JP2020150659A - 電力機器の制御装置 - Google Patents

電力機器の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020150659A
JP2020150659A JP2019045720A JP2019045720A JP2020150659A JP 2020150659 A JP2020150659 A JP 2020150659A JP 2019045720 A JP2019045720 A JP 2019045720A JP 2019045720 A JP2019045720 A JP 2019045720A JP 2020150659 A JP2020150659 A JP 2020150659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abnormality
detected
transistors
abnormality detection
detection circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019045720A
Other languages
English (en)
Inventor
洋介 長内
Yosuke Osanai
洋介 長内
考弘 岡田
Takahiro Okada
考弘 岡田
智貴 鈴木
Tomotaka Suzuki
智貴 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2019045720A priority Critical patent/JP2020150659A/ja
Publication of JP2020150659A publication Critical patent/JP2020150659A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】スイッチング素子の異常発生後の復帰動作を適正化し、保護回路の作動・停止が頻繁に繰り返されるのを抑制しつつ、電力機器本来の性能を良好に発揮させる。【解決手段】本開示の電力機器の制御装置は、複数のスイッチング素子と、複数のスイッチング素子の異常を検出すると共に異常内容を判別する異常検出回路と、異常検出回路により異常が検出されたスイッチング素子をオフする保護動作を実行する保護回路とを含む電力機器を制御するものであり、異常検出回路により何れかのスイッチング素子の異常が検出された場合、異常検出回路により判別された異常内容に応じて、保護回路による保護動作が停止された後に異常が検出されたスイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ時間を変更する。【選択図】図1

Description

本開示は、複数のスイッチング素子を含む電力機器の制御装置に関する。
従来、画像形成装置に電力を供給するためのコンバータとして、トランスと、トランスの一次側を駆動するスイッチング手段と、トランスの二次側で温度を検知する温度検知手段と、トランスの二次側で過電流を検知する過電流検知手段と、トランスの二次側からの信号をスイッチング手段に伝達する伝達手段と、温度検知手段からの出力または過電流検知手段からの出力に応じて伝達手段からスイッチング手段への信号の伝達を停止させることでスイッチング手段のスイッチングを停止させると共に、スイッチングの停止を継続させるラッチ手段とを含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるコンバータでは、スイッチングを停止させる保護機能の動作/非動作(異常検知)が頻繁に繰り返されてしまうのを抑制し、出力電圧を安定化させることができる。
特開2017−216822号公報
しかしながら、上記従来のコンバータにおいて、過電流や過熱といった異常の検出に応じてスイッチング素子のスイッチングが停止されると、その後、一律にスイッチングの停止が継続されるので、異常が解消されたにも拘わらず当該スイッチング素子のスイッチングが再開されなくなることがある。このため、上記コンバータでは、保護機能の動作/非動作が頻繁に繰り返されてしまうのを抑制し得たとしても、スイッチング素子の異常の検出に伴う性能低下を良好に抑制し得なくなってしまう。
そこで、本開示は、スイッチング素子の異常が繰り返し検出されてしまうのを抑制しつつ、異常の検出に伴う電力機器の性能低下を抑えることを主目的とする。
本開示の電力機器の制御装置は、複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子の異常を検出すると共に異常内容を判別する異常検出回路と、前記異常検出回路により異常が検出された前記スイッチング素子をオフする保護動作を実行する保護回路とを含む電力機器の制御装置において、前記異常検出回路により何れかの前記スイッチング素子の異常が検出された場合、前記異常検出回路により判別された前記異常内容に応じて、前記保護回路による前記保護動作が停止された後に異常が検出された前記スイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ時間を変更するものである。
本開示の電力機器の制御装置は、異常検出回路により何れかのスイッチング素子の異常が検出された場合、異常検出回路により判別された異常内容に応じて、保護回路による保護動作が停止された後に異常が検出されたスイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ時間を変更する。これにより、異常内容に応じてラッチ時間を適正化して、異常内容に応じた適正なタイミングで電力機器の通常制御を再開することが可能となる。この結果、スイッチング素子の異常が繰り返し検出されてしまうのを抑制しつつ、異常の検出に伴う電力機器の性能低下を抑えることができる。
