以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
以下の実施の形態では、サーバーおよび情報処理装置がPC(Personal Computer)であり、画像形成装置がMFPである場合について説明する。サーバーおよび情報処理装置はPCの他、携帯電話、スマートフォン、またはタブレット端末などであってもよい。また、画像形成装置はMFPの他、プリンター、複写機、またはファクシミリなどであってもよい。
(A) 画像形成システムの構成
始めに、本実施の形態における画像形成システムの構成について説明する。
(A−1) 画像形成システムの構成
図1は、本発明の一実施の形態における画像形成システムの構成を概念的に示す図である。
図1を参照して、本実施の形態における画像形成システムは、サーバー(プリントサーバー)100と、m台の画像形成装置200−1、200−2、200−3・・、200−m(以降、これらを纏めて画像形成装置200と記すことがある)と、n台の配達装置300−1、300−2、300−3・・・300―n(以降、これらを纏めて配達装置300と記すことがある)と、p台の情報処理装置400−1、400−2、400−3・・・400−p(以降、これらを纏めて情報処理装置400と記すことがある)とを備えている。サーバー100と、画像形成装置200の各々と、配達装置300の各々と、情報処理装置400の各々とは、ネットワークNTを通じて相互に接続されており、相互に通信を行う。配達装置300の各々は、ネットワークNTに接続されたアクセスポイントAPとの間で無線通信を行うことにより、ネットワークNT上の他の機器との間で相互に無線通信を行う。サーバー100、画像形成装置200、または情報処理装置400も、配達装置300と同様に、ネットワークNTに接続されたアクセスポイントAPとの間で無線通信を行うことにより、ネットワークNT上の他の機器との間で相互に無線通信を行ってもよい。
ネットワークNTは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。ネットワークNTは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワークNTに接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。
(A−2) サーバーおよび情報処理装置の構成
図2は、本発明の一実施の形態におけるサーバー100および情報処理装置400の各々のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1および図2を参照して、サーバー100は、制御部101と、表示部102と、操作部103と、ネットワークインターフェース104と、記憶装置105とを含んでいる。制御部101と、表示部102、操作部103、ネットワークインターフェース104、および記憶装置105の各々とは、バスなどを介して相互に接続されている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)101aと、ROM(Read Only Memory)101bと、RAM(Random Access Memory)101cと、地図データ記憶部101dとを含んでいる。CPU101aは、サーバー100全体の制御を行う。またCPU101aは、ROM101bに記憶された制御プログラムを実行する。
ROM101bは、たとえばフラッシュROMである。ROM101bには、CPU101aが実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM101bは、書換え不可能なものであってもよい。
RAM101cは、CPU101aのメインメモリである。RAM101cは、CPU101aが制御プログラムを実行するときに必要なデータなどを一時的に記憶するためなどに用いられる。
地図データ記憶部101dは、配達先となるユーザーの位置や配達装置300の移動経路となる誘導線などの地図データを記憶する。
表示部102は、モニターなどよりなっており、各種情報を表示する。
操作部103は、キーボードおよびマウスなどよりなっており、ユーザーから各種指示を受け付ける。
ネットワークインターフェース104は、制御部101からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって他の機器との通信を行う。
記憶装置105は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などよりなっており、各種データを記憶する。
サーバー100は、印刷要求または印刷配達要求を情報処理装置400から受け付ける。印刷要求とは、設定された印刷条件に従う文書の印刷の要求である。印刷配達とは、設定された印刷条件に従う文書の印刷、および印刷により出力された印刷物の配達先へ配達を行う印刷である。
また、印刷要求または印刷配達要求は確認印刷によるものである場合がある。確認印刷とは、複数部数の印刷のうち一部数の印刷後に印刷を中断し、印刷再開の指示を受け付けた場合に複数部数の印刷のうち残り部数の印刷を行う印刷である。
サーバー100はいずれかの情報処理装置400から印刷配達要求を受け付けた場合に、画像形成システムを構成する画像形成装置200の中から文書を印刷する画像形成装置200を選択し、画像形成システムを構成する配達装置300の中から印刷した印刷物を収集し印刷物を配達先に配達する配達装置300を選択する。この選択は、印刷配達要求に含まれる印刷条件および配達先と、画像形成装置200の各々および配達装置300の各々から取得した情報とに基づいて行われる。サーバー100は、選択した画像形成装置200に対して、印刷する文書の印刷データを作成して送信し、文書の印刷を指示する。サーバー100は、選択した配達装置に対して、印刷物の収集先となる画像形成装置と印刷物の配達先とを通知し、印刷物の収集および配達を指示する。
情報処理装置400は、制御部401と、表示部402と、操作部403と、ネットワークインターフェース404と、記憶装置405とを含んでいる。制御部401は、CPU401aと、ROM401bと、RAM401cとを含んでいる。情報処理装置400の構成は、記憶装置に記憶されている情報が異なり、地図データ記憶部を含まない点以外、サーバー100の構成とほぼ同様であるため、その説明は繰り返さない。
情報処理装置400は、印刷する文書、印刷条件、および印刷物の配達先などの情報の設定(入力)を受け付ける。情報処理装置400は、上記の情報の設定を受け付けた場合に、設定された情報を含む印刷配達要求をサーバー100に送信する。
情報処理装置400では、印刷する文書として複数の文書を設定することが可能であり、配達先として複数の配達先を設定することが可能である。印刷する文書として複数の文書が設定された場合には、設定された全ての文書が配達先に配達される。配達先として複数の配達先が設定された場合には、設定された配達先の各々に設定された文書が配達される。
なお、情報処理装置400は、上記の情報以外に、配達先のユーザーに対して配達時に伝える伝言の設定を受け付けてもよい。この場合、入力された伝言は印刷物をユーザーに手渡す際に配達装置300の表示部305aに表示される。
(A−3) 画像形成装置の構成
図3は、本発明の一実施の形態における画像形成装置200の外観を示す斜視図である。図4は、本発明の一実施の形態における画像形成装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1、図3、および図4を参照して、画像形成装置200の各々は、制御部201と、原稿読取部202と、印刷出力部203と、ファクシミリ部204と、操作パネル205と、ユーザー認証部206と、ネットワークインターフェース207と、WiFiインターフェース208と、記憶装置209とを含んでいる。制御部201と、原稿読取部202、印刷出力部203、ファクシミリ部204、操作パネル205、ユーザー認証部206、ネットワークインターフェース207、WiFiインターフェース208、および記憶装置209の各々とは、バスなどを介して相互に接続されている。
制御部201は、CPU201aと、ROM201bと、RAM201cとを含んでいる。CPU201aは、画像形成装置200全体の制御を行う。またCPU201aは、ROM201bに記憶された制御プログラムを実行する。
ROM201bは、たとえばフラッシュROMである。ROM201bには、CPU201aが実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM201bは、書換え不可能なものであってもよい。
RAM201cは、CPU201aのメインメモリである。RAM201cは、CPU201aが制御プログラムを実行するときに必要なデータなどを一時的に記憶するためなどに用いられる。
原稿読取部202は、原稿の画像を読み取り、画像データを生成する。
印刷出力部203は、用紙に対して文書を印刷し、印刷物を出力する。印刷出力部203は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。印刷出力部203は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、トナー像を現像する現像装置と、トナー像が形成される感光体と、感光体から用紙に画像を転写する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、画像形成装置200の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像形成装置200の筐体から排紙トレイ203aに排出する。
ファクシミリ部204は、他の機器との間でファクシミリの送受信を行う。
操作パネル205は、表示部205aと、操作部205bとを含んでいる。表示部205aは、カラー液晶ディスプレイなどで構成されており、各種情報を表示する。
操作部205bは、表示部205aの画面上に設けられたタッチパネルと、表示部205aの画面周囲に配置された押しボタンキーなどにより構成されており、操作入力を受け付ける。
ユーザー認証部206は、情報処理装置400または操作パネル205などを通じて入録されたユーザーIDおよびパスワードに基づいて、ユーザーを認証する。
ネットワークインターフェース207は、画像形成装置200をネットワークNTに接続するインターフェースである。制御部201は、ネットワークインターフェース207を介して、他の画像形成装置200および情報処理装置400の各々とデータ通信を行う。
WiFiインターフェース208は、サーバー100などの他の機器との無線通信を行う。
記憶装置209は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などよりなる不揮発性の記憶手段である。記憶装置209は、各種データを記憶する。記憶装置209は、ジョブ記憶部209aを含んでいる。ジョブ記憶部209aは、自機が受け付けた各種ジョブの情報を含む印刷ジョブ管理テーブル(図34)を記憶する部分である。たとえばネットワークインターフェース207を介して情報処理装置400から送信された印刷ジョブを受信した場合、制御部201は、その印刷ジョブを印刷ジョブ管理テーブルに記憶する。
画像形成装置200は、印刷を実行可能な状態である通常状態と、通常状態よりも消費電力が小さい状態である省電力状態との間で自機の状態を切替可能である。
(A−4) 配達装置の構成
図5は、本発明の一実施の形態における配達装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1および図5を参照して、配達装置300の各々は、誘導線上を自律走行して(人間による操作無しに走行して)移動することにより、画像形成装置200から印刷物を収集し、配達先のユーザーに印刷物を配達する。配達装置300の各々は、カセット部301と、車両部302と、電源部303と、制御部304と、操作パネル305と、位置情報取得部306と、WiFiインターフェース307とを含んでいる。制御部304と、カセット部301、車両部302、電源部303、操作パネル305、位置情報取得部306、およびWiFiインターフェース307の各々とは、バスなどで相互に接続されている。
カセット部301は、印刷物を収容する。カセット部301は、収集部301aと、排出部301bと、回収検知部301cとを含んでいる。収集部301aは、アームを画像形成装置200の排紙トレイ203aに接続し、排紙トレイ203aに排出された印刷物を保持することなどにより、画像形成装置200の排紙トレイ203aから印刷物を収集する。
排出部301bは、カセット部301に収容された印刷物を排出して配達先のユーザーに渡す、もしくは配達先のユーザーのデスクに置く。
回収検知部301cは、所定の場合に、カセット部301の印刷物を検知することにより、印刷物の回収完了や印刷物の収集完了を検知する。回収検知部301cは、フォトセンサーなどのセンサーよりなっている。
車両部302は、カセット部301を支持して移動する。車両部302は、駆動機構302aと、路面センサー302bとを含んでいる。駆動機構302aは、配達装置300を移動させる。駆動機構302aは、それぞれ独立に駆動可能な2個の駆動輪と1個の補助輪とを含んでいる。駆動機構302aは、2個の駆動輪の回転速度および回転方向をそれぞれ独立して制御することで、配達装置300を直進させたり配達装置300の進行方向を変更させたりすることが可能である。すなわち、2個の駆動輪を等速で同じ方向に回転させることで配達装置300を直進させ、2個の駆動輪を等速で互いに異なる方向に回転させることで配達装置300の進行方向を変更させる。
路面センサー302bは3個の光センサーで構成されており、誘導線を検知する。路面センサー302bは、光センサーの各々の検知結果に基づいて誘導線の中心の位置を認識する。これにより、配達装置300は誘導線上を自律走行可能となる。
電源部303は、充電式のバッテリーを含んでおり、カセット部301、車両部302、制御部304、操作パネル305、位置情報取得部306、およびWiFiインターフェース307などに電力を供給する。
制御部304は、CPU304aと、ROM304bと、RAM304cと、地図データ記憶部304dとを含んでいる。
CPU304aは、カセット部301および車両部302を含む配達装置300全体を制御する。またCPU304aは、ROM304bに記憶された制御プログラムを実行する。
ROM304bは、たとえばフラッシュROMである。ROM304bには、CPU304aが実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM304bは、書換え不可能なものであってもよい。
RAM304cは、CPU304aのメインメモリである。RAM304cは、CPU304aが制御プログラムを実行するときに必要なデータなどを一時的に記憶するためなどに用いられる。
地図データ記憶部304dは、配達先となるユーザーの位置や誘導線などの地図データを記憶する。制御部304は、地図データとサーバー100から受信した配達宛先(配達先となるユーザーの情報)とに基づいて、自機の移動経路(収集および配達の際に通る経路)を設定する。
