JP2020150554A - 圧電振動子及びその製造方法 - Google Patents

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竜一 河合
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Abstract

【課題】圧電振動素子の接合強度が向上する圧電振動子及びその製造方法を提供すること。【解決手段】圧電振動子の製造方法は、(a)第1主面12と第2主面14を有するセラミック基板10に貫通孔20を形成すること、(b)セラミック基板に貫通孔を充填するビア導体30とビア導体と接続される接続電極下地層32aと枠状に設けられた封止枠下地層34aとを形成すること、(c)セラミック基板を、ビア導体、接続電極下地層、及び封止枠下地層とともに焼成すること、(d)セラミック基板を第1主面側及び第2主面側から押圧することによって、接続電極下地層の表面と封止枠下地層の表面とを平坦化すること、(e)めっき処理を行い、接続電極下地層を含む接続電極と封止枠下地層を含む封止枠とを形成すること、(f)圧電振動素子60を導電性保持部材を介して接続電極上に載置すること、(g)蓋部材70をセラミック基板に接合すること、を含む。【選択図】 図2

Description

本発明は、圧電振動子及びその製造方法に関する。
電子部品を容器内に気密封止する構造として、平板上のベース基板と当該ベース基板に接合された凹状の蓋体との内部に電子部品を格納する電子デバイス用容器が知られている。例えば、特許文献1には、ベース基板に素子搭載パッドを介して水晶振動素子が載置され、当該ベース基板に形成された環状の封止部に蓋体が接合されることにより、容器の内部空間に水晶振動素子が封止された圧電振動子が開示されている。当該圧電振動子においては、ベース基板の表面に形成された素子搭載パッドと裏面に形成された実装端子とが、貫通ビアによって電気的に導通される。
特開2014−60313号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるようなベース基板においては、ベース基板と貫通ビアの収縮率の違いにより仮焼成する際に貫通ビアが盛り上がって平面度が保たれず、その上に形成される素子搭載パッドの形状が不安定となる。そのため、水晶振動素子の接合が不安定になり、接合強度の変動幅が大きくなる問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、圧電振動素子の接合強度が向上する圧電振動子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る圧電振動子の製造方法は、(a)第1主面と当該第1主面に対向する第2主面を有するセラミック基板に、第1主面と第2主面を貫通する貫通孔を形成すること、(b)セラミック基板に、貫通孔を充填するビア導体と、第1主面上でビア導体と接続されるように設けられた接続電極下地層と、セラミック基板の第1主面に枠状に設けられた封止枠下地層と、を形成すること、(c)セラミック基板を、ビア導体、接続電極下地層、及び封止枠下地層とともに焼成すること、(d)セラミック基板を第1主面側及び第2主面側から押圧することによって、接続電極下地層の表面と封止枠下地層の表面とを平坦化すること、(e)接続電極下地層及び封止枠下地層にめっき処理を行い、第1主面に設けられた接続電極下地層を含む接続電極と、第1主面に枠状に設けられた封止枠下地層を含む封止枠と、を形成すること、(f)圧電振動素子を、導電性保持部材を介してセラミック基板の第1主面に形成された接続電極上に載置すること、(g)セラミック基板上で圧電振動素子が封止されるように蓋部材をセラミック基板の第1主面に接合すること、を含む。
上記方法によれば、接続電極における突起部の発生を抑制することにより、導電性接着剤の接合面積ばらつきを小さくし、接合強度を安定化させることができる。また、封止枠の平面度が向上することにより、封止枠と蓋部材との接合面積を広く確保し、蓋部材の封止の気密性を向上させることができる。
本発明の一側面に係る圧電振動子は、第1主面と当該第1主面に対向する第2主面を有し、第1主面と第2主面を貫通する貫通孔に充填されたビア導体と、第1主面上でビア導体と接続されるように設けられた接続電極と、第1主面に枠状に設けられた封止枠と、を備えるセラミック基板と、セラミック基板の第1主面に形成された接続電極上に、導電性保持部材を介して載置された圧電振動素子と、セラミック基板上で圧電振動素子が封止されるようにセラミック基板の第1主面に接合された蓋部材と、を備え、接続電極及び封止枠は、それぞれ、最下層及び最上層を含む多層構造であり、セラミック基板の第1主面から接続電極の最下層の上面までの高さの差が1μm未満であり、セラミック基板の第1主面から接続電極の最下層の上面までの高さの最大値と、セラミック基板の第1主面から封止枠の最下層の上面までの高さの最大値との差が1μm未満であり、かつ、接続電極の最上層及び封止枠の最上層の平面度が5μm以下である。
上記構成によれば、接続電極において突起部の発生が抑制されるため、導電性接着剤の接合面積ばらつきが小さくなり、接合強度を安定化させることができる。また、封止枠の平面度が向上することにより、封止枠と蓋部材との接合面積が広く確保され、蓋部材の封止の気密性が向上する。