また、前記異常検出回路は、前記スイッチング素子の異常内容が、過電流、過熱および短絡の何れであるかを判別するものであってもよく、前記制御装置は、前記異常検出回路により判別された異常内容が過電流である場合には、前記ラッチ時間をゼロにし、前記異常内容が過熱である場合には、前記ラッチ時間を所定時間にし、前記異常内容が短絡である場合には、前記ラッチ時間を実質的に無限大にするものであってもよい。
更に、前記制御装置は、前記異常検出回路により前記異常が検出されてから前記ラッチ時間が経過するまで、異常部位に応じた制限下で前記複数のスイッチング素子の少なくとも一部を制御するものであってもよい。これにより、保護回路による保護動作の実行中およびラッチ時間が経過するまでの間における電力機器の性能低下を抑えることが可能となる
本開示の電力機器の制御装置を含む車両の概略構成図である。 図1の車両に含まれる電力機器のスイッチング素子の異常検出に関連した構成を示す概略構成図である。 図1の車両に含まれる電力機器の何れかのスイッチング素子の異常が検出された際に本開示の電力機器の制御装置により実行される処理を説明するためのフローチャートである。 図1の車両に含まれる電力機器の何れかのスイッチング素子の異常が検出された際に本開示の電力機器の制御装置により実行される処理を説明するためのフローチャートである。
次に、図面を参照しながら本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の電力機器の制御装置であるモータ電子制御装置(以下、「MGECU」という。)50を含む車両1の概略構成図である。同図に示す車両1は、MGECU50に加えて、エンジン2と、主に発電機として作動するモータジェネレータMG1と、主に走行用の動力や回生制動力を出力するモータジェネレータMG2と、シングルピニオン式のプラネタリギヤ3と、蓄電装置(バッテリ)4と、システムメインリレーSMRを介して蓄電装置4に接続されると共にモータジェネレータMG1およびMG2を駆動する電力機器である電力制御装置(以下、「PCU」という。)5とを含むハイブリッド車両である。
エンジン2は、炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を発生する内燃機関であり、図示しないエンジン電子制御装置により制御される。モータジェネレータMG1,MG2は、何れも同期発電電動機(三相交流電動機)である。プラネタリギヤ3は、モータジェネレータMG1(ロータ)に連結されるサンギヤと、出力軸に接続されると共にモータジェネレータMG2(ロータ)に連結されるリングギヤと、複数のピニオンギヤを回転自在に支持すると共にエンジン2のクランクシャフトに連結されるプラネタリキャリヤとを含む。出力軸は、デファレンシャルギヤDFやドライブシャフトDSを介して左右の駆動輪DWに連結される。蓄電装置4は、例えばリチウムイオン二次電池あるいはニッケル水素二次電池等である。
PCU5は、モータジェネレータMG1を駆動する第1インバータ51と、モータジェネレータMG2を駆動する第2インバータ52と、昇降圧コンバータ53とを含み、MGECU50により制御される。第1インバータ51は、スイッチング素子としての6つのトランジスタ(例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT))Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5およびTr6と、各トランジスタTr1−Tr6に逆方向に並列接続された6つのダイオードD1,D2,D3,D4,D5およびD6とをそれぞれ含む。6つのトランジスタTr1−Tr6は、高圧電力ラインHPLと負極側電力ラインNLとに対してソース側とシンク側とになるよう2個ずつ対をなす。また、対となる2つのトランジスタ同士の接続点の各々には、電動機MGの三相コイル(U相、V相、W相)の各々が電気的に接続される。
第2インバータ52は、スイッチング素子としての6つのトランジスタ(例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)Tra,Trb,Trc,Trd,TreおよびTrfと、各トランジスタTra−Trfに逆方向に並列接続されたfつのダイオードDa,Db,Dc,Dd,DeおよびDfとをそれぞれ含む。6つのトランジスタTra−Trfも、高圧電力ラインHPLと負極側電力ラインNLとに対してソース側とシンク側とになるよう2個ずつ対をなす。また、対となる2つのトランジスタ同士の接続点の各々には、電動機MGの三相コイル(U相、V相、W相)の各々が電気的に接続される。
昇降圧コンバータ53は、2つのトランジスタ(例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)Trx,Tryと、各トランジスタTrx,Tryに対して逆方向に並列接続された2つのダイオードDx,Dyと、リアクトルLとを含み、蓄電装置4からの電力を昇圧すると共にモータジェネレータMG2等からの電力を降圧することができるものである。リアクトルLの一端は、正極側電力ラインPLに電気的に接続され、リアクトルLの他端には、一方のトランジスタ(上アーム)Trxのエミッタと他方のトランジスタ(下アーム)Tryのコレクタとが電気的に接続される。また、上記一方のトランジスタTrxのコレクタは、上記高圧電力ラインHPLに電気的に接続され、上記他方のトランジスタTryのエミッタは、負極側電力ラインNLに電気的に接続される。