操作パネル305は、表示部305aと、操作部305bとを含んでいる。表示部305aは、各種情報を表示する。操作部305bは、各種操作を受け付ける。
位置情報取得部306は、自機の現在位置を取得する。位置情報取得部306は、GPS(Global Positioning System)機能や、誘導線上の基準位置からの走行距離および方向などに基づいて、自機の現在位置を取得する。
WiFiインターフェース307は、サーバー100などの他の機器との無線通信を行う。
(B) 画像形成システムが行う確認印刷による印刷配達処理
次に、画像形成システムが行う確認印刷による印刷配達処理について説明する。
(B−1) 確認印刷による印刷配達処理の概要
図6および図7は、本発明の一実施の形態において画像形成システムが行う確認印刷による印刷配達処理を概念的に示す図である。図8〜図10は、本発明の一実施の形態において画像形成システムが行う確認印刷による印刷配達処理を示すシーケンス図である。
図6および図8を参照して、オフィス内には複数のユーザー(従業員)の各々のデスクが設けられている。複数のユーザーの各々のデスクは、数名(ここでは6名)ごとに1つのグループを構成するように配置されている。また、複数のユーザーの各々のデスクには、情報処理装置400が配置されている。図6および図7では、主なユーザーの情報処理装置400のみが示されている。
オフィス内における複数のグループの各々の間の床には、たとえば格子状の誘導線GLが描かれている。また、オフィス内の誘導線GL付近には複数(ここでは3台)の画像形成装置200が固定されている。さらに、誘導線GL上には複数(ここでは3台)の配達装置300の各々が存在している。配達装置300の各々は、誘導線GLに沿って移動可能である。
画像形成システムに対して確認印刷による文書の印刷配達を依頼(実行指示)するユーザーU1は、自らのデスクに設けられた情報処理装置400aで、印刷する文書、文書の印刷条件、および印刷物の配達先(ここでは3人のユーザーU2)を設定した上で、サーバー100に対して、確認印刷による文書の印刷配達要求を送信する(確認印刷による文書の印刷配達を要求する)(処理PR1)。
サーバー100は、確認印刷による文書の印刷配達要求を受け付けると、文書を一部数だけ印刷し、その印刷物をユーザーU1に配達する。具体的には、サーバー100は、画像形成システムを構成する全ての画像形成装置200の各々から情報を取得する(処理PR2)。またサーバー100は、画像形成システムを構成する全ての配達装置300の各々から情報を取得する(処理PR3)。サーバー100は、画像形成装置200と配達装置300との複数の組合せの各々を作成し、作成した組合せの各々についての印刷配達時間(印刷配達要求に関する印刷物の配達が完了するのに要する時間)を見積る。印刷配達要求の実行に要する時間は、サーバー100が記憶している画像形成装置200の情報、画像形成装置200から取得した情報、および配達装置300から取得した情報に基づいて見積もられる。
サーバー100は、見積もった時間が最も短い組合せの画像形成装置200aおよび配達装置300aを、印刷を担当する画像形成装置(印刷配達要求に関する文書の印刷を行う画像形成装置)200および配達を担当する配達装置(印刷配達要求に関する印刷物の収集および配達を行う配達装置)300として選択する。サーバー100は、印刷配達要求に関する文書の印刷データを生成する。サーバー100は、印刷を担当する画像形成装置200aに対して、生成した印刷データを送信することで、文書の一部数の印刷の実行指示を行う(処理PR4)。またサーバー100は、配達を担当する配達装置300aに対して、印刷を担当する画像形成装置200aおよび配達先(ここではユーザーU1)を通知することで、印刷物の収集および配達の実行指示を行う(処理PR5)。
印刷を担当する画像形成装置200aは、印刷の実行指示を受けた場合に、印刷ジョブ管理テーブル(図34)にその印刷に関する印刷ジョブを登録し、印刷ジョブ管理テーブルに従って文書の一部数の印刷ジョブを実行する。配達を担当する配達装置300aは、印刷物の配達の実行指示を受けた場合に、通知された画像形成装置200aに移動する(処理PR6)。
図6および図9を参照して、印刷を担当する画像形成装置200aは、印刷ジョブが完了し、一部数の印刷物を出力した場合、サーバー100に対して印刷が完了した旨を通知する。通知を受けたサーバー100は、配達を担当する配達装置300aに対して印刷が完了したことを通知する。配達を担当する配達装置300aは、この通知を受けると、画像形成装置200aから一部数の印刷物を収集する。
配達を担当する配達装置300aは、一部数の印刷物の収集を完了した場合、サーバー100に対して収集が完了したことを通知する。通知を受けたサーバー100は、印刷を担当した画像形成装置200aに対して収集が完了したことを通知する。印刷を担当した画像形成装置200aは、この通知を受けるまでは次の印刷ジョブを実行不可能な状態にあり、この通知を受けてから文書の残り部数の印刷の実行指示を受けるまでの間の期間TM、他の文書の印刷を実行可能な状態となる。
配達を担当する配達装置300aは、一部数の印刷物の収集を完了した場合、配達先である確認印刷による文書の印刷配達を依頼したユーザーU1のデスクに移動し、ユーザーU1に印刷物を渡す(処理PR7)。
その後、配達装置300aはサーバー100に配達完了を通知する。サーバー100はこの通知を受けると、配達装置300aに待機位置への移動を指示する。配達装置300aは、指示された待機位置に移動する。
印刷物を受け取ったユーザーU1は印刷物を確認し、配達装置300aまたは情報処理装置400aを通じてサーバー100にアクセスして印刷物の確認結果を入力する(処理PR8)。
図7および図9を参照して、サーバー100は、印刷物が良好である旨の確認結果が入力された場合に、それを印刷再開の指示として受け付ける。サーバー100は、文書を残り部数だけ印刷し、その印刷物をユーザーU1から回収した印刷物とともに、配達先である複数のユーザーU2の各々に配達する。具体的には、サーバー100は、文書の一部数を印刷した画像形成装置200aに対して、文書の残り部数の印刷の実行指示を行う(処理PR9)。またサーバー100は、文書の一部数の配達を担当した配達装置300aに対して、印刷を担当する画像形成装置200aおよび配達先(ここではユーザーU2)を通知することで、残り部数の印刷物の収集および配達の実行指示を行う(処理PR10)。
なお、サーバー100は、確認配達による文書の印刷配達要求を受け付けた後であってその文書の印刷再開の指示を受け付ける前に、他の文書の印刷配達の要求を受け付けた場合に、他の文書の印刷を行う画像形成装置として、上記文書の印刷を担当する画像形成装置200aを選択し、他の文書の印刷物を収集および配達する配達装置として、上記文書の印刷物の配達を担当する配達装置300aとは異なる他の配達装置300を選択してもよい。
印刷を担当する画像形成装置200aは、印刷の実行指示を受けた場合に、印刷ジョブ管理テーブル(図34)にその印刷に関する印刷ジョブを登録し、印刷ジョブ管理テーブルに従って文書の残り部数の印刷ジョブを実行する。配達を担当する配達装置300aは、印刷物の配達の実行指示を受けた場合に、通知された画像形成装置200aに移動する(処理PR11)。
図7および図10を参照して、印刷を担当する画像形成装置200aは、印刷ジョブが完了し、残り部数の印刷物を出力した場合、サーバー100に対して印刷が完了した旨を通知する。通知を受けたサーバー100は、配達を担当する配達装置300aに対して印刷が完了したことを通知する。配達を担当する配達装置300aは、この通知を受けると、画像形成装置200aから残り部数の印刷物を収集する。
配達を担当する配達装置300aは、残り部数の印刷物の収集を完了した場合、サーバー100に対して収集が完了したことを通知する。通知を受けたサーバー100は、印刷を担当した画像形成装置200aに対して収集が完了したことを通知する。印刷を担当した画像形成装置200aは、この通知を受けるまでは次の印刷ジョブを実行不可能な状態にあり、この通知を受けると次の印刷ジョブが実行可能な状態になる。
配達を担当する配達装置300aは、残り部数の印刷物の収集を完了した場合、配達先である複数のユーザーU2のデスクに順番に移動し、ユーザーU2の各々に印刷物を渡す(処理PR12)。
(B−2) 情報処理装置が行う処理
図11は、本発明の一実施の形態において情報処理装置400が行う処理を示すフローチャートである。図12は、本発明の一実施の形態において情報処理装置400が表示部402に表示する印刷要求一覧を模式的に示す図である。図11に示すフローチャートは、CPU401aがROM401bに記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。
図11を参照して、制御部401は、情報処理装置400への電力の供給開始などにより処理を開始すると、初期化処理を行う(S701)。初期化処理においては、メモリのクリア、オペレーティングシステムの起動、標準モードの設定などの一般的な初期化処理が行われる。制御部401は、情報処理装置400への電力の供給が遮断されるまで、ステップS703以降の処理を繰り返す。
制御部401は、ステップS701の処理に続いて、マウスやキーボードなどの操作部(入力装置)403によるイベントが発生したか否かを判別する(S703)。ステップS703において、操作部403によるイベントが発生したと判別するまで、制御部401はステップS703の処理を繰り返す。
ステップS703において、操作部403によるイベントが発生したと判別した場合(S703でYES)、制御部401は、発生したイベントが印刷要求であるか否かを判別する(S711)。
ステップS711において、発生したイベントが印刷要求であると判別した場合(S711でYES)、制御部401は、後述する印刷要求時の処理を行い(S721)、ステップS703の処理へ進む。
ステップS711において、発生したイベントが印刷要求でないと判別した場合(S711でNO)、制御部401は、発生したイベントが印刷要求一覧の表示要求であるか否かを判別する(S713)。
ステップS713において、発生したイベントが印刷要求一覧の表示要求でないと判別した場合(S713でNO)、制御部401は、発生したイベントに応じた処理を行い(S751)、ステップS703の処理へ進む。
ステップS713において、発生したイベントが印刷要求一覧の表示要求であると判別した場合(S713でYES)、制御部401は、サーバー100から印刷要求の情報を取得し、取得した情報に基づいて作成した印刷要求一覧(図12)を表示部402に表示する(S731)。
図12に示す印刷要求一覧には、サーバー100が受けた印刷要求(印刷配達要求を含む)の情報が含まれている。印刷要求の情報には、印刷要求ID(Identification)と、印刷要求の受付日時と、印刷要求の現在の状態と、印刷を実行する画像形成装置の名前と、ジョブIDと、印刷要求が印刷配達要求である場合に、印刷物を配達する配達装置の名前とが含まれている。印刷要求IDは、サーバー100によって作成された印刷要求を特定する情報であり、印刷要求を受けた場合にサーバー100によって付される情報である。ジョブIDは、印刷要求を受けて実行される印刷ジョブを特定する情報であり、印刷を実行する画像形成装置によって付される情報である。
印刷要求一覧には、「結果確認入力」ボタンBT1および「閉じる」ボタンBT2が含まれている。「結果確認入力」ボタンBT1は、印刷要求の情報のうち印刷要求の現在の状態が「確認中」の印刷要求の情報が選択された場合に押下可能となる。「確認結果入力」ボタンBT1が押下された場合には、印刷物の確認結果の入力を受け付ける確認結果入力画面画面(図16)が表示部402に表示される。
ステップS731の処理に続いて、制御部401は、「確認結果入力」ボタンBT1が押下されたか否かを判別する(S733)。
ステップS733において、「確認結果入力」ボタンBT1が押下されたと判別した場合(S733でYES)、制御部401は、後述する確認結果の入力処理を行い(S735)、ステップS733の処理へ進む。
ステップS733において、「確認結果入力」ボタンBT1が押下されないと判別した場合(S733でNO)、制御部401は、その他の操作が行われたか否かを判別する(S737)。
ステップS737において、その他の操作が行われたと判別した場合(S737でYES)、制御部401は、操作に応じた処理を行い(S739)、ステップS733の処理へ進む。その他の操作とは、「確認結果入力」ボタンBT1の押下および「閉じる」ボタンBT2の押下を除く操作である。その他の操作は、印刷要求一覧における印刷要求の情報を押下する操作などである。印刷要求の情報を押下する操作を受け付けた場合、制御部401は、押下された印刷要求の情報の表示状態を選択状態に変更し、それまで選択状態だった他の印刷要求の情報の表示状態を非選択状態にする。特に制御部401は、押下された印刷要求の情報の表示状態が「確認中」である場合には、「確認結果入力」ボタンBT1を押下可能に表示し、そうでなければ押下不可に表示する。
ステップS737において、その他の操作が行われないと判別した場合(S737でNO)、制御部401は、「閉じる」ボタンBT2が押下されたか否かを判別する(S741)。
ステップS741において、「閉じる」ボタンBT2が押下されないと判別した場合(S741でNO)、制御部401はステップS733の処理へ進む。
ステップS741において、「閉じる」ボタンBT2が押下されたと判別した場合(S741でYES)、制御部401は、印刷要求一覧の表示を終了し(S743)、ステップS703の処理へ進む。
図13は、図11の印刷要求時の処理(S721)のサブルーチンである。図14は、本発明の一実施の形態において情報処理装置400が表示部402に表示する印刷設定画面を模式的に示す図である。
図13および図14を参照して、印刷要求時の処理(S721)において、制御部401は、図12に示す印刷設定画面を表示部402に表示する(S801)。
図14に示す印刷設定画面は、文書、部数、カラー(カラー/モノクロ)、印刷方法(片面印刷/両面印刷)、用紙のサイズ、印刷配達の要否、および出力方法(確認印刷の要否)などの印刷条件の設定をユーザーから受け付ける画面である。
特に制御部401は、印刷設定画面における「配達」の項目のチェックボックスCB1にチェックが入れられた場合に、印刷配達を設定し、配達先の指定を受け付ける。具体的には、制御部401は、ユーザー一覧の項目のリストボックスLT1および配達先の項目のリストボックスLT2をアクティブにし、配達先の選択を可能な状態とする。制御部401は、ユーザー一覧の項目のリストボックスLT1の中からユーザーが選択され、ボタンBT3が押下された場合に、選択されたユーザーを配達先のリストボックスLT2に追加する。また制御部401は、配達先の項目のリストボックスLT2の中からユーザーが選択され、ボタンBT4が押下された場合に、選択されたユーザーを配達先のリストボックスLT2から削除する。
また制御部401は、印刷設定画面における「画像形成装置」の項目のドロップダウンリストDD1において、画像形成装置が指定された場合に、印刷を担当する画像形成装置の指定を受け付ける。
