース取付体16の左右幅LW16以下の寸法(LW21≦LW16)に設定されている。また、左側面部21e及び右側面部21fの端縁の上下幅LH21は、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bの上下幅LH15以下の寸法(LH21≦LH15)に設定されている。
上面部21c及び下面部21dの端縁には、縦ピンツース取付体15への装着状態においてピン孔15hと対応するように切欠状をなす縦ピン逃げ部21h15が形成されている。また、左側面部21e及び右側面部21fの端縁には、横ピンツース取付体16への装着状態においてピン孔16hと対応するように切欠状をなす横ピン逃げ部21h16が形成されている。
図10は間隙調整体21を縦ピンツース取付体15の被嵌部15bに装着した状態を示す斜視図、図11は間隙調整体21を横ピンツース取付体16の被嵌部16bに装着した状態を示す斜視図である。これらの図は、間隙調整体21の上下両面部21c,21dの左右幅LW21を横ピンツース取付体16の上下両面16c,16dの左右幅LW16と等しく設定し(LW21=LW16)、間隙調整体21の左右両側面部21e,21fの上下幅LH21を縦ピンツース取付体15の左右両側面15e,15fの上下幅LH15と等しく設定した場合(LH21=LH15)を示している。
図10に示す縦ピンツース取付体15の被嵌部15bへの装着状態では、間隙調整体21の上下両面部21c,21dの左右幅LW21が縦ピンツース取付体15の上下両面15c,15dの左右幅LW15よりも小さいことから、縦ピンツース取付体15の上下両面15c,15dからの間隙調整体21の上下両面部21c,21dのはみ出しが防止されている。また、間隙調整体21の左右両側面部21e,21fの上下幅LH21が縦ピンツース取付体15の左右両側面15e,15fの上下幅LH15と等しいことから、縦ピンツース取付体15の左右両側面15e,15fからの間隙調整体21の左右両側面部21e,21fのはみ出しが防止されている。
仮に、間隙調整体21の何れかの箇所ではみ出しが生じると、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bへのツース部材17の嵌装が困難になる上に、却ってガタツキの要因にもなりかねないが、これらの不具合が防止される。そして図10から判るように、被嵌部15bの上下両面15c,15dに開口するピン孔15hは、間隙調整体21の上下両面部21c,21dの縦ピン逃げ部21h15を介して上下に露出している。このため図6に示すように、間隙調整体21と干渉して妨げられることなく固定ピン18をピン孔15hに圧入してツース部材17を固定することができる。
図11に示す横ピンツース取付体16の被嵌部16bへの装着状態では、間隙調整体21の上下両面部21c,21dの左右幅LW21が横ピンツース取付体16の上下両面16c,16dの左右幅LW16と等しいことから、横ピンツース取付体16の上下両面16c,16dからの間隙調整体21の上下両面部21c,21dのはみ出しが防止されている。また、間隙調整体21の左右両側面部21e,21fの上下幅LH21が横ピンツース取付体16の左右両側面16e,16fの上下幅LH16よりも小さいことから、横ピンツース取付体16の左右両側面16e,16fからの間隙調整体21の左右両側面部21e,21fのはみ出しが防止されている。
また、横ピンツース取付体16の被嵌部16bの左右両側面16e,16fに開口するピン孔16hは、間隙調整体21の左右両側面部21e,21fの横ピン逃げ部21h16を介して左右に露出している。従って、重複する説明はしないが、何ら問題なく横ピンツース取付体16の被嵌部15bにツース部材19を嵌装し、間隙調整体21と干渉することなく固定ピン20をピン孔15hに圧入してツース部材19を固定することができる。
結果として本実施形態の間隙調整体21は、縦ピンツース取付体15にツース部材17を固定する場合と、横ピンツース取付体16にツース部材19を固定する場合とで共用できる。このため、固定方式が異なるバケット8の間で間隙調整体21を使い回すことができ、双方の固定方式のバケット8を備えた複数台の油圧ショベル1を所有するユーザであっても、単一の間隙調整体21を在庫として用意するだけで対応できる。また、何れかの固定方式のバケット8にガタツキが生じた場合やツース部材17,19の交換を要する場合等には、販売店からの間隙調整体21の調達を待つことなく在庫品を使用して迅速に作業を実施することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態を説明する。