更に、PCU5は、フィルタコンデンサ54および平滑コンデンサ55を含む。フィルタコンデンサ54の正極端子は、上記リアクトルLの一端(正極側電力ラインPL)に電気的に接続され、フィルタコンデンサ54の負極端子は、負極側電力NLに電気的に接続される。これにより、昇降圧コンバータ53の蓄電装置4側の電圧(昇降圧コンバータ53に印加される電圧)は、フィルタコンデンサ54により平滑化され、フィルタコンデンサ54の端子間電圧(昇圧前電圧)VLは、図示しない電圧センサにより検出される。平滑コンデンサ55の正極端子は、昇降圧コンバータ53の一方のトランジスタ(上アーム)Trxのコレクタ(高圧電力ラインHPL)に電気的に接続され、平滑コンデンサ55の負極端子は、負極側電力ラインNLや昇降圧コンバータ53の他方のトランジスタ(下アーム)Tryのエミッタに電気的に接続される。これにより、昇降圧コンバータ53により昇圧された電圧は、平滑コンデンサ55により平滑化され、平滑コンデンサ55の端子間電圧(昇圧後電圧)VHは、図示しない電圧センサにより検出される。
また、PCU5は、複数の駆動回路56、複数の異常検出回路57および複数の保護回路58を含む。すなわち、第1および第2インバータ51,52並びに昇降圧コンバータ53の各トランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryには、駆動回路56、異常検出回路57および保護回路58がそれぞれ1つずつ設けられる。各駆動回路56は、磁気カプラ、フォトカプラといった絶縁素子59aを介してMGECU50からのゲート信号を入力し、対応するトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryをオン/オフ制御する。
各異常検出回路57は、対応するトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryに関する異常、すなわち過電流、過熱および短絡といった素子異常や、対応する駆動回路56における電圧低下や誤駆動等の回路異常を検知する。各異常検出回路57は、対応するトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryに関する異常を検知すると、絶縁素子59bを介してMGECU50に異常信号を送信すると共に、当該異常検出回路57に対応した保護回路58に異常信号を送信する。以下、対応する異常検出回路57により異常が検出されたトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryの何れかを適宜「異常トランジスタ」という。また、各異常検出回路57は、対応するトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryの異常内容(過電流、加熱および短絡の何れか)を判別し、判別した異常内容を示す異常内容信号を絶縁素子59cを介してMGECU50に送信する。
各保護回路58は、対応する異常検出回路57からの異常信号を受信すると、対応するトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryを比較的ゆっくりと(例えば数μSecで)オフさせると共に、MGECU50からのゲート信号に拘わらず当該トランジスタTr1等をオフ状態に保持する保護動作を実行する。保護回路58による保護動作によって対応するトランジスタTr1等が完全にオフされると、異常検出回路57は、異常信号の出力を停止させ、保護回路58は、異常検出回路57からの異常信号の出力が停止されるのに応じて保護動作を停止させる。
MGECU50は、図示しないCPUやROM,RAM等を含むマイクロコンピュータを含み、車両全体を制御する図示しないハイブリッド電子制御ユニットからの指令信号や、モータジェネレータMG1,MG2のロータの回転位置を検出する図示しないレゾルバの検出値、昇降圧コンバータ53の図示しない電流センサおよび電圧センサの検出値、図示しない電流センサにより検出されるモータジェネレータMG1,MG2に印加される相電流等を入力する。MGECU50は、これらの入力信号に基づいて、第1および第2インバータ51,52並びに昇降圧コンバータ53のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryへのゲート信号を生成し、これらをスイッチング制御する。更に、MGECU50は、車両1がシステム起動されている間、複数の異常検出回路57による異常信号の出力の有無を監視しており、何れかの異常検出回路57によりトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryの何れかの異常が検出されると、以下に説明するような処理を実行する。
図3および図4は、車両1に含まれるPCU5のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかの異常が検出された際にMGECU50により実行される処理を説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、車両1がシステム起動されている間、MGECU50は、所定時間おきにPCU5の何れかの異常検出回路57からの異常信号を受信した否かを判定する判定処理を実行する(ステップS100)。ステップS100の判定処理によりすべての異常検出回路57から異常信号を受信していないと判定した場合(ステップS110:NO)、MGECU50は、その時点で図3のルーチンを終了させ、次の実行タイミングが到来すると、再度ステップS100以降の処理を実行する。また、ステップS100の判定処理により何れかの異常検出回路57から異常信号を受信したと判定した場合(ステップS110:YES)、MGECU50は、当該異常検出回路57から送信される異常内容信号に基づいてトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,Trx,Tryの何れかで発生した異常の内容を取得(判別)する(ステップS120)。