さらに制御部401は、設定された部数が2部以上である場合には、出力方法のドロップダウンリストDD2において、通常印刷(確認印刷を行わない印刷方法)以外に確認印刷を選択可能にする。
制御部401は、「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けた場合に、設定された印刷条件での印刷要求をサーバー100に送信する。特に、「配達」の項目のチェックボックスCB1にチェックが入れられた状態で「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けた場合には、制御部401は、設定された印刷条件および配達先への印刷配達要求をサーバー100に送信する。制御部401は、「中止」ボタンBT6が押下された場合に、それまで受け付けた印刷条件を破棄し、印刷設定画面を閉じる。また、部数が2部以上に設定され、出力方法として確認印刷が設定され、「配達」の項目のチェックボックスCB1にチェックが入れられた状態で「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けた場合には、制御部401は、確認印刷による印刷配達要求をサーバー100に送信する。
ステップS801の処理に続いて、制御部401は、印刷設定画面において印刷条件などを設定する操作を受け付けたか否かを判別する(S803)。
ステップS803において、印刷設定画面において、印刷条件などを設定する操作を受け付けたと判別した場合(S803でYES)、制御部401は操作に応じた処理を行い(S805)、ステップS803の処理へ進む。印刷条件などを設定する操作とは、文書を選択する操作や印刷条件をデフォルトの印刷条件から変更する操作などである。このような操作を受け付けた場合には、ステップS805において、選択された文書の表示状態を選択状態に変更したり、部数の値を変更したりする処理が行われる。
ステップS803において、印刷設定画面において印刷条件を設定する操作などを受け付けないと判別した場合(S803でNO)、制御部401は、「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けたか否かを判別する(S807)。
ステップS807において、「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けたと判別した場合(S807でYES)、制御部401はサーバー100に対して、印刷要求、印刷配達要求、または確認印刷による印刷配達要求を送信し(S811)(要求手段の一例)、印刷設定画面を終了し(S813)、リターンする。
なお、印刷設定画面において、さらに印刷物の機密扱いの要否の設定をさらに受け付けてもよい。この場合、ステップS811において制御部304は、印刷物の機密扱いの要否を含む印刷配達要求を行う。
ステップS807において、「印刷実行」ボタンBT5の押下を受け付けないと判別した場合(S807でNO)、制御部401は、「中止」ボタンBT6の押下を受け付けたか否かを判別する(S809)。
ステップS809において、「中止」ボタンBT6の押下を受け付けたと判別した場合(S809でYES)、制御部401は印刷設定画面を終了し(S813)、リターンする。
ステップS809において、「中止」ボタンBT6の押下を受け付けないと判別した場合(S809でNO)、制御部401はステップS803の処理へ進む。
図15は、図11の確認結果の入力処理(S735)のサブルーチンである。図16は、本発明の一実施の形態において情報処理装置400が表示部402に表示する確認結果入力画面を模式的に示す図である。
図15を参照して、確認結果の入力処理(S735)において、制御部401は、図16に示す確認結果入力画面を表示する(S1901)。
図16に示す確認結果入力画面は、確認印刷による印刷配達において、印刷要求を行ったユーザーによる印刷物の確認結果の入力を受け付ける画面である。確認結果入力画面は、「良好」ボタンBT7と、「NG」ボタンBT8と、「OK」ボタンBT9と、「中止」ボタンBT10とを含んでいる。制御部401は、「良好」ボタンBT7の押下を受け付けた場合に、確認結果が良好である旨の入力を受け付け、「NG」ボタンBT8の押下を受け付けた場合に、確認結果が良好でない旨の入力を受け付ける。(デフォルトの状態では「良好」ボタンBT7が押下されている)。制御部401は、「OK」ボタンBT9の押下を受け付けた場合に、入力された確認結果をサーバー100に通知し、「中止」ボタンBT10の押下を受け付けた場合に、入力された確認結果を破棄し、確認結果入力画面を閉じる。
ステップS1901の処理に続いて、制御部401は、「OK」ボタンBT9の押下を受け付けたか否かを判別する(S1903)。
ステップS1903において、「OK」ボタンBT9の押下を受け付けたと判別した場合(S1903でYES)、制御部401は、サーバーに確認結果を通知する(S1911)。その後、制御部401は、確認結果入力画面を閉じ(S1921)、リターンする。
ステップS1903において、「OK」ボタンBT9の押下を受け付けないと判別した場合(S1903でNO)、制御部401は、「中止」ボタンBT10の押下を受け付けたか否かを判別する(S1905)。
ステップS1905において、「中止」ボタンBT10の押下を受け付けたと判別した場合(S1905でYES)、制御部401は、確認結果入力画面を閉じ(S1921)、リターンする。
ステップS1905において、「中止」ボタンBT10の押下を受け付けないと判別した場合(S1905でNO)、制御部401は、その他の操作を受け付けたか否かを判別する(S1907)。
ステップS1907において、その他の操作を受け付けないと判別した場合(S1907でNO)、制御部401は、ステップS1903の処理へ進む。
ステップS1907において、その他の操作を受け付けたと判別した場合(S1907でYES)、制御部401は、操作に応じた処理を行い(S1931)、ステップS1903の処理へ進む。その他の操作とは、「良好」ボタンBT7や「NG」ボタンBT8を押下する操作である。制御部401は、これらの操作を受け付けた場合、押下されたボタンの表示状態を選択状態にする。
(B−3) サーバーが行う処理
図17〜図19は、本発明の一実施の形態においてサーバー100が行う処理を示すフローチャートである。図20は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する画像形成装置管理テーブルを模式的に示す図である。図21は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する配達装置管理テーブルを模式的に示す図である。図22は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する印刷要求管理テーブルを模式的に示す図である。図23は、本発明の一実施の形態における印刷要求の状態の遷移を説明する図である。図24は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する配達先管理テーブルを模式的に示す図である。図25は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する確認印刷配達先テーブルを模式的に示す図である。図17〜図19に示すフローチャートは、CPU101aがROM101bに記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。
図17、図20、および図21を参照して、制御部101は、サーバー100への電力の供給開始などにより処理を開始すると、初期化処理を行う(S1001)。初期化処理においては、メモリのクリア、オペレーティングシステムの起動、または標準モードの設定などの一般的な初期化処理が行われる。
制御部101は、ステップS1001の処理に続いて、マウスやキーボードなどの操作部(入力装置)103によるイベントが発生したか否かを判別する(S1003)。
ステップS1003において、操作部103によるイベントが発生したと判別した場合(S1003でYES)、制御部101は、発生したイベントに応じた処理を行い(S1011)、ステップS1003の処理へ進む。イベントに応じた処理の1つとして、制御部101は、所定の操作を受け付けた場合に、画像形成装置200の登録処理を行い、画像形成装置200を図20に示す画像形成装置管理テーブルに登録する。また制御部101は、所定の操作を受け付けた場合に、配達装置300の登録処理を行い、配達装置300を図21に示す配達装置管理テーブルに登録する。
図20に示す画像形成装置管理テーブルには、画像形成システムを構成する画像形成装置200の情報が含まれている。画像形成装置200の情報には、画像形成装置の名前と、画像形成装置のIPアドレスと、画像形成装置のモデルと、フィニッシャーの搭載の有無と、画像形成装置の現在の状態と、印刷完了までの時間とが含まれている。画像形成装置の現在の状態は、「ジョブ実行中」、「待機中」、「省電力状態で待機中」、および「停止中」(「停止中」は電源オフやトラブルの発生などにより印刷不可能な状態を意味する)の間で切り替わる。印刷完了までの時間は、画像形成装置が実行中および実行待ちの印刷ジョブを完了するまでに要すると見込まれる時間である。
画像形成装置200は、自機の状態が変わった場合にサーバー100に変更後の状態を通知する。サーバー100はこの通知を受けた場合に、画像形成装置管理テーブルにおける画像形成装置の現在の状態の内容を更新する。
サーバー100は必要に応じて画像形成装置200から印刷完了までの時間を取得し、画像形成装置管理テーブルにおけるの印刷完了までの時間の内容を更新する。
図21に示す配達装置管理テーブルには、画像形成システムを構成する配達装置300の情報が含まれている。配達装置300の情報には、配達装置の名前と、配達装置のIPアドレスと、配達装置の現在の状態と、配達装置の現在位置と、配達装置の稼働状態とが含まれている。配達装置の現在の状態は、「待機中」、「収集中」、「配達中」、および「−」(「−」は待機位置への移動中などを意味する)の間で切り替わる。配達装置の現在位置としては、画像形成装置200の位置に存在する場合には画像形成装置200の名前が表記され、そうでない場合には移動経路の座標が表記される。配達装置の稼働状態は、「良好」と「停止中」(「停止中」は電源オフやトラブルの発生などにより配達不可能な状態を意味する)との間で切り替わる。
配達装置300は、自機の現在の状態が変わった場合にサーバー100に変更後の状態を通知する。サーバー100はこの通知を受けた場合に、配達装置管理テーブルにおけるの現在の状態の内容を更新する。
配達装置300は、自機の稼働状態が変わった場合にサーバー100に変更後の稼働状態を通知する。サーバー100はこの通知を受けた場合に、配達装置管理テーブルにおけるの稼働状態の内容を更新する。
サーバー100は必要に応じて配達装置300から現在位置を取得し、配達装置管理テーブルにおけるの現在位置の内容を更新する。
ステップS1003において、操作部103によるイベントが発生しないと判別した場合(S1003でNO)、制御部101は、ネットワークNTを介して情報処理装置400などの外部の装置から処理要求または通知を受信したか否かを判別する(S1005)。
ステップS1005において、処理要求または通知を受信したと判別した場合(S1005でYES)、制御部101は、受信したものが印刷要求であるか否かを判別する(S1021)。
ステップS1021において、受信したものが印刷要求であると判別した場合(S1021でYES)(他の要求受付手段の一例)、制御部101は図18のステップS1031の処理へ進む。
ステップS1021において、受信したものが印刷要求でないと判別した場合(S1021でNO)、制御部101は図19のステップS1023の処理へ進む。
図18および図22〜図25を参照して、ステップS1031において、制御部101は、受信した印刷要求が印刷配達要求であるか否か(受信した印刷要求に配達要求が含まれているか否か)を判別する(S1031)。
ステップS1031において、受信した印刷要求が印刷配達要求でないと判別した場合(S1031でNO)、制御部101は印刷要求を図22に示す印刷要求管理テーブルに登録し(S1033)、ステップS1049の後述する印刷要求時の処理へ進む。
ステップS1031において、受信した印刷要求が印刷配達要求であると判別した場合(S1031でYES)、制御部101は、受信した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求であるか否かを判別する(S1035)。
ステップS1035において、受信した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求であると判別した場合(S1035でYES)(要求受付手段の一例)、制御部101は、確認印刷による印刷配達要求を図22に示す印刷要求管理テーブルに登録し(S1047)、配達先の情報(配達先となるユーザーのユーザーID)を図24に示す配達先管理テーブルに登録する(S1048)。その後制御部101は、ステップS1049の後述する印刷要求時の処理へ進む。
ステップS1035において、受信した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求でない(つまり、通常印刷による印刷配達要求である)と判別した場合(S1035でNO)、制御部101は、印刷配達要求を図22に示す印刷要求管理テーブルに登録し(S1037)、配達先となるユーザーを図24に示す配達先管理テーブルおよび図25に示す確認印刷配達テーブルに登録する(S1038)。ステップS1038において、図24に示す配達先管理テーブルには、確認印刷による印刷配達の要求を行ったユーザーの情報(ユーザーID)が登録される。これは、一部数の印刷物を、確認印刷による印刷配達の要求を行ったユーザーに配達するためである。また、図25に示す確認印刷配達先テーブルには、配達先の情報(配達先となるユーザーのユーザーID)が登録される。その後制御部101は、ステップS1039の処理へ進む。
図22に示す印刷要求管理テーブルには、サーバー100が受けた印刷要求の情報が含まれている。印刷要求の情報には、印刷要求IDと、印刷要求の受付日時と、配達要求の有無と、配達IDと、印刷要求の状態と、印刷要求の状態が現在の状態になってからの経過時間と、印刷を担当する画像形成装置の名前と、印刷を担当する画像形成装置によって付与された印刷ジョブのジョブIDと、印刷完了までの予測時間と、配達を担当する配達装置の名前とが含まれている。印刷要求の情報は、印刷要求を受けた場合に印刷要求管理テーブルに追加され、印刷要求に関する全ての印刷が完了した場合(印刷配達要求である場合には印刷配達要求に関する全ての配達先への配達が完了した場合)に印刷要求管理テーブルから削除される。
印刷要求IDは、印刷要求管理テーブルに印刷要求が登録される際にサーバー100によって付与されるIDである。印刷要求IDとしては、後で受信した印刷要求であるほど大きな番号が付与される。