図12は第2実施形態の展開状態の間隙調整体を示す平面図である。
本実施形態の間隙調整体31の全体的な形状は第1実施形態のものと同様であり、先端面部31gを中心として上面部31c、下面部31d、左側面部31e及び右側面部31fが上下及び左右に配置された全体形状についても、上下両面部31c,31d及び左右両側面部31e,31fの逃げ部31h15,31h16の形状についても同様である。
第1実施形態との相違点は、上下両面部31c,31dの左右幅LW31及び左右両側面部31e,31fの上下幅LH31の寸法設定と、切取線31i,31jの形成にある。上下両面部31c,31dの左右幅LW31は、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bの左右幅LW15とほぼ等しい寸法(LW31≒LW15)に設定されている。また、左右両側面部31e,31fの上下幅LH31は、横ピンツース取付体16の被嵌部16bの上下幅LH16とほぼ等しい寸法(LH31≒LH16)に設定されている。
上下両面部31c,31dには、直線状をなす一対の切取線31iが仮想線L2を基準として左右対称に形成され、上下両面部31c,31dの端縁での切取線31iの間隔LW31’は、横ピンツース取付体16の左右幅LW16とほぼ等しい寸法(LW31’≒LW16)に設定されている。また、左右両側面部31e,31fには、直線状をなす一対の切取線31jが仮想線L1を基準として上下対称に形成され、左右両側面部31e,31fの端縁での切取線31jの間隔LH31’は、縦ピンツース取付体15の上下幅LH15とほぼ等しい寸法(LH31’≒LH15)に設定されている。
これらの切取線31i,31jは、上下両面部31c,31dや左右両側面部31e,31fを切り取る際の目安として機能する。このため切取線31i,31jは、例えば塗料で線状に描かれたり、或いは容易に切取りできるように凹溝として形成されたりする。
図13は間隙調整体31を縦ピンツース取付体15の被嵌部15bに装着した状態を示す斜視図、図14は間隙調整体31を横ピンツース取付体16の被嵌部16bに装着した状態を示す斜視図である。
間隙調整体31を縦ピンツース取付体15に使用する場合には、事前に各切取線31jに沿って左右両側面部31e,31fを切り取る。結果として、左右両側面部31e,31fの上下幅LH31が間隔LH31’相当(=縦ピンツース取付体15の上下幅LH15)まで縮小される。その後の手順は第1実施形態と同様であり、間隙調整体31が折曲形成された後、図13に示すように被嵌部15bに装着される。
間隙調整体31の上下両面部31c,31dの左右幅LW31が、縦ピンツース取付体15の上下両面15c,15dの左右幅LW15とほぼ等しいことから、上下両面15c,15dからのはみ出しが防止された上で、そのほぼ全体に上下両面部31c,31dが重ねられる。また、間隙調整体31の左右両側面部31e,31fの上下幅LH31が、縦ピンツース取付体15の左右両側面15e,15fの上下幅LH15とほぼ等しいことから、左右両側面15e,15fからのはみ出しが防止された上で、そのほぼ全体に左右両側面部31e,31fが重ねられる。
また、間隙調整体31を横ピンツース取付体16に使用する場合には、事前に各切取線31iに沿って上下両面部31c,31dを切り取る。結果として、上下両面部31c,31dの左右幅LW31が間隔LW31’相当(=横ピンツース取付体16の左右幅LW16)まで縮小される。
図14に示す被嵌部16bへの装着状態では、間隙調整体31の上下両面部31c,31dの左右幅LW31が、横ピンツース取付体16の上下両面16c,16dの左右幅LW16とほぼ等しいことから、上下両面16c,16dからのはみ出しが防止された上で、そのほぼ全体に上下両面部31c,31dが重ねられる。また、間隙調整体31の左右両側面部31e,31fの上下幅LH31が、横ピンツース取付体16の左右両側面16e,16fの上下幅LH16とほぼ等しいことから、左右両側面16e,16fからのはみ出しが防止された上で、そのほぼ全体に左右両側面部31e,31fが重ねられる。