ステップS120の処理の後、MGECU50は、取得した異常内容が「短絡」であるか否かを判定する(ステップS130)。ステップS130にて異常内容が短絡であると判定した場合(ステップS130:YES)、MGECU50は、昇降圧コンバータ53での短絡が検出されたか否かを判定し(ステップS140)、昇降圧コンバータ53での短絡が検出されたと判定した場合(ステップS140:YES)、トランジスタ(下アーム)Tryの短絡が検出されたか否かを判定する(ステップS150)。
ステップS150にて、昇降圧コンバータ53のトランジスタ(下アーム)Tryの短絡が検出されたと判定した場合(ステップS150:YES)、MGECU50は、当該トランジスタ(下アーム)Tryと対向するトランジスタ(上アーム)Trxの使用、すなわち昇降圧コンバータ53の作動(昇圧および降圧)を禁止し(ステップS160)、昇降圧コンバータ53の作動すなわち蓄電装置4の使用禁止という制限下で第1および第2インバータ51,52のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trfを制御する(ステップS170)。この場合、車両1は、エンジン2からの動力のすべてを用いて発電するモータジェネレータMG1からの電力により駆動されるモータジェネレータMG2からの動力により走行することになる。更に、MGECU50は、車両1がシステム停止されたか(READY−OFFされたか)否かを判定し(ステップS180)、ステップS180にて車両1がシステム停止されたと判定するまで、ステップS170の処理を継続して実行する。
また、ステップS150にて、昇降圧コンバータ53のトランジスタ(上アーム)Trxの短絡が検出されたと判定した場合(ステップS150:NO)、MGECU50は、当該トランジスタ(上アーム)Trxと対向するトランジスタ(下アーム)Tryの使用、すなわち昇降圧コンバータ53による昇圧を禁止し(ステップS162)、ステップS180にて車両1がシステム停止されたと判定するまで、昇降圧コンバータ53による昇圧の禁止という制限下で第1および第2インバータ51,52のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trfを制御する(ステップS170)。この場合、蓄電装置4の使用は許容され、モータジェネレータMG2等による回生制動力の出力(回生電力による蓄電装置4の充電)も許容される。
更に、ステップS140にて昇降圧コンバータ53ではなく第1または第2インバータ51,52での短絡が検出されたと判定した場合(ステップS140:NO)、MGECU50は、異常トランジスタと対向するトランジスタの使用を禁止すると共に、モータジェネレータMG1,MG2から出力可能な上下限トルクのそれぞれを予め定められた範囲内に制限し(ステップS164)、ステップS180にて車両1がシステム停止されたと判定するまで、設定した上下限トルクの範囲内で異常トランジスタを含む第1および第2インバータ51,52の一方の異常トランジスタを含むレグを除いた4つのトランジスタと、正常な他方の6つのトランジスタとを制御する(ステップS170)。この場合、昇降圧コンバータ53による昇圧および降圧は許容され、モータジェネレータMG2等により回生された電力で蓄電装置4を充電することも可能となる。
上述のようなステップS140−S180の処理が実行される結果、PCU5のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかで短絡が検出された場合、異常トランジスタは、保護回路58による保護動作が停止された後も、PCU5の修理等が完了するまで無期限に実質的なオフ状態に保持されることになる。すなわち、車両1では、何れかの異常検出回路57によりトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかの短絡が検出されると、その時点からPCU5に対する退避走行用制御が開始されることになる。
一方、ステップS130にて異常内容が短絡ではないと判定した場合(ステップS130:NO)、MGECU50は、ステップS120にて取得した異常内容が「過電流」であるか、「過熱」であるかを判定する(ステップS190)。ステップS190にて異常内容が過電流であると判定した場合、MGECU50は、保護回路58による保護動作が停止された後に異常トランジスタをオフ状態に保持するラッチ時間tlにゼロを設定する(ステップS200)。これに対して、ステップS190にて異常内容が過熱であると判定した場合、MGECU50は、ラッチ時間tlに実験・解析を経て予め定められた時間tohを設定する(ステップS202)。
ステップS200またはS202の処理の後、MGECU50は、昇降圧コンバータ53で異常が検出されたか否かを判定し(ステップS210)、昇降圧コンバータ53で異常が検出されたと判定した場合(ステップS210:YES)、トランジスタ(下アーム)Tryの異常が検出されたか否かを判定する(ステップS220)。ステップS220にて、昇降圧コンバータ53のトランジスタ(下アーム)Tryの異常が検出されたと判定した場合(ステップS220:YES)、MGECU50は、当該トランジスタ(下アーム)Tryの使用すなわち昇降圧コンバータ53の昇圧を禁止し(ステップS230)、昇降圧コンバータ53による昇圧の禁止という制限下でトランジスタ(上アーム)Trxや第1および第2インバータ51,52のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trfを制御する応急制御を実行する(ステップS240)。この場合、昇降圧コンバータ53の降圧性能は、通常時と同様に確保される。