配達IDは、印刷要求に配達要求が含まれている場合にサーバー100によって付与されるIDである。配達IDとしては、通常は「1」という数字が付与され、配達先のユーザーの不在などにより配達装置に再配達を指示する度に新たな印刷要求の情報が追加され、配達IDとして付与される数字が「2」、「3」・・と増加する。
印刷を担当する画像形成装置の名前および配達を担当する配達装置の名前の各々は、サーバー100によって選択されるまでは「未定」(「未定」は未選択の意味)と記入される。
印刷完了までの予測時間は、印刷を担当する画像形成装置200から受信した情報に基づいてサーバー100によって記入される。
図23(a)を参照して、印刷要求が確認印刷による印刷配達要求である場合の印刷要求の状態は、次のように遷移する。印刷要求の状態は、印刷要求の情報が印刷要求管理テーブルに登録される際に「印刷待ち(一部数)」とされ、一部数の印刷が開始した場合に「印刷待ち(一部数)」から「印刷中(一部数)」に変更される。印刷要求の状態は、一部数の印刷が完了した場合に「印刷中(一部数)」から「収集中(一部数)」に変更され、一部数の印刷物の収集が完了した場合に「収集中(一部数)」から「配達中(一部数)」に変更され、一部数の印刷物の配達が完了した場合に「配達中(一部数)」から「確認中」に変更される。
印刷要求の状態は、確認結果が良好であるとの入力がされた場合において、配達先のユーザーが在席していないときは「確認中」から「再配達待ち」に変更され、その後配達先のユーザーが在席したときは「再配達待ち」から「印刷待ち(残り部数)」に変更される。印刷要求の状態は、確認結果が良好であるとの入力がされた場合において、配達先のユーザーが在席しているときは「確認中」から「印刷待ち(残り部数)」に変更される。
印刷要求の状態は、残り部数の印刷が開始した場合に「印刷待ち(残り部数)」から「印刷中(残り部数)」に変更される。印刷要求の状態は、残り部数の印刷が完了した場合に「印刷中(残り部数)」から「収集中(残り部数)」に変更され、残り部数の印刷物の収集が完了した場合に「収集中(残り部数)」から「配達中(残り部数)」に変更される。残り部数の印刷物の配達が完了した場合に、印刷要求の情報は印刷要求管理テーブルから削除される。
図23(b)を参照して、印刷要求が通常印刷による印刷配達要求である場合の印刷要求の状態は、次のように遷移する。印刷要求の状態は、印刷要求の情報が印刷要求管理テーブルに登録される際に、配達先のユーザーが在席していない場合に「再配達待ち」とされ、その後配達先のユーザーが在席した場合に「再配達待ち」から「印刷待ち」に変更される。印刷要求の状態は、印刷要求の情報が印刷要求管理テーブルに登録される際に、配達先のユーザーが在席している場合に「印刷待ち」とされる。
印刷要求の状態は、印刷が開始した場合に「印刷待ち」から「印刷中」に変更される。印刷要求の状態は、印刷が完了した場合に「印刷中」から「収集中」に変更され、印刷物の収集が完了した場合に「収集中」から「配達中」に変更される。印刷物の配達が完了した場合に、印刷要求の情報は印刷要求管理テーブルから削除される。
画像形成装置200および配達装置300は、印刷要求の状態が変わった場合にサーバー100に変更後の状態を通知する。サーバー100はこの通知を受けた場合に、印刷要求管理テーブルにおけるの印刷要求の状態の内容を更新する。
図24に示す配達先管理テーブルには、1回の配達(配達装置300が印刷物を収集してから収集した全ての印刷物の配達が完了するまで)に関する配達先の情報が含まれている。配達先の情報には、印刷要求IDと、配達IDと、配達先となるユーザーのユーザーIDと、配達の状態とが含まれている。配達先の情報は、印刷要求を受けた場合および配達先のユーザーの不在などにより再配達を行う場合に配達先管理テーブルに追加され、印刷配達要求に関する全ての配達先への配達が完了した場合に配達先管理テーブルから削除される。
配達の状態は、「配達未」(未配達の状態)、「配達中」、および「配達済」の間で切り替わる。配達装置300は、配達の状態が変わった場合にサーバー100に変更後の配達の状態を通知する。サーバー100はこの通知を受けた場合に、配達先テーブルにおけるの配達の状態の内容を更新する。
図25に示す確認印刷配達先テーブルは、確認印刷による印刷配達の要求を行ったユーザーから印刷物の確認結果が良好である旨の入力を受け付けた場合に、配達先の情報を取得するために用いられる。確認印刷配達先テーブルには、確認印刷による印刷配達の情報が含まれている。確認印刷による印刷配達の情報には、印刷要求IDと、配達先となるユーザーのユーザーIDとが含まれている。
ステップS1038の処理に続いて、制御部101は、配達先となるユーザーの在席確認を行う(S1039)。ユーザーの在席確認は、サーバー100が管理するユーザーの電子予定表や電子会議ツールなどを用いて行われてもよいし、ユーザーが所有する情報処理装置400に対する在席の問合せによって行われてもい。
ステップS1039の処理に続いて、制御部101は、配達先となるユーザーのうち少なくとも1人のユーザーが在席しているか否かを判別する(S1041)。
ステップS1041において、配達先となるユーザーが誰も在席していないと判別した場合(S1041でNO)、制御部101は、印刷要求管理テーブルにおける印刷要求の状態を「再配達待ち」に変更し(S1043)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1041において、配達先となるユーザーのうち少なくとも1人のユーザーが在席していると判別した場合(S1041でYES)、制御部101は、配達先となるユーザーの中に不在の(在席していない)ユーザーがいるか否かを判別する(S1045)。
ステップS1045において、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーがいないと判別した場合(S1045でNO)、配達先となる全てのユーザーが在席している状態である。この場合制御部101は、後述する印刷要求時の処理を行い(S1049)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1045において、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーがいると判別した場合(S1045でYES)、制御部101は、在席中のユーザーの分のみの印刷物を印刷させ配達させる。この場合、制御部101は、不在ユーザーのための再配達用の印刷配達要求の情報を印刷要求管理テーブルに登録し(S1046)、ステップS1049の後述する印刷要求時の処理へ進む。
なお、ステップS1039〜S1046の処理は、印刷物の機密扱いが必要である印刷配達要求である場合に行われ、印刷物の機密扱いが不要である印刷配達要求である場合に省略されてもよい(ステップS1038の処理の後にステップS1049の処理へ進んでもよい)。すなわち、制御部101は、印刷物の機密扱いが必要な印刷配達の要求を受け付けた場合に、配達先であるユーザーの在席状況を確認し、在席を確認したユーザーのみのための文書の印刷ならびに印刷物の収集および配達を指示してもよい。
図19を参照して、ステップS1023において、制御部101は、受信したものが印刷物の確認結果であるか否かを判別する(S1023)。
ステップS1023において、受信したものが印刷物の確認結果であると判別した場合(S1023でYES)、制御部101は、受信したものが良好である旨の確認結果であるか否かを判別する(S1051)。
ステップS1051において、受信したものが良好である旨の確認結果であると判別した場合(S1051でYES)、制御部101は、文書の印刷再開の指示を受け付けたものと判断する(再開受付手段の一例)。制御部101は、受信した印刷物の確認結果に関する印刷要求IDに基づいて確認印刷配達先テーブルから配達先の情報を抽出し、配達先管理テーブルに登録するとともに、確認印刷配達テーブルから抽出した配達先の情報を削除する(S1053)。その後、後述する残り部数の印刷配達処理を行い(S1055)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1051において、受信したものが良好である旨の確認結果でないと判別した場合(S1051でNO)、制御部101は、残り部数の印刷のために画像形成装置200に保存されている印刷データを削除するよう画像形成装置200に指示する(S1057)。その後制御部101は、印刷要求管理テーブル、配達先管理テーブル、および確認印刷配達先テーブルから当該印刷要求の情報を削除し(S1091)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1023において、受信したものが印刷物の確認結果でないと判別した場合(S1023でNO)、制御部101は、受信したものが画像形成装置200からの印刷完了通知であるか否かを判別する(S1025)。
ステップS1025において、受信したものが画像形成装置200からの印刷完了通知であると判別した場合(S1025でYES)、制御部101は、印刷完了通知とともに受信した画像形成装置200の識別IDおよびジョブIDに基づいて、印刷要求管理テーブルから印刷完了通知に関する印刷要求を特定し、特定した印刷要求が配達要求を含むものであれば、配達を担当する配達装置300に印刷完了通知を送信する(S1061)。次に制御部101は、印刷要求管理テーブルにおける印刷要求の状態の欄を更新し(S1091)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1025において、受信したものが画像形成装置200からの印刷完了通知でないと判別した場合(S1025でNO)、制御部101は、受信したものが配達装置300からの収集完了通知であるか否かを判別する(S1027)。
ステップS1027において、受信したものが配達装置300からの収集完了通知であると判別した場合(S1027でYES)、制御部101は、収集完了通知とともに受信した配達装置300の識別IDおよびジョブIDに基づいて、印刷要求管理テーブルから収集完了通知に関する印刷要求を特定し、印刷を担当した画像形成装置200に収集完了通知を送信する(S1071)。次に制御部101は、印刷要求管理テーブルにおける印刷要求の状態の欄を更新し(S1091)、図17のステップS1003の処理へ進む。
ステップS1027において、受信したものが配達装置300からの収集完了通知でないと判別した場合(S1027でNO)、制御部101は、受信したものが配達装置300からの配達完了通知であるか否かを判別する(S1029)。
ステップS1029において、受信したものが配達装置300からの配達完了通知であると判別した場合(S1029でYES)、制御部101は、後述する次作業指示処理を行うことで、配達完了通知を送信した配達装置300に対して次作業を指示する(S1081)。次に制御部101は、印刷要求管理テーブルを更新し(S1091)、図17のステップS1003の処理へ進む。なお、サーバー100が次作業を指示する代わりに、配達を完了した配達装置300が必要な情報をサーバー100から取得することで、配達装置300が次に行うべき作業を判断してもよい。
ステップS1029において、受信したものが配達装置300からの配達完了通知でないと判別した場合(S1029でNO)、制御部101は、受信したイベントに応じた処理を行い(S1095)、図17のステップS1003の処理へ進む。
図17を参照して、ステップS1005において、処理要求または通知を受信しないと判別した場合(S1005でNO)、制御部101は、再配達確認のタイミングであるか否かを判別する(S1007)。すなわち、制御部101は、印刷配達要求を受けた場合において、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーが存在するときは、再配達確認のタイミングで当該ユーザーが在席しているか否かを確認する。そして制御部101は、当該ユーザーが在席している場合に、そのユーザーのための文書を印刷し、そのユーザーを配達先とする再配達を行う。再配達確認のタイミングは任意のタイミングであればよく、たとえば所定時間(たとえば10分)間隔であってもよい。
ステップS1007において、再配達確認のタイミングでないと判別した場合(S1007でNO)、制御部101はステップS1003の処理へ進む。
ステップS1007において、再配達確認のタイミングであると判別した場合(S1007でYES)、印刷要求管理テーブルに印刷要求の状態が「再配達待ち」の印刷要求が存在し、かつ所定時間が経過した状況にある。この場合制御部101は、印刷要求管理テーブルに印刷要求の状態が「再配達待ち」の印刷要求のうち最小の印刷要求ID(印刷要求を受けた日時が最も古い印刷要求ID)の印刷要求を特定する。そして制御部101は、特定した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求であるか否かを判別する(S1059)。
ステップS1059において、特定した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求であると判別した場合(S1059でYES)、制御部101は、図19のステップS1055の処理へ進む。
ステップS1059において、特定した印刷要求が確認印刷による印刷配達要求でないと判別した場合(S1059でNO)、制御部101は、図18のステップS1039の処理へ進む。
なお、サーバー100は、印刷要求に実行期限を設け、実行期限を過ぎても再配達待ちである印刷要求については(文書の一部数の印刷を指示してから所定の時間経過しても印刷再開の指示を受け付けない場合)、印刷要求の情報を印刷要求管理テーブルから削除することで、文書の残り部数の印刷および配達の指示を行わずに、確認印刷による文書の印刷配達の実行を終了してもよい。またサーバー100は、この実行期限の設定をユーザーから受け付けてもよい。
図26〜図28は、図18の印刷要求時の処理(S1049)のサブルーチンである。図29は、本発明の一実施の形態において記憶装置105が記憶する装置選択用テーブルを模式的に示す図である。
図26を参照して、印刷要求時の処理(S1049)において、制御部101は、印刷要求に印刷を担当する画像形成装置の指定が含まれているか否かを判別する(S1101)。
ステップS1101において、印刷要求に印刷を担当する画像形成装置の指定が含まれていると判別した場合(S1101でYES)、制御部101はステップS1103の処理へ進む。
ステップS1101において、印刷要求に印刷を担当する画像形成装置の指定が含まれていないと判別した場合(S1101でNO)、制御部101は、画像形成装置管理テーブルに登録されているm台の(画像形成システムを構成する全ての)画像形成装置200−1〜mの各々から、自機で実行中および実行待ちの印刷ジョブの実行に要する時間(見積り値)を取得し、取得した時間を画像形成装置管理テーブルの印刷完了までの時間の欄に記録する(S1113〜S1117)。
ステップS1113〜S1117の処理に続いて、制御部101は、印刷要求に配達要求が含まれているか否かを判別する(S1103)。
ステップS1103において、印刷要求に配達要求が含まれていないと判別した場合(S1103でNO)、制御部101は、図28のステップS1161の処理へ進む。