本発明によれば、圧電振動素子の接合強度が向上する圧電振動子及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の分解斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法を示すフローチャートである。 図4Aは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Bは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Cは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Dは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Eは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Fは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Gは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Hは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Iは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Jは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Kは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図4Lは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の基板の部分断面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の平面図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る圧電振動子1を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の分解斜視図であり、図2は、図1のII−II線断面図である。なお、図1においては各電極の厚みが省略されている。
図1に示されるように、本実施形態に係る圧電振動子1は、圧電振動素子100と、蓋部材200と、基板300と、を備える。蓋部材200及び基板300は、圧電振動素子100を収容するための保持器(ケース又はパッケージ)の構成の一部である。
圧電振動素子100は、圧電基板110と、圧電基板110の表裏面にそれぞれ設けられた励振電極120,130(以下では、「第1励振電極120及び第2励振電極130」ともいう。)と、を含む。第1励振電極120は、圧電基板110の第1主面112に設けられ、第2励振電極130は、圧電基板110の第1主面112と対向する主面である第2主面114に設けられている。
圧電基板110は、所定の圧電材料から形成され、その材料は特に限定されるものではない。図1に示される例では、圧電基板110は、圧電セラミックのような立方晶系と異なる三方晶系の結晶構造を有し、所定の結晶方位を有する水晶材料から形成されている。すなわち、圧電振動素子100は、水晶材料からなる水晶片を有する水晶振動素子であってもよい。圧電基板110は、例えば、ATカットされた水晶片である。ATカットされた水晶片は、人工水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸及びZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒分回転させた軸をそれぞれY´軸及びZ´軸とした場合、X軸及びZ´軸によって特定される面(以下、「XZ´面」と呼ぶ。他の軸によって特定される面についても同様である。)と平行な面を主面として切り出されたものである。図1に示される例では、ATカットされた水晶片である圧電基板110は、Z´軸方向に平行な長手方向と、X軸方向に平行な短手方向と、Y´軸方向に平行な厚さ方向を有しており、XZ´面において略矩形状をなしている。ATカットされた水晶片を用いた圧電振動素子は、広い温度範囲で極めて高い周波数安定性を有し、また、経時変化特性にも優れて製造することが可能である。また、ATカットされた水晶片を用いた圧電振動素子は、主要振動として厚みすべり振動モード(Thickness Shear Mode)を含む。以下、ATカットの軸方向を基準として圧電振動子1の各構成を説明する。
なお、圧電基板は上記構成に限定されるものではなく、例えば、X軸方向に平行な長手方向と、Z´軸方向に平行な短手方向とを有する矩形状のATカット水晶片を適用してもよい。あるいは、厚みすべり振動モードを含む主要振動であれば、ATカット以外の異なるカット(例えばBTカットなど)の水晶片であってもよい。また、圧電基板の材料は水晶に限定されるものではなく、例えば、圧電セラミック(例えばPZT)や酸化亜鉛などのその他の圧電材料を用いてもよい。また、圧電振動素子は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)であってもよく、Si−MEMSや、AlN、LT、PZTなどの所定の圧電材料を用いた圧電MEMSであってもよい。
第1励振電極120は、圧電基板110の第1主面112に形成され、第2励振電極130は、圧電基板110の第2主面114に形成されている。第1及び第2励振電極120,130は一対の電極であり、XZ´面を平面視した場合に略全体が重なり合うように配置されている。
圧電基板110には、第1励振電極120に引出電極122を介して電気的に接続された接続電極124と、第2励振電極130に引出電極132を介して電気的に接続された接続電極134とが形成される。具体的には、引出電極122は、第1主面112において第1励振電極120からZ´軸負方向側短辺に向かって引き出され、さらに圧電基板110のX軸負方向側の側面を通って、第2主面114に形成された接続電極124に接続される。他方、引出電極132は、第2主面114において第2励振電極130からZ´軸負方向側短辺に向かって引き出され、第2主面114に形成された接続電極134に接続されている。接続電極124,134はZ´軸負方向側短辺に沿って配置され、導電性保持部材340,342を介して基板300に電気的導通を図るとともに機械的に保持される。なお、接続電極124,134及び引出電極122,132の配置やパターン形状は限定されるものではなく、他の部材との電気的接続を考慮して適宜変更することができる。