更に、MGECU50は、異常トランジスタに対応した保護回路58による保護動作が停止されたか否かを判定し(ステップS250)、保護回路58による保護動作が停止されていないと判定した場合(ステップS250:NO)、ステップS240の処理を継続して実行する。また、ステップS250にて保護回路58による保護動作が停止されたと判定した場合(ステップS250:YES)、MGECU50は、ステップS200にて設定したラッチ時間tlが経過したか否かを判定し(ステップS260)、ラッチ時間tlが経過していないと判定した場合(ステップS260:NO)、ステップS240の処理を継続して実行する。そして、ステップS260にてラッチ時間tlが経過したと判定すると(ステップS260:YES)、MGECU50は、ステップS230にて設定した制限を解除すると共に通常制御への復帰を許可し(ステップS270)、図3および図4に示すルーチンを終了させてPCU5の通常制御を再開する。
また、ステップS220にて、昇降圧コンバータ53のトランジスタ(上アーム)Trxの異常が検出されたと判定した場合(ステップS220:NO)、MGECU50は、当該トランジスタ(上アーム)Trxの使用すなわち昇降圧コンバータ53による降圧を禁止し(ステップS232)、ステップS250にて保護回路58による保護動作が停止されたと判定し、かつステップS260にてラッチ時間tlが経過したと判定するまで、昇降圧コンバータ53による降圧の禁止という制限下でトランジスタ(下アーム)Tryや第1および第2インバータ51,52のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trfを制御する応急制御を実行する(ステップS240)。この場合、蓄電装置4の使用は許容されるが、モータジェネレータMG2等によって回生された電力による蓄電装置4の充電は禁止される。MGECU50は、ステップS260にてラッチ時間tlが経過したと判定すると(ステップS260:YES)、ステップS232にて設定した制限を解除すると共に通常制御への復帰を許可し(ステップS270)、図3および図4に示すルーチンを終了させてPCU5の通常制御を再開する。
更に、ステップS210にて昇降圧コンバータ53ではなく第1または第2インバータ51,52での異常が検出されたと判定した場合(ステップS210:NO)、MGECU50は、異常トランジスタの使用を禁止すると共に、モータジェネレータMG1,MG2から出力可能な上下限トルクのそれぞれを予め定められた範囲内に制限し(ステップS234)、ステップS250にて保護回路58による保護動作が停止されたと判定し、かつステップS260にてラッチ時間tlが経過したと判定するまで、設定した上下限トルクの範囲内で、昇降圧コンバータ53のトランジスタTrx,Tryと、異常トランジスタを含む第1および第2インバータ51,52の一方の当該異常トランジスタを除く5つのトランジスタと、正常な他方の6つのトランジスタとを制御する応急制御を実行する(ステップS240)。この場合、昇降圧コンバータ53による昇圧および降圧は許容され、モータジェネレータMG2等により回生された電力で蓄電装置4を充電することも可能となる。MGECU50は、ステップS260にてラッチ時間tlが経過したと判定すると(ステップS260:YES)、ステップS234にて設定した制限を解除すると共に通常制御への復帰を許可し(ステップS270)、図3および図4に示すルーチンを終了させてPCU5の通常制御を再開する。
上述のようなステップS190−S270の処理が実行される結果、PCU5のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかで過電流が検出された場合、保護回路58による保護動作が停止された時点で(ステップS250,S260:YES)、PCU5の通常制御が再開される。すなわち、トランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかで過電流が検出された際には、保護回路58による保護動作が停止された時点で、当該過電流が解消されたとみなすことができる。従って、当該保護動作の停止に応じてPCU5の通常制御を再開させることで、過電流が繰り返し検出されてしまうのを抑制しつつ、異常の検出に伴うPCU5の性能低下を抑えることができる。また、PCU5のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかで過熱が検出された場合、保護回路58による保護動作が停止された後、ステップS202にて設定されたラッチ時間tlが経過した時点(ステップS260:YES)で、PCU5の通常制御が再開される。これにより、応急制御によりPCU5の性能をある程度確保しつつ、過熱が解消された状態で通常制御を再開させ、過熱が繰り返し検出されてしまうのを抑制することが可能となる。