ステップS1103において、印刷要求に配達要求が含まれていると判別した場合(S1103でYES)、制御部101は、配達装置管理テーブルに登録されているn台の(画像形成システムを構成する全ての)配達装置300−1〜nの各々から、現在位置を取得し、取得した現在位置を配達装置管理テーブルの現在位置の欄に記録する(S1123〜S1127)。
ステップS1123〜S1127の処理に続いて、制御部101は、図27のステップS1131の処理へ進む。
図27および図29を参照して、ステップS1131〜S1143において、制御部101は、画像形成システムを構成する複数の画像形成装置200−1〜mと複数の配達装置300−1〜nの各々との複数の組合せ1〜qを作成する。そして制御部101は、複数の組合せ1〜qの各々についての印刷配達完了時間(印刷物の配達が完了するのに要する時間)を見積もり、図29に示す装置選択用テーブルに記入する(S1131〜S1143)。
具体的には、制御部101は、組合せ番号kを1に設定し、組合せ番号kの画像形成装置200が印刷可能であるか否かを判別する(S1133)。印刷可能な画像形成装置とは、印刷配達要求に含まれる印刷条件を実行することのできる画像形成装置であり、かつ故障、部品の寿命、または消耗品のエンプティなどにより一時的に印刷を実行できない状態になっていない画像形成装置である。印刷条件を実行することができるか否かは、画像形成装置管理テーブルにおける画像形成装置のモデルの内容や、フィニッシャーの搭載の有無の内容などに基づいて判断される。また、印刷条件を実行することができるか否かは、印刷条件を実行するためのオプションの装着状況を、ネットワークNTに接続された機器を監視および制御するためのプロトコルであるSNMP(Simple Network Model Protocol)を用いて取得することにより判断されてもよい。
ステップS1133において、組合せ番号kの画像形成装置200が印刷可能でないと判別した場合(S1133でNO)、制御部101は、その画像形成装置200を選択対象から除外し(S1139)、ステップS1141の処理へ進む。これにより、故障、部品の寿命、および消耗品のエンプティのうち少なくともいずれか1つの原因により一時的に印刷を行うことのできない状態にある画像形成装置は選択の対象から除外される。
ステップS1133において、組合せ番号kの画像形成装置200が印刷可能であると判別した場合(S1133でYES)、制御部101は、組合せ番号kの配達装置300が待機状態であるか否かを判別する(S1135)。待機状態である配達装置とは、配達装置管理テーブルの現在状態が待機中である配達装置である。
ステップS1135において、組合せ番号kの配達装置300が待機状態でないと判別した場合(S1135でNO)、制御部101は、その配達装置300を選択対象から除外し(S1139)、ステップS1141の処理へ進む。これにより、配達中である配達装置などは選択の対象から除外される。また、確認印刷で一部数の印刷物を配達した配達装置300は、残り部数の印刷物の配達が完了するか、良好でない旨の確認結果が入力されるまでは、当該確認印刷による印刷配達要求以外の印刷配達要求に関して配達を担当する配達装置として選択されることがなくなる。
ステップS1135において、組合せ番号kの配達装置300が待機状態であると判別した場合(S1135でYES)、制御部101は、図23に示す装置選択用テーブルの各欄を記入することにより、組合せ番号kの画像形成装置200および配達装置300の組合せについての印刷配達時間を見積り(S1137)、ステップS1141の処理へ進む。
ステップS1141において、制御部101は、組合せ番号kをインクリメントし(S1141)、組合せ番号kがq(q=m×nを満たす組合せの総数)よりも大きいか否かを判別する(S1143)。
ステップS1143において、組合せ番号kがqよりも大きくないと判別した場合(S1143でNO)、制御部101はステップS1133の処理へ進む。
ステップS1143において、組合せ番号kがqよりも大きいと判別した場合(S1143でYES)、全ての組合せについての印刷配達時間の見積が完了している状況にある。この場合制御部101は、図28のステップS1151の処理へ進む。
図29に示す装置選択用テーブルは、画像形成システムを構成する複数の画像形成装置200の各々と複数の配達装置300の各々との複数の組合せについての情報であって、印刷配達時間を見積もるために必要な情報が記入されるテーブルである。
装置選択用テーブルには、組合せ番号kと、組合せの画像形成装置の名前と、組合せの配達装置の名前と、印刷時間と、収集移動時間と、配達時間と、印刷配達時間との各項目が含まれている。
印刷時間は、組合せの画像形成装置が印刷配達要求に関する文書の印刷を完了するのに要する時間である。
収集移動時間は、組合せの配達装置が現在位置から組合せの画像形成装置に到達するのに要する時間である。
配達時間は、組合せの配達装置が、組合せの画像形成装置を出発して全ての配達先への印刷物の配達を完了するのに要する時間である。
印刷配達時間は、印刷配達要求に関する印刷物の配達が完了するのに要する時間である。
印刷時間をt1、収集移動時間をt2、配達時間をt3とする。ステップS1137において、印刷配達時間Tは、以下の式(1)を用いて算出される(見積もられる)。
印刷配達時間T=(max(印刷時間t1,収集移動時間t2))+配達時間t3 ・・・(1)
式(1)では、印刷時間t1および収集移動時間t2のうちいずれか長いほうの時間(max(印刷時間t1,収集移動時間t2))に対して、配達時間t3を加えた時間が、印刷配達時間Tとして見積もられる。印刷時間t1は、画像形成装置200が自機の印刷完了までの時間を算出するのと同様の方法で、サーバー100によって算出される。
印刷時間t1は、画像形成装置管理テーブルに記載された画像形成装置200の印刷完了までの時間t11(組合せの画像形成装置200において実行中および実行待ちの印刷ジョブが完了するのに要する時間)に、画像形成装置200が印刷配達要求に関する文書の印刷を行うのに要する時間t12を加えることで算出される。時間t12は、画像形成装置200の印刷速度や、印刷配達要求に関する文書の印刷量などを考慮して算出される。
なお、画像形成装置200が省電力状態である場合に、制御部101は、省電力状態から通常状態に復帰するのに要する時間を考慮して印刷時間t1を算出してもよい。また、電力消費を抑えることを優先する場合には、制御部101は、ステップS1133において、省電力状態である画像形成装置200を印刷可能でないと判別することで(S1133でNO)、省電力状態である画像形成装置200を選択対象から除外してもよい。
また、後述するように、画像形成装置200は、確認中の状態の確認印刷の印刷を担当している場合、残り部数の印刷を実行することを考慮した印刷時間をサーバー100に通知する。このため、確認印刷の残り部数の印刷が割り込まれることを見越して、受信した印刷要求に関する印刷および配達を行う画像形成装置と配達装置とが選択される。
収集移動時間t2は、地図データに基づく配達装置300の現在位置から画像形成装置200までの距離と、配達装置300の移動速度とから算出される。
配達時間t3は、以下の式(2)で算出される。すなわち、配達時間t3は、配達装置300が画像形成装置200を出発して全ての配達先への印刷物の配達を完了する際の配達装置300の総移動距離と、配達装置300の移動速度とから算出される移動時間t31に対して、印刷物を1つの配達先に渡すのに要する時間である単位手渡し時間(配達先が複数である場合には配達先数と単位手渡し時間との積)t32を加えることで算出される。
配達時間t3=(総移動距離÷移動速度)+(配達先の数×単位手渡し時間) ・・・(2)
図28を参照して、ステップS1151において、制御部101は、装置選択用テーブルを参照し、印刷を担当する画像形成装置として印刷配達時間の最も短い組合せの画像形成装置200を選択し、配達を担当する配達装置として印刷配達時間の最も短い組合せの配達装置300を選択する(S1151)(選択手段の一例)。図29に示す装置選択用テーブルでは、組合せ番号k=8の画像形成装置200(「MFP2」)および配達装置300(「Deliv4」)が選択される。
なお、現在状態が待機中である配達装置300が存在しないなど理由により選択対象の配達装置が存在しない場合には、配達を担当する配達装置は「未定」とされる。この場合、配達を担当する配達装置は、後述する図30のステップS1081の次作業指示処理において選択される。
また、印刷要求に画像形成装置200の指定が含まれている場合には、ステップS1111〜S1117の処理がスキップされるため、印刷配達時間が算出されない。この場合制御部101は、印刷を担当する画像形成装置として指定された画像形成装置200を選択し、配達を担当する配達装置として、指定された画像形成装置200との組合せの中で配達時間が最も短い配達装置300を選択する。
ステップS1151の処理に続いて、制御部101は、選択した画像形成装置200および配達装置300を印刷要求管理テーブルに記入する(S1152)。次に制御部101は、情報処理装置400から受信した印刷配達要求に含まれる印刷条件および文書に基づいて印刷データを生成する(S1153)。
印刷データは、PCLやPostScriptなどのPDL(Printer Description Language)で記述した文書の印刷コマンドデータを、印刷ジョブを制御する言語であるPJL(Print Job Language)で覆った形式であってもよい。
次に制御部101は、生成した印刷データについての印刷の実行指示を、確認印刷による配達要求または配達要求の通知とともに、選択した画像形成装置200に送信する(S1155)(第1の指示手段の一例)。印刷配達である旨の通知(配達要求の通知)および確認印刷による印刷配達である旨の通知(確認印刷による配達要求の通知)は、印刷データ内のPJLコマンドで指定することにより行われてもよい。確認印刷による印刷配達要求である場合、その旨が併せて通知されてもよい。続いて制御部101は、選択した画像形成装置200からジョブIDを受信したか否かを判別する(S1157)。選択した画像形成装置200からジョブIDを受信したと判別するまで、制御部101はステップS1157の処理を繰り返す。
ステップS1157において、選択した画像形成装置200からジョブIDを受信したと判別した場合(S1157でYES)、制御部101は、受信したジョブIDを印刷要求管理テーブルに記入し(S1158)、選択した配達装置300に対して配達指示を送信する(S1159)(第1の指示手段の一例)。制御部101は、配達指示とともに、選択した画像形成装置200の識別ID、画像形成装置200から受信したジョブID、確認印刷の一部数の印刷物の配達である旨の情報、および配達先を送信する。特に確認印刷による印刷配達である場合、制御部101は配達指示として、配達装置300に文書の一部数の印刷により出力された一部数の印刷物の収集および配達を指示する。その後制御部101はリターンする。
印刷要求に配達要求が含まれていなければ、ステップS1161において、制御部101は、文書を印刷する画像形成装置を選択する(S1161)。印刷要求に画像形成装置200の指定が含まれている場合には、制御部101は、印刷を担当する画像形成装置として指定された画像形成装置200を選択する。印刷要求に画像形成装置200の指定が含まれていない場合には、制御部101は、画像形成システムを構成する全ての画像形成装置200の各々についての印刷時間t1を算出し、印刷を担当する画像形成装置として印刷時間t1が最も短い画像形成装置200を選択する。
ステップS1161の処理に続いて、制御部101は、選択した画像形成装置200を印刷要求管理テーブルに記入する(S1162)。次に制御部101は、情報処理装置400から受信した印刷要求に含まれる印刷条件および文書に基づいて印刷データを生成する(S1163)。その後制御部101は、選択した画像形成装置200に生成した印刷データを送信し(S1165)、リターンする。
図30は、図19の次作業指示処理(S1081)のサブルーチンである。
図30を参照して、次作業指示処理(S1081)において、制御部101は、印刷要求管理テーブルを参照し(S1201)、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求が存在するか否かを判別する(S1203)。
ステップS1203において、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求が存在すると判別した場合(S1203でYES)、制御部101は、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求の中に、印刷要求の状態が「収集中」である印刷配達要求が存在するか否かを判別する(S1211)。
ステップS1211において、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求の中に、印刷要求の状態が「収集中」である印刷配達要求が存在すると判別した場合(S1211でYES)、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求の中に、画像形成装置200の排紙トレイ203aに印刷物が放置され、印刷物の収集を待っている状態の印刷配達要求が存在する状況にある。この場合、制御部101は、配達を担当する配達装置が未定でありかつ印刷要求の状態が「収集中」である印刷配達要求の中で、印刷要求の状態が「収集中」になってからの経過時間が最も長い印刷要求を特定する。そして制御部101は、特定した印刷要求に関する印刷を担当した画像形成装置200(つまり、画像形成装置200の排紙トレイ203aに印刷物が放置され、印刷物の収集を待っている状態が最も長い画像形成装置200)を待機位置として決定する(S1221)。
続いて制御部101は、特定した印刷要求に関する配達を担当する配達装置として、配達完了通知を送信した配達装置300を選択し(S1212)、選択した配達装置300を印刷要求管理テーブルに記入する(S1213)。次に制御部101は、選択した配達装置300に対して配達指示を送信する(待機位置への移動を指示する)(S1214)。制御部101は、配達指示とともに、待機位置となる画像形成装置200から受信したジョブID、および配達先を送信する。その後制御部101はリターンする。
ステップS1211において、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求の中に、印刷要求の状態が「収集中」である印刷配達要求が存在しないと判別した場合(S1211でNO)、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求が、いずれも印刷中であるか印刷待ちの印刷配達要求である状況にある。この場合、制御部101は、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求であって印刷中であるか印刷待ちの印刷配達要求の中で、印刷完了までの予測時間が最も短い印刷要求を特定する。そして制御部101は、特定した印刷要求に関する印刷を担当した画像形成装置200を待機位置として決定する(S1231)。ステップS1231の処理において決定される画像形成装置200は、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求に関する印刷を担当する画像形成装置200の中で、最も早く印刷を完了する画像形成装置200に相当する。その後制御部101は、ステップS1212の処理へ進む。