第1及び第2励振電極120,130を含む上記各電極は、例えば、圧電基板110の表面に接合力を高めるためクロム(Cr)層が形成されており、クロム層の下地の表面上に金(Au)層が形成されている。なお、その材料は限定されるものではない。
蓋部材200は、基板300の第1主面302に対向して開口した凹部を有する。図2に示されるように、蓋部材200は、開口の全周に亘って、凹部の底面から立ち上がるように形成された側壁部202が設けられており、側壁部202は、基板300の第1主面302に対向する端面204を有する。端面204は、接合材250を介して基板300の第1主面302に形成された封止枠350(後述する)と接合される。なお、蓋部材200は基板300に接合されたときに圧電振動素子100を内部空間に収容することができる形状を備えていればよく、その形状は特に限定されるものではない。蓋部材200の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属などの導電性材料で構成されていてもよい。これによれば、蓋部材200を接地電位に電気的に接続させることによりシールド機能を付加することができる。蓋部材200が金属によって形成される場合、例えば、鉄(Fe)及びニッケル(Ni)を含む合金(例えば42アロイ)で形成されていてもよい。あるいは、蓋部材200の表面にさらに金(Au)層などの表面層が形成されていてもよい。表面に金層を形成することによって、蓋部材200の酸化防止を図ることができる。あるいは、蓋部材200は、絶縁材料又は導電材料及び絶縁材料の複合構造であってもよい。
基板300は、圧電振動素子100を励振可能に支持するものである。図1に示される例では、圧電振動素子100が導電性保持部材340,342を介して基板300の第1主面302上に励振可能に支持されている。
図1に示される例では、基板300は、Z´軸方向に平行な長手方向と、X軸方向に平行な短手方向と、Y´軸方向に平行な厚さ方向を有しており、XZ´面において略矩形状をなしている。基板300は、例えば単層の絶縁性セラミックで形成されている。別の実施形態として、基板300は、複数の絶縁性セラミックシートを積層した多層であってもよい。絶縁性セラミックシートは焼成することによって形成される。基板300は耐熱性材料から構成されることが好ましい。
基板300には複数の導体から成る導体パターンが形成されている。導体パターンは、接続電極320,322、ビア導体330,332、封止枠350、及び外部電極360,362,364,366を含む。
基板300の第1主面302には、接続電極320,322及び封止枠350が形成されている。接続電極320(第1接続電極),322(第2接続電極)は円形状を有しており、圧電振動素子100が基板300の第1主面302の略中央に配置されるように基板300の外縁よりも内側に配置されている。具体的には、接続電極320,322は、基板300の第1主面302上においてZ´軸負方向側の両角部付近に形成されている。接続電極320は導電性保持部材340を介して、圧電振動素子100の接続電極124と接続され、接続電極322は、導電性保持部材342を介して、圧電振動素子100の接続電極134と接続される。導電性保持部材340,342は例えば導電性接着剤が熱硬化されて形成される。
以下に、接続電極322を例として、接続電極の構成の詳細について説明する。なお、接続電極320については、接続電極322と同様であるため詳細な説明は省略する。多層構造の接続電極322は、最下層322a、中間層322b及び最上層322cが、この順に積層されている(図2参照)。最下層322aは、スクリーン印刷などによって導電ペーストを塗布することによって設けられる。また、中間層322b及び最上層322cは、最下層322aを下地として、めっき処理によって設けられる。本実施形態における各層は、例えば、最下層322aがモリブデン(Mo)(膜厚8μm程度)、中間層322bがニッケル(Ni)(膜厚5μm程度)、最上層322cが金(Au)(膜厚0.4μm程度)により構成されるが、各層の素材はこれに限られない。本実施形態においては、接続電極322は、当該接続電極322の最下層322aの上面が突起して形成された突起部323aを有する。当該突起部323aは、例えば、接続電極322の最下層322aの中央部付近に形成され、突起部323aの上面は円形状を有している。本実施形態においては、基板300の第1主面302から接続電極322の最下層322aの上面までの高さの最大値(すなわち、最下層322aのうち突起部323aが形成される領域の高さ)と最小値(すなわち、最下層322aのうち突起部323aが形成されない領域の高さ)の差が1μm未満となっている。すなわち、この最大値と最小値の差は、接続電極322の最下層322aの厚みの最大値の約15パーセント未満、又は、接続電極322の全体の厚みの最大値の約8パーセント未満となっている。また、接続電極322の最下層322aの突起部にならって、最上層322cにおいても突起部が形成されていてもよい。接続電極322の最上層322cは、当該突起部が形成された場合においても、平面度(JIS B 0621)が所定の水準(例えば、5μm程度)以下となるように平坦化されている。平坦化の詳細については後述する。
接続電極320,322の直下には、基板300の第1主面302と第2主面304を貫通する貫通孔があり、当該貫通孔の内部に円柱状のビア導体330,332が形成されている。貫通孔は、平面視において円形である接続電極320,322の中心部に配置されている。ビア導体330,332は、例えば、スクリーン印刷などによって貫通孔に導電ペーストを充填することによって設けられる。導電ペーストの素材は、例えばMoを主成分として含む。図1に示される例では、接続電極320がX軸負方向側及びZ´軸負方向側の角部付近に形成されたビア導体330に接続され、接続電極322がX軸正方向側及びZ´軸負方向側の角部付近に形成されたビア導体332に接続されている。ビア導体330,332の上面は円形状を有する。接続電極320,322が有する突起部の上面の径は、ビア導体330,332の上面の径より大きくなっている。