結果として本実施形態の間隙調整体31によれば、第1実施形態で述べた作用効果に加えて、ツース取付体15,16の被嵌部15b,16bとツース部材17,19との間に介装される間隙調整体31の面積が増加することから、一層確実なガタツキ防止を達成することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明を具体化した第3実施形態を説明する。
図15は第3実施形態の展開状態の間隙調整体を示す平面図である。
本実施形態の間隙調整体41の全体的な形状は第1実施形態のものと同様であり、相違点は、各ツース取付体15,16の被嵌部15b,16bの形状に倣って間隙調整体41を折曲形成する際の折曲げ線41i,41j,41kの形成にある。折曲げ線41i,41j,41kは折曲形成する際の目安として機能するため、例えば塗料で線状に描かれたり、或いは容易に折曲できるように凹溝として形成されたりする。
各折曲げ線41i,41j,41kは、先端面部41gと上下両面部41c,41d及び左右両側面部41e,41fとの間に形成されている。具体的には、先端面部41gと上下両面部41c,41dとの間にそれぞれ折曲げ線41iが形成され、先端面部41gと左右両側面部41e,41fとの間にそれぞれ折曲げ線41j,41kが形成されている。折曲げ線41jは、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bの形状に対応し、折曲げ線41kは、横ピンツース取付体16の被嵌部16bの形状に対応する。
図16は間隙調整体41を縦ピンツース取付体15の被嵌部15bに装着した状態を示す斜視図、図17は間隙調整体41を横ピンツース取付体16の被嵌部16bに装着した状態を示す斜視図である。
間隙調整体41を縦ピンツース取付体15に使用する場合には、事前に折曲げ線41i,41jに沿って折曲し、横ピンツース取付体16に使用する場合には、事前に折曲げ線41i,41kに沿って折曲する。これにより、それぞれのツース取付体15,16の被嵌部15b,16bに対応した大体の形状に間隙調整体41を折曲形成でき、後は正規の形状となるように微調整すれば被嵌部15b,16bに装着することができる。
結果として本実施形態の間隙調整体41によれば、第1実施形態で述べた作用効果に加えて、間隙調整体41の折曲形成を容易に実施できるため作業効率を向上できるという別の効果が得られる。なお、本実施形態を第2実施形態の構成を組み合わせてもよく、その場合には第2実施形態で述べた作用効果も達成できる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば第1実施形態では、縦ピン及び横ピンツース取付体15,16の被嵌部15b,16bの幅LW15,LW16,LH15,LH16に基づき、間隙調整体21の幅LW21,LH21を設定したが、このような寸法設定の必要は必ずしもない。例えば、間隙調整体21の上下両面部21c,21d及び左右両側面部21e,21fに逃げ部21h15,21h16を形成するだけでもよい。この場合であっても間隙調整体21と干渉することなく各固定ピン18,20をピン孔15h,16hに圧入できるため、縦ピン固定式のバケット8と横ピン固定式のバケット8とで間隙調整体21を共用することができる。
また、間隙調整体21,31,41の形状を設定する際に、被嵌部15b,16bの幅LW15,LW16,LH15,LH16を指標とする必要も必ずしもなく、例えば領域を指標としてもよい。
例えば、第1実施形態で被嵌部15b,16bの上面15c,16cに基づき間隙調整体21の上面部21cを設定する際には、平面視において、被嵌部15b,16bの先端面15g,16gを一致させた位置関係で上面15c,16c同士を重ね合わせる。各上面15c,16cの輪郭線内の領域を共に含む重複領域を確定でき、この重複領域を間隙調整体21の上面部21cの領域として設定する。上面部21cは、何れの被嵌部15b,16bの上面15c,16cに重ねられた場合でも、はみ出しが防止される形状となる。