ステップS1203において、配達を担当する配達装置が未定の印刷配達要求が存在しないと判別した場合(S1203でNO)、配達完了通知を送信した配達装置300は、印刷物の収集および配達を直ちに行う必要がない状況にある。この場合、制御部101は、画像形成装置200の各々の所定期間(たとえば1ヶ月)内の印刷頻度に関する情報を取得し、所定期間内の印刷頻度が最も高い画像形成装置200を待機位置(次目的地)として決定する(S1241)。所定期間内の印刷頻度として、制御部101は印刷回数をカウントし、記憶装置209などに記憶してもよい。制御部101は、配達完了または印刷完了により印刷要求管理テーブルから印刷要求を削除する際に、その印刷要求に関する印刷を担当した画像形成装置200の印刷回数のカウント数を1つ増加させる。
ステップS1241の処理に続いて、制御部101は、決定した待機位置への移動を、配達完了通知を送信した配達装置300に指示し(S1243)、リターンする。
ステップS1241およびS1243の処理において、制御部101は、(A)所定期間内の印刷頻度が最も高い画像形成装置200を決定し、決定した画像形成装置への移動を指示している。制御部101は、上記(A)の代わりに、以下の(B)または(C)の方法で待機位置への移動を指示してもよい。
(B) 制御部101は、画像形成装置200のうちシステムスピードが最も速い画像形成装置200を決定し、決定した画像形成装置への移動を指示してもよい。システムスピードが最も速い画像形成装置200は、最も早く印刷物の収集を待つ状態となる可能性が高いためである。
(C) 制御部101は、画像形成装置200のうち実行可能な印刷機能が最も多い画像形成装置200を決定し、決定した画像形成装置への移動を指示してもよい。実行可能な印刷機能が最も多い画像形成装置200は、様々な印刷条件に対応することができ、印刷を担当する可能性が高いためである。
また、上記(A)〜(C)のいずれかの方法において、決定した画像形成装置200が複数存在する場合、制御部101は、決定した複数の画像形成装置200の中間地点への移動を指示してもよい。
また、上記(A)〜(C)のいずれかの方法において、決定した画像形成装置200が複数存在する場合、制御部101は、決定した複数の画像形成装置200のうち、配達完了通知を送信した配達装置300が移動に要する時間が最短となる画像形成装置への移動を指示してもよい。
さらに、上記(A)〜(C)において、制御部101は、印刷を直ちに実行することのできない画像形成装置200を決定の対象から除外してもよい。印刷を直ちに実行することのできない画像形成装置200には、省電力状態の画像形成装置200が含まれていてもよい。また、印刷を直ちに実行することのできない画像形成装置200には、故障、部品の寿命、および消耗品のエンプティのうち少なくともいずれか1つの原因により一時的に印刷を行うことのできない状態にある画像形成装置200が含まれていてもよい。
図31は、図19の残り部数の印刷配達処理(S1055)のサブルーチンである。
図31を参照して、残り部数の印刷配達処理(S1055)において、制御部101は、配達先となるユーザーの在席確認を行う(S2101)。ユーザーの在席確認は、サーバー100が管理するユーザーの電子予定表や電子会議ツールなどを用いて行われてもよいし、ユーザーが所有する情報処理装置400に対する在席の問合せによって行われてもい。
ステップS2101の処理に続いて、制御部101は、配達先となるユーザーのうち少なくとも1人のユーザーが在席しているか否かを判別する(S2103)。
ステップS2103において、配達先となるユーザーが誰も在席していないと判別した場合(S2103でNO)、制御部101は、印刷要求管理テーブルにおける印刷要求の状態を「再配達待ち」に変更し(S2131)、リターンする。
ステップS2103において、配達先となるユーザーのうち少なくとも1人のユーザーが在席していると判別した場合(S2103でYES)、制御部101は、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーがいるか否かを判別する(S2105)。
ステップS2105において、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーがいないと判別した場合(S2105でNO)、配達先となる全てのユーザーが在席している状態である。この場合制御部101は、ステップS2107の処理へ進む。
ステップS2105において、配達先となるユーザーの中に不在のユーザーがいると判別した場合(S2105でYES)、制御部101は、在席中のユーザーの分のみの印刷物を印刷させ配達させる。この場合、制御部101は、不在ユーザーのための再配達用の印刷配達要求の情報を印刷要求管理テーブルに登録し(S2106)、ステップS2107の処理へ進む。
なお、ステップS2101〜S2106の処理は、印刷物の機密扱いが必要である印刷配達要求である場合に行われ、印刷物の機密扱いが不要である印刷配達要求である場合に省略されてもよい(残り部数の印刷配達処理(S1055)のサブルーチンを、ステップS2107の処理から開始してもよい)。すなわち、制御部101は、印刷物の機密扱いが必要な印刷配達の要求を受け付けた場合に、配達先であるユーザーの在席状況を確認し、在席を確認したユーザーのみのための文書の印刷ならびに印刷物の収集および配達を指示してもよい。
ステップS2107において、制御部101は、一部数の印刷を担当した画像形成装置200に対して残り部数の印刷を指示する(S2107)(第2の指示手段の一例)。一部数の印刷を担当した画像形成装置200は既に文書の印刷データを保持しているため、ステップS2107において、制御部101は文書の印刷データを送信しない。
次に制御部101は、画像形成装置200からジョブIDを受信したか否かを判別する(S2111)。画像形成装置200からジョブIDを受信したと判別するまで、制御部101はステップS2111の処理を繰り返す。
ステップS2111において、画像形成装置200からジョブIDを受信したと判別した場合(S2111でYES)、受信したジョブIDを印刷要求管理テーブルに記入し(S2112)、一部数の印刷物の配達を担当した配達装置300に対して配達指示を送信する(S2113)(第2の指示手段の一例)。制御部101は、配達指示とともに、選択した画像形成装置200の識別ID、画像形成装置200から受信したジョブID、確認印刷の残り部数の印刷物の配達である旨の情報、および配達先を送信する。その後制御部101は、印刷要求管理テーブルにおける印刷要求の状態を「印刷待ち」に変更し(S2115)、リターンする。
(B−4) 画像形成装置が行う処理
図32および図33は、本発明の一実施の形態において画像形成装置200が行う処理を示すフローチャートである。図34は、本発明の一実施の形態において記憶装置209が記憶する印刷ジョブ管理テーブルを模式的に示す図である。図35は、本発明の一実施の形態における印刷ジョブの状態の遷移を示す図である。図36は、本発明の一実施の形態において記憶装置209が記憶する確認印刷テーブルを模式的に示す図である。図32および図33に示すフローチャートは、CPU201aがROM201bに記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。
図32、図34、および図35を参照して、制御部201は、画像形成装置200への電力の供給開始などにより処理を開始すると、初期化処理を行う(S1301)。初期化処理においては、メモリのクリアまたは標準モードの設定などの一般的な初期化処理が行われる。制御部201は、画像形成装置200への電力の供給が遮断されるまで、ステップS1303以降の処理を繰り返す。
制御部201は、ステップS1301の処理に続いて、情報処理装置400などから印刷データを受信したか否かを判別する(S1303)。
ステップS1303において、印刷データを受信したと判別した場合(S1303でYES)、制御部201は、後述する印刷データの受信処理を行い(S1321)、ステップS1303の処理へ進む。
ステップS1303において、印刷データを受信しないと判別した場合(S1303でNO)、制御部201は、確認印刷に関する残り部数の印刷指示をサーバー100から受信した否かを判別する(S1305)。
ステップS1305において、確認印刷に関する残り部数の印刷指示をサーバー100から受信したと判別した場合(S1305でYES)、制御部201は、残り部数の印刷の印刷ジョブを図34に示す印刷ジョブ管理テーブルに登録する(S1331)。
ステップS1331において、印刷ジョブ管理テーブルに他の印刷ジョブが登録されている場合には、現在の状態が「印刷中」もしくは「収集中」である印刷ジョブの次の順序で印刷が実行されるように、残り部数の印刷の印刷ジョブは印刷ジョブ管理テーブルに登録される。これにより、現在印刷中または印刷物の収集待ちのジョブが終わり次第、残り部数の印刷が行われる。なお、印刷ジョブ管理テーブルに登録される印刷データのファイル名は、一部数を印刷するときに保存したファイル名と同一である。
次に制御部201は、登録した印刷ジョブのジョブIDをサーバー100に通知し(S1333)、ステップS1303の処理へ進む。
図34に示す印刷ジョブ管理テーブルには、画像形成装置200が自機で実行する印刷ジョブの情報が含まれている。印刷ジョブの情報には、ジョブIDと、印刷データの名前と、配達要求の有無と、印刷ジョブの現在の状態(ステータス)と、印刷時間とが含まれている。ジョブIDは、画像形成装置200が印刷ジョブの実行指示を受けた場合に、制御部201によって付与される番号である。印刷データの名前は、画像形成装置200が印刷データを保存する際に、印刷データを識別するために付ける名前である。配達要求の有無は、サーバー100から印刷データを受信する際(たとえば図28のステップS1155の処理)に、併せて受信する情報である。
印刷時間は、画像形成装置200が実行中または実行待ちの印刷ジョブの完了までに要する時間の見積もり値である。印刷時間は、たとえば、その印刷ジョブによる印刷枚数を、画像形成装置200のシステムスピードで除することで算出される。また、画像形成装置200が一定のシステムスピードで印刷を行うものでない場合、用紙の種類に応じた印刷速度の違いや両面印刷時の用紙反転の時間などを考慮して算出されてもよい。
印刷ジョブが確認印刷による印刷配達に関するものである場合、印刷ジョブの状態は図35(a)に示すように遷移する。すなわち、印刷ジョブの状態は、一部数の印刷の印刷ジョブの情報が印刷ジョブ管理テーブルに登録される際に「印刷待ち」とされ、一部数の印刷が開始した場合に「印刷待ち」から「印刷中」に変更される。印刷ジョブの状態は、一部数の印刷が完了した場合に「印刷中」から「収集中」に変更される。一部数の印刷物の収集が完了した場合に、一部数の印刷の印刷ジョブの情報は印刷ジョブ管理テーブルから削除される。
印刷ジョブの状態は、残り部数の印刷の印刷ジョブの情報が印刷ジョブ管理テーブルに登録される際に「印刷待ち」とされ、残り部数の印刷が開始した場合に「印刷待ち」から「印刷中」に変更される。印刷ジョブの状態は、残り部数の印刷が完了した場合に「印刷中」から「収集中」に変更される。残り部数の印刷物の収集が完了した場合に、残り部数の印刷の印刷ジョブの情報は印刷ジョブ管理テーブルから削除される。
印刷ジョブが通常印刷による印刷配達に関するものである場合、印刷ジョブの状態は図35(b)に示すように遷移する。すなわち、印刷ジョブの状態は、印刷ジョブの情報が印刷ジョブ管理テーブルに登録される際に「印刷待ち」とされ、印刷が開始した場合に「印刷待ち」から「印刷中」に変更される。印刷ジョブの状態は、印刷が完了した場合に「印刷中」から「収集中」に変更される。印刷物の収集が完了した場合に、印刷ジョブの情報は印刷ジョブ管理テーブルから削除される。
ステップS1305において、確認印刷に関する残り部数の印刷指示をサーバー100から受信しないと判別した場合(S1305でNO)、図34に示す印刷ジョブ管理テーブルを参照し、印刷待ちの状態の印刷ジョブが存在するか否かを判別する(S1307)。
ステップS1307において、印刷待ちの状態の印刷ジョブが存在すると判別した場合(S1307でYES)、制御部201は、印刷待ちの状態の印刷ジョブのうち印刷ジョブ管理テーブルの最上位に登録されている印刷ジョブについて、後述する印刷ジョブの実行処理を行い(S1341)(第1の印刷手段および他文書印刷手段)、ステップS1303の処理へ進む。
ステップS1307において、印刷待ちの状態の印刷ジョブが存在しないと判別した場合(S1307でNO)、制御部201は、確認印刷に関する印刷データの削除指示を受信したか否かを判別する(S1309)。上述のように、一部数の印刷物の確認結果が良好でない場合には、サーバー100は残り部数の印刷のために画像形成装置200に保存されている印刷データを削除するよう画像形成装置200に指示する。
ステップS1309において、確認印刷に関する印刷データの削除指示を受信したと判別した場合(S1309でYES)、制御部201は、削除指示とともに受信したジョブIDに関連付けられている印刷データを記憶装置209から削除し(S1351)、ステップS1303の処理へ進む。
ステップS1309において、確認印刷に関する印刷データの削除指示を受信しないと判別した場合(S1309でNO)、制御部201は図33のステップS1311の処理へ進む。
図33および図36を参照して、ステップS1311において、制御部201は、印刷物の収集完了通知をサーバー100から受信したか否かを判別する(S1311)。
ステップS1311において、印刷物の収集完了通知をサーバー100から受信したと判別した場合(S1311でYES)、制御部201は、収集が完了した印刷物が確認印刷の一部数(一部目)の印刷物であるか否かを判別する(S1361)。
ステップS1361において、収集が完了した印刷物が確認印刷の一部数の印刷物であると判別した場合(S1361でYES)、制御部201は、収集完了通知とともに受信したジョブIDに基づいて印刷ジョブ管理テーブルから当該確認印刷の印刷ジョブの情報を抽出し、抽出した印刷ジョブの情報を図36に示す確認印刷管理テーブルに登録する(S1363)。なお、確認印刷の一部数の印刷物の収集が完了した場合、印刷データは、残り部数の印刷用に画像形成装置200に保持されるため、削除されない。続いて制御部201は、抽出した印刷ジョブを印刷ジョブ管理テーブルから削除し(S1367)、図32のステップS1303の処理へ進む。
図36に示す確認印刷管理テーブルには、確認印刷の情報が含まれている。確認印刷の情報には、確認印刷に関する印刷ジョブのジョブIDと、確認印刷に関する印刷ジョブの印刷データの名前と、確認印刷に関する一部数の印刷物の収集完了日時とが含まれている。ジョブIDおよび印刷データの名前は、印刷ジョブ管理テーブルからコピーされる。