封止枠350は、基板300の第1主面302の周縁部において、全周に渡って枠状(例えば、四角枠状)に形成されている。すなわち、封止枠350は、蓋部材200の側壁部202の端面204が接合される領域に形成されている。封止枠350は、蓋部材200と基板300との間を封止するためのものである。また、蓋部材200が導電性材料である場合、導体である封止枠350を介して蓋部材200を接地させることができる。封止枠350は、最下層350a、中間層350b、及び最上層350cを含む。なお、各層の詳細については、上述の接続電極322における最下層322a、中間層322b、及び最上層322cと同様であるため、詳細な説明を省略する。封止枠350の最上層350cは、接続電極の最上層322cと同様に、平面度が所定の水準(例えば、5μm程度)以下となるように平坦化されている。平坦化の詳細については後述する。また、基板300の第1主面302から接続電極322の最下層322aの上面までの高さの最大値と、基板300の第1主面302から封止枠350の最下層350aの上面までの高さの最大値との差が1μm未満となっている。すなわち、この最大値と最小値の差は、接続電極322の最下層322aの厚みの最大値の約15パーセント未満、又は、接続電極322の全体の厚みの最大値の約8パーセント未満となっている。
基板300の第2主面304には、外部電極360,362,364,366が形成されている。外部電極360,362,364,366は矩形状を有しており、それぞれ、基板300の第2主面304上の各角部付近に形成されている。具体的には、外部電極360はX軸負方向及びZ´軸負方向側の角部に配置され、外部電極366はX軸正方向及びZ´軸負方向側の角部に配置され、各々、直上に形成されたビア導体330,332と電気的に接続されている。これにより、外部電極360,366は、ビア導体330,332、接続電極320,322、及び導電性保持部材340,342を介して、第1及び第2励振電極120,130に電気的に接続される。また、本実施形態においては、残りの角部に外部電極362,364が形成されている。具体的には、外部電極362はX軸正方向及びZ´軸正方向側の角部に配置され、外部電極364はX軸負方向及びZ´軸正方向側の角部に配置されている。外部電極362,364は、圧電振動素子100の第1及び第2励振電極120,130とは電気的に接続されることがない電極であり、他の電極と同様の導電材料により形成されている。外部電極362,364を形成することにより、全ての角部に外部電極を形成することができるため、圧電振動子1を他の部材に電気的に接続する処理工程が容易となる。また、外部電極362,364は、接地電位が供給される接地用電極(ダミー電極又は浮き電極とも呼ばれる。)として機能する。例えば、蓋部材200が導電性材料からなる場合、蓋部材200を接地用電極である外部電極362,364に電気的に接続することにより、蓋部材200にシールド機能を付与することができる。なお、外部電極362,364は、圧電振動子1が実装される実装基板(不図示)に設けられた端子(他のいずれの電子素子とも接続されない端子)に接続されてもよい。なお、外部電極360,362,364,366もまた、接続電極320,322及び封止枠350と同様に、3層の導電性材料から構成されている。
なお、基板300に形成される接続電極、ビア導体、封止枠、及び外部電極の各構成は上述の例に限定されるものではなく、様々に変形して適用することができる。例えば、図1に示される例では、圧電振動素子100は、その一方端(導電性保持部材340,342が配置される側の端部)が固定端であり、その他方端が自由端となっているが、圧電振動素子100は長手方向の両端において基板300に固定されていてもよい。すなわち、接続電極320,322の一方がZ´軸正方向側に形成され、他方がZ´軸負方向側に形成されるなど、基板300の第1主面302上において互いに異なる側に配置されていてもよい。このような構成においては、圧電振動素子100が、長手方向の一方端及び他方端の両方において基板300に支持されることになる。また、接続電極は円形に限らず、矩形や多角形等の他の形状であってもよい。
接合材250は、蓋部材200又は基板300の全周に亘って設けられ、蓋部材200の側壁部202の端面204と基板300の第1主面302に形成された封止枠350との間に介在している。接合材250の材料は限定されるものではないが、本実施形態においては金(Au)‐錫(Sn)共晶合金である。蓋部材と基板の接合を金属接合とすることにより、蓋部材が導電性材料で構成されている場合、蓋部材と基板との間の電気的導通を図ることができる。また、封止性を向上させることができる。
上述の蓋部材200及び基板300の両者が接合材250を介して接合されることによって、圧電振動素子100が、蓋部材200の凹部と基板300とによって囲まれた内部空間(キャビティ)に密封封止される。この場合、内部空間の圧力は大気圧力よりも低圧な真空状態であることが好ましく、これにより第1及び第2励振電極120,130の酸化による経時変化などが低減される。
上述の構成により、圧電振動子1においては、基板300の外部電極360,366を介して、圧電振動素子100における一対の第1及び第2励振電極120,130の間に交番電界が印加される。これにより、厚みすべり振動モードを含む振動モードによって圧電基板110が振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