以上説明したように、PCU5を制御するMGECU50は、何れかの異常検出回路57によりPCU5のトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかの異常が検出された場合、当該異常検出回路57により判別された異常内容に応じて、保護回路58による保護動作が停止された後に異常トランジスタをオフ状態に保持するラッチ時間tlを変更する。すなわち、MGECU50は、異常検出回路57により判別された異常内容が過電流である場合には、ラッチ時間tlをゼロにし(ステップS200)、異常内容が過熱である場合には、ラッチ時間tlを時間(所定時間)tohにし(ステップS202)、異常内容が短絡である場合には、ラッチ時間を実質的に無限大にする(ステップS140−S180)。これにより、異常内容に応じてラッチ時間を適正化して、異常内容に応じた適正なタイミングでPCU5の通常制御を再開することが可能となる。この結果、トランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの何れかの異常が繰り返し検出されてしまうのを抑制しつつ、異常の検出に伴うPCU5の性能低下を抑えることができる。
更に、MGECU50は、何れかの異常検出回路57により過電流または過熱が検出されてからラッチ時間thが経過するまで、異常部位(トランジスタTrx,Try、第1または第2インバータ51,52)に応じた制限下でトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの少なくとも一部を制御する(ステップS240)。これにより、保護回路58による保護動作の実行中およびラッチ時間tl(ゼロを含む)が経過するまでの間におけるPCU5の性能低下を良好に抑えることが可能となる。
なお、図4のステップS202では、ラッチ時間tlが例えば外気温度等に応じて変化するように設定されてもよい。また、異常検出回路57および保護回路58は、必ずしもトランジスタTr1−Tr6,Tra−Trf,TrxおよびTryの各々に対して1つずつ設けられる必要はない。すなわち、1つの異常検出回路57により複数のトランジスタの異常検出や異常内容の判別が実行されてもよく、1つの保護回路58により複数のトランジスタに対する保護動作が実行されてもよい。更に、本開示の電力機器の制御装置を含む車両は、1モータ式のハイブリッド車両であってもよく、シリーズ式のハイブリッド車両であってもよく、プラグイン式のハイブリッド車両であってもよく、電気自動車であってもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、電力機器の制御装置の製造産業等において利用可能である。
1 車両、2 エンジン、3 プラネタリギヤ、4 蓄電装置、5 電力制御装置(PCU)、51 第1インバータ、52 第2インバータ、53 昇降圧コンバータ、54 フィルタコンデンサ、55 平滑コンデンサ、56 駆動回路、57 異常検出回路、58 保護回路、59a,59b,59c 絶縁素子、D1,D2,D3,D4,D5,D6,Da,Db,Dc,Dd,De,Df,Dx,Dy ダイオード、MG1,MG2 モータジェネレータ、Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,Tr6,Tra,Trb,Trc,Trd,Tre,Trf,Trx,Try トランジスタ。

Claims (1)

  1. 複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子の異常を検出すると共に異常内容を判別する異常検出回路と、前記異常検出回路により異常が検出された前記スイッチング素子をオフする保護動作を実行する保護回路とを含む電力機器の制御装置において、
    前記異常検出回路により何れかの前記スイッチング素子の異常が検出された場合、前記異常検出回路により判別された前記異常内容に応じて、前記保護回路による前記保護動作が停止された後に異常が検出された前記スイッチング素子をオフ状態に保持するラッチ時間を変更する電力機器の制御装置。
JP2019045720A 2019-03-13 2019-03-13 電力機器の制御装置 Pending JP2020150659A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019045720A JP2020150659A (ja) 2019-03-13 2019-03-13 電力機器の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019045720A JP2020150659A (ja) 2019-03-13 2019-03-13 電力機器の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020150659A true JP2020150659A (ja) 2020-09-17

Family

ID=72430830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019045720A Pending JP2020150659A (ja) 2019-03-13 2019-03-13 電力機器の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020150659A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004304924A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Toyota Industries Corp 電源装置
JP2006352976A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd スイッチング電源用半導体装置
WO2007116530A1 (ja) * 2006-04-11 2007-10-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 電力貯蔵システム