ステップS1361において、収集が完了した印刷物が確認印刷の一部数の印刷物でないと判別した場合(S1361でNO)、制御部201は、印刷データを削除し(S1365)、必要に応じて確認印刷配達テーブルから確認印刷の情報を削除する(S1366)。続いて制御部201は、収集完了通知とともに受信したジョブIDの印刷ジョブの情報を印刷ジョブ管理テーブルから削除し(S1367)、図32のステップS1303の処理へ進む。
ステップS1311において、印刷物の収集完了通知をサーバー100から受信しないと判別した場合(S1311でNO)、制御部201は、サーバー100から情報の送信要求を受けたか否かを判別する(S1313)。情報の送信要求とは、図26のステップS1113の処理の際に行われる要求であり、画像形成装置200における実行中および実行待ちの印刷ジョブの実行に要する時間の情報を送信することの要求である。
ステップS1313において、サーバー100から情報の送信要求を受けたと判別した場合(S1313でYES)、制御部201は、印刷ジョブ管理テーブルから、全ての印刷ジョブについての印刷時間(印刷ジョブ管理テーブルの状況の欄が「実行中」の印刷ジョブについては、その時点での残り印刷時間)を取得し、取得した印刷時間の合計値と、確認印刷管理テーブルに登録されている確認印刷の残り部数の印刷時間の合計値とを加算した値を、印刷時間t1として算出する(S1371)。なお、印刷ジョブの状態が「実行中」の印刷ジョブについては、その時点での残り印刷時間が加算される。制御部201は、算出した印刷時間t1をサーバー100に送信し(S1373)、図32のステップS1303の処理ヘ進む。
ステップS1313において、サーバー100から情報の送信要求を受けない判別した場合(S1313でNO)、制御部201は、その他の処理の要求を受けたか否かを判別する(S1315)。その他の処理とは、操作パネル205を通じてコピージョブまたは読み取った原稿データの送信ジョブなどに関する設定や実行指示を受けた場合に行う処理などである。
ステップS1315において、その他の処理の要求を受けたと判別した場合(S1315でYES)、制御部201は要求に応じた処理を行い(S1317)、図32のステップS1303の処理へ進む。
ステップS1315において、その他の処理の要求を受けないと判別した場合(S1315でNO)、制御部201は図32のステップS1303の処理へ進む。
図37は、図32の印刷データの受信処理(S1321)のサブルーチンである。
図37を参照して、印刷データの受信処理(S1321)において、制御部201は、受信した印刷データにジョブIDを付与し、受信した印刷データを記憶装置209内の所定のフォルダに保存する(S1401)。次に制御部201は、受信した印刷データの印刷ジョブを印刷ジョブ管理テーブルに登録する(S1402)。続いて制御部201は印刷データとともに確認印刷による配達要求の通知を受けたか否かを判別する(S1403)。
ステップS1403において、確認印刷による配達要求の通知を受けたと判別した場合(S1403でYES)、制御部201は、印刷部数が一部数である印刷ジョブの情報を印刷ジョブ管理テーブルに登録し(S1405)、ステップS1409に処理へ進む。これにより、確認印刷による印刷配達の印刷ジョブである場合、まず一部数を印刷する印刷ジョブが登録される。
ステップS1403において、確認印刷による配達要求の通知を受けないと判別した場合(S1403でNO)、制御部201は、印刷ジョブに含まれる印刷条件に従って印刷ジョブの情報を印刷ジョブ管理テーブルに登録し(S1407)、ステップS1409に処理へ進む。
ステップS1409において、制御部201は、印刷データを受信した際に配達要求がある旨の通知を受けたか否かを判別する(S1409)。
ステップS1409において、印刷データを受信した際に配達要求がある旨の通知を受けたと判別した場合(S1409でYES)、制御部201は、サーバー100にジョブIDを通知し(S1411)、リターンする。
ステップS1409において、印刷データを受信した際に配達要求がある旨の通知を受けたと判別した場合(S1409でNO)、制御部201はリターンする。
図38は、図32の印刷ジョブの実行処理(S1341)のサブルーチンである。
図38を参照して、印刷ジョブの実行処理(S1341)において、制御部201は、確認印刷管理テーブルを参照し、一部数の印刷物を確認中の確認印刷(確認印刷管理に登録されている確認印刷)が存在するか否かを判別する(S1501)。
ステップS1501において、一部数の印刷物を確認中の確認印刷が存在しないと判別した場合(S1501でNO)、制御部201はステップS1511の処理へ進む。
ステップS1501において、一部数の印刷物を確認中の確認印刷が存在すると判別した場合(S1501でYES)、制御部201は、一部数の印刷物を確認中の確認印刷の収集完了日時からの経過時間が、第1の時間よりも小さいか否かを判別する(S1503)。ステップS1503では、確認印刷管理テーブルに複数の確認印刷が登録されている場合には、複数の確認印刷のうち少なくとも1つの確認印刷の収集完了日時からの経過時間が第1の時間よりも小さければ、一部数の印刷物を確認中の確認印刷の収集完了日時からの経過時間が第1の時間よりも小さいと判別される。
ステップS1503において、一部数の印刷物を確認中の確認印刷の収集完了日時からの経過時間が、第1の時間よりも小さいと判別した場合(S1503でYES)、制御部201は、印刷ジョブ管理テーブルを参照し、次の印刷ジョブ(「印刷待ち」の状態の印刷ジョブのうち印刷ジョブ管理テーブルの最上位に登録されている印刷ジョブ)の印刷に要する時間を見積り、次の印刷ジョブの印刷に要する時間が第2の時間以上であるか否かを判別する(S1505)。
ステップS1503において、一部数の印刷物を確認中の確認印刷の収集完了日時からの経過時間が、第1の時間よりも小さくないと判別した場合(S1503でNO)、またはステップS1505において、次の印刷ジョブの印刷に要する時間が第2の時間以上でないと判別した場合(S1505でNO)、ユーザーによる印刷物の確認に時間を要している状態であるか、次の印刷ジョブに要する時間が短い状態でである。これらの場合、制御部201は、印刷ジョブ管理テーブルにおける次の印刷ジョブの状態を「印刷中」に変更する(S1511)。
次に制御部201は、次の印刷ジョブの画像形成処理を行う(S1513)。制御部201は、当該印刷ジョブの印刷データを記憶装置209から読み出し、印刷データから印刷画像を生成し、生成した印刷画像を用紙上に形成する。画像形成処理の対象となる印刷ジョブが、確認印刷による印刷配達の印刷ジョブである場合、この画像形成処理の際に、一部数の印刷であるときは一部数のみの印刷が行われ(第1の印刷手段の一例)、残り部数の印刷であるときは残り部数の印刷が行われる(第2の印刷手段の一例)。なお、印刷物の配達を行わない確認印刷の場合には、この画像形成処理の際に、一部数の印刷が行われ、確認結果入力後に引き続き残り部数の印刷が行われる。
ステップS1505において、次の印刷ジョブの印刷に要する時間が第2の時間以上であると判別した場合(S1505でYES)、確認中の確認印刷の収集完了から十分な時間が経過しておらずユーザーから印刷物の確認結果が通知される可能性が高い状況にある。このような状況で、印刷に長い時間を要する次の印刷ジョブを実行すると、確認印刷の残り部数の印刷を直ちに開始することができなくなる。従って、この場合、制御部201は次の印刷ジョブを保留し、印刷物の確認結果の通知を待つ。
なお、第2の時間は、確認中の文書の印刷物のページ数や一部数の印刷物の配達の際の配達装置300の移動距離などに基づいて設定されてもよい。ページ数が多い程、また移動距離が長いほど、収集完了してから印刷物の確認結果を入力するまでに時間がかかるため、第2の時間は長く設定されることが好ましい。
画像形成装置200は、自機が印刷待ちの印刷を有する状態で文書の残り部数の印刷の指示をサーバー100から受けた場合に、印刷待ちの印刷よりも先に文書の残り部数の印刷を行ってもよい。
ステップS1513の処理に続いて、制御部201は、印刷ジョブ管理テーブルを参照し、画像形成処理の対象となった印刷ジョブについての配達要求の有無を判別する(S1515)。
ステップS1515において、画像形成処理の対象となった印刷ジョブについての配達要求があると判別した場合(S1515でYES)、制御部201は印刷データを記憶装置209から削除せず保持する(S1520)。これにより、残り部数の印刷の際に印刷データを使用することが可能となる。なお、ステップS1520において、制御部201は、文書の印刷データを保持する代わり文書のRIP画像(RIP処理後のデータ)を保持し、残り部数の印刷を行う際にRIP画像の印刷を行ってもよい。RIP画像は、一部数の文書の印刷を行う際に、制御部201が文書の印刷データを変換することにより生成するものである(RIP手段の一例)。この場合には、残り部数を印刷する際に印刷データからRIP画像を生成する処理を省略することができ、印刷時間を短縮することができる。
その後制御部201は、サーバー100に印刷完了を通知し(S1521)、印刷ジョブの状態を「印刷中」から「収集待ち」に変更し(S1523)、リターンする。
ステップS1515において、画像形成処理の対象となった印刷ジョブについての配達要求がないと判別した場合(S1515でNO)、制御部201は、記憶装置209から印刷データを削除し(S1531)、印刷ジョブ管理テーブルから印刷ジョブを削除し(S1533)、リターンする。
(B−5) 配達装置が行う処理
図39は、本発明の一実施の形態における配達装置300の状態の遷移を示す図である。
図39を参照して、配達装置300の状態は、配達指示を受信した場合に「待機中」から「収集中(移動中)」に変更され、印刷物の収集のための待機位置(画像形成装置)に到着した場合に「収集中(移動中)」から「収集中(待機中)」に変更され、画像形成装置200による印刷物の印刷が完了し、画像形成装置200への接続が完了した場合に「収集中(待機中)」から「収集中(収集中)」に変更される。配達装置300の状態は、印刷物の収集が完了した場合に「収集中(収集中)」から「配達中(移動中)」に変更され、配達先に到着した場合に「配達中(移動中)」から「配達中(手渡し中)」に変更される。配達装置300の状態は、配達が完了し、待機位置への移動を開始する場合に「配達中(手渡し中)」から「−」に変更され、待機位置に到着した場合に「−」から「待機中」に変更される。
図40は、本発明の一実施の形態において配達装置300が行う処理を示すフローチャートである。図40に示すフローチャートは、CPU304aがROM304bに記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。
図40を参照して、制御部304は、配達装置300への電力の供給開始などにより処理を開始すると、初期化処理を行う(S1601)。初期化処理においては、メモリのクリアまたは標準モードの設定などの一般的な初期化処理が行われる。この初期化処理の中で、制御部304は、起動したことをサーバー100に通知する。その後、制御部304は、配達装置300への電力の供給が遮断されるまで、ステップS1603以降の処理を繰り返す。
制御部304は、ステップS1601の処理に続いて、サーバー100から待機位置への移動指示を受けたか否かを判別する(S1603)。待機位置への移動指示は、配達装置300の起動後および印刷物の配達完了後にサーバー100によって行われる。
ステップS1603において、サーバー100から待機位置への移動指示を受けたと判別した場合(S1603でYES)、制御部304は待機位置へ移動し、待機位置で待機し(S1621)、ステップS1603の処理へ進む。
ステップS1603において、サーバー100から待機位置への移動指示を受けないと判別した場合(S1603でNO)、制御部304は、サーバー100から配達要求を受信したか否かを判別する(S1605)。
ステップS1605において、サーバー100から配達要求を受信したと判別した場合(S1605でYES)、制御部304は後述する配達要求受信処理を行い(S1631)、ステップS1603の処理へ進む。
ステップS1605において、サーバー100から配達要求を受信しないと判別した場合(S1605でNO)、制御部304は、印刷完了通知を受信したか否かを判別する(S1607)。
ステップS1607において、印刷完了通知を受信したと判別した場合(S1607でYES)、制御部304は後述する集配処理を行い、印刷物を画像形成装置から収集して配達先に配達する(S1641)。その後、制御部101はステップS1603の処理へ進む。
ステップS1607において、印刷完了通知を受信しないと判別した場合(S1607でNO)、制御部304は、サーバー100から情報の送信要求を受けたか否かを判別する(S1609)。情報の送信要求とは、図26のS1123の処理の際に行われる要求であり、配達装置300の現在位置の情報を送信することの要求である。
ステップS1609において、サーバー100から情報の送信要求を受けたと判別した場合(S1609でYES)、制御部304は、自機の現在位置をサーバー100に通知し(S1651)、ステップS1603の処理へ進む。
ステップS1609において、サーバー100から情報の送信要求を受けないと判別した場合(S1609でNO)、制御部304はステップS1603の処理へ進む。
図41は、図40の配達要求受信処理(S1631)のサブルーチンである。
図41を参照して、配達要求受信処理(S1631)において、制御部304は、自機の状態を確認し、自機の状態が「待機中」であるか否かを判別する(S1701)。
ステップS1701において、自機の状態が「待機中」でないと判別した場合(S1701でNO)、配達装置300は他の印刷物の収集中や配達中などの状態にあり、配達要求に応じることはできない。この場合、制御部304は、配達不可である旨をサーバー100に応答し(S1721)、リターンする。
ステップS1701において、自機の状態が「待機中」であると判別した場合(S1701でYES)、制御部304は、配達要求ととともにサーバー100から受信した配達情報をRAM304cなどに保存し(S1703)、自機の状態を「収集中(移動中)」に遷移させる(S1705)。配達情報とは、印刷物を生成する画像形成装置200の識別ID、印刷物を生成するジョブのジョブID、配達する印刷物が確認印刷の一部数の印刷物であるか否かの情報、および印刷物の配達先を含む情報である。続いて制御部304は、待機位置(印刷物の収集先となる画像形成装置200)に向かって移動し(S1707)、現在位置を取得する(S1709)。次に制御部304は、取得した現在位置に基づいて、待機位置に到着したか否かを判別する(S1711)。
ステップS1711において、待機位置に到着しないと判別した場合(S1711でNO)、制御部304はステップS1707の処理へ進む。
ステップS1711において、待機位置に到着したと判別した場合(S1711でYES)、制御部304は自機の状態を「収集中(待機中)」に遷移させ(S1713)、リターンする。