圧電振動子1は、基板300に形成された接続電極320,322の平面度が高く形状が安定する。このため、圧電振動素子100と導電性保持部材340,342、及び、接続電極320,322と導電性保持部材340,342との接合面積ばらつきを小さくすることができる。これにより、圧電振動素子100の接合強度の変動幅が小さくなり、接合強度が安定する。また、本実施形態においては、接続電極の上面の突起部が尖った構成に比べて、熱や衝撃等に起因する突起部への応力集中が回避されるため、圧電振動素子100と接続電極320,322の接合部の破損が抑制される。また、封止枠350についても平面度が高いため、蓋部材200と接合材250と封止枠350との接合面積が広く確保され、封止の気密性が向上する。さらに、外部電極360,362,364,366についても、接続電極320,322と同様に平面度が高いため、圧電振動子1の実装基板への実装の安定度が向上する。
なお、本実施形態においては、基板300が備える4つの外部電極のうち、Z´軸負方向側の2つの外部電極360,366が、それぞれビア導体330,332を介して圧電振動素子100に形成された第1励振電極120又は第2励振電極130と電気的に接続され、Z´軸正方向側の2つの外部電極362,364がダミー電極となる構成が示されている(図1参照)。当該構成によれば、外部電極360から第1励振電極120までの電気的経路と、外部電極366から第2励振電極130までの電気的経路との各距離を略等しくして容量を実質的に同一にすることができるため、圧電振動子の励振振動において周波数特性を向上させることができる。
なお、基板300における接続電極320,322と外部電極360,362,364,366との接続の構成はこれに限られない。例えば、基板300の一方の対角線に配置された外部電極360,362が第1又は第2励振電極120,130と電気的に接続され、他方の対角線に配置された外部電極364,366がダミー電極となるように構成されていてもよい。具体的には、例えば、第1励振電極120の側は、接続電極320から外部電極360まで貫通するビア導体330を形成し、第2励振電極130の側は、基板300の第1主面302上において接続電極322からZ´軸正方向側の外部電極362上まで引き出し、外部電極362上にビア導体を形成することにより外部電極362と電気的に導通してもよい。また、複数のセラミックシートの積層により基板300を構成する場合、当該基板の中間層において第2励振電極130側のビア導体332をZ´軸正方向側の外部電極362上まで引き出し、外部電極362上で開口するように形成してもよい。さらに、当該構成において外部電極360,362から第1又は第2励振電極120,130までの電気的経路の距離を略等しくするために、第1励振電極120側のビア導体330も、基板の中間層において貫通孔を迂回させて外部電極360上で開口するように形成してもよい。
次に、図3〜図6を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法について説明する。ここで、図3は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法を示すフローチャートであり、図4A〜図4Lは、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法の手順を示す図であり、図5は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の基板の部分断面図であり、図6は、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の平面図である。なお、図4A〜図4Lは、図1のII−II線断面図と同方向の断面図を工程ごとに示したものであり、図6は、図1に示される圧電振動子1における蓋部材200及び接合材250を省略した図である。また、圧電振動素子100及び蓋部材200の製造方法については、詳細な説明は省略する。
まず、図4Aに示されるように、第1主面12と第1主面12に対向する第2主面14とを有するセラミック基板10を用意し、当該セラミック基板10に、第1主面12と第2主面14を貫通する貫通孔20を形成する(図3のS10)。セラミック基板10には、例えば、グリーンシートを用いる。
次に、図4Bに示されるように、貫通孔20に導電ペーストを充填し、ビア導体30を形成する(図3のS20)。セラミック基板10の第1主面12から導電ペーストをスクリーン印刷することによって、貫通孔20に導電ペーストを充填することができる。ビア導体30は例えば円柱形状であり、導電ペーストの素材は例えばMoとする。また、導電ペーストを貫通孔20に充填した後、セラミック基板10をビア導体30とともに仮焼成する(図3のS30)。ここで、導電ペーストとセラミック基板10との密度、融点、バインダーの含有率などの違いにより、収縮率の違いが発生する。この収縮率の違いにより、導電ペーストがセラミック基板10の第1主面12及び第2主面14の表面から盛り上がる(図4C参照)。
次に、図4Dに示されるように、セラミック基板10に導電ペーストをスクリーン印刷し、セラミック基板10の第1主面12に円形状の接続電極下地層32a及び四角枠状の封止枠下地層34aを形成し、セラミック基板10の第2主面14に矩形状の外部電極下地層36aを形成する(図3のS40)。ここで、仮焼成によりビア導体30がセラミック基板10から盛り上がって形成されているため、当該ビア導体30の端面を覆うように形成される接続電極下地層32a及び外部電極下地層36aもまた、ビア導体30の直上又は直下に対応する領域(例えば、接続電極下地層32a及び外部電極下地層36aの中央部)が盛り上がり、突起部33,37が形成される(図4D参照)。
次に、セラミック基板10を、ビア導体30、接続電極下地層32a、封止枠下地層34a、外部電極下地層36aとともに焼成する(図3のS50)。焼成による焼結においても、セラミック基板10をビア導体30との焼結収縮率の違いよって、ビア導体30がセラミック基板10から盛り上がって形成される。