WO2013146339A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP2014064376A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Fuji Electric Co Ltd スイッチング電源装置
WO2015087641A1 (ja) * 2013-12-09 2015-06-18 カルソニックカンセイ株式会社 車両空調用安全装置、及びその制御方法
JP2017118792A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 株式会社東芝 制御回路
JP2017216822A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 キヤノン株式会社 コンバータ、及び、コンバータを備えた画像形成装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004304924A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Toyota Industries Corp 電源装置
JP2006352976A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd スイッチング電源用半導体装置
WO2007116530A1 (ja) * 2006-04-11 2007-10-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 電力貯蔵システム
WO2013146339A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP2014064376A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Fuji Electric Co Ltd スイッチング電源装置
WO2015087641A1 (ja) * 2013-12-09 2015-06-18 カルソニックカンセイ株式会社 車両空調用安全装置、及びその制御方法
JP2017118792A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 株式会社東芝 制御回路
JP2017216822A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 キヤノン株式会社 コンバータ、及び、コンバータを備えた画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2692603B1 (en) Vehicle, engine control method, and engine control device
JP6705555B2 (ja) 車両用駆動制御装置
CN111108681B (zh) 逆变器控制装置
US8983699B2 (en) Vehicle, method and device for controlling vehicle
JP4123269B2 (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに動力出力装置の制御方法
JP2007001325A (ja) 車輌電動駆動装置
JP2014184910A (ja) 車両の制御装置
JP5842899B2 (ja) ハイブリッド車両、ハイブリッド車両の制御方法およびエンジンの制御装置
JP2007245776A (ja) 動力出力装置、それを搭載した車両及び動力出力装置の制御方法
JP2012249455A (ja) 車両の電気システム
JP2016116262A (ja) 駆動装置
JP2018090208A (ja) ハイブリッド自動車
JP2020150659A (ja) 電力機器の制御装置
JP2020120526A (ja) 電源システムの制御装置
JP2020150660A (ja) 電力機器の制御装置
JP2010166646A (ja) 電源装置およびその制御方法並びに車両
JP2008007018A (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに動力出力装置の制御方法
JP2020145867A (ja) 電源システム
JP7115366B2 (ja) 電源システム
JP2011024349A (ja) 駆動輪に連結された駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、電動機を駆動するインバータとを備えた車両
JP2020145869A (ja) 電源システム
JP2010016954A (ja) 駆動装置および車両並びに蓄電装置の充電方法
JP2017047846A (ja) ハイブリッド車両
JP6741903B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2008109724A (ja) 電力システムおよびそれを備える車両、ならびに伝送状態の診断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210315

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220830

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230314