図42〜図45は、図40の集配処理(S1641)のサブルーチンである。図46は、本発明の一実施の形態において配達装置300が表示部305aに表示する確認結果入力画面を模式的に示す図である。図47は、本発明の一実施の形態において確認結果入力画面上に表示されるメッセージボックスMBを模式的に示す図である。
図42を参照して、集配処理(S1641)は、印刷が完了した画像形成装置から印刷物を収集し、指定された配達先まで印刷物を運び、配達先に印刷物を渡す処理である。集配処理(S1641)において、制御部304は、収集部301aにてアームを画像形成装置200の排紙トレイ203aに接続する(S1801)。続いて制御部304は、接続完了通知をサーバー100に送信し(S1803)、自機の状態を収集中(収集中)に変更する(S1805)。次に制御部304は、印刷物の収集が完了したか否かを判別する(S1807)。この判別は、画像形成装置200から排出された印刷物がカセット部301に収容されたことを回収検知部301cで検出したか否かを判別することにより行われる。印刷物の収集が完了したと判別するまで、制御部304はステップS1807の処理を繰り返す。
ステップS1807において、印刷物の収集が完了したと判別した場合(S1807でYES)、制御部304は、収集完了通知をサーバー100に送信し(S1809)、自機の状態を配達中(移動中)に変更する(S1811)。続いて制御部304は、配達する印刷物が確認印刷の一部数(一部目)の印刷物であるか否かを判別する(S1813)。配達する印刷物が確認印刷の一部数の印刷物であるか否かは、上述のようにサーバー100から受信する配達情報に含まれている。
ステップS1813において、配達する印刷物が確認印刷の一部数の印刷物でないと判別した場合(S1813でNO)、制御部304は図43のステップS1821の処理へ進む。
ステップS1813において、配達する印刷物が確認印刷の一部数の印刷物であると判別した場合(S1813でYES)、制御部304は図44のステップS1841の処理へ進む。
図43を参照して、ステップS1821において、制御部304は、配達先に配達番号1〜Imax(Imaxは1以上の整数)を付与し、Iを1に設定し(S1821)、配達番号Iの配達先に自律走行で移動する(S1823)。次に制御部304は、現在位置を取得し(S1825)、配達先に到着したか否かを判別する(S1827)。
ステップS1827において、配達先に到着したと判別した場合(S1827でYES)、制御部304は、配達先であるユーザーのデスクに印刷物を一部数(1セット)だけ排出する(S1829)。続いて制御部304は、配達番号Iをインクリメントし(S1831)、配達番号Iが最大値(配達先の総数)Imaxを超えたか否かを判別する(S1833)。
ステップS1827において、配達先に到着しないと判別した場合(S1827でNO)、またはステップS1833において、配達番号Iが最大値Imaxを超えないと判別した場合(S1833でNO)、制御部304はステップS1823の処理へ進む。
ステップS1833において、配達番号Iが最大値Imaxを超えたと判別した場合(S1833でYES)、全ての配達先への配達を完了した状況にある。この場合、制御部304は、配達完了通知をサーバー100に送信し(S1835)、自機の状態を「−」に変更し(S1837)、リターンする。
図44および図46を参照して、ステップS1841において、制御部304は、サーバー100から通知された配達先(確認印刷による印刷配達の要求を行ったユーザー)に自律走行で移動する(S1841)。次に制御部304は、現在位置を取得し(S1843)、配達先に到着したか否かを判別する(S1845)。
ステップS1845において、配達先に到着しないと判別した場合(S1845でNO)、制御部304はステップS1841の処理へ進む。
ステップS1845において、配達先に到着したと判別した場合(S1845でYES)、図46に示す確認結果入力画面を表示し(S1847)、印刷物を排出する(S1849)。
図46に示す確認結果入力画面は、確認印刷による印刷配達において、印刷要求を行ったユーザーによる印刷物の確認結果の入力(文書の印刷再開の指示)を受け付ける画面である。すなわち、サーバー100は、情報処理装置400または配達装置300の確認結果入力画面を通じて、印刷物の確認結果の入力を受け付けることが可能である。確認結果入力画面は、印刷要求IDと、印刷要求の受付日時と、「良好」ボタンBT11と、「NG」ボタンBT12と、「OK」ボタンBT13と、「後で入力」ボタンBT14とを含んでいる。制御部304は、「良好」ボタンBT11の押下を受け付けた場合に、確認結果が良好である旨の入力を受け付け、「NG」ボタンBT12の押下を受け付けた場合に、確認結果が良好でない旨の入力を受け付ける。(デフォルトの状態では「良好」ボタンBT11が押下されている)。制御部304は、「OK」ボタンBT13の押下を受け付けた場合に、入力された確認結果をサーバー100に通知する。
ところで、印刷物のページ数が多いなどの理由で確認に長い時間を要する場合に、印刷要求を行ったユーザーは、配達装置300の確認結果入力画面を通じて確認結果を直ちに入力できない状況が発生し得る。「後で入力」ボタンBT14は、このような状況で押下されるボタンである。ユーザーは、「後で入力」ボタンBT14を押下することにより、上述した情報処理装置400の確認結果入力画面(図16)を通じて確認結果を入力する。これにより、配達装置300を長時間拘束する事態を回避することができ、他の印刷物を配達する配達装置300が不足する事態を回避することができる。
なお、ユーザーが情報処理装置400の確認結果入力画面を通じて確認結果を入力する場合、配達装置300は確認印刷に用いた一部数の印刷物を回収することができない。このため、印刷物が良好である旨の確認結果を情報処理装置400の確認結果入力画面を通じて受け付けた場合に、サーバー100は、印刷物の回収に失敗したものと判断し、文書の一部数を印刷した画像形成装置200に対して、「残り部数+一部数」(つまり、配達先の数に等しい部数)の文書の印刷の実行指示を行う。これにより、回収されなかった印刷物を補うことができる。
ステップS1849の処理に続いて、制御部304は、確認結果入力画面で「OK」ボタンBT13の押下を受け付けたか否かを判別する(S1851)。
ステップS1851において、確認結果入力画面で「OK」ボタンBT13の押下を受け付けたと判別した場合(S1851でYES)、制御部304は図45のステップS1861の処理へ進む。
ステップS1851において、確認結果入力画面で「OK」ボタンBT13の押下を受け付けないと判別した場合(S1851でNO)、制御部304は、確認結果入力画面で「後で入力」ボタンBT14の押下を受け付けたか否かを判別する(S1853)。
ステップS1853において、確認結果入力画面で「後で入力」ボタンBT14の押下を受け付けたと判別した場合(S1853でYES)、制御部304は、サーバー100に配達完了を通知し(S1881)、確認結果の入力画面を閉じ(S1891)、リターンする。
ステップS1853において、確認結果入力画面で「後で入力」ボタンBT14の押下を受け付けないと判別した場合(S1853でNO)、制御部304は、その他の操作を受け付けたか否かを判別する(S1855)。
ステップS1855において、その他の操作を受け付けないと判別した場合(S1855でNO)、制御部304はステップS1851の処理へ進む。
ステップS1855において、その他の操作を受け付けたと判別した場合(S1855でYES)、制御部304は、受け付けた操作に応じた処理を行い(S1857)、ステップS1851の処理へ進む。その他の操作とは、確認結果の「良好」ボタンBT11を押下する操作や、「NG」ボタンBT12を押下する操作である。これらの操作を受け付けた場合、制御部304は、押下されたボタンの表示状態を選択状態に変更する。
図45および図47を参照して、ステップS1861において、制御部304は、確認結果が良好である旨の入力か否かを判別する(S1861)。
ステップS1861において、確認結果が良好である旨の入力でないと判別した場合(S1861でNO)、制御部304はステップS1871の処理へ進む。
ステップS1861において、確認結果が良好である旨の入力であると判別した場合(S1861でYES)(再開指示受付手段の一例)、制御部304は、図47に示すメッセージボックスMBを確認結果入力画面上に表示する(S1863)。
図47に示すメッセージボックスMBは、確認印刷に用いた印刷物の回収(カセット部301への配置)を促す画面である。たとえば、確認印刷による印刷要求を行ったユーザーが五人の配達先への印刷配達要求を行っていた場合を想定する。この場合、配達装置300は、確認印刷のために印刷された一部数の印刷物を回収し、回収した印刷物を五人の配達先のうちいずれかに配達すれば、画像形成装置200は残り部数(四部数)のみの印刷を行えばよく、余分な印刷を回避することができる。メッセージボックスMBは、この印刷物の回収を促す画面である。
図47に示すメッセージボックスMBには、確認に使用した印刷物を回収して配達先に配達するか否かを問い合わせるメッセージとともに、「YES」ボタンBT15と、「BNO」ボタンBT16とが含まれている。通常、印刷物の確認を行ったユーザーは、「YES」ボタンBT15を押下し、確認に使用した印刷物を配達装置300のカセット部301(トレー)に配置する。一方、確認に使用した印刷物に書き込みを行ったなどの理由により、確認に使用した印刷物を配達先に配達することを望まない場合には、印刷物の確認を行ったユーザーは、「NO」ボタンBT16を押下し、確認に使用した印刷物を配達装置300のカセット部301(トレー)に配置しない。
ステップS1863の処理に続いて、制御部304は、メッセージボックスMBで「YES」ボタンBT15が押下されたか否かを判別する(S1865)。
ステップS1865において、メッセージボックスMBで「YES」ボタンBT15が押下されたと判別した場合(S1865でYES)、制御部304は、カセット部301への印刷物の回収を検知したか否かを判別する(S1867)。カセット部301への印刷物の回収を検知したと判別するまで、制御部304はステップS1867の処理を繰り返す。
ステップS1867において、カセット部301への印刷物の回収を検知したと判別した場合(S1867でYES)(回収検知手段の一例)、制御部304は、ステップS1871の処理へ進む。
ステップS1865において、メッセージボックスMBで「YES」ボタンBT15が押下されないと判別した場合(S1865でNO)、制御部304は、メッセージボックスMBで「NO」ボタンBT16が押下されたか否かを判別する(S1869)。
ステップS1869において、メッセージボックスMBで「NO」ボタンBT16が押下されないと判別した場合(S1869でNO)、制御部304はステップS1865の処理へ進む。
ステップS1869において、メッセージボックスMBで「NO」ボタンBT16が押下されたと判別した場合(S1869でYES)、制御部304は、印刷物の回収に失敗した旨の情報を確認結果に付加し(S1870)、ステップS1871の処理へ進む。
ステップS1871において、制御部304は、メッセージボックスMBを閉じる(S1871)。続いて制御部304は、確認結果(印刷物の回収に失敗した旨の情報が確認結果に付加されている場合には、その情報も含む)をサーバー100に通知する(S1873)(再開指示通知手段の一例)。その後制御部304は、確認結果入力画面を閉じ(S1891)、リターンする。
印刷物が良好である旨の確認結果を受け付けた場合において、一部数の印刷物の回収を検知したとき、配達装置300は画像形成装置200から残り部数の印刷物の収集を行い、残り部数の印刷物とともにカセット部301に配置されている一部数の印刷物の配達を行う(配達手段の一例)。一方、印刷物が良好である旨の確認結果に、印刷物の回収に失敗した旨の情報が付加されている場合には、サーバー100は、文書の一部数を印刷した画像形成装置200に対して、「残り部数+一部数」の文書の印刷の実行指示を行う。これにより、回収されなかった印刷物を補うことができる。
[実施の形態の効果]
本実施の形態において、画像形成装置は、確認印刷による印刷配達に関する文書の一部数の印刷を行った後であって文書の残り部数の印刷を行う前に、他の文書の印刷を行うので、画像形成装置が他の印刷を実行せずに待機する時間の増加を抑止することができる。これにより、画像形成装置で印刷を行おうとしている他のユーザーの利便性の低下を抑止することができる。
また、画像形成装置は、自機が印刷待ちの印刷を有する状態で、確認印刷による印刷配達に関する文書の残り部数の印刷の指示を受けた場合に、印刷待ちの印刷よりも先に文書の残り部数の印刷を行う。これにより、画像形成装置は確認印刷による印刷配達に関する画像データを記憶領域から早期に削除することができ、記憶領域の空き容量を早期に確保することができる。
また、サーバーは、複数の画像形成装置の中に確認印刷の印刷を中断している画像形成装置が存在する場合に、確認印刷の印刷を中断している画像形成装置が確認印刷における残り部数の印刷を行うのに要する時間を考慮して、文書の複数部数の印刷を行う画像形成装置を選択する。これにより、確認印刷による印刷配達に関する文書の残り部数の印刷によって他の文書の印刷が遅れる事態を回避することができる。
また、画像形成装置は、確認印刷による印刷配達に関する文書の一部数の印刷物の配達完了の通知を受け付けてから第1の時間が経過するまでの間、印刷に要する時間が第2の時間より大きいことが見込まれる他の文書の印刷を保留する。これにより、ユーザーによる印刷物の確認が早く終わった場合に、確認印刷による印刷配達に関する文書の残り部数の印刷を、時間のかかる他の文書の印刷より先に開始することができる。その結果、画像形成装置は確認印刷による印刷配達に関する画像データを記憶領域から早期に削除することができ、記憶領域の空き容量を早期に確保することができる。
また、サーバーは、確認印刷による印刷配達の文書の一部数の印刷を指示してから所定の時間経過しても印刷再開の指示を受け付けない場合、確認印刷による文書の印刷配達の実行を終了する。これにより、ユーザーが確認結果を入力しない場合に、画像形成装置は確認印刷による印刷配達に関する画像データやRIP画像などを記憶領域から早期に削除することができ、記憶領域の空き容量を早期に確保することができる。
さらに、画像形成装置は、文書の一部数の印刷を行う際に生成したRIP画像を用いて、文書の残り部数の印刷を行う。これにより、残り部数の印刷の時間を短縮することができる。
[その他]
上述の実施の形態では、サーバー100と画像形成装置200とが互いに異なる装置である場合について示したが、サーバー100は画像形成システムを構成する複数の画像形成装置200のうちいずれかの画像形成装置200であってもよい。この場合、サーバー100の処理は、画像形成システムを構成する複数の画像形成装置200のうちいずれかの画像形成装置200によって行われる。
上述の実施の形態および変形例は、互いに組み合わせることができる。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。