次に、図4E及び図4Fに示されるように、第1平板40及び第2平板42を用いて、セラミック基板10を第1主面12側及び第2主面14側から挟んで所定の加重をかけて押圧し、接続電極下地層32a及び封止枠下地層34aの表面を平坦化する(図3のS60)。具体的には、接続電極下地層32aに形成された突起部33が押圧され、接続電極下地層32aの上面が平坦化される。これにより、図5に示されるように、セラミック基板10の第1主面12から接続電極下地層32aの上面X1までの高さの最大値h1と最小値h2の差を1μm未満とすることができる。また、封止枠下地層34aについても、当該押圧により上面Y1が平坦化される。さらに、接続電極下地層32a及び封止枠下地層34aは同一の第1平板40により押圧されるため、セラミック基板10の第1主面12から接続電極下地層32aの上面までの高さの最大値h1と、セラミック基板10の第1主面12から封止枠下地層34aの上面Y1までの高さの最大値h3との差を1μm未満とすることができる。なお、本実施形態においては、接続電極下地層32aがXZ´軸平面の平面視において円形状であるため、当該接続電極下地層が矩形状である場合に比べて、突起部33のつぶれ形状が安定する。なお、外部電極下地層36aの平坦化については、接続電極下地層32aと同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、図4G及び図4Hに示されるように、セラミック基板10にめっき処理を施し、接続電極下地層32a、封止枠下地層34a、及び外部電極下地層36aの上部にめっき層を形成する(図3のS70)。めっき処理は、例えば2回のめっき処理を含む。接続電極32を例に説明すると、1回目のめっき処理において接続電極下地層32aを覆うように第1めっき層32bが形成され、2回目のめっき処理において当該第1めっき層32bを覆うように第2めっき層32cが形成される。第1めっき層32bの素材は例えばNiであり、第2めっき層32cの素材は例えばAuであるが、めっき層の素材はこれらに限られない。なお、接続電極下地層32aの融点(Moの場合、約2622度)は、セラミック基板10の焼結温度(約1600度)より高く、接続電極32の第1めっき層32bの融点(Niの場合、約1455度)と、接続電極32の第2めっき層32cの融点(Auの場合、約1063度)は、セラミック基板10の焼結温度より低い。めっき処理においては、前工程(図3のS60)において接続電極下地層32aの上面X1が平坦化されているため、当該上面X1の上に形成される第1及び第2めっき層においても表面が平坦化される。具体的には、例えば、接続電極32の第2めっき層32cの上面X2及び封止枠34の第2めっき層34cの上面Y2の平面度を所定の水準(例えば、5μm程度)以下に保つことができる。なお、めっき処理は電解めっき処理又は無電解めっき処理のいずれを用いてもよい。以下の説明において、接続電極下地層32a、第1めっき層32b、及び第2めっき層32cをまとめて「接続電極32」と呼ぶこともある。封止枠34及び外部電極36についても同様である。
次に、図4I、図4J及び図6に示されるように、セラミック基板10の第1主面12に形成された接続電極32の上に導電性接着剤50を載せ、圧電振動素子60を載置する(図3のS80)。圧電振動素子60は、セラミック基板10の第1主面12上の中央部付近に載置されることにより、圧電振動素子60が備える接続電極(図1に示される接続電極124,134に対応)が、導電性接着剤50を介して、セラミック基板10の第1主面12に形成された接続電極32の第2めっき層32cに電気的に接続される(図6参照)。本実施形態においては、上述の押圧(図3のS60)によって接続電極32の上面X2の平面度が向上する。そのため、上述の押圧をせずに接続電極32の上面の突起が高く導電性接着剤50の形状が安定しない構成と比較して、圧電振動素子60と導電性接着剤50、及び、接続電極32の上面X2と導電性接着剤50との接合面積の変動幅を小さくすることができる。これにより、圧電振動素子60の接合強度の変動幅が小さくなり、接合強度が安定する。特に、導電性接着剤は、毛細管現象などの影響のため、より間隔の狭い領域に向かって濡れ拡がる特性を有するところ、接続電極32の上面X2を平坦化することにより、圧電振動素子60と導電性接着剤50との隙間の変動が小さくなり、導電性接着剤50の濡れ広がりが安定しやすくなる。このため、圧電振動素子の接合強度が向上する効果が得られる。さらに、接続電極32は円形状の構成であれば、円の中心付近に配置した導電性接着剤50の濡れ拡がりが、円の対称性によってさらに安定する。なお、導電性接着剤50は硬化後に導電性保持部材となる。
最後に、図4K及び図4Lに示されるように、セラミック基板10の第1主面12に接合材80を介して蓋部材70を接合し、圧電振動素子60を封止する(図3のS90)。接合材80は、例えば、蓋部材70の側壁部の端面に付着された後、セラミック基板10の第1主面12に形成された封止枠34と接合される。本実施形態においては、上述の押圧(図3のS60)によって封止枠34の上面Y2の平面度が向上しているため、上述の押圧をせずに封止枠に蓋部材を接合する構成と比較して、接合面積が広くなり、蓋部材による封止の気密性が向上する。
上述の製造方法により、図1及び図2に示される圧電振動子1に対応する圧電振動子90が製造される。圧電振動子90においては、仮に焼成されたセラミック基板10の平面度が低い場合であっても、セラミック基板10に形成された接続電極32の平面度が高いため、圧電振動素子60と導電性接着剤50、及び、接続電極32と導電性接着剤50の接合面積ばらつきが小さくなる。これにより、圧電振動素子60の接合強度の変動幅が小さくなり、接合強度が安定する。また、接続電極32の上面の突起部33への応力集中が回避されるため、圧電振動素子60と接続電極32の接合部の破損が抑制される。また、封止枠34についても平面度が高いため、接合材80と封止枠34との接合面積が広く確保され、封止の気密性が向上する。さらに、外部電極36についても接続電極32と同様に、突起部37が抑制されて平面度が向上するため、圧電振動子90の実装基板への実装の安定度が向上する。