また第2実施例に適用する場合には、上記と同じく平面視において上面15c,16c同士を重ね合わせた上で、各上面15c,16cの輪郭線内の領域を共に含む重複領域を確定し、加えて、各上面15c,16cの輪郭線内の領域の少なくとも何れかを含む包括領域を確定する。そして、包括領域を間隙調整体31の上面部31cの領域として設定すると共に、重複領域の輪郭線に沿って切取線31iを形成する。そのままの状態の上面部21cは、縦ピンツース取付体15の被嵌部15bの上面15cに対してはみ出すことなくほぼ全体が重ねられる。また、切取線31iに沿って切り取られた上面部21cは、横ピンツース取付体16の被嵌部16bの上面16cにしてははみ出すことなくほぼ全体が重ねられる。
1 油圧ショベル
8 バケット
15 縦ピンツース取付体
16 横ピンツース取付体
15b,16b 被嵌部
15c,16c 上面
15d,16d 下面
15e,16e 左側面
15f,16f 右側面
15g,16g 先端面
17,19 ツース部材
18,20 固定ピン
21,31,41 間隙調整体
21c,31c,41c 上面部
21d,31d,41d 下面部
21e,31e,41e 左側面部
21f,31f,41f 右側面部
21g,31g,41g 先端面部
21h15,31h15,41h15 縦ピン逃げ部
21h16,31H16,41h16 横ピン逃げ部
31i,31j 切取線
41i,41j,41k 折曲げ線

Claims (4)

  1. バケットの先端縁に固定されたツース取付体の被嵌部の形状に倣って折曲形成されて、前記被嵌部の先端面に重ねられる先端面部、前記被嵌部の上面に重ねられる上面部、前記被嵌部の下面に重ねられる下面部、前記被嵌部の左側面に重ねられる左側面部、及び前記被嵌部の右側面に重ねられる右側面部からなり、前記被嵌部にツース部材が嵌装されて、上下方向または左右方向の何れかに固定ピンを貫通させて前記ツース部材が固定された状態で、前記被嵌部と前記ツース部材との間に介装される油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体において、
    前記間隙調整体の上面部及び下面部に、前記上下方向に貫通する固定ピンとの干渉を防止する縦ピン逃げ部が形成され、前記間隙調整体の左側面部及び右側面部に、前記左右方向に貫通する固定ピンとの干渉を防止する横ピン逃げ部が形成されている
    ことを特徴とする油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体。
  2. 前記間隙調整体の上面部及び下面部の左右幅が、前記左右方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の左右幅以下の寸法に設定され、前記間隙調整体の左側面部及び右側面部の上下幅が、前記上下方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の上下幅以下の寸法に設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体。
  3. 前記間隙調整体の上面部及び下面部の左右幅が、前記上下方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の左右幅の寸法に設定され、前記間隙調整体の左側面部及び右側面部の上下幅が、前記左右方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の上下幅の寸法に設定され、
    前記間隙調整体の上面部及び下面部には、前記左右方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の左右幅の間隔で切取線が形成され、前記間隙調整体の左側面部及び右側面部には、前記上下方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の上下幅の間隔で切取線が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体。
  4. 前記間隙調整体には、前記上下方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の形状に倣って折曲形成するための折曲げ線、及び前記左右方向に固定ピンが貫通される前記被嵌部の形状に倣って折曲形成するための折曲げ線がそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧ショベルのバケット用ツース部材の間隙調整体。
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