なお、本実施形態においては、ビア導体30を形成した後に接続電極下地層32a及び封止枠下地層34aをスクリーン印刷により形成する方法が示されているが、当該方法の代わりに、貫通孔20が形成されたセラミック基板10にスクリーン印刷を施し、ビア導体、接続電極下地層、及び封止枠下地層を一工程において形成し、焼成してもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。圧電振動子の製造方法は、セラミック基板10に、貫通孔20を充填するビア導体30と、接続電極下地層32aと、枠状に設けられた封止枠下地層34aと、を形成し、焼成した後、セラミック基板10を第1主面12側及び第2主面14側から押圧する。これにより、接続電極下地層32aの表面と封止枠下地層34aの表面とが平坦化され、接続電極32の第2めっき層32c及び封止枠34の第2めっき層34cの平面度が向上する。従って、接続電極32における突起部の発生が抑制され、接続電極32と導電性保持部材、及び、導電性保持部材と圧電振動素子60との接合面積ばらつきを小さくし、圧電振動素子60の接合強度を安定化することができる。また、封止枠34の平面度が向上することにより、封止枠34と蓋部材70との接合面積を広く確保し、蓋部材70の封止の気密性を向上させることができる。
また、ビア導体30、接続電極下地層32a、及び封止枠下地層34aはスクリーン印刷により形成してもよい。なお、ビア導体30、接続電極下地層32a、及び封止枠下地層34aの形成方法はこれに限られない。
また、ビア導体30、接続電極下地層32a、及び封止枠下地層34aは、Moを主成分として含んでいてもよい。なお、ビア導体30、接続電極下地層32a、及び封止枠下地層34aの素材はこれに限られない。
また、セラミック基板10の押圧は、第1及び第2平板40,42を用いて、セラミック基板10を第1主面12側及び第2主面14側から挟んで押圧してもよい。なお、押圧の方法はこれに限られない。
また、セラミック基板10の第1主面12から接続電極下地層32aの上面までの高さの差が1μm未満であってもよい。これにより、接続電極32における突起部の発生が抑制され、圧電振動素子60の接合強度を向上させることができる。また、セラミック基板10の第1主面12から接続電極下地層32aの上面までの高さの最大値と、セラミック基板10の第1主面12から封止枠下地層34aの上面までの高さの最大値との差が1μm未満であってもよい。
また、接続電極32及び封止枠34の平面度が5μm以下であってもよい。これにより、接続電極32上に載置される圧電振動素子60に加えて、封止枠34上に載置される蓋部材70の接合強度も向上させることができる。
また、圧電振動素子60は、第1及び第2主面を有する圧電基板と、圧電基板の第1主面に設けられた第1励振電極と、圧電基板の第2主面に設けられた第2励振電極と、を備え、第1及び第2励振電極が、それぞれ、導電性保持部材を介して第1又は第2接続電極に電気的に接続されていてもよい。なお、第1及び第2励振電極と接続電極との接続の構成はこれに限られない。
また、セラミック基板10の第2主面14上に外部電極下地層36aを形成し、焼成した後、セラミック基板10を押圧することによって、外部電極下地層36aの表面を平坦化してもよい。これにより、外部電極36の平面度が向上し、圧電振動子90の実装基板への実装の安定度が向上する。
また、圧電振動子1は、基板300において貫通孔に充填されたビア導体330,332と、第1主面302上に設けられた接続電極320,322と、第1主面302上に枠状に設けられた封止枠350と、を備え、基板300の第1主面302から接続電極320,322の最下層の上面までの高さの差が1μm未満であり、基板300の第1主面302から接続電極320,322の最下層の上面までの高さの最大値と、基板300の第1主面302から封止枠350の最下層の上面までの高さの最大値との差が1μm未満であり、かつ、接続電極320,322の最上層及び封止枠350の最上層の平面度が5μm以下である。これにより、接続電極320,322において突起部の発生が抑制されるため、接続電極320,322の上面と導電性保持部材340,342、及び、導電性保持部材340,342と圧電振動素子100との接合面積のばらつきが小さくなり、圧電振動素子100の接合強度が安定化する。また、封止枠350の平面度が向上することにより、封止枠350と蓋部材200との接合面積が広く確保され、蓋部材200の封止の気密性が向上する。
また、接続電極320,322は、当該接続電極の最下層の上面が突起して形成された突起部を有し、当該突起部の上面及びビア導体の上面が円形状を有し、突起部の上面の径がビア導体の上面の径より大きくてもよい。なお、突起部及びビア導体の形状及び大きさはこれに限られない。
また、接続電極320,322の最下層及び封止枠350の最下層の融点は、基板300の焼結温度より高く、接続電極320,322の最上層及び封止枠350の最上層の融点は、基板300の焼結温度より低くてもよい。なお、各層の融点はこれに限られない。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。すなわち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1,90 圧電振動子
100,60 圧電振動素子
110 圧電基板
120,130 励振電極
122,132 引出電極
124,134 接続電極
200,70 蓋部材
250,80 接合材
300 基板
320,322 接続電極
330,332 ビア導体
340,342 導電性保持部材
350 封止枠
360,362,364,366 外部電極
10 セラミック基板
20 貫通孔
30 ビア導体
32 接続電極
34 封止枠
36 外部電極
40,42 平板
50 導電性接着剤

Claims (12)

  1. (a)第1主面と当該第1主面に対向する第2主面を有するセラミック基板に、前記第1主面と前記第2主面を貫通する貫通孔を形成すること、
    (b)前記セラミック基板に、前記貫通孔を充填するビア導体と、前記第1主面上で前記ビア導体と接続されるように設けられた接続電極下地層と、前記セラミック基板の前記第1主面に枠状に設けられた封止枠下地層と、を形成すること、
    (c)前記セラミック基板を、前記ビア導体、前記接続電極下地層、及び前記封止枠下地層とともに焼成すること、
    (d)前記セラミック基板を前記第1主面側及び前記第2主面側から押圧することによって、前記接続電極下地層の表面と前記封止枠下地層の表面とを平坦化すること、
    (e)前記接続電極下地層及び前記封止枠下地層にめっき処理を行い、前記第1主面に設けられた前記接続電極下地層を含む接続電極と、前記第1主面に枠状に設けられた前記封止枠下地層を含む封止枠と、を形成すること、
    (f)圧電振動素子を、導電性保持部材を介して前記セラミック基板の前記第1主面に形成された前記接続電極上に載置すること、
    (g)前記セラミック基板上で前記圧電振動素子が封止されるように蓋部材を前記セラミック基板の前記第1主面に接合すること、
    を含む、圧電振動子の製造方法。
  2. 前記(b)において、
    前記ビア導体、前記接続電極下地層、及び前記封止枠下地層をスクリーン印刷により形成する、請求項1記載の圧電振動子の製造方法。
  3. 前記(b)において、
    前記ビア導体、前記接続電極下地層、及び前記封止枠下地層は、Moを主成分として含む、請求項1又は2記載の圧電振動子の製造方法。
  4. 前記(d)において、
    第1及び第2平板を用いて、前記セラミック基板を前記第1主面側及び前記第2主面側から挟んで押圧する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  5. 前記(d)後において、
    前記セラミック基板の前記第1主面から前記接続電極下地層の上面までの高さの差が1μm未満であり、前記セラミック基板の前記第1主面から前記接続電極下地層の上面までの高さの最大値と、前記セラミック基板の前記第1主面から前記封止枠下地層の上面までの高さの最大値との差が1μm未満である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  6. 前記(e)後において、
    前記接続電極及び前記封止枠の平面度が5μm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  7. 前記圧電振動素子は、第1主面と当該第1主面に対向する第2主面を有する圧電基板と、前記圧電基板の前記第1主面に設けられた第1励振電極と、前記圧電基板の前記第2主面に設けられた第2励振電極と、を備え、
    前記接続電極は、第1及び第2接続電極を含み、
    前記(f)において、
    前記第1及び第2励振電極は、それぞれ、前記導電性保持部材を介して前記第1又は第2接続電極に電気的に接続される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  8. 前記(b)において、
    前記セラミック基板の前記第2主面上で前記ビア導体と接続されるように設けられた外部電極下地層を形成すること、を含み、
    前記(c)において、
    前記セラミック基板を、前記外部電極下地層とともに焼成すること、を含み、
    前記(d)において、
    前記セラミック基板を前記第1主面側及び前記第2主面側から押圧することによって、前記外部電極下地層の表面を平坦化すること、を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧電振動子の製造方法。
  9. 第1主面と当該第1主面に対向する第2主面を有し、前記第1主面と前記第2主面を貫通する貫通孔に充填されたビア導体と、前記第1主面上で前記ビア導体と接続されるように設けられた接続電極と、前記第1主面に枠状に設けられた封止枠と、を備えるセラミック基板と、
    前記セラミック基板の前記第1主面に形成された前記接続電極上に、導電性保持部材を介して載置された圧電振動素子と、
    前記セラミック基板上で前記圧電振動素子が封止されるように前記セラミック基板の前記第1主面に接合された蓋部材と、
    を備え、
    前記接続電極及び前記封止枠は、それぞれ、最下層及び最上層を含む多層構造であり、
    前記セラミック基板の前記第1主面から前記接続電極の前記最下層の上面までの高さの差が1μm未満であり、前記セラミック基板の前記第1主面から前記接続電極の前記最下層の上面までの高さの最大値と、前記セラミック基板の前記第1主面から前記封止枠の前記最下層の上面までの高さの最大値との差が1μm未満であり、かつ、前記接続電極の前記最上層及び前記封止枠の前記最上層の平面度が5μm以下である、圧電振動子。
  10. 前記接続電極は、当該接続電極の前記最下層の上面が突起して形成された突起部を有する、請求項9に記載の圧電振動子。
  11. 前記突起部の上面及び前記ビア導体の上面は円形状を有し、
    前記突起部の上面の径は、前記ビア導体の上面の径より大きい、請求項10に記載の圧電振動子。
  12. 前記接続電極の前記最下層及び前記封止枠の前記最下層の融点は、前記セラミック基板の焼結温度より高く、
    前記接続電極の前記最上層及び前記封止枠の前記最上層の融点は、前記セラミック基板の焼結温度より低い、請求項9〜11のいずれか一項に記載の圧電振動子